熱戦譜〜2018年7月の試合から


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試合日 試合 結果
2018.07.07 10回戦  中谷潤人  KO3R  デクスター・アリメンタ
2018.07.07 8回戦  横山雄一  TKO2R  プティポン・ラクーン
2018.07.07 8回戦  豊嶋亮太  KO1R  ナコーン・ムーンサ
2018.07.09 8回戦  アーネル・ティナンパイ  TKO3R  福本祥馬
2018.07.09 8回戦  アムポン・スリヨー  KO2R  斎藤一貴
2018.07.09 6回戦  アオキ・クリスチャーノ  TKO4R  ジェフリー・ガーシア
2018.07.13  WBO世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 ビック・サルダール  判定  山中竜也
2018.07.13  WBOアジアパシフィック ライトフライ級
 王座決定戦12回戦
 小西伶弥  KO12R  オーリー・シルベストレ
2018.07.13 8回戦  赤穂 亮  KO1R  ロベルト・ウドトハン
10 2018.07.23  日本フライ級
 タイトルマッチ10回戦
 黒田雅之  判定  星野晃規
11 2018.07.27  WBO世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 木村 翔  KO6R  フロイラン・サルダール
12 2018.07.27 10回戦  辰吉寿以輝  KO5R  ノルディ・マナカネ
13 2018.07.27  日本スーパーバンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 和氣慎吾  TKO10R  久我勇作
14 2018.07.28  WBO世界スーパーフェザー級
 王座決定戦12回戦
 伊藤雅雪  判定  クリストファー・ディアス
15 2018.07.29  東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 中谷正義  TKO11R  富岡 樹

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                       2018年7月7日(土)    後楽園ホール
                                10回戦
                  WBC世界フライ級5位   K      O    比国ミニマム級12位
                ○   中谷潤人    3回0分36秒    デクスター・アリメンタ   ●
                              (M.T.) 112 lbs                          (比国) 112 lbs
                            WBO14位

 サウスポー同士の対戦。リーチ差を生かした中谷は踏み込んで右ジャブ,ストレートを突く。アリメンタは途中から右にスイッチし,ガードを固めて右ストレートを狙う。
 2回,中谷は左右フックのボディブロー,さらにボディにもワンツーをヒット。アリメンタは中に入りたいが,中谷の右ジャブ,左ストレートが邪魔になる。中谷は左フック,ストレート。さらに左右フックのボディブローから右アッパーをヒット。
 3回,中谷は右ジャブでアリメンタをロープに詰め,ボディに左右フックを打ち込む。ボディが効いて嫌な表情を見せるアリメンタ。左ストレートを浴びせれば,アリメンタはロープ際で右膝をついてダウン。中谷はダウンしているアリメンタになおも左右フックを浴びせてしまう。続行可能となれば厳しく注意を受けた場面だが,杉山主審はそのままカウントアウトした。

 若きホープ中谷が鮮やかなKOで16連勝を飾った。サウスポーのボクサーファイターで上背・リーチに恵まれている。右ジャブ,ストレートで距離を測り,左ストレート,ボディへの左右フックを打ち込んで積極的に試合の流れを作っている。若さに似合わぬ落ち着いた試合運びが光る。2016年度全日本フライ級新人王で,早くも世界ランクに名を連ねており,将来が非常に楽しみである。しかし,ダウンしている相手にパンチを浴びせ続けた行為は言語道断。勢い余ってパンチを打ったという場面ではなく,明らかに倒れているのを意識して打ち続けており,危険極まりない反則である。若さは言い訳にならない。そのままカウントアウトとなったので有耶無耶になってしまったが,JBCから何らかの処分があってしかるべき場面だった。試合後の勝利者インタビューが非常に礼儀正しく好印象だっただけに,非常に残念。
 アリメンタは右ファイタータイプ。サウスポーでスタートしたが,その後は右にスイッチして戦うなど,つかみどころのなさがある。右ストレートを得意としている。中に入りたいところだったが,中谷のリーチと右ジャブに阻まれた。

     主審:杉山利夫,副審:ビニー・マーチン&福地勇治&染谷路朗
     ○中谷:16戦16勝(12KO)          20歳     身長:170cm
     ●アリメンタ:17戦13勝(9KO)4敗     22歳     身長:160cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:平松修造

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                       2018年7月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本ライト級(ノーランク)   T  K  O    タイ国ライト級(ノーランク)
                ○   横山雄一    2回2分58秒    プティポーン・ラクーン   ●
                              (帝拳) 135 lbs                         (タイ) 134 1/2 lbs

 開始早々から思い切って左右フックを振り回すプティポン。横山は左ジャブ,右ストレートで応戦するが,プティポンは構わず襲いかかる。横山はロープに詰めて右ストレート,ボディへの左アッパー。このボディブローが効いたプティポンは上体を丸めて耐えるが,それでも左右フックを振り回して暴れまくる。左フックで横山がバランスを崩す場面があった。
 2回,激しい打ち合いが続く。プティポンの右フック,横山の左フックの応酬。左ストレートでプティポンがぐらついたところから横山が攻勢に出た。ロープに下がったところで小さな右ストレートが決まり,プティポンは腰から落ちてダウン(カウント8)。右ストレートで2度目のダウン(カウント8)。これも立ち上がったが,横山の鮮やかなワンツーが決まり,プティポンはロープを枕に3度目のダウン。ここで飯田主審が試合をストップした。

 昨年7月の試合でアゴを骨折した横山が1年ぶりのリングをTKOで飾った。思い切り振り回すプティポンに戸惑う場面はあったが,左のボディ打ちで弱らせた。そこからは持ち前のハードパンチでストップに持ち込んだ。大振りせずに打っていた点は良かったが,当てようという意識が先になった面がある。プティポンの乱戦に合わせてしまったことは反省点。
 プティポンは右ファイタータイプ。足を止めて力任せに振り切る左右フックに破壊力がある。高いKO率もうなずける試合スタイル。しかし,2回にはボディブローが効いて上体が起きてしまい,振り回すパンチにも力が入らなくなっていた。

     主審:飯田徹也,副審:中村勝彦&福地勇治&染谷路朗
     ○横山:22戦18勝(16KO)4敗        28歳     身長:175cm
     ●プティポーン:11戦7勝(6KO)4敗     18歳
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:中野謙吾

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                       2018年7月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本ウェルター級12位   K      O   タイ国ウェルター級(ノーランク)
                ○   豊嶋亮太    1回1分18秒    ナコーン・ムーンサ   ●
                             (帝拳) 146 1/2 lbs                        (タイ) 146 lbs

 豊嶋は左ジャブを出し,右ストレートを放って前に出る。ナコーンは下がりながら右ストレートを狙う。ボディからアゴに左フック,アッパーをダブルで打ってナコーンをロープに詰める豊嶋。左右フックのボディブローからアゴに左フックを打ち込まれたナコーンはうつ伏せにダウンし,そのままカウントアウトされた。

 豊嶋が目が覚めるような鮮やかなKO勝ち。ボディへの連打からアゴに切り返したスピーディなコンビネーションブローで試合を決めた。落ち着いて攻めており,コンパクトに打っている点が良かった。じっくりとキャリアを積めば,上位への進出も十分に期待できる。
 ナコーンは右ボクサーファイター。右ストレートを武器にしているが,高いKO率を示すパンチ力を見せられないままに沈んだ。ベタ足でスピードはない。

     主審:ビニー・マーチン,副審:中村勝彦&杉山利夫&福地勇治
     ○豊嶋:12戦9勝(7KO)2敗1分         22歳     身長:177cm
     ●ナコーン:21戦12勝(9KO)8敗1分     27歳
     放送:G+     解説:なし     実況:田中 毅

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                            2018年7月9日(月)    後楽園ホール
                                   8回戦
                     比国ウェルター級4位    T   K   O   日本ミドル級4位
                ○   アーネル・ティナンパイ   3回2分25秒   福本祥馬   ●
                                (比国) 157 3/4 lbs                    (角海老宝石) 159 3/4 lbs

 14cmの身長差。初回,福本が左ジャブ,左右アッパーで積極的に攻める。しかし,ティナンパイが力の入った左右フックのボディブローから返した左フックをテンプルに受け,福本の足元が乱れる。福本はなおも左右フックでぐらつき,早くもピンチに陥る。
 3回,福本は左ジャブ,左右アッパーで押していくが,スピードがなく,正直すぎる。ティナンパイはボディに左右フックを打ち,上に返すチャンスを窺う。クリンチの離れ際,ティナンパイの右フックがアゴにヒット。すぐに返した左フックでがくがくと足を震わせる福本。何とか踏み止まろうとするが,ティナンパイの右フックでキャンバスに落ちてダウン(カウント9)。辛うじて再開となったが,再び左フックでよろめいたところで染谷主審が試合をストップした。

 両者は2013年8月に対戦し,ティナンパイが6回TKO勝ちしている。福本にとっては雪辱を期した一戦だったが,打たれ脆さが出て完敗となった。パンチを出さずに無造作に接近するなど,無策が目立った。そのうえ,真正面に立ち続けていれば,標的になるのは当然。弱点のテンプルを打たれて膝を揺らすなど,不安定なボクシングは変わっていない。相当変えなければタイトル挑戦はかなわないだろう。
 ティナンパイは右ファイタータイプで左右フックに威力がある。福本の手の内を読んだかのような老獪なボクシングが光る。接近してボディにパンチを集め,テンプルやアゴに強打を打ち込むチャンスを窺っていた。この作戦が見事に決まった。

     主審:染谷路朗,副審:飯田徹也&安部和夫&浅尾和信
     ○ティナンパイ:42戦22勝(7KO)19敗1分     34歳     身長:170cm
     ●福本:15戦12勝(10KO)3敗              27歳     身長:184cm     リーチ:188cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                         2018年7月9日(月)    後楽園ホール
                                  8回戦
                    タイ国ライト級(ノーランク)   K      O   日本ライト級5位
                ○   アムポン・スリヨー    2回1分30秒    斎藤一貴   ●
                                (タイ) 133 3/4 lbs                   (角海老宝石) 134 3/4 lbs

 初回,よく見て力を抜いた左ジャブ,ワンツーを打ち,バランスの良さを見せる斎藤。ベタ足のアムポンもよく見てこちらも左ジャブを返す。
 2回,斎藤がリズムに乗って左ジャブを伸ばす。しかし,アムポンが放った右フックがテンプルに決まり,斎藤の足元が乱れる。チャンスと見たアムポンが一気に襲いかかる。斎藤はクリンチに出ようとするが,ロープ際で左フックを受け,腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,右ストレートで腰からキャンバスに落ちる。これも立ち上がったが,カウントの途中で角海老陣営からタオルが投入された。

 角海老ジム期待のホープ斎藤が痛恨のKO負け。伸びのよい左ジャブ,ワンツーをヒットし,リズムに乗ったかと思われたが,一瞬の隙を突かれて強打を打ち込まれた。アムポンのKO率が非常に高いので,もう少し慎重に戦うべきだった。あまりにも不用意にもらってしまった。
 アムポンは右ファイタータイプで左右フックを武器としている。手数は多くないが,左右ともにパンチ力がある。強打には自信があるようで,ベタ足で様子を窺いながら虎視眈々とチャンスを狙っていた。

     主審:福地勇治,副審:染谷路朗&安部和夫&浅尾和信
     ○アムポン:26戦23勝(19KO)3敗     30歳     身長:170cm
     ●斎藤:6戦5勝(5KO)1敗           25歳     身長:173cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

※ カウントの途中でのタオル投入はTKOではなく,KOとなる。

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                            2018年7月9日(月)    後楽園ホール
                                    6回戦
                     日本S・ライト級6位     T   K   O     比国ライト級15位
                ○   アオキ・クリスチャーノ    4回2分23秒    ジェフリー・ガーシア   ●
                              (角海老宝石) 139 1/4 lbs                       (比国) 137 1/4 lbs

 右のアオキ,左のガーシア。初回,アオキは青コーナーに詰めて右ストレート,左フックを振り,積極的に攻める。ガーシアは右ジャブで牽制しながら下がってチャンスを窺う。
 2回,ロープを背負ったガーシアを右ストレートでぐらつかせるアオキ。さらにフォローした右ストレートでガーシアは両膝から崩れてダウン(カウント8)。
 3回,アオキは右ストレート,左フック,さらにロープに詰めて左右フックでボディを打つ。ガーシアはときおり左ストレートを伸ばすが,後手に回る。ガーシアは右目上をカットする(アオキの有効打による傷)。
 4回,アオキは細かい左ジャブ,フックを連打してガーシアをロープ,コーナーに詰めていく。ときおりガーシアの左ストレートもヒットするが,青コーナー付近のロープに詰まる。攻勢に出るアオキ。左フックでガーシアがロープにもたれたところで松原主審が試合をストップした。

 アオキが積極的な攻撃でガーシアをTKOに仕留めた。ブラジル人の父,ブラジルと日本のハーフの母との間に生まれた。左フック,右ストレートにパンチ力がある。序盤はジャブが出ずにやや雑な攻めが目立ったが,4回に入って左ジャブ,フックを細かく打ってチャンスを掴んだ。この感触を大事にするといいだろう。
 ガーシアはサウスポーのボクサーファイター。右ジャブからの左ストレートがよく伸びる。ときおり左ストレートをヒットしていたが,アオキの積極的な攻撃を捌き切れず,後手に回る場面が見られた。

     主審:松原のぶひろ,副審:飯田徹也&染谷路朗&福地勇治
     ○アオキ:22戦13勝(9KO)7敗2分      29歳     身長:173cm
     ●ガーシア:19戦6勝(5KO)9敗4分     26歳     身長:170cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                      2018年7月13日(金)    神戸市立体育館
                       WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                     挑戦者(同級3位)            チャンピオン
                ○   ビック・サルダール    判 定    山中竜也   ●
                                (比国) 104 3/4 lbs                (真正) 105 lbs

 初回,スピーディな左ジャブを上下に打ってチャンスを窺うサルダール。山中は慎重な滑り出し。
 2回,山中はサルダールの右の打ち終わりに左フックを合わせ,右ストレートをヒット。サルダールは接近戦を挑むが,山中はよく見てボディに左アッパーを打つ。
 3・4回は山中が接近戦でボディに左アッパー,フックを打ち込む。山中は中間距離よりも接近した方が自分のリズムに乗れている。
 6回,重心をやや低くし,上体を振って接近戦を挑む山中。体を密着させ,ボディに左右フックを打ち込む。サルダールは中間距離で戦いたいが,ボディ攻撃を嫌ってクリンチに出る。
 7回,山中にとって最大のピンチ。2分過ぎ,リング中央で棒立ちになった瞬間,サルダールのワンツーがアゴに炸裂。閃光のようなパンチを浴びた山中は仰向けにダウン(カウント8)。立ち上がったが,ダメージの色が濃い。サルダールの攻勢を凌ぎ,辛うじて7回終了のゴングを聞いた。
 8回,山中は打ち合いを避けるように足を使って左右に動き,明らかにダメージからの回復を図る作戦。サルダールはワンツーで追うが,思ったほどの攻勢に出ず,山中は救われた形になった。
 山中は9回にも足を使い,正面からの打ち合いを避ける。サルダールは鋭い左ジャブを浴びせ,右ストレートで山中をロープに追う。山中はクリンチに出た。
 11回にバッティングで左目上をカットした山中。12回には血が目に入って見えにくいのか,上体を振って前に出てもパンチが出ない。逆に元気が出たサルダールは鋭い左ジャブ,ストレートを多用し,山中の出バナを叩く。出血が増した山中はジャッジの好印象を与えられないまま終了ゴングを聞いた。

 山中は2度目の防衛に失敗。序盤はサルダールの強打が生きる中間距離を避け,接近戦で主導権を握った。体を密着させてサルダールの距離を潰し,ボディブローでリードしたが,中盤からは中間距離を許してしまった。決定打は7回のダウンシーン。正面に立ってガードの隙間を割られ,左からの右ストレートで痛恨のダウンを喫した。これで完全にリズムを崩したと言える。
 サルダールは右ボクサーファイター。軽快なフットワークから放つ鋭い左ジャブ,右ストレートを武器としている。シャープなパンチと動きが光る。この左ジャブで間合いをとったときに持ち味を発揮する。

採点結果 サルダール 山中
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:ダニエル・サンドバル(米国) 115 112
副審:カルロス・オルティス・ジュニア(米国) 116 111
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 117 110
参考:MAOMIE 114 113


     ○サルダール:21戦18勝(10KO)3敗     27歳     身長:159cm     リーチ:171cm
     ●山中:19戦16勝(5KO)3敗           23歳     身長:163cm     リーチ:168cm

     放送:フジテレビNEXT
     解説:長谷川穂積
     実況:大橋雄介

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                         2018年7月13日(金)    神戸市立体育館
                     WBOアジアパシフィック ライトフライ級王座決定戦12回戦
            WBOアジアパシフィック L・フライ級2位   K       O   WBOアジアパシフィック L・フライ級5位
                ○   小西伶弥     12回1分06秒     オーリー・シルベストレ   ●
                              (真正) 108 lbs                               (比国) 107 lbs
                    WBA L・フライ級6位,WBCミニマム級9位

 小西が好調な滑り出しを見せた。ヘッドスリップしながら左ジャブ,ボディに左ストレート,そしてボディに左アッパーを浴びせる。シルベストレも左ジャブ,右ストレートで応戦するが,小西は終盤,ロープに詰めて右ストレート,ボディに左アッパーを打ち込む。
 2回,小西は左眉下をカット(シルベストレの有効打による傷)。血が目に入って見えにくいのか,シルベストレの右フックを受ける場面があった。3回,ヘッドスリップを忘れ,シルベストレの右フック,左ジャブを食う小西。終盤,小西もワンツーをヒットする。
 5・6・7回,小西はどんどん接近して左アッパーのボディブローを連発する。シルベストレもボディブローで応戦するが,動きが鈍る。
 9回,小西はやや疲れが出て手数が減る。逆にシルベストレが左右フック,アッパーで反撃。右アッパーがローブローになり,小西はロープにもたれて背を向けてしまう。そこにパンチを浴びせたシルベストレは減点された。しかし,これは川上主審の立ち位置が悪く,ブレイクのタイミングが遅れたことに起因している。
 11回,シルベストレは左右フックで反撃するが,動きが鈍い。小西はワンツーを浴びせてシルベストレをコーナーからロープに詰めて攻勢。
 12回,残った力を振り絞るように反撃に出るシルベストレ。右を打とうとしたシルベストレのアゴに右ショートストレートがカウンターになる。よろめいたシルベストレはそのままダウン。立ち上がったが,川上主審はカウントアウトした。

 打撃戦を制した小西が王座を獲得した。積極的に攻め,左アッパーを中心にパンチをボディに集めた。これで弱らせ,ワンツーを浴びせた。しかし,強く打とうとする気持ちが先行し,単調な攻撃にシルベストレが慣れてしまった面がある。パンチに強弱がないのが難点。世界を目指すために足りないのはそういう部分だろう。血が目に入って見えにくくなったことはあるが,右フックをもらう場面が見られた。
 シルベストレは右ファイタータイプ。左ジャブからやや大きな右フックあるいは左右フックのボディブローで果敢に応戦したが,ボディを攻められて動きが鈍った。試合全般を通じて後手に回っていた。

11回までの採点 小西 シルベストレ
主審:川上 淳 *** ***
副審:宮崎久利 107 103
副審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) 104 105
副審:カルロス・オルティス・ジュニア(米国) 105 104
参考:MAOMIE 107 101


     ○小西:17戦16勝(6KO)1敗             24歳     身長:164cm     リーチ:166cm
     ●シルベストレ:16戦11勝(7KO)4敗1分     24歳     身長:157cm

     放送:フジテレビNEXT
     解説:長谷川穂積
     実況:吉原功兼

※ 第9ラウンド,ダウンしている相手に対する加撃によってシルベストレは減点1。

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                      2018年7月13日(金)    後楽園ホール
                                8回戦
               WBO世界バンタム級13位    K      O    比国S・バンタム級9位
                ○   赤穂 亮     1回2分25秒     ロベルト・ウドトハン   ●
                           (横浜光) 123 1/2 lbs                         (比国) 123 1/2 lbs

 右の赤穂,左のウドトハン。赤穂は左ジャブから右ストレートを打ち,ボディを左フックで攻める。ウドトハンはサウスポースタイルから左ストレート,右フックのチャンスを窺う。2分過ぎ,赤穂が右アッパー,左フックでボディを強襲すれば,ウドトハンの上体が丸くなる。さらにボディに打ち込んだ右アッパーで,ついにダウン。ウドトハンは左膝をついたままカウントアウトされた。

 赤穂は自らの減量失敗によって2015年12月の白石豊士(協栄)との10回戦,今年1月の鈴木悠介(三迫)との日本タイトル戦を2度にわたってキャンセルしている。去就が注目されたが,今夜は6ヶ月ぶりのリングを初回KOで飾った。相変わらず力が入っていたが,動きそのものは良かった。大振りせず,相手の動きを見ながら比較的小さく打っていた。ボディ打ちで仕留めたことは今後にもつながるはず。しかし,2度のキャンセルという前歴は大きい。対戦相手,プロモーター,ファンの信用を取り戻すには時間がかかるだろう。その懸念を吹き飛ばすような精進に期待したい。
 ウドトハンはサウスポーのボクサーファイター。左ストレート,右フックを得意としており,基本に忠実な戦い方をする。

     主審:福地勇治,副審:ウクリッド・サラサス&安部和夫&葛城明彦
     ○赤穂:36戦32勝(21KO)2敗2分         32歳     身長:168cm     リーチ:170cm
     ●ウドトハン:31戦24勝(15KO)4敗3分     29歳     身長:163cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                     2018年7月23日(月)    後楽園ホール
                       日本フライ級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級3位)
                ○   黒田雅之   判 定   星野晃規   ●
                             (川崎新田) 112 lbs             (M.T.) 112 lbs
              WBA1位,WBC4位,WBO7位,IBF7位       ほしの・あきのり

 初回,ともに左ジャブで探り合う展開からスタート。2回,星野がマウスピースを入れ忘れているのをリングサイドの浦谷信彰氏が指摘し,中断。マウスピースを口に入れた星野が苦笑する場面があった。黒田は伸びのよい左ジャブを当て,右ストレートから左フックをヒットする。
 3回,やや後手に回る星野に対し,黒田は冷静に左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーで攻める。しかし,終盤,出バナにワンツーをクリーンヒットされた黒田は尻餅をついてダウンを取られた(カウント8)。攻勢に出る星野。ゴングと同時に苦笑いを浮かべて赤コーナーに戻る黒田。
 不覚のダウンを喫した黒田だが,後半は接近戦でのパンチの応酬でリードした。よく見て上下への左右アッパー,左フックを浴びせる黒田。6・7回,中間距離での左ジャブの刺し合いでも黒田が上回る。
 9回,黒田は左右アッパー,右ストレート,左フックで巧みに星野を追い込んでいる。一方の星野は打ち合いを避けて足を使うが,消極的。
 10回は星野が押さえた。間合いを取りながら,右ストレート,左フックをヒットする。

 黒田は4度目の防衛に成功。3回にダウンを奪われたが,それ以外はほぼ主導権を握り,危なげない勝利である。中間距離からの左ジャブ,右ストレート,接近戦での左右アッパー,左フックなど常に冷静に相手の動きを見て攻めていた。ベテランの味がよく出ていた試合内容である。
 初挑戦の星野は右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを得意としている。3回にダウンを奪ったワンツーは黒田の右の打ち終わりに返したカウンターで,抜群のタイミングだった。しかし,前に出て攻める黒田に対し,打ち合いを避けるように下がる場面が多く,全般的にやや消極的なボクシングに終始した。

採点結果 黒田 星野
主審:安部和夫 *** ***
副審:吉田和敏 96 93
副審:福地勇治 95 94
副審:杉山利夫 96 93
参考:MAOMIE 97 92


     ○黒田:40戦30勝(16KO)7敗3分     32歳     身長:167cm     リーチ:171cm
     ●星野:24戦14勝(9KO)8敗2分      30歳

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                  2018年7月27日(金)    青島国信体育館(中国:青島)
                       WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    K      O     挑戦者(同級3位)
                ○   木村 翔    6回0分54秒    フロイラン・サルダール   ●
                           (青木) 111 3/4 lbs                       (比国) 112 lbs

 初回,ガードを固めて接近を試みる木村。サルダールは動きながらガードの上から左ジャブ,右ストレート,左フックを軽く出して手数で上回る。
 2回,明らかにギヤを上げた木村が踏み込み鋭く接近戦を挑む。サルダールは動きながらガードの上からパンチを浴びせるが,終盤,木村がロープに詰めて左右フックのボディブロー,右ストレートで攻勢に出る。
 3回,サルダールは左ジャブ,右ストレートで木村を突き放そうとする。しかし,中盤には木村が青コーナー付近にサルダールを詰めて左右アッパーのボディブロー,右ストレートで攻勢に出る。ボディが効いたサルダールは足が止まり,棒立ちになる。
 5回,ロープを背負ったサルダールに左右フックのボディブロー,右ストレート,左フックを浴びせる木村。サルダールは棒立ちで口が開いている。リング中央でレバーに左アッパーを打ち込まれたサルダールはその場にしゃがみ込んでダウン(カウント8)。木村は仕上げに入る。
 6回,動きが鈍いサルダール。それを見抜いた木村はサルダールをニュートラルコーナーに詰め,左右フックのボディブローからワンツーの嵐を浴びせる。サルダールは最後の抵抗を見せるが,再びロープを背にしたところでレバーに左アッパーを打ち込まれ,右膝をついてダウン。そのままカウントアウトされた。

 木村は2度目の防衛に成功。間合いを取ろうとするサルダールを許さず,鋭い踏み込みで執拗に肉迫した。距離を詰めたら,ボディ攻撃から右ストレートから左フックで連打を加えた。派手さはなく泥臭いスタイルだが,着実に力をつけている。昭和40年代以前の匂いがする雑草のような逞しさが最大の武器。執拗な連打は相手にとって脅威である。
 サルダールは右ボクサーファイター。木村の接近戦を警戒して動きながら,ガードの上から左ジャブ,右ストレートを打っていたが,木村の踏み込みで棒立ちになる場面が目立った。

5回までの採点 木村 サルダール
主審:クリス・フローレス(米国) *** ***
副審:スラット・ソイクラチャン(タイ) 48 46
副審:ベノイト・ラッセル(カナダ) 48 46
副審:パトリシア・モース・ジャーマン(米国) 49 45
参考:MAOMIE 49 45


     ○木村:20戦17勝(10KO)1敗2分          29歳     身長:165cm     リーチ:169cm
     ●サルダール:32戦28勝(19KO)3敗1分     29歳     身長:165cm     リーチ:170cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                  2018年7月27日(金)    大阪府立体育会館第2競技場
                                 10回戦
                日本S・バンタム級(ノーランク)   K      O   インドネシア フェザー級チャンピオン
                ○   辰吉寿以輝    5回2分37秒    ノルディ・マナカネ   ●
                              (大阪帝拳) 121 lbs                        (インドネシア) 121 1/2 lbs

 初回,辰吉は左ジャブからボディへの左アッパー。マナカネも左右フック,アッパーで応じるが,スピードがない。マナカネをロープに詰めた辰吉はボディに左アッパーを打ち込む。
 3・4回と同じような展開が続く。ロープを背負わせた辰吉はボディに右フック,左アッパーを打ち込む。
 5回,左アッパーのボディブローから攻勢に出た辰吉がマナカネをロープに詰める。左アッパーをボディに打ち込まれたマナカネはロープ際でたまらず仰向けにダウン。立ち上がれず,カウントアウトされた。

 辰吉はデビュー以来無傷の9連勝。老獪なマナカネを得意のボディブローで沈めた。左ジャブからロープに詰めてボディへの右フック,左アッパーで徐々に追い込んだ。しかし,左ジャブの数が少ないことが気になる。ボディを打とうという狙いが見えてしまうことも目についた。上下に軽く打ち分け,その中から強いパンチを出したい。
 マナカネは右ボクサーファイター。左右フック,アッパーの連打を得意としているが,ベタ足でスピードがない。ロートルという印象は拭えない。

     主審:野田昌宏,副審:川上 淳&宮崎久利&北村信行
     ○辰吉:9戦9勝(6KO)                 21歳     身長:167cm
     ●マナカネ:60戦32勝(18KO)26敗2分     34歳     身長:159cm     リーチ:173cm
     放送:G+     解説:六車卓也     実況:尾山憲一

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                        2018年7月27日(金)    後楽園ホール
                       日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦
                   挑戦者(同級1位)   T   K   O     チャンピオン
                ○   和氣慎吾    10回0分36秒    久我勇作   ●
                          (FLARE山上) 121 3/4 lbs                   (ワタナベ) 121 3/4 lbs
                 WBAバンタム級10位,IBF S・バンタム級8位       WBA7位,WBC7位,WBO12位,IBF14位

 右の久我,左の和氣。国内屈指の好カードとして人気を呼んだ一戦は,初回から緊迫感が充満した展開になった。距離を詰めて得意の右ストレートを狙う久我。和氣は左右への軽快なフットワークから出バナに右フックをヒットし,さらに左ストレートを打ち込むチャンスを狙う。
 2回中盤,攻め込もうとして久我のガードが下がった瞬間,狙い澄ましたような和氣の左ストレート一閃。このカウンターがアゴに決まり,久我は尻餅をついてダウン(カウント8)。足に来ており,ダメージを窺わせた。
 3回終盤には久我の右ストレートで和氣の顔が上を向く場面があったが,それ以降は和氣のペースで試合が進んだ。
 4回2分過ぎ,和氣の鋭い左ストレートを受けた久我はぐらついてロープ際に後退。足に来てダウン寸前のピンチだった。5回にも左ストレートでぐらついて後退する久我。しかし,バッティングで和氣が右目上(眉頭の部分)をカットし,ドクターチェックを受ける。6回,和氣は2度目のドクターチェックを受けるが,右ジャブを軽く突き,左ストレートを浴びせる。
 8回,ここでも和氣の左ストレートで久我がぐらつく場面があった。ここで和氣が3度目のドクターチェックを受ける。ストップを意識し,勝負を急ぐ久我。久我の右ストレート,左フックに対し,和氣も左ストレートを返す。
 9回,久我は必死の形相で攻め込むが,和氣の右ジャブが冴え,これに前進を阻まれる。終盤,和氣の左ストレートがヒット。和氣はカットした眉頭からの出血が多くなるが,ぐらついた久我になおも左ストレートを浴びせて攻勢。
 10回,和氣のワンツーがヒットしてぐらつく久我。クリンチの離れ際にワンツー,左ストレートを浴びせて攻勢に出る和氣。左ストレートで久我の腰が落ちる。和氣がなおも追撃したところでタオルが投入された。

 日本タイトル戦というよりも,事実上の世界挑戦者決定戦という性格で組まれた国内頂上決戦。屈指の好カードとして注目されたが,スピードで勝る和氣の圧勝に終わった。左右への軽快なフットワークと鋭いカウンターでほぼ完璧に久我の攻撃を封じた。まさにスピードスターの面目躍如である。2016年7月にジョナタン・グスマン(ドミニカ)と空位のIBF王座を争って壮絶な11回TKO負けを喫して以来,これで5連続KO勝ちと完全復活を果たしている。上昇気流に乗っていた久我に完勝したことにより,2度目の世界挑戦に大きく近づいたと言えるだろう。
 久我は3度目の防衛に失敗。和氣の素早い動きでかわされ,鋭い左カウンターを浴びた。攻め手を封じられ,さらに一本調子に陥るという悪循環となった。攻撃が右ストレートを打って入るだけの直線的かつ単調なものになり,動きを読まれてしまったことが敗因。これも和氣のスピードとテクニックだろう。5連勝(4KO)の勢いを駆って一気に世界に打って出ようとしたが,完全に翻弄されて終わった。

9回までの採点 和氣 久我
主審:浅尾和信 *** ***
副審:葛城明彦 88 82
副審:安部和夫 87 82
副審:杉山利夫 88 82
参考:MAOMIE 89 81


     ○和氣:32戦25勝(17KO)5敗2分     31歳     身長:175cm     リーチ:176cm
     ●久我:20戦16勝(11KO)3敗1分     27歳     身長:171cm     リーチ:169cm

     放送:TBS
     解説:内山高志     ゲスト:京口紘人
     実況:新夕悦男

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          2018年7月28日(土)    キシミー・シビックセンター(米国フロリダ州キシミー)
                   WBO世界スーパーフェザー級王座決定戦12回戦
                WBO世界S・フェザー級2位         WBO世界S・フェザー級1位
                ○   伊藤雅雪    判 定    クリストファー・ディアス   ●
                             (伴流) 129 1/2 lbs                (プエルトリコ) 129 1/4 lbs

 初回,伊藤は落ち着いて左ジャブ,ワンツー。さらにボディに左アッパーを打ち込む。ディアスも左ジャブから右ストレートから左フックを狙うが,伊藤は先に手を出し,左ジャブの刺し合いでも打ち勝っている。
 2回2分過ぎ,リング中央で伊藤がワンツー,ワンツーの見事な4連打を浴びせる。
 4回中盤,リング中央でディアスの動きが止まったところを見逃さず,右・左・右のストレート3連打を浴びせる伊藤。これを浴びたディアスはその場で腰から落ちてダウン(カウント8)。青コーナーに詰めてワンツーの連打で攻勢に出る伊藤。
 7回にはディアスの左目の下が青黒く腫れ上がり,右目上もカット(伊藤の有効打による傷)。右ストレートから接近戦で右アッパーをアゴに突き上げる伊藤。さらにディアスの動きが止まったところにワンツーの連打を浴びせる。8回,伊藤は完全に主導権を握り,上下に鋭いパンチを浴びせた。ディアスの動きが鈍い。
 9回はディアスが集中力を高め,足を止めて右ストレート,左フックを強振。左フックでバランスを崩す伊藤。その伊藤もワンツーの連打で迫る。10回,ディアスが鋭い右ストレートをヒットしてトップコンテンダーの意地を見せた。
 11回前半はワンツーを浴びせて伊藤が優位に立つが,バッティングで一時中断する場面があった。ディアスは青黒く腫れ上がった左目下を頻りに気にする。このまま伊藤がポイントを握るかと見られたが,終盤にディアスの左フックが決まり,伊藤の腰が落ちる場面があった。
 12回,伊藤は再び右ストレート,アッパーで主導権を握っている。ディアスも左右フックを強振して応戦するが,この回は伊藤が押さえた。

 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の返上により空位となっていた王座を争う一戦。敵地フロリダに乗り込んだ伊藤が果敢な試合運びで悲願の世界タイトルを手にした。好戦的なディアスは調子に乗せると恐い。伊藤はディアスを前に出させまいと常に先手で左ジャブ,ワンツーを浴びせた。特に速射砲のようなワンツーの3連打あるいは4連打は圧巻。ボディにも左アッパー,右フックを散らし,接近すれば右アッパーをアゴに突き上げるなど,自分がイメージしていたことが全部できた会心の勝利と言える。技術的な勝因はいろいろあるだろうが,最も大きかったのは勇気だろう。爆発力があるディアスを恐れず,むしろ自らの攻撃によって相手の前進を封じた勇気が予想以上の試合内容につながった。明るさとルックスに恵まれてスター性を兼ね備えており,さらに人気が出るはず。井上尚弥,村田諒太を軸とする日本ボクシング界に強力な駒が増えた。スピーディかつスリリングな戦いぶりによって本場米国での認知度が上がれば,ビッグカードのチャンスもあるだろう。今後が非常に楽しみである。
 ディアスは右ファイタータイプ。小柄ではあるが,体のバネがある。スピードとパンチ力があり,右ストレート,左フックを思い切り振ってくる。かなりの強豪だが,伊藤に先手を取られ続けたことが敗因。

採点結果 伊藤 ディアス
主審:フランク・ジェンティール(米国) *** ***
副審:ロビン・テイラー(米国) 117 110
副審:ポール・ワラス(米国) 118 109
副審:ロッキー・ヤング(米国) 116 111
参考:MAOMIE 116 111


     ○伊藤:26戦24勝(12KO)1敗1分     27歳     身長:174cm     リーチ:174cm
     ●ディアス:24戦23勝(15KO)1敗      23歳     身長:168cm     リーチ:163cm

     放送:WOWOW
     解説:浜田剛史&西岡利晃     ゲスト:三浦隆司
     実況:高柳謙一     アシスタント:増田美香

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                 2018年7月29日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                       東洋太平洋ライト級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K   O   挑戦者(同級14位)
                ○   中谷正義    11回2分40秒    富岡 樹   ●
                              (井岡) 135 lbs                       (REBOOT) 134 3/4 lbs
                 WBA10位,WBC7位,WBO13位,IBF5位               とみおか・いずき

 じりじりと前に出てプレスをかける中谷。富岡は軽くステップを踏みながら左右に動き,左ジャブを放つ。4回,右ストレートを空振りした富岡の体の下に潜り込んだ中谷が持ち上げて投げ飛ばしてしまい,一時中断。
 6回,中谷は右ストレート,左フックでプレスをかけるが,力みがある。しかし,両者のパンチが交錯してクリンチに逃れようとする富岡に攻勢を仕掛ける中谷。バランスを崩したところに中谷の右フックが当たり,富岡は前に落ちてダウン(カウント8)。
 しかし,その後の中谷は雑な攻撃でフィニッシュを長引かせた。ともに決め手を欠き,盛り上がらない展開が続く。8回終盤,富岡は左アッパーで攻めるが,中谷もすかさず左アッパー,フックで反撃。10回,中谷はプレスをかけるが,攻撃のつながりが悪い。終了間際,富岡が左フック,アッパーを浴びせる。
 11回,中谷の右ストレート,左フックでロープに詰まる富岡。チャンスと見た中谷がさらに襲いかかれば,富岡は弾き飛ばされるように左膝から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,もはや富岡には反撃の余力がない。中谷はさらに追撃する。最後は右ストレートで力なくニュートラルコーナーにもたれたところで川上主審が試合をストップした。

 中谷は10度目の防衛に成功。持ち味の左ジャブが出ず,雑な攻撃が目についた。実力的には中谷が格上であることは間違いないので,もう少しオーソドックスに攻めて存在をアピールして欲しかったという面はある。
 富岡はアマチュアで40戦31勝(1KO)9敗というキャリアを持っている。右ボクサータイプで軽快なフットワークから放つ左ジャブ,右ストレートを得意としている。左右に足を使いながら左ジャブを出して中谷を苦しめたが,実力の差はどうしようもなかった。

10回までの採点 中谷 富岡
主審:川上 淳 *** ***
副審:新井久雄 96 93
副審:池原信遂 95 94
副審:宮崎久利 95 94
参考:MAOMIE 97 93


     ○中谷:17戦17勝(11KO)       28歳     身長:182cm     リーチ:180cm
     ●富岡:7戦5勝(1KO)1敗1分     21歳

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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