熱戦譜〜2018年4月の試合から


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試合日 試合 結果
2018.04.07  日本フェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 源 大輝  TKO7R  大橋健典
2018.04.07 8回戦  渡部あきのり  判定  ラーチャシー・シットサイトーン
2018.04.07 8回戦  斎藤一貴  KO4R  マルボン・ボディオンガン
2018.04.07 8回戦  福本祥馬  TKO1R  マキシ・ナハク
2018.04.07 6回戦  青木クリスチャーノ  TKO1R  ドゥアンピチット・ゲーオクワンリゾートボクシングキャンプ
2018.04.08 8回戦  ユーリ阿久井政悟  TKO1R  矢吹正道
2018.04.12  WBOアジアパシフィック ウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 アルビン・ラガンベイ  KO2R  小原佳太
2018.04.15  WBA世界ミドル級
 タイトルマッチ12回戦
 村田諒太  TKO8R  エマヌエーレ・ブランダムラ
2018.04.15  WBC世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 クリストファー・ロサレス  TKO9R  比嘉大吾
10 2018.04.30 8回戦  辰吉寿以輝  判定  石橋 俊

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                      2018年4月7日(土)    後楽園ホール
                      日本フェザー級タイトルマッチ10回戦
                 挑戦者(同級1位)   T  K  O     チャンピオン
               ○   源 大輝    7回1分12秒    大橋健典   ●
                           (ワタナベ) 126 lbs                    (角海老宝石) 125 3/4 lbs
                       みなもと・たいき                     おおはし・たけのり

 初回,源が左に回り込みながらトリッキーな動きで迫り,気合い十分の姿勢を見せた。ウィービング,ダッキングを繰り返し,左ジャブ,フックを浴びせる源。大橋はパンチをパリーしながら接近して強打を見舞うチャンスを窺うが,源が変幻自在の動きで大橋を翻弄する。終盤,源が左アッパーのボディブローをヒットさせる。
 2回,源が完全にリズムを掴んだ。左アッパーのボディブローから右ストレートを浴びせ,大橋をどんどん追い込んでいく。終盤,テンプルへの左フックのカウンターで足が縺れた大橋はピンチに陥り,クリンチに逃れる。3回,大橋がリズムを掴みかけたかに見えたが,終了間際,源の鮮やかなワンツーで大橋が大きくバランスを崩す。
 5回,バッティングで右目尻をカットした大橋はドクターチェックを受ける。左ジャブを忘れた源は終了間際に大橋の右ストレートでバランスを崩す。
 大橋に流れが傾きかけたが,6回,源が再び引き戻した。上体を揺すり,トリッキーな動きで前に出る源。終盤,源の左ジャブ,右ストレートで鼻から出血する。右ストレートで大きくぐらつく大橋。チャンスと見た源は一気に攻勢に出る。追い打ちの右ストレートで大きく上体が傾いてピンチに陥り,ゴングに救われる。
 7回,ダメージを負った大橋の動きが鈍い。源にも疲れが見られるが,ロープに詰めて左右アッパー,右ストレートで攻勢を仕掛ける。右ストレートでのけぞり,赤コーナーに詰まる大橋。持てる力を振り絞って攻め込む源。右ストレートを浴びせれば,大橋は力なくよろめいて青コーナーに下がる。吉田ここで主審が試合をストップした。

 源が2度目の挑戦で見事な王座奪取を果たした。ウィ−ビング,ダッキングを駆使し,出入りの動きを利かせた変幻自在の動きで翻弄した。序盤から左ジャブ,右ストレート,左右アッパーで積極的に攻め続けたことが勝因。これによって大橋を終始下がらせ,攻撃の芽を摘んだ。これが流れを引き寄せる結果になった。何が何でもベルトをもぎ取るという気迫が漲っており,見事な勝利である。中盤に左ジャブが減って,大橋の反撃を許す場面があったが,ほぼ全般を通じて主導権を握っていた。
 大橋は初防衛に失敗。典型的な右のパワーファイターである。左ジャブが良く伸び,右ストレート,アッパーに一発がある。源のパンチをパリーしながら前に出て,強打を見舞うチャンスを探った。しかし,源の速い動きに攪乱された。4・5回に源の左ジャブが減った隙に乗じてチャンスを掴みかけたが,6回に右ストレートで致命的とも言えるダメージを負った。

6回までの採点 大橋
主審:吉田和敏 *** ***
副審:安部和夫 59 55
副審:浅尾和信 60 53
副審:杉山利夫 59 55
参考:MAOMIE 58 56


     ○源:20戦15勝(12KO)5敗         27歳     身長:172cm
     ●大橋:22戦15勝(10KO)5敗2分     28歳     身長:169cm
     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:中野謙吾

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                      2018年4月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                   日本S・ウェルター級5位           東洋太平洋S・ウェルター級4位
                ○   渡部あきのり    判 定    ラーチャシー・シットサイトーン   ●
                             (角海老宝石) 154 lbs                      (タイ) 152 3/4 lbs

 左の渡部,右のラーチャシー。渡辺は右ジャブを突きながら右フックで攻め込む。しかし,ラーチャシーに右ストレートを合わされる。渡辺はロープに詰めて右フック,ボディへの左アッパーで攻め立てるが,ラーチャシーの右フック,ストレートを食い,鼻から出血した。
 2回,ラーチャシーをロープに詰めた渡部は右フック,左アッパーのボディブローで攻め立てるが,右フックを返されている。揉み合いから鳩尾に渡部の右アッパーが刺さり,上体を丸めてロープに後退する。さらに青コーナーに詰め,ボディに左右アッパーを打ち込む渡部。
 3回,ラーチャシーをロープに詰めた渡辺が攻勢。1分過ぎ,ロープを背負ったラーチャシーの右フックに合わせた渡部の右フックがカウンターになる。このパンチでぐらつくラーチャシー。
 ポイントではリードしている渡部だが,中盤はラーチャシーの細かいワンツーをまとめられる場面が目立つ。7回,渡部のボディ攻撃が続く。
 8回,渡辺は攻め込むが,疲れが出ている。ボディが効いたラーチャシーは上体が立つ。それでもときおりワンツーをまとめるが,長くは続かず,クリンチに出る。

 渡部が元OPBF王者をパワーで制した。ボディを攻め続けたことが勝利を呼び込んだ。ロープに詰めて見舞った左アッパー,右フックが奏功した。その反面,足の動きがないために相手の正面に立ってしまい,ワンツー,右フックを被弾する場面が目立った。これを改善しないとダメージが蓄積する原因になる。
 ラーチャシーは元OPBF王者だけあり,老獪なテクニシャンである。ベタ足だが,右ストレート,フックを得意とする右ファイタータイプ。渡部の手が止まった隙を突くように右フック,ストレートを浴びせて苦しめた。

採点結果 渡部 ラーチャシー
主審:中村勝彦 *** ***
副審:岡庭 健 78 74
副審:安部和夫 80 73
副審:杉山利夫 78 74
参考:MAOMIE 79 63


     ○渡部:43戦36勝(30KO)7敗         32歳     身長:175cm     リーチ:184cm
     ●ラーチャシー:19戦13勝(8KO)6敗     32歳

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:佐藤義朗

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                       2018年4月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                    日本ライト級7位    K     O      比国S・フェザー級8位
                ○   斎藤一貴    4回1分57秒    マルボン・ボディオンガン   ●
                          (角海老宝石) 134 3/4 lbs                        (比国) 132 3/4 lbs
                         さいとう・かずき

 初回,斎藤はよく見て左ジャブ,フックから。中盤,斎藤の右ストレートがヒット。ボディオンガンも左右フックのボディブロー,右フックで応戦するが,斎藤は的確な右ストレート,左右フックで主導権を握っている。
 2回,ボディオンガンは左右フックを連打するが,両脇が空いている。斎藤は冷静に見極め,左ジャブ,ワンツー,ボディに左アッパー。終了間際,斎藤は右ストレート,左アッパーを見舞う。
 3回,右フックで斎藤をロープに詰めるボディオンガン。しかし,斎藤は冷静に対処し,左ジャブ,フック,ボディへの左アッパー。2分過ぎ,右ストレートでぐらつくボディオンガン。
 4回,斎藤は左アッパーのボディブロー。効いているが,構わず前に出るボディオンガン。しかし,斎藤は体を密着させ,ボディオンガンが出てくるところに左アッパーを脇腹に一撃。たまらず両膝をついてキャンバスに崩れ落ちるボディオンガン。両手両足をついた土下座スタイルのままカウントアウトされた。

 斎藤は無傷の5連続KO勝利。アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれたハーフである。駿台学園高(東京)→東京農大→自衛隊で103戦88勝15敗というキャリアを持つ。国体を2度,全日本選手権を1度制している。右ボクサーファイターでバランスの良さが特徴。冷静な試合運びが光る。ガードを固めながら左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーなど多彩なパンチを浴びせる。特に足を使うわけではないが,うまさと強打を兼備している。将来が楽しみな素材である。
 ボディオンガンは右ファイタータイプ。やや変則的な動きから思い切った左右フックを連打する。しかし,ボディのガードが空く欠点があり,そこを斎藤に突かれた。

     主審:浅尾和信,副審:吉田和敏&杉山利夫&岡庭 健
     ○斎藤:5戦5勝(5KO)敗分                25歳     身長:173cm
     ●ボディオンガン:23戦14勝(11KO)7敗2分     24歳     身長:170cm
     放送:G+     解説:なし     実況:川畑一志

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                      2018年4月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                    日本ミドル級4位   T   K  O   インドネシア S・ウェルター級6位
                ○   福本祥馬    1回2分19秒    マキシ・ナハク   ●
                             (角海老宝石) 160 lbs                    (インドネシア) 160 lbs

 初回,上背,リーチで勝る福本がガードを固め,ナハクのパンチをカバーしながら前に出る。ナハクは右ストレートを放つが,福本は構わず青コーナーに詰め,左アッパーをボディに連発する。ナハクはたまらず右膝をついてダウン(カウント9)。ゆっくりカウントを聞きながら立ち上がったが,右アッパーがアゴをかすめれば,腰から落ちて2度目のダウン(カウント9)。これも立ち上がったが,右ストレートがカウンターになり,前に落ちて3度目のダウン。ここで安部主審が試合をストップした。

 福本が堂々のTKO勝利。昨年11月に竹迫司登(ワールドスポーツ)に痛烈なTKO負けを喫しており,見事な再起戦となった。ナハクのパンチをグラブでカバーしながらプレスをかけ,左アッパーのボディブローで崩した。打たれ脆さと好不調の波があることが欠点だが,ツボにはまったときの強さには目を見張るものがある。
 ナハクは右ボクサーファイターで右ストレートが伸びる。しかし,スピードがなく,福本に読まれてプレスをかけられた。

     主審:安部和夫,副審:浅尾和信&杉山利夫&中村勝彦
     ○福本:14戦12勝(10KO)2敗         27歳     身長:184cm     リーチ:188cm
     ●ナハク:28戦11勝(5KO)14敗3分     32歳     身長:174cm     リーチ:179cm
     放送:G+     解説:なし     実況:川畑一志

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                            2018年4月7日(土)    後楽園ホール
                                   6回戦
                     日本S・ライト級7位    T  K  O     タイ国S・ライト級(ノーランク)
                ○   青木クリスチャーノ    1回2分22秒     ドゥアンピチット   ●
                                              ・ゲーオクワンリゾートボクシングキャンプ
                                (角海老宝石) 140 lbs                          (タイ) 139 lbs

 青木が開始早々から左ジャブを軽快に突き,好調な滑り出しを見せた。ワンツー,左右フックで早くも主導権を握る。ドゥアンピチットの右ストレートもヒット。しかし,青木の右ストレートがテンプルに決まり,ドゥアンピチットがよろめく。青木は一気に襲いかかり,右ストレート,左右フックでロープに追い込む。右ストレートを浴びたドゥアンピチットはうつ伏せにダウン(カウント8)。再開後,再び右ストレート,左右フックで攻勢に出る青木。防戦一方になったドゥアンピチットを吉田主審が抱きかかえ,試合をストップした。

 駿河ジムから角海老宝石ジムに移った青木の移籍第1戦。その大事な試合を見事なTKOで飾った。左ジャブを多用し,右ストレート,左右フックを上下に打つ。右ボクサーファイターで,ストレート系のパンチを得意としている。チャンスを掴んだときの詰めも良かった。ドゥアンピチットの右ストレートをもらう場面があったが,アゴのガードは要注意である。ブラジル人の父,ブラジルと日本のハーフである母との間に生まれたクォーターという日系ブラジル人である。
 ドゥアンピチットは右ファイタータイプ。ベタ足で動きは鈍重だが,思い切った右ストレートを振って攻める。スピードの差が出た。

     主審:吉田和敏,副審:中村勝彦&安部和夫&岡庭 健
     ○青木:21戦12勝(8KO)7敗2分         29歳     身長:173cm
     ●ドゥアンピチット:18戦12勝(5KO)6敗     25歳
     放送:G+     解説:なし     実況:田中 毅

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                         2018年4月8日(日)    サントピア岡山総社
                                   8回戦
                     日本L・フライ級4位     T   K  O  日本L・フライ級(ノーランク)
                ○   ユーリ阿久井政悟   1回1分32秒   矢吹正道   ●
                                 (倉敷守安) 112 lbs                     (緑) 111 3/4 lbs

 同型の右ボクサーファイターの顔合わせ。ともに左ジャブで牽制しながらスタート。矢吹はじりじりと前に出て左ジャブ,フック。しかし,ガードが下がったところに閃光のようなワンツーが決まり,腰が落ちた矢吹は青コーナーに下がる。チャンスと見た阿久井は右ストレート,左右フックで一気にラッシュ。右ストレートでロープに腰を落とす矢吹。阿久井はなおも追撃の手を緩めずに攻め込む。ロープを背負った矢吹が棒立ちになり,右ストレートで再び腰を落としたところで池原主審が割って入った。

 西のホープ阿久井が鮮やかな速攻で試合を決めた。矢吹のガードが下がったところを見逃さず,得意の右ストレートでぐらつかせると,一気のラッシュでTKOにつなげた。スピード,パンチの切れともに抜群のものがある。詰めの鋭さは見事で,チャンスを掴んだときのラッシュは姿勢を低くし,カウンターをもらわないように攻めていた点が光る。西日本ではマッチメイクに苦労するとは思うが,近いうちに日本タイトル挑戦のチャンスがあるだろう。
 矢吹は6勝がすべてKOというハードパンチャー。こちらも右ストレートを得意としているが,阿久井の最初のワンツーが効いてしまい,上体が起きてパンチの標的になった。

     主審:池原信遂,副審:むろや・まさひろ&北村信行&野田昌宏
     ○阿久井:14戦12勝(8KO)1敗1分     22歳     身長:163cm
     ●矢吹:8戦6勝(6KO)2敗           25歳     身長:165cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                         2018年4月12日(木)    後楽園ホール
                     WBOアジアパシフィック ウェルター級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級8位)    K      O    チャンピオン
                ○   アルビン・ラガンベイ   2回2分36秒   小原佳太   ●
                                (比国) 146 1/2 lbs                   (三迫) 146 3/4 lbs
                                                          WBO6位,IBF9位

 右の小原,左のラガンベイ。ラガンベイは変則的な動きで右ジャブから左ストレート,フックを振って攻め込む。左をミスしたところに返した小原の右ストレートからの左フックがヒットし,ラガンベイは尻餅をついてダウン(カウント8)。しかし,後半はラガンベイがなりふり構わぬ左ストレート,フックで攻め込む。終盤は小原も左アッパー,右ストレートを返す。
 2回,ダウンにもめげず,ラガンベイが攻め込む。左ストレートでのけぞった小原は右ストレート,左フックで応戦。リング中央で両者が同時に放った左フックが命中し,ともに腰から落ちて珍しいダブルノックダウンとなった。すぐに立ち上がったラガンベイに対し,仰向けに倒れた小原は朦朧と上体を起こして立ち上がったものの,足元が定まらず,そのままカウントアウトされた。

 小原は2度目の防衛に失敗。まさかの相打ちによるKO負けでの陥落である。変則的で勢いよく突っ込んでくるラガンベイに戸惑い,後手に回った。これがラガンベイを調子に乗せる結果となった。再び世界に打って出ようとしていた矢先の痛恨のKO負けである。飛ばし過ぎたランガンベイが早くも2回には口で呼吸を始めていただけに,少し距離を置いて中盤以降に勝負するという判断もあっただろう。
 ラガンベイはサウスポーの変則ファイター。体が前にのめったり,両足が揃ってバランスが崩れた姿勢からでもどんどん左ストレート,フックを振って攻め込む。この作戦が的中した。

     主審:福地勇治,副審:飯田徹也&ダンレクス・タップダソン(比国)&メキン・スモン(タイ)
     ○ラガンベイ:12戦10勝(9KO)2敗     22歳     身長:175cm
     ●小原:23戦19勝(17KO)3敗1分     31歳     身長:178cm     リーチ:184cm
     放送:フジテレビ     解説:具志堅用高&川島郭志     実況:田中大貴

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                       2018年4月15日(日)    横浜アリーナ
                       WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O    挑戦者(同級6位)
                ○   村田諒太   8回2分56秒   エマヌエーレ・ブランダムラ   ●
                              (帝拳) 160 lbs                     (イタリア) 159 1/2 lbs

 初回,村田がじりじり前に出て左ジャブでプレスをかける。ブランダムラは左右に動いて打ち合いを避けながら左ジャブを出す。終盤,村田は左ジャブからボディに右ストレートを放つ。
 3回,左右に動くブランダムラに対し,村田は逃げ道を塞ぐように距離を詰め,左ジャブ,右ストレート。さらに後半には右ストレート,ボディに左アッパーを打ち込む。4回には青コーナーに詰め,右クロスを浴びせる。
 5回終盤,ロープに詰まったブランダムラのボディに右フックを打ち込む村田。ブランダムラはこれが効く。攻勢に出た村田は右ストレート,ボディへの左アッパーを浴びせる。
 6回,明らかに村田のプレスが一段上にギヤシフトされた。ロープ,コーナーに右ストレート,左フック,ボディへの右ストレート,左アッパーを見舞う。ブランダムラの足は動いているが,徐々に厳しい状態に追い込まれた。
 7回,村田が相変わらず鋭い右ストレートを上下に見舞い,どんどんプレスをかける。ロープ,コーナーに再三詰められたブランダムラは防戦に忙しい。
 8回,ブランダムラはまだ動けているが,終盤,村田の右ストレートでぐらつく。チャンスと見た村田は一気に攻勢。ロープ際に下がったところで村田の右フックがアゴに炸裂。ブランダムラはこの一発で両膝から崩れ落ちてダウン。カイズ主審はカウントの途中で試合をストップした。

 村田が堂々たるTKOで初防衛に成功した。序盤からプレスをかけ,左ジャブから上下への右ストレートで攻勢に出た。楽な相手ではなかったが,右ストレートのボディブローが効果的。ブランダムラには足があり,ブロックもあって意外に顔面へのパンチは殺されていたが,ボディブローで徐々に弱らせた。焦らず冷静に攻めていた点が光る。
 ブランダムラは右ボクサーファイター。フットワークを使い,左右に動きながら左ジャブ,左右フックをまとめる。パンチ力はないが,相手のパンチを巧みに殺す老獪さがある。

7回までの採点 村田 ブランダムラ
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:ロバート・ホイル(米国) 70 63
副審:アルフレッド・ポランコ(メキシコ) 69 64
副審:カルロス・スクレ(米国) 68 65
参考:MAOMIE 70 63


     ○村田:15戦14勝(11KO)1敗         32歳     身長:183cm     リーチ:184cm
     ●ブランダムラ:30戦27勝(5KO)3敗     38歳     身長:178cm     リーチ:179cm

     放送:フジテレビ
     解説:長谷川穂積     ゲスト:井上尚弥
     実況:森 昭一郎

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                       2018年4月15日(日)    横浜アリーナ
                       WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(同級2位)    T   K   O   前チャンピオン
              ○   クリストファー・ロサレス   9回1分14秒   比嘉大吾●
                            (ニカラグア) 111 1/4 lbs                     (白井具志堅) 114 lbs
                            IBF11位

 開始早々からロサレスが長いリーチを利して左ジャブ,フック,アッパーをボディ,アゴに連打し,積極的に攻める。比嘉は飛び込んで左フックを打つが,手数でロサレスが上回る。
 2回,比嘉はロサレスをロープに詰めるが,逆に左アッパーをもらう。比嘉はワンツーをヒットするが,逆にロサレスが左アッパー,フック,右ストレートで比嘉をロープ際に追っていく。
 3回,相変わらずロサレスが強気で攻める。手数で押されている比嘉は左アッパーのボディブローを返すが,ロサレスが主導権を握っている。4回,比嘉は足でかわして打ち返そうとしているが,右ストレートをもらう。さらに勢いに乗ったロサレスは左アッパー,フック,右ストレートでどんどん攻め込む。
 5回,接近戦で激しいパンチの応酬。ロサレスの左右アッパーに対し,比嘉は渾身の左右アッパーをボディに叩き込む。ボディ打ちが効いたロサレスの動きが鈍った。7回,比嘉は接近して左右アッパーをボディに叩きつける。比嘉のパンチ力を感じているのか,ロサレスは打ち合いを避ける姿勢が見られた。それでも要所に左右アッパーを返すロサレス。比嘉は正念場を迎える。
 9回開始早々,比嘉をロープに詰めたロサレスは唸り声を発しながら左フック,アッパー,右ストレートで攻勢。動きが鈍った比嘉は手が出ない。白井具志堅ジム陣営が棄権を申し入れ,試合が終わった。

 これが3度目の防衛戦だった比嘉。しかし,前日の公式計量で900gオーバーで失格となり,戦わずして王座を剥奪された。日本人選手が世界戦の計量で失格となるのは史上初。試合当日の朝8時に行われた計量で122ポンド(4.5kgオーバー)以内という条件で試合は認められたが,比嘉のコンディションは好調時とは比較にならないほどの悪さだった。減量の影響で本来の体の切れ,踏み込みの鋭さ,パンチの威力がなく,手数が多いロサレスに打ち負けた。ベストコンディションから程遠い状態での被弾が続いており,棄権は当然の判断だろう。しかし,それ以前にフライ級に留まり,わずか2ヶ月という短いインターバルで過酷な減量を課した陣営の判断に問題がある。将来性がある貴重なタレントだけに,メンタル,フィジカルの両面で十分に休養をとり,今後の方向性を練って再起に期待したい。
 ロサレスは右ボクサーファイター。8cmの身長差,18cmのリーチ差というアドバンテージを生かし,強気で攻めたことが勝因。左ジャブ,右ストレート,左フック,アッパーがどんどん出る。気迫が漲っており,パンチ力も十分。比嘉がベストコンディションだったとしても,楽な相手ではない。

8回までの採点 ロサレス 比嘉
主審:トーマス・テイラー(米国) *** ***
副審:スティーブ・モロー(米国) 76 76
副審:ファン・カルロス・ペラーヨ(メキシコ) 77 75
副審:ゲイリー・リッター(米国) 79 73
参考:MAOMIE 78 74


     ○ロサレス:30戦27勝(18KO)3敗     23歳     身長:169cm     リーチ:181cm
     ●比嘉:16戦15勝(15KO)1敗        22歳     身長:161cm     リーチ:163cm

     放送:フジテレビ
     解説:浜田剛史     ゲスト:八重樫 東
     実況:竹下陽平

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                 2018年4月30日(月)    大阪府立体育会館第2競技場
                               8回戦
                  日本S・バンタム級(ノーランク)     日本S・バンタム級(ノーランク)
                ○   辰吉寿以輝    判 定    石橋 俊   ●
                               (大阪帝拳) 121 lbs               (仲里) 122 lbs

 初回,青コーナーに石橋を詰めた辰吉が左フックを浴びせる。石橋はワンツーを放つが,終盤,ニュートラルコーナーに下がったところに辰吉の左フックがクリーンヒットする。さらにボディに左アッパーを打つ辰吉。
 3回後半,右ストレート,左フックをヒットする辰吉。さらに石橋をロープに詰めて左右フックで攻勢。終盤には右ストレートがテンプルにヒットし,石橋の足元が乱れる。再び攻勢に出る辰吉。
 4回は石橋が左ジャブを使ってうまく使ってリード。石橋のワンツーがヒット。辰吉の手数が減る。5回,石橋が左ジャブ,ワンツーで攻めるが,辰吉が右ストレート,左フック,ボディへの左アッパーのパワーで上回る。
 7回,前半は辰吉が右ストレート,左フック,ボディへの左アッパーで優位に立つ。ロープに詰めて攻勢に出る辰吉。しかし,今一歩の詰めが足りない。終盤,逆に石橋が右ストレートからチャンスを掴み,攻勢に出る。ポイントは終盤に攻めた石橋の方が印象がいい。
 8回,積極的に押していく石橋。しかし,終盤,辰吉が右ストレート,左フック,ボディへの左アッパーで攻勢に出る。石橋も最後までベテランの意地を捨てずにパンチを応酬した。

 辰吉が有効打で上回り,無傷の8連勝を飾った。右ストレート,左フック,ボディへの左アッパーがよく決まった。その反面,攻撃が単調な点が目立った。チャンスに手が止まってしまい,詰めの甘さを露呈した。ランクインして上位を目指すには,肝心なところで手数が止まるのは致命的である。
 石橋は34戦目というベテラン。リーチを生かした左ジャブ,右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。上体を揺すって右ストレートをヒットし,辰吉を苦しめた。敗れはしたが,ネームバリューのある辰吉を食ってやろうという気迫が満ちていた。辰吉の手数が減ったところで攻勢に出るなど,ベテランの味を存分に見せた。

採点結果 辰吉 石橋
主審:川上 淳 *** ***
副審:宮崎久利 79 73
副審:原田武夫 79 74
副審:北村信行 79 75
参考:MAOMIE 77 75


     ○辰吉:8戦8勝(5KO)             21歳     身長:167cm
     ●石橋:34戦10勝(4KO)23敗1分     30歳     身長:169cm

     放送:G+
     解説:六車卓也
     実況:本野大輔

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