熱戦譜〜2016年2月の試合から


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試合日 試合 結果
2016.02.06 10回戦  岩佐亮佑  KO7R  デニス・トゥビエロン
2016.02.06 8回戦  大野兼資  TKO8R  滝川 潤
2016.02.06 8回戦  佐々木基樹  KO6R  宮崎辰也
2016.02.11  東洋太平洋スーパーライト級
 王座決定戦12回戦
 アル・リベラ  TKO7R  岩渕真也
2016.02.17 10回戦  和氣慎吾  KO5R  ワルド・サブ
2016.02.17 8回戦  長嶺克則  KO3R  山下賢哉

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                      2016年2月6日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                  IBF世界バンタム級5位  K       O   比国S・バンタム級15位
                ○   岩佐亮佑    7回1分42秒    デニス・トゥビエロン   ●
                              (セレス) 123 3/4 lbs                         (比国) 123 3/4 lbs

 サウスポー同士の対戦。岩佐がワンツーを放って積極的に攻める。終盤,ボディへの左アッパーが効いたトゥビエロンは思わずクリンチに出る。
 2回,岩佐は右ジャブ,左ストレート,右フックからボディに左アッパーを打ち込む。終盤,トゥビエロンをニュートラルコーナー付近のロープに詰めた岩佐が連打をまとめる。4回にもロープに詰め,ワンツー,左右アッパーのまとめ打ちを披露する岩佐。この攻撃でトゥビエロンのマウスピースがこぼれた。
 6回,左ストレートからの右フックが効いてロープ際に後退するトゥビエロン。岩佐は一気に連打を浴びせにかかる。トゥビエロンは左右フックで反撃に出るが,逆に岩佐がロープに詰め,ワンツーのつるべ打ちを浴びせる。
 7回,冷静に右ジャブ,ワンツーで追い詰めていく岩佐。さらにロープに詰め,ワンツーの連打からボディに右アッパー。右フックの打ち終わりに返した左フックが脇腹に刺さる。耐えていたトゥビエロンだが,このパンチでたまらずキャンバスにうずくまり,そのままカウントアウトされた。

 世界再挑戦を目指す岩佐が見事なKO勝利。狙い過ぎず,力を抜いたパンチを多く出していた点が良かった。調子に乗せるとうるさい相手だったが,常に先手で攻め,ボディブローで弱らせたのは見事。好不調の波があるのが難点だが,今夜のような積極的な試合運びを続けることが大事。上にワンツーを浴びせてボディに返したうまさが光る。
 トゥビエロンはサウスポーのファイタータイプ。フィリピン人特有の柔軟な上体から繰り出す左ストレート,右フックに威力がある。ボディを攻められ,思うように前に出られなかったことが響いた。

     主審:杉山利夫,副審:ビニー・マーチン&染谷路朗&中村勝彦
     ○岩佐:23戦21勝(13KO)2敗          26歳   身長:170cm   リーチ:179cm
     ●トゥビエロン:28戦19勝(8KO)7敗2分   26歳   身長:168cm
     放送:G+     解説:浜田剛史&飯田覚士     実況:中野謙吾

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                      2016年2月6日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本L・フライ級13位   T   K  O  日本L・フライ級(ノーランク)
                ○   大野兼資   8回1分45秒   滝川 潤   ●
                              (帝拳) 107 3/4 lbs                   (薬師寺) 107 1/2 lbs
                    大野兼資=おおの・けんじ

 左の大野,右の滝川。初回,滝川が右ストレート,左フックを振って積極的に出る。大野はやや後手に回るが,終盤には回り込んで左ストレートからボディへの左右アッパーを見舞う。
 2回,滝川の右ストレート。しかし,大野もすぐに左ストレートのカウンターでお返し。1分過ぎ,左ストレートを受けた滝川は大きく泳いでロープに詰まる。ロープがなければダウンという場面だった。大野のワンツーが的確に決まる。浮足立つ滝川。
 3回中盤,左ストレートのカウンターで滝川の左膝が落ちる。4回にも左ストレートで滝川がよろめく場面があった。滝川は鼻から出血。5回,大野は左ストレートから左右アッパーをまとめる。滝川は左目上をカットし,ドクターチェックを受ける(大野の有効打による傷)。
 6回,苦しい戦いが続く滝川。果敢に出るが,逆に的確な大野の左ストレート,左右アッパーの標的になる。終盤,捨て身の反撃に出る滝川。しかし,逆に大野の右フックでロープに突っ込んで大きくバランスを崩したところに左ストレートが当たり,もんどりうってダウン(カウント8)。
 7回,大野の左ストレートで腰から落ちてダウンする滝川(カウント9)。大野は仕上げにかかるが,逆に左フックを返され,腰から落ちてダウン(カウント8)。ダウンの応酬に場内が騒然とするが,滝川の頑張りもここまで。大野の左ストレートがボディに当たり,大きくバランスを崩した滝川はつんのめるように赤コーナー付近のロープの間に突っ込んでダウンを取られた(カウント9)。これはボディブローが効いたというよりも,足の踏ん張りが利かなくなって倒れ込んだという感じだった。
 8回,死力を振り絞るように左右フックを振る滝川。しかし,右フックの空振りでスリップダウンするなど目いっぱいの状態。大野の左ストレートでぐらついたところで土屋主審が試合をストップした。

 両者合計で4度のダウンシーンが見られた激戦。地力の差を示した大野が最終回に滝川を仕留めた。捨て身で迫る滝川の出方を良く見て的確な左ストレートのカウンターや左右アッパーで徐々にダメージを与えた。体が硬いという印象を受けるが,フットワークに乗せたスピーディなコンビネーションブローにいいものがある。
 滝川は右ファイタータイプ。左右フックの連打を武器に積極的に攻める。執拗に食い下がったが,大野の巧みな試合運びに翻弄された。大きなパンチが空を切る場面が目立ち,スタミナをロスした。後半は足がついていかず,体が前にのめって正面に立ってしまう場面が目立った。最後まで試合を捨てずに戦った闘志は見事。

     主審:土屋末広,副審:中村勝彦&安部和夫&杉山利夫
     ○大野:11戦10勝(5KO)1敗     27歳   身長:163cm
     ●滝川:10戦7勝(4KO)2敗1分   25歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:川畑一志

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                      2016年2月6日(土)    後楽園ホール
                                  8回戦
                  日本S・ライト級(ノーランク)  K      O   日本S・ライト級(ノーランク)
                ○   佐々木基樹    6回2分31秒    宮崎辰也   ●
                                (帝拳) 139 1/4 lbs                         (マナベ) 140 lbs

 初回,格下の宮崎が左ジャブから右フックを振って前に出る。佐々木は落ち着いて左ジャブをヒットし,ワンツー。宮崎は左アッパーのボディブローで応戦。
 2回,佐々木は左ジャブから右ストレート,左フック。宮崎はバランスを崩した佐々木をロープに詰めてパワフルな左右フックで迫るが,逆に佐々木の右ストレートがカウンターになった。宮崎はバッティングで左目上をカット。
 3回,佐々木は細かい左ジャブで牽制しながら右ストレートをヒット。さらに右ストレート,左フックを浴びせて,尻上がりに調子を上げた。宮崎は徐々に佐々木の術中に嵌る。
 5回,顔面が腫れ,鼻血を気にする宮崎。序盤,いきなりの右ストレートがクリーンヒットする佐々木。
 6回,宮崎は左右フックで食い下がるが,疲労とダメージで動きが鈍い。小さなワンツーに次ぐ左フックがアゴに決まり,宮崎は腰から落ちてダウン。ふらつきながらも立ち上がったが,カウントの途中でタオルが投入された。

 40歳を迎えた佐々木が2年9ヶ月ぶりの復帰戦を見事なKOで飾った。細かい左ジャブの連打で牽制し,右ストレート,左フックを巧打した。大ぶりや無駄打ちをせず,スタミナのロスを最小限に抑える頭脳的な試合運びが光る。
 宮崎は強打を誇る右ファイタータイプ。ガードを低くしたスタイルから思い切った左右フックを振って攻める。左フックのボディブローで応戦したが,佐々木にうまく出バナを叩かれた。

     主審:ビニー・マーチン,副審:土屋末広&染谷路朗&安部和夫
     ○佐々木:51戦40勝(25KO)10敗1分   40歳   身長:170cm
     ●宮崎:17戦8勝(8KO)8敗1分        31歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:寺島淳司

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                      2016年2月11日(木)    後楽園ホール
                     東洋太平洋スーパーライト級王座決定戦12回戦
               東洋太平洋S・ライト級3位   T   K  O   東洋太平洋S・ライト級4位
               ○   アル・リベラ     7回1分25秒     岩渕真也   ●
                             (比国) 140 lbs                            (草加有沢) 140 lbs 
                                           IBF14位

 サウスポーのハードパンチャー同士による緊迫感が充満した立ち上がりとなった。リベラの右ジャブ2発に続く左ストレートがヒットし,岩渕が早くもバランスを崩す。リベラはなおも左ストレート,右フックをヒット。岩渕も右フック,アッパーのボディブローで応戦する。2回,リベラは左右フック,左アッパーで迫る。連打を許した岩渕は右フック,アッパーで反撃するが,押され気味で早くも鼻から出血する。
 3回,岩渕は右フックをヒット。しかし,終了間際,左ストレートで岩渕が棒立ちになったところに左フックを一撃するリベラ。足を縺れさせて腰が砕けた岩渕は大きくバランスを崩し,ロープに突っ込む。あわやダウンという危ない場面をゴングで救われたが,朦朧としてダメージの色が濃い。
 岩渕にとって最大のピンチは4回。ボディを狙って姿勢を低くしたところにオーバーハンドの左フックを打ち込まれる。足に来た岩渕に一気に襲いかかるリベラ。岩渕は左右フック,左アッパーを浴び,ロープ際で腰から落ちてダウン(カウント9)。辛うじて立ち上がったが,明らかに効いている。左ストレートを受け,体が一回転して2度目のダウン(カウント9)。岩渕は意地を見せ,リベラをニュートラルコーナーに詰めて反撃するが,ダメージは濃厚だった。
 5回,岩渕はダメージで踏ん張りが利かないのか,右フックの空振りでバランスを崩してスリップダウンする場面があった。右目上をカットする岩渕(リベラの有効打による傷)。それでも粘りを見せて反撃の構えに出る。
 6回中盤,左アッパーをアゴに受けた岩渕はぐらついて後退。朦朧としながらも果敢に反撃するが,リベラの左ストレート,右フックが飛んでくる。
 7回,岩渕のダメージを見てセコンドからゴーサインが出たのか,リベラが左右フック,左ストレートで攻勢を仕掛ける。岩渕はガードを上げて食い下がるが,ダメージの色が濃い。一転してカウンターを狙っているかのように引くリベラ。しかし,右ジャブ,左ストレートでのけぞらせ,左右フックで一気にスパートする。左ストレートで腰が落ちたところで福地主審が岩渕を抱きかかえるように割って入った。

 前王者・小原佳太(三迫)の返上によって空位となった王座を争う一戦。3度目の東洋太平洋タイトルへの挑戦となった岩渕だが,リベラの強打を浴びて完敗となった。ガードを低くした独特のスタイルを突かれ,序盤からダメージを負ったことが響いた。パンチに対する反応が鈍く,歴戦のダメージを感じさせた。上体の振りがなく,正面に立ってしまい,リベラの強打の標的になってしまった。
 リベラはサウスポーのファイタータイプ。左ストレート,フックに一発で相手を倒す破壊力がある。やや変則的なタイミングで放つオーバーハンドの左フックは死角から飛んでくるので,大きな脅威となる。右にも左にも威力があるが,主武器はやはり左だろう。うまさは感じられないが,恐ろしい相手である。接近戦は得意とは言えない。対戦する場合は中間距離は避けるべきだろう。

6回までの採点 リベラ 岩渕
主審:福地勇治 *** ***
副審:浅尾和信 60 52
副審:レイモンド・チャン(香港) 58 54
副審:ビニー・マーチン 59 53
参考:MAOMIE 59 53


     ○リベラ:17戦15勝(13KO)2敗     22歳     身長:176cm
     ●岩渕:32戦26勝(22KO)6敗      30歳     身長:170cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:木村拓也

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                      2016年2月17日(水)    後楽園ホール
                                10回戦
                IBF世界S・バンタム級1位   K      O  インドネシア S・バンタム級チャンピオン
                ○   和氣慎吾    5回1分25秒     ワルド・サブ   ●
                               (古口) 123 3/4 lbs                        (インドネシア) 120 3/4 lbs
               WBA3位,WBC13位,WBO15位

 開始早々から軽快な動きでリズムを取りながらシャープなパンチを繰り出す和氣。サブが右を振って入ろうとするところ,早くも左ストレートのカウンターが決まる。さらに左アッパー,右フック,終盤にも左ストレートを浴びせる和氣。
 和氣のスピーディなパンチで試合はワンサイドゲームの様相。サブは捨て身というよりは焼け糞に近い大振りを繰り返すが,パンチは空を切る。4回には空振りとダメージですっかり消耗する。
 5回,戦意を失ったように力なく下がったサブを青コーナーに釘付けにして左ストレート,ボディへの右フックを浴びせる和氣。ここで福地主審がカウント8を数える。これは辛うじて再開となったが,和氣が青コーナーにサブを詰めて攻勢。福地主審が再びダウンを宣告した直後にタオルが投入された。

 世界を目指す和氣がインドネシア王者を全く歯牙にも掛けない圧勝で存在をアピールした。相手の動きを冷静に見て左ストレート,ボディへの左アッパー,右フックを浴びせて一方的に進めた。力量の差が大き過ぎて,世界戦を占うには不十分なマッチメイクだった。スピードやカウンターのタイミングは世界に通用する。狙い過ぎず,手数を多くすることだろう。
 サブはインドネシア王者という触れ込みだが,スピードがない左右フックを振りまわすだけ。和氣との力の差が大きかった。上下に散らされたパンチ,特にボディブローが効いてしまった。

     主審:福地勇治,副審:葛城明彦&染谷路朗&安部和夫
     ○和氣:26戦20勝(12KO)4敗2分   28歳   身長:173cm
     ●サブ:10戦7勝(2KO)3敗        26歳
     放送:TBS     解説:佐藤 修     実況:杉山真也

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                      2016年2月17日(水)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本フライ級(ノーランク)  K       O   日本フライ級9位
                ○   長嶺克則    3回0分40秒    山下賢哉   ●
                                (マナベ) 115 lbs                         (古口) 115 lbs

 初回,パンチパーマの山下が左右フックで積極的に攻める。一方の長嶺はやや距離を取る。中盤,タイミングのいい山下のワンツーがアゴにクリーンヒット。このパンチで長嶺は赤コーナー付近のロープ際で右膝をついてダウン(カウント8)。このとき倒れている長嶺にパンチを浴びせた山下は減点された。
 2回,ニュートラルコーナーに長嶺を詰めて左右フックの連打に出る山下。しかし,スピードがなく,逆に長嶺の冷静さが目立つようになった。
 3回,相変わらず積極的に攻め続ける山下。しかし,ニュートラルコーナーに下がった長嶺の右アッパーがアゴにヒット。これで効かせたところから長嶺が一気に反撃に転じる。左右フックに次ぐ右フックでぐらつく山下。大きくバランスを崩しながらも回り込もうとするが,アゴに右ストレートを打ち込まれ,前に落ちて倒れ込む。朦朧としたままカウントを聞いているところでタオルが投入された。

 2012年(長嶺)と2014年(山下)の全日本新人王同士の対決。先制のダウンを奪われた長嶺が逆転KOでランカーの山下を沈めた。右ストレートに鋭いものがある右ボクサーファイター。積極的に攻める山下に対し,冷静に対処したことが勝利につながった。3回には攻め込んでくる山下のアゴに決めた右アッパーでぐらつかせ,一気に畳みかけた。
 山下は右ファイタータイプ。初回にワンツーの巧打で奪ったダウンは鮮やかだった。その後もアグレッシブな攻撃でリードしたが,アゴのガードに甘さがあり,そこを突かれて敗れた。

     主審:葛城明彦,副審:吉田和敏&福地勇治&安部和夫
     ○長嶺:12戦11勝(7KO)1敗   24歳   身長:169cm
     ●山下:10戦8勝(5KO)2敗    19歳   身長:166cm
     放送:TBS     解説:佐藤 修     実況:伊藤隆佑

※ 第1ラウンド,倒れている相手に対する加撃によって山下は減点1。

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