熱戦譜〜2017年4月の試合から


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試合日 試合 結果
2017.04.01 10回戦  五十嵐俊幸  3R負傷引き分け  ミゲール・カルタヘナ
2017.04.01 8回戦  正木脩也  判定  江藤伸悟
2017.04.01 8回戦  永野祐樹  KO1R  鈴木義行
2017.04.01 8回戦  福永亮次  TKO7R  垣永嘉信
2017.04.01 6回戦  梶 颯  KO1R  スリヤ・プッタルクサ
2017.04.09  WBA世界スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 久保 隼  TKO11R  ネオマール・セルメニョ
2017.04.09  東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 中谷正義  判定  ゲーオファ・トーブアマート
2017.04.09  日本ミニマム級
 王座決定戦10回戦
 小西伶弥  判定  谷口将隆
2017.04.09 8回戦  中澤 奨  判定  ジョン・レイ・ロガティマン
10 2017.04.13  WBOアジアパシフィック スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 伊藤雅雪  TKO9R  ロレンゾ・ビラヌエバ
11 2017.04.13 8回戦  益田健太郎  TKO1R  ロメル・オリベロス
12 2017.04.16 8回戦  ユーリ阿久井政悟  KO1R  スターボール・トーシリトゥーム
13 2017.04.23  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  判定  ノクノイ・シットプラサート
14 2017.04.23  WBO世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 マーロン・タパレス  TKO11R  大森将平
15 2017.04.23 8回戦  石田 匠  KO3R  パティポーン・サイトーンジム

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                      2017年4月1日(土)    後楽園ホール
                               10回戦
                 WBC世界フライ級7位   負傷引き分け  WBA世界L・フライ級9位
               ×   五十嵐俊幸   3回0分49秒   ミゲール・カルタヘナ   ×
                               (帝拳) 112 lbs                    (米国) 111 3/4 lbs
              WBA S・フライ級8位,WBOフライ級1位,IBF S・フライ級5位      WBO・IBFフライ級10位

 左の五十嵐,右のカルタヘナ。初回,カルタヘナは変則的な動きからモーションのない右ストレートをボディ,顔面にヒットしてリード。五十嵐は右ジャブで牽制するが,カルタヘナの右ストレートが飛ぶ。
 2回,カルタヘナはコツコツと右ストレート,左フックを当てるが,五十嵐のワンツーがヒット。終盤には五十嵐の左アッパーがボディに決まる。
 しかし,3回,思わぬアクシデントで試合が終わる。カルタヘナは小刻みに左ジャブ,右ストレートで変則的な攻撃を見せる。ここでバッティングが発生して五十嵐が左目上,カルタヘナが前頭部をカットし,両者が相次いでドクターチェックを受ける。これは辛うじて続行となり,カルタヘナが勝負を急ぐように攻勢に出る。すぐに五十嵐の左目上からの出血が増し,再びドクターチェックを受ける。ここで試合続行不能とされ,試合がストップされた。

 世界前哨戦として世界ランカーを迎えた五十嵐だが,またしてもバッティングによる負傷で不完全燃焼という結果になった。サウスポースタイルからの右ジャブ,ワンツーのスピードは相変わらずだが,カルタヘナの変則的なリズムに戸惑った。世界再挑戦を目指しているが,これだけ負傷判定や負傷引き分けが多いと,プロモーターとしては使いにくいだろう。
 カルタヘナは右ボクサーファイターで右ストレート,左フックを得意としている。変則的な足の運びからノーモーションの右ストレートを伸ばして積極的に攻める。驚くようなスピードやパンチ力があるわけではないが,タイミングが取りにくく,やりにくいタイプである。

     主審:飯田徹也,副審:ビニー・マーチン&杉山利夫&葛城明彦
     ×五十嵐:28戦23勝(12KO)2敗3分      33歳     身長:166cm     リーチ:169cm
     ×カルタヘナ:19戦15勝(6KO)3敗1分     24歳     身長:163cm
     放送:G+     解説:飯田覚士&セレス小林     実況:中野謙吾

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                      2017年4月1日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                日本S・フェザー級(ノーランク)       日本S・フェザー級10位
                ○   正木脩也    判 定    江藤伸悟   ●
                               (帝拳) 131 lbs             (白井・具志堅) 130 1/2 lbs

 初回,正木は左ジャブを突いて左に回る。江藤は積極的に前に出て左ジャブ,右ストレートからボディに右フック。正木は終盤に右ストレートで江藤を赤コーナーに追う。
 江藤が互角に戦ったのは初回だけ。2回からは正木が主導権を握った。鋭いワンツーがヒットし,江藤がロープに詰まる。終盤には正木が左アッパーのボディブローを2発見舞う。3回,積極的な正木に対し,江藤は後手に回る場面が目立つ。
 4回,相打ちの右ストレートは江藤の方が先に当たるが,すかさず正木がワンツーをフォローすれば,江藤はニュートラルコーナーで四つん這い(カウント8)。
 5・6回,やや強引なプレスをかける正木。やや力みがあるが,積極的に右ストレートからボディへの左アッパーをボディに打ち込む。クリンチを振りほどいて攻める正木に対し,消極的な江藤。
 8回,右ストレートでぐらついた江藤はクリンチに出る。正木はプレスを強める。終盤,左アッパーのボディブローが効いた江藤は再びクリンチ。終了間際,江藤をロープに詰め,攻勢に出て右ストレートを浴びせる正木。江藤は最後まで後手から抜け出せないまま終了ゴングを聞いた。

 ホープ同士の顔合わせはノーランカー正木の圧勝に終わった。昨年11月に組まれていた好カードだが,江藤の負傷によって流れていたもの。
 正木は右ボクサーファイターで右ストレート,左アッパーのボディブローを武器としている。興国高(大阪)→関西大(中退)というコースを歩んだアマチュア出身者。62戦54勝8敗というキャリアを持ち,2011年度国体少年の部ライト級優勝という実績がある。終始積極的に攻めており,スピードも十分。特にフェイントを多用していた点が良かった。タイトル挑戦の経験を持つ江藤からダウンを奪って快勝したことは大きい。その反面,力みが目立ち,攻撃が雑になった。パンチ力の割りにKOに結びつかないのはそのためだろう。
 江藤は完敗に近い試合内容。シャープな右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。これで3連敗となり,大きな分岐点に立たされたと考えるべきだろう。劣勢を跳ね返す思い切った反撃が見られなかったことは残念。

採点結果 正木 江藤
主審:中村勝彦 *** ***
副審:染谷路朗 79 73
副審:杉山利夫 79 72
副審:飯田徹也 80 72
参考:MAOMIE 79 72


     ○正木:7戦7勝(3KO)            23歳     身長:173cm
     ●江藤:24戦17勝(9KO)6敗1分     27歳     身長:175cm

     放送:G+
     解説:飯田覚士&セレス小林
     実況:寺島淳司

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                      2017年4月1日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                   日本ウェルター級8位   K      O   日本ウェルター級(ノーランク)
                ○   永野祐樹    1回2分58秒     鈴木義行   ●
                               (帝拳) 143 lbs                       (マナベ) 142 3/4 lbs
                    2015年全日本ウェルター級新人王

 左の永野,右の鈴木。鈴木は左に左にと回り込んで右ストレートを伸ばすが,距離を取り過ぎて届かない。サウスポースタイルの永野は右ジャブからプレスをかけ,上下に左ストレートを伸ばす。クリンチからのブレイクの直後,永野の左ストレートでのけぞる鈴木。すかさずフォローした左アッパーのボディブローからの右フックで鈴木はロープ際で腰から落ちてダウン。立ち上がった鈴木はしっかりファイティングポーズを取っており,カウント8まで数えたところで続行かと思われたが,マーチン主審はひと呼吸おいた後でカウントアウトした。

 観衆もセコンドも茫然とする中でのやや不可解な結末だった。鈴木のファイティングポーズを取って,マーチン主審はそれを受け入れる素振りを見せており,唐突な印象は否めない。
 永野はサウスポーのボクサーファイターで左ストレートを武器としている。ややガードが開いているが,パンチは鋭く,積極的に攻める。いかに連打を出せるかが今後の課題だろう。
 鈴木は4月にボクサーとしての定年である37歳に達するため,この試合がラストファイト。右ボクサーファイターで右ストレートを得意としているが,スピードは今一つで,距離を取り過ぎてパンチが届かなかった。

     主審:ビニ・マーチン,副審:中村勝彦&染谷路朗&葛城明彦
     ○永野:13戦11勝(8KO)2敗        27歳     身長:175cm
     ●鈴木:20戦5勝(1KO)10敗5分     36歳     身長:171cm
     放送:G+     解説:なし     実況:山本紘之

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                      2017年4月1日(土)    後楽園ホール
                                6回戦
                  日本S・フライ級14位   T   K   O   日本S・フライ級(ノーランク)
                ○   福永亮次    7回1分10秒    垣永嘉信   ●
                               (宮田) 115 lbs                      (帝拳) 114 3/4 lbs
                    2016年全日本S・フライ級新人王

 左の福永,右の垣永。序盤はノーランカーの垣永が距離を置いて右ストレートあるいは左ジャブを的確に決めてリードした。2回,悪い流れを変えようとピッチを上げる福永。しかし,自慢の左ストレートは流れる場面が目立った。
 4回に入ると福永が徐々にプレスを強め,左ストレートを振ってどんどん攻め込む。垣永の右ストレートもヒットするが,終盤,福永の左ストレートでぐらつく。福永が一気に攻勢に出ると,垣永はクリンチに出た。
 5回,垣永は左目上をカット(福永の有効打による傷)。福永の左ストレートが増え,垣永は徐々に追い込まれていく。
 6回は垣永の動きが再び鋭さを増した。左右に動いて的を絞らせず,鋭い左ジャブを的確に決め,右ストレートを浴びせた。逆に疲れがあるのか,攻め倦んだ福永には焦りの色も見えた。
 しかし,7回,今度は逆に福永の攻撃に鋭さがよみがえり,左ストレートを多用してどんどん前に出る。左ストレートでロープに飛ばされた垣永はクリンチで凌ごうとするが,福永は容赦なく左ストレートを見舞ってロープに詰める。福永がさらに畳みかけたところで赤コーナーの帝拳サイドからタオルが投入された。

 ノーランカーの垣永の大健闘によって白熱した好ファイトになった。
 福永は勝ち星がすべてKO・TKOというハードパンチャー。サウスポーのファイタータイプで,ぐいぐいと前に出ながら放つ左ストレートに威力がある。打ち合いに滅法強いが,今夜のように動かれてジャブを突かれると弱い面がある。福永自身の動きは悪くなかったが,今回は垣永の健闘を讃えるべきだろう。顔面へのパンチに偏っているので,的が大きいボディに散らしていれば,もう少し楽に戦えただろう。
 垣永は右ボクサーファイター。パンチ力がある福永と正面から打ち合っては不利と見て,右に左にと動いて的を絞らせず,出バナに左ジャブを的確にヒットした。敗れはしたが,見事な善戦である。特に一度主導権を握られてから6回に再び優位に立った点が光る。捲土重来に期待する。

     主審:杉山利夫,副審:ビニー・マーチン&染谷路朗&葛城明彦
     ○福永:11戦9勝(9KO)2敗     30歳     身長:168cm
     ●垣永:9戦6勝(2KO)3敗      23歳     身長:165cm
     放送:G+     解説:なし     実況:山本紘之

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                      2017年4月1日(土)    後楽園ホール
                              6回戦
                 日本S・フライ級11位  K      O   タイ国S・フライ級(ノーランク)
                ○   梶 颯    1回2分25秒    スリヤ・プッタルクサ   ●
                            (帝拳) 115 lbs                       (タイ) 114 3/4 lbs

 上体を揺すって左右フックを振るスリヤ。梶は落ち着いて対応している。左フックでスリヤのアゴが再三上がった。梶の連打からの右ストレートに次ぐ左フックが決まり,スリヤはロープ下で大の字に沈む。そのまま動けず,カウントアウトされた。

 小気味いいボクシングを身上とする梶が初回KOで無傷の7連勝を飾った。果敢に左右フックを振るスリヤに対し,落ち着いて左ジャブ,フックでのけぞらせ,速攻で試合を決めた。左フック,右ストレートに切れがある。フットワークを絡めて出入りを生かした試合運びをすれば,切れのあるパンチが活きるはず。
 スリヤは17歳という若さの右ボクサーファイター。左右フックで積極的に攻めるが,梶の左フックで再三のけぞっていたように,ガードが下がってアゴが上がることが欠点。梶のスピーディなパンチを浴びて沈んだ。

     主審:中村勝彦,副審:ビニー・マーチン&飯田徹也&杉山利夫
     ○梶:7戦7勝(6KO)           19歳     身長:164cm
     ●スリヤ:16戦8勝(1KO)8敗     17歳
     放送:G+     解説:なし     実況:山ア 誠

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     2017年4月9日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                       WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                  挑戦者(同級8位)  T   K   O       チャンピオン
                ○   久保 隼    11回0分05秒    ネオマール・セルメニョ   ●
                           (真正) 121 3/4 lbs                        (ベネズエラ) 121 1/2 lbs
                          WBC9位

 右のセルメニョ,左の久保。久保は右ジャブで牽制しながら上下に左ストレートを放ってリードする。セルメニョは左右アッパーのボディブロー。久保は足を止めるとセルメニョの右フックが飛んでくる。
 4回,久保は右ジャブ,左ストレートを出バナに浴びせる。セルメニョの右目下は早くも腫れ,出血している。久保も正面に立つ瞬間があり,不安を抱かせる。
 5回は久保の足が比較的よく動いている。セルメニョの出バナに左ストレート,フックを再三ヒットする久保。セルメニョは接近戦に持ち込みたいが,スピードがなく,出バナを打たれている。6回,セルメニョの左グラブのテープが外れ,一時中断する場面があった。久保は接近戦に応じ,右フック,左アッパーでボディを攻め,さらに左ストレートを浴びせる。セルメニョの右目下の腫れがひどくなった。
 久保のペースで進んでいた試合だったが,7回に波乱が起きた。左ストレート,ボディへの左アッパーでリードする久保。しかし,2分過ぎ,不用意にもらった右フックでロープに詰まり,同じ右フックでのけぞる久保。チャンスと見たセルメニョは俄然攻勢に出る。ワンツーをもらった久保は前に落ちて痛恨のダウン(カウント8)。立ち上がった久保に襲いかかるセルメニョ。久保はぐらつきながらも凌いでゴングに救われた。
 危ない場面を迎えた久保だが,それ以降はセルメニョの衰えもあって再び優位に立った。9回,めっきりスピードが落ちるセルメニョ。久保の鋭いワンツーがアゴにクリーンヒット。
 10回はセルメニョが意地を見せる。セルメニョは動きが鈍いが,久保もガードが甘く,正面に立ってしまい,左フック,右ストレートを食ってピンチに陥る。
 11回,意外な形で試合が終わった。開始ゴングが鳴るが,戦意を失ったセルメニョはすでにグラブを外し始めている。ここでラミレス主審が赤コーナーに向かい,セルメニョの意思を確認して試合をストップした。

 初挑戦の久保がダウンを跳ね返して王座奪取に成功した。サウスポーのボクサーファイターで長身から繰り出す左ストレートに威力がある。前に出てくるセルメニョに対し,ロングレンジあるいはミドルレンジからの左ストレートを浴びせ,ダメージを負わせた。また左アッパーのボディブローもセルメニョの動きを鈍らせる効果が十分だった。しかし,ガードの甘さに加えて正面に立って被弾する場面が目立った。ピンチに陥ったときの対処も十分でなく,キャリア不足を露呈した。
 3度目の防衛に失敗したセルメニョはベテランの右ファイタータイプ。左右フック,右アッパーを得意とし,打ち合いを挑んでくる。スピードはなく,峠を越えたロートルという印象は拭えない。攻撃も直線的で,久保のパンチの標的になった。

10回までの採点 久保 セルメニョ
主審:ロベルト・ラミレス・ジュニア(プエルトリコ) *** ***
副審:アルフレッド・ポランコ(メキシコ) 94 95
副審:ロバート・ホイル(米国) 94 95
副審:ウリエル・アギレラ(コロンビア) 95 94
参考:MAOMIE 96 93


     ○久保:12戦12勝(9KO)                27歳     身長:176cm     リーチ:180cm
     ●セルメニョ:34戦28勝(15KO)6敗1分        37歳     身長:168cm     リーチ:176cm

     放送:BSフジ
     解説:長谷川穂積
     実況:大橋雄介

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         2017年4月9日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                      東洋太平洋ライト級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン            挑戦者(同級14位)
                ○   中谷正義   判 定   ゲーオファ・トーブアマート   ●
                               (井岡) 135 lbs               (タイ) 134 3/4 lbs
                      WBA15位,WBC7位,IBF13位

 両者ともに滑り出しは左ジャブでの探り合いから。中谷が上下に左ジャブを散らし,早くもリズムを掴む。ゲーオファは慎重に前に出て左ジャブを放つ。
 3回,中谷はワンツーでゲーオファをロープに追いこむが,逆に右ストレートのカウンターを返されて右膝が落ちる。ゲーオファはさらに右ストレートから左フックをボディに見舞う。
 ひやりとさせたが,その後の中谷は左ジャブと軽快なフットワークで試合をコントロールした。ゲーオファは左ジャブで探りながら右の一発を狙うが,中谷の左ジャブに阻まれる。中谷も圧倒的にダメージを与えているわけではないが,ポイントを振り分けると中谷に流れているという展開。
 9回,ようやくパンチの応酬になるが,中谷は打っては離れて左ジャブで自分の間合いを取っている。10回,中谷は左ジャブから接近し,左アッパーのボディブローを見舞う。間合いを取られたゲーオファはなかなかパンチを出せない。
 11回,左ジャブから右ストレートでロープに追いこむ中谷。しかし,ゲーオファの右ストレートがカウンターになる。
 12回,中谷はフェイントをかけながら左ジャブでゲーオファを追い込んでいく。ゲーオファは最後まで自分から攻められないまま終了ゴングを聞いた。

 淡々と進んでヤマ場の乏しい試合。中谷は7度目の防衛に成功。終始左ジャブ,ワンツーと足でコントロールした。長身でリーチに恵まれた右ボクサータイプのテクニシャンである。右カウンターを警戒してか,思い切った攻撃が見られなかったのは残念。
 ゲーオファは右ファイタータイプで右ストレートにパンチ力がある。アップライトスタイルからじりじりと前に出て右ストレートを狙う。手数は少ないが,カウンターになると侮れない。

採点結果 中谷 ゲーオファー
主審:川上 淳 *** ***
副審:池原信遂 118 110
副審:原田武夫 116 113
副審:福地勇治 115 113
参考:MAOMIE 118 110


     ○中谷:13戦13勝(8KO)              27歳     身長:182cm     リーチ:180cm
     ●ゲーオファー:25戦23勝(16KO)2敗     30歳     身長:173cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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      2017年4月9日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                     日本ミニマム級王座決定戦10回戦
                    日本ミニマム級1位       日本ミニマム級2位
                ○   小西伶弥   判 定   谷口将隆   ●
                              (真正) 105 lbs             (ワタナベ) 105 lbs
                            WBO12位               IBF6位

 右の小西,左の谷口。初回,ともにジャブで牽制し,フェイントをかけながらチャンスを窺う。小西は左ジャブから上下に右ストレートを打って積極的に攻める。
 3回,谷口はよく見て左ストレートを巧打。左ストレートをもらった小西は腰が落ちてバランスを崩す。小西は右ストレートから接近し,左右アッパーでボディを狙う。
 4回,谷口は接近戦で左アッパーのボディブロー,そこから回り込んで左ストレートを見舞う。小西は谷口の動きを止めるべく,左右アッパーをボディに集める。しかし,自分のリズムで戦っているのは谷口。
 前半は谷口がリードしていたが,中盤に入ると小西が徐々に打ち勝つようになった。6回,小西のボディ攻撃に対し,序盤に見せたような谷口の回り込みが見られなくなる。7回にも接近してパンチの応酬が続くが,小西が左右フック,右ストレートの連打で上回る。
 8回は谷口がよく見て左アッパーのボディブロー,左ストレートでリード。小西には疲れが見える。
 しかし,9・10回は再び小西が主導権を握った。体を預けるようにして激しく応酬する両者。小西は密着した状態から左右フック,右ストレートを浴びせた。

 前王者・福原辰弥(本田フィットネス)がWBO暫定王座を獲得して返上したベルトを争う一戦。前半はリードされた小西だが,中盤から手数で上回り,僅差でタイトルを手にした。
 ここまで無敗の小西は2014年全日本新人王。右ボクサーファイターで右ストレート,左右アッパーを得意としている。連打がよく出たことが後半のポイントにつながった。前半はリードされていたが,諦めずに粘り強く攻めたことが奏功した。
 谷口はサウスポーのボクサーファイター。アマでは龍谷大で主将として鳴らしており,基本がしっかりしてバランスの良さが光る。的確な左右アッパー,左ストレートを得意とするテクニシャンである。回り込みながら放つ左ストレートにいいものがあった。しかし,前半をリードしながら,中盤から小西の手数に押されてしまったことは悔いが残る。

採点結果 小西 谷口
主審:池原信遂 *** ***
副審:原田武夫 95 95
副審:福地勇治 96 94
副審:村瀬正一 96 94
参考:MAOMIE 96 94


     ○小西:13戦13勝(5KO)      23歳     身長:162cm
     ●谷口:7戦6勝(5KO)1敗     23歳     身長:162cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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    2017年4月9日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                               8回戦
                    日本S・バンタム級11位        比国S・バンタム級(ノーランク)
                  ○   中澤 奨    判 定    ジョン・レイ・ロガティマン   ●
                                (大阪帝拳) 126 lbs             (比国) 123 1/2 lbs

 序盤,中澤は左ジャブからスタートし,終盤には左右フックのボディブローからワンツー,左フックを浴びせる。ロガティマンは左ジャブ,ストレートでボディを狙い,右フックを振る。
 4回はロガティマンがよく見てウィービング,ダッキングしながら左ジャブ,左右フックを先に出してリード。しかし,5回,後手に回っては不利と見た中澤が積極的に攻める。右ストレートからボディに左アッパーをダブルで打ち込むが,待っているとロガティマンの右ストレートが飛んでくる。中澤はロープを背負ったロガティマンに右フックをクリーンヒットする。
 6回,中澤はワンツー,左フック,ボディへの左アッパーでロガティマンをロープに詰めて圧倒する。しかし,力みも見える。
 7・8回,中澤は手数とパワーで圧倒するが,力みが目立ち,見た目の割にはダメージを与えるようなパンチが少なかった。

 対格差はあったが,中澤がパワーで圧倒して判定勝ち。ワンツー,左フック,ボディへの左アッパーというパターンで終始攻勢に出てポイントを重ねた。その反面,攻撃が一本調子なことが目立った。力んだパンチが多いので,相手の目が慣れてしまう面がある。もう少しパンチに強弱を持たせるべきだろう。
 ロガティマンは小柄な右ファイタータイプ。柔軟な上体を生かしたウィービング,ダッキングでパンチをかわし,出入りを利かせた攻撃が特徴である。左ジャブ,ストレートをボディに打ち,右フック,ストレートを狙うパターンが多い。

採点結果 中澤 ロガティマン
主審:福地勇治 *** ***
副審:川上 淳 80 73
副審:加藤たかお 79 73
副審:村瀬正一 79 73
参考:MAOMIE 79 73


     ○中澤:11戦10勝(4KO)1敗           24歳     身長:171cm
     ●ロガティマン:12戦5勝(1KO)5敗2分     23歳     身長:163cm

     放送:youtube
     解説:なし
     実況:なし

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                    2017年4月13日(木)    後楽園ホール
               WBOアジアパシフィック スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                 チャンピオン   T   K  O    挑戦者(同級5位)
            ○   伊藤雅雪   9回1分40秒   ロレンゾ・ビラヌエバ   ●
                        (伴流) 130 lbs                      (比国) 130 lbs
          WBC14位,WBO4位,IBF10位,東洋太平洋チャンピオン

 右の伊藤に対し,左のビラヌエバは左ストレートでボディを狙う。伊藤は右ストレートから左フック,そして右ストレートをカウンターする。終盤,ビラヌエバをロープに詰め,左右アッパーのボディブロー,右ストレートで攻勢に出る。
 2回序盤,ビラヌエバの左をかわしざまに伊藤が右ストレート,左フックを合わせ,さらに左フックをフォローすれば,ビラヌエバはニュートラルコーナーで腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったビラヌエバを青コーナーに詰めた伊藤は右ストレート,左フックで攻勢に出る。
 5回,ビラヌエバも左ストレートをヒット。伊藤の左目下が腫れている。ビラヌエバはクリンチの最中に中村主審の死角に入ったところでサミングを犯す老獪さを見せた。
 6回,伊藤は冷静に動きを見て,右ストレート,ボディに右アッパー,ストレート。このボディへのパンチが効いて後退するビラヌエバ。7回,前半はよく見てコツコツと右ストレート,左フックを当てる伊藤。終盤,伊藤は右ストレート,左フックが効いたビラヌエバをコーナーからロープへと追って攻勢に出る。
 9回,伊藤が鮮やかに試合を決めた。ダメージの蓄積でビラヌエバの動きは鈍くなっている。右ストレートに次ぐボディへの右アッパーで上体を丸めたビラヌエバはロープ際に後退。ワンツーをフォローされたビラヌエバは腰から落ちてダウン(カウント9)。辛うじて再開となったが,右ストレートがアゴに決まり,ビラヌエバは仰向けにダウン。ここで中村主審はノーカウントで試合をストップした。

 伊藤が会心のTKO勝利で初防衛を飾った。ボディへの左フック,右アッパーを多く取り入れていたことが特筆すべき点。これにより,武器の右ストレート,左フックがさらに生きる結果になった。冷静に相手の動きをよく見て上下に散らしており,パンチに緩急をつけているのも攻撃を効果的にしていた。力みのないシャープなパンチは従来からだが,今夜は相手のパンチをかわしざまに返すカウンターが光った。この試合内容であれば,世界挑戦も十分に期待できるだろう。
 ビラヌエバはサウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フックが主武器。高いKO率が示すようにパンチ力があるが,豪腕という印象ではなく,シャープさが売り物。しかし,スピードの面で伊藤に大きく劣っており,カウンターを警戒して思うように手が出ない場面が目立った。

8回までの採点 伊藤 ビラヌエバ
主審:中村勝彦 *** ***
副審:島川 威 80 71
副審:村瀬正一 79 72
副審:ダンレックス・タップダソン(比国) 79 72
参考:MAOMIE 80 71


     ○伊藤:23戦21勝(10KO)1敗1分             26歳     身長:174cm
     ●ビラヌエバ:36戦32勝(28KO)3敗1無効試合     31歳     身長:170cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:森昭一郎

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                      2017年4月13日(木)    後楽園ホール
                                 8回戦
                  WBC世界バンタム級11位   T  K  O    比国フライ級7位
                ○   益田健太郎    1回2分35秒   ロメル・オリベロス   ●
                           (新日本木村) 119 3/4 lbs                      (比国) 120 lbs
                       IBF11位

 開始ゴングと同時に飛び出す益田。オリベロスをニュートラルコーナーに詰め,ワンツー,左右フックのボディブローを連打する益田。リング中央で放ったボディへの左アッパーは低かったが,すかさずかぶせたオーバーハンドの右フックがテンプルに決まる。このパンチでオリベロスは右膝を折るようにダウン(カウント9)。立ち上がったが,ボディへの左右フックで2度目のダウン(カウント8)。オリベロスは左フック,ワンツーで反撃に出るが,左ジャブからの右フックを打ち込まれ,後方に弾かれるように崩れ落ちて3度目のダウン。ここで岡庭主審はノーカウントで試合をストップした。

 心技体に充実した益田がフィリピンのランカーを一蹴した。スピード,切れともに申し分なく,まさに圧勝となった。左ジャブ,ワンツー,ボディへの左右フックなど上下への打ち分けも見事。下を狙って上に右フックをかぶせるなどのうまさもあり,円熟味がさらに増した姿を見せた。
 オリベロスは右ボクサーファイターでワンツーを得意としている。しかし,老獪な益田には全く通じず,パワーで粉砕された。

     主審:岡庭 健,副審:葛城明彦&福地勇治&杉山利夫
     ○益田:34戦27勝(15KO)7敗         34歳     身長:165cm
     ●オリベロス:13戦8勝(3KO)4敗1分     21歳     身長:163cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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                      2017年4月16日(日)    サントピア岡山総社
                                   8回戦
                     日本L・フライ級7位    K      O     タイ国フライ級(ノーランク)
                ○   ユーリ阿久井政悟   1回0分31秒   スターボール・トーシリトゥーム   ●
                              (倉敷守安) 111 3/4 lbs                           (タイ) 112 lbs

 阿久井は右アッパーから左ジャブ。さらに右ストレートからボディに左アッパーを打ち込む。スターボールは左右フックで迫るが,ガードを固めながら接近した阿久井はがら空きのボディに左アッパーを一撃。スターボールはたまらず仰向けに崩れ落ちる。何とか立ち上がったが,そのままカウントアウトされた。

 阿久井は2015年全日本ライトフライ級新人王。右ボクサーファイターで切れのある右ストレート,返しの左フックが主武器。連打の回転力もあり,試合を決めた左アッパーのレバーブローは踏み込み十分にして威力十分。攻撃的な姿勢が良い結果をもたらしている。西のホープとして今後注目すべき存在である。
 スターボールは右ボクサーファイターでワンツーを得意としている。左右フックで果敢に迫ったが,パンチの切れ,威力において遠く及ばなかった。

     主審:新井久雄,副審:原田武夫&半田隆基&野田昌宏
     ○阿久井:11戦10勝(6KO)1分     21歳     身長:163cm
     ●スターボール:戦績不明          21歳
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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       2017年4月23日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                      WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン            挑戦者(同級2位)
                ○   井岡一翔   判 定   ノクノイ・シットプラサート   ●
                               (井岡) 112 lbs                (タイ) 112 lbs

 初回,井岡は軽いワンツー,ボディへの左アッパーから入る。ノクノイは左ジャブから踏み込んで右ストレートを放つが,届かない。
 3回終了間際,左アッパーがローブローとなった井岡は減点されたが,それ以降は落ち着いた試合運びで終始リードを保った。ボディを打たれたノクノイがベルトラインを気にする場面が見られた。
 6回,力をセーブしたパンチを上下に散らす井岡。7回終盤にはノクノイも右フックからボディに右ストレートに放つ。しかし,8回には井岡が左右アッパーのボディブローから右ストレートをヒットしてノクノイをぐらつかせる。9回にも左右アッパーからの右ストレートでノクノイがのけぞる場面があった。
 終盤はノクノイのダメージの色が濃くなる。10回,左ジャブ,アッパーでのけぞるノクノイ。終盤にはノクノイをロープに詰めた井岡が左右のショートブローを連打して攻勢。
 11回,カウンターの右フックでノクノイの動きが鈍る。井岡はすかさず左フックでぐらつかせ,攻勢に出る。ロープに詰め,上下にパンチを浴びせる井岡。ノクノイは効いているが,井岡も詰めを欠く。
 12回,ラウンドの前半は前に出たノクノイも,後半はプレスに負けて後退する。一方的に攻めながらも井岡は詰め切れず,終了ゴングを聞いた。

 井岡,大差で5度目の防衛に成功。左右アッパーのボディブロー,左ジャブ,ワンツーを上下に打ち続け,危なげない勝利だった。力をセーブし,コンビネーション主体の攻撃でポイントを重ねた。その反面,相手が効いているにも関わらず,詰めの甘さが目立った。思い切った攻撃でストップを呼び込むくらいでないと,特色ある選手が目白押しの現在では防衛回数を重ねても評価されにくいだろう。マッチメークも試合内容も安全運転が目立つ。持っている素質を全部出していないようで,勿体ない。
 ノクノイは右ボクサーファイター。小柄でアップライトスタイルから左ジャブ,右ストレート,左フックを打つ。ガードは固く,タフネスを備えている。相手のパンチを殺すのがうまい。しかし,序盤から打たれていたボディブローが効いたと言える。

採点結果 井岡 ノクノイ
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:ダビッド・シン(パナマ) 117 110
副審:レビ・マルチネス(米国) 117 110
副審:カルロス・スクレ(米国) 116 111
参考:MAOMIE 118 109


     ○井岡:23戦22勝(13KO)1敗       28歳     身長:165cm     リーチ:169cm
     ●ノクノイ:67戦62勝(38KO)5敗     30歳     身長:158cm     リーチ:165cm

     放送:TBS
     解説:内藤大助&長谷川穂積
     実況:伊藤隆佑

※ 第3ラウンド,ローブローにより井岡は減点1。

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     2017年4月23日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                      WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                  前チャンピオン     T   K   O  挑戦者(IBF同級12位)
             ○   マーロン・タパレス   11回0分16秒   大森将平   ●
                          (比国) 120 lbs                        (ウォズ) 117 1/2 lbs

 前日の計量で2ポンドのウェイトオーバーとなり,王者タパレスがベルトを剥奪されるという失態を演じた。サウスポー同士の対戦となったが,中盤までは大森がリードした。序盤は左右フックのボディブロー,左ストレート,右アッパーの思い切った攻撃で押し気味に進める。短期決戦狙いのタパレスはじりじりと前に出て左ストレート,右フックを狙う。
 4回,タパレスはバッティングで右目上をカット。終盤,大森は左フックのボディブローを打ち込むが,タパレスもすぐに右フックのカウンターを返す。
 5回,大森にとって最大のチャンスを向ける。中盤,右アッパーのボディブローが効いたタパレスはたまらず膝が落ちてピンチに陥る。さらにボディへの左フックが完全に効いて,タパレスの動きが鈍った。ロープに詰めて一気に攻勢に出る大森。タパレスの右フックもカウンターになる。
 ここまでは大森がリードしていたが,6回以降,流れが悪くなった。7回序盤,大森は攻勢に出るが,中盤からタパレスが押し気味に戦う。失速の兆候を見せる大森。タパレスの左アッパー,右フックに対して大森は左ストレートを返すが,スピードがない。大森はバッティングで左目上をカット。
 8回,接近して左右アッパーのボディブローを応酬する両者。しかし,前半戦でボディが効いていたはずのタパレスが息を吹き返す。一方の大森は元気がない。タパレスの大きな左アッパーでバランスを崩す大森。
 勝負所の10回,大森は自分から攻めたいが,老獪なタパレスが力を温存していた。左アッパー,オーバーハンドの左フックをヒットするタパレス。2分過ぎ,ロープを背負った大森は左アッパーでぐらつく。チャンスと見たタパレスは一気に襲いかかる。右フックの追い打ちでよろめいた大森はロープ際で崩れ落ちる(カウント8)。立ち上がった大森はふらついており,ダメージは明らか。タパレスの攻勢でロープ伝いに逃れた大森は辛うじてゴングに救われた。
 11回,大森のダメージを見抜いたタパレスが開始ゴングと同時に襲いかかる。大森は力なくロープからロープへと後退し,防戦一方。ニュートラルコーナーを背負い,左ストレートを浴びたところで,ルイス主審が試合をストップした。

 前日の計量でウェイトオーバーによってタイトルを剥奪されたタパレスが地力の差を見せて大森を退けた。
 大森は2015年12月にタパレスと対戦し,2回TKO負けを喫している。今夜はリターンマッチが世界挑戦となったが,無残な返り討ちという結果に終わった。長身でリーチに恵まれたサウスポーのボクサーファイター。体のバネを利かせた左ストレート,右アッパー,フックを武器としている。前半はボディブローを交えてダメージを与えてリードしたが,後半の失速が惜しまれる。ガードの甘さを突かれ,無駄な被弾でダメージを負ってしまった。8回以降が勝負所だったが,踏ん張りが利かない状態に陥っていた。5回のKOチャンスに攻め落とせなかったことが響いた。
 タパレスはサウスポーのファイタータイプ。右ガードを下げ,体を低くした姿勢から思い切って放つ左ストレート,アッパー,右フックにパンチ力がある。計量失格でベルトは失っていたが,試合に対する執念を温存していたと言える。やはりキャリア,老獪さで一枚も二枚も上だった。

10回までの採点 タパレス 大森
主審:セレスティノ・ルイス(米国) *** ***
副審:デビッド・シン(パナマ) 95 94
副審:レビ・マルチネス(米国) 95 94
副審:ジョン・マドフィス(米国) 95 94
参考:MAOMIE 94 95


     ○タパレス:32戦30勝(13KO)2敗     25歳     身長:163cm     リーチ:164cm
     ●大森:20戦18勝(13KO)2敗       24歳     身長:172cm     リーチ:174cm

     放送:TBS
     解説:内藤大助&長谷川穂積
     実況:赤荻 歩

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        2017年4月23日(日)    大阪府立体育会館第1競技場(エディオンアリーナ大阪第1競技場)
                                8回戦
                 WBA世界S・フライ級1位   K      O     タイ国S・フライ級(ノーランク)
                ○   石田 匠     3回1分41秒    パティポーン・サイトーンジム   ●
                             (井岡) 115 lbs                            (タイ) 114 3/4 lbs
                     WBC6位,WBO5位,IBF12位

 初回,上背,リーチで大きく勝る石田が左ジャブ,ストレートを上下に放ってじりじりと前に出る。さらにベタ足のパティポーンをロープ際に追い,右ストレートでボディを攻める。
 2回,ゆとりを持ってプレスをかける石田。左ジャブでロープを背負わせ,右ストレート,アッパー。さらにボディに左アッパーを見舞う。ワンツーからの左ボディブローが決まり,パティポーンはロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。
 3回1分過ぎ,リング中央で再びワンツーからの左ボディブローを打ち込まれたパティポーンはゆっくりと崩れ落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,すぐに右アッパーから左アッパーでボディを抉られ,再び崩れ落ちる。立ち上がったが,川上主審はそのままカウントアウトした。

 正統派・右ボクサータイプの石田が鮮やかなKO勝利で世界挑戦をアピールした。格下相手の調整試合ではあったが,持ち味を十分に出した。左ジャブ,ストレートを上下に打ちながらワンツー,左アッパーのボディブローでプレスをかけた。KOの決め手は3度のダウンを奪った左ボディブロー。鳩尾,レバー,脇腹というように角度を変えた打ち方をしており,主武器の一つになっている。
 パティポーンは右ファイタータイプ。ベタ足でスピードはなく,右ストレート,左フックを振ったが,終始石田のフットワークと左ジャブにコントロールされた。

     主審:川上 淳,副審:新井久雄&むろや・まさひろ&近藤謙二
     ○石田:24戦24勝(13KO)     25歳     身長:173cm
     ●パティポーン:戦績不明       21歳     身長:155cm
     放送:youtube     解説:なし     実況:なし

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