熱戦譜〜2016年7月の試合から


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試合日 試合 結果
2016.07.02  東洋太平洋フライ級
 タイトルマッチ12回戦 
 比嘉大吾  KO4R  アーデン・ディアレ
2016.07.02 6回戦  長濱 陸  TKO1R  川端哲也
2016.07.09 6回戦  辰吉寿以輝  TKO3R  リオ・ナインゴラン
2016.07.12 10回戦  岩佐亮佑  KO3R  パトムシット・パトムポン
2016.07.20  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  KO11R  キービン・ララ
2016.07.20  IBF世界スーパーバンタム級
 王座決定戦12回戦
 ジョナタン・グスマン  TKO11R  和氣慎吾
2016.07.20  東洋太平洋バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 山本隆寛  KO1R  レックス・ワオ
2016.07.23 10回戦  村田諒太  TKO1R  ジョージ・タドニッパ
2016.07.28  東洋太平洋スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦 
 伊藤雅雪  TKO11R  アーニー・サンチェス

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                      2016年7月2日(土)    後楽園ホール
                       東洋太平洋フライ級タイトルマッチ12回戦
                  挑戦者(同級5位)   K      O    チャンピオン
                ○   比嘉大吾   4回2分39秒   アーデン・ディアレ   ●
                           (白井・具志堅) 112 lbs                     (比国) 111 3/4 lbs
                                        WBO6位,IBF7位

 タイトル奪取に燃える比嘉が開始早々から積極果敢に攻め込み,早くも左アッパーをアゴにヒット。さらに左アッパーのボディブロー,右フックで圧倒する。比嘉を調子に乗せまいとするディアレは柔軟な上体から右ストレート,左アッパーを返す。
 2回1分過ぎ,ロープに詰まったディアレを右ストレートでぐらつかせた比嘉は一気に攻勢。終盤,左フック,アッパーからの右ストレートがボディに決まり,ディアレはがっくりと両膝をついてダウン(カウント9)。ここでカウントアウトかと思われたが,辛うじてゴングに救われた。
 3回,比嘉の豪快な攻撃が続く。中盤,右フックから攻勢に出て左フックを浴びせれば,ディアレは青コーナーで腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったディアレに対し,容赦ない攻撃に出る比嘉。ディアレはロープを背に柔軟な上体で何とか凌いだ。
 4回,比嘉が見事に試合を決めた。左アッパーのボディブローから打ち下ろす右フックを浴びせる比嘉。ディアレも応戦するが,ロープに詰まったところに右ストレート,左アッパーのボディブローが唸りをあげる。さらに右ストレートをフォローすれば,ディアレは左膝から崩れ落ちてダウン。辛うじて立ち上がるのが精いっぱいで,そのままカウントアウトされた。

 軽量級最大のホープ比嘉が初挑戦で見事なKO奪取を果たした。実力派のディアレをスピード,パワーでねじ伏せた価値ある勝利である。ボディへの左アッパーが強烈で,上下への打ち分けも見事だった。それ以上に常に攻め続けるアグレッシブな姿勢が高く評価される。まず間違いなく近い将来に世界挑戦のチャンスがあるはず。まだ20歳という前途洋々の楽しみな新鋭である。
 ディアレはキャリア十分の右ボクサーファイター。小柄の割には長いリーチが特徴で,右ストレート,左フックに威力がある。柔軟な上体で巧みなディフェンスを見せる。一方で,相手の手が止まるとすかさず攻勢に出るなど,老獪な試合運びをする。敗れたが,世界の上位ランカーとしての実力を存分に見せた。

     主審:福地勇治,副審:ジェロルド・トメルダン(比国)&安部和夫&ビニー・マーチン
     ○比嘉:10戦10勝(10KO)             20歳     身長:160cm
     ●ディアレ:44戦31勝(15KO)10敗3分     27歳     身長:160cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:辻岡義堂

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                   2016年7月2日(土)    後楽園ホール
                               6回戦
                   日本ミドル級6位   T   K  O  日本S・ウェルター級(ノーランク)
                ○   長濱 陸   1回1分31秒   川端哲也   ●
                           (白井・具志堅) 153 1/2 lbs                (姫路木下) 152 1/2 lbs

 じりじりと前に出てプレスをかける長濱。強烈な左アッパーをボディに見舞って主導権を握る。川端もワンツーで応戦するが,長濱は構わず前に出て左フック,右ストレートでプレスをかける。リング中央で軽く出した右ストレートがクロス気味にアゴにヒットし,川端は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,威力十分の左フック,右ストレートで迫る長濱に呑まれている川端。鮮やかなカウンター気味のワンツーがアゴに決まり,川端はロープ際で腰から落ちて2度目のダウン。ここでマーチン主審がノーカウントで試合をストップした。

 長濱は2015年の全日本ミドル級新人王。右ファイタータイプで左ジャブ,ワンツー,左フック,さらには溜めを作ってボディに打ち込む左アッパーが強烈。これが初のTKO勝利というのが信じられないほどパンチ力がある。2度のダウンを奪った右ストレートはいずれも力みのないタイミングのいいカウンターだった。大振りしないのも長所である。
 川端は右ボクサーファイター。ワンツーを得意としているが,長濱のプレスに負け,後退する場面が目立った。完全に呑まれてしまい,いいところなく敗れた。

     主審:ビニー・マーチン,副審:安部和夫&福地勇治&中村勝彦
     ○長濱:6戦5勝(1KO)1分          24歳     身長:178cm
     ●川端:15戦4勝(1KO)10敗1分     30歳     身長:177cm
     放送:G+     解説:なし     実況:安藤 翔

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                      2016年7月9日(日)    後楽園ホール
                                  6回戦
                日本S・バンタム級(ノーランク)   T   K   O    インドネシア バンタム級5位
                ○   辰吉寿以輝    3回2分11秒    リオ・ナインゴラン   ●
                               (大阪帝拳) 121 lbs                        (インドネシア) 121 1/2 lbs

 初回,ナインゴランが左ジャブから大きい右フックで積極的に攻める。辰吉は左アッパーのボディブローから左ジャブで応戦する。ナインゴランを青コーナーに詰め,左右フックでボディを叩く辰吉。
 2回,辰吉はナインゴランをロープに詰めて左右アッパーを連打。さらに青コーナーに詰めてボディを攻めるが,力が入っている。
 3回開始早々,右から左のボディブローで赤コーナーに下がるナインゴラン。左アッパーをボディに打ち込まれ,たまらずしゃがみ込んでダウン(カウント8)。立ち上がったが,左右アッパーのボディ攻撃でロープ際に崩れ落ちて2度目のダウン(カウント8)。さらに辰吉がボディ打ちに出れば,ナインゴランはロープを背にして今にもダウンしそうに膝を落とす。しぶとく耐えるが,ニュートラルコーナーで左アッパーを打ち込まれて腰を落としたところで原田主審が試合をストップした。

 2試合KOから遠ざかっていた辰吉が3試合ぶりのKO勝利を飾った。初の外国人ランカーが相手だったが,ボディにパンチを集めて仕留めた。ボディブローに磨きをかけたことは今後のためにも良いことである。ただし,相変わらず力みが目立った。左ジャブを忘れ,力任せな面が出たことは反省すべき点である。
 ナインゴランは右ファイタータイプ。変則的な動きから大きい左右フックで攻め込む。序盤こそ前に出て積極的な攻撃を見せたが,ボディを攻められて守勢に回った。

     主審:原田武夫,副審:こしじま・じろう(?)&野田昌宏&北村信行
     ○辰吉:5戦5勝(3KO)            19歳     身長:167cm
     ●ナインゴラン:9戦6勝(2KO)3敗     21歳
     放送:G+     解説:六車卓也     ゲスト:辰吉丈一郎     実況:尾山憲一

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                      2016年7月12日(火)    後楽園ホール
                                10回戦
                IBF世界S・バンタム級8位   K      O    IBF世界フェザー級10位
                ○   岩佐亮佑    3回2分17秒    パトムシット・パトムポン   ●
                              (セレス) 123 1/4 lbs                            (タイ) 123 1/2 lbs

 サウスポー同士の対戦。初回,じりじりと下がりながら右ジャブから機を見て左右フックを振るパトムシット。岩佐は慎重にチャンスを窺う。終盤,岩佐の右フックがボディに決まる。
 2回,パトムシットは右ジャブからの思い切った左右フックで攻める。しかし,岩佐は冷静に対応し,右のフェイントから軽く放った左アッパーでボディを抉る。この技ありの一撃にワンテンポ遅れて顔を歪ませたパトムシットはロープ際で崩れ落ち,うつ伏せにダウン(カウント9)。岩佐は焦ることなく余裕を持ってプレスをかける。
 3回,岩佐は左ストレート,上下への左右アッパーでプレスをかける。パトメシットはダメージの色が濃い。ロープを背負ったところに狙いすました大きな右アッパーがアゴにヒットし,パトムシットは崩れ落ちてうつ伏せにダウン(カウント8)。岩佐は小刻みな右ジャブから今度は左アッパーをアゴにヒット。パトムシットは腰から落ちて再びダウン(カウント8)。岩佐はさらに左ストレート,ボディへの右アッパーでプレスをかける。後がないパトムシットは自ら前に出て捨て身の左右フックを振るが,岩佐は動じない。左右アッパーのボディブローからの左アッパーがアゴに決まり,パトムシットはその場に崩れ落ちて3度目のダウン。今度は立ち上がれず,正座スタイルのままカウントアウトされた。

 サウスポーの世界ランカー対決となったが,岩佐が冷静な試合運びを見せて一階級上のパトムシットを沈めた。相手の動きを良く見て上下に打ち分けた点が良かった。特にボディブローが目立っていた。フェイントから決め手のパンチを打ち込むなど,技ありの攻撃が光る。世界クラスの相手とタフな打撃戦になったときにどう対処するかが今後の課題になる。
 パトムシットはサウスポーのボクサーファイター。右ジャブからの思い切った左右フックを得意としている。世界ランクに名を連ねているだけに,いわゆる噛ませのタイ人とは完全に一線を画す実力がある。序盤からじりじりと下がりながら攻撃のチャンスを窺っていたが,ボディブローが効いてしまった。捨て身の攻撃も岩佐に読まれ,腰が引けた。

     主審:福地勇治,副審:ウクリッド・サラサス&吉田和敏&飯田徹也
     ○岩佐:24戦22勝(14KO)2敗         26歳     身長:170cm     リーチ:179cm
     ●パトムシット:21戦15勝(5KO)6敗     34歳
     放送:G+     解説:浜田剛史&飯田覚士     実況:佐藤義朗

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               2016年7月20日(日)    大阪府立体育会館第1競技場
                       WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     K       O   挑戦者(同級6位)
                ○   井岡一翔   11回1分11秒   キービン・ララ   ●
                               (井岡) 112 lbs                       (ニカラグア) 112 lbs

 序盤はララが積極的に攻めてリードした。スピードはないが,右ストレート,左右フックを繰り出し,手数で上回る。井岡は落ち着いていて決定打は許さないが,ララを調子に乗せたくないところ。
 4回,ララはとにかくよく手が出るが,これを迎え撃った井岡は左アッパーのボディブローからアゴへの左フックでララをのけぞらせる。5回にも同じコンビネーションでララをのけぞらせる井岡。さらにボディに左右アッパーを連打する。
 6回,井岡が完全に主導権を握る。左ジャブ,右ストレートから左右アッパーでボディを叩く。さすがのララも手数が減る。
 9回,ララは前に出るが,ダメージでスピードがなく,パンチが流れる場面が目立つ。井岡は右ストレートをヒットして再三ぐらつかせる。さらにボディに左右アッパーを打ち込む。
 10回2分過ぎ,カウンターのワンツーでぐらつくララ。井岡が攻勢に出る。耐えに耐えてきたララだが,右ストレートで大きく泳いだララはロープ際に崩れ落ちてダウン(カウント8)。
 11回,ララのダメージを見て取った井岡がプレスをかける。ララは後退を余儀なくされ,ワンツーを受けて足が縺れる。さらに右ストレートでよろめいたところに右ストレート,左右フックで畳みかければ,腰から崩れ落ちたララはそのままカウントアウトされた。

 井岡は3度目の防衛に成功。ララの手数に手を焼く場面はあったが,前半に受けに回ったことが原因。中盤から左アッパーのボディブロー,右ストレートを的確にヒットして徐々に弱らせていった。全般を通して左ジャブが少なく,序盤からララの前進をパンチで止められなかったことが気になった点。実力的にはもう少し早くKOすべき相手だろう。接近戦での左右アッパーでララの動きを止めたのは良かった。
 ララは右ファイタータイプ。右ストレート,左アッパー,フックを繰り出し,どんどん前に出て攻撃を仕掛ける。手数の多さが売り物だが,スピードはない。タフネスも目立ったが,ボディを打たれて終盤はさすがに手数が減った。

10回までの採点 井岡 ララ
主審:エディ・クラウディオ(米国) *** ***
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 99 90
副審:ジャン・クリステンセン(タイ) 97 92
副審:グレン・フェルドマン(米国) 96 93
参考:MAOMIE 98 91


     ○井岡:21戦20勝(12KO)1敗       27歳     身長:165cm     リーチ:168cm
     ●ララ:21戦18勝(6KO)2敗1分     21歳     身長:162cm     リーチ:166cm

     放送:TBS
     解説:内藤大助     ゲスト:長谷川穂積
     実況:伊藤隆佑

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                   2016年7月20日(日)    大阪府立体育会館第1競技場
                       IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦12回戦
                   IBF世界S・バンタム級2位   T   K   O   IBF世界S・バンタム級1位
                ○   ジョナタン・グスマン    11回2分16秒    和氣慎吾   ●
                                 (ドミニカ) 121 lbs                            (古口) 121 3/4 lbs

 左の和氣,右のグスマン。初回,慎重に間合いを取り,右ジャブで牽制して上下に左ストレートを伸ばす和氣。グスマンはじりじりと距離を詰め,小刻みな左ジャブで牽制しながら右ストレート,フックで迫る。
 2回,左右フックでプレスを強めるグスマン。中盤,左フックに次ぐ右ストレートを受けた和氣は左膝をついてダウンを取られる(カウント8)。このときにバッティングが発生し,和氣は右頬をカットするハンデを負った。嵩にかかって攻めるグスマン。2分過ぎ,右ストレートに次ぐ左フックで和氣は左グラブをついて2度目のダウン(カウント8)。攻勢に出るグスマンに大ピンチに陥る和氣。
 3回にもグスマンの強打が猛威を振るう。右ストレートのボディブローでプレスをかけるグスマン。終了間際,赤コーナー付近で右ストレートから返した左フックで和氣は右グラブをついて3度目のダウンを取られる(カウント8)。
 4回,左ストレートのカウンターをヒットして前に出る和氣。しかし,終盤,ニュートラルコーナーに下がったところに右ストレートのボディブローを打ち込まれる。これが効いてしまい,クリンチに逃れようとするが,グスマンの左右フックでロープに詰まってピンチに陥る。
 5回,和氣は軽く足でリズムを取って右ジャブ,ワンツーで良い流れを作ろうとする。しかし,グスマンが右ストレート,左フックの強打で迫ると,クリンチに逃れる。グスマンの右ストレートがまともに当たり,和氣は後方に跳ね飛ばされて仰向けにダウン(カウント8)。終盤,左右フックの猛攻に晒された和氣はグロッギー。ゴング後に放ったグスマンの左フックで和氣が崩れ落ちる。これは減点するのが妥当な場面だったが,ヘッジペス主審は何の処置もしなかった。
 和氣は右頬の腫れにもめげずに左ストレートで反撃を試みるが,追い切れない。グスマンの右目下も腫れているが,強打で要所を締める。
 11回,和氣は果敢に前に出るが,パンチにならない。グスマンも楽ではないが,打ち合いを避けるように距離を取ってカウンターを狙う。左右フックのボディブローからの左フックが効いてしまい,和氣は思わず抱きついてピンチを逃れようとする。両目が塞がって腫れあがった和氣の顔面を見てこれまでと判断したヘッジペス主審が試合をストップした。

 オールKO勝ちのグスマンが和氣をパワーでねじ伏せ,空位の王座を獲得した。右ファイタータイプで右ストレート,左フックに一発で相手を沈める破壊力がある。身長の割にリーチが長いことが特徴。粗削りだが,上下にパンチを散らすうまさに加えて,鋭い踏み込みがあることが強味である。その反面,攻撃が直線的でパターンに乏しいのが欠点。サイドに回り込まれるのは苦手のようだ。また,ピンチの経験が少ないので,その辺が未知の部分である。
 健闘空しく完敗となった和氣はサウスポーのボクサータイプ。スピードのある左ストレートを武器としている。いい流れを作る場面もあったが,全般的に正面に立って強打の標的になってしまった面がある。グスマンの攻撃が直線的なので,左右に回り込んで戦うべきだった。持ち味のフットワークを生かせなかったことが惜しまれる。グスマンにも穴はあるので,和氣の戦い方一つで展開は大きく変わっていたはず。そういう意味で悔いが残る試合内容だった。

10回までの採点 グスマン 和氣
主審:ウェイン・ヘッジペス(米国) *** ***
副審:ジョナサン・デービス(比国) 100 86
副審:ルイジ・ザッカルディ(イタリア) 100 86
副審:トニー・マレッタ(豪州) 100 86
参考:MAOMIE 99 87


     ○グスマン:22戦22勝(22KO)        27歳     身長:167cm     リーチ:174cm
     ●和氣:27戦20勝(12KO)5敗2分     28歳     身長:175cm     リーチ:176cm

     放送:TBS
     解説:内藤大助     ゲスト:長谷川穂積
     実況:新夕悦男

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               2016年7月20日(水)    大阪府立体育会館第1競技場
                      東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    K      O  挑戦者(同級12位)
                ○   山本隆寛   1回2分28秒   レックス・ワオ   ●
                               (井岡) 118 lbs                       (比国) 118 lbs
                  WBC14位,IBF4位

 初回,早くもワンツーを浴びせる山本。ワオは前に出て大きな右フックで迫る。右フックを振るところに山本の左アッパーがボディにカウンターになり,ワオは赤コーナー付近でたまらず右膝をついてダウン(カウント8)。再開後,なおも前に出るワオ。山本は下がりながら左ジャブ,右ストレート,左アッパーで迎え撃つ。ワオが大きな右フックから入ろうとした瞬間,再び山本の左アッパーがボディに刺さる。カウンター気味にこれをもらったワオはたまらず右膝をついてダウン。完全に効いてしまい,うずくまったままカウントアウトされた。

 山本は2度目の防衛に成功。前に出ながら大きな右フックで迫るワオに対し,真っすぐ下がることが気になったが,サイドに回り込んで打ちたい。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックにパンチ力がある。
 ワオは右ファイタータイプ。右フックを強振してどんどん前に出る。ボディのガードが甘く,それを山本に見抜かれてしまった。

     主審:川上 淳,副審:3名不明
     ○山本:22戦18勝(15KO)4敗     25歳     身長:171cm
     ●ワオ:14戦11勝(9KO)3敗      26歳
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

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             2016年7月23日(土)    MGMグランド(米国ネバダ州ラスベガス)
                                10回戦
                  WBC世界ミドル級4位  T   K  O    米国ミドル級(ノーランク)
                ○   村田諒太    1回1分52秒    ジョージ・タドニッパ   ●
                               (帝拳) 161 lbs                          (米国) 161 1/2 lbs
                    WBA9位,WBO3位,IBF3位


 タドニッパの動きを良く見て左右フックをグラブでカバーしながらワンツーを放つ村田。中盤,右ストレートからの左アッパーをレバーに打ち込まれたタドニッパはたまらずその場にうずくまるように右膝をついてダウン(カウント8)。タドニッパはカウントいっぱい休んでゆっくり立ち上がったが,再び村田がニュートラルコーナーに詰め,ワンツー,左アッパーのボディブローから右ストレートを連発して一気に襲いかかる。ここでエステベス主審が試合をストップした。

 MGMグランド初登場となった村田が圧勝でプロ11戦目を飾った。パワー,地力の差は明白で,落ち着いて堂々とプレスをかけた。主武器の右ストレートから放つ左アッパーのボディブローは強烈。余裕を持って最初のダウンを奪うと,一気に攻勢で決着をつけた。ただし,相変わらず対戦相手のレベルには不満が残る。
 タドニッパは右ボクサーファイター。右ストレート,左右フックを得意としてKO率も高いが,村田の前では全くの非力。スピードのないパンチをしっかりブロックされ,強烈なパンチを上下にまとめられた。

     主審:ベンジー・エステベス・ジュニア(米国),副審:アデライド・バード(米国)&リサ・ジアンパ(米国)&ドン・トレーリャ(米国)
     ○村田:11戦11勝(8KO)                     30歳     身長:182cm     リーチ:183cm
     ●タドニッパ:42戦34勝(24KO)3敗3分2無効試合     37歳     身長:178cm
     放送:フジテレビ     解説:具志堅用高&西岡利晃     実況:竹下陽平

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                       2016年7月28日(木)    後楽園ホール
                      東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T    K   O   挑戦者(同級15位)
                ○   伊藤雅雪   11回1分32秒   アーニー・サンチェス   ●
                               (伴流) 130 lbs                         (比国) 130 lbs

 伊藤が好調なスタートを切った。スピーディな左ジャブからのワンツーでサンチェスを赤コーナーに追い,右ストレート,ボディへの左アッパーを見舞う。サンチェスも左フックを振り,右ストレートを返す。この右は要注意だ。
 2回,伊藤はサンチェスが右を空振りしたところに右ストレートのカウンターをヒット。しかし,その後,足を滑らせた伊藤はキャンバスに右グラブをつく。これはスリップダウンとされたが,そこにサンチェスの右が軽く当たっており,ノックダウンを取られても仕方ない場面だった。気を取り直した伊藤は終盤,左右アッパーのボディブローで攻勢に出る。
 3回以降も伊藤のテンポのいい攻撃が続く。5回終盤,サンチェスを青コーナーに詰め,左右アッパーのボディブローから右アッパーをアゴに突き上げて攻勢に出る伊藤。6回からは伊藤の左ジャブが再三ヒットした。8回には左アッパーのボディブローからパンチをまとめてサンチェスをロープ際に追い込む。この回は伊藤の左ボディブローが目立った。
 9回2分過ぎ,伊藤の左アッパーがボディに決まり,効いてしまったサンチェスは力なくニュートラルコーナーに後退する。一気に襲いかかる伊藤。サンチェスはダメージで体のバランスを崩しながらもクリンチで窮地を脱した。
 11回,再び伊藤の左アッパーがボディに。これが効いて後退するサンチェス。伊藤はすかさず右アッパーからワンツーでサンチェスをロープに押し込んで襲いかかる。ロープに詰まったサンチェスに左フック,右ストレートを浴びせたところで中村主審が試合をストップした。

 タフでしぶといサンチェスを終盤に仕留め,伊藤が2度目の防衛に成功。左ジャブ,ワンツーを主体にテンポのいい攻撃を展開し,序盤から主導権を握った。ボディへの左右アッパーを入れて攻め続け,試合内容そのものはワンサイドゲーム。常に左ジャブが出ていたのが良かった。ただし,長引いた原因はサンチェスのタフネスもあるが,伊藤の攻撃パターンにサンチェスが慣れてしまった面もある。倒せる場面は何度かあったので,力を抜いたパンチを一気に集中してストップを呼び込むことも世界を狙う上では大事だろう。
 サンチェスは右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレートを得意としており,アップライトスタイルから思い切ったパンチを返してくる。非常にタフでしぶといのが特徴だが,正面に立って標的になった面がある。ボディを攻められたことが響いた。

10回までの採点 伊藤 サンチェス
主審:中村勝彦 *** ***
副審:アンディ・カルアグ(比国) 99 91
副審:福地勇治 100 89
副審:安部和夫 100 91
参考:MAOMIE 100 90


     ○伊藤:21戦19勝(9KO)1敗1分         25歳     身長:174cm
     ●サンチェス:24戦15勝(6KO)8敗1分     24歳     身長:170cm     リーチ:173cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:鈴木芳彦

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