熱戦譜〜2019年3月の試合から


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試合日 試合 結果
2019.03.02  日本ミドル級
 タイトルマッチ10回戦
 竹迫司登  引き分け  加藤収二
2019.03.02 8回戦  山口隼人  5R負傷判定  大野兼資
2019.03.02 8回戦  高橋拓磨  KO1R  ジョネル・ダピドラン
2019.03.02 8回戦  南出 仁  KO3R  マージュン・パンティルガン
2019.03.16  WBO世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 田中恒成  判定  田口良一
2019.03.30  IBF世界ウェルター級
 挑戦者決定戦12回戦
 クドラティロ・アブドカホロフ  判定  小原佳太

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                      2019年3月2日(土)    後楽園ホール
                       日本ミドル級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級1位)
                ×   竹迫司登   引き分け   加藤収二   ×
                         (ワールドスポーツ) 159 1/2 lbs           (中野サイトウ) 159 1/2 lbs
                     たけさこ・かずと

 右の竹迫,左の加藤。開始早々から加藤が積極的に右ジャブを多用して自分のリズムを掴んだ。竹迫は加藤をロープに詰めて右ストレート,左フック,アッパーを打つが,加藤も負けじと左ストレート,右フックを打ち返す。竹迫の動きをよく見ている加藤。
 2回,加藤が調子の波に乗り,右アッパーからワンツーの連打で竹迫をたじろがせる。竹迫はロープに詰めて右ストレート,左フックをまとめるが,逆に加藤が右ジャブから左ストレート,フックを連打する。
 3回,激しい打ち合いになった。竹迫のプレスの怯むことなく,加藤が右アッパー,左ストレートをまとめる。加藤の左アッパーがアゴにヒット。加藤の戦いぶりに勇気が感じられる。
 中盤も竹迫の苦戦が続く。5回終了時点の公開採点でリードされていた竹迫は必死の形相でプレスをかける。しかし,正面に立ったところに加藤の右ジャブ,ワンツーをまとめられる苦しい展開。
 7回,力を抜いた右ストレート,左右フック,アッパーをまとめ,強打を打ち込むチャンスを窺う竹迫。しかし,加藤が隙を突くように右ジャブ,ワンツーをまとめる。棒立ちでこれをもらう竹迫。
 8回,竹迫が連打をまとめて迫る。中盤,右ストレートが決まり,加藤が怯む場面があった。
 9回,竹迫は鼻から出血しながら右ストレート,左右アッパーを連打。しかし,棒立ちになったところに加藤の左ストレートをもらう。接近戦で加藤が右ジャブ,左ストレート,右アッパーを浴びせる。
 10回,死力を尽くした打ち合い。竹迫はニュートラルコーナーに加藤を詰めて右ストレート,左フックを浴びせる。加藤は効いているが,ワンツーで必死に応戦。竹迫はKOを狙って攻めるが,こちらも目いっぱいでバランスが悪い。

 予想外の苦戦を強いられた竹迫が辛うじて初防衛に成功。デビュー以来の連続KOは10で途切れた。力を抜いたパンチを連打して加藤を追い込み,強打を打ち込むチャンスを窺う展開に終始した。正面から入り,突っ立ているところにワンツーをもらった。棒立ちでパンチをまとめられるので非常に見栄えが悪い。上体を振ったり,ヘッドスリップを使うなどの工夫が必要。三者三様のドローという結果になったが,内容的には完敗に近い。
 大魚を逃した加藤は2017年度全日本ミドル級新人王である。サウスポーのボクサーファイターで,長身と長いリーチを生かした右ジャブからのワンツーあるいは右アッパーを得意としている。序盤から出バナに右ジャブを多用し,竹迫を苦しめた。竹迫の攻撃が途切れた隙を突くようにまとめたワンツー,左右アッパーが光る。単調になる竹迫をよく研究した跡が窺えたが,その作戦をしっかり実行できたのは練習の賜物である。終盤は右ジャブが減ったが,最後まで作戦に忠実に戦ったのは見事。ドローの採点は気の毒だろう。

採点結果 竹迫 加藤
主審:福地勇治 *** ***
副審:杉山利夫 94 96
副審:ビニー・マーチン 95 95
副審:染谷路朗 96 94
参考:MAOMIE 93 97


     ×竹迫:11戦10勝(10KO)1分       27歳     身長:177cm
     ×加藤:13戦10勝(6KO)1敗2分     28歳

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:田中 毅

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                     2019年3月2日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
             日本L・フライ級(ノーランク)   負 傷 判 定     日本L・フライ級6位
            ○   山口隼人     5回1分44秒     大野兼資   ●
                       (三迫) 107 3/4 lbs                       (帝拳) 107 3/4 lbs

 左の大野,右の山口。初回,山口がいきなり意表を突く右フックを顔面にヒット。大野も左ストレートをヒットするが,山口がモーションのない右ストレートを飛ばす。
 2回序盤,大野の左ストレートで山口がバランスを崩す。山口も右フックを返すが,終盤には大野が左ストレートをボディにヒット。
 一進一退の展開になったが,3回に入ると山口が主導権を握った。山口の右ストレートがカウンターになる。大野も左ストレートで応戦するが,正面から行き過ぎる。4回,大野をロープに詰めた山口は左右フックを連打。大野はロープを背に左ストレート,右フックで応戦するが,カウンターを警戒して手数が少ない。
 5回,劣勢を跳ね返そうと積極的に攻める大野。しかし,山口はよく見て左に回り込みながらウィービング,ダッキングで大野のパンチをかわし,右ストレートを上下に。さらに小刻みに左ジャブをヒットする。ここでバッティングが発生し,大野が前頭部(髪の生え際),山口が右目上をカット。山口の傷が深く,ドクターチェックの末に試合続行不能とされた。

 元全日本L・フライ級新人王同士の対戦。山口は右ボクサーファイター。左に回り込みながら相手のパンチを巧みにかわし,小刻みな左ジャブ,上下への右ストレートを浴びせた。正直過ぎる大野に対し,うまさでリードした。
 大野はここ3年間4戦で2敗2分となった。勝ち星に恵まれておらず,スランプ状態。サウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フックを得意としている。スピーディなボクシングを身上としているが,出入りが真っすぐで正直過ぎる印象は否めない。そこに右ストレートをもらう場面が目立った。

5回までの採点 山口 大野
主審:葛城明彦 *** ***
副審:染谷路朗 49 47
副審:中村勝彦 48 47
副審:杉山利夫 48 47
参考:MAOMIE 49 46


     ○山口:23戦15勝(2KO)7敗1分     29歳     身長:164cm
     ●大野:16戦11勝(6KO)3敗2分     30歳     身長:163cm

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:辻岡義堂

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                       2019年3月2日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                日本ウェルター級(ノーランク)   K      O    比国ウェルター級5位
                ○   高橋拓磨    1回1分25秒    ジョネル・ダピドラン   ●
                         (ワールドスポーツ) 146 1/2 lbs                      (比国) 145 1/4 lbs

 高橋は左ジャブ,右ストレートをボディに打つ。ダピドランもワンツーをヒットして応戦。1分過ぎ,高橋が右アッパー,左フックから右ストレートを打ち込む。これがアゴに炸裂し,ダピドランはロープ際で腰から落ちてダウン。立ち上がったものの朦朧としており,マーチン主審はそのままカウントアウトした。

 高橋がプロ3戦目を豪快なKOで飾った。右ボクサーファイターでストレート系のパンチ,特に右ストレートに威力がある。オーソドックスな試合運びを身上としている。南京都高(京都)→東洋大で101戦77勝(68KO・RSC)というキャリアがある。
 ダピドランは長身の右ボクサーファイター。ワンツーを武器としており,高橋のアゴに打ち込んだワンツーには威力があった。カウントアウトは一瞬早いと思えたが,朦朧としており,妥当だろう。

     主審:ビニー・マーチン,副審:中村勝彦&福地勇治&葛城明彦
     ○高橋:3戦3勝(3KO)             25歳     身長:173cm
     ●ダピドラン:14戦10勝(6KO)4敗     21歳     身長:175cm
     放送:G+     解説:なし     実況:辻岡義堂

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                      2019年3月2日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                日本バンタム級(ノーランク)   K      O     比国S・フライ級4位
                ○   南出 仁     3回2分30秒    マージュン・パンティルガン   ●
                            (セレス) 117 3/4 lbs                            (比国) 116 lbs
                    みなみで・じん

 右のパンティルガン,左の南出。初回,南出がロープ,ニュートラルコーナーにパンティルガンを詰め,左右フックのボディ連打,左ストレート,右アッパーを打ち込む。パンティルガンも思い切った右ストレート,左フックで応戦。
 2回,パンティルガンは思い切った左右フックで脅かすが,南出は動じない。左右フックのボディブロー,左ストレート,右アッパー,フックを浴びせる南出。
 3回,南出が攻勢に出る。パンティルガンも左右フックで抵抗を見せる。右フックの強打から再び猛攻に出る南出。ロープに詰め,右から左のフックをボディに打ち込めば,パンティルガンの上体がくの字に曲がる。パンティルガンは右フックで反撃するが,抵抗もそれまで。最後は左フックでボディを抉られ,ワンテンポ遅れてロープ際で腰から沈む。そのままカウントアウトされた。

 南出がプロ3戦目も豪快なKOで飾った。好戦的なサウスポーのファイタータイプで,パワーと手数を身上としている。左右ともにパンチ力があり,攻撃力,連打が武器。左右フックのボディブロー,左ストレート,右アッパーが上下に散っていて素晴らしい攻撃だった。しかし,その反面,力みが目立ち,攻撃と防御がはっきりしていることが難点。ディフェンスは要注意。
 パンティルガンは右ファイタータイプ。思い切り振る左右フックに威力があるが,南出のスピーディな連打に圧倒された。

     主審:染谷路朗,副審:葛城明彦&福地勇治&中村勝彦
     ○南出:3戦3勝(3KO)                 23歳
     ●パンティルガン:26戦18勝(14KO)8敗     24歳     身長:160cm
     放送:G+     解説:なし     実況:川畑一志

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                 2019年3月16日(土)    岐阜メモリアルドームで愛ドーム
                      WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級4位)
                ○   田中恒成   判 定   田口良一   ●
                               (畑中) 112 lbs            (ワタナベ) 112 lbs

 初回,田口が左ジャブを突いて前へ。田中も左ジャブから左右のショートを見せる。ともに好スタート。田口は左アッパーのボディブロー,左フックをヒット。
 3回,あわやダウンという見せ場があった。開始早々に田口の右フックを受けた田中はガクンと膝を落とす。チャンスと見た田口が攻勢に出るが,後半は田中が盛り返し,右アッパーからボディに左アッパー。ここから田中が攻勢に転じる。
 立ち上がりは好調なところを見せた田口だが,4回に入ると田中の積極的な攻撃で後手に回り始めた。田中は左アッパーのボディ打ちから右ストレート。田口は鼻から出血。
 5回序盤,田中の右クロスがクリーンヒット。田口はやや元気がない。田中は巧みにポジションを変え,左ジャブ,ワンツー,左右フックで攻勢に出る。
 7回,ワンツーをもらった田口がのけぞる場面があった。田口をニュートラルコーナーに詰めて攻勢に出る田中。8回,田口はよく反撃するが,スピードが落ち,体が立っている。田中はスピードに乗ったコンビネーションブローを放ち,左アッパーをアゴに打ち込む。
 苦しいはずの田口だが,9回,小休止の田中に乗じて右ストレート,ボディへの左アッパーで反撃を見せる。11回,口が開いて苦しげな表情はしているものの,右ストレート,左右フックで迫る田口。田中も左ジャブ,右ストレートで応戦するが,鼻から出血している。
 12回,壮絶な打ち合いになった。猛然と左フック,右ストレートを連打する田中。目いっぱいの状態の田口も右ストレート,左右フックで必死の応戦。死力を尽くした応酬の中で終了ゴングを聞いた。

 意地と意地がぶつかった壮絶な打撃戦の末,田中が初防衛に成功。序盤は田口のコンビネーションブローにリードされたが,4回以降はスピード豊かな攻撃でほぼ主導権を握っていた。特に光ったのは左右に巧みにポジションを変えた攻撃。また,ときおり見せた左アッパーのボディブローは田口の動きを鈍らせる効果が十分だった。
 田口はさすがにWBA世界L・フライ級王座7度防衛の貫禄充分。左ジャブ,右ストレート,左右フックでよく反撃しており,敗れはしたが,元王者のプライドを存分に見せた。しかし,田中のパンチで徐々に動きが鈍り,終盤は上体が立ってスピードも落ちていた。

採点結果 田中 田口
主審:スティーブ・ウィリス(米国) *** ***
副審:ローズ・M・ラセンド(米国) 119 109
副審:ヘルナンド・ステイデル(プエルトリコ) 117 111
副審:原田武男 117 111
参考:MAOMIE 116 112


     ○田中:13戦13勝(7KO)           23歳     身長:164cm     リーチ:161cm
     ●田口:33戦27勝(12KO)4敗2分     32歳     身長:168cm     リーチ:170cm

     放送:TBS(CBC中部日本放送)
     解説:飯田覚士     ゲスト:木村 翔&京口紘人
     実況:高田寛之

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                2019年3月30日(土)    米国ペンシルバニア州フィラデルフィア:2300アリーナ
                         IBF世界ウェルター級挑戦者決定戦12回戦
                    IBF世界ウェルター級4位           IBF世界ウェルター級5位
              ○   クドラティロ・アブドカホロフ    判 定    小原佳太   ●
                                (ウズベキスタン) 145 3/4 lbs                 (三迫) 146 1/4 lbs
                                                  WBO15位

 初回,アブドカホロフはときおり左にスイッチしながら前に出る。2分過ぎ,攻勢に出るアブドカホロフ。バランスを崩したところに左ストレートが決まり,小原がロープを背にのけぞる場面があった。
 小原は攻め込まれて体勢を崩す場面が目立つ。3回,足を使って左右に動き,リズムを掴んだかに見えたが,アブドカホロフの右ストレート,さらにボディへの左フックから右ストレートを受ける。終了間際には小原も右アッパーを返したが,出足を止めるパンチが欲しい。
 4回,相打ちの左フックで一瞬小原の動きが止まる。5・6回,小原にとって悪い流れが続く。
 小原が明白に押さえたのは7回。軽く足でリズムを取り,フェイントをかけながら右フックのボディブローから左フック,右ストレート。そして右アッパーを再三アゴにヒットして優勢。
 しかし,単発が響いて主導権を握れない小原。10回,右ストレート,ワンツー,左フックで守勢に回った小原はロープに詰まる。棒立ちでのけぞり,見栄えが悪い。終盤は小原も右ストレートをヒットして反撃するが,この回はアブドラカホロフにポイントが流れた。
 12回,小原が攻勢に出るが,時すでに遅し。警戒したアブドラカホロフは左右に動き,小原のパンチに正確さがない。最後まで追い続けたが,捉え切れずに終了ゴングを聞いた。

 世界挑戦権を求めて米国に飛んだ小原だが,本来の力を出せずに敗退。左ジャブがほとんど出ず,アブドカホロフの前進を止められなかったことが敗因。そのため,簡単に踏み込まれてしまい,体勢が崩れたところに被弾する場面が目立った。ときおり強い右アッパー,ストレートを決めていたが,単発に終わった。
 アブドカホロフは右ボクサーファイター。パンチ力は今ひとつだが,打たれると必ず打ち返し,ポイントを失わないしぶとさがある。左フック,右ストレートを武器としているが,お世辞にもスピードがあるとは言えない。

採点結果 アブドカホロフ 小原
主審:ショーン・クラーク(米国) *** ***
副審:ジュリー・リーダーマン(米国) 118 110
副審:ケビン・モーガン(米国) 117 111
副審:ロン・マクネア(米国) 115 113
参考:MAOMIE 116 112


     ○アブドカホロフ:16戦16勝(9KO)      25歳     身長:177cm
     ●小原:25戦20勝(18KO)4敗1分      32歳     身長:180cm     リーチ:184cm

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&西岡利晃
     実況:鈴木 健     アシスタント:増田美香

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