熱戦譜〜2017年11月の試合から


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試合日 試合 結果
2017.11.03  4回戦(フライ級決勝)
  第74回東日本新人王戦
 薮ア賢人  TKO1R  荒川竜平
2017.11.03  4回戦(スーパーバンタム級決勝)
  第74回東日本新人王戦
 飯見 嵐  TKO1R  濱田 力
2017.11.03  5回戦(スーパーフェザー級決勝)
  第74回東日本新人王戦
 ジロリアン陸  TKO3R  今井健裕
2017.11.04  東洋太平洋&WBOアジアパシフィック
 ヘビー級タイトルマッチ12回戦
 藤本京太郎  KO5R  ランドール・レイムント
2017.11.04 8回戦  石本康隆  判定  中川勇太
2017.11.04 8回戦  竹迫司登  TKO1R  福本祥馬
2017.11.04 8回戦  渡部あきのり  KO1R  デニス・パドゥア
2017.11.04 8回戦  斎藤一貴  TKO4R  アルビン・ラガンベイ
2017.11.12  4回戦(スーパーフェザー級決勝)
 2017年全日本新人王西軍代表決定戦
 森 武蔵  KO2R  木村テミン
10 2017.11.12  4回戦(スーパーライト級決勝)
 2017年全日本新人王西軍代表決定戦
 マーカス・スミス  TKO2R  宮本康平
11 2017.11.12  5回戦(ウェルター級決勝)
 2017年全日本新人王西軍代表決定戦
 安達陸虎  TKO2R  清 利樹

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                        2017年11月3日(金)    後楽園ホール
                       第74回東日本新人王決勝戦(フライ級)
                                4回戦

                  日本フライ級(ノーランク)   T   K   O   日本フライ級(ノーランク)
               ○   薮ア賢人     1回1分28秒     荒川竜平   ●
                             (セレス) 112 lbs                         (中野サイトウ) 112 lbs
                         やぶさき・けんと                       あらかわ・りょうへい
               薮アは技能賞を受賞

 サウスポー同士の対決。ともに右ジャブ,フック,左ストレートから滑り出す。薮アが左ストレート,右フックで積極的に仕掛ける。左フックからフォローした右フックで荒川はロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,薮アが攻勢に出る。荒川も応戦するが,左ストレートのカウンターがアゴに決まる。ガードが下がったところに打ち込まれた荒川は左膝からキャンバスに落ちて2度目のダウン(カウント8)。これも続行となったが,左ストレート,右フックの連打でロープによろめいたところでマーチン主審が試合をストップした。

 激しいパンチの応酬になったが,積極果敢に攻めた薮アに軍配が上がった。
 薮アはサウスポーのファイタータイプで左ストレート,右フックにパンチ力がある。優男という風貌とは裏腹に気の強さを秘めている。左からの返しの右フックが効果的。相手のガードが下がったところにカウンターを合わせるなど技能賞に相応しい試合内容。20歳という若者らしい溌剌とした試合ぶりに好感が持てる。
 荒川はサウスポーのボクサーファイターで,こちらも左ストレート,右フックを得意としている。前に出る薮アに対し,やや距離を置く戦い方だったが,勢いに呑まれてしまった。

     主審:ビニー・マーチン,副審:杉山利夫&葛城明彦&岡庭 健
     ○薮ア:6戦4勝(3KO)1敗1分     20歳
     ●荒川:6戦4勝(2KO)1敗1分     28歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:田中 毅

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                       2017年11月3日(金)    後楽園ホール
                   第74回東日本新人王決勝戦(スーパーバンタム級)
                              4回戦

             日本S・バンタム級(ノーランク)   T   K  O   日本S・バンタム級(ノーランク)
              ○   飯見 嵐     1回2分15秒     濱田 力   ●
                         (ワタナベ) 122 lbs                        (本多) 121 1/2 lbs
                         はまだ・りき                       いいみ・あらし
               飯見はMVPを受賞


 開始ゴングと同時に飛び出した飯見が左右フックを浴びせ,いきなり優位に立つ。頭がぶつかってやりにくそうな濱田。1分過ぎ,思い切った飯見の右フックがクリーンヒット。濱田はクリンチしながら何とか距離を取ろうとするが,飯見の強引な仕掛けに押し込まれる。2分過ぎ,ボディ,アゴへの左アッパー,フックから思い切ってフォローした右ストレートがまともに炸裂。濱田はあっという間にキャンバスに落下。朦朧と立ち上がったが,足元が定まらず,葛城主審が試合をストップした。

 ハードパンチャー同士の対決は先手必勝で勝負に出た飯見が圧勝でMVPを攫った。右ファイタータイプで強引な左フック,右ストレートで迫る果敢な攻撃が身上。かなり力が入っているが,先に仕掛けて自分のリズムに引きずり込んでしまったことが勝因。力みがあるだけに,打たれたときの耐久力や守勢に回ったときの対応力は未知数。
 濱田は右ボクサーファイターで右ストレートを得意としている。飯見に対して身長で上回っており,距離を取ってパンチを見舞いたかったところ。しかし,開始早々から押し込まれ,何もできないままに敗れた。

     主審:葛城明彦,副審:ビニー・マーチン&染谷路朗&岡庭 健
     ○飯見:4戦4勝(4KO)        21歳     身長:165cm
     ●濱田:8戦7勝(6KO)1敗     21歳     身長:169cm
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:佐藤義朗

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                          2017年11月3日(金)    後楽園ホール
                      第74回東日本新人王決勝戦(スーパーフェザー級)
                                 5回戦

                 日本S・フェザー級(ノーランク)   T   K  O   日本S・フェザー級(ノーランク)
               ○   ジロリアン陸      3回2分59秒      今井健裕   ●
                           (フラッシュ赤羽) 130 lbs                       (ワールドスポーツ) 129 3/4 lbs
               ジロリアンは敢闘賞を受賞                  いまい・たけひろ

 初回,今井が前に出て左フック,右ストレートで先に仕掛ける。ジロリアンは足を使って左右に動きながらチャンスを窺い,オーバーハンドの右ストレートをヒット。2分過ぎ,ジロリアンが左右フックの連打で攻勢に出る。
 2回,前に出る今井に対し,左ジャブで距離を保ちながら左に回るジロリアン。中盤,ワンツーを連打して攻勢に出る。今井も右ストレートを返すが,ジロリアンは距離を取り,よく見ている。ジロリアンは出バナに左ジャブ,右ストレート,ボディに左アッパーを打つ。
 3回,ジロリアンは左を伸ばして距離を保ちながら下がり,今井の出バナに右ストレート,ボディにも左右フックを散らす。今井が不用意に右を振ろうとしたところにジロリアンの右ストレートがカウンターになる。このパンチで今井は右膝を折るように腰から落ちてダウン(カウント8)。ジロリアンは左右フックで攻勢。しかし,ジロリアンの打ち疲れに乗じた今井が左ジャブ,右ストレートで反撃すれば,逆にジロリアンは鼻から出血してピンチに陥る。チャンスと見た今井はさらに赤コーナーに詰めて迫るが,ガードが下がったところにジロリアンの左フックがカウンターになる。この一発を浴びた今井は仰向けに沈み,岡庭主審はノーカウントで試合をストップした。

 攻守が入れ替わる激戦。ジロリアンは右ボクサーファイターで右ストレート,ボディへの左右フックを得意としている。渋谷の路上でマジシャンとして活動しているという異色の選手である。デビュー戦こそ敗れたが,その後は快進撃を続け,これで8連続KO勝利。左ジャブを伸ばしながら左に回り,出バナに右ストレートをカウンターする。さらにはボディにもパンチを散らした。よく見て打つうまさがある。お世辞にも打ち方がいいとは言えず,打ち合いになるとアゴが上がるのが欠点。
 今井は右ボクサーファイターでワンツーを得意としている。左ジャブを出しながらプレスをかけていたが,ジロリアンに動かれ,先に出バナを打たれた。3回にダウンを喫した後にワンツーでジロリアンを追い込んだが,ガードが下がったところに一発を浴びてしまった。

     主審:岡庭 健,副審:中村勝彦&福地勇治&葛城明彦
     ○ジロリアン:9戦8勝(8KO)1敗     29歳
     ●今井:7戦5勝(4KO)1敗1分      24歳
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:上重 聡

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                       2017年11月4日(土)    後楽園ホール
                東洋太平洋&WBOアジアパシフィック ヘビー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン             挑戦者(OPBF4位)
               ○   藤本京太郎    判 定    ランドール・レイメント   ●
                          (角海老宝石) 222 3/4 lbs                 (豪州) 233 3/4 lbs
                 日本ヘビー級チャンピオン,WBC17位,WBO7位

 初回,トリッキーな動きでフェイントをかけながらじりじりと前に出るレイメント。藤本は慎重に間合いを取り,機を見て左右フックのボディブローを打ち込む。藤本はレイメントの出バナに右ストレートをヒット。
 3回,藤本は左ジャブ,右ストレート。中盤,レイメントの出バナを突き,右アッパーをアゴに突き上げる藤本。しかし,レイメントはじりじりと前に出て右ストレート,フックをヒットする。
 4回,藤本は動きながら機を見て左ジャブ,右ストレートをヒット。さらに隙を突くように右フックをボディに打ち込む。
 5回,出バナに浴びせるパンチでレイメントは鼻から出血。藤本は左フックのカウンターもヒット。レイメントはフェイントをかけながら前に出るが,スピードがなく,右ストレートで上体のバランスが崩れる。なおも左フック,右ストレートを浴びせる藤本。右ストレートをテンプルに打ち込まれたレイメントの足元が大きく乱れる。チャンスと見た藤本が再び右ストレートをアゴに打ち込めば,レイメントはニュートラルコーナーで仰向けにダウン。立ち上がったが,ダメージを重く見た福地主審はそのままカウントアウトした。

 藤本が冷静な試合運びで自分より上背があるレイメントをKOに屠った。これでアジアパシフィック王座は初防衛,OPBF王座は2度目の防衛に成功である。身長に距離を保ち,出バナに左ジャブ,右ストレートをタイミングよくヒットした。機を見て打ち込む左右フックのボディブローも効果的だった。
 レイメントは右ファイタータイプ。ややトリッキーな動きからベタ足で前に出て右ストレートを打つが,スピードが全くなく,藤本の動きに追随できなかった。

採点結果 藤本 レイメント
主審:福地勇治 *** ***
副審:モハマッド・イドーレス(豪州) 39 37
副審:ウクリッド・サラサス 39 37
副審:スラット・ソイクラチャン(タイ) 39 37
参考:MAOMIE 39 37


     ○藤本:19戦18勝(10KO)1敗      31歳     身長:183cm     リーチ:186cm
     ●レイメント:12戦8勝(3KO)4敗     31歳     身長:188cm

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:川畑一志

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                     2017年11月4日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                  日本S・バンタム級2位         日本S・バンタム級1位
                ○   石本康隆    判 定    中川勇太   ●
                              (帝拳) 122 lbs                (角海老宝石) 122 lbs
                      WBC12位

 気合い十分の石本。しかし,中盤から中川が左ジャブからボディに左アッパー,さらに,アゴにも意表を突くような右アッパーを見舞って優位に立った。石本は早くも鼻から出血。石本は反撃に出るが,中川が右ストレート,アッパーを浴びせ,優位を譲らない。
 2回にも中川が左右アッパー,左ジャブ,右ストレートを浴びせて石本を圧倒する。ここで右目を傷めた石本がドクターチェックを受ける(中川の有効打によるもの)。石本は後手に回り,逆に中川がときおり左にスイッチしてパンチを浴びせる。中川は変則的なリズムで完全に主導権を握り,翻弄した。
 3回,石本は猛然と攻めるが,中川はじっくり見てボディブローも交えてパンチをまとめた。再び鼻から出血した石本は苦しい展開が続く。4回,激しい応酬が続く。石本は攻勢に出るが,手が止まると中川が左右アッパー,ワンツーをまとめ,クレバーな面を見せた。
 前半をリードされた石本が反撃に出たのは5回。左右フック,右ストレートをまとめて気迫に満ちた攻撃を展開すれば,今度は中川が後手に回った。中川は左右アッパーのボディブローで迎え撃つが,石本の攻勢が上回った。
 6回,疲れが見えた中川に対し,石本はいよいよ気合いが入り,左右フック,ボディへの左アッパーをまとめる。中川をロープに詰め,右ストレートを浴びせる。
 7回は再び中川が左ジャブをポンポンと突き,右ストレートを浴びせる。石本も左右フック,右ストレートで応戦。
 8回,疲れの色を隠せない中川。それでも左ジャブ,右ストレートで応戦するが,石本の手数が上回る。石本は気合いで連打をまとめ,激しい打ち合いの中で終了ゴングを聞いた。

 最強挑戦者決定戦と銘打って行われたランキング上位同士の一戦。激しい応酬になったが,後半に中川の疲れに乗じて攻勢を強めた石本が僅差で勝利をモノにした。
 前半の石本は中川の変則的なリズムに戸惑い,ポイントを連取されて苦しい展開が続いた。中川の右アッパーに対する備えが十分でなかったことも目についた。前半の劣勢が響いて中川の勝ちかと思われたが,5回以降の追い上げが奏功した。ベテランの意地と気迫で魅せた8ラウンズである。
 中川は右ボクサーファイター。低いガードから変則的なリズムで,出バナに左ジャブ,右ストレート,ボディへの左右アッパーを打ち込む。相手の攻撃が止まったところをよく見て連打を浴びせる試合巧者である。意表を突くような右アッパーを再三ヒットして石本を苦しめた。

採点結果 石本 中川
主審:中村勝彦 *** ***
副審:染谷路朗 76 77
副審:安部和夫 77 76
副審:ウクリッド・サラサス 77 76
参考:MAOMIE 75 77


     ○石本:40戦31勝(9KO)9敗         36歳     身長:172cm     リーチ:171cm
     ●中川:27戦21勝(12KO)5敗1分     28歳     身長:175cm     リーチ:178cm

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:平松修造

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                       2017年11月4日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                    日本ミドル級2位    T   K  O   日本ミドル級1位
                ○   竹迫司登    1回1分30秒    福本祥馬   ●
                          (ワールドスポーツ) 159 3/4 lbs               (角海老宝石) 159 3/4 lbs
                          たけさこ・かずと

 開始ゴングと同時に真正面からの打ち合いになった。ともに左ジャブを突き,アップライトスタイルから激しい応酬を振り広げる。1分過ぎ,竹迫の左ジャブから右ストレート,左アッパーのボディブロー。これで福本の動きが止まったところに竹迫の鋭いワンツーがアゴに炸裂。福本はたまらずキャンバスに横転。体を起こしかけたが,吉田主審がカウントの途中で試合をストップした。

 重量級の上位を占めるハードパンチャー同士のスリリングな一戦。文字通り先に当てた者勝ちという即決勝負になった。
 竹迫は右ファイタータイプ。茨木工科高(大阪)→龍谷大で41戦30勝(24KO・RSC)11敗というアマチュアのキャリアを積んでいる。左ジャブからの右ストレート,ボディへの左アッパーを武器としている。福本を沈めたワンツーは群を抜く破壊力。ガードを割る形でまともにアゴに決まっており,これはさすがに福本も立っていられなかった。トップコンテンダーの福本を文句なしで沈めたので,近々タイトル挑戦のチャンスがあるはず。重量級に楽しみなタレントが現れた。
 福本は右ボクサーファイター。長身でリーチに恵まれており,ワンツー,左アッパーのボディブローが武器。習志野高(千葉)→東洋大で57戦48勝(37KO・RSC)9敗というアマチュアのキャリアを持つ。竹迫の回転力のあるパンチに浮足立ったところに強烈なワンツーを打ち込まれてしまった。

     主審:吉田和敏,副審:浅尾和信&福地勇治&中村勝彦
     ○竹迫:7戦7勝(7KO)          26歳     身長:177cm
     ●福本:13戦11勝(9KO)2敗     26歳     身長:184cm     リーチ:188cm
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:辻岡義堂

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                         2017年11月4日(土)    後楽園ホール
                                  8回戦
                   日本S・ウェルター級9位    K      O   比国ウェルター級チャンピオン
                ○   渡部あきのり    1回1分13秒    デニス・パドゥア   ●
                              (角海老宝石) 154 lbs                        (比国) 152 3/4 lbs

 左の渡部,右のパドゥア。渡部が右ジャブで牽制しながらフェイントをかけ,じりじりと前に出る。パドゥアは重心を低くし,カウンターを狙う。ニュートラルコーナーに下がったパドゥアが右ストレートを振ったところに返した渡部の左アッパー。これがカウンターになってボディに突き刺さり,パドゥアはたまらずその場に崩れ落ちて悶絶。立ち上がれず,そのままカウントアウトされた。

 今や大ベテランの領域に入った渡部がボディへのワンパンチで,節目となる30個目のKO勝利。サウスポーのファイタータイプで左右ともに一発で倒せる破壊力がある。右ジャブで軽く牽制しながら上体を揺すって迫り,ハードパンチを叩き込むスタイルは相変わらず。まだまだ老け込む年齢ではなく,若手の壁になることが期待される。
 パドゥアは右ボクサーファイター。やや重心を低くし,上体はアップライトスタイルに構え,左フック,右ストレートを狙う。しかし,渡部のハードパンチをまともにボディに打ち込まれてはさすがにたまらないだろう。

     主審:染谷路朗,副審:中村勝彦&安部和夫&ウクリッド・サラサス
     ○渡部:41戦35勝(30KO)6敗          32歳     身長:175cm     リーチ:184cm
     ●パドゥア:26戦11勝(6KO)13敗2分     33歳     身長:180cm     リーチ:173cm
     放送:G+     解説:なし     実況:寺島淳司

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                      2017年11月4日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                 日本ライト級(ノーランク)   T   K  O     比国S・ライト級6位
                ○   斎藤一貴    4回2分47秒    アルビン・ラガンベイ   ●
                            (角海老宝石) 135 lbs                        (比国) 133 1/2 lbs
                          さいとう・かずき

 初回,ともに左ジャブを刺し合ってのスタート。斎藤は左アッパー,フックをボディ,アゴにダブルで。しかし,ラガンベイの左ジャブでバランスを崩したところを攻め込まれる斎藤。後半は斎藤が右ストレートをヒットし,左ジャブでコントロールした。
 2回,よく見て的確に左ジャブをヒットする斎藤。左に回り,左ジャブから右ストレート,ボディに左アッパーを打ち,さらに右ストレートをクリーンヒット。ラガンベイも右ストレートを振るが,ガードが甘く,左ジャブをもらっている。
 3回,左フックを振って攻めるラガンベイに対し,斎藤は落ち着いて左ジャブを決める。終盤,右ストレートから攻勢に出る斎藤。ロープに詰め,右ストレート,左フックを浴びせれば,ラガンベイはグロッギー状態に陥った。
 4回,すっかり自分のリズムに乗る斎藤。ガードを固めながら左ジャブを的確にヒットし,右ストレート,左アッパーのボディブローでラガンベイを弱らせる。ワンツーでぐらついたラガンベイのマウスピースが落ちる。チャンスと見た斎藤がロープに釘付けにして一気にスパート。ワンツー,左フックの集中砲火に晒されたラガンベイは防戦一方。ここで浅尾主審が割って入り,試合をストップした。

 角海老宝石ジムの新星・斎藤が鮮やかにフィリピンのランカーを仕留めた。駿台学園高(東京)→東京農大→自衛隊でアマ戦績103戦88勝15敗というキャリアを残しており,国体(2012年,2013年),全日本選手権(2013年)を制覇している。アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれたハーフである。右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを中心とする基本に忠実なスタイルが特徴。アマチュアで鍛えただけにバランスが良く,基礎がしっかりしている。ガードを固めながら的確な左ジャブで流れを作っている。チャンスの詰めも見事で,楽しみなホープが現れた。もう少し横の動きを加えるといいだろう。
 ラガンベイは右ボクサーファイター。左ジャブ,フック,右ストレートを得意としており,パンチには威力があって侮れない。しかし,体の硬さがあって,打たれたときのダメージが大きくなりやすいという欠点がある。ガードの甘さもあり,斎藤の的確なパンチに屈した。

     主審:浅尾和信,副審:吉田和敏&福地勇治&ウクリッド・サラサス
     ○斎藤:4戦4勝(4KO)            25歳     身長:173cm
     ●ラガンベイ:10戦8勝(7KO)2敗     22歳     身長:175cm
     放送:G+     解説:なし     実況:辻岡義堂

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                2017年11月12日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
               2017年全日本新人王西軍代表決定戦(スーパーフェザー級)
                              4回戦
           中日本・西部日本対抗戦勝者   K      O   西日本新人王
               ○   森 武蔵    2回2分54秒    木村テミン   ●
                        (薬師寺) 128 1/2 lbs                  (グリーンツダ) 129 3/4 lbs
               森はMVPを受賞

 右の木村,左の森。初回,右ストレートを狙う木村に対し,森は落ち着いて左アッパーのボディブローから左ストレートを浴びせる。
 2回,木村は右ストレートを振るが,動きに硬さが見られる。森はボディへの左アッパーから左ストレート。森の左ストレートで木村の顔が上を向く。終盤,踏み込んで放った森の左ストレートが鮮やかにアゴを捉え,木村はキャンバスに後頭部を打ちつける痛烈なダウン。立ち上がったものの足元が定まらず,新井主審がそのままカウントアウトした。

 17歳とは思えぬ冷静なボクシングを見せた森が見事にMVPの称号を手にした。サウスポーのボクサーファイターで左ストレートを武器としている。力みがなく,軽い動きから右ジャブでタイミングを取り,左ストレートあるいは接近してボディに左アッパーを打ち込むうまさを見せた。パンチがシャープで楽しみな新鋭である。
 木村は右ボクサーファイター。右ストレートにパンチ力がある。サウスポーの森に対して右ストレートで先手を取ろうとしていた。しかし,動きが硬く,逆に出バナを叩かれる場面が目立った。

     主審:新井久雄,副審:加藤たかお&石川和徳&宮崎久利
     ○森:4戦4勝(4KO)         17歳
     ●木村:5戦4勝(3KO)1敗     21歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:平松修造

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                   2017年11月12日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                 2017年全日本新人王西軍代表決定戦(スーパーライト級)
                                 4回戦
               中日本・西部日本対抗戦勝者  T   K   O    西日本新人王
               ○   マーカス・スミス     2回1分20秒     宮本康平   ●
                             (平仲BS) 140 lbs                           (京拳) 140 lbs
                スミスは敢闘賞を受賞

 右の宮本,左のスミス。初回,宮本は軽い動きから左ジャブ,右ストレート,左フックを出す。2分過ぎ,宮本を追ったスミスが右フックをヒット。これでバランスを崩した宮本がスリップダウンを喫す場面があった。
 2回,宮本は左ジャブ,右ストレートでリズムを掴もうとする。しかし,スミスは宮本をロープ際に追い,ボディ,アゴに左ストレートを見舞う。守勢に回った宮本は青コーナーで崩れるようにダウン。立ち上がったが,戦える状態ではなく,カウントの途中で加藤主審が試合をストップした。

 沖縄のホテルマンというスミスが伸びのあるパンチで西軍代表の座を射止めた。サウスポーのボクサーファイターで,軽快なフットワークから放つ左ストレートを得意とする黒人。初回からこの左ストレート,右フックで優位に立つと,2回にも積極的な攻撃を仕掛けて試合を決めた。ただし,アゴのガードが空くのは要注意。
 宮本は右ボクサーファイター。長身で恵まれたリーチから繰り出す左ジャブ,右ストレートを得意としている。動きそのものは悪くなかったが,スミスに先手を取られて後手に回ってしまった。

     主審:加藤たかお,副審:岩崎国浩&新井久雄&石川和徳
     ○スミス:4戦4勝(4KO)         32歳     身長:175cm
     ●宮本:4戦2勝(2KO)1敗1分     21歳     身長:182cm
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:平松修造

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                2017年11月12日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                2017年全日本新人王西軍代表決定戦(ウェルター級)
                             5回戦
                  西日本新人王   T   K  O   中日本・西部日本対抗戦勝者
             ○   安達陸虎    2回0分55秒    清 利樹   ●
                      (井岡弘樹) 146 3/4 lbs                  (駿河男児) 146 3/4 lbs
                   あだち・りくと                      せい・としき
              安達は技能賞を受賞

 ともに長身の両者。清はじりじりと前に出る。一方の安達は左ジャブ,フックで対抗する。清の左右フックに退避,安達の左右アッパーという応酬。終了間際,安達が放ったダブルの左アッパー,フックがアゴに決まり,清はロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったところでゴングに救われた。
 2回,前に出て挽回を図る清。安達は落ち着いて左フックを返す。なおも前に出ようとするところに左アッパー,フックを浴びせる安達。これで動きが止まったところを見逃さず,左フック,右アッパーをフォローすれば,清はゆっくりと腰からkyンバスに落ちる。宮崎主審はノーカウントで試合をストップした。清はしばらく立ち上がれないほどのダメージを負っていた。

 19歳の安達が鮮やかなコンビネーションブローで魅せた。長身の右ボクサーファイターで左ジャブ,フック,左右アッパーが非常にシャープ。2度奪ったダウンの決め手はいずれもアゴに見舞ったダブルの左アッパー,フック。目にもとまらぬこのパンチはおそらく最も得意とするコンビネーションと思われる。目と勘の良さが光る。非凡な才能で将来性を感じさせる。
 清は右ボクサ−ファイターで左フック,右ストレートを得意としている。パンチ力に自信を持っており,打ち合いに持ち込もうとする意図が見えた。しかし,目と勘のいい安達には通じなかった。

     主審:宮崎久利,副審:岩崎国浩&池原信遂&石川和徳
     ○安達:8戦8勝(5KO)      19歳     身長:181cm
     ●清:6戦4勝(4KO)2敗     25歳     身長:180cm
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:平松修造

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