熱戦譜〜2019年4月の試合から


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試合日 試合 結果
2019.04.02 8回戦  赤穂 亮  5R負傷判定  藤岡飛雄馬
2019.04.05 8回戦  辰吉寿以輝  TKO1R  松浦大地
2019.04.06  日本スーパーライト級
 タイトルマッチ10回戦
 井上浩樹  判定  細川バレンタイン
2019.04.06 8回戦  太尊康輝  TKO2R  チャイワット・ムアンポン
2019.04.06 8回戦  アオキ・クリスチャーノ  TKO5R  アンソニー・マーシャル
2019.04.08 10回戦  八重樫 東  TKO2R  サハパープ・ブンオップ
2019.04.08 8回戦  中川兼玄  判定  岡田誠一
2019.04.11  日本ライト級
 タイトルマッチ10回戦
 吉野修一郎  TKO7R  アクセル住吉
2019.04.21  日本ウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 永野祐樹  TKO7R  矢田良太

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                      2019年4月2日(火)    後楽園ホール
                                8回戦
                 WBO世界バンタム級4位  負 傷 判 定    日本S・バンタム級20位
                ○   赤穂 亮     5回0分55秒     藤岡飛雄馬   ●
                           (横浜光) 123 1/2 lbs                        (宮田) 123 1/4 lbs
                  IBF世界S・バンタム級10位

 右の赤穂,左の藤岡。初回,藤岡は右ジャブを突き,左右フックを振るが,赤穂はこれをダッキング,スウェイバックでかわす。
 2回,赤穂は右ストレートで迫る。終盤,藤岡が細かく右ジャブを突きながら左ストレート,右フックを浴びせる。赤穂はエキサイトして左右フックで迫る。3回,赤穂はバッティングで左目上をカットし,ドクターチェックを受ける。藤岡は右ジャブ,ワンツーを浴びせる。赤穂はラフな左右フックで迫るが,正確さに欠ける。
 4回中盤,赤穂が左アッパーをヒットして攻勢に出る。さらに藤岡をロープに詰めて左右フックを叩く。藤岡は右ジャブ,ワンツーで応戦するが,空振りはあるものの赤穂はボディに左右フックを打つ。
 5回,赤穂は右ストレートでプレスをかけるが,左フックは空を切り,大きくバランスを崩す。ここでバッティングが発生し,眉間をカットした赤穂は再びドクターチェックを受ける。結局,ここで続行不能となり,試合がストップされた。

 赤穂が格下相手に負傷判定勝ち。相変わらずラフでミスブローが多く,エキサイトして冷静さを失う場面が目立つ。世界ランクを保っているが,この試合内容では到底世界挑戦は望めない。スピード,パンチの切れともに精彩を欠く試合内容。
 藤岡はサウスポーのボクサーファイター。パンチ力はないが,左右に動きながら右ジャブ,フック,左ストレートを浴びせ,クレバーな面がある。

採点結果 赤穂 藤岡
主審:松原のぶひろ *** ***
副審:杉山利夫 50 46
副審:福地勇治 48 48
副審:浅尾和信 49 47
参考:MAOMIE 48 48


     ○赤穂:38戦34勝(22KO)2敗2分     32歳     身長:168cm     リーチ:170cm
     ●藤岡:19戦10勝(1KO)8敗1分      27歳

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                 2019年4月5日(金)    大阪府立体育会館第2競技場
                                8回戦
                 日本S・バンタム級21位   T   K  O   日本S・バンタム級(ノーランク)
              ○   辰吉寿以輝    1回2分07秒    松浦大地   ●
                         (大阪帝拳) 123 1/4 lbs                    (ワタナベ) 124 3/4 lbs

 辰吉は右フックのボディブローで攻める。松浦は慎重に左ジャブから滑り出す。松浦をロープ際に追い詰めた辰吉は左右フックからボディに左フックを打ち込む。このパンチで松浦はロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。なおも左フック,右ストレートを浴びせて追撃する辰吉。さらに左フックが効いた松浦は大きくバランスを崩す。足に来た松浦はつんのめるようにロープに突っ込む。ここで近藤主審がカウント8を取った。これも続行となったが,辰吉がショートの左右連打で畳みかければ,松浦は青コーナーで腰から落ちて3度目のダウン。ここで近藤主審が試合をストップすると同時に,ワタナベジム陣営からタオルが投入された。

 辰吉がデビュー以来無傷の11連勝を初の1ラウンドTKO勝利で飾った。落ち着いて左ジャブから攻めており,以前に比べて力みが少なかったことが目についた。ボディへのパンチや3度目のダウンを奪ったショートのまとめ打ちに進歩の跡が見られた。
 松浦は右ボクサーファイターで右ストレートを得意としている。左ジャブで慎重に入っていたが,辰吉のパワーに圧倒された。

     主審:近藤謙二,副審:川上 淳&原田武夫&野田昌宏
     ○辰吉:11戦11勝(8KO)         22歳     身長:167cm
     ●松浦:12戦6勝(2KO)4敗2分     30歳
     放送:読売テレビ     解説:六車卓也     実況:尾山憲一

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                      2019年4月6日(土)    後楽園ホール
                     日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
                   挑戦者(同級1位)           チャンピオン
                ○   井上浩樹    判 定    細川バレンタイン   ●
                               (大橋) 140 lbs              (角海老宝石) 139 1/2 lbs
                     いのうえ・こうき

 右の細川,左の井上。初回,細川はじりじりと距離を詰める。井上は長いリーチから右ジャブで牽制しながら,細川の出バナに右アッパーを突き上げ,さらに左ストレートを浴びせる。
 2回,ここは細川のプレスが勝る。じりじりと井上をロープに詰めて右ストレート,ブロックの上から右フックを浴びせる。井上も左ストレートでボディを狙うが,慎重な姿勢が目立つ。3回,細川を入れさせまいと右ジャブを延ばす井上。しかし,4回には井上の手数が減ったのに乗じ,細川が右ストレート,フックを浴びせる。
 互角の前半戦になったが,中盤から井上が主導権を握った。5回,井上の右ジャブがよく出るようになる。これでリズムを掴んだ井上は上下にワンツーを飛ばしてリードを奪った。
 7回,井上が先に手を出して主導権を握り,左ストレート,ワンツーをヒット。終盤には井上の右から左のフックが当たる。さらに右フック,左ストレートをヒットする井上。
 8・9回,細川は距離を詰めようとするが,井上の左ストレートがヒット。逆に細川の手数が出ない。攻め倦んでいるところに井上のワンツーが飛ぶ。
 10回,井上の動きが良くなる。中盤,リング中央で井上の鮮やかな左ストレートがクリーンヒット。さらに右アッパー,左ストレートも決まる。なかなか攻められない細川。不完全燃焼のまま終了ゴングを聞いた。

 井上が無敗で初のタイトル獲得。相模原青陵高(神奈川)時代にアマで130戦112勝(48KO・RSC)の戦績を残し,高校3冠に輝いている。サウスポーのボクサーファイターで左ストレートの強打を武器としている。じりじり前に出る細川に対して,序盤は意表を突く右アッパーを打ち込んで度肝を抜いた。その後慎重になって手数が減ったが,終盤は再び積極的な攻撃に転じた。100点満点という試合内容ではなかったが,スピードと切れは今後に期待を抱かせる。細川の出バナに当てる左ストレートが冴えた。
 細川は3度目の防衛に失敗。右ファイタータイプで小柄ながら,よく伸びてシャープな左ジャブ,右ストレートを得意としている。体にバネがあるのが特徴。上背,リーチで劣っていたが,ロープに詰めて果敢な攻撃を仕掛けた。しかし,巧みにかわされて単発に終わった。

採点結果 井上 細川
主審:染谷路朗 *** ***
副審:中村勝彦 97 93
副審:安部和夫 98 93
副審:吉田和敏 98 92
参考:MAOMIE 98 92


     ○井上:13戦13勝(10KO)          26歳     身長:177cm
     ●細川:34戦24勝(11KO)7敗3分     37歳     身長:163cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:辻岡義堂

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                      2019年4月6日(土)    後楽園ホール
                               8回戦
               東洋太平洋ミドル級10位  T   K   O     タイ国S・ウェルター級4位
              ○   太尊康輝     2回1分17秒     チャイワット・ムアンポン   ●
                         (角海老宝石) 163 lbs                           (タイ) 163 1/4 lbs

 サウスポー同士。初回,上背,リーチで大きく上回る太尊が右ジャブから左ストレートを伸ばす。終盤には左アッパーのボディブローから左ストレート,右フックを返す。リラックスしてスムーズにパンチが出ている太尊。
 2回,太尊がワンパンチで試合を決めた。チャイワットは右ジャブからボディに左ストレートを打つが,太尊は動じることなく右ジャブで牽制しながらプレスをかける。リング中央でチャイワットが不用意に右フックを振ろうとしたところに太尊の左ストレートが炸裂。この一発でチャイワットは腰から落ちて仰向けにダウン。チャイワットのセコンドが棄権を申し入れたのを受け,松原主審がカウントの途中で試合をストップした。

 2017年12月,秋山泰幸(ワタナベ)に5回TKO負けでOPBF王座を明け渡した太尊。六島ジムから移籍して東京に拠点を移し,心機一転。見事なワンパンチTKOで1年4ヶ月ぶりの再起戦を飾った。リラックスして落ち着きのある戦いぶりが目についた。右ジャブからスムーズに出ていた左ストレートが光る。チャイワットを沈めた左ストレートはタイミングも切れも申し分なし。成長の跡が見え,今後が楽しみになった。
 チャイワットはサウスポーのボクサーファイター。左ストレートを得意としているが,ベタ足でスピードはない。じりじりと下がりながら左の一発を狙っていたが,冷静な太尊には通じなかった。

     主審:松原のぶひろ,副審:飯田徹也&吉田和敏&安部和夫
     ○太尊:19戦14勝(12KO)3敗2分     26歳     身長:190cm
     ●チャイワット:8戦4勝(2KO)4敗       32歳     身長:179cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:山ア 誠

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                          2019年4月6日(土)    後楽園ホール
                                   8回戦
                     日本S・ライト級4位     T   K  O      比国ライト級8位
                ○   アオキ・クリスチャーノ    5回2分39秒     アンソニー・マーシャル   ●
                              (角海老宝石) 138 3/4 lbs                        (比国) 138 1/4 lbs

 両者礼儀正しくグラブをタッチして試合開始。マーシャルは右ストレートをヒット。アオキも左ジャブを伸ばして右ストレートを狙う。マーシャルは終了間際に右ストレートから左フックをヒット。
 2・3回,アオキは変則的でラフなマーシャルに手を焼く。しかし,4回に入ると疲れが出て動きが鈍ったマーシャルはクリンチ,ホールドが多くなる。アオキは右ストレートでマーシャルをニュートラルコーナーに追い込む。
 5回,左ジャブでマーシャルをロープ際に追うアオキ。揉み合いが続くが,リング中央でマーシャルの左フックに合わせたアオキの小さい左フックがアゴに炸裂。このカウンター一発で腰から落ちたマーシャルは仰向けにダウン。朦朧と立ち上がったが,体の制御が利かず,よろめいてロープの間に突っ込む。中村主審はカウントの途中で試合をストップした。

 アオキはマーシャルのラフな攻撃に手を焼いたが,見事なカウンターの左フックで苦戦を清算した。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックを得意としている。変則的でラフなマーシャルのペースに合わせてしまったことが苦戦の原因。揉み合いに付き合うのは体力を消耗するだけである。左に回り込んで間合いを取りながら戦えば持ち味を生かせるはず。
 マーシャルは高いKO率を誇るが,スピードはない。右ストレート,左フックにパンチ力があり,左右フックでボディも打つ。低いガード,広いスタンスが特徴。パンチを打ったときにバランスを崩すことが多い。

     主審:中村勝彦,副審:染谷路朗&飯田徹也&吉田和敏
     ○アオキ:23戦14勝(10KO)7敗2分        30歳     身長:173cm
     ●マーシャル:29戦24勝(22KO)4敗1分     32歳     身長:175cm
     放送:G+     解説:なし     実況:山ア 誠

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                         2019年4月8日(月)    後楽園ホール
                                 8回戦
                 WBO世界S・フライ級10位   T  K  O       タイ国S・フライ級8位
                ○   八重樫 東     2回2分25秒     サハパープ・ブンオップ   ●
                             (大橋) 114 1/4 lbs                            (タイ) 113 3/4 lbs
                 WBA世界L・フライ級7位,IBF世界L・フライ級5位

 初回,軽快で小刻みな動きから左ジャブで中に入り込むチャンスを窺う八重樫。八重樫は右ストレートから左アッパーでプレスをかける。サハパープは左ジャブでこれを迎え撃つ。
 2回,八重樫が上下への左右フック,アッパーでサハパープをロープに詰めて攻勢。サハパープは右ストレート,アッパーで応戦するが,左右フックからの右ストレートで崩れるように右膝をついてダウン(カウント8)。立ち上がったが,八重樫が詰めにかかる。左アッパーのボディブローから右アッパーをフォローすれば,サハパープは青コーナーで腰から落ちてダウン(カウント9)。これも立ち上がったが,ボディからアゴへのダブルの左アッパーが決まり,サハパープは苦悶の表情を浮かべながら腰から落ちて3度目のダウン。ここで松原主審がノーカウントで試合をストップした。

 世界再挑戦に向けた小手調べに八重樫が快勝。力まずに軽い動きからスムーズにパンチが出ていた。上下への打ち分けも見事。格下相手ではあったが,好調を十分にアピールできたはず。
 サハパープは右ボクサーファイター。ムエタイで100戦以上のキャリアがあり,特有のアップライトスタイルが特徴。右ストレート,アッパーを武器としているが,動きはぎこちない。

     主審:松原のぶひろ,副審:吉田和敏&中村勝彦&安部和夫
     ○八重樫:34戦28勝(16KO)6敗     36歳     身長:160cm     リーチ:165cm
     ●サハパープ:7戦4勝(3KO)3敗      23歳     身長:169cm
     放送:フジテレビ     解説:具志堅用高&川島郭志     実況:立本信吾

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                      2019年4月8日(月)    後楽園ホール
                              8回戦
                日本S・フェザー級(ノーランク)       日本S・フェザー級9位
                ○   中川兼玄    判 定    岡田誠一   ●
                             (三迫) 129 3/4 lbs               (大橋) 130 lbs
                   なかがわ・かねひろ

 初回から中川が新鋭らしく積極的な攻撃を展開した。左ジャブから右ストレートを上下に打ち分けて攻める。岡田はパリーしながらじりじりと前に出るが,手数で中川がリード。
 2回,ベテランの岡田を相手に臆することなく手数を出す中川。動きながら左ジャブ,右ストレートを浴びせる。岡田も右ストレートからボディに左アッパーを打っていいところを見せるが,中川のワンツーが回転する。
 3回,中川はよく動き,左ジャブからボディ,アゴに右ストレート,さらにボディに右アッパーを打つ。岡田の右アッパーも決まるが,入ろうとするところに右ストレートをもらう。4回,岡田は忙しくプレスをかけるが,先に手を出されて苦戦。攻め倦むところに右ストレートをもらう。終了間際に岡田の左フックが決まるが,後続が出ない。
 5回,激しい打ち合い。攻め倦む岡田に対し,中川の右ストレート,ワンツーが飛ぶ。ボディにも左右アッパーを散らす中川。岡田も左右フックで応戦するが,中川の右ストレートがヒット。動きがあって先手で攻める中川に苦戦する岡田。
 7回,ロープを背負う岡田。中川は右アッパー,ストレートから攻勢に出る。ニュートラルコーナーを背に右ストレートのカウンターで応戦する岡田。序盤から飛ばした中川も疲れとダメージで動きが鈍る。棒立ちになる場面も見られた。ポイントは中川に流れるが,ペースは岡田に傾きかける。
 8回,中川は右ストレート決めるが,ここは岡田が右フックでぐらつかせて攻勢に出る。中川は苦しくなるが,最後まで手数を止めず,果敢に攻めた。

 初の8回戦となった中川が,見事なアウトボクシングで岡田を破った。新旧交代を鮮やかに印象づけた一戦。右ボクサータイプで,よく足を使い,左ジャブを多用しながら上下に右ストレートを打ち込む。ボディにパンチを散らしたり,右アッパーを突き上げたりと多彩な攻撃のバリエーションで岡田を翻弄した。何よりもベテランの岡田に臆することなく勇敢に先手を取って攻めたことが勝因。終盤は動きが鈍ったが,最後まで手数を止めずに勝利をもぎ取った。
 再浮上を狙っていただけに,岡田にとっては手痛い敗戦となった。じりじりとプレスをかけたが,足と上下への多彩な打ち分けに翻弄された。単調なところに左ジャブ,右ストレートを再三打たれた。終盤にベテランの意地を見せたが,時すでに遅し。

採点結果 中川 岡田
主審:杉山利夫 *** ***
副審:吉田和敏 77 75
副審:福地勇治 78 74
副審:葛城明彦 77 75
参考:MAOMIE 79 73


     ○中川:13戦7勝(4KO)6敗          23歳
     ●岡田:30戦22勝(13KO)7敗1分     37歳     身長:172cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:田淵裕章

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                    2019年4月11日(木)    後楽園ホール
                       日本ライト級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級1位)
               ○   吉野修一郎   7回2分12秒   アクセル住吉   ●
                            (三迫) 134 3/4 lbs                    (関門JAPAN) 135 lbs

 初回,住吉がタイトル奪取への並々ならぬ執念を感じさせ,左ジャブをしっかり打って攻める。終盤,住吉は右ストレートから攻める。さらに右ストレートのボディブロー。
 しかし,住吉が押さえたのは初回のみ。2回に入ると作戦を変えた吉野が左ジャブを多用し,しっかり住吉の出足を止めて右フックを浴びせる。住吉も鋭いステップインで迫り,左ジャブを打ちながら前に出る。住吉は左アッパーのボディブロー,吉野も左右アッパーでボディを打つ。
 3回,吉野は左アッパーのボディブローから左ジャブ,右ストレート。住吉も気迫を見せ,左ジャブから右ストレート。迫力ある左ジャブの刺し合いで白熱する。
 4回は吉野が明白に押さえた。左ジャブを多用し,さらに左アッパーのボディブロー,右ストレート,左フックで先手先手と攻める。左アッパーのボディブロー,右アッパー,さらにワンツーをヒットする吉野。住吉は気迫があるが,後手に回る。
 5回,吉野は左ジャブから右ストレートと右フックを使い分け,巧みな攻撃を見せた。住吉もスピードは衰えず,勇敢なところを見せるが,右目下が腫れている。
 6回,接近戦でのパンチの応酬に打ち勝った吉野が優位に立つ。中盤は一転して間合いを取り,左ジャブ,右ストレート。2分ちょうど,右ストレートから攻勢に出て優位に立つ吉野。左フック,右ストレートで住吉をニュートラルコーナーに詰めて猛攻。右目下が青黒く腫れ上がった住吉は粘りを見せるが,終盤,吉野の攻勢からの右ストレートでぐらつく。
 7回,住吉の右目は完全に塞がっている。それでも果敢に接近し,左アッパー,フックを上下に打つ。しかし,吉野は動じることなく左ジャブを浴びせ,接近して左右アッパー,右ストレート。さらにオーバーハンドの右フックを連発する。住吉は粘るが,吉野の右から左の逆ワンツーを受け,ロープ際で腰から落ちてダウン。ここで杉山主審が試合をストップした。

 白熱した攻防が繰り返され,見応え十分の好ファイトとなった。吉野は4度目の防衛に成功。作新学院高(栃木)→東京農大で124戦104勝20敗という豊富なアマチュアのキャリアを持っている。王座獲得から4度目の防衛までの5度のタイトル戦をすべてKO・TKOで決めており,いよいよ国内無敵の状態になってきた。相手の動きを冷静に見極め,上下への左ジャブ,右ストレート,フック,ボディへの左アッパーなど多彩な持ち球を披露した。離れてよし,接近してよしの二刀流の姿を見せ,幅広い対応力がある。パンチ力に加えてテクニックも兼備し,すっかり安定王者の道を歩んでいる。世界的には難しいクラスではあるが,今後が楽しみな存在である。
 住吉は右ファイタータイプ。こちらもアマの経験があり,61戦43勝18敗という戦績を残している。鋭いステップインからの左ジャブ,フック,右ストレートあるいは左アッパーのボディブローで果敢な攻撃を見せた。この試合が白熱したのは住吉の健闘があったからに他ならない。吉野の多彩なパンチで右目が塞がり,ダメージも蓄積していたが,凄まじい闘志で食い下がった。敗れたが,挑戦者らしい果敢な姿勢は見事の一語に尽きる。

6回までの採点 吉野 住吉
主審:杉山利夫 *** ***
副審:古田厳一 58 56
副審:染谷路朗 60 54
副審:吉田和敏 59 54
参考:MAOMIE 59 55


     ○吉野:10戦10勝(8KO)          27歳     身長:175cm
     ●住吉:19戦11勝(3KO)5敗3分     33歳

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:森 昭一郎

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                2019年4月21日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                       日本ウェルター級タイトルマッチ10回戦
                 挑戦者(同級1位)    T  K  O     チャンピオン
               ○   永野祐樹    7回1分09秒    矢田良太   ●
                          (帝拳) 146 1/4 lbs                     (グリーンツダ) 146 1/4 lbs

 右の矢田,左の永野。初回,ともに前に出たグラブで牽制しながら滑り出す。矢田は右ストレートを打つが,永野は右ジャブから左フック,ストレートをヒット。
 2回,永野が好調なところを見せた。じりじりと迫る矢田の出バナに左ストレート,フック,ボディへの左アッパーを打つ。矢田は焦り気味に右ストレートを振るが,正面に立ったところに永野の左ストレートがヒット。
 3回,永野の左ストレートが再三ヒットする。永野をロープに押し込んだ矢田は右ストレートを振るが,終盤,永野のワンツーがクリーンヒットし,ロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。
 4回,スリリングで激しい応酬が続く。勢いに乗った永野は左ストレートを連発するが,矢田の右アッパーで形勢逆転。チャンスと見た矢田は攻勢に出るが,永野の左アッパーがアゴに決まり,矢田は大きく膝を揺らしてピンチに陥る。永野は一気に攻め込むが,逆に今度は矢田の左フックが当たり,永野が左グラブをついてダウンを取られた(カウント8)。
 5回,永野は再び左ストレートを連発。矢田はじりじりと迫るが,永野は下がりながらよく見て左ストレートをヒット。やや単調になった矢田は正面に立って出バナを左ストレートで叩かれる。
 6回,矢田はじりじりと前に出るが,左フック,右ストレートは流れる。永野は下がりながらよく見て左ストレートをヒット。
 7回,永野が左ストレート,右フックを浴びせれば,これが効いた矢田はクリンチに出る。チャンスと見た永野はロープに詰めて左ストレート,右フックで攻勢。矢田は必死に応戦するが,右から左のフックが完全に効いてしまい,膝が落ちる。さらに左右フックでガードが取れない状態になったところで近藤主審が試合をストップした。

 攻防が目まぐるしく入れ替わり,ダウンの応酬という激戦。初挑戦の永野が見事に王座奪取に成功した。サウスポーのボクサーファイターで,左ストレートに威力がある。じりじりと前に出る矢田の出バナに左ストレートを再三ヒットした。着実に力をつけており,勝利への意欲に溢れていた。4回に喫したダウンにもめげず,気迫でもぎ取ったベルトである。
 矢田は3度目の防衛に失敗。右ボクサーファイターでワンツーを得意としている。じりじりと前に出て右ストレートを振ったが,単調で正面に立ってしまう場面が多くなった。そこに永野の主武器である左ストレートを浴びた。

     主審:近藤謙二,副審:杉山利夫&原田武夫&むろや・まさひろ
     ○永野:18戦16勝(12KO)2敗     29歳     身長:175cm
     ●矢田:23戦18勝(15KO)5敗     29歳     身長:179cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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