熱戦譜〜2018年8月の試合から


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試合日 試合 結果
2018.08.09  WBOアジアパシフィック ウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 小原佳太  TKO3R  アルビン・ラガンベイ
2018.08.09  日本フェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 源 大輝  TKO9R  大坪タツヤ
2018.08.10  日本スーパーフライ級
 タイトルマッチ10回戦
 奥本貴之  判定  久高寛之
2018.08.11  日本ウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 矢田良太  TKO7R  岡本和泰
2018.08.16  IBF世界スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 TJ・ドヘニー  判定  岩佐亮佑
2018.08.16 10回戦  江藤光喜  KO6R  デルフィン・デ・アシス
2018.08.16 6回戦  小田翔夢  TKO3R  脇田将士
2018.08.17  東洋太平洋フェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 清水 聡  TKO4R  河村真吾
2018.08.17 10回戦  八重樫 東  TKO7R  向井寛史
10 2018.08.25  WBO世界スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 アイザック・ドグボエ  TKO1R  大竹秀典

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                         2018年8月9日(木)    後楽園ホール
                    WBOアジアパシフィック ウェルター級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(同級6位)   T  K  O       チャンピオン
                ○   小原佳太    3回1分08秒    アルビン・ラガンベイ   ●
                              (三迫) 147 lbs                         (比国) 145 1/2 lbs
                         WBO6位,IBF9位                         WBO15位

 初回,ラガンベイは変則的な動きで前に出て左ジャブから右ストレート,左フックを狙う。小原は軽く動きながら右ストレート,左フックを合わせる。終盤,入ろうとした出バナに合わせた小原の左ジャブがタイミングよくヒット。ダメージはなかったが,ラガンベイはこのパンチで思わず尻餅をつく(カウント8)。
 2回,ぐいぐいと迫るラガンベイ。小原は左フックでバランスを崩す。しかし,終盤,右ストレート,左フックで腰が落ちたラガンベイはニュートラルコーナーに詰まる。右ストレート,左フックで一気に襲いかかる小原。
 3回,小原の左フックでラガンベイのアゴが上がる。左ストレートをウィービングでかわした小原がすかさず切り返した右ストレート,左フックでよろめくラガンベイ。攻勢に出た小原はロープにもたれたラガンベイになおも右ストレート,左フックを浴びせる小原。ラガンベイがロープ際に崩れ落ちたところで福地主審が試合をストップした。

 今年4月にラガンベイに痛恨のTKO負けで王座を奪われた小原が雪辱を果たし,王座を奪回した。ラガンベイの左をかわしざまに返した右ストレートから一気に攻め込んで勝負を決めた。この辺の勝負勘というのか詰めの鋭さが小原の武器である。その反面,ガードの甘さが目立ち,危うい場面も見られた。熱望する世界再挑戦に向けては,ディフェンスの強化が課題になる。
 ラガンベイは変則の右ファイタータイプ。4月の第1戦ではサウスポーとして戦っていたが,今夜はほぼ右構えだった。非常に強いパンチ力を持ち,右ストレート,左フックで小原を脅かす場面もあった。バランスが崩れたところからでも強打が出るので,曲者という印象が強い。

2回までの採点 小原 ラガンベイ
主審:福地勇治 *** ***
副審:エドワード・リガス(比国) 20 18
副審:杉山利夫 20 17
副審:メキン・スモン(タイ) 20 17
参考:MAOMIE 20 17


     ○小原:24戦20勝(18KO)3敗1分     31歳     身長:178cm     リーチ:184cm
     ●ラガンベイ:13戦10勝(9KO)3敗     23歳     身長:175cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:立本信吾

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                      2018年8月9日(木)    後楽園ホール
                       日本フェザー級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン   T   K  O   挑戦者(同級3位)
                ○   源 大輝   9回2分24秒   大坪タツヤ   ●
                             (ワタナベ) 126 lbs                   (T&T) 126 lbs

 初回から激しい応酬が展開された。大坪が果敢な攻撃を見せる。源をロープに詰め,左右フックで攻め立てる大坪。終盤,源が右ストレート,アッパーで反撃すれば,大坪も左フックで応戦し,早くもヒートアップした。2回,源は左ジャブで突き放したいが,大坪が左右フック,ボディへの左アッパーで攻め立てる。
 3回,源はウィービングしながら半身の状態で巧みに密着し,ボディ攻撃を仕掛ける。しかし,1分過ぎ,大坪の右ストレートで足が縺れた源は右フックのフォローで右膝から崩れてダウン(カウント8)。立ち上がったものの,効いている源。大坪,攻勢。
 ここまでは完全に大坪のペースで進んだ。しかし,4回以降は源が地力の差を発揮し,徐々に主導権を奪った。大坪は右アッパーをヒットするが,源は執拗に接近し,半身に構えて左右フック,左アッパーを打ち込む。大坪は口の中をカットし,動きも鈍くなる。
 5回中盤,源は右ストレートからチャンスを掴んで攻勢に出る。大坪をロープに詰め,右ストレート,左フックをまとめ,左アッパーをボディに打ち込む。左フックでよろめいて後退した大坪はゴングに救われた。
 5回終了時点で発表された途中採点は三者ともに48−46で挑戦者・大坪を支持。しかし,すでに大坪に勢いはなく,6回にも下がらされる場面が続く。源の左フックが決まり,バランスを崩して後退する大坪。7回,主導権は完全に源が握った。ウィービングしながら執拗に迫り,左ジャブを多用し,右ストレート,左フックから左右のショート連打を浴びせる。動きが鈍った大坪は守勢に回る。
 8回,勢いを増した源が手数で大坪を圧倒する。大坪も左右フックで抵抗するが,長くは続かず,源のワンサイドゲームの様相を呈した。
 9回,大坪の動きが急速に鈍った。源は慌てずに左ジャブ,ワンツーで攻める。2分過ぎ,ロープに詰めて右ストレートから左右ショートアッパーを浴びせる源。右ストレート2発をフォローすれば,大坪はロープ際で腰から崩れ落ちる。ここで中村主審がノーカウントで試合をストップした。

 源は初防衛に成功。ダウンを跳ね返し,執拗な攻撃で逆転した。序盤は大坪の積極的な攻撃に苦しんだが,冷静な組み立てで徐々に主導権を握っており,価値ある勝利である。特に完全に主導権を掌握した7回からは攻め急がず,左ジャブを多用し,ワンツーと左右のショート連打で攻めたことが良かった。半身に構えて巧みに密着することで大坪のパンチを封じながら攻める頭脳的な試合運びが光る。変則的な右ボクサーファイターで,右ストレートにパンチ力がある。接近戦でのボディ攻撃は大坪の動きを鈍らせる効果が大きかった。
 大坪は右ボクサーファイター。序盤から右ストレート,左右フックで挑戦者らしく果敢に攻めたことは高く評価されるだろう。先制攻撃で源を苦しめ,善戦が光る。しかし,序盤の飛ばし過ぎが響き,源の執拗な攻撃で徐々に主導権を奪われた。中盤からは動きが鈍り,完全に後手に回った。まさに源との力の差が出た一戦。

8回までの採点 大坪
主審:中村勝彦 *** ***
副審:葛城明彦 76 76
副審:安部和夫 76 75
副審:浅尾和信 76 75
参考:MAOMIE 76 75


     ○源:21戦16勝(13KO)5敗        27歳     身長:172cm
     ●大坪:22戦12勝(4KO)9敗1分     28歳     身長:166cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:木村拓也

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               2018年8月10日(金)    大阪府立体育会館第2競技場
                    日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦
                   挑戦者(同級1位)           チャンピオン
                ○   奥本貴之   判 定   久高寛之   ●
                           (グリーンツダ) 114 1/4 lbs           (仲里) 114 3/4 lbs
                                                 くだか・ひろゆき

 右の久高,左の奥本。初回,久高は左ジャブで牽制しながら,じりじりと前に出る。奥本も右ジャブで牽制しながら右に回り,左アッパーのボディブローから左ストレートを見舞う。
 2回以降は両者ともに一発打ってはクリンチ,揉み合いになる展開が続く。4回,奥本は左ストレート。久高は奥本をロープに詰め,左右アッパーのボディブロー。5回,久高は右目上をカット(バッティングによる傷)。
 6回,奥本は一発打ってはクリンチに出る消極的な姿勢。久高も決定打に欠けるが,プレスで上回る。7回終盤,奥本が回り込んで右フック,左ストレートを見舞う。
 9回,久高は右目上の傷によって,この回だけで2度のドクターチェックを受ける。焦り気味に出る久高の出バナに奥本の左ストレートがヒットする。
 10回,久高は右ストレート,ボディへの右アッパー。奥本はボディが効いたのか,苦しくなる。揉み合いの中で終了ゴング。

 一発打ってはクリンチ,揉み合いが続き,一向に盛り上がらない凡戦。念願のタイトルを獲得した奥本はサウスポーのボクサーファイターで,左ストレートを得意としている。お互いにやりにくく,噛み合わない展開が続いたが,終盤に単発ながらも左ストレートをヒットしてポイントを奪った。しかし,挑戦者としては消極的な印象を拭えない。
 久高は初防衛に失敗。終盤プレスをかけていたものの,雑な攻めが目立った。右ストレートあるいは左右アッパーのボディブローで動きを止めようとしていたが,単発で崩せなかった。そのため,奥本のクリンチを許してしまい,出バナに左ストレートを受けてポイントを失った。

採点結果 奥本 久高
主審:野田昌宏 *** ***
副審:宮崎久利 96 94
副審:北村信行 96 94
副審:原田武夫 96 94
参考:MAOMIE 96 94


     ○奥本:32戦21勝(10KO)8敗3分      26歳     身長:160cm
     ●久高:46戦26勝(11KO)18敗2分     33歳     身長:164cm     リーチ:162cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                 2018年8月11日(土)    枚方市立総合体育館(大阪府)
                       日本ウェルター級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級9位)
                ○   矢田良太    7回1分37秒    岡本和泰   ●
                          (グリーンツダ) 146 1/4 lbs                      (奈良) 147 lbs

 初回,両者ともに左ジャブを刺し合い,チャンスを窺う。終盤,矢田の鮮やかな右ストレートがアゴに決まり,岡本は尻餅をついてダウン(カウント8)。
 2回,左ジャブを出しながら,じりじりと前に出て右ストレートのボディブローでプレスをかける矢田。さらに左アッパーのボディブローから右フック。岡本は後手に回る。
 序盤は矢田がリードしたが,4回に入ると岡本が主導権を握った。下がりながら機を見て左ジャブを出バナを浴びせ,ワンツーをヒットする。岡本は先に手を出している。
 5回,矢田が攻め倦んでいるところに左ジャブ,右ストレートをヒットする岡本。2分過ぎ,岡本のワンツーは浅いが,ヒットしている。動きを見てうまく戦っている岡本に対し,矢田はやりにくくなっている。
 6回序盤,岡本がKOチャンスを迎えた。右ショートストレートがアゴの先端に決まり,ぐらついた矢田は後退してロープに詰まる。岡本は右アッパーをヒット。矢田は終盤に反撃に出るが,この回は岡本がポイントを押さえた。
 7回,歯車が狂いかけた矢田が再び右ストレートを振って積極的に攻める。左右フックのボディブローから右ストレートで攻勢。右アッパー,左フックを浴びせ,さらに右ストレートをフォローすれば,ぐらついた岡本は背を向けて青コーナーへ。ここで近藤主審が試合をストップした。

 矢田は初防衛に成功。初回からプレスをかけてダウンを奪うなど,幸先のよいスタートだったが,4回以降は苦戦を強いられた。原因は積極的な姿勢を忘れて先手を取られてしまったこと。岡本の左ジャブで出バナを叩かれ,後手に回った。7回に再び攻めの姿勢を取り戻して仕留めたが,課題を残す試合内容になった。リーチに恵まれ,スピードがある右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレートを武器としており,ボディに左右フックを散らしてスピーディなボクシングをする。
 岡本は善戦したが,一歩及ばず大魚を逸した。右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを得意としている。相手をよく見てタイミングのいい左ジャブ,右ストレートを決める。矢田を苦しめたのは出バナに合わせたパンチだった。

6回までの採点 矢田 岡本
主審:近藤謙二 *** ***
副審:池原信遂 56 57
副審:原田武夫 59 54
副審:川上 淳 59 56
参考:MAOMIE 57 56


     ○矢田:21戦17勝(14KO)4敗     29歳     身長:179cm
     ●岡本:20戦14勝(4KO)6敗      31歳     身長:177cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                      2018年8月16日(木)    後楽園ホール
                    IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級1位)           チャンピオン
                ○   TJ・ドヘニー    判 定    岩佐亮佑   ●
                             (アイルランド) 122 lbs               (セレス) 121 3/4 lbs

 サウスポー同士の顔合わせ。初回,岩佐は右ジャブから左ストレート,右フックを軽く出し,プレスをかける。ドヘニーは右目下の頬骨の部分をカット(岩佐の有効打による傷)。岩佐の右フックでドヘニーはバランスを崩す。
 2回,打ち合いを避けるように左右に動くドヘニー。中盤,左ストレートの相打ちはドヘニーの方が先にヒットし,岩佐の膝がわずかに落ちる。
 ともに決定的に主導権を握れない展開が続いたが,6回,ドヘニーは間合いを取りながら機を見て飛び込み,左右フックを回転させる。さらに接近しても左右アッパーのボディブローを連打。岩佐もワンツー,右フック,アッパーで反撃するが,ペースはドヘニーが握っている。
 7回,ドヘニーは大きな左フックから左ストレートをヒット。8回は岩佐が左フックのボディブロー。ドヘニーはよく動いているが,ボディが効いている。
 10回終了間際,ドヘニーの空振りにすぐ返した岩佐の左アッパーがボディにカウンターになる。11回,疲れが出て口が開くドヘニー。岩佐はクリーンヒットこそないが,攻勢で上回る。
 12回,ともに疲れが最高潮に達するが,積極的に攻めたドヘニーにポイントが流れた。

 岩佐は2度目の防衛に失敗。手数が今ひとつ出ず,クリーンヒットが単発に終わった。左ストレート,ボディへの左アッパーなど,いいところはあったが,どうしてもタイトルを守るという執念のようなものが見られなかったことが悔やまれる。難攻不落の相手ではなかっただけに,戦い方ひとつで結果は変わっていただろう。
 ドヘニーはサウスポーのボクサーファイター。一発の威力はないが,左右に動きながら機を見て左ストレートから飛び込んで左右フックを回転させる。手数が出なかった岩佐に対して,よく左右フックを打っていたことがポイントにつながったと見える。しかし,ボディを打たれて中盤からはあっぷあっぷという状態が続いており,タイトルは獲ったが前途は厳しいと言わざるを得ない。

採点結果 ドヘニー 岩佐
主審:マリオ・ゴンザレス(アルゼンチン) *** ***
副審:ジョナサン・デービス(比国) 116 112
副審:中村勝彦 115 113
副審:トニー・マレッタ(豪州) 117 112
参考:MAOMIE 114 114


     ○ドヘニー:20戦20勝(14KO)      31歳     身長:166cm     リーチ:173cm
     ●岩佐:28戦25勝(16KO)3敗     28歳     身長:172cm     リーチ:181cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史&飯田覚士     ゲスト:山中慎介
     実況:安藤 翔

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                        2018年8月16日(木)    後楽園ホール
                                10回戦
                 WBC世界S・フライ級5位  K      O    比国S・フライ級(ノーランク)
                ○   江藤光喜    6回1分14秒    デルフィン・デ・アシス   ●
                           (白井具志堅) 115 3/4 lbs                       (比国) 115 lbs
                         WBA9位,WBO7位

 初回,アシスの左フックがヒットする。江藤は左ジャブ,アッパーからボディに左右アッパー,さらに右ストレートを放つ。しかし,終盤,アシスの左フックのカウンターをアゴの先端にもらい,大きくぐらついてピンチ。効いている江藤。
 あわやという場面を見せた江藤だが,2回以降は主導権を握った。3回,右ストレートから攻勢に出て,左右アッパーのボディブローを連打。アシスはボディが効き始めている。
 5回,江藤は左右アッパーのボディブロー,右ストレートで優勢。アシスは動きが鈍く,鼻から出血。
 6回,江藤のパンチが一気にスパークした。開始早々から右ストレート,左右フックで攻勢に出る江藤。さらに右ストレートから左アッパーのボディブロー2発を打ち込まれたアシスはロープ際に崩れ落ち,両手両足をついたままカウントアウトされた。

 世界再挑戦を目指す江藤は初回に危ない場面があったが,何とかKOで面目を保った。このクラスとしては長身でリーチに恵まれており,左ジャブを小刻みに出して終始リードした。左アッパーのボディブローでアシスを弱らせた。不用意な被弾に加えて,攻撃と防御の境界がはっきりしている点が目立つ。世界再挑戦をアピールするには,説得力不足が目につく。
 アシスは右ファイタータイプ。ベタ足に近く,スピードはないが,思い切り合わせるカウンターの左フックに威力がある。この左フックで江藤をあわやというところまで追い込んだが,やはり地力の差が出てしまった。

     主審:福地勇治,副審:安部和夫&吉田和敏&浅尾和信
     ○江藤:28戦23勝(18KO)4敗1分     30歳     身長:174cm     リーチ:177cm
     ●アシス:15戦9勝(6KO)6敗         25歳     身長:165cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&飯田覚士     実況:田中 毅

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                       2018年8月16日(木)    後楽園ホール
                                6回戦
                    日本ライト級6位    T   K  O   日本ライト級14位
                ○   小田翔夢    3回1分31秒    脇田将士   ●
                          (白井具志堅) 134 1/2 lbs                  (堺東ミツキ) 134 1/2 lbs
                           おだ・しょうん                      わきた・まさし

 左の脇田,右の小田。長身の脇田は右ジャブで牽制するが,中盤から小田が攻勢。鋭い右ストレートから左フックを返して一気に攻め込む。小田はさらに右アッパーからボディに右ストレートを打つ。
 2回,小田が右をボディに打とうとしたところに脇田の左アッパーが決まる。しかし,小田は体を寄せてボディに右フックを打ち込む。
 3回,脇田は小刻みに右ジャブを突いて間合いを取ろうとする。しかし,リング中央で左の打ち終わりに鋭いワンツーを浴び,がっくりと両膝をついてダウン(カウント8)。右ストレート,左フックで襲いかかる小田。腰が引けた脇田は右ストレートで右膝から落ちて2度目のダウン(カウント8)。これも再開に応じたが,小田は追撃の手を緩めず,右ストレート,左アッパーのボディブロー,左フックで攻勢。最後は右ストレートで膝が落ちたところで,赤コーナーからタオルが投入された。

 中量級期待の新鋭・小田が見事な詰めを見せた。日本人の母と米国人の父との間に生まれた黒人ハーフ。右ボクサーファイターで,柔軟な上体から放つ右ストレート,返しの左フックにKOの威力がある。チャンスを掴むと一気に畳みかける攻撃には非常にスピードがある。しなやかさが特徴であり,今後さらに上位を狙える素質十分。ガードが下がることがあるので,要注意。
 脇田はサウスポーのボクサーファイター。長身で長いリーチに恵まれており,右ジャブ,左ストレートを得意としている。小田の接近を阻みたいところだったが,肝心の右ジャブが出なかった。そのため,小田に簡単に入り込まれてしまったことが敗因。よく応戦していたが,正面からの打ち合いになれば,回転力に優れる小田に勝てない。

     主審:ビニー・マーチン,副審:浅尾和信&吉田和敏&ウクリッド・サラサス
     ○小田:9戦9勝(8KO)           19歳     身長:172cm
     ●脇田:18戦8勝(3KO)8敗2分     22歳     身長:180cm
     放送:G+     解説:なし     実況:中野謙吾

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                      2018年8月17日(金)    後楽園ホール
                     東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦
                    チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級8位)
                ○   清水 聡   4回2分43秒   河村真吾   ●
                             (大橋) 126 lbs                     (堺東ミツキ) 126 lbs
                         WBC6位,IBF6位

 サウスポー同士の顔合わせ。初回,河村は上体を振りながら積極的に手を出す。2分過ぎには右アッパーのボディブローから左ストレートをヒットして攻勢。清水はどっしりと構えているが,初回は河村にポイントが流れた。
 しかし,2回中盤から清水が右ジャブ,フック,左ストレートでプレスをかける。河村は負けじと右フック,左ストレートでロープに詰めていくが,清水はよく見切ってかわしている。徐々に清水のパンチがヒットを増し,河村は鼻から出血。
 3回,河村の力量を見切った清水がプレスを強める。河村は果敢に打ち返して闘志を見せるが,ボディにも左右アッパーを散らされ,徐々に追い込まれる。
 4回,河村は顔面を腫らしながらも闘志を剥き出しにして前に出るが,清水の右ジャブ,フック,左ストレートで苦しくなる。それでも右フック,左ストレートでロープに詰めていくが,鮮やかな左ストレートのカウンターを浴び,左膝から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がって捨て身の抵抗を試みるが,すぐに押し返される。左アッパーをボディに打ち込まれた河村は上体を丸めてニュートラルコーナーに後退。清水がロープに詰めて左ストレート,右フックを浴びせたところで杉山主審がストップした。

 清水が実力を差を見せつけ,3度目の防衛に成功した。初回こそ河村の先制攻撃を許したが,2回以降は持ち味の変則戦法で一気に主導権を奪った。右ジャブ,フック,左ストレートに加え,ボディへの左アッパーも有効。スピードという点では疑問符がつくだけに,世界に通用するのかという疑問は残るが,ぜひ見てみたい。
 河村はサウスポーのボクサーファイター。右フック,左ストレートを振って果敢に攻め,闘志を見せた。捨て身の攻撃で沸かせたが,清水の多彩なパンチで追い込まれていった。

3回までの採点 清水 河村
主審:杉山利夫 *** ***
副審:染谷路朗 29 28
副審:葛城明彦 29 28
副審:福地勇治 29 28
参考:MAOMIE 29 28


     ○清水:7戦7勝(7KO)            32歳     身長:179cm
     ●河村:21戦16勝(8KO)4敗1分     28歳     身長:172cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:田淵裕章

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                       2018年8月17日(金)    後楽園ホール
                                10回戦
                  IBF世界L・フライ級6位   T   K   O   WBO世界S・フライ級11位
                ○   八重樫 東    7回2分55秒    向井寛史   ●
                             (大橋) 114 1/4 lbs                        (六島) 115 lbs
                   WBA12位,WBO12位                     むかい・ひろふみ

 右の八重樫,左の向井。初回,八重樫は低い姿勢から左右フックで接近を試み,左フックをヒット。向井は小刻みに右ジャブを突いて右フック,左ストレートを伸ばす。向井は自分の距離を保っている。
 しかし,3回に入ると八重樫が主導権を握った。密着して右ストレート,左右フックで迫る。向井はくっつかれて持て余し気味。終了間際,左右フックのボディブローで向井を追い込む。4回,八重樫は執拗に左右アッパーをボディに集める。向井は回り込みたいが,ボディが効いてクリンチに出る。終盤には八重樫の右アッパーが決まる。ここから八重樫が右ストレートで攻勢に出る。向井はバッティングで左目尻をカット。
 5回,八重樫はロープに詰めて右ストレートから左右フックのボディブローで攻勢。向井はリーチを生かして右ジャブ,左ストレートで応戦するが,八重樫が接近戦で主導権を握っている。
 6回,向井が中盤から左ストレート,右フックで攻勢。これが効いた八重樫は後退。完全に潮目が変わったかに見えたが,ここで八重樫の右ストレートがクリーンヒット。ロープ際で倒れ込む向井。しかし,これはスリップの判定。八重樫は左右フック,右ストレートで猛攻。向井はゴングに救われたが,ダメージを残している。
 7回,ついに八重樫が向井を仕留めた。開始早々,右ショートストレートでよろめいた向井はロープに詰まる。一気に攻勢に出る八重樫。右ストレート,左フックでぐらつく向井。必死の抵抗を試みるが,八重樫の猛攻に晒される。左右フック,右ストレートを浴びせれば,向井は力なくロープ際へ。ここで中村主審が割って入り,試合をストップした。力尽きた向井は同時にその場に崩れ落ちた。

 世界王座返り咲きを目指す八重樫が激闘の末に向井をストップした。身長とリーチで劣る八重樫は向井の右ジャブ,左ストレート,右フックに手を焼く場面はあったが,終始接近戦で主導権を握った。右フック,ストレートから,特にボディへの連打で動きを止めたことが効果的だった。年齢的には厳しくなるだろうが,もうワンチャンスあるだろう。
 世界挑戦2度の経験を持つ向井だが,結局は力負けという感じ。左ストレート,右フックで何度か八重樫を苦しめたが,右ジャブに威力がないため,容易に入り込まれた。ボディを打たれて徐々に八重樫の術中に引きずり込まれた。うまさ,実力の差が大きかった。サウスポーのボクサーファイター。

     主審:中村勝彦,副審:岡庭 健&福地勇治&安部和夫
     ○八重樫:33戦27勝(15KO)6敗     35歳     身長:160cm     リーチ:165cm
     ●向井:25戦16勝(6KO)6敗3分     32歳     身長:171cm
     放送:フジテレビ     解説:具志堅用高&川島郭志     実況:森 昭一郎

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             2018年8月25日(土)    ヒラ・リバー・アリーナ(米国アリゾナ州グレンデール)
                       WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン       T   K   O   挑戦者(同級6位)
             ○   アイザック・ドグボエ    1回2分18秒    大竹秀典   ●
                             (ガーナ) 121 lbs                         (金子) 121 1/2 lbs
                                                             WBC8位

 大竹は上下に左アッパー,フックを振って果敢に攻めるが,ドグボエは動じることなく左フックを浴びせる。飛び込みざまに打ち込んだ左アッパーがアゴに命中し,大竹は背中から落ちる痛烈なダウン(カウント8)。立ち上がったが,大竹の動きは硬く,ドグボエが振るう強打に晒された。力強い左フック,アッパーに次ぐ右ストレートを打ち込まれた大竹は右グラブをついて2度目のダウン(カウント8)。これも再開に応じたが,最後は左フックに次ぐ右アッパーでよろめいたところでフローレス主審が割って入った。

 大竹は2014年11月にスコット・クイッグ(英国)のWBA王座に挑戦し,大差の判定で敗れている。これが2度目の挑戦だったが,若いドグボエの強打を浴び,3分もたない完敗となった。硬さがほぐれないまま正面に立ってしまい,強打の標的になったことが敗因。ベテランの味を出して粘っこい連打で後半に持ち込めばという淡い期待はあったが,動かずにいれば,ドグボエの思うツボ。背中からキャンバスに叩きつけられた最初のダウンですべてが決まっており,いいところを見せられないまま散った。
 ドグボエは初防衛に成功。右ファイタータイプで左右フック,右ストレート,左アッパーなどいずれのパンチにも破壊力がある。勢いに任せて攻めるタイプで,左フック,アッパーの打ち分けに見るべきものがある。

     主審:クリス・フローレス(米国),副審:パトリック・モーリー(米国)&ハビエル・アルバレス(米国)&グレン・フェルドマン(米国)
     ○ドグボエ:20戦20勝(14KO)        23歳     身長:157cm     リーチ:168cm
     ●大竹:37戦31勝(14KO)3敗3分     37歳     身長:172cm
     放送:youtube(ハイライト)     解説:なし     実況:なし

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