熱戦譜〜2016年12月の試合から


MENU
MENUのbクリックすると各観戦記にジャンプします

試合日 試合 結果
2016.12.03  日本スーパーフェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 尾川堅一  判定  内藤律樹
2016.12.03 8回戦  ユーリ阿久井政悟  TKO1R  大野兼資
2016.12.08  東洋太平洋ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 拳 四朗  TKO2R  レスター・アブタン
2016.12.08  日本バンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 益田健太郎  KO2R  小澤サトシ
2016.12.19  日本ライト級
 王座決定戦10回戦
 土屋修平  KO3R  野口将志
2016.12.23  5回戦(スーパーフライ級決勝)
 第63回全日本新人王戦
 福永亮次  TKO5R  藤本耕太
2016.12.23  5回戦(スーパーフェザー級決勝)
 第63回全日本新人王戦
 粟田祐之  判定  上田隆司
2016.12.23  5回戦(スーパーライト級決勝)
 第63回全日本新人王戦
 吉開右京  TKO3R  大野俊人
2016.12.30  WBO世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井上尚弥  TKO6R  河野公平
10 2016.12.30  IBF世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 八重樫 東  TKO12R  サマートレック・ゴーキャットジム
11 2016.12.30 10回戦  村田諒太  KO3R  ブルーノ・サンドバル
12 2016.12.30 8回戦  清水 聡  KO3R  カルロ・デメシーリョ
13 2016.12.30 8回戦  松本 亮  TKO6R  ビクトル・ウリエル・ロペス
14 2016.12.30 8回戦  井上浩樹  TKO3R  宇佐美 太志
15 2016.12.31  WBO世界ライトフライ級
 王座決定戦12回戦
 田中恒成  TKO5R  モイセス・フェンテス
16 2016.12.31  WBA世界フライ級
 王座統一戦12回戦
 井岡一翔  TKO7R  スタンプ・キャットニワット
17 2016.12.31  IBF世界スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 小國以載  判定  ジョナタン・グスマン
18 2016.12.31 8回戦  大森将平  KO3R  ロッキー・フェンテス
19 2016.12.31 8回戦  石田 匠  KO2R  ペットナムヌン・シーサケットパッタナー
20 2016.12.31  WBA世界スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 ジェスレル・コラレス  判定  内山高志
21 2016.12.31  WBA世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 田口良一  引き分け  カルロス・カニサレス
22 2016.12.31  東洋太平洋スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 伊藤雅雪  判定  渡邉卓也
23 2016.12.31 6回戦  京口紘人  KO3R  ジュヌエル・ラカール

ホームページのトップに戻る     熱戦譜のトップに戻る     ← 2016年11月に戻る     2017年1月に進む →


                   2016年12月3日(土)    後楽園ホール
                    日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン          挑戦者(同級1位)
                ○   尾川堅一   判 定   内藤律樹   ●
                            (帝拳) 129 3/4 lbs               (E&Jカシアス) 130 lbs
               WBC8位,WBO11位,IBF4位

 右の尾川,左の内藤。初回,滑り出しから両者ともに気合い十分。尾川はいきなり開始ゴングと同時に飛び出し,右を振る。右ストレートをボディ,顔面に放つ尾川。内藤は右ジャブから左ストレートを見舞う。
 激しい主導権争いが続く。3回,尾川が右ストレート,左フックから右アッパーを振るが,内藤も負けじと右ジャブから左ストレートを放つ。左フックを大きく空振りした尾川は思わずぺろりと舌を出す。
 4回2分過ぎ,尾川の左フックをテンプルに受けた内藤の足元がわずかに乱れる。チャンスと見た尾川は左右フックで一気に強襲。内藤はロープを背に効いていないというポーズでアピールするが,尾川も両腕を広げて応酬。この辺はプライドを賭けた駆け引きの連続だった。
 5回,内藤は左ストレートを放つ。空振りしてロープ際でバランスを崩した尾川が思わず苦笑いする場面があった。緊迫した展開が続く。6回,バッティングで尾川が右目尻,内藤が左目上をカット。
 7回,内藤は左ストレートでプレスをかけ,尾川を青コーナーに下がらせる。ここでも緊迫して息詰まるような展開が続いた。
 8回,作戦を変えた尾川がボディに的を絞る。右から左のフックで盛んにボディを攻める尾川。右ストレートが決まり,内藤のアゴが上がる。9回,尾川は右ストレートを再三ヒット。内藤はやや集中力が衰える。一方の尾川は意欲的な攻撃を仕掛けた。
 10回,激しいパンチの応酬。内藤は食い下がるが,尾川の集中力が上回る。尾川の右ストレートが唸る。

 因縁のリマッチを制した尾川が3度目の防衛に成功した。実力伯仲の好ファイトになったが,終始アグレッシブに攻めた尾川が上回った。主武器の右ストレートに加えて,返しの左フックに威力があった。8回にボディブローで内藤の動きを止めにかかったが,これを序盤からやっていればもう少し楽な展開になっていただろう。いずれにしても堂々として,王者の貫録を感じさせる試合内容と言える。力みをなくし,上下に打ち分けることが大事。
 リベンジに失敗した内藤はサウスポーのボクサーファイター。スピードがあり,目と勘の良さが光る。右ジャブから放つ左ストレートを得意としている。カウンターのタイミングに非凡なものがある。しかし,尾川の右ストレートを警戒し,手数が少なかったことが響いた。右の強打に加えて尾川の左フックが切れていたことにより,内藤がパンチを出しにくい状況になっていた。

採点結果 尾川 内藤
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:中村勝彦 96 94
副審:土屋末広 96 94
副審:杉山利夫 96 94
参考:MAOMIE 97 93


     ○尾川:21戦20勝(16KO)1敗     28歳     身長:173cm
     ●内藤:17戦15勝(5KO)2敗      25歳     身長:173cm

     放送:G+
     解説:飯田覚士&セレス小林
     実況:佐藤義朗

このページのトップに戻る


                          2016年12月3日(土)    後楽園ホール
                                    8回戦
                     日本L・フライ級11位    T   K   O  日本L・フライ級8位
                ○   ユーリ阿久井政悟   1回2分03秒   大野兼資   ●
                                (倉敷守安) 110 1/4 lbs                        (帝拳) 110 lbs
                                             おおの・けんじ

 2014年全日本新人王,左の大野に対し,2015年全日本新人王,右の阿久井という好カード。開始ゴングと同時に意欲的に攻めたのは阿久井。左でフェイントをかけ,踏み込んで見舞った右ストレートがアゴに決まり,大野は右グラブをついてダウン(カウント8)。立ち上がった大野に対し,激しい攻勢を仕掛ける阿久井。大野は左フックでバランスを崩し,右ストレートでのけぞる。クリンチで逃れようとするが,阿久井はそれを許さず右ストレート,左フックで襲いかかる。大野は必死にかわそうとするが,阿久井の右ストレート,左フック,アッパーが回転する。ここで赤コーナーからタオルが投入され,同時に帝拳の中野トレーナーがリング内になだれ込んで試合がストップされた。

 日本ランカー同士の好カードだったが,下位の阿久井が圧巻の先制攻撃で大野を斬って落とした。阿久井は2015年全日本ライトフライ級新人王。右ボクサーファイターで右ストレートに威力があり,手数がよく出る。とにかく好戦的とも言えるほど意欲的に攻めたことが奏功した。やや広めのスタンスでしっかり構え,切れのある右ストレートだけでなく,返しの左フックも非常に威力があった。連打の回転力も魅力であり,西のホープとして注目すべき存在である。
 大野は2014年全日本ライトフライ級新人王。サウスポーのボクサーファイターでスピーディなコンビネーションブローを得意としている。サウスポー攻略の定石である右ストレートを多用されて後手に回り,完全にリズムを狂わされてしまった。

     主審:染谷路朗,副審:土屋末広&葛城明彦&杉山利夫
     ○阿久井:10戦9勝(5KO)1分     21歳     身長:163cm
     ●大野:13戦11勝(6KO)2敗      28歳     身長:163cm
     放送:G+     解説:飯田覚士&セレス小林     実況:辻岡義堂

このページのトップに戻る


                      2016年12月8日(木)    後楽園ホール
                       東洋太平洋ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O   挑戦者(同級3位)
                ○   拳 四朗   3回1分57秒   レスター・アブタン   ●
                            (BMB) 107 3/4 lbs                     (比国) 108 lbs
           WBC5位,WBO9位,IBF9位,日本チャンピオン

 初回,拳四朗は足を使って左に回りながら左ジャブで牽制し,アブタンの出バナに左ジャブから右アッパーを狙う。アブタンは低い姿勢から左右フックを振る。
 2回,足が良く動いている拳四朗。左に回って左ジャブ,右アッパーからボディに左アッパーを見舞う。さらに右ストレートからボディに左アッパーを打つ拳四朗。アブタンは前に出て変則的な左右フックを振るが,スピードがなく,バランスが崩れている。
 3回,セコンドの指示か,アブタンは接近して左右フック,アッパーをボディに打つ。拳四朗は左ジャブから出バナに右アッパーを合わせる。1分過ぎ,相打ちの右ストレートがカウンターになる。やや浅かったが,ここから拳四朗が攻勢。左フックでぐらついたところを一気に畳みかける。ロープがなければ倒れていたと判断した福地主審がダウンを宣告(カウント9)。辛うじて続行となったが,アブタンが右ストレートで青コーナーに沈んだところで福地主審が試合をストップした。

 拳四朗が見事なTKOで初防衛に成功した。足がよく動き,左に回りながら冷静に戦っていた点が良かった。出バナへの右アッパー,ボディへの左アッパーも効果的で,チャンスを掴んでからの詰めも見事だった。世界を目指しているが,ガードが低く,アゴが前に出る欠点があるので要注意。
 アブタンは右ファイタータイプ。変則的な動きから左右フック,アッパーを振って攻める。主武器は大きな右フックだが,スピードはない。ミスブローでバランスを崩して体が前にのめる場面が目立った。

2回までの採点 拳 四朗 アブタン
主審:福地勇治 *** ***
副審:シルベストレ・アバインザ(比国) 19 19
副審:葛城明彦 19 19
副審:安部和夫 20 18
参考:MAOMIE 19 19


     ○拳 四朗:9戦9勝(5KO)            24歳     身長:164cm
     ●アブタン:20戦11勝(5KO)6敗3分     25歳     身長:157cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:立本信吾

このページのトップに戻る


                     2016年12月8日(木)    後楽園ホール
                          日本バンタム級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン      K      O  挑戦者(同級12位)
               ○   益田健太郎    2回1分00秒    小澤サトシ   ●
                           (新日本木村) 118 lbs                         (真正) 118 lbs
                        IBF12位

 初回,小澤が積極的に出て左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーを出す。しかし,益田は冷静に動きを見てガードを固めながら左ジャブ。ボディへの左アッパーから上に左右フック,あるいは右フックのボディブローから上に左右フック,右ストレートを連打する。
 2回,左右に頭を振ってリズムを取りながら攻める小澤。しかし,益田は隙を突くようにボディから顔面に左右フックを連打する。右アッパーで動きが止まったところにすかさず右フック2発で畳みかければ,崩れ落ちた小澤はそのままカウントアウト。同時に青コーナーからタオルが投入された。

 益田がキャリアの差を見せつけ,見事なKOで初防衛に成功。前に出てくる小澤の動きを冷静に見極め,巧みな攻撃を仕掛けた。左に回り込みながら左ジャブ,右ストレート,さらに左アッパーのボディブローから左右フック,あるいは右フックのボディブローから上に左右フックを連打するなど心憎いばかりのテクニックを見せた。地味だが,玄人好みのする右ボクサーファイターのテクニシャンである。
 小澤は右ボクサーファイター。武器の右ストレートを軸に積極的な攻撃を見せたが,すべて益田に読まれてしまった。上下にパンチを打ち分けられたことが響いた。

1回までの採点 益田 小澤
主審:中村勝彦 *** ***
副審:岡庭 健 10
副審:土屋末広 10
副審:福地勇治 10
参考:MAOMIE 10


     ○益田:33戦26勝(14KO)7敗       33歳     身長:165cm
     ●小澤:21戦13勝(2KO)7敗1分     29歳     身長:166cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:田中大貴

このページのトップに戻る


                  2016年12月19日(月)    後楽園ホール
                      日本ライト級王座決定戦10回戦
                   日本ライト級1位   K      O   日本ライト級2位
                ○   土屋修平   3回1分58秒   野口将志   ●
                          (角海老宝石) 134 1/4 lbs                 (船橋ドラゴン) 134 1/2 lbs

 初回,土屋が左ジャブから右ストレートでプレスをかける。野口は左右に目まぐるしくスイッチしながら足を使って攪乱を図り,左構えから左ストレートをボディ,顔面に放つ。
 2回,のらりくらりとスイッチしながら戦う野口。左構えから左ストレートを打つところに土屋の右ストレートがカウンターになり,野口がぐらつく。ロープに詰めて左フック,右ストレートで攻勢に出る土屋。終盤,土屋の右ストレートがガードが下がったアゴに決まり,野口は腰から落ちてダウン(カウント9)。
 3回,野口は左ジャブから右アッパーを放つが,土屋は構わず左フック,右ストレートでプレスをかける。野口はクリンチに出るが,それを振りほどいた土屋の左アッパーがボディに刺さり,ロープ際でうつ伏せにダウン。立ち上がれず,そのままカウントアウトされた。

 強打を売り物にする土屋が念願の王座獲得を果たした。デビュー以来12連続KO勝利で話題が沸騰したが,その後は伸び悩んだ印象が強い。右ファイタータイプで左フック,右ストレートにKOの威力がある。左ジャブを伸ばして距離を詰め,接近戦で強打を見舞う。右ストレートのカウンターに磨きがかかった。狙い過ぎて相手を見てしまう悪い癖があるのは反省点である。
 野口は変則的な右ボクサーファイター。右に左にと目まぐるしくスイッチして戦った。土屋の強打に対抗するためには仕方ない戦法だったが,落ち着きのないボクシングという印象は否めない。

2回までの採点 土屋 野口
主審:杉山利夫 *** ***
副審:中村勝彦 20 17
副審:土屋末広 19 18
副審:飯田徹也 19 18
参考:MAOMIE 19 18


     ○土屋:26戦22勝(18KO)4敗       30歳     身長:170cm
     ●野口:19戦12勝(6KO)6敗1分     27歳

     放送:YOUTUBE
     解説:なし
     実況:なし

このページのトップに戻る


                 2016年12月23日(金)    後楽園ホール
                第63回全日本新人王決勝戦(スーパーフライ級)
                           5回戦
                  東軍代表    T   K  O     西軍代表
            ○   福永亮次   5回1分52秒   藤本耕太   ●
                         (宮田) 114 lbs                     (江見) 114 1/4 lbs
             福永は技能賞を受賞

 左の福永,右の藤本。初回,軽快な動きから左ストレートを伸ばして積極的に攻める福永。自分から前に出たい藤本だが,福永の左が飛んでくるので思うように出られない。
 2回,藤本は左ストレートでバランスを崩し,顔面が紅潮する。藤本は攻勢に出るが,逆に福永の左アッパーのカウンターがボディに決まる。ここから福永が左ストレートを打って攻勢に出る。
 3回中盤,藤本が不用意に出ようとしたところに放った福永の右フックからの左ストレートがアゴに決まる。大きく後方にのけぞった藤本はキャンバスに背中を打ちつけてダウン(カウント8)。
 4回,藤本は上体を動かしながら前に出るが,右ストレート,左フックは空を切る。福永は良く見ながら細かく右ジャブを突いて藤本を中に入れさせない。
 5回,藤本は逆転を狙って攻勢に出る。しかし,1分過ぎ,福永が左ストレートから攻勢に出る。左ストレートでのけぞり,ニュートラルコーナーに下がる藤本。必死にクリンチで逃れようとするが,鼻血を出して朦朧としている。福永がワンツーを浴びせたところで福地主審が試合をストップした。

 福永はサウスポーのボクサーファイター。上体を振りながら鋭い左ストレートが変則的なタイミングから出る。この左が主武器だが,右フック,ボディに打ち込むカウンターの左アッパーもある。手数も多く,相手の動きを冷静に見ている点が良かった。ガードの低さはあるが,これがパンチの出やすさになっているのだろう。
 藤本は右ボクサーファイター。上体を振りながら果敢に前に出て右ストレート,左フックで攻める。しかし,福永に動きを読まれ,先に左ストレートを打たれて前に出にくくなった。

     主審:福地勇治,副審:土屋末広&杉山利夫&北村信行
     ○福永:10戦8勝(8KO)2敗     30歳     身長:168cm
     ●藤本:7戦6勝(2KO)1敗      18歳     身長:167cm
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:平松修造

このページのトップに戻る


                2016年12月23日(金)    後楽園ホール
                第63回全日本新人王決勝戦(スーパーフェザー級)
                         5回戦
                  東軍代表            西軍代表
            ○   粟田祐之   判 定   上田隆司   ●
                        (KG大和) 130 lbs               (奈良) 129 1/4 lbs
                   あわた・ゆうじ
             粟田は敢闘賞を受賞

 サウスポー同士の対戦。ともに右ジャブを出しながら右に回ってチャンスを窺う。動きが硬い粟田に対し,軽い動きの上田が好スタートを切った。リング中央で左ストレート,右フックのカウンターを応酬する両者。粟田の左ストレートで上田のアゴが上がるが,上田が返した右フックで粟田が腰から落ちてダウン(カウント8)。
 2・3回,上田は前に出て左ストレート,左右フックを振るが,ガードが開き,こちらもリスクがある。
 4回,粟田は左目上をカット(上田の有効打による傷)。しかし,上田が攻め込んでガードが開くところに粟田の左ストレート,右フックがヒットする。上田は鼻から出血する。
 5回,左ストレートで上田がぐらつき,粟田が一気に襲いかかる。左ストレート,右フックの猛攻にぐらつきながらも耐える上田だが,左ストレートを打ち込まれる。体のバランスを失った上田はそのままロープの間から記者席のテーブルの上に転落し,ダウンを取られる。顔面を腫らしてふらつきながらもリング内に戻って再開となったが,立っているのが精いっぱいの状態。辛うじて持ちこたえ,終了ゴングを聞いた。

 長身のサウスポー同士。激戦を制した粟田は序盤にダウンを喫したが,4回から盛り返した。勝敗を分けたのはやはり奪った逆転のダウン。左ストレートでぐらつかせたところから一気に攻勢に出て上田をリング外に叩き出した。上田が朦朧としているのに,もう一歩の詰めがなかったことは反省点。攻めどころにしっかり攻め切ることが必要。サウスポースタイルから繰り出す鋭い左ストレートが最大の武器である。
 上田はサウスポーのボクサーファイター。左ストレート,左右フックを振って積極的に攻めた。しかし,ガードが開いてアゴががら空きになり,正面に立ってしまう欠点がある。5回にリング外に転落したが,ふらつきながらも鬼気迫る表情でリング内に戻った姿が印象的。

採点結果 粟田 上田
主審:杉山利夫 *** ***
副審:浅尾和信 47 46
副審:中村勝彦 47 46
副審:北村信行 47 47
参考:MAOMIE 47 46


     ○粟田:11戦8勝(3KO)3敗     25歳     身長:178cm
     ●上田:8戦7勝(1KO)1敗      23歳     身長:175cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:上重 聡

このページのトップに戻る


                 2016年12月23日(金)    後楽園ホール
                第63回全日本新人王決勝戦(スーパーライト級)
                            5回戦
                   西軍代表    T   K   O    東軍代表
             ○   吉開右京   3回2分21秒   大野俊人   ●
                          (島袋) 139 1/2 lbs                  (石川ジム立川) 140 lbs
               よしがい・うきょう                おおの・はやと
              吉開はMVPを受賞

 初回,軽快なフットワークで動きながら鋭い左ジャブを多用する吉開。さらに右ストレートをどんどんヒットする。大野は早くも左目上をカットする(吉開の有効打による傷)。右ストレートのカウンターで大野の動きが止まる。顔面に右フックを打っておいてすかさず右アッパーをアゴに突き上げる吉開。このパンチで大野はのけぞる。
 2回,大野は正直過ぎてパンチを浴びる。1分過ぎ,大野は吉開をロープに詰めるが,逆に吉開が右ストレート,左フックでぐらつかせ,大野をロープに詰めて攻勢。左目上からの出血が増した大野は苦しくなる。終盤,大野の左フックがカウンターになって膝を揺らした吉開がロープを背負う場面があった。しかし,逆にそこから吉開が反撃し,右アッパーのボディブローから左フック,ワンツーを浴びせる。吉開は大野の出バナに鋭い左ジャブを浴びせる。
 3回,吉開が豪快に試合を決めた。軽快に動いて左ジャブを多用する吉開。そこからボディに右アッパーを打ち,ワンツー,左フックを浴びせる吉開。大野は右ストレートを打ち込まれてバランスを崩す。それでも食い下がるが,最後は左フックを振ろうとしたところに合わせた吉開の左フックがまともにアゴを捉え,大の字に沈む。ここで福地主審がノーカウントで試合をストップした。

 今大会ナンバーワンの呼び声が高い吉開がテクニックと強打を随所に見せた。軽快なフットワークから鋭い左ジャブを放って大野の前進を止め,右ストレートのカウンター,左フック,なおも相手が出てくれば右アッパーを突き上げるなど多彩なパンチで圧倒した。柔軟な上体からスムーズにパンチが出る右ボクサーファイター。目と勘が良く,特に相手の攻撃を見切ってパンチを当てるタイミングに非凡なものがある。MVPに相応しい実力であり,楽しみな素材である。
 大野は長身の右ファイタータイプ。右ストレート,左フックを振って積極的に攻めたが,吉開に読まれ,出バナに左ジャブ,右ストレート,アッパーを打ち込まれた。実力の差は明白だった。

     主審:福地勇治,副審:村瀬正一&岩崎国浩&中村勝彦
     ○吉開:5戦5勝(4KO)        19歳     身長:173cm
     ●大野:6戦5勝(5KO)1敗     20歳     身長:179cm
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:安藤 翔

このページのトップに戻る


                      2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                       WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O  挑戦者(同級10位)
                ○   井上尚弥   6回1分01秒   河野公平   ●
                               (大橋) 115 lbs                       (ワタナベ) 115 lbs

 開始早々から井上が主導権を握った。鋭い左ジャブ,フックからワンツー,さらに左右フックをボディに見舞って前に出る。早くも河野の顔面が紅潮する。河野は前後へのフットワークから左右フックの連打で井上をニュートラルコーナーに追っていくが,井上はこれを冷静に捌いている。
 2回終盤,井上の左アッパーがボディに決まり,これが効いた河野は後退。井上は左右アッパーをボディに集めて攻勢。河野は上体が丸くなり,苦しくなる。
 3・4回,井上の鋭く的確なパンチが上下に決まり,試合はワンサイドゲームの様相を呈した。ボディブローが効く河野。
 6回,河野は左右フック,ワンツーで愚直に攻め込む。しかし,ニュートラルコーナーに下がった井上の左フックがカウンターになり,河野はロープの下で仰向けにダウン(カウント9)。辛うじて立ち上がったが,朦朧としており,ここでカウントアウトしても良かった場面。再開後,一気に勝負をかける井上。左右アッパー,ワンツーのラッシュに河野はロープ伝いに崩れ落ちる。ここでバード主審がノーカウントで試合をストップした。

 井上が日本人同士の激戦を制し,4度目の防衛に成功した。ベテランの河野を全く問題にしない圧勝である。鋭く刺さる左ジャブ,フックに加え,ボディへの左アッパー,顔面への右ストレートなど相変わらず多彩なパンチが圧巻。右拳を痛めたのか,5回に入って右パンチが出にくくなった様子だが,このクラスでも敵なしの堂々たる横綱相撲を見せた。これだけ鋭い左を出し続けられるのは井上をおいて他にいない。ディフェンスもブロック,スウェイバック,ダッキングなど完璧だった。
 河野は王座返り咲きならず。左右フック,ワンツーを連打して愚直に攻めたが,井上に読まれ,ことごとく封じられた。最後まで元世界王者のプライドを見せたが,今の充実した井上が相手ではこの結果も仕方ない。

5回までの採点 井上 河野
主審:ロバート・バード(米国) *** ***
副審:島川 威 50 45
副審:ゾルタン・エンイエディ(ハンガリー) 49 46
副審:中村勝彦 50 45
参考:MAOMIE 49 46


     ○井上:12戦12勝(10KO)           23歳     身長:164cm     リーチ:172cm
     ●河野:43戦32勝(13KO)10敗1分     36歳     身長:167cm     リーチ:172cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高     ゲスト:長谷川穂積&山中慎介
     実況:福永一茂

このページのトップに戻る


                   2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                       IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O      挑戦者(同級8位)
                ○   八重樫 東   12回2分13秒   サマートレック・ゴーキャットジム   ●
                              (大橋) 107 1/2 lbs                            (タイ) 107 1/2 lbs

 序盤から八重樫が長短の左ジャブを突いて牽制しながらチャンスを窺う。足を使ってよく動き,軽いパンチでリズムを取りながら戦う八重樫。小柄なサマートレックは左アッパーのボディブローから右フックで応戦するが,八重樫は冷静にブロックしている。
 慎重だった八重樫の手数が増したのは6回。フェイントをかけながら前に出て左ジャブ,右ストレート,左アッパーを軽く打つ。7回,サマートレックをロープに詰めた八重樫は接近戦で左右アッパーを上下に,さらに顔面への右ストレートで攻勢。右アッパーのカウンターがサマートレックのアゴに決まる。
 8・9回,サマートレックをロープに詰め,上下にコンビネーションブローを浴びせる八重樫。10回には左ジャブで牽制しながらロープに詰め,ワンツー,左アッパーのまとめ打ちに出る。
 11回終盤,ニュートラルコーナーにサマートレックを詰め,右ストレート,上下への左右アッパーを連打して攻勢に出る。接近戦で右アッパーをアゴに連発する八重樫。
 12回,勝負に出る八重樫。体を密着させ,左右アッパー,右ストレートを浴びせる八重樫。サマートレックも唸り声を発しながら左右フックで応戦するが,右ストレートでぐらついてロープ際に後退。チャンスと見た八重樫は一気に襲いかかる。ニュートラルコーナーに詰めて右ストレート,左右フックのラッシュを浴びせたところでホワイト主審が試合をストップした。

 激闘を制した八重樫が2度目の防衛に成功。前半は力まずに左ジャブを主体として出入りを生かしたボクシングに徹した。6回あたりからギヤチェンジし,接近戦でボディブローを交えた上下へのコンビネーションブローで完全に主導権を握った。力みがなく,足がよく動いていた。スピード,切れがあり,素晴らしい試合内容。
 サマートレックは右ファイタータイプ。小柄ながらもしぶとくタフで,思い切り振る左右フックに威力がある。2年前には井上尚弥(大橋)のWBC世界ライトフライ級王座に挑み,11回まで粘っている。今夜はそのときに続いてタフなファイトを見せた。

11回までの採点 八重樫 サマートレック
主審:ジェラルド・ホワイト(米国) *** ***
副審:アレックス・レビン(米国) 110 99
副審:ジョー・ガルシア(米国) 109 98
副審:リック・ベイズ(米国) 109 100
参考:MAOMIE 110 99


     ○八重樫:30戦25勝(13KO)5敗          33歳     身長:160cm     リーチ:162cm
     ●サマートレック:37戦31勝(12KO)6敗     32歳     身長:155cm     リーチ:161cm

     放送:フジテレビ
     解説:川島郭志     ゲスト:長谷川穂積
     実況:立本信吾

このページのトップに戻る


                     2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                               10回戦
                 WBA世界ミドル級5位   K      O   メキシコ ミドル級(ノーランク)
                ○   村田諒太   3回2分53秒   ブルーノ・サンドバル   ●
                              (帝拳) 161 1/4 lbs                       (メキシコ) 161 1/4 lbs
                   WBC6位,WBO3位,IBF3位

 初回,村田が積極的にプレスをかける。ロープに詰めてボディに右ストレート,左アッパーを打ち込む。村田はさらに接近して右ストレートを打ち下ろす。サンドバルも右ストレート,左右アッパーで応戦。
 3回,サンドバルをロープに詰めた村田は右ストレート,ボディへの左アッパー。サンドバルは鼻から出血。2分過ぎ,ロープに下がったサンドバルのアゴに右ストレート一閃。ロープに飛ばされたサンドバルは縺れるようにキャンバスに落ち,仰向けにダウン。縺れて倒れたと見た福地主審はノックダウンとせず,サンドバルの両手を引っ張って立ち上がらせようとした。一度は立ち上がりかけたサンドバルだが,再びキャンバスに突っ伏す。ここで福地主審がようやくカウントを開始。結局そのままカウントアウトとなった。

 村田の世界挑戦前哨戦として行われた一戦。自分より上背,リーチがある相手を問題とせず,力でねじ伏せた。右ストレート,ボディへの左アッパーの威力は相変わらずで,かけるプレスには有無を言わさぬ説得力がある。ただし,前に出るだけで肝心の手が止まっていることが気になる点。
 サンドバルは長身の右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレートを主体に戦い,接近すると左右アッパーがある。KO率が高く,けっして弱い相手ではないが,村田の迫力に押されて下がる場面が目立った。

     主審:福地勇治,副審:安部和夫&吉田和敏&ビニー・マーチン
     ○村田:12戦12勝(9KO)                30歳     身長:182cm     リーチ:183cm
     ●サンドバル:22戦19勝(15KO)2敗1分     25歳     身長:187cm     リーチ:185cm
     放送:フジテレビ     解説:西岡利晃     ゲスト:山中慎介     実況:田中大貴

このページのトップに戻る


                      2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                                8回戦
                日本フェザー級(ノーランク)  K      O    比国S・バンタム級12位
                ○   清水 聡    3回1分09秒    カルロ・デメシーリョ   ●
                             (大橋) 125 3/4 lbs                          (比国) 124 lbs

 左の清水,右のデメシーリョ。初回,デメシーリョの右ストレート,左右フックは届かない。清水は独特の変則的なタイミングで左ストレートからボディに左アッパーを打って前に出る。
 2回,左右フック,右ストレートで迫るデメシーリョ。清水は冷静に見て右ジャブ,左ストレート,右フック,ボディへの左アッパーを見舞い,余裕の表情でプレスをかける。
 3回,デメシーリョは破れかぶれの左右フックを振る。涼しい顔でスウェイバック,ブロックでこれを封じ,前に出る清水。デメシーリョを赤コーナーに詰めた清水はエンジン全開の猛攻。デメシーリョは必死に凌いで捨て身の反撃を見せるが,右を振ろうとしたところに清水の右フックが炸裂。絶妙なカウンターでアゴを撃ち抜かれたデメシーリョは体を半回転させ,ロープ際で右膝から落ちてダウン。朦朧としてロープの間からエプロンに落ち,大の字のまま立ち上がれず,そのままカウントアウトされた。

 ロンドン五輪バンタム級銅メダリストの清水が豪快なKOでプロ2戦目を飾った。このクラスとしては破格の長身で,サウスポースタイルから放つ右ジャブ,左ストレート,右フック,さらにボディに見舞う左アッパーに威力がある。変則的で独特のタイミングから放つパンチは一見してスピードがないが,破壊力は十分。チャンスに見せる一気のラッシュも見事だった。しかし,ファイタータイプには強いところをみせたが,動きのある相手にどう対処するかが今後の課題。年齢的にはのんびりできないが,しばらくはいろいろなタイプとのテストマッチが必要だろう。
 デメシーリョは右ファイタータイプ。思い切った右ストレート,左右フックを振って迫ったが,実力の差は明白だった。

     主審:杉山利夫,副審:1名不明&吉田和敏&福地勇治
     ○清水:2戦2勝(2KO)              30歳     身長:179cm
     ●デメシーリョ:10戦6勝(1KO)4敗     20歳     身長:168cm
     放送:フジテレビ     解説:具志堅用高&川島郭志     実況:木村拓也

このページのトップに戻る


                    2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                                8回戦
                  日本バンタム級5位   T   K   O    メキシコ バンタム級(ノーランク)
                ○   松本 亮    6回2分45秒    ビクトル・ウリエル・ロペス   ●
                             (大橋) 120 1/4 lbs                            (メキシコ) 119 3/4 lbs

 雪辱に燃える松本が積極的な滑り出しを見せた。初回,右ストレート,左フックからボディに左アッパーを打って前に出る。ロペスは左ジャブからの左右フックで応じるが,スピードがない。終盤,松本の右ストレートが決まり,ロペスはバランスを崩す。
 しかし,松本の動きも今一つ締まりがない。右ストレート,左フックで攻めるが,相手を見てしまい,手が止まっている時間も目につく。3回,ガードが下がった松本はロペスの軽い左フックをもらう。ロペスはオーバーハンドの右フックを振って前に出る。
 6回,松本がようやく試合を決めた。右ストレート,左フックを振って前に出るロペス。しかし,松本の右ストレートが決まり,ロペスはぐらついて後退。松本は攻勢に出る。ワンツーでロペスがぐらついたところでマーチン主審が試合をストップした。

 今年5月に5回TKOでロペスに敗れて初黒星を喫した松本にとって,7ヶ月ぶりの再起戦であると同時にリターンマッチになった。6回TKOで雪辱を果たしたが,試合内容は褒められない。相手に合わせてしまって見ている時間が長く,攻防の流れがスムーズでない点が目につく。考え過ぎずにどんどん手を出すことが必要だろう。このクラスとしては長身の右ボクサーファイター。右ストレート,左フックに威力があるが,スピードに欠ける面がある。アップライトスタイルでガードが低いので,被弾したときは危険である。
 ロペスは右ファイタータイプ。右ストレート,左右フックを得意として打ち合いを挑んでくるが,動きは鈍重。

     主審:ビニー・マーチン,副審:杉山利夫&安部和夫&福地勇治
     ○松本:19戦18勝(16KO)1敗     22歳     身長:173cm
     ●ロペス:17戦10勝(4KO)6敗1分
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

このページのトップに戻る


                      2016年12月30日(金)    有明コロシアム
                                 8回戦
                 日本S・ライト級(ノーランク)  T   K  O   日本S・ライト級(ノーランク)
                ○   井上浩樹    3回1分03秒    宇佐美太志   ●
                               (大橋) 140 lbs                        (岐阜ヨコゼキ) 139 1/4 lbs
                       いのうえ・こうき

 左の井上,右の宇佐美。ともにジャブで牽制し,慎重なスタート。
 2回,井上が右ジャブを突いて積極的に左ストレート,右フックで宇佐美を追う。リング中央で突き上げた左アッパーがタイミングよく顔面に決まり,宇佐美は腰から落ちて仰向けにダウン(カウント8)。井上の攻勢で防戦一方の宇佐美は辛うじてゴングに救われる。
 3回,宇佐美は右ストレートで反撃の構えを見せるが,井上は冷静にこれをかわす。畳みかけて右フックをテンプルにヒットすれば,宇佐美は腰から落ちてダウン(カウント8)。再開後,再び右フックが決まり,宇佐美がよろめいたところで吉田主審が試合をストップした。

 井上が無傷の6連勝。落ち着いて右ジャブでタイミングを取り,上下にパンチを散らした。大振りしないことが長所。サウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フックに威力がある。左が主武器であるが,右フックで仕留めたことは大きい収穫だろう。
 宇佐美は右ボクサーファイター。右ストレートを得意としてKO率が高いが,井上の強打を警戒して腰が引けた打ち方になっていた。やはり実力の差はどうしようもなかった。

     主審:吉田和敏,副審:ビニー・マーチン&杉山利夫&福地勇治
     ○井上:6戦6勝(5KO)               24歳     身長:177cm
     ●宇佐美:18戦14勝(11KO)3敗1分     27歳     身長:175cm
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

このページのトップに戻る


                2016年12月31日(土)    岐阜メモリアルセンターで愛ドーム
                       WBO世界ライトフライ級王座決定戦12回戦
               WBO世界ライトフライ級2位   T   K   O   WBO世界ライトフライ級1位
                ○   田中恒成    5回1分52秒    モイセス・フェンテス   ●
                             (畑中) 107 3/4 lbs                           (メキシコ) 108 lbs
                        IBF11位

 初回,田中は左右に動いて左ジャブから好調な滑り出し。ワンツーでフェンテスの顔が跳ね上がる。フェンテスはじりじりと前に出るが,スピードがない。田中は左ジャブをカウンター気味にクリーンヒットし,フェンテスの出足を止める。
 2回,飛び込んで放ったフェンテスの左フックをもらう田中。フェンテスはさらに右アッパーを突き上げるが,田中は冷静にピンチを脱して左フックを返す。田中はフェンテスをロープに詰め,ワンツーを細かく連打。
 3回に入ると両者の力の差が明白になった。ロープに詰め,右ストレートのボディブローからアゴにも右ストレートを打ち込み,ボディに左アッパーを返す田中。終盤にも赤コーナーにフェンテスを詰めて連打を浴びせる。フェンテスは鼻から出血。
 4回,左フックを受けたフェンテスは大きくバランスを崩す。フェンテスは田中のスピードに追随できない。田中のワンツー,左ジャブ,ボディへの左アッパーが冴える。フェンテスは鼻を痛めたのか,頻りに気にする場面が見られた。
 5回,劣勢のフェンテスは悪い流れを変えようと前に出る。しかし,田中のスピーディな攻撃に歯が立たない。左ジャブ,右ストレートのボディブローでロープ際に後退するフェンテス。田中のショート連打から右アッパーが回転する。フェンテスは前屈みになって今にも崩れ落ちそう。ここは何とか持ちこたえるが,再びワンツー,右ストレート,左アッパーを連打され,ロープ際で崩れ落ちてダウン。ここでカイズ主審が試合をストップした。

 田中がスピードの差を見せつけ,快勝で2階級制覇を飾った。左右だけでなく前後の出入りも加えて足の動きが冴えており,元世界王者フェンテスを全く寄せつけなかった。小刻みに放つ左ジャブもフェンテスの出足を止めるのに効果的であり,上下に打ち分ける多彩なコンビネーションブローが光った。
 フェンテスは元WBO世界ミニマム級王者であり,元WBO世界ライトフライ級暫定王者。右ファイタータイプで右ストレート,左フックを武器としている。打ち合いを挑んで田中の動きを止めようとしていたが,スピードに翻弄された。ロープに詰まって田中のスピーディなコンビネーションブローを上下に打ち分けられたことが響いた。3回に鼻血を流してからは弱気な表情が目立つようになった。

4回までの採点 田中 フェンテス
主審:ラウル・カイズJr(米国) *** ***
副審:デオン・ドゥワルテ(南アフリカ) 40 36
副審:ダニエル・サンドバル(米国) 40 36
副審:ルー・モレット(米国) 40 36
参考:MAOMIE 40 36


     ○田中:8戦8勝(5KO)                 21歳     身長:164cm     リーチ:162cm
     ●フェンテス:28戦24勝(13KO)3敗1分     29歳     身長:169cm     リーチ:173cm

     放送:CBC中部日本放送
     解説:飯田覚士&星野啓太郎
     実況:高田寛之

このページのトップに戻る


                  2016年12月31日(土)    島津アリーナ京都
                       WBA世界フライ級王座統一戦12回戦
                    正規チャンピオン   T   K  O    暫定チャンピオン
                ○   井岡一翔   7回2分51秒   スタンプ・キャットニワット   ●
                              (井岡) 112 lbs                         (タイ) 112 lbs
                                          WBA1位

 初回,ともに左に回りながら左ジャブの刺し合い。井岡は左アッパーをボディに,スタンプも右フックを返す。井岡は的確な左ジャブを当てて前に出る。
 2回,左ジャブ,ワンツー,左アッパーのボディブローで丹念な攻撃に出る井岡。しかし,スタンプも左フックで応戦。左アッパーのボディブローから返したスタンプの右フックがアゴに決まり,井岡は後方に弾き飛ばされるようにダウン(カウント8)。
 若い暫定王者に不覚を取った井岡だが,以降は落ち着いて上下に打ち分け,主導権を握った。4回,右フックのボディブローからの左フックでスタンプのアゴが上がる。井岡は攻め急がず,右ストレートからボディに左右アッパーを集める。スタンプも左右フックを強振するが,ボディが効いて後退する場面が見られた。
 6回,スタンプは攻撃に出るが,ボディブローが効いているせいか足がついていかない。後半は井岡の右ストレート,左右アッパーのボディブローが効いて,逆にスタンプが下がる。
 7回,井岡のショートブローが滑らかに回転する。スタンプは必死に耐えるが,誰の目にも破局が迫っていることは明らかになった。2分過ぎ,小さい右アッパーからボディへの左アッパーが刺さり,スタンプは腰から崩れ落ちてダウン(カウント8)。一気に襲いかかる井岡。左から右のアッパーでボディを抉られたスタンプはリング中央で崩れ落ち,四つん這い。スタンプは辛うじて立ち上がったが,リング中央で嘔吐する醜態を見せ,カウントアウトされた。

 井岡は4度目の防衛に成功するとともに,暫定王座を吸収した。不覚のダウンにも慌てずに対処し,冷静な試合の組立てで抜群の安定感をアピールした。フットワークに乗せた左ジャブから右ショートストレート,ボディへの左右アッパーなど上下へのコンビネーションブローが冴えた。後は実力に見合った対戦相手をいかに選ぶかが問われる。山中慎介(帝拳),三浦隆司(帝拳),井上尚弥(大橋)などの間に埋没しないようなマッチメイクが欲しい。
 スタンプは右ファイタータイプ。がっしりした上半身から強振する左右フックで井岡に迫ったが,動きを読まれた。上下に的確なショートブローを打ち分けられ,徐々に追い込まれた。最後はそこまでダメージを蓄積させてきたボディブローで沈んだ。

6回までの採点 井岡 スタンプ
主審:ラファエル・ラモス(米国) *** ***
副審:レビ・マルチネス(米国) 58 55
副審:セルジオ・カイズ(米国) 58 55
副審:レイナ・ウルバエス・アビラ(ベネズエラ) 57 56
参考:MAOMIE 58 55


     ○井岡:22戦21勝(13KO)1敗      27歳     身長:165cm     リーチ:169cm
     ●スタンプ:16戦15勝(6KO)1敗     18歳     身長:161cm     リーチ:165cm

     放送:TBS
     解説:飯田覚士&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

このページのトップに戻る


                 2016年12月31日(土)    島津アリーナ京都
                    IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級5位)           チャンピオン
                ○   小國以載    判 定    ジョナタン・グスマン   ●
                             (角海老宝石) 122 lbs                  (ドミニカ) 121 3/4 lbs
                  おぐに・ゆきのり

 立ち上がりが大事な小國が好調なスタートを切った。定石どおり自分の間合いを保ち,左ジャブ,フックからワンツーを伸ばす。グスマンはじりじりと距離を詰めにかかる。
 3回,小國が決定的なリードを奪った。グスマンは激しく迫るが,これをかわして回り込んだ小國が左アッパーを一閃。鳩尾を抉られたグスマンはたまらず四つん這いになってダウンを喫した(カウント8)。グスマンはかなり効いており,足を使ってピンチを逃れる。
 4・5回,小國のアウトボクシングが冴える。冷静に左ジャブ,フックで試合を組み立てる。
 7回中盤,グスマンはワンツーの連打で小國をロープに詰めて攻勢。油断すると一気に出てくるグスマン。
 8回,小國はボディに左右アッパーを集める。グスマンはこれを嫌って後退する。グスマンは右目上をカット(小國の有効打による傷)。
 9回1分過ぎ,グスマンは左アッパーのボディブローが効いて後退。小國は右ストレートから長い腕を回すように左アッパーでボディを抉る。弱気な表情を浮かべるグスマンに対し,小國には余裕が見える。
 11回,小國は右ストレートからボディへの左アッパー。ボディが効いているグスマンは来い来いと挑発するが,弱気の虫が出る。小國の左アッパー2発がボディに決まり,グスマンはがっくりと左膝をついてダウン。明らかなノックダウンだったが,クラウディオ主審はローブローとしてグスマンに休息を与えた。グスマンは結果的に救われた形になった。
 12回,セコンドからゴーサインが出たのか,小國は前に出て左アッパーのボディブロー,ワンツーでプレスをかける。グスマンは足を使って打ち合いを避けるだけ。小國はもっと攻めてもいいが,ここはやはりグスマンの一発を警戒せざるを得なかった。

 テクニシャンとして定評がある小國が見事な世界タイトル奪取。持ち味とするアウトボクシングをフルに生かした会心の勝利である。長身の右ボクサータイプで左ジャブ,右ストレートを中心とする基本に忠実な試合運びが売り物。左に右にと回りながら強打をかわし,自分の距離を保ちながら戦ったことが勝因である。グスマンが負けるときは相手にこういう戦い方をされたときというのを小國が見事にやり切ったことが大きい。
 初黒星のグスマンは初防衛に失敗。小國を甘く見ていたフシがある。序盤にボディを打たれ,これが最後まで響いた。小國がグスマンの強打を警戒していた以上に,グスマンは小國のボディブローを恐れて消極的な姿勢が目立った。タイトルを獲得した今年7月の和氣慎吾(古口)との王座決定戦で見せた圧巻の攻撃が見られなかった。ボディブローを嫌って前に出られず,小國に余裕を与えてしまい,思うように攻められなかった。ここまで圧倒的なパワーによってオールKOで相手をねじ伏せてきたが,いつもと違うという感じを持ってしまったことがこのような悪循環を生んだと言える。

採点結果 小國 グスマン
主審:エディ・クラウディオ(米国) *** ***
副審:カルロス・オルティスJr(米国) 115 112
副審:ロビン・テイラー(米国) 115 112
副審:ウィリアム・ラーチ(米国) 115 112
参考:MAOMIE 116 111


     ○小國:21戦19勝(7KO)1敗1分      28歳     身長:172cm     リーチ:175cm
     ●グスマン:23戦22勝(22KO)1敗     27歳     身長:167cm     リーチ:174cm

     放送:TBS
     解説:飯田覚士&内藤大助
     実況:杉山真也

このページのトップに戻る


                     2016年12月31日(土)    島津アリーナ京都
                                 8回戦
                WBC世界バンタム級13位   K      O    比国S・フライ級9位
                ○   大森将平    3回2分30秒    ロッキー・フェンテス     ●
                             (ウォズ) 121 1/4 lbs                           (比国) 121 lbs
                     IBF14位

 右のフェンテス,左の大森。初回から大森が右ジャブ,フックから左ストレートを伸ばしてリズムを掴んだ。フェンテスの右ストレートが低く入り,近藤主審から注意を受ける場面があった。
 2回,大森はガードを固めながら前に出て,右ジャブ,フックから左ストレートを振る。終盤,フェンテスをニュートラルコーナーに詰めた大森は左アッパー,ワンツーで脅かす。しかし,フェンテスも右フックを決め,曲者ぶりを見せる。
 3回,右ジャブでプレスをかける大森。2分過ぎ,大森のワンツーを前屈みになってかわすフェンテス。しかし,すかさず大森がフォローした右アッパーがアゴに炸裂。前に落ちたフェンテスはうつ伏せにダウン。朦朧と立ち上がったが,戦える状態ではなく,近藤主審はそのままカウントした。

 本来は大森がリー・ハスキンス(英国)のIBF世界バンタム級王座に挑む試合だったが,ハスキンスが足を負傷したために中止となったもの。代役のフェンテスは元OPBFフライ級王者で実力と実績には定評がある。そのフェンテスを鮮やかに沈めた見事な試合内容。右ジャブでプレスをかけて左ストレートで追い,最後は右アッパーで決めた。フィニッシュにつながった右アッパーは死角から突き上げたもので,まさに意表を突くパンチだった。サウスポースタイルからの右アッパーで倒したことは非常に価値がある。ただし,フェンテスの思い切った右フックを受けるなど,ディフェンスに不安を覗かせた。
 フェンテスは小柄な右ファイタータイプ。左ジャブからの右ストレート,フックを得意としている。キャリア豊富なベテランだが,ガードを固めた大森にプレスをかけられ,後手に回った。

     主審:近藤謙二,副審:野田昌宏&半田隆基&池原信遂
     ○大森:19戦18勝(13KO)1敗           23歳     身長:172cm     リーチ:174cm
     ●フェンテス:46戦35勝(20KO)9敗2分     30歳     身長:160cm     リーチ:166cm
     放送:TBS     解説:内藤大助     実況:赤荻 歩

このページのトップに戻る


                     2016年12月31日(土)    島津アリーナ京都
                               8回戦
                WBA世界S・フライ級1位  K      O       タイ国S・フライ級8位
                ○   石田 匠    2回2分42秒   ペットナムヌン・シーサケットパッタナー●
                              (井岡) 115 lbs                              (タイ) 113 1/2 lbs

 初回,長身の石田が前に出ながら上下に左ジャブを放ってプレスをかける。ペットナムヌンは左右に動いてチャンスを窺うが,石田の左ジャブが邪魔をする。
 2回,石田が鮮やかに試合を決めた。ワンツーで追い上げ,さらに鮮やかなワンツーをアゴにヒット。このパンチでペットナムヌンはロープ際で崩れ落ち,仰向けにダウン(カウント8)。立ち上がったが,ストレートに近い左ジャブがカウンターになり,仰向けに2度目のダウン(カウント8)。これも立ち上がったが,再びカウンターの左ジャブが決まり,ペットナムヌンはよろけるように腰から落ちて3度目のダウン。川上主審はそのままカウントアウトした。

 世界挑戦を目指す石田が見事なKO勝利。格下相手とはいえ,よく見て長いリーチを生かした左ジャブを多用し,常に自分のペースで試合を作っていた。左ジャブからのワンツーも切れがあり,スピードも十分。このクラスとしては長身でリーチに恵まれた右ボクサータイプ。基本に忠実な試合の組み立てが特徴。ガードを固めて左ジャブを軸にプレスをかける。執拗に潜り込んで食い下がる相手に対して自分のスタイルをどれくらい守れるのかが課題だろう。
 ペットナムヌンは右ボクサーファイターで右ストレートを得意としているが,左右フックはぎこちない。石田にプレスをかけられ,左右に動かされていた印象が強い。アゴのガードが甘く,左右のストレートを打ち込まれて沈んだ。

     主審:川上 淳,副審:3名不明
     ○石田:23戦23勝(12KO)     25歳     身長:173cm
     ●ペットナムヌン:戦績不詳
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

このページのトップに戻る


                 2016年12月31日(土)    大田区総合体育館
                   WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級2位)
              ○   ジェスレル・コラレス   判 定   内山高志   ●
                             (パナマ) 129 1/4 lbs                (ワタナベ) 129 3/4 lbs

 左のコラレス,右の内山。序盤,内山は動きが硬い。コラレスはフェイントをかけて左ストレートを上下に放つ。2回,コラレスは左アッパーからボディに右フック。
 3回にはコラレスの左ストレートがヒット。このパンチは浅かったが,タイミングは危ないものだった。4回,内山はじりじりと前に出るが,逆にコラレスの先手を許す。コラレスは接近戦で左右フックを連打。左アッパーのボディブローも決まった。内山はロープに追って右ストレートを打つが,空を切る。
 ここまではコラレスのペースで進んだ。しかし,5回に少し流れが変わりかけた。コラレスの左ストレートでぐらつく内山。さらにコラレスの左ストレートが決まる。しかし,終了間際,ミスブローでバランスを崩したコラレスが尻餅をつく。このときに内山の左フックが当たったと見たネルソン主審はノックダウンを宣告した(カウント8)。
 幸運なダウンを奪った内山がプレスを強める。7回,内山の右フックがアゴにヒット。序盤に比べるとコラレスはパンチが出しにくくなっている。
 8・9回,コラレスは右に左にとスイッチしながらジャブで牽制し,隙を突くように左ストレート,左右フックを放つ。内山は右ストレートを振るが,手数が少ない。
 10回,内山の右ストレートがボディに決まり,コラレスはこれが効いてホールディングで逃れる。ここぞとばかりに左右アッパーでボディを攻める内山。ボディブローを嫌ったコラレスは消極的になる。
 ボディブローで突破口を開きかけた内山だが,11回,コラレスはガードの上から左ストレート,フックをコツコツと当てる。内山はこういうところが勿体ない。
 12回,内山はプレスをかけるが,なかなか手数が出ない。しかし,ボディブローが効いたコラレスも目一杯の状態のまま終了ゴングを聞いた。

 7ヶ月前に痛恨の2回KO負けを喫したコラレスにリベンジを挑んだ内山だが,接戦の末に惜敗。序盤からプレスをかけていたが,変則的で懐が深いコラレスを攻め倦み,手数が思うように出なかった。そこをガードの上からコツコツとパンチを返される悪い流れが続いた。こういう展開ではコラレスにポイントが流れてしまうのは仕方ない。5回に幸運なダウンを奪ってからプレスを強めたが,もう少し早くから左ジャブを突破口にボディを攻めるべきだった。
 今年5月に内山から王座を奪ったコラレスは初防衛に成功。サウスポーの変則ファイターで,懐の深さが特徴。右に左にとスイッチを繰り返しながら,相手の隙を突くように左ストレート,左右フックを打つ。危なくなると体を寄せて相手の攻撃を封じるなど,老獪な試合運びが目立つ。目と勘に優れてスピードもあり,変幻自在なスタイルは相手に誰にとってもやりにくい。

採点結果 コラレス 内山
主審:マーク・ネルソン(米国) *** ***
副審:デレク・ミルハム(豪州) 113 114
副審:フィリップ・ベルベケ(ベルギー) 117 110
副審:セサール・ラモス(プエルトリコ) 115 112
参考:MAOMIE 114 113


     ○コラレス:23戦21勝(8KO)1敗1無効試合     25歳     身長:168cm     リーチ:170cm
     ●内山:27戦24勝(20KO)2敗             37歳     身長:172cm     リーチ:182cm

     放送:テレビ東京
     解説:竹原慎二     ゲスト:山中慎介&上田竜也(KAT-TUN)
     実況:斉藤一也

このページのトップに戻る


                   2016年12月31日(土)    大田区総合体育館
                      WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級3位)
               ×   田口良一   引き分け   カルロス・カニサレス   ×
                            (ワタナベ) 107 3/4 lbs                (ベネズエラ) 106 3/4 lbs

 初回,カニサレスが右フックのボディブローから左フックを放って積極的に攻める。田口は慎重に様子を見る。
 2回,力が入るカニサレスに対し,田口は落ち着いて左ジャブ。田口の左アッパーがアゴに決まる。3・4回,田口は上体を揺すり,左右に動きながら左ジャブ,フックでぐいぐいと距離を詰める。一転してカニサレスは下がらされている。
 7回,田口の左フックでカニサレスのアゴが上がる。終了間際,ロープを背にしたカニサレスに右ストレートを浴びせる田口。8回にも田口のプレスは止まらず,左アッパーのボディブロー,右ストレート。気合いが増す田口に対し,カニサレスはクリンチに出る。
 9回,左ジャブで追っていった田口がカウンター気味の右フックをクリーンヒット。このパンチでぐらついたカニサレスの足元が乱れた。
 11回,目まぐるしく動いて左右フックを打つカニサレス。田口はどんどん前に出てプレスをかけるが,ここは先手を取られている。
 12回,カニサレスの疲労は極致に達している。最後まで追いかける田口に対し,カニサレスはクリンチ,ホールドで凌ぐ場面が目立った。

 5度目の防衛に成功した田口だが,三者三様のドローという薄氷を踏む試合内容だった。上体を揺すって相手の逃げ道を塞ぐようなフットワークを駆使してプレスをかけたが,これは定石どおりの作戦。しかし,前に出ている割には先にパンチを出される場面が多く,これが動きが速いカニサレスに苦戦した原因である。左ジャブ,フック,右ストレートを主体に,とにかく先手で攻めることが大事。
 カニサレスは右ボクサーファイター。目まぐるしく左右に動いて右フックのボディブロー,左フックを打っては離れるというパターンが主体。ただし,動き回る試合運びは挑戦者としては消極的だった。

採点結果 田口 カニサレス
主審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) *** ***
副審:デレク・ミルハム(豪州) 112 116
副審:フィリップ・ベルベケ(ベルギー) 114 114
副審:オクタビオ・ロドリゲス(パナマ) 116 112
参考:MAOMIE 115 113


     ×田口:29戦25勝(11KO)2敗2分      30歳     身長:168cm     リーチ:173cm
     ×カニサレス:17戦16勝(13KO)1分     23歳     身長:158cm     リーチ:164cm

     放送:テレビ東京
     解説:竹原慎二     ゲスト:山中慎介&上田竜也(KAT-TUN)
     実況:島田弘久

このページのトップに戻る


                2016年12月31日(土)    大田区総合体育館
                  東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級1位)
                ○   伊藤雅雪   判 定   渡邉卓也   ●
                             (伴流) 129 3/4 lbs               (青木) 130 lbs
                 WBA14位,WBO3位,IBF11位        WBO4位

 初回,伊藤は前に出て渡邉をロープに詰め,左ジャブ,右ストレート,アッパーで積極的に攻める。渡邉は下がりながら左ジャブで応戦。この展開が続く。
 5回,決定打は出ていないが,手数でリードする伊藤。一方の渡辺はこの辺から出ていかないと勝てない。
 6回,渡邉は自分から攻める姿勢を見せるが,伊藤が左ジャブ,ワンツーで積極的にリードすると再び後手に回った。7回,ようやくワンツーで自分から攻める渡邉。右ストレートがヒットする。
 9回,左にスイッチしてガードを下げて刺そうなどトリッキーなところを見せる伊藤。10回終了間際,激しいパンチの応酬になるが,渡邉は流れを変えるような思い切った攻めが欲しい。
 11回,前に出て攻める渡邉に対し,左にスイッチしてトリッキーな動きで翻弄する伊藤。12回,激しい応酬になるが,積極的に攻めた渡邉がやや上回る。

 伊藤は3度目の防衛に成功すると同時に,渡邉が保持していたWBOアジアパシフィック王座を吸収した。決定打には欠けたが,スピーディなワンツーを主体に手数と積極的な姿勢で上回った。右ストレートのカウンターに切れがある。ただし,この上を目指すためには一気に攻め落とす爆発力を見せたかった。フェイントを使って上下に打ち分けるなどのうまさは見せたが,物足りなさも見られた。
 渡邉は長身の右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレートを得意としてオーソドックスな試合運びをする。特に右ストレートには切れがあり,体もよく締まっていた。しかし,手数が少なく,挑戦者としては消極的と言わざるを得ない。

採点結果 伊藤 渡邉
主審:福地勇治 *** ***
副審:島川 威 117 111
副審:中村勝彦 117 111
副審:ビニー・マーチン 118 110
参考:MAOMIE 118 110


     ○伊藤:22戦20勝(9KO)1敗1分      25歳     身長:174cm
     ●渡邉:38戦30勝(16KO)7敗1分     27歳     身長:174cm

     放送:YOUTUBE
     解説:なし
     実況:なし

このページのトップに戻る


                   2016年12月31日(土)    大田区総合体育館
                                 6回戦
                    日本ミニマム級6位   K      O    比国S・フライ級15位
                ○   京口紘人    3回0分46秒    ジュヌエル・ラカール   ●
                             (ワタナベ) 106 3/4 lbs                          (比国) 105 1/2 lbs
                   きょうぐち・ひろと

 右の京口,左のラカール。京口は上体を揺すって接近し,右ストレートからボディに左フックを狙う。
 2回,ラカールをロープに追い込んでボディに左右フックを放つ京口。ラカールは右ジャブからのワンツーで応戦するが,手打ち気味。京口にはやや力みが見られる。
 3回,上体を揺すって攻める京口。雑な攻めが目立つが,左アッパーからの右ストレートが決まる。ラカールはロープ際に崩れ落ちる。カウントの途中でここまでと見たラカール陣営のセコンドがリング内に入り,ここで試合がストップされた。

 京口は大阪商大で66戦42勝(8KO・TKO)というアマ戦績を残し,2014年には国体優勝も果たしている。右ボクサーファイターで右ストレート,左アッパー,フックを武器としている。パンチ力に自信を持っているようで,積極的に攻めていた。その一方で左ジャブが出ず,力みが目立った。そのため狙い過ぎて攻めが雑になった点が気になった。
 ラカールはサウスポーのボクサーファイター。右ジャブを小刻みに出し,左ストレートを伸ばす。しかし,やや手打ちでパンチにウェイトが乗っていない面がある。

     主審:飯田徹也,副審:福地勇治&浅尾和信&安部和夫
     ○京口:5戦5勝(5KO)              23歳     身長:161cm
     ●ラカール:14戦7勝(5KO)4敗3分     24歳     身長:163cm
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

このページのトップに戻る


熱戦譜のトップに戻る     ← 2016年11月に戻る     2017年1月に進む →

ホームページのトップに戻る