ラテンの風


 数々の名選手を輩出している中南米諸国。日本から多くの移民が海を越えて渡り,日本とは政治・経済・産業など,あらゆる面でつながりの深い地域ですね。また,ボクシングの世界では白井義男vs.パスカル・ペレスの昔から,日本とは切っても切れない縁があります。目を閉じれば,ルーベン・オリバレス,アントニオ・セルバンテス,ロベルト・デュラン,アレクシス・アルゲリョなどのスターが次々に浮かんで来ます。ボクシングファンなら,誰でもいつかは現地で観戦したいと思う憧れの地ですね。
 しかし,そうは言ってもなかなか容易に行けないのが中南米だと思います。そういう私も仕事でブラジルとアルゼンチンに滞在しただけで,中南米での観戦経験はありません。というわけで,このコーナーでは『せめてネット上だけでも』との思いで,中南米諸国を巡る”ツアー”を企画しました。国別の概要と日本人が過去に対戦した各国の選手を紹介した後,私のお奨めサイトを紹介します。また各サイトの中に,リンク集があり,そのサイトを訪問するのも楽しいです。
 各サイトの管理人さんは現地在住の方,旅行された方,仕事で赴任された方など様々ですが,どれも現地のナマ情報満載で,非常に参考になります。現地のナマの生活情報を知り,人々の考え方に少しでも触れることにより,中南米のボクシングの強さの秘密(正解はみなさんの頭の中にあります)を考えて見よう・・・・・それがこのコーナーを企画した目的です。
 また,ウェイト別や年代順に整理する企画はよく見られますが,このように国別に並べて日本との関係を整理してみるのも面白い切り口だと思います。
赤字にしてある選手は私が選んだ”日本人(日本のジム所属の外国人を含む)と対戦した各国のベストボクサー”です。
 推奨サイトとして紹介しているのは,公的機関以外のサイトに関してはリンクの了解を頂けたもの,およびリンクフリーと謳われているものに限定しました。

国 名
(首都)
主要言語 面積
万km2
人口
万人
日本人が対戦した
主要な選手
日本との関係 お奨めサイト
アルゼンチン共和国
(ブエノスアイレス)
スペイン語 278.2 3,660 パスカル・ペレス(F)
オラシオ・アカバロ(F)
ニコリノ・ローチェ(SL)
グスタボ・バリャス(SF)
サントス・ラシアル(F)
ファン・マルチン・コッジ(SL)
ホルヘ・カストロ(M)
 白井義男vs.ペレス戦以降,小林弘がカルロス・カネテに勝つまでアルゼンチン相手の世界戦は8連敗で,まさに天敵状態でした。
 高山勝義や海老原博幸をしぶといボクシングで破ったアカバロも光りますが,ハンマーパンチの藤猛を左一本で制御したローチェの技巧をbPに推します(ペレスはリアルタイムで見ていないので対象外)。
 竹原慎二がカストロからWBA世界ミドル級王座を奪った一戦は歴史に残る名勝負です。
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エクアドル共和国
(キト)
スペイン語 25.6 1,209 ハイメ・バラダレス(SFe)
ラミロ・ボラニョス(SFe)
 柴田国明と年間最高試合(1974)になる激闘を演じたボラニョスをbPに推します。その他は小林弘と2戦したパラダレスが目立つ程度でボクシングに関する日本とのつながりは希薄です。
 ムーチャ・スエルテ(Mucha-Suerte)
 働く子供たちの話にはなかなか考えさせられるものがあります。
キューバ共和国
(ハバナ)
スペイン語 11.1 1,121 シュガー・ラモス(Fe)  何と言っても関光徳の挑戦をKOで退けたラモスでしょう。
 在日キューバ共和国大使館


 地球の歩き方
コスタリカ共和国
(サン・ホセ)
スペイン語 5.1 346 アルバロ・ロハス(L)  ロハスは来日して,ガッツ石松に挑戦しました。それから高山将孝がロベルト・デュランに挑戦したのがコスタリカの首都サンホセです。
 Welecome to Costa Rica
 中南米で最も豊かな国と言われるコスタリカ。その実像はどうでしょうか。詳細情報ならこちらのサイトが一番です。
コロンビア共和国
(ボゴタ)
スペイン語 113.9 4,159 ベルナルド・カラバリョ(B)
アントニオ・セルバンテス(SL)
リカルド・カルドナ(SB)
エルビス・アルバレス(F)
 bPは何と言ってもセルバンテス。これには誰も異論がないと思います。F原田を苦しめたカラバリョも印象に残ります。コロンビア人は概して体が柔軟でスピード感が溢れますね。
 ムーチャ・スエルテ(Mucha-Suerte)
 コロンビアとエクアドルの生活情報ならこちらのサイト。街角の靴磨き屋さんの写真を見て,靴磨きから身を興したイスマエル・ラグナ(パナマ)を思い出しました。
チリ共和国
(サンティアゴ)
スペイン語 75.6 1,505 ゴドフリー・スチーブンス(Fe)
マルチン・バルガス(LF)
 他のことでは日本との関係が緊密なチリですが,西城正三に挑戦したスチーブンス,具志堅用高に挑戦したバルガスが目立つ程度です。
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ドミニカ共和国
(サント・ドミンゴ)
スペイン語 4.8 823 カルロス・テオ・クルス(L)
ファン・グスマン(LF)

フリオ・ソト・ソラノ(SF)
ドミンゴ・ソーサ(SF)
 現役世界王者として来日し,ノンタイトル戦で辻本英守を子供扱いにしたクルスの技巧が忘れられません。
 具志堅用高に王座を明け渡しましたが,”リトル・フォアマン”と言われたグスマンの強打も印象に残ります。
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トリニタード・トバゴ共和国
(ポート・オブ・スペイン)
英語 0.5 129.5 マット・ドノバン(SW)
クロード・ノエル(L)
 ボクシングにおける日本との関係は希薄です。わずかに輪島功一に挑戦した長身のドノバン,世界王座獲得前の浜田剛史にKOされたノエルの名前が残るだけです。
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ニカラグア共和国
(マナグア)
スペイン語 13.0 507 アレクシス・アルゲリョ(Fe)
エディ・ガソ(SW)
ロセンド・アルバレス(Mi)
フリオ・ガンボア(SF)
 ニカラグアと言えばアルゲリョ,アルゲリョと言えばニカラグア。アルゲリョの印象はそれくらい強烈ですね。ロイヤル小林を悶絶させた必殺の左ボディブローが生々しい記憶として残ります。
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パナマ共和国
(パナマ市)
スペイン語 7.6 283 イスマエル・ラグナ(L)
アントニオ・アマヤ(SFe)
オーランド・アモレス(F)
ロベルト・デュラン(L)
エウゼビオ・ペドロサ(Fe)
イラリオ・サパタ(LF)
カルロス・ムリージョ(LF)
 日本とパナマとの関係は緊密で,数々の名選手が日本人と対戦しました。日本のリングには登場していませんが,小林弘,鈴木石松(のちのガッツ石松),高山将孝をことごとくKOしたデュランがbP。これは誰も異論がないでしょう。
 パナマ共和国情報収集基地
 パナマのことなら何でも。ボクシングファンの耳に馴染んだパナマ国歌も聞けます。
プエルトリコ
(サンファン)
スペイン語
英語
0.9 380 カルロス・オルチス(L)
エステバン・デ・ヘスス(L)
アルフレッド・エスカレラ(SL)
ウィルフレッド・ゴメス(SB)
サムエル・セラノ(SL)
エドウィン・ロサリオ(SL)
ウィルフレッド・バスケス(SB)
 この国も名選手,稀代の強打者の宝庫です。左に名前を挙げたメンバーを見ると,改めてプエルトリコの凄さを感じます。小坂照男を撃沈させたオルチス,ガッツ石松から王座を奪ったヘスス,柴田国明を失神させたエスカレラ,技巧派の最右翼セラノなど記憶に残る選手ばかりですね。
強いてbPを挙げるとしたら,やはりゴメスでしょう。ロイヤル小林を沈めた左フックの軌道が忘れられません。
 Mofongo's 100% PUERTO RICO
 知っているようで知らないプエルトリコ。とにかくナマのプエルトリコがいっぱい詰まったMofongoさんのサイトです。現地で暮らすための心構えなど,貴重な話が満載です。
ブラジル連邦共和国
(ブラジリア)
ポルトガル語 851.2 16,954 エデル・ジョフレ(B)
ホセ・セベリノ(F)
ミゲル・デ・オリベイラ(SW)
 ジョフレの偉大さは抜き出ていますね。青木勝利を左ボディブローで悶絶させた一戦,F原田との2連戦は永遠に残る名勝負です。
 在日ブラジル大使館
 ブラジルの国歌を聴くことができます。
ベネズエラ・ボリバル共和国
(カラカス)
スペイン語 91.2 2,370 ペドロ・ゴメス(Fe)
アントニオ・ゴメス(Fe)
アルフレッド・マルカノ(SFe)
ベツリオ・ゴンザレス(F)
ルイス・エスタバ(LF)
レオ・ガメス(Mi,LF,SF)
アントニオ・エスパラゴサ(Fe)
デビッド・グリマン・メンデス(F)
ヘスス・ロハス(F,SF)
エロイ・ロハス(Fe)
アントニオ・セルメニョ(SB)
ホセ・ボニージャ(F)
ヒルベルト・セラノ(L)
アレクサンデル・ムニョス(SF)
ノエル・アランブレット(Mi)
 この国もボクシング王国の誉れが高いです。しかし,こうして並べて見ると,うまくまとまった選手が多く,プエルトリコやメキシコの選手に比べるとインパクトの面では劣る感じがしますね。
 bPの選定は難しいですが,西城正三をKOし,冷静で目と勘が非常に素晴らしかったゴメス(弟)を推します。ムニョスは現役なので,評価が固まるのはこれからですね。
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ペルー共和国
(リマ)
スペイン語 128.5 2,566 ルイス・イバネス(SF)  移民などの人的交流,政治・経済などの面で切っても切れない関係にある日本とペルーですが,ボクシングに関してはつながりが希薄です。渡辺二郎に挑戦したイバネスの名前が挙がるだけです。
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メキシコ合衆国
(メキシコ・シティ)
スペイン語 197.0 9,736 ジョー・ベセラ(B)
ジョー・メデル(B)
ホセ・ナポレス(W)
ビセンテ・サルディバル(Fe)
ルーベン・オリバレス(B)
ロドルフォ・ゴンザレス(L)
ミゲル・カント(F)
グティ・エスパダス(F)
カルロス・サラテ(B)
アルフォンソ・サモラ(B)
ホセ・クエバス(W)
ルペ・ピントール(B)
アントニオ・アベラル(F)
ガブリエル・ベルナル(F)
リカルド・アルレドンド(SFe)
ヒルベルト・ローマン(SF)
レネ・アルレドンド(SL)
リカルド・ロペス(Mi)
ダニエル・サラゴサ(SB)
ネストール・ガルサ(SB)
ホセ・アントニオ・アギーレ(Mi)
オスカー・ラリオス(SB)
 日本とメキシコとの関係はアルゼンチンに次いで古いです。
 多士済々とはまさにメキシコのボクシングのためにある言葉ですね。左のメンバーを見てもらえばわかるように,名選手がキラ星のごとく並びます。誰がbPだと言われると困りますが,センセーショナルだったと言う意味で敢えてオリバレスを推しましょう。これには異論を唱える人も多いとは思いますが・・・。
 ナポレス,サラテ,サモラの名前が挙がっているのは奇異に映るかもしれませんが,それぞれ吉本武輝,ワルインゲ中山,内山真太郎と対戦しています。
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