熱戦譜〜2015年12月の試合から


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試合日 試合 結果
2015.12.05 8回戦  清水優人  KO6R  マキシ・ナハク
2015.12.11 10回戦  長谷川穂積  判定  カルロス・ルイス
2015.12.14  日本スーパーフェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 尾川堅一  5R負傷判定  内藤律樹
2015.12.14  東洋太平洋スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 伊藤雅雪  判定  江藤伸悟
2015.12.16  WBO世界バンタム級
 指名挑戦者決定戦12回戦
 マーロン・タパレス  TKO2R  大森将平
2015.12.19 8回戦  中澤 奨  判定  渡部大介
2015.12.19 4回戦  辰吉寿以輝  判定  脇田洸一
2015.12.19 8回戦  池水達也  KO1R  カオムサット・パジャイジム
2015.12.20  5回戦(フライ級決勝)
 第62回全日本新人王戦
 坂本真宏  KO3R  志賀弘康
10 2015.12.20  4回戦(スーパーフライ級決勝)
 第62回全日本新人王戦
 梶 颯  KO1R  井上太陽
11 2015.12.20  5回戦(スーパーバンタム級決勝)
 第62回全日本新人王戦
 市村蓮司  KO1R  金井隆明
12 2015.12.29  WBO世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井上尚弥  TKO2R  ワルリト・パレナス
13 2015.12.29  IBF世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 八重樫 東  判定  ハビエル・メンドサ
14 2015.12.29  日本フェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 細野 悟  判定  下田昭文
15 2015.12.29 10回戦  松本 亮  TKO2R  ジェストニー・アウティダ
16 2015.12.29 6回戦  井上浩樹  KO1R  ジャクソン・コエラピー
17 2015.12.31  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  TKO11R  ファン・カルロス・レベコ
18 2015.12.31  IBF世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 ホセ・アルグメド  9R終了負傷判定  高山勝成
19 2015.12.31  日本スーパーフライ級
 タイトルマッチ10回戦
 石田 匠  TKO4R  大塚隆太
20 2015.12.31  東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 山本隆寛  TKO2R  ストロング小林佑樹
21 2015.12.31  WBO世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 田中恒成  KO6R  ビック・サルダール
22 2015.12.31  WBA世界スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  TKO3R  オリバー・フローレス
23 2015.12.31  WBA世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 田口良一  TKO9R終了  ルイス・デラローサ

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                      2015年12月5日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                 日本S・ウェルター級2位   K       O  インドネシア S・ウェルター級2位
                ○   清水優人    6回0分41秒   マキシ・ナハク   ●
                         (木更津グリーンベイ) 153 1/2 lbs                     (インドネシア) 153 lbs

 初回,重い左ジャブ,ストレートを放って迫るナハク。清水は慌てず左ジャブからボディに左アッパー,そして出バナにワンツーを合わせる。
 2回,清水はナハクをワンツーでロープに詰め,左右フックでボディを叩く。ナハクの左フック,右ストレートも油断できない。3・4回にも清水がロープに詰めて右ストレート,左アッパーのボディブローを浴びせた。
 5回開始早々,右フックを空振りしたナハクが大きくバランスを崩し,尻餅。このとき清水の左フックが軽く当たっており,マーチン主審はダウンを宣告した(カウント8)。狙い過ぎてもたつきを見せた清水は,終了間際に青コーナーに詰めてワンツーの連打を浴びせる。
 6回,ワンツーでナハクを追う清水。ロープに詰めて右アッパーから左フック。さらに左フックがアゴに決まり,ナハクは腰から落ちてダウン。立ち上がったが,半ば戦意を失っており,そのままカウントアウトされた。

 日本タイトル挑戦を目指す清水がインドネシアのランカーをKOで降し,アピールした。ナハクのラフな攻撃にも慌てず,左ジャブ,ワンツーで丹念に組み立てた試合運びが目立った。接近して見舞う左アッパー,右フックのボディブローも武器になっている。5回に迎えたチャンスに狙い過ぎて手数が減り,詰めの甘さが出たことは反省点である。
 ナハクは右ファイタータイプで左ジャブ,ストレートは重い。打ち方は良くないが,思い切り放つ左右フックは油断がならない。

     主審:ビニー・マーチン,副審:杉山利夫&土屋末広&岡庭 健
     ○清水:15戦11勝(4KO)2敗2分    27歳   身長:183cm
     ●ナハク:21戦8勝(3KO)11敗2分   29歳   身長:174cm
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:山ア 誠

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                    2015年12月11日(金)    神戸市立中央体育館
                               10回戦
                  WBC世界フェザー級9位       WBO世界S・フェザー級5位
                ○   長谷川穂積    判 定    カルロス・ルイス   ●
                                (真正) 127 lbs                     (メキシコ) 126 lbs
                     IBF13位

 初回から長谷川が気合い,集中力が漲った表情で速い左ストレートをボディ,顔面に飛ばす。ルイスも強い右ストレートを飛ばし,油断ができない。
 2回,長谷川は右ジャブで牽制しながらフェイントを使い,踏み込んで左フックを顔面にクリーンヒット。ルイスは思い切った左アッパー,右ストレートを振るが,長谷川はよく反応している。
 ここまでは好調なところを見せた長谷川だが,3回,思わぬピンチを招いた。前半は長谷川が右ジャブからボディに左ストレート,フックを決め,うまく戦っていたが,終盤,ルイスが思い切って打ち込んだ右ストレートのカウンターを食い,腰から落ちてダウン(カウント8)。長谷川は鼻から出血。
 4回終了間際には長谷川がワンツーで攻勢に出るが,5回,再び痛恨のダウンシーンがあった。打ち終わりに思い切った右ストレートを狙っているルイス。2分過ぎ,右ジャブの打ち終わりにルイスが打ち込んだ右ストレートのカウンターがアゴに決まり,長谷川はまたしても腰から落ちてダウン(カウント8)。3回に喫したダウンと同じような倒れ方だった。
 7回,危ないタイミングで右ストレート,左アッパーを飛ばすルイス。
 雲行きが怪しくなったが,8回以降は長谷川が主導権を握った。ルイスの危険なパンチも飛んでくるが,長谷川はこれをウィービング,ダッキングでかわす。
 10回,長谷川は動きが良くなる。2分過ぎ,左ストレート,左右フックで攻勢に出てルイスを下がらせる。

 世界ランカー同士の対決は見応えのある試合内容となった。長谷川は2度のダウンを喫して苦しい戦いになったが,要所に巧打を決めて辛くも勝利をモノにした。全般的に足が良く動き,体の切れやスピードは申し分なかったが,不用意なパンチで倒されたことは大きな反省点。いずれも打ちに行こうとしてガードが下がったところに右ストレートをカウンターされたもの。今後の動向が注目されるが,打たれ脆さやディフェンス面の不安が垣間見られた。
 ルイスは右ファイタータイプ。思い切り打ち込む右ストレートには,低いKO率が信じられないほどの破壊力がある。ヒットしなかったが,アゴに突き上げる左アッパーも怖いパンチ。その反面,狙い過ぎているためか,相手を見てしまって手数が減るという欠点もある。

採点結果 長谷川 ルイス
主審:宮崎久利 *** ***
副審:近藤謙二 95 94
副審:野田昌宏 95 93
副審:原田武夫 96 93
参考:MAOMIE 95 93


     ○長谷川:40戦35勝(15KO)5敗   34歳   身長:168cm   リーチ:169cm
     ●ルイス:16戦14勝(5KO)2敗     22歳

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:佐藤義朗

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                   2015年12月14日(月)    後楽園ホール
                     日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦
                  挑戦者(同級1位)  負 傷 判 定    チャンピオン
               ○   尾川堅一    5回2分28秒    内藤律樹   ●
                             (帝拳) 130 lbs                       (E&Jカシアス) 130 lbs
                       WBC15位                 WBC8位,IBF13位

 初回,ゴングと同時に右ストレートを振って襲いかかる尾川。内藤は右ジャブで牽制し,左ストレートを見舞う。尾川は小刻みなフェイントから右ストレートを狙う。終了間際,尾川の右ストレートがアゴに決まり,内藤は腰から落ちてダウン(カウント8)。内藤は立ち上がったが,足元がふらつく。
 2回,内藤のダメージを見て取った尾川は開始早々から青コーナーやロープに詰め,右ストレート,左右アッパーで猛然と襲いかかる。ロープを背負った内藤は必死のディフェンスでかわし,クリンチに出る。
 4回は内藤がうまく戦っている。じりじりと下がりながら,右ジャブで牽制し,左ストレート。この回は尾川の右ストレートが流れる。
 5回,右ジャブで立て直しを図る内藤。尾川も右ストレートを振るが,ヒットはない。2分過ぎ,尾川が右を振って入ろうとした瞬間にバッティングが発生して内藤の右目上から激しく出血し,中断する。ドクターチェックの結果,試合続行不能とされ,試合がストップした。

 今年最も注目された日本タイトル戦は息詰まるような試合展開となった。初回にダウンを奪うなど確実にポイントを重ねた尾川が初挑戦で王座を奪取した。負傷判定という不完全燃焼とも言える結果だったが,見応え十分。右ストレートに必殺の切れ味を持つ右ボクサーファイター。この右ストレートとボディへの左アッパーで序盤からアグレッシブに攻めて主導権を握った。4回からは内藤が落ち着きを取り戻して尾川の手数が減り,パンチも流れる場面が多くなった。左ジャブが出ず,攻撃が単調になった。
 内藤は4度目の防衛に失敗。初回のダウンがすべてを狂わせたと言える。2回からは右ジャブで牽制しながら左ストレートを決め,落ち着きを取り戻した。これから挽回という矢先の負傷で,不運な試合となった。再戦に期待する。

4回までの結果 尾川 内藤
主審:中村勝彦 *** ***
副審:杉山利夫 49 46
副審:吉田和敏 49 47
副審:安部和夫 49 46
参考:MAOMIE 49 46


     ○尾川:18戦17勝(14KO)1敗   27歳   身長:173cm
     ●内藤:14戦13勝(5KO)1敗    24歳   身長:173cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:竹下陽平

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                    2015年12月14日(月)    後楽園ホール
                   東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                      チャンピオン         挑戦者(同級3位)
                ○   伊藤雅雪   判 定   江藤伸悟   ●
                              (伴流) 129 3/4 lbs             (白井・具志堅) 130 lbs

 同型の右ボクサーファイター同士の対戦。初回,ともに左ジャブからワンツーをボディに送る。2回には伊藤が左ジャブをボディに打ってガードを下げさせ,右ストレートをアゴに打ち込む。
 3回,江藤は右ストレートをヒットするが,右目下をカット。
 6回,左ジャブでガードを開かせ,すかさずカウンターの右ストレートをアゴにヒットする伊藤。7回にも伊藤が左ジャブを使い,再び右ストレートのカウンターをヒット。江藤は思うように攻められない。
 8回,伊藤は右ストレートから左フックをヒット。さらに右ストレートのカウンターが決まる。
 10回,江藤には疲れが見える。逆に元気が出た伊藤は小気味の良い左ジャブが出る。さらに右ストレートから接近して左右アッパーをボディに集める。江藤は弱気な面が出た。
 11回,明確に主導権を握った伊藤が出バナに左ジャブを飛ばす。さらに右ストレート,ボディへの左右アッパー。弱気な表情が目立つ江藤は後退し,下がり切れないとクリンチに出る。12回,決定打はないものの,伊藤が押し気味に進める中,終了ゴングを聞いた。

 伊藤は初防衛に成功。先手で攻めて左ジャブ,右ストレートをヒットし,終始リードを保った。右ストレートのカウンターのタイミングは抜群。しかし,単発で攻撃のつながりがないことが難点。10回以降に手数を増やしてプレスをかけたが,これを序盤から仕掛けるべきだった。
 江藤はリーチに恵まれており,右ストレート,左右フックを得意としている。やや腰高なところが弱点。積極的に攻めればチャンスもあっただろうが,伊藤に先手を取られ,消極的な姿勢が目立った。終盤は弱気が出てしまい,下がる場面が多くなった。

採点結果 伊藤 江藤
主審:土屋末広 *** ***
副審:吉田和敏 118 111
副審:福地勇治 117 111
副審:安部和夫 118 111
参考:MAOMIE 119 111


     ○伊藤:20戦18勝(8KO)1敗1分   24歳   身長:174cm
     ●江藤:22戦17勝(9KO)4敗1分   26歳   身長:175cm

     放送:フジテレビ
     解説:川島郭志
     実況:鈴木芳彦

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                     2015年12月16日(水)    島津アリーナ京都
                      WBO世界バンタム級指名挑戦者決定戦12回戦
                   WBO世界バンタム級2位   T   K  O   WBO世界バンタム級1位
                ○   マーロン・タパレス    2回1分35秒    大森将平   ●
                               (比国) 116 1/4 lbs                          (ウォズ) 117 1/2 lbs
                                                    WBC10位,IBF3位

 初回開始早々,タパレスのオーバーハンドレフトが決まり,大森は思わずグラブをついてダウンを喫した(カウント8)。嵩にかかって攻め込むタパレスに押し込まれる大森。右ジャブで腰が砕け,ロープ際で2度目のダウン(カウント8)。さらに右フックでロープに腰を落とし,3度目のダウン(カウント8)。攻勢に出るタパレスに押され,守勢一方の大森。
 2回,小刻みに右ジャブを連打してタパレスの前進を止めようとする大森。タパレスは構わず攻め込む。相打ちの右フックがアゴに決まり,大森は仰向けにダウン(カウント8)。辛うじて立ち上がったが,タパレスの厳しい詰めが待っていた。右フックに次ぐ左ストレートにロープ際でよろめいたところでモレット主審が割って入った。

 世界挑戦のチャンスとばかりに思い切ったマッチメイクに出た大森だが,若さを露呈して4度のダウンを喫した末に完敗となった。動きに硬さがある序盤に先制されて浮足立ったことがすべてだろう。2回に右ジャブを多用して立て直しを図ったが,タパレスの突進を止めることはできなかった。上背やリーチで上回っているだけに,最初から右ジャブでリズムを作っていればと悔やまれる。
 タパレスはサウスポーのファイタータイプ。フィリピン人特有の体のバネを利かせた左ストレート,右フックに威力がある。キャリアの浅い大森が調子に乗らないうちに叩いたことが勝因。詰めも鋭く,世界ランカーとしての実力を存分に披露した。

採点結果 タパレス 大森
主審:ルー・モレット(米国) *** ***
副審:リサ・ジアンパ(米国) 10
副審:クリス・フローレス(米国) 10
副審:ビル・ラーチ(米国) 10
参考:MAOMIE 10


     ○タパレス:30戦28勝(11KO)2敗   23歳   身長:163cm
     ●大森:16戦15勝(10KO)1敗      22歳   身長:173cm

     放送:YOUTUBE
     解説:なし
     実況:なし

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           2015年12月19日(土)    大阪府立体育会館第2競技場
                            8回戦
                日本S・バンタム級8位      日本S・バンタム級(ノーランク)
              ○   中澤 奨    判 定    渡部大介   ●
                           (大阪帝拳) 122 lbs               (ワタナベ) 122 lbs

 初回,ともに好調なスタートを切る。中澤は左ジャブから右ストレート,ボディに左アッパーを放つ。渡部も左フックをヒット。2回,渡部は左フックのカウンターを狙うが,中澤が先に手を出し,右からの左ジャブをヒット。
 3・4回は渡部が先に手を出す。豪快な左右フックでどんどんプレスをかけていく渡部。
 しかし,後半は再び中澤が主導権を握った。渡部は左右フックで迫るが,ストレート系のパンチが欲しいところ。5回,中澤は右ストレート,フック,ボディに左アッパー。中澤の右ストレートがクリーンヒットする。
 6回,打ち合いが続くが,中澤が勝る。中澤の左フックのカウンターがクリーンヒット。さらに,左右ショートフックの連打からボディに左アッパーを見舞う。
 7回,中澤が打ち勝っている。左アッパーのボディブロー,右ストレート,左フックを浴びせる。右ストレートで大きくバランスを崩した渡部はロープに突っ込む。ロープがなければダウンしていたと判断した川上主審はカウント8を数えた。
 8回,一進一退の打ち合いが続くが,中澤がリードする。

 アマチュア出身者同士の対戦。中澤は興国高→東京農大で鳴らした右ボクサーファイター。右ストレート,左フック,アッパーを得意としている。やや力みが目立ち,攻撃が単調になった。たとえば右ストレートから溜めを作って返す左フックといようなコンビネーションが欲しい。
 渡部は札幌工→道都大に進んだ右ファイタータイプ。スピードがある右ストレート,左フックは威力がある。ただ無駄な動きが多く,エネルギーのロスが目立つ。

採点結果 中澤 渡部
主審:川上 淳 *** ***
副審:野田昌宏 78 73
副審:新井久雄 78 75
副審:北村信行 78 75
参考:MAOMIE 78 74


     ○中澤:8戦8勝(4KO)      23歳   身長:171cm
     ●渡部:4戦2勝(2KO)2敗   24歳   身長:163cm

     放送:G+
     解説:六車卓也
     実況:本野大輔

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                2015年12月19日(土)    大阪府立体育会館第2競技場
                                4回戦
                 日本S・バンタム級(ノーランク)      日本S・バンタム級(ノーランク)
                ○   辰吉寿以輝    判 定    脇田洸一   ●
                             (大阪帝拳) 119 1/4 lbs                (クラトキ) 119 1/2 lbs

 初回,脇田が好調なスタートを見せた。良く見て左ジャブを細かく突く。辰吉の左ボディブローに左フックを合わせる脇田。
 2回,前半は脇田が左ジャブ,フックでうまく戦う。しかし,終盤に入ると辰吉がワンツー,左フックの連打で脇田をロープに詰めて攻勢に出る。3回,辰吉は右から入って返しの左ジャブでのけぞらせるなど,積極的に追い込む。逆に左ジャブで辰吉を止め切れずに入られてしまう。浮き足立った脇田はバランスが悪くなった。
 4回後半,左右フック,アッパーで追い込んでいく辰吉。終了間際,左フックでロープにもたれた脇田はピンチの中で終了ゴングに救われた。

 デビュー3戦目を迎えた辰吉だが,力みが目立って不本意な試合内容となった。左ジャブが出ず,強いパンチを打とうとする気持ちが先行した印象が強い。やはり基本は左ジャブ。これを上下に打ったり,フェイントに使うなど,とにかく左ジャブを使いこなすことを心がけるべきだろう。
 脇田は右ボクサーファイター。左ジャブ,フック,右ストレートを得意としている。序盤はアップライトスタイルからの左ジャブで辰吉の動きを封じた。しかし,2回後半からはその左ジャブが出なくなって入り込まれた。

採点結果 辰吉 脇田
主審:宮崎久利 *** ***
副審:野田昌宏 39 37
副審:こしじま・じろう 39 38
副審:北村信行 39 37
参考:MAOMIE 39 37


     ○辰吉:3戦3勝(2KO)   19歳   身長:167cm
     ●脇田:4戦2勝2敗      25歳   身長:170cm

     放送:G+
     解説:六車卓也
     実況:尾山憲一

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                   2015年12月19日(土)    大阪府立体育会館第2競技場
                                 8回戦
                日本S・バンタム級(ノーランク)  K      O     タイ国S・バンタム級(ノーランク)
                ○   池水達也     1回0分37秒     カオムサット・パジャイジム   ●
                            (大阪帝拳) 120 1/4 lbs                            (タイ) 119 3/4 lbs

 初回,じりじりと前に出るカオムサット。様子を窺っていた池水が左ジャブから踏み込んで放った右ストレートが炸裂。この一撃でカオムサットは呆気なく大の字に。深々と沈んだまま起き上がれず,担架で搬出された。

 あまりにも鮮やかなワンパンチKOだった。池水は右ボクサーファイターで右ストレートを得意としている。左ジャブをフェイントに使い,すかさず打ち込んだ右ストレートが左耳の下,いわゆるアンダージイヤーという部位にヒットしたもの。これまでハードパンチャーという印象はなかったが,今日は痛烈な決め手を持っていることを証明した。今はノーランカーだが,一度はランクインしており,その力は十分にある。
 カオムサットは右ボクサーファイター。ぎこちない上体の動きから前に出て左ジャブを出していたが,何もしないままに沈められた。

     主審:新井久雄,副審:宮崎久利&川上 淳&北村信行
     ○池水:14戦13勝(6KO)1敗        22歳   身長:167cm
     ●カオムサット:23戦13勝(2KO)9敗1分   22歳   身長:165cm
     放送:G+     解説:六車卓也     実況:本野大輔

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               2015年12月20日(日)    後楽園ホール
                第62回全日本新人王決勝戦(フライ級)
                           5回戦
                  西軍代表    K       O    東軍代表
            ○   坂本真宏    3回2分07秒   志賀弘康   ●
                         (六島) 112 lbs                   (石神井スポーツ) 112 lbs
             坂本は敢闘賞を受賞

 初回,志賀が小刻みな動きから左ジャブを放って積極的に攻め込む。坂本は良く見て重い左右フックで応戦。坂本の右ストレートで志賀が一瞬よろめく。さらに右ストレートのカウンターも決まり,がっしりとした上体から迫力ある攻撃を見せる坂本が優位に立つ。終盤には志賀が左フックから反撃に出た。
 2回,志賀が上体を揺すりながらワンツーを放って積極的に攻める。顔面を紅潮させた坂本はスピードも落ちる。
 3回,自分のリズムを取り戻した志賀。しかし,ガードを固めた坂本は足を止め,出バナを叩くチャンスを待つ。志賀をロープに詰めた坂本は思い切った左フックをボディに。そこから一気に攻勢に出る坂本。打ち下ろした右フックがアゴに決まり,志賀の足がもつれる。決めにかかる坂本に対し,志賀もワンツーの連打で猛然と反撃に出る。坂本も苦しいが,左アッパーがアゴに炸裂し,志賀はロープ際で崩れるようにダウン。立ち上がったが朦朧としており,吉田主審はそのままカウントアウトした。

 パンチ力で上回る坂本が持ち味の強打で試合を決めた。右ストレート,左フックを武器とする右ファイタータイプ。大阪市立大に在学中の現役大学生ボクサーである。発達した上体から放つパンチにはフライ級とは思えぬ破壊力がある。志賀の手数に押される場面が見られたことは反省点。体の硬さが難点ではあるが,決め手を持っている強味が出た。
 志賀は右ボクサーファイター。上体を小刻みに揺すりながら左ジャブ,ワンツーを放って積極的に攻める。良く手数が出ることが強味。しかし,パンチ力では坂本に劣っており,いいところまで攻めながらもパワーに屈した。

     主審:吉田和敏,副審:染谷路朗&福地勇治&ビニー・マーチン
     ○坂本:6戦6勝(4KO)      24歳   身長:164cm
     ●志賀:7戦6勝(3KO)1敗   23歳   身長:163cm
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:辻岡義堂

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                2015年12月20日(日)    後楽園ホール
                第62回全日本新人王決勝戦(スーパーフライ級)
                          4回戦
                  東軍代表  K      O    西軍代表
             ○   梶 颯   1回2分25秒   井上太陽   ●
                        (帝拳) 115 lbs                   (広島三栄) 113 3/4 lbs
                 梶 颯=かじ・はやて
             梶は技能賞を受賞


 開始ゴングと同時に井上が積極的に攻める。梶は落ち着いてこれに対応。井上は左右フックで攻め立てるが,梶は左フックのカウンターをアゴに決めてぐらつかせる。一気に左右フックをまとめれば,井上は崩れるようにダウン(カウント8)。井上は反撃に出るが,梶の右ストレートがアゴに決まり,後方に右膝から落ちて2度目のダウンを喫し,万事休す。

 梶が18歳という若さに似合わぬ冷静な試合運びを見せ,見事なKOで全日本新人王のタイトルを手にした。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックに威力がある。チャンスにまとめる連打に優れたものがある。最初のダウンを奪ったのは左フックのカウンターでぐらつかせたところから一気にまとめた連打。大振りせず,まとめて打てるのは大きな強味である。
 井上は好戦的な右ファイタータイプ。思い切って放つ左右フックに威力がある。しかし,左右フックを打つときに中央のガードが開いてしまうことが弱点。そこを梶に突かれてしまった。

     主審:ビニー・マーチン,副審:土屋末広&杉山利夫&中村勝彦
     ○梶:4戦4勝(3KO)       18歳   身長:164cm
     ●井上:6戦4勝(3KO)2敗   23歳   身長:162cm
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:辻岡義堂

※ 新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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               2015年12月20日(日)    後楽園ホール
              第62回全日本新人王決勝戦(スーパーバンタム級)
                            5回戦
                   東軍代表    K      O    西軍代表
            ○   市村蓮司   1回1分36秒   金井隆明   ●
                       (RK蒲田) 121 3/4 lbs                   (ロマンサ雅) 122 lbs
             市村はMVPを受賞

 初回,市村が左ジャブでプレスをかける。金井は右ストレートを伸ばすが,届かない。市村は左アッパーのボディブローから左フック。さらに右ストレートから左フックをフォローすれば,金井は腰から落ちてダウン(カウント8)。再開後,一気に勝負に出る市村。必死の抵抗を試みる金井だが,鮮やかなワンツーをアゴに打ち込まれ,仰向けに2度目のダウンを喫して万事休す。

 市村がMVPに相応しい速攻を見せた。山中慎介,村田諒太を輩出した南京都高でアマチュアのキャリアを積んでいる。シャープなワンツー,左フックを武器とする右ボクサーファイター。大振りせず,切れのいいパンチがタイミング良く出ることが強味。
 金井は右ファイタータイプで右ストレートを得意としている。市村の積極的な攻撃に押され,いいところなく退いた。

     主審:吉田和敏,副審:杉山利夫&福地勇治&土屋末広
     ○市村:8戦6勝(5KO)2敗    22歳   身長:170cm
     ●金井:11戦7勝(3KO)4敗   29歳   身長:169cm
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤 翔

※ 新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                      2015年12月29日(火)    有明コロシアム
                       WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級1位)
                ○   井上尚弥   2回1分20秒   ワルリト・パレナス   ●
                               (大橋) 115 lbs                       (比国) 114 lbs

 開始早々から試合は井上のワンマンショーの様相を呈した。鋭い左ジャブ,ワンツーから左アッパーのアゴ打ちという見事なコンビネーションが冴える。その速さ,鋭さに会場から大きなどよめきが漏れた。パレナスは距離を詰めて左右フックのボディ攻撃を試みるが,井上は全く動じない。逆に左に回り込みながら左ジャブ,フック,ワンツーから左アッパーが飛んだ。
 2回,試合は呆気なく決着がついた。パレナスは左フックで攻め込むが,逆に井上が左フックでチャンスを掴む。パレナスをロープに詰めた井上はワンツーから左アッパーのボディブローで攻め込む。ガードの上からのワンツーで朦朧としたところに再び強烈なワンツーが炸裂し,パレナスはロープ際で弾き飛ばされるようにダウン(カウント8)。ふらつきながら立ち上がったパレナスに襲いかかる井上。左フックでぐらついたパレナスはロープ際に後退。右ストレートからの左フック2発を浴びたパレナスはしゃがみ込むように膝をついて2度目のダウン。カウントの途中でオルテガ主審が試合をストップした。

 右拳の負傷によって1年間のブランクを作った井上だが,それをモノともしない圧巻の復活劇で初防衛を飾った。パンチ力があるパレナスに対し,回り込みながら左ジャブ,フックで圧倒した。ワンツーからアゴへの左アッパーは目にもとまらぬスピードと相変わらずの鋭さ,硬さがある。今後よほどの慢心がなければ,王座安泰はもちろんのこと,さらに上のクラスへの進出も十分に期待できる。
 パレナスはウォーズ・カツマタというリングネームで日本のリングに上がっていたことがある。右ファイタータイプで,このクラスとしては破格のKO率を誇るハードパンチャー。主武器は右ストレート,左フック。調子に乗せると非常に手強い相手だったが,それを許さなかった井上の想像を絶するプレスの強さだけが目立った一戦である。

初回の採点 井上 パレナス
主審:マイク・オルテガ(米国) *** ***
副審:パトリック・ラッセル(米国) 10
副審:レビ・マルチネス(米国) 10
副審:パトリック・モーリー(米国) 10
参考:MAOMIE 10


     ○井上:9戦9勝(8KO)              22歳   身長:163cm   リーチ:172cm
     ●パレナス:32戦24勝(21KO)7敗1分   32歳   身長:165cm   リーチ:170cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&村田諒太
     実況:竹下陽平

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                    2015年12月29日(火)    有明コロシアム
                      IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級8位)              チャンピオン
                ○   八重樫 東    判 定    ハビエル・メンドサ   ●
                               (大橋) 107 1/2 lbs                 (メキシコ) 107 1/2 lbs

 左のメンドサ,右の八重樫。初回,八重樫が好調なスタートを見せた。軽快な動きからよく見てワンツー,ボディへの左フックをダブルで。メンドサも思い切った攻撃で迫るが,八重樫は先手で攻めている。
 2回,八重樫の右ストレート,左フックに対し,メンドサも右フック,左アッパーの強烈なボディブローで食い下がる。しかし,八重樫はすぐに右アッパーを返す。終了間際,打ち合いになるが,右ストレートでメンドサがぐらつく。3回にも八重樫の右ストレートでメンドサがぐらつく場面が見られた。
 4回中盤,左右フックのボディブローでメンドサの動きが鈍り,上体が起きる。八重樫はここから上に右ストレートを浴びせる。5回には八重樫が鋭い出入りからワンツーをヒットし,動きとスピードでメンドサを翻弄した。メンドサの右フックもヒットするが,左目上のカット(八重樫の有効打による傷)と鼻からの出血を見た。
 7回,王者の意地を見せたメンドサが執拗な攻撃で迫る。左右フック,アッパー,左ストレートを打ち込まれる八重樫。右ストレートのカウンターを返すが,鼻から出血し,左目上も腫れて不安を抱かせた。
 しかし,8回,再び八重樫が主導権を握り,鋭いステップからワンツーをヒット。これでメンドサが大きくバランスを崩す。9・10回,八重樫のスピード,技巧について行けないメンドサ。
 11回,八重樫のワンツーが再三ヒットする。メンドサも右フックを決めるが,八重樫の左右フックでぐらつき,グロッギー気味。
 12回,動きで翻弄する八重樫。2分過ぎ,右ストレートでメンドサの腰が落ちる。一気に攻勢に出る八重樫。メンドサはダウン寸前でふらふらの状態のままゴングに救われた。

 壮絶な打撃戦に終始した一戦。激闘王・八重樫が面目躍如の激しい戦いを制し,3階級制覇を達成した。大振りせず,動きのスピードと鋭いパンチで圧倒した見事な勝利である。相手の動きを冷静に見極め,出バナに右ストレート,さらに左右フックのボディブローを的確に決めて着実にリードを広げた。フェイントをかけ,緩急をつけるなど,技巧の限りを尽くした見事な試合内容である。
 メンドサは2度目の防衛に失敗。好戦的なサウスポーのファイタータイプである。長いリーチから接近して左右フック,アッパー,左ストレートで思い切った攻撃を仕掛ける。しかし,八重樫に読まれ,スピードに翻弄された。執拗な攻撃を身上としていてボディブローが強烈だが,そのボディブローで自らの動きが鈍ったのは皮肉である。

採点結果 八重樫 メンドサ
主審:ケニー・シャバリエ(米国) *** ***
副審:ユージン・グラント(米国) 117 111
副審:マイク・フィッツジェラルド(米国) 120 107
副審:ヒルトン・ウィテカー・Jr.(米国) 119 109
参考:MAOMIE 118 109


     ○八重樫:28戦23勝(12KO)5敗      32歳   身長:161cm,   リーチ:161cm
     ●メンドサ:28戦24勝(19KO)3敗1分   24歳   身長:162cm,   リーチ:174cm

     放送:フジテレビ
     解説:具志堅用高&川島郭志
     実況:立本信吾

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                  2015年12月29日(火)    有明コロシアム
                      日本フェザー級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン        挑戦者(同級1位)
                ○   細野 悟   判 定   下田昭文   ●
                               (大橋) 126 lbs               (帝拳) 126 lbs
             WBA3位,WBC11位,WBO6位,IBF5位

 右の細野,左の下田。初回,下田の出バナに右ストレートを決める細野。下田は軽く動きながらプレスをかける。2回終了間際,右ストレートがヒットし,下田がバランスを崩す場面が見られた。
 3・4・5回は下田が右に回りながら潜り込み,左右フック,左ストレートを巧打。逆に細野が空回りを始める。
 動きながらのパンチの応酬が続くが,後半は接近戦で上回った細野が再び主導権を握った。6・7回,細野は細かい左右フック,アッパーを上下に浴びせる。
 8回,下田の左アッパーが低く入り,減点1を取られた。それでも2分過ぎには細野をロープに詰めて左ストレートをヒット。
 終盤も接近戦の打ち合いが続く。9回,下田の左ストレート,フック,細野の左フック,右ストレート。10回,両者ともに疲労のピークだが,死力を振り絞ってパンチを出し続ける。2分過ぎ,右ストレートでぐらついて後退する下田。左右フックで攻勢に出る細野に対し,下田はクリンチで凌ぐ。

 実力者同士の好カードは生き残りを賭けた激しい打撃戦となった。細野は5度目の防衛に成功。右回りしながら左右フックを放つ下田に苦戦したが,接近戦での応酬で上回った。さすがに全盛時のパンチ力はないが,技巧が加わり,攻防の組み立てに厚みが増したと言える。
 下田は中盤に動きながらの左ストレート,フックのヒットでいい流れを作ったが,疲労がピークに達した終盤に細野の左フック,右ストレートを許したことが響いた。

採点結果 細野 下田
主審:中村勝彦 *** ***
副審:杉山利夫 97 92
副審:土屋末広 96 93
副審:ウクリッド・サラサス 95 96
参考:MAOMIE 96 93


     ○細野:33戦30勝(20KO)2敗1分   32歳   身長:170cm,   リーチ:168cm
     ●下田:37戦30勝(13KO)5敗2分   31歳   身長:171cm,   リーチ:165cm

     放送:BSフジ
     解説:川島郭志
     実況:木村拓也

※ 第8ラウンド,ローブローによって下田は減点1。

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                     2015年12月29日(火)    有明コロシアム
                               10回戦
                WBO世界バンタム級4位   T   K  O   東洋太平洋バンタム級8位
                ○   松本 亮    2回1分49秒    ジェストニ・アウティダ   ●
                             (大橋) 119 3/4 lbs                         (比国) 118 1/2 lbs
               WBCバンタム級9位,IBS S・フライ級8位

 このクラスとしては長身同士の対戦。初回,ガードを高くした松本は打ち下ろしの右ストレートから左アッパーをボディブロー。アウティダも思い切った右フックで応戦するが,距離があり過ぎて届かない。松本は右目上をカットする(アウティダの有効打による傷)。アウティダは相打ちの右ストレートをヒット。
 2回,アウティダの右ストレートでひやりとさせる場面があったが,松本はすぐに左フックで押し返す。すかさず見舞った右ストレートがヒットし,アウティダはニュートラルコーナーで腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,松本は左アッパーのボディブローに次ぐ右ストレート,左フックで襲いかかる。上体を丸めたアウティダがロープに詰まったところで土屋主審が試合をストップした。

 やや大味の試合になったが,パンチ力で勝る松本がKOで無敗を守った。173cmという長身から繰り出す右ストレート,左フック,ボディへの左アッパーに威力がある右ボクサーファイター。特に打ち下ろす右ストレートが強い。ただし,力に頼る面がある。もう少しリラックスして捨てパンチを使いたいところ。
 アウティダは右ファイタータイプ。こちらも170cmというのは長身の部類だろう。思い切り放つ右フック,ストレートはときおり相打ちのカウンターになる。しかし,最後は松本の強打にねじ伏せられた。

     主審:土屋末広,副審:安部和夫&福地勇治&ウクリッド・サラサス
     ○松本:17戦17勝(15KO)       21歳   身長:173cm
     ●アウティダ:13戦9勝(4KO)4敗   24歳   身長:170cm
     放送:BSフジ     解説:川島郭志     実況:木村拓也

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                    2015年12月29日(火)    有明コロシアム
                                 6回戦
                 日本S・ライト級(ノーランク)  K       O  インドネシア S・ライト級(ノーランク)
                ○   井上浩樹    1回2分44秒    ジャクソン・コエラピー   ●
                              (大橋) 139 1/2 lbs                       (インドネシア) 138 1/4 lbs
                   井上浩樹=いのうえ・こうき

 左の井上,右のコエラピー。軽く右ジャブで牽制しながらチャンスを窺う井上。左ストレートをボディに受けたコエラピーは腰が落ちてロープに詰まる。井上は右アッパー,フックに次ぐ左ストレートで攻勢。防戦一方のコエラピーは井上の左アッパー2発を打ち込まれ,腰から落ちてダウン(カウント8)。さらに左ストレート,右フックで攻勢に出る井上。左ストレートを受けたコエラピーは腰から落ちて2度目のダウン。コーナーに向かって首を振り,戦意を失った表情のままカウントアウトされた。

 拓大で鳴らした井上が圧勝でプロデビュー戦を飾った。井上尚弥・拓真兄弟のいとこにあたる。サウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フックにパンチ力がある。将来有望だが,それを占うには相手がお粗末。国内では受けてくれる相手が見つからないだろうから,育成していくためには今後のマッチメイクがポイントになるだろう。
 コエラピーは黒人のサウスポー。右ファイタータイプで右ストレートを得意としているが,スピードはない。井上の強打に腰が引けてしまい,最後は戦意喪失のKO負け。不甲斐なさだけが目立った。

     主審:杉山利夫,副審:安部和夫&福地勇治&中村勝彦
     ○井上:1戦1勝(1KO)         23歳   身長:177cm
     ●コエラピー:7戦3勝(1KO)4敗   22歳
     放送:BSフジ     解説:川島郭志     実況:立本信吾

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                2015年12月31日(木)    大阪府立体育会館第1競技場
                        WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K   O    挑戦者(同級2位)
                ○   井岡一翔   11回1分57秒   ファン・カルロス・レベコ   ●
                                (井岡) 112 lbs                         (アルゼンチン) 112 lbs

 序盤から積極的に井岡が仕掛け,優位に立った。左ジャブを多用し,上下に右ストレート,ボディへの左アッパーでプレスをかける。レベコも左フック,アッパーを振るが,井岡の左ジャブで早くも顔面が紅潮する。3回には接近戦でボディブローの応酬になる。レベコはバッティングで左目上をカット。
 4回,井岡は左右アッパーのボディブロー,右ストレートでレベコをロープに詰めて攻勢に出る。ボディへの右アッパーで上体を丸めて後退するレベコに容赦なく襲いかかる井岡。
 中盤はKOを狙っているのか,左ジャブが減ってやや小休止の状態。逆にレベコが細かく左ジャブ,左右フックを飛ばして積極的に攻めた。
 8回,井岡の右フックのボディブローにすかさず左フックのカウンターを返すレベコ。しかし,勢いもそこまで。9回,再び井岡がプレスを強めた。左右アッパーのボディブローからロープに詰め,ワンツーの釣る瓶打ち。ボディが効いて苦しそうな表情を浮かべるレベコ。リズムに乗った井岡は上下に打ち分けて容赦なく攻め込んだ。
 10回,井岡はボディに左右アッパーを集めてダメージを与える。レベコもボディブローで応酬するが,さすがにスピードが衰えた。
 11回,左ジャブを伸ばしながら前に出るレベコ。入ってくるところを待ち構えているのか,井岡は手数が少ない。しかし,リング中央でカウンターの左アッパーがレベコのボディに突き刺さる。さらに間髪入れず左から右のアッパーがボディを抉れば,レベコはたまらず前に落ちて土下座スタイルのままカウントを聞く。カウント9で辛うじて立ち上がって再開に応じる素振りを見せたが,苦しそうに上体を折り曲げたところでネルソン主審が試合をストップした。

 井岡は2度目の防衛に成功。8ヶ月前にタイトルを奪った前王者レベコを圧倒した会心のTKO勝利である。序盤から左ジャブを打って上下にパンチを散らしてプレスをかけた。しぶといレベコに対し,早い段階から見せていたボディブローで確実にダメージを与えたことが勝因だろう。左ジャブが減った中盤にレベコの立ち直りを許したが,それ以外は危なげない試合展開。自信に溢れた戦いぶりが目立った。
 王座奪回を目指したレベコだが,攻防一体の井岡の前に完敗という結果に終わった。左右フック,アッパーでの連打で食い下がったが,完全に動きを読まれていた。タフでしぶといことが強味だが,ボディブローで徐々に効かされたことが響いた。リターンマッチに挑んだが,39戦目にして初めてキャンバスに沈む屈辱を味わった。

10回までの採点 井岡 レベコ
主審:マーク・ネルソン(米国) *** ***
副審:スタンレー・クリストドーロー(南アフリカ) 96 94
副審:ステファノ・カロッツァ(イタリア) 97 93
副審:ジョン・ポートレイ(米国) 94 96
参考:MAOMIE 97 93


     ○井岡:20戦19勝(11KO)1敗    26歳   身長:165cm   リーチ:168cm
     ●レベコ:39戦36勝(19KO)3敗   32歳   身長:157cm   リーチ:161cm

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

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                2015年12月31日(木)    大阪府立体育会館第1競技場
                       IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                  挑戦者(同級8位)   負傷判定      チャンピオン
              ○   ホセ・アルグメド    9回終了    高山勝成   ●
                              (メキシコ) 105 lbs                    (仲里) 105 lbs

 例によって目まぐるしく動き回る高山。アルグメドは左アッパー,右ストレートで高山をロープに詰め,左右のボディブローを連打する。
 2回,かなりラフな攻撃で迫り,手数で押すアルグメド。ロングレンジからの右ストレートが想像以上に伸び,返しの左フック,アッパーもヒット。高山はバッティングで左目上をカット。
 3回,頭から突っ込むアルグメドに苦戦する高山。ロングレンジからの右ストレートでのけぞり,たじたじの高山。一方のアルグメドはさらに調子に乗るが,終盤,高山のボディ攻撃で動きが鈍ったアルグメドはクリンチに出る。
 4回,高山は左目上の傷によりドクターチェックを受けるが,下がらずに右ストレート,ボディへの左右フックで先手を取る
 5回,アルグメドはボディが効いて両足が揃うが,右ストレート,左フックが決まる。6回,ボディブローが効いて上体が立ち,足元も乱れているが,とにかく旺盛に手数が出るアルグメド。高山も応じてボディ連打の応酬が繰り広げられた。
 正念場の中盤戦だが,8回,高山は正面に立ったり真っ直ぐ下がって右ストレート,左フック,右アッパーを食う。左に加えて右目上からも出血を見る高山(偶然のバッティングによる傷)。
 9回,高山は両目上の傷によりドクターチェックを受ける。再開後,勝負所と見た高山は攻勢に出るが,不用意に出たところにアルグメドの右ストレート,左フック,右アッパーが飛ぶ。出血で視界を遮られたためか,被弾が目立つ高山。結局,9回終了後のインターバル中のドクターチェクにより両目上の傷が続行不能とされ,試合がストップした。

 高山は3度目の防衛に失敗。無尽蔵のスタミナと手数を誇る高山だが,本来のスピード,動きからは程遠い試合内容。中途半端な中間距離で右ストレート,左フックを食う場面が目立った。左ジャブでコントロールして右ストレートで相手の前進を止めることができなかった。
 アルグメドは右ファイタータイプで,数字以上にリーチが長く見える。執拗な連打が身上。ロングレンジからの右ストレートが良く伸び,返しの左フックが再三ヒットした。ボディブローで動きが鈍り,苦しくなりながらも手数だけは止まらなかった。ラフな面が目立ち,頭から突っ込んでバッティングになることが多い。

9回までの採点 アルグメド 高山
主審:島川威 *** ***
副審:ミッキー・ヴァン(英国) 87 84
副審:ファブリシオ・ロペス(メキシコ) 87 84
副審:原田武夫 85 86
参考:MAOMIE 86 85


     ○アルグメド:20戦16勝(9KO)3敗1分     27歳   身長:160cm,   リーチ:163cm
     ●高山:39戦30勝(12KO)8敗1無効試合   32歳   身長:158cm,   リーチ:159cm

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:赤荻 歩

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              2015年12月31日(木)    大阪府立体育会館第1競技場
                      日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン    T   K  O   挑戦者(同級5位)
                ○   石田 匠   4回1分13秒   大塚隆太   ●
                              (井岡) 115 lbs                     (18鴻巣) 114 3/4 lbs
                 WBA3位,WBC7位,WBO9位,IBF6位

 実力の差が大き過ぎて,開始早々から一方的な試合になった。サークリングしながら長いリーチをフルに活かした左ジャブ,ストレートを連発する石田。大塚も上体を振って左ジャブを返すが,通じない。石田のワンツーに大塚も右ストレートで応戦するが,2分過ぎ,石田のワンツーで大きく腰を落としてダウン寸前に陥る大塚。さらに右ストレートを浴びせれば,大塚は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がった大塚に対し,石田は右アッパー,左フック,右ストレートで攻勢に出る。
 2回,タイミング抜群の左ジャブでよろける大塚。石田の左ジャブに次ぐ右フックが決まり,大塚は後方に弾かれるように倒れ,仰向けにダウン(カウント8)。終盤,大塚は左ジャブでよろけ,防戦一方に陥る。
 試合は序盤にしてワンサイドゲームの様相を呈した。4回,石田の鋭い左ジャブが冴える。さらに左右アッパーのボディブローから右ストレート,左フックで攻勢に出る石田。左アッパーでアゴを跳ね上げられた大塚が力なくよろめいて後退したところで宮崎主審がストップした。

 石田が圧勝で4度目の防衛に成功。長いリーチと深い懐をフルに活かしたアウトボクシングは見事。左ジャブ,ストレートはタイミング,切れ,伸びともに抜群。文字通り左一本で相手を翻弄した感がある。リングを大きく使いながら放つ右ストレート,オーバーハンドの右フック,ボディへの左右アッパーなど多彩なパンチが光る。スケールの大きさが感じられ,久々に現れた本格派の右ボクサータイプである。キャリアを積めば十分に世界挑戦が期待できる。
 大塚は右ボクサーファイター。しっかり左ジャブを突いて得意の左フック,右ストレートにつなぐ作戦が窺えたが,石田との実力の差が大きかった。

     主審:宮崎久利,副審:野田昌宏&北村信行&新井久雄
     ○石田:21戦21勝(11KO)       24歳   身長:173cm
     ●大塚:26戦15勝(5KO)9敗2分   30歳   身長:165cm
     放送:TBS     解説:鬼塚勝也     実況:杉山真也

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                2015年12月31日(木)    大阪府立体育会館第1競技場
                       東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K  O     挑戦者(ノーランク)
                ○   山本隆寛   2回1分06秒   ストロング小林佑樹●
                               (井岡) 118 lbs                         (六島) 117 3/4 lbs
                      WBO12位,IBF10位

 試合は初回から一方的なものとなった。小林は開始ゴングと同時にアグレッシブに攻めるが,それも序盤だけ。2分過ぎ,左フックのヒットから山本が反撃に出る。右クロスからの左フックを打ち込まれた小林はその場にグラブをついてダウン(カウント8)。右フックのボディブローから返した左フックで仰向けに2度目のダウン(カウント8)。さらに山本の攻勢に晒された小林は絶体絶命のピンチが続き,辛うじてゴングに救われる。
 2回,小林の力量を読み切った山本が嵩にかかって攻める。左右アッパーのボディブローに次ぐ左フック,右ストレートで右膝をついてダウンする小林(カウント8)。一気に襲いかかる山本。防戦一方で後退した小林は左フック,右ストレートを追い打ちされ,ロープ際で崩れ落ちる。ここで北村主審が試合をストップした。

 実力の差が大きく,ミスマッチとも言えるほどのワンサイドゲームとなった。山本は初防衛に成功。滑り出しこそ小林の果敢な攻撃で下がる場面があったが,すぐに小林の力を見て攻勢に転じた。力みがあるが,右ストレートから返す左フックがさまざまな角度からヒットした。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックに威力がある。
 小林は右ファイタータイプ。左右フック,右ストレートを得意として積極的に攻撃を仕掛ける。しかし,実力的に山本には遠く及ばず,キャリア不足を露呈した。このタイトル戦が決まった後でランク外に落ちたので,一応の挑戦資格はあるのだろうが,疑問を残すタイトルマッチとなった。

     主審:北村信行,副審:野田昌宏&宮崎久利&新井久雄
     ○山本:21戦17勝(14KO)4敗   25歳   身長:171cm
     ●小林:14戦9勝(5KO)5敗     24歳
     放送:TBS     解説:内藤大助     実況:赤荻 歩

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                    2015年12月31日(木)    愛知県体育館
                       WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                      チャンピオン    K      O   挑戦者(同級4位)
                ○   田中恒成   6回2分15秒   ビック・サルダール   ●
                                (畑中) 105 lbs                       (比国) 105 lbs

 滑り出しは両者ともに左ジャブの刺し合いから。じりじりと距離を詰め,左ジャブ,右ストレートからボディに左アッパーを打つサルダール。田中はガードを固めて慎重に戦い,左ジャブを刺す。
 3回,前半は左アッパーのボディブローを多用して田中が押し気味に進める。しかし,2分過ぎ,右ストレートのクリーンヒットからサルダールが右ストレート,左フックで俄然攻勢に出る。この攻撃で田中は鼻から出血。
 4回,サルダールに先手を取られ,拙い展開になる田中。2分過ぎに右ストレートから攻勢に出るが,ポイントはサルダールに流れた。
 5回,田中はガードを固めて接近し,左アッパーのボディブローを多用する。しかし,サルダールは足を使い,出バナに左ジャブ,右ストレートを浴びせる。2分過ぎ,不用意に出たところに左からの右ストレートを打ち込まれた田中は横倒しにダウン(カウント8)。チャンスと見たサルダールは一気に攻め込む。
 6回,苦しい展開が続く田中が一発のボディブローで試合を引っ繰り返した。ダウンを喫して目が覚めたかのように積極的にプレスをかけ,左右アッパーをボディに集める田中。スピードが落ちたサルダールはボディブローを嫌い,後手に回る。2分過ぎ,軽い右アッパーからの左アッパー一閃。これでレバーを抉られたサルダールはたまらずその場にしゃがみ込むようにダウン。ロープを枕にしたままカウントアウトされた。

 ポイントで大きくリードされていた田中がボディへの一発で苦戦を清算し,初防衛に成功した。グラブで顔面をブロックしながら前に出たが,サルダールに先手を取られていた。これでリズムを崩したことが苦戦の原因。体格差を利して冷静に弱点のボディを攻めて逆転したが,多くの課題を残す結果となった。接近するまでの捨てパンチが必要だろう。
 サルダールは右ボクサーファイター。左ジャブがよく出て右ストレートが鋭い。返しの左フック,アッパーもある。前に出る田中に対し,左ジャブ,右ストレートを多用し,先手を取って有利に進めた。ややボディが弱い面が窺われたが,早い段階でその弱点を見抜いてボディ攻撃に的を絞った畑中ジム陣営の采配が光った。

5回までの採点 田中 サルダール
主審:マイク・オルテガ(米国) *** ***
副審:リン・カーター(米国) 44 50
副審:リーバイ・マルチネス(米国) 45 49
副審:ゾルタン・エンイエディ(ハンガリー) 44 50
参考:MAOMIE 44 50


     ○田中:6戦6勝(3KO)              20歳   身長:164cm   リーチ:163cm
     ●サルダール:13戦11勝(9KO)2敗     25歳   身長:159cm   リーチ:171cm

     放送:CBS中部日本放送&TBS
     解説:飯田覚士&星野敬太郎
     実況:高田寛之

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                     2015年12月31日(木)    大田区体育館
                      WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O    挑戦者(同級6位)
                ○   内山高志   3回1分47秒   オリバー・フローレス  ●
                              (ワタナベ) 129 1/2 lbs                    (ニカラグア) 129 1/4 lbs

 右の内山,左のフローレス。開始早々から内山が左ジャブを丹念に突き,どっしり構えてプレスをかける。早くも右ストレートを上下に飛ばす内山。フローレスは上体を揺すってチャンスを窺うが,内山の左ジャブに阻まれる。
 2回,出バナに左ジャブ,右ストレートをコツコツと当てていく内山。さらに右ストレートからアゴへの左アッパーを打つ。フローレスの右目下が早くも腫れる。内山の左フックが脇腹を捉えた。
 3回,内山はじわじわとフローレスを追い詰め,カウンター気味の右アッパー,右ストレート2発で脅かす。最後はガラ空きになったレバーに左アッパー一閃。苦悶の表情を浮かべたフローレスはたまらずキャンバスに崩れ落ちる。うつ伏せのままカウントを聞くが,途中でパボン主審が試合をストップした。

 内山は11度目の防衛に成功。左ジャブで牽制しながら,サウスポー殺しの定石である右ストレートを上下に散らしてプレスをかけた。圧倒的な格の違いを見せつける結果となった。アゴへのパンチで注意をそらし,最後は空いたボディに切り返した一撃で沈めた。パワーだけでなく,技の面でも貫禄の勝利。ただし,実力の差が大きく,試合としては物足りない印象は否めない。実績からもビッグマッチが期待できるだけに,この程度のレベルの相手との試合を続けるのは時間の浪費という感じがする。
 フローレスはサウスポーのボクサーファイター。柔軟な上体から繰り出す左ストレート,右フックを得意としている。上体を揺すって接近を試みたが,内山の左ジャブ,右ストレートに阻まれた。

2回までの採点 内山 フローレス
主審:ルイス・パボン(プエルトリコ) *** ***
副審:カーラ・カイズ(米国) 20 18
副審:マイケル・リー(韓国) 20 18
副審:デレク・ミルハム(豪州) 20 18
参考:MAOMIE 20 18


     ○内山:25戦24勝(20KO)1分         36歳   身長:172cm   リーチ:182cm
     ●フローレス:31戦27勝(17KO)2敗2分   24歳   身長:170cm   リーチ:172cm

     放送:テレビ東京
     解説:川嶋勝重     ゲスト:八重樫東&河野公平
     実況:斉藤一也

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                   2015年12月31日(木)    大田区体育館
                     WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T K O  挑戦者(同級7位)
                ○   田口良一   9回終了   ルイス・デラローサ   ●
                              (ワタナベ) 108 lbs                (コロンビア) 106 3/4 lbs

 好戦的なデラローサが開始早々から上体を揺すりながら攻め込んだ。オーバーハンドの右フックをヒットし,左右フック,アッパーで攻勢に出る。
 2回,力が籠ったパンチをボディ,顔面に浴びせて攻め込むデラローサ。田口は左フックのカウンターをヒット。デラローサの打ち疲れを待っているのか,田口はブロックはしているもののの手数が少ない。
 序盤をリードされた田口がリズムを掴んだのは4回。出バナに左ジャブを突き,右ストレート,ボディへの左アッパーを打ち込む。田口も右アッパーをヒット。田口の手数が出ると途端にデラローサのパンチが届かなくなる。
 中盤,デラローサは唸り声を発しながら渾身の左右フック,アッパーで迫るが,田口は冷静に左ジャブ,右ストレートから打ち込む左アッパーのボディブローで徐々にデラローサの動きを止めにかかった。7回,田口は左右のボディブロー,ワンツーを浴びせて主導権を握る。デラローサはしぶとく前に出るが,ボディが効いているのかパンチは単発。
 8回,左アッパーをボディに打ち込まれたデラローサはクリンチに出る場面が目立つ。苦しい展開になったデラローサに対し,田口は上下にパンチを散らして攻勢に出る。
 9回,デラローサのダメージを見て取った田口がワンツー,上下への左右アッパーで勝負に出る。効いているデラローサは再三クリンチで逃れようとする。しぶといデラローサがロープ伝いに逃げる場面が続いた。顔面が腫れ,ロープを背に右ストレートでのけぞるデラローサ。辛うじてゴングに救われたが,インターバル中に棄権を申し入れ,ここで試合が終わった。

 田口は2度目の防衛に成功。序盤は押し込まれたが,しぶとくうるさい相手をボディブローで弱らせて仕留めた。4回以降,左ジャブが出て足が動くようになってからは,逆にデラローサのパンチが届かなくなった。これが示すように,何と言っても田口の生命線は左ジャブとフットワーク。世界タイトルを手にしてから着実に力をつけている。左ジャブと足を忘れなければ,さらに強くなるはず。
 デラローサは右ファイタータイプ。好戦的な戦いぶりが特徴で,とにかく旺盛に手数が出る。力の籠った左右フック,アッパーを上下に連打するのが得意の攻撃パターン。タフでしぶとく,相手にとってはイヤなタイプだろう。その一方でディフェンスの甘さが目につく。外からのパンチが主体になっているためか,特にストレート系のパンチを被弾する場面が目立った。さすがにボディを打たれたことで動きが鈍った。

9回までの採点 田口 デラローサ
主審:デレク・ミルハム(豪州) *** ***
副審:ルイス・パボン(プエルトリコ) 85 86
副審:カーラ・カイズ(米国) 87 84
副審:グロリア・マルチネス(米国) 84 87
参考:MAOMIE 87 84


     ○田口:26戦23勝(10KO)2敗1分       29歳   身長:168cm   リーチ:173cm
     ●デラローサ:31戦24勝(14KO)6敗1分   30歳   身長:157cm   リーチ:165cm

     放送:テレビ東京
     解説:川嶋勝重     ゲスト:八重樫東&河野公平
     実況:島田弘久

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