熱戦譜〜2017年12月の試合から


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試合日 試合 結果
2017.12.01  日本フェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 大橋健典  KO5R  坂 晃輔
2017.12.02 ノンタイトル10回戦  荒川仁人  判定  アドニス・アゲロ
2017.12.02 8回戦  清水優人  KO1R  マキシ・ジェニナー
2017.12.02 8回戦  梶 颯  判定  ジュン・ブラゾ
2017.12.09  IBF世界スーパーフェザー級
 王座決定戦12回戦
 尾川堅一  判定  テビン・ファーマー
2017.12.14  WBOアジアパシフィック ウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 小原佳太  KO5R  藤中周作
2017.12.14  日本スーパーライト級
 タイトルマッチ10回戦
 細川バレンタイン  判定  麻生興一
2017.12.23  5回戦(スーパーバンタム級決勝)
 第64回全日本新人王戦
 下町俊貴  TKO4R  飯見 嵐
2017.12.23  5回戦(スーパーフェザー級決勝)
 第64回全日本新人王戦
 森 武蔵  判定  ジロリアン陸
10 2017.12.23  5回戦(ライト級決勝)
 第64回全日本新人王戦
 有岡康輔  KO2R  小畑武尊
11 2017.12.24 10回戦  大沢宏晋  判定  アレクサンダー・メヒア
12 2017.12.24 8回戦  辰吉寿以輝  KO3R  ノーンディア・ソーバンカル
13 2017.12.30  WBO世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井上尚弥  TKO3R  ヨアン・ボワイヨ
14 2017.12.30  WBC世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 拳四朗  TKO4R  ヒルベルト・ペドロサ
15 2017.12.30  東洋太平洋フェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 清水 聡  TKO7R  エドワード・マンシト
16 2017.12.31  WBA・IBF世界ライトフライ級
 王座統一戦12回戦
 田口良一  判定  ミラン・メリンド
17 2017.12.31  WBO世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 木村 翔  TKO9R  五十嵐俊幸
18 2017.12.31  IBF世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 京口紘人  TKO8R  カルロス・ブイトラゴ

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                      2017年12月1日(金)    後楽園ホール
                       日本フェザー級タイトルマッチ10回戦
                   挑戦者(同級7位)  K      O    チャンピオン
                ○   大橋健典    5回3分06秒    坂 晃典   ●
                            (角海老宝石) 126 lbs                     (仲里) 126 lbs
                         おおはし・たけのり                   さか・こうすけ
                                                         IBF10位

 同型の右ファイター同士の対戦になった。初回,ともに左ジャブから強打を見舞うチャンスを窺う。大橋を青コーナーに詰め,左アッパーのボディブロー,左フック,右ストレートで攻める坂。
 2・3回,動きに硬さが見られる大橋に対し,坂はリラックスして上体を揺すりながら,上下に細かく左ジャブを突く。さらにボディへの右ストレート,左右フックで積極的に攻めてリードした。
 4回,坂が大橋をロープに詰め,左ジャブ,右ストレート,左アッパーのボディブローを打つ。大橋もようやく反撃の構えを見せた。終了間際の打ち合いで右ストレートが決まり,坂の足元が乱れる場面があった。
 5回,衝撃的な幕切れを迎える。左ジャブでリズムを取り戻した大橋が終盤に強打を爆発させた。右ストレートでぐらついたところを見逃さず,右アッパーを打ち込めば坂は腰が落ちてロープを背負う。一気に襲いかかる大橋。クリンチで逃れようとする坂。終了10秒前の拍子木をゴングと勘違いした坂は背を向けて赤コーナーに戻ろうとしてしまう。ここで飛びかかった大橋は背後から回り込むように右フックをアゴに一撃。これを浴びた坂は赤コーナーで仰向けに沈む。辛うじて上体を起こしかけたが,そのままカウントアウトされた。

 大橋が衝撃的なKO勝利でタイトルを奪取した。右ファイタータイプで右ストレート,左右フックに破壊力がある。ベタ足でスピードはないが,腕っ節の強さが印象的。序盤は動きが硬く,先手を取られたが,5回に左ジャブを多用してリズムを取り戻した。
 坂は初防衛に失敗。序盤から左ジャブを突いて積極的に攻め,ボディへの右ストレート,左アッパーでリードした。右ファイタータイプで右ストレート,左右フックにKOにつながるパンチ力があるが,こちらもスピード不足が目立った。
 終了10秒前の拍子木をゴングと勘違いして無防備になったところへのパンチによる衝撃的なKOシーン。主審がブレイクを命じていないので,ルール上は大橋が責められる根拠は全くない。あくまでKOであることは間違いない。しかし,後味の悪さは拭えない。選手の安全確保が最優先なので,福地主審が割って入るべき場面だった。いろいろな議論はあろうが,安全を置き去りにして優先させるべきものは何もないはず。それに関するルールがないのであれば,主審がルールに沿って行動できるように整備すべきである。
 また,ゴングと勘違いする選手がいるから拍子木は廃止すべきという意見も散見するが,これは間違い。拍子木は終了ゴングと同時に割って入ることができるように主審に心の準備を促す機能もある。安易な廃止論は慎むべきである。

     主審:福地勇治,副審:吉田和敏&安部和夫&浅尾和信
     ○大橋:21戦15勝(10KO)4敗2分     28歳     身長:169cm
     ●坂:20戦16勝(13KO)4敗         25歳     身長:169cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                      2017年12月2日(土)    後楽園ホール
                           ノンタイトル10回戦
            WBOアジアパシフィック ライト級チャンピオン        比国ライト級3位
                ○   荒川仁人    判 定    アドニス・アゲロ   ●
                            (ワタナベ) 137 3/4 lbs                 (比国) 138 lbs
                         WBO4位,WBA15位

 左の荒川に対し,右のアゲロはじりじりと前に出る。荒川は左右に動き,慎重に右ジャブ,フックを伸ばし,右アッパーをボディに見舞う。後半にも荒川が左ストレートをボディに打つ。
 2回,接近して思い切った左右フック,アッパーをボディに打ち込むアゲロ。中盤,荒川は左フックからアゲロをロープに詰め,ワンツーで攻勢。さらに回り込んでボディに左フックを見舞う。3回,出てくるアゲロに左アッパーから左ストレートを浴びせる荒川。ベタ足のアゲロはどんどん前に出るが,荒川は冷静に捌いている。
 序盤に主導権を握った荒川だが,中盤は意外な苦戦を強いられた。アゲロの左右フックで鼻から出血する荒川。アゲロは思い切った左右フック,アッパーをボディに打ち込んで迫る。この回,荒川は攻撃を許し,右ストレートをもらう。
 5・6・7回,荒川は馬力を前面に押し出して攻勢に出るアゲロに押し込まれ,右ストレートをもらう苦しい展開。
 8回,荒川は再び足が動き始め,右ジャブ,左ストレートが出るようになる。前に出てくるアゲロを右に回り込んでかわし,スルリと体を入れ替えてかわす動きを見せる荒川。
 9回,荒川は左右に動き,右ジャブ,左ストレート,ボディへの左右アッパーを打つ。アゲロには疲れが見え,眉間をカットする(荒川の有効打による傷)。アゲロは接近して思い切ったボディ攻撃で迫るが,逆に荒川の手数が増した。
 10回,荒川は右ジャブ,左ストレートを放つが,アゲロの突進を止め切れない。

 荒川は勝つには勝ったが,精彩を欠く試合内容に終わった。序盤こそ持ち味のフットワークに乗せたパンチで主導権を握ったが,中盤からは踏み込まれて苦戦した。アゲロの接近戦を簡単に許してしまったことが苦戦の原因。パンチにも切れを欠いた。世界再挑戦を目指すからにはスッキリした勝ち方が求められたが,合格点からは程遠い試合内容となった。
 アゲロは右ファイタータイプ。ズングリした体型からベタ足で接近し,左右フック,アッパーによる思い切ったボディへのアタックを最大の武器としている。このボディ攻撃で荒川を苦しめたが,スピードはなく,終盤には動きに衰えをみせた。

採点結果 荒川 アゲロ
主審:染谷路朗 *** ***
副審:杉山利夫 97 93
副審:葛城明彦 97 93
副審:ビニー・マーチン 98 93
参考:MAOMIE 96 94


     ○荒川:38戦31勝(18KO)6敗1分       35歳     身長:173cm     リーチ:180cm
     ●アゲロ:47戦28勝(19KO)17敗2分     29歳     身長:165cm     リーチ:168cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:川畑一志

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                      2017年12月2日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本S・ウェルター級9位   K      O  インドネシア S・ウェルター級3位
                ○   清水優人    1回2分39秒    マキシ・ジェニナー   ●
                         (木更津グリーンベイ) 153 1/4 lbs                   (インドネシア) 151 lbs

 上体を振ってチャンスを窺うジェニナー。動きに硬さが見られる清水は,いきなり振った左フックをアゴに受け,もんどり打ってダウン(カウント8)。思い切った左フック,右ストレートで迫るジェニナー。しかし,回り込んで放った清水の左アッパーをボディに打ち込まれ,顔を歪めてニュートラルコーナーに下がる。背を向けようとしたところに再び同じパンチをフォローされたジェニナーは崩れるようにダウン。仰向けに倒れたままカウントアウトされた。

 昨年4月に野中悠樹(井岡弘樹)のタイトルに挑戦して敗れた清水。右腕の骨折により1年8ヶ月のブランクを作った清水にとっては再起第一戦だったが,開始早々に不用意な一発をもらってダウンを喫してしまった。すぐに落ち着きを取り戻したが,動きの硬さが目についた。ガードに注意し,持ち味の上背とリーチを生かしたボクシングに徹すれば,再びタイトル挑戦のチャンスがあるはず。
 ジェニナーは右ボクサーファイター。スピードはないが,思い切り振る左フック,右ストレートを得意としている。意表を突く左フックのビッグパンチでダウンを奪ったが,緩めのボディに左アッパーを打ち込まれて沈んだ。

     主審:中村勝彦,副審:飯田徹也&葛城明彦&ビニー・マーチン
     ○清水:17戦12勝(5KO)3敗2分       29歳     身長:183cm
     ●ジェニナー:9戦6勝(4KO)2敗1分     33歳     身長:171cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:平松修造

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                     2017年12月2日(土)    後楽園ホール
                            8回戦
                日本S・フライ級12位          比国フライ級14位
                ○   梶 楓    判 定    ジュン・ブラゾ   ●
                           (帝拳) 114 lbs                  (比国) 114 lbs

 初回,ブラゾが左ジャブから右フックのボディブロー,さらに左右フックで攻勢に出る。梶は後手に回るが,タイミングのいい右ストレートがテンプルに決まり,ブラゾは赤コーナーで腰から落ちてダウン(カウント8)。打ち合いになるが,梶も雑になり,ブラゾの右ストレートをもらう。
 ダウンを奪った梶だが,2回には再びブラゾのペースに合わせてしまい,苦しい展開になった。右ストレートをもらう梶。打ち返すが,自分のリズムを崩し,逆にブラゾの左右フックでロープを背負う。
 3回,足を止めて打ち合う両者。接近して左右フック,アッパーのボディブローの応酬。ここでも右ストレートをもらう梶。自分のリズムを見失った梶はブラゾのペースに嵌っている。
 4・5回,梶は左フック,右ストレートで攻めるが,スピード,切れがない。
 6回,危ないタイミングで右ストレートを食う梶。
 8回1分過ぎ,梶の右ストレートが決まる。フォローの右ストレートが効いたブラゾがぐらつく場面が見られた。攻勢に出る梶。ブラゾはふらつきながらも必死に抱きついてピンチを凌ぐ。梶は持ち味を出せないままに終了ゴングを聞いた。

 梶は無傷の9連勝をマークしたものの,動きに精彩を欠き,一向に盛り上がらない凡戦に終始した。コンディションが悪かったのか,持ち味のスピード,切れが全く見られなかった。ラフで変則的なペースに合わせてしまったことが苦戦の最大の原因。不用意にパンチをもらう場面が再三見られたが,ブラゾのパンチにもう少し切れがあったら倒されていただろう。しかし,やりにくいブラゾを相手に苦しみながらもフルラウンドを戦った経験は良薬になるはず。
 ブラゾは右ファイタータイプ。スピードはないが,変則的なタイミングで右ストレート,左右フックをボディ,アゴに見舞う。ラフな打ち合いのペースに梶を引きずり込んで苦しめた。

採点結果 ブラゾ
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:葛城明彦 76 74
副審:飯田徹也 77 75
副審:染谷路朗 77 74
参考:MAOMIE 76 75


     ○梶:9戦9勝(7KO)             20歳     身長:164cm
     ●ブラゾ:14戦7勝(6KO)4敗3分     25歳     身長:163cm

     放送:G+
     解説:なし
     実況:平松修造

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         2017年12月9日(土)    マンダレイベイ・リゾート&カジノ(米国ラスベガス)
                   IBF世界スーパーフェザー級王座決定戦12回戦
                IBF世界S・フェザー級4位         IBF世界S・フェザー級5位
                ○   尾川堅一    判 定    テビン・ファーマー   ●
                            (帝拳) 129 1/2 lbs                 (米国) 129 1/2 lbs

 右の尾川に対し,左のファーマーは右ジャブを放って右に回り,自分の距離を保つ。尾川は右ストレートをボディに打つが,届かない。初回終了間際,ファーマーの左フックがカウンター気味にヒットした。2回にもファーマーがよく見ながら上下に左ストレートを小さく打つ。
 3・4回は尾川が積極的に右ストレートを振って攻める。逆にファーマーは慎重になって後手に回った。
 5・6回は再びファーマー。受け身になっては不利と見たファーマーが積極的な姿勢に戻り,左フック,ストレートをヒットした。これは尾川にとっても右の強打を当てるチャンスだった。
 7回がこの試合で最大のヤマ場になった。尾川の左右フックに対してファーマーは左フックを返す。尾川のマウスピースがこぼれて一時中断。しかし,再開直後に尾川のワンツーがアゴにヒットし,ファーマーの足が縺れる。チャンスと見た尾川がファーマーをロープに詰めて一気に攻勢に出る。
 8・9回,尾川が上下への右ストレート,ボディへの左フックで積極的に出てリードした。10回,右ストレートが効いてファーマーの動きが鈍る。ファーマーには疲れが見られるが,尾川が得意とする中間距離を殺そうとして密着し,左右アッパーのボディブローを連打する。
 12回,尾川は右ストレートを振って積極的に攻めるが,もっと手数を出したい。ファーマーも左フックを振って応戦するが,疲れが出て攻めが雑になった。

 敵地ラスベガスに乗り込んだ尾川がスプリットデシジョンながらも初挑戦でタイトルを獲得した。持ち味の右ストレートの強打を上下に散らして押したことが勝因。何度かこれを効かせてKOチャンスを掴んだが,詰めの甘さが気になった。手数がもう少し出ていれば,KOもあっただろう。
 ファーマーはサウスポーのボクサーファイター。パンチ力はないが,目と勘の良さが特徴のテクニシャン。右ジャブ,フックで牽制しながら右に回って左ストレート,フックを放つ。終盤は疲れが出て動きが鈍った。

採点結果 尾川 ファーマー
主審:ケニー・ベイレス(米国) *** ***
副審:ティム・チータム(米国) 112 116
副審:バート・クレメンツ(米国) 116 112
副審:マキシモ・デ・ルカ(米国) 115 113
参考:MAOMIE 115 113


     ○尾川:24戦23勝(17KO)1敗          29歳     身長:173cm     リーチ:173cm
     ●ファーマー:31戦25勝(5KO)5敗1分     27歳     身長:168cm     リーチ:170cm

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&西岡利晃     ゲスト:三浦隆司
     実況:赤平 大     進行:荻野仁美

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                       2017年12月14日(木)    後楽園ホール
                    WBOアジアパシフィック ウェルター級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    K      O  挑戦者(同級5位)
                ○   小原佳太   5回2分19秒   藤中周作   ●
                           (三迫) 146 1/2 lbs                    (金子) 147 lbs
                      IBF14位

 初回,藤中がパワフルな攻撃を仕掛けた。小原は落ち着いているが,藤中は左フック,右ストレート,ボディにも右ストレートを打つ。終了間際,小原が右アッパーのボディブローを見舞う。しかし,藤中は構わず左フック,右ストレートをヒットした。
 3回,徐々に小原のリズムが出始めた。左アッパーをボディに打つ小原。2分過ぎにも小原の左アッパーがアゴに決まる。
 4回,小原は左ジャブを突き,足で軽くリズムを取りながら右ストレート,フックのボディブロー,さらに右アッパーを見舞う。まともに当たってはいないが,確実に主導権を握った小原がプレスを強めている。
 5回,さらにプレスを強めた小原が右アッパーをボディに打つと,バランスを崩した藤中は転げるようにキャンバスに落ちる。これはスリップダウンだったが,藤中は効いている。小原は左右アッパーのボディブローから右ストレートで襲いかかる。打ち下ろしの右ストレートでぐらついた藤中はフォローの右ストレートを打ち込まれ,青コーナーで仰向けにダウン。カウントの途中でタオルが投入され,試合がストップされた。

 小原が見事なKOで初防衛に成功。パワーが売り物の藤中を相手に,冷静な試合運びが光った。慎重に滑り出し,3回あたりから上下に散らしてプレスをかけた。ボディを打ったり,右アッパーを突き上げるなどの引き出しの豊富なところを見せたが,もちろん決め手になったのは最大の武器である右ストレート。今夜も最後はこれで仕留めた。来年はいよいよ勝負の年になるだろう。
 藤中は右のパワーファイターで左フック,右ストレートに一発の威力がある。序盤から積極的に攻めたが,3回からは逆に小原のプレスに押され始めた。右フックでボディを攻めるなど,序盤はリードしていたが,小原の壁は厚かった。

4回までの採点 小原 藤中
主審:中村勝彦 *** ***
副審:福地勇治 40 36
副審:メキン・スモン(タイ) 38 38
副審:エドワード・リガス(比国) 38 38
参考:MAOMIE 38 38


     ○小原:22戦19勝(17KO)2敗1分     31歳     身長:178cm     リーチ:184cm
     ●藤中:26戦16勝(11KO)8敗2分     31歳     身長:173cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:田中大貴

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                      2017年12月14日(木)    後楽園ホール
                      日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
                     挑戦者(同級6位)               チャンピオン
                ○   細川バレンタイン    判 定    麻生興一   ●
                            (角海老宝石) 139 1/2 lbs               (三迫) 139 3/4 lbs

 開始早々からガードを固めて前に出る麻生。細川は自分の間合いを取り,左ジャブ,右ストレートから上下に左アッパーをまとめる。麻生も右ストレートを返すが,手数で細川がリードを奪った。
 2回にも細川が左ジャブを多用し,手数で上回った。
 7回,開始早々に細川の右ストレートがカウンターになる。粘り強くプレスをかけて乱戦に持ち込みたい麻生だが,まだペースは掴めていない。
 しかし,8回に入ると細川に疲れが見え,左ジャブが減る。ここまで劣勢の麻生はなりふり構わずプレスをかける。終盤,右ストレート,左アッパーのボディブローを決める麻生。
 9回,疲れが出た細川の動きが鈍る。一方の麻生は一気に勢いづく。中盤,右ストレートで動きが止まった細川に対し,執拗に打ち合いを仕掛け,パンチを出す麻生。ダメージと疲れが加わり,細川の動きがさらに鈍くなる。
 10回,ともに疲労のピークだが,死力を振り絞ってパンチを応酬する。細川は右ストレートをヒット。一方の麻生も執拗に迫る。

 親友対決は稀に見る激戦になったが,前半から手数でポイントをリードした細川が悲願のタイトル獲得を果たした。過去にOPBFタイトルに1度,日本タイトルに2度挑戦して失敗しており,今回が4度目の挑戦だった。右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを得意としており,スピードがあるテクニシャンである。序盤から左ジャブを多用し,うまさと手数で僅差ながら勝利をモノにした。麻生とは2008年11月に対戦してドローに終わっており,9年越しで因縁の対決に決着をつけた。終盤に追い込まれたが,前半のリードを辛うじて守り切った。
 麻生は2度目の防衛に失敗。右ボクサーファイターだが,ファイタータイプに近い。ガードを固めながら執拗にプレスをかけ,右ストレート,左右アッパーで徐々にダメージを与えるのが得意の攻撃パターン。後半の追い上げに定評がある。しかし,反撃が遅かったことが悔やまれる。

採点結果 細川 麻生
主審:浅尾和信 *** ***
副審:岡庭 健 96 95
副審:吉田和敏 95 94
副審:杉山利夫 95 94
参考:MAOMIE (58) (57)


     ○細川:31戦22勝(9KO)6敗3分      36歳     身長:163cm
     ●麻生:31戦22勝(15KO)8敗1分     31歳     身長:173cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:木村拓也

※ 第1・2・7・8・9・10ラウンドのみを放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                  2017年12月23日(土)    後楽園ホール
               第64回全日本新人王決勝戦(スーパーバンタム級)
                           5回戦

                  西軍代表    T   K  O    東軍代表
            ○   下町俊貴   4回0分51秒   飯見 嵐   ●
                     (グリーンツダ) 121 1/2 lbs                (ワタナベ) 121 3/4 lbs
                      しもまち・としき
             下町はMVPを受賞

 右の飯見,左の下町。開始早々から上体を揺すって潜り込もうとする飯見。下町は14cmの身長差を生かして右ジャブ,左ストレートで飯見の接近を阻む。下町の右フックのカウンター,左ストレートがヒットする。
 2回,飯見は接近してボディに左右フックを連打。しかし,下町はよく見て右ジャブ,左ストレート。さらに右アッパー,フックを浴びせる。
 3回,激しく上体を振ってボディへの左右フックで迫る飯見。しかし,飯見は正面に立ったところに下町の左ストレート,右フック,ボディブローを返される。飯見は左フックで動きが止まった下町を追い込むが,終盤には再び左ストレートを直撃された。
 4回,劣勢と見た飯見が再び攻勢に出た。しかし,下町はよく見て応戦。終盤,左ストレートでぐらついた飯見に襲いかかる下町。一気に左ストレート,右フック,アッパーで攻勢に出る。飯見はぐらつきながらも必死に耐えて食い下がるが,ロープに詰まり,左ストレート2発でのけぞったところで古田主審が試合をストップした。

 関西期待のサウスポー下町が見事なTKOでMVPを輝いた。飯見の突進に対し,恵まれたリーチを生かした左ストレート,右フック,アッパー,さらにボディにも左右アッパーを打ち込んだ。179cmという長身を誇る左のボクサータイプ。飯見のパンチを読んで的確にヒットを重ねた冷静な試合運びが光る。チャンスを掴んだときの詰めも見事だった。
 東のMVP飯見は下町とは対照的な好戦的な右のファイタータイプ。身長,リーチともに劣るので,距離を取られては不利と見てとにかく激しく接近を試みた。これは作戦通りだったが,肝心のパンチが出ず,逆に下町の的確なパンチを上下に散らされてダメージを蓄積させた。

     主審:古田厳一,副審:飯田徹也&池原信遂&杉山利夫
     ○下町:9戦7勝(4KO)1敗1分     21歳     身長:179cm
     ●飯見:5戦4勝(4KO)1敗        21歳     身長:165cm
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:上重 聡

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                   2017年12月23日(土)    後楽園ホール
                第64回全日本新人王決勝戦(スーパーフェザー級)
                            5回戦

                     西軍代表             東軍代表
               ○   森 武蔵    判 定    ジロリアン陸   ●
                          (薬師寺) 128 1/2 lbs             (フラッシュ赤羽) 130 lbs
                森は技能賞を受賞

 右のジロリアン,左の森。序盤,早くも激しくパンチを応酬する両者。慎重に間合いを取って左ジャブ,右ストレートを伸ばすジロリアン。森はじりじりと前に出て右ジャブで牽制しながら左ストレートを打つ。 
 3回,2分過ぎ,ジロリアンの右ストレートがクリーンヒット。しかし,その直後,両者の体が交錯したところで森が左ストレートをジロリアンの後頭部に打ち込んでしまい,一時中断。森は鼻から出血している。再開直後,右ストレートの打ち終わりに森が引っかけた右フックでジロリアンは前に落ちてダウンを取られた(カウント8)。
 4回,ジロリアンの右ストレートが流れる。5回,ジロリアンは自分から攻めないと勝利はないが,森の左ストレートを警戒して思うように手が出ない。森は終盤に左ストレートからジロリアンを赤コーナーに詰めて攻勢に出る。結局,ジロリアンは最後まで自分のペースで戦えずに終わった。

 中部期待の新鋭・森が才能の片鱗を見せ,全日本新人王のタイトルを手にした。リーチに恵まれたサウスポーのボクサーファイターで,バランスの良さが光る。軽い右ジャブで牽制しながら放つ左ストレートにスピードと切れがある。18歳とは思えぬ落ち着いた試合運びが見事だった。警戒されてクリーンヒットは少なかったが,主導権はしっかり握っていた。出入りのフットワークもいい。ただ,右ジャブ,フックが少ないので,これを使えるようにすると幅が広がるはず。
 ジロリアンは右ボクサーファイターで右ストレートにパンチ力がある。左ジャブを伸ばしながら間合いを取り,決め手の右を打ち込むのが得意の攻撃パターン。ただ,森の左強打を警戒して消極的になり,自分から攻めることができなかった。不完全燃焼のまま敗れたという印象が強い。

採点結果 ジロリアン
主審:杉山利夫 *** ***
副審:石川和徳 50 44
副審:葛城明彦 49 46
副審:飯田徹也 49 45
参考:MAOMIE 50 44


     ○森:5戦5勝(4KO)             18歳
     ●ジロリアン:10戦8勝(8KO)2敗     29歳

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:上重 聡

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                 2017年12月23日(土)    後楽園ホール
                第64回全日本新人王決勝戦(ライト級)
                           5回戦

                  東軍代表    K      O   西軍代表
            ○   有岡康輔   2回1分58秒   小畑武尊   ●
                       (三迫) 134 3/4 lbs               (ダッシュ東保) 134 1/2 lbs
            有岡は敢闘賞を受賞                こばた・たける

 右の有岡,左の小畑。小畑が開始早々から右フック,左ストレートを連打し,ニュートラルコーナーに有岡を詰める。激しい応酬になるが,小畑の左フックもヒットする。有岡は右ストレート,ボディへの左アッパーで応戦するが,小畑の打ち合いに合わせてしまっている。
 2回,激しく攻めていく小畑。有岡は戦い方を少し変え,左ジャブを細かく突いて間合いを取ろうとするが,小畑は構わず攻勢に出る。1分過ぎ,小畑の右フックがヒット。しかし,有岡がすぐに返した左フックからの右ストレートで小畑は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,チャンスと見た有岡は左アッパー,右ストレートを浴びせて一気に攻勢に転じた。小畑は耐えるが,再び左アッパーからの右ストレートがヒットし,腰から落ちて2度目のダウン。立ち上がったが,そのままカウントアウトされた。

 初回に攻め込まれて劣勢のまま迎えた2回に有岡が,パンチ力の差を見せて全日本新人王の座を射止めた。今年8月末に閉鎖された名門ヨネクラジムの出身。三迫ジムに移籍して見事に結果を出した。右ボクサーファイターで左フック,右ストレートに強打を秘めている。ボディへの左右アッパーもあるし,カウンターのタイミングもいい。キャリアを積めば,上位進出も期待できる。
 小畑はサウスポーのファイタータイプ。右フック,左ストレートの連打で果敢な攻撃を見せた。一時は有岡をぐらつかせ,あわやというところまで追い詰めた。しかし,相手の正面に立ったところで一瞬の隙を突かれ,カウンターの左フック,右ストレートが致命傷になった。

     主審:飯田徹也,副審:古田厳一&葛城明彦&福地勇治
     ○有岡:10戦7勝(6KO)3敗       24歳
     ●小畑:9戦5勝(1KO)3敗1分     19歳
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:安藤 翔

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                      2017年12月24日(日)    なみはやドーム
                              10回戦
                 WBA世界フェザー級11位        WBA世界S・バンタム級12位
                ○   大沢宏晋    判 定    アレクサンダー・メヒア   ●
                          (ロマンサジャパン) 125 3/4 lbs              (ニカラグア) 125 1/2 lbs
                         おおさわ・ひろしげ

 序盤からメヒアがやや強引に左右フック,右ストレートで前に出る。大沢は少し間合いを置きたいが,メヒアのペースに合わせてしまっている。
 2回以降もメヒアのペースで試合が進んだ。大沢は頭を低くして左右フックを連打するが,逆に右フック,ストレートを食う。接近するとメヒアの左右フック,アッパーがどんどん出る。
 しかし,5回に入るとメヒアに打ち疲れの兆候が見えた。大沢の左アッパーがボディに決まる。6回,接近戦での応酬。メヒアの右ストレートがヒットするが,大沢は左右フックのボディブローから左フックをヒット。
 7回,大沢は自らロープを背にするが,これは見栄えが良くない。終了間際,メヒアをロープに詰めて攻勢に出る大沢。
 8回,試合は一向に盛り上がらない。中盤,メヒアが大沢の背後に回ってパンチを見舞い,一時中断。9回終盤,足を止めて左右フック,右ストレートを振る大沢。
 10回,疲労の色が濃いメヒア。大沢は足を踏ん張って左右フックを浴びせる。終盤,左アッパーのボディブローが効いたメヒアを激しく攻め立てる大沢。

 世界ランカー同士の対戦とは名ばかりの低調な凡戦。技術もスピードも世界レベルからは程遠い試合内容で,退屈そうな観客の表情ばかりが目立った。
 大沢はまさに辛勝。拙戦の原因は持ち味の左ジャブ,フットワークが全く見られなかったこと。左ジャブが出ないために,メヒアを簡単に入らせてしまった。足を止め,体を前傾させて打っているため,左右フックの連打は見た目ほどの威力がなかった。再び世界挑戦を目指しているというが,根本から見直さなければかなり厳しい。ロープを背負って戦ったことも見栄えを悪くした。
 メヒアは右ファイタータイプ。ときおり左にスイッチしながら左右フック,アッパーを連打する。接近戦を得意としており,手数が良く出るが,スピードは今一つ。

採点結果 大沢 メヒア
主審:近藤謙二 *** ***
副審:原田武夫 96 95
副審:野田昌宏 96 96
副審:北村信行 97 96
参考:MAOMIE 95 95


     ○大沢:41戦33勝(19KO)4敗4分     32歳     身長:170cm     リーチ:178cm
     ●メヒア:9戦8勝(4KO)1敗          26歳     身長:165cm

     放送:G+
     解説:六車卓也
     実況:尾山憲一

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                       2017年12月24日(日)    なみはやドーム
                                  8回戦
                日本S・バンタム級(ノーランク)   K      O    タイ国フェザー級1位
                ○   辰吉寿以輝    3回2分19秒   ノーンディア・ソーバンカル   ●
                              (大阪帝拳) 121 lbs                          (タイ) 121 1/2 lbs

 初回,ベタ足から思い切って左フック,右ストレートを振るノーンディア。2分過ぎ,辰吉は左フックのヒットからロープに詰め,左アッパーのボディブローで攻勢に出る。
 2回,辰吉は落ち着いて左アッパー,右ストレートをボディに。さらにロープを背にしたノーンディアを左アッパーのボディブローからの右ストレートでのけぞらせる辰吉。さらに左フックのボデイブローから右ストレートをアゴに打ち込めば,ノーンディアはロープ際で膝から崩れてダウン(カウント8)。
 3回,ノーンディアはときおりパンチを返すが,辰吉は冷静にステップバックでかわす。出てくるところに合わせた右ストレートがテンプルに決まり,ノーンディアは仰向けにダウン(カウント8)。ロープに詰め,左ジャブ,左右フックのボディブロー,右ストレートでプレスをかける辰吉。最後はロープに釘付けにして脇腹に打ち込んだ左フック。このパンチで崩れ落ちたノーンディアはうずくまったままカウントアウトされた。

 今年に入って左拳の負傷,左肋軟骨挫傷で2試合をキャンセルした辰吉が1年2ヶ月ぶりの復帰戦を見事なKO勝利で飾った。いつも指摘されている力みが少なく,落ち着いた試合運びが目立った。左ジャブから右ストレート,接近すれば左右フックのボディブローという冷静な攻撃で相手を崩した。決め手となった左ボディブローは最大の武器になっている。今夜のように力みをなくして攻めることが大事である。
 ノーンディアは右ボクサーファイター。ベタ足に近く,スピードはない。左フック,右ストレートを思い切り振って攻めるが,辰吉にステップバックでかわされていた。

     主審:野田昌宏,副審:原田武夫&新井久雄&北村信行
     ○辰吉:7戦7勝(5KO)               21歳     身長:167cm
     ●ノーンディア:35戦18勝(4KO)17敗     22歳
     放送:G+     解説:六車卓也     実況:尾山憲一

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                       2017年12月30日(土)    横浜文化体育館
                       WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K   O   挑戦者(同級6位)
                ○   井上尚弥    3回1分40秒    ヨアン・ボワイヨ   ●
                              (大橋) 115 lbs                      (フランス) 113 3/4 lbs

 開始早々から井上がガードを固めてプレスをかけ,左フックをヒットする。右クロスをかぶせ,追い込んでいく井上。早くもボワイヨの腰が引ける。ガードが空いたところに左フックが決まり,長身のボワイヨは巨木が倒れるようにキャンバスに落下する。ふらつきながら立ち上がったところでゴングに救われた。
 2回,相手の力量を読み切った井上がさらにプレスを強める。右ストレート,フック,さらにボディへの左フックでボワイヨを追い詰める。ボワイヨはワンツーを伸ばすが届かず,ロープ伝いにかわすのが精いっぱい。
 3回,さらにプレスを強める井上。ロープに下がったところに狙い澄ました左アッパーでレバーを抉れば,ボワイヨはワンテンポ遅れてニュートラルコーナーで左膝をついてダウン(カウント8)。逃げるボワイヨのボディに容赦ない左アッパーを打ち込む井上。苦悶の表情でロープに詰まったボワイヨのボディに左アッパーを打ち込む。ボワイヨはたまらず左膝をついて2度目のダウン(カウント8)。ボワイヨは立ち上がって意地を見せるが,完全に逃げの姿勢。それも長く続かず,ロープに詰まって右から左のアッパーをボディに打ち込まれ,腰から落ちて3度目のダウン。ここでカイズ主審が試合をストップした。

 井上が圧勝で7度目の防衛に成功。最初から相手を呑んでかかったような厳しいプレスで圧倒した。左アッパーのボディブロー,右ストレート,アッパーなどの上下への打ち分けは相変わらず。追いかけて逃げ道を塞ぐようなフットワークも井上ならではのもの。これだけの強さがあれば,相手選びが困難になることは容易に想像できる。むしろ海外に進出して欲しいという要望が強くなる。
 元フランス・バンタム級チャンピオンのボワイヨは長身の右ボクサーファイター。リーチを生かした左ジャブ,右ストレートで距離を取って戦いたかっただろうが,初回にグラブを合わせた瞬間に井上の圧倒的な圧力に腰が引けてしまった印象が強い。これでは到底勝負にならない。

2回までの採点 井上 ボワイヨ
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:アデライド・バード(米国) 20 17
副審:ルイス・ルイス(プエルトリコ) 20 17
副審:ヘルナンド・ステイデル(プエルトリコ) 20 17
参考:MAOMIE 20 17


     ○井上:15戦15勝(13KO)                 24歳     身長:165cm     リーチ:169cm
     ●ボワイヨ:47戦41勝(26KO)5敗1無効試合     29歳     身長:171cm     リーチ:176cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高     ゲスト:村田諒太
     実況:立本信吾

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                     2017年12月30日(土)    横浜文化体育館
                      WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O    挑戦者(同級11位)
                ○   拳四朗    4回1分12秒    ヒルベルト・ペドロサ   ●
                           (BMB) 107 1/4 lbs                      (パナマ) 107 3/4 lbs

 初回,上体を振り,足で軽くリズムを取りながら積極的に攻めるペドロサ。拳四朗は左にサークリングし,出バナにタイミングのいい左ジャブをヒット。
 2回,ペドロサはどんどん前に出るが,拳四朗は足で捌いてボディに左アッパー,右ストレート。さらに出てくるところに右アッパーを合わせる。拳四朗にはスピード,切れがあり,足もよく動いている。3回,拳四朗は左ジャブ,ストレートでコントロールし,ワンツーをまとめる。
 4回,ペドロサがワセリンの塗り過ぎをコール主審に指摘され,開始が遅れる場面があった。上体を揺すって接近を試みるペドロサ。しかし,拳四朗の右フックがカウンターになり,ペドロサは大きく後退。ロープに釘付けにして猛烈な左右フックを連打する拳四朗。ペドロサは必死に抱きついてピンチを逃れるが,再び捕まってロープを背負う。左アッパーのボディ打ちから2発の右アッパーを浴び,腰から崩れ落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,拳四朗の詰めは鋭い。青コーナーに追い込んで左右フック,アッパーの集中打をボディに。その場に崩れ落ちたところでコール主審がすかさず試合をストップした。

 拳四朗は2度目の防衛に成功。見事なTKOによる会心の勝利である。足がよく動き,左ジャブ,ストレートを多用して試合をコントロールしていた。カウンターの右フックでチャンスを掴んでからは怒涛のラッシュで仕留めた。持ち味をフルに生かした見事な試合内容。こういう試合を続ければ,知名度も人気も上がるはず。
 ペドロサは右ファイタータイプ。小柄ながら上体を振ってどんどん前に出て,左右フック,右ストレートで攻める。しかし,拳四朗の足とスピードに追随できず,左ジャブ,ストレートで接近を阻まれた。

3回までの採点 拳四朗 ペドロサ
主審:ローレンス・コール(米国) *** ***
副審:ヒューバート・ミン(米国) 30 27
副審:ティム・チータム(米国) 30 27
副審:エド・ピアーソン(カナダ) 30 27
参考:MAOMIE 30 27


     ○拳四朗:12戦12勝(6KO)           25歳     身長:164cm     リーチ:164cm
     ●ペドロサ:24戦18勝(8KO)4敗2分     25歳     身長:157cm     リーチ:159cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高     ゲスト:比嘉大吾
     実況:田中大貴

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                      2017年12月30日(土)    横浜文化体育館
                       東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T  K  O    挑戦者(同級14位)
                ○   清水 聡    7回2分08秒    エドワード・マンシト   ●
                           (大橋) 125 3/4 lbs                      (比国) 125 3/4 lbs
                   WBC11位,IBF13位

 右の清水,左のマンシト。初回,変則的な動きから左右フックで迫るマンシト。清水はこれを冷静に見極め,右フックを引っかければ,マンシトは前に落ちてダウンを取られる(カウント8)。清水はマンシトが出てくるところに左ストレート,アッパー,右フックを浴びせる。
 3回終盤,青コーナーにマンシトを詰めて攻勢に出る清水。4回に入ると試合はワンサイドゲームになった。
 5回,出バナに右フックのカウンターが決まり,マンシトは前に落ちてダウン(カウント9)。清水はロープや青コーナーに詰めて左右の集中打を浴びせる。再び右フックが決まり,マンシトは前に落ちてダウン(カウント8)。
 7回,清水の右フックがテンプルにヒットし,マンシトは右膝をついてダウン(カウント8)。勝負に出る清水。左右フック,アッパーを浴びせてマンシトを追い回す。マンシトが守勢一方になったところで杉山主審が試合をストップした。

 清水は初防衛に成功。実力差が大きく,ワンサイドゲームになった。長いリーチから繰り出す左ストレート,アッパー,右フックを浴びせ続けた。4度のダウンを奪ったのはすべて右フック。これに右アッパーが加われば,攻撃力が増すはず。ただし,パンチの正確さに欠けた面がある。マッチメイクの難しさはあるだろうが,年齢的にも今夜のレベルの相手に時間を浪費する余裕はないはず。思い切って世界ランカークラスとのカードを組むのもいいだろう。
 マンシトは右ファイタータイプ。変則的なスタイルから左右フックで積極的に仕かけたが,スピード不足。パンチは流れ,動きを読まれて完敗。

6回までの採点 清水 マンシト
主審:杉山利夫 *** ***
副審:フェルナンド・エストレリャ(比国) 60 51
副審:福地勇治 60 51
副審:チェン・ジア(中国) 60 51
参考:MAOMIE 60 51


     ○清水:5戦5勝(5KO)              31歳     身長:179cm
     ●マンシト:25戦15勝(9KO)8敗2分     25歳     身長:168cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                   2017年12月31日(日)    大田区総合体育館
                   WBA・IBF世界ライトフライ級王座統一戦12回戦
                    WBAチャンピオン           IBFチャンピオン
                ○   田口良一    判 定    ミラン・メリンド   ●
                            (ワタナベ) 107 3/4 lbs               (比国) 107 1/2 lbs

 初回,田口は左ジャブから慎重に滑り出す。メリンドは左ジャブの数でリード。終盤,メリンドは左フックをヒットし,左ジャブから,右ストレート,左アッパー,フックにつなげる。顔面への左アッパーで田口の顔が上を向く場面があった。
 2回,メリンドが先手で攻めるが,中盤から田口も左ジャブを突いてプレスをかける。3回,田口はいいリズムになりかけ,サークリングしながら左ジャブ,右ストレート。メリンドは左目上をカット(バッティング)。
 5回はメリンドが接近戦でボディに速い左フック,アッパーを連打。さらに右フックのボディブローを打つ。田口は後手に回るが,メリンドは右目上をカット(バッティング)。
 前半をややリードされた田口が6回に主導権を握った。メリンドは接近して速い左フック,アッパーをボディに連打。しかし,田口も負けじと終盤に攻勢に出て,左アッパーのボディブローから右ストレートをヒット。さらに左ボディブローを多用してこの回を制した。
 8回,メリンドを青コーナーに詰めてボディに左アッパーを打ち込む田口。さらに右ストレートもヒットする。長いリーチを生かした左ジャブが小気味よく決まる。9回,今度は田口がバッティングで左前頭部をカットし,出血を見る。
 10回,メリンドは接近戦で活路を見出そうとするが,田口のワンツー,左アッパーのボディブローでロープを背負う。左ボディブローで攻め立てる田口。メリンドは再三クリンチに出て苦しいところを見せた。
 11回,接近戦でボディへの連打に出るメリンドだが,バッティングで顔をしかめて中断。やや集中力を欠くメリンド。終盤,田口が右ストレート,ボディへの左アッパーで攻勢。
 12回,右アッパーでメリンドをぐらつかせた田口がロープに詰めて右ストレート,左ボディブローで攻勢に出る。ここでメリンドの両目上の傷が広がり,ドクターチェックのために中断。両者が激しくパンチを応酬する中で終了ゴングを聞いた。

 田口はIBF王座を吸収すると同時に,WBA王座の7度目の防衛に成功。難敵のメリンドに対し,序盤はリードを許したが,中盤から右ストレートや左アッパーのボディブローで主導権を握った。終盤に失速するメリンドの弱点をよく突いた冷静な攻撃が見られた。ロングの左ジャブがよく出ており,これでメリンドの接近を阻んだことが奏功した。
 メリンドは右ストレートに必殺の切れ味を持つ右ボクサーファイター。目と勘に優れ,シャープな右ストレート,左フックを決め手としている。接近戦でのボディブローで田口の足を止めたかったところだが,逆にそのボディ攻撃で自らの動きが鈍った。

採点結果 田口 メリンド
主審:マーク・ネルソン(米国) *** ***
副審:イグナシオ・ロブレス(パナマ) 117 111
副審:フランシス・ジャクソン(バージン諸島) 117 111
副審:グスタボ・ジャーキン(ニカラグア) 116 112
参考:MAOMIE 116 112


     ○田口:31戦27勝(12KO)2敗2分     31歳     身長:168cm     リーチ:171cm
     ●メリンド:40戦37勝(13KO)3敗      29歳     身長:158cm     リーチ:166cm

     放送:TBS
     解説:内山高志&八重樫 東
     実況:赤荻 歩

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                    2017年12月31日(日)    大田区総合体育館
                       WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O   挑戦者(同級1位)
                ○   木村 翔    9回2分34秒    五十嵐俊幸   ●
                             (青木) 112 lbs                        (帝拳) 112 lbs
                                            IBF S・フライ級3位

 右の木村,左の五十嵐。開始早々から木村が右ストレート,左フックを振って果敢に攻め込む。五十嵐は右ジャブを打ちながら右に回り込み,木村の出バナに左フックをヒット。
 五十嵐が押さえたのは初回のみ。以降は木村が荒々しい攻めで徐々に押して行った。3回,五十嵐は左目上をカット(木村の有効打による傷)。
 4回,右ストレート,左フックにボディへの連打を交えて攻め込む木村。五十嵐が足を止めると接近して左右フック,アッパーをボディに連打し,アゴに左フックを返す。2分過ぎ,木村はワンツー,左フックで五十嵐にロープを背負わせた。
 6回にもボディブローの連打からアゴに左フックを決める木村。五十嵐は足を止めて応じるが,手数が少なく,中途半端な印象が否めない。木村は徐々にボディを効かせて主導権を握った。
 7回,粘っこい木村の攻撃に対し,五十嵐はスピードが落ちる。ワンツーで応戦するが,木村に踏み込まれ,左右アッパーのボディブロー,右ストレート,左フックを打たれた。木村も右目上をカット(五十嵐の有効打による傷)。
 8回,木村が左右フックで攻勢に出る。左フックでぐらついた五十嵐を再び左右フックで追い上げる木村。木村にも疲れがあるが,それ以上にダメージによる五十嵐の動きの鈍りが目立つ。
 9回,右ジャブを突いて間合いを取り,態勢を立て直そうとする五十嵐。木村は構わずプレスをかける。ワンツーで体のバランスが崩れた五十嵐は力なく赤コーナーを背負う。勝負所と見た木村が一気に襲い掛かり,赤コーナーに釘付けにしてワンツー,左フックを浴びせたところで中村主審が試合をストップした。

 平成の雑草男・木村が元WBC王者・五十嵐を見事なTKOで破り,初防衛を飾った。序盤から素早い踏み込みで肉薄し,ボディ,アゴに左右フック,右ストレートを浴びせた。ボディへの左右フック,アッパーからアゴに返した左フックが効果的だった。粘っこい連打を得意とする右ファイタータイプ。世界王者乱立の日本ボクシング界で台風の目になる素養を秘めている。来年以降の動向が楽しみである。
 返り咲きを目指した五十嵐だが,完敗を喫し,試合後に引退を表明した。2004年に行われたアテネ五輪の代表からプロに転向したサウスポーのボクサーファイター。最後まで右ジャブを突きながら右に回り込んで戦えれば勝機が十分にあったが,木村の攻勢を止めるだけのパンチを出せなかったことが敗因。左右アッパーでボディを攻められ,中盤から動きが鈍った。

8回までの採点 木村 五十嵐
主審:中村勝彦 *** ***
副審:島川 威 79 73
副審:アデライド・バード(米国) 80 72
副審:ルイス・ルイス(プエルトリコ) 79 73
参考:MAOMIE 79 73


     ○木村:19戦16勝(9KO)1敗2分        29歳     身長:165cm     リーチ:169cm
     ●五十嵐:29戦23勝(12KO)3敗3分     33歳     身長:167cm     リーチ:171cm

     放送:TBS
     解説:山中慎介&八重樫 東
     実況:伊藤隆佑

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                    2017年12月31日(日)    大田区総合体育館
                       IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K  O    挑戦者(同級3位)
                ○   京口紘人   8回2分28秒   カルロス・ブイトラゴ   ●
                             (ワタナベ) 105 lbs                     (ニカラグア) 104 lbs

 初回から京口が上体を振って迫り,相打ちの左アッパーがヒット。ブイトラゴは左ジャブ,アッパーを返す。終盤,京口の左ボディブローからの左フックが決まり,ブイトラゴが後退。ブイトラゴの顔面は早くも紅潮している。
 2回,積極果敢な攻撃でブイトラゴをロープからコーナーに詰めていく京口。左アッパーをボディに受けたブイトラゴの動きが鈍る。
 3回,試合は完全に京口のペース。終盤,左ボディが効いたところにワンツーの追い打ちが決まる。さらにワンツーで畳みかければ,ブイトラゴはロープに詰まる。
 京口にも力みがあるが,中盤にも攻勢が続いた。ブイトラゴも左ジャブ,左右アッパーで応戦するが,スピードがない。5回終了間際,赤コーナーに詰めて攻勢に出た京口が左フックをヒットした。
 6回に入ると京口がオーバーハンドの右フックを再三ヒットする。京口はボディよりも上へのパンチが多くなる。右目上を腫らしたブイトラゴは敗色濃厚。
 8回,プレスをかけ続ける京口に対し,ブイトラゴは動きが鈍い。2分過ぎ,右ストレートを受けたブイトラゴは横を向いてしまう。左頬が腫れているブイトラゴ。京口は勝負所と見て攻勢に出る。ニュートラルコーナーに詰め,左アッパー,右ストレートでのけぞらせる。さらに左右フックを浴びせたところでラミレス主審が試合をストップした。

 京口は初防衛に成功。序盤から果敢に攻勢を仕掛け,タフなブイトラゴを仕留めた。前半は左アッパー,フックのボディブローを中心に動きを止める作戦。ブイトラゴの動きが鈍った6回あたりから顔面へのパンチが多くなった。セコンドの指示もあったろうが,このギヤチェンジは見事。上体がよく振れていたことが良かった。欠点の力みが目立ったのは反省点。序盤に見せたように鋭い左ジャブを持っているのだから,それを多用するといい。
 ブイトラゴは右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレート,左アッパーなどを得意としており,下がりながらもよく打ち返していた。スピードはないが,老獪なテクニックとタフネスを持っている。

7回までの採点 京口 ブイトラゴ
主審:ロベルト・ラミレス・ジュニア(プエルトリコ) *** ***
副審:セサール・ラモス(プエルトリコ) 70 63
副審:グレン・ハマダ(米国) 70 63
副審:フランシス・ジャクソン(バージン諸島) 70 63
参考:MAOMIE 70 63


     ○京口:9戦9勝(7KO)                    24歳     身長:161cm     リーチ:162cm
     ●ブイトラゴ:35戦30勝(17KO)3敗1分1無効試合     26歳     身長:161cm     リーチ:166cm

     放送:TBS
     解説:内山高志
     実況:杉山真也

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