熱戦譜〜2022年3月の試合から


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試合日 試合 結果
2022.03.05  日本ライトフライ級
 タイトルマッチ10回戦
 岩田翔吉  TKO1R  大内淳雅
2022.03.05 8回戦  波田大和  TKO7R  齋藤陽二
2022.03.06 6回戦  山中竜也  TKO5R  須藤大介
2022.03.08 8回戦  中嶋一輝  KO1R  川島翔平
2022.03.08 8回戦  桑原 拓  TKO1R  久野 喬
2022.03.08  日本ユース スーパーバンタム級
 タイトルマッチ8回戦
 津川龍也  TKO7R  石川春樹
2022.03.19  WBC世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 寺地拳四朗  KO3R  矢吹正道
2022.03.28 8回戦  ジロリアン陸  TKO5R  粕谷雄一郎

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                       2022年3月5日(土)    後楽園ホール
                       日本ライトフライ級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン    T  K  O   挑戦者(同級3位)
                ○   岩田翔吉   1回1分12秒   大内淳雅   ●
                            (帝拳) 107 3/4 lbs                   (姫路木下) 107 3/4 lbs
                WBA2位,WBC7位,WBO13位               おおうち・としまさ

 開始ゴングと同時に,岩田が勢いよく飛び出した。切れのある動きで迫り,左から右のフックを浴びせて攻勢。動きが硬い大内。1分過ぎ,リング中央で岩田が放った矢のような右ストレート。このカウンターがまともに炸裂し,大内はたまらず腰から落ちてダウン。倒れた時に右足首を捻じった大内はかろうじて立ち上がったものの,足元が定まらない。染谷主審はカウントの途中で試合をストップした。

 岩田が電光石火の初防衛。体の動きに切れ,スピードがあり,開始早々から相手を呑んでかかったように攻め込んだ。大内を沈めた右ストレートは左ジャブの打ち終わりを突き,アゴのガードが下がったところにリターンしたパンチ。そのままカウンターの教科書になりそうな見事な一撃だった。日出高(東京)→早大でアマ戦績71戦59勝(16KO・RSC)12敗。右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを得意としている。軽快な動きから放つ多彩かつスピーディなコンビネーションブローが強味である。まさに新進気鋭,登り竜のような勢いがあり,世界挑戦も十分に期待できる。
 ベテランの大内は4度目のタイトル挑戦も実らず,完敗。岩田とは昨年6月に対戦しており,8回判定負けを喫している。リベンジに燃えて臨んだタイトル挑戦だったが,動きの硬さが目立った。のびのびとスピードに乗って動き回る岩田についていけなかった。勢いの差が出た一戦。

     主審:染谷路朗,副審:葛城明彦&ビニー・マーチン&杉山利夫
     ○岩田:8戦8勝(6KO)             26歳     身長:163cm
     ●大内:37戦22勝(8KO)12敗3分     36歳     身長:160cm
     放送:G+     解説:セレス小林&山中慎介     実況:川畑一志

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                       2022年3月5日(土)    後楽園ホール
                          8回戦(スーパーフェザー級)
                  日本S・フェザー級9位   T  K  O   日本S・フェザー級14位
                ○   波田大和    7回2分58秒    齊藤陽二   ●
                             (帝拳) 129 3/4 lbs                   (角海老宝石) 129 3/4 lbs
                           はた・やまと

 左の波田,右の齋藤。開始早々,激しいパンチの応酬になった。波田の右フックで,齋藤の足がわずかに縺れる。齋藤はじわじわと前に出て,左右フックのボディブロー,右ストレート。しかし,波田はよく見て左ストレート,ワンツーの連打を浴びせる。さらに左アッパーをボディに見舞う波田。
 2・3回,齋藤は執拗に前に出てプレスをかけるが,波田は動じることなく左右に動きながら左アッパーのボディブロー,左ストレートを出バナに決めた。
 4回,大きい左右フックで波田をロープ際に追い込んでいく齋藤。しかし,逆に波田の左アッパーでのけぞる。左右アッパーの連打で攻勢に出る波田。終盤,左ストレートからの右フックが効いてしまう齋藤。波田はここから一気に攻勢。齋藤は被弾が増える。
 5・6回,齋藤は愚直に攻めるが,波田は上下に鋭いパンチを見舞って優位を保つ。
 7回,前に出て左右アッパー,右ストレートを振る齋藤。波田は冷静に間合いを取り,右ジャブ,ワンツー,左アッパーを出バナに浴びせる。終盤,波田の左ストレートがヒットしたところで,飯田主審が試合をストップした。一見唐突なストップだったが,齋藤のダメージの蓄積が明白だったので妥当な処置である。

 パンチ力がある下位ランカー同士の対戦。打たせないボクシングと威力のあるコンビネーションブローで波田の圧勝となった。サウスポースタイルから上下への左ストレート,アッパーを出バナに浴びせ,右ジャブを突きながらよく動いていた。戦績が示すように,パンチ力は抜群。上下への打ち分け,緩急をつけた攻撃が光る。まだ下位にいるが,上位進出あるいはタイトル挑戦が十分に期待できる。花咲徳栄高(埼玉)で48戦39勝9敗。
 齋藤は右ファイタータイプ。ベタ足でスピードはないが,右ストレート,左右アッパーを振って愚直に前進する。しかし,上体や頭の振りがなく,波田の強打を再三受けた。正面からの攻撃に偏っているので,揺さぶりを使って攻めるべきだった。習志野高(千葉)→駒大で54戦28勝26敗というアマ戦績がある。

     主審:飯田徹也,副審:田中浩二&葛城明彦&吉田和敏
     ○波田:13戦12勝(11KO)1敗     25歳     身長:171cm
     ●齊藤:8戦3勝(3KO)3敗2分      26歳     身長:168cm
     放送:G+     解説:セレス小林&山中慎介     実況:鈴木 健

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                      2022年3月6日(日)    神戸市立中央体育館
                             6回戦(ライトフライ級)
                 日本L・フライ級(ノーランク)   T  K  O   日本L・フライ級(ノーランク)
                ○   山中竜也    5回1分52秒    須藤大介   ●
                              (真正) 108 lbs                         (三迫) 107 lbs

 初回,須藤が小刻みに上体や頭を振り,左右フックの連打で積極的に攻めた。山中はこれに動じることなく,右ストレート,上下への左アッパー。中盤,須藤が出ようとするところにタイミングよく山中の右ストレートがヒットし,須藤は左膝から落ちてダウン(カウント9)。山中はスピーディな上下への左右アッパー,右ストレートで攻勢に出る。
 2回以降も須藤は低い姿勢で潜り込もうとするが,山中のスピーディなコンビネーションブローに阻まれ,鼻から出血する。4回,山中のワンツー,左右アッパーが回転する。終盤にはさらに山中のピッチが上がった。
 5回,須藤はよく食い下がるが,被弾が増えて敗色濃厚。さらに手数を増す山中。耐えていた須藤だが,右ストレート,左右フックの連打でキャンバスに崩れ落ちたところで松原主審が試合をストップした。

 元WBO世界ミニマム級王者・山中が3年8ヶ月ぶりにリング復帰を果たした。タイトルを失った2度目の防衛戦でビック・サルダール(比国)に判定負けを喫したが,このときに硬膜下血腫が認められた。これによってライセンス失効となり,引退を余儀なくされた。2021年12月にJBCが頭蓋内出血を起こした選手のライセンス再発行を認めるように規定を変更したことを受け,再起を決意したもの。右ボクサーファイターでワンツー,左右フックを得意としている。久々のリングとは思えぬ好調なところを見せた。力みを排し,スピード重視の連打で圧倒した。このクラスは京口紘人(ワタナベ=WBAスーパー),寺地拳四朗(BMB=WBC)がおり,さらには世界を狙う岩田翔吉(帝拳)もいる。復帰したとは言っても世界となると簡単ではない。今後の動向が注目される。
 須藤は右ファイタータイプ。小柄で積極的に攻め,左右フックで果敢に連打を見せる。しかし,上体が突っ立っており,パンチにウェイトが乗っていない。ガードを固めていたが,上下に打ち分けられ,徐々に被弾が増えた。

     主審:松原暢宏,副審:池原信遂&半田隆基&隣井朝子
     ○山中:20戦17勝(6KO)3敗     26歳     身長:163cm     リーチ:168cm
     ●須藤:19戦7勝9敗3分         27歳     身長:157cm
     放送:youtube     解説:久保 隼     実況:大橋雄介

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                        2022年3月8日(火)    後楽園ホール
                            8回戦(56.0kg契約)
                  日本S・バンタム級6位   K     O   日本S・バンタム級(ノーランク)
                ○   中嶋一輝    1回3分00秒    川島翔平   ●
                              (大橋) 123 lbs                       (真正) 123 1/2 lbs
                     なかじま・かずき                   かわしま・しょうへい

 左の中嶋,右の川島。ともに前に出ている方のグラブを伸ばして牽制しながらチャンスを窺う展開。川島は右ストレートを上下に。サウスポーの中嶋は2分過ぎから右ジャブ,左ストレートを狙う。終盤,リング中央で中嶋が踏み込んで放った左フックがテンプルを捉える。この一発で崩れるようにダウンする川島。立ち上がったが,右目を痛めたのか,顔をしかめている。松原主審はそのままカウントアウトした。

 昨年10月の初防衛戦で栗原慶太(一力)に3回TKO負けを喫して東洋太平洋バンタム級の王座を奪われた中嶋。今夜は大事な再起戦だったが,鮮やかなワンパンチKOで飾った。サウスポーのボクサーファイターで左ストレートに秘める一発の威力を誇る。チャンスに見せる爆発力にも見るべきものがある。試合を決めた左フックは川島のガードの外側を回り込むようにテンプルに決めたパンチである。層の厚い中量級の中で特に楽しみなホープである。奈良朱雀高(奈良)→芦屋大で87戦72勝(30KO・RSC)15敗というアマのキャリアがある。
 2014年全日本スーパーバンタム級新人王の川島は右ボクサーファイター。やや距離を置いたところから伸ばす右ストレートを得意としている。これで4連続KO・TKO負け。この中には勅使河原弘晶(輪島功一スポーツ),和氣慎吾(FLARE山上)との対戦も含まれており,やはり上位との対戦になると苦しい。

     主審:松原暢宏,副審:葛城明彦&吉田和敏&岡庭 健
     ○中嶋:13戦11勝(9KO)1敗1分     28歳     身長:169cm
     ●川島:27戦18勝(4KO)7敗2分     30歳     身長:167cm
     放送:フジテレビ     解説:川島郭志     実況:田淵裕章

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                       2022年3月8日(火)    後楽園ホール
                             8回戦(フライ級)
                   日本フライ級12位    T  K  O   日本フライ級(ノーランク)
                ○   桑原 拓    1回0分32秒    久野 喬   ●
                              (大橋) 112 lbs                   (スターロード) 112 lbs
                     くわはら・たく                     ひさの・たかし

 右の桑原,左の久野。久野はガードを高くして桑原の強打に備える。桑原は左ジャブで探りを入れながら,ゆっくり右に回る。両者がリング内を1周したところで,タイミングのいい桑原の左フックがテンプルを捉える。この一発で動きが止まった久野は足を縺れさせる。ここから一気にスパートする桑原。右ストレートから左右フックをまとめて襲いかかる。ガードも取れなかった久野ががくんと腰を落としたところで,中村主審が試合をストップした。

 昨年7月,ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)の日本フライ級王座に挑戦して10回TKO負けを喫した桑原。今夜はその再起戦だったが,電光石火の速攻でTKOに仕留めた。一瞬の隙を突くタイミングの取り方は抜群。久野の動きが硬いことを見抜き,鋭く踏み込んで放った左フックで突破口を開いた。精鋭揃いの大橋ジムの中でも将来を嘱望されるホープである。
 久野はサウスポーのボクサーファイター。ワンツーを得意としており,左構えとしてのオーソドックスな試合運びをする。ガードを高くして桑原のカウンターを警戒しながら戦っていたが,硬さは隠せなかった。

     主審:中村勝彦,副審:染谷路朗&吉田和敏&葛城明彦
     ○桑原:10戦9勝(5KO)1敗        26歳     身長:164cm
     ●久野:13戦6勝(3KO)6敗1分     29歳     身長:166cm
     放送:フジテレビ     解説:川島郭志     実況:森 昭一郎

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                        2022年3月8日(火)    後楽園ホール
                     日本ユース スーパーバンタム級タイトルマッチ8回戦
                  挑戦者(同級17位)    T  K  O       チャンピオン
                ○   津川龍也     7回2分44秒     石川春樹   ●
                              (ミツキ) 122 lbs                         (RK蒲田) 121 3/4 lbs
                          つがわ・りゅうや                       日本S・バンタム級23位

 初回,津川が鋭い左ジャブを多用し,左に回りながらワンツー,左フックを飛ばす。石川は動きの硬さが見える。スピードに乗る津川は積極的に手数を出し,ロープ際に石川を追って右ストレート,左フックを浴びせる。
 2回,津川が左アッパー,右ストレート,左フックで石川をロープに詰めて一気にラッシュ。石川も左右フックで応戦し,激しい応酬になる。津川は巧みな距離を取り方で主導権を握った。終盤には津川が右アッパーから左フックを浴びせて攻勢に出る。津川の左ジャブが鋭く,ボディへの左アッパーも威力がある。
 3回終盤,津川の右ストレートで石川ががくんと右膝を落とし,あわやダウンという場面があった。
 4回,左フックの打ち終わりに返した右ストレートでバランスを崩す石川。しかし,ここから石川が捨て身の左右フックで反撃に出た。津川は守勢に回りながらも,終盤には右ストレートを浴びせて再びリズムを掴んだ。
 5・6回,津川は左ジャブを多用し,左右フックのボディブロー,右ストレートでさらにダメージを与える。ときおり石川の左右フックで追い込まれるが,主導権は渡さない。
 7回,石川は必死の形相で反撃を仕かけるが,津川は冷静。出バナに鋭い左ジャブを連発し,さらにワンツー,右ストレートを浴びせたところでRK蒲田ジム陣営からタオルが投入された。

 津川が瑞々しさが溢れる戦いぶりで見事にユースのタイトルを奪取した。左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーを得意とする右ボクサータイプ。足を使いながらのアウトボクシングに加え,打ち合いにも応じる気の強さがいい面に作用している。津川の出バナに左ジャブを浴びせ,ワンツーでダメージを与えた。間合いの取り方に長けており,打ち合ったかと思うと,引くべきと判断したところは左ジャブを浴びせながら捌いた。上下に打ち分けるパンチにはスピード,切れがあり,豊かな将来性を感じさせる。
 石川は初防衛に失敗。左右フックを武器とする右ファイタータイプ。津川のフットワーク,鋭い左ジャブでコントロールされ,まさに完敗。食い下がって健闘したが,津川の巧みなディフェンスにかわされ,ワンツーでダメージを負った。ダウンこそなかったが,被弾が増えてダメージがあったので,タオル投入は妥当な判断だろう。

     主審:岡庭 健,副審:吉田和敏&染谷路朗&中村勝彦
     ○津川:10戦9勝(5KO)1敗     21歳     身長:172cm
     ●石川:13戦9勝(7KO)4敗     22歳     身長:166cm
     放送:フジテレビ     解説:川島郭志     実況:大川立樹

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                        2022年3月19日(土)    京都市体育館
                       WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級1位)    K     O     チャンピオン
                ○   寺地拳四朗    3回1分11秒    矢吹正道   ●
                              (BMB) 107 1/2 lbs                      (緑) 107 3/4 lbs
                           てらじ・けんしろう

 初回,まずはともに左ジャブの刺し合いから。矢吹の左ジャブがよく伸び,さらに左アッパーを狙う。中盤から寺地がプレスをかけ,じりじりと出て左ジャブ,ワンツーで積極的に進めた。
 2回,矢吹は左アッパーのボディブロー,体のバネを利かせた左ジャブ,右ストレート。しかし,寺地は怯むことなくプレスを増し,ワンツー,ボディに左右フックを打ち込む。寺地のワンツーを受けた矢吹が後方にバランスを崩す場面があった。
 3回,試合は呆気なく決着がついた。気迫を前面に出してプレスをかける寺地。右ストレート,ボディへの左アッパーで矢吹をニュートラルコーナーに詰める。矢吹が回り込んで下がったところに寺地の右ストレートが炸裂。このパンチで仰向けに沈む矢吹。立ち上がったが,上体が揺らいでおり,染谷主審はそのままカウントアウトした。

 昨年9月に矢吹に10回TKOで敗れ,王座を追われた寺地。6ヶ月を経てのリベンジマッチとなったが,見事なKOで王座奪回を果たした。開始早々から意欲的に攻めたことが勝因。左ジャブ,ワンツー,ボディへの左右フックを上下に散らし,矢吹を後手に回らせた。試合を決めた右ストレートは矢吹の左ジャブの打ち終わりにガードが下がった瞬間を捉えた見事なカウンターである。パンチの切れ,スピードともに申し分ない。すべてが揃った会心の勝利。
 矢吹は初防衛に失敗。積極的に前に出る寺地に対し,下がりながら左アッパーのボディブロー,左ジャブ,ワンツーを返した。しかし,寺地の踏み込みが鋭く,終始下がらされたという印象が強い。やはり技術以前に気迫の面で差があった。

2回までの採点 寺地 矢吹
主審:染谷路朗 *** ***
副審:宮崎久利 19 19
副審:野田昌宏 19 19
副審:浅尾和信 20 18
参考:MAOMIE 20 18


     ○寺地:20戦19勝(11KO)1敗     30歳     身長:165cm     リーチ:163cm
     ●矢吹:17戦13勝(12KO)4敗     29歳     身長:166cm     リーチ:164cm

     放送:youtube
     解説:長谷川穂積
     実況:市川勝也

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                       2022年3月28日(月)    後楽園ホール
                           8回戦(62.0kg契約)
                    日本ライト級5位   T  K  O   日本ライト級(ノーランク)
                ○   ジロリアン陸   5回1分25秒   粕谷雄一郎  ●
                           (フラッシュ赤羽) 136 3/4 lbs                 (角海老宝石) 136 1/4 lbs

 初回,ガードを固めて距離を詰めにかかる粕谷。ジロリアンは下がりながら,あるいはときおり右に回って自分の間合いを保ち,出バナに左ジャブ,右ストレートのカウンターを狙う。ニュートラルコーナーに下がったジロリアンの右ストレートが相打ちのカウンターになる。まともに当たっていればダウン必至という危ないタイミングだった。粕谷も右ストレートをヒット。
 3回,青コーナーに下がったジロリアンは粕谷の出バナを突き,右アッパーのカウンターをアゴに決める。さらにロープに詰め,ワンツー,左右フック,右アッパーで激しい攻勢。
 4回,粕谷は愚直に前に出るが,ジロリアンのカウンターをもらう。しかし,終了間際,ジロリアンを青コーナーに詰めた粕谷がワンツーで攻勢に出る。
 5回,左フックをヒットした粕谷がさらに前に出る。ジロリアンは間合いを取り,粕谷の出方を窺う。右ストレートのヒットから一気にラッシュするジロリアン。怒涛のような攻撃にぐらつきながらも必死に持ちこたえようとする粕谷。しかし,最後は左フックからの右ストレートをアゴに打ち込まれ,腰からキャンバスに沈む。福地主審は即座に試合をストップした。

 これでジロリアンは6連勝(うち5勝がTKO)という快進撃で,ランキングも上昇中。左ジャブで自分の間合いを保ち,出バナに強烈な右ストレート,アッパーを打ち込む。チャンスには一気のラッシュで相手を仕留めるのが得意のパターン。路上マジシャンとして生計を立て,ラーメンを年間400杯食べるという異色の選手である。youtubeチャンネルの効果もあって人気急上昇。タイトル挑戦が手の届くところまで来た。右ボクサーファイター。KO率が高いのは一発の破壊力に加えて,チャンスに連打をまとめる力があることが大きい。
 粕谷は右ファイタータイプ。2014年全日本スーパーフェザー級新人王。ガードを固めてじりじり前に出て,右ストレート,左フックを打つ。しかし,攻撃が正直過ぎることが目につく。アゴのガードが空いたまま正面に立つので,カウンターをもらう場面が目立った。

     主審:福地勇治,副審:松原暢宏&飯田徹也&中村勝彦
     ○ジロリアン:17戦14勝(13KO)3敗     33歳     身長:174cm
     ●粕谷:21戦14勝(4KO)5敗2分       25歳     身長:172cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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