熱戦譜〜2015年9月の試合から


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試合日 試合 結果
2015.09.20  4回戦(バンタム級)
 2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦
 水野拓哉  KO1R  大久保和也
2015.09.20  4回戦(フェザー級)
 2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦
 仲里周磨  KO1R  メンドサ・ケビン
2015.09.20  4回戦(ウェルター級)
 2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦
 斉木新悟  KO1R  相徳恒彦
2015.09.22  WBC世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 山中慎介  判定  アンセルモ・モレノ
2015.09.22 10回戦  尾川堅一  TKO10R  デイビ・フリオ・バッサ
2015.09.27  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  判定  ロベルト・ドミンゴ・ソーサ
2015.09.27  IBF世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 高山勝成  TKO8R  原 隆二
2015.09.27  4回戦(ライトフライ級決勝)
 2015年西日本新人王戦
 ユーリ阿久井政悟  KO1R  香美の子 岡村ケントキッド
2015.09.27  4回戦(スーパーフライ級決勝)
 2015年西日本新人王戦
 平野拳生  KO1R  玉田汐響
10 2015.09.27  4回戦(スーパーフェザー級決勝)
 2015年西日本新人王戦
 中谷有利  KO2R  角谷 亮
11 2015.09.30  日本スーパーバンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 小國以載  判定  源 大輝
12 2015.09.30  日本ウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 高山樹延  判定  田中亮治

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           2015年9月20日(日)    刈谷市産業振興センター(あいおいホール)
                 2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦(バンタム級)
                               4回戦
                 中日本バンタム級新人王  K      O  西部日本バンタム級新人王
               ○   水野拓哉    1回2分34秒    大久保和也   ●
                              (松田) 118 lbs                       (広島三栄) 117 3/4 lbs

 初回,ともに左ジャブで探るスタート。上背で勝る水野がタイミングのいい左ジャブ,ワンツーでプレスをかける。ワンツーで大久保をロープに詰める水野。水野の左アッパーがボディを抉り,大久保はたまらずロープ際でうずくまるようにダウン(カウント8)。軽い右アッパーのフェイントから打ち込んだ技ありの一撃だった。このとき倒れた大久保の後頭部にパンチを見舞った水野が減点される場面があった。再開後,大久保が右ストレートを打ち返して激しい打ち合いになるが,水野が右ストレート,ワンツーで攻勢。足元をふらつかせた大久保が後退したところで石川主審が割って入った。

 水野が鮮やかなKOで大久保を仕留めた。ワンツーに切れがある右ボクサーファイター。ダウンを奪ったボディへの左アッパーも得意のパンチ。フェイントをかけて打ち込む左ボディショットは大きな武器だろう。タイミングのいい左ジャブから積極的に攻める姿勢がいい。
 大久保は右ボクサーファイター。左フック,右ストレートを得意としている。しかし,切れのいい水野のパンチに押され,いいところを出せないまま敗れた。ダウンを喫した直後に左フック,右ストレートで激しく打ち返していたが,パンチ力の差は明白だった。

     主審:石川和徳,副審:土屋末広&ほか2名不明
     ○水野:8戦7勝(7KO)1分     20歳
     ●大久保:4戦3勝(1KO)1敗   18歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤 翔

※ 4回戦ルールおよび新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。
※ 初回,水野は後頭部への加撃により減点1。


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            2015年9月20日(日)    刈谷市産業振興センター(あいおいホール)
                 2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦(フェザー級)
                               4回戦
                西部日本フェザー級新人王  K      O  中日本フェザー級新人王
               ○   仲里周磨    1回2分59秒    メンドサ・ケビン   ●
                            (ナカザト) 125 1/4 lbs                      (駿河男児) 125 1/2 lbs
                   仲里周磨=なかざと・しゅうま

 左のメンドサ,右の仲里。初回,メンドサが上体を振って左アッパー,ストレート,右フックで攻める。一方の仲里は距離を取ってワンツーを狙う。2分過ぎ,リング中央でのパンチの交換からメンドサのガードが下がったところに右ストレートがヒット。このパンチで後方に右膝から落ちてダウンするメンドサ(カウント8)。左フック,ワンツーで攻勢に出る仲里。防戦一方のメンドサはニュートラルコーナーに下がる。右ストレートでぐらついたところで土屋主審が割って入った。

 仲里は元OPBF王者でジムの会長でもある仲里繁の子息。スラッガーで典型的なファイタータイプだった父とは対照的に,リーチに恵まれた右ボクサーファイター。小刻みな動きを見せながら,距離を取ったところから放つリーチを生かした右ストレートが武器。チャンスの詰めも素晴らしい。
 ペルー出身のメンドサはサウスポーのボクサーファイター。こちらも小刻みな動きから左ストレート,アッパー,右フックを打つ。ガードが下がったところにパンチをもらって敗れた。

     主審:土屋末広,副審:3名不明
     ○仲里:4戦4勝(3KO)        19歳
     ●メンドサ:3戦2勝(1KO)1敗   18歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤 翔

※ 4回戦ルールおよび新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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            2015年9月20日(日)    刈谷市産業振興センター(あいおいホール)
                2015年・中日本・西部日本新人王対抗戦(ウェルター級)
                               4回戦
                中日本ウェルター級新人王   K     O  西部日本ウェルター級新人王
               ○   斉木新悟    1回1分46秒    相徳恒彦   ●
                           (コパン星野) 146 1/4 lbs                      (橋口) 147 lbs
                                             相徳恒彦=あいとく・つねひこ

 初回,下がりながら左ジャブで自分の距離を保とうとする相徳。一方の斉木はじりじりとプレスをかける。早くも両者の右ストレートが交錯。相徳のガードが下がり,ひやりとさせる。案の定,相打ちの右ストレートは一瞬早く斉木のパンチが着弾。このカウンター一発で相徳は仰向けにダウン。上体を起こして立ち上がりかけたが,ここで橋口ジム陣営からタオルが投入された。

 斉木が見事なカウンターを決め,西軍代表決定戦に駒を進めた。右ボクサーファイターで,主武器の右ストレートにパンチ力がある。タイミングの取り方にいいものがある。狙い過ぎず,手数を多くし,フェイントをかけるなどの工夫が大事。
 相徳は右ボクサーファイター。こちらも右ストレートを得意としている。ただし,アゴのガードが下がる欠点がある。

     主審:土屋末広,副審:3名不明
     ○斉木:3戦3勝(3KO)   33歳
     ●相徳:8戦3勝4敗1分   32歳
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤 翔

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                  2015年9月22日(火)    大田区総合体育館
                     WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン          挑戦者(同級2位)
                ○   山中慎介   判 定   アンセルモ・モレノ   ●
                                (帝拳) 118 lbs                 (パナマ) 117 lbs

 サウスポーの実力者同士による緊迫した立ち上がりとなった。初回,やや半身に構えたモレノが上下への右ジャブで積極的に攻める。山中は右アッパーをヒットし,終盤にはワンツーをボディに。
 2回,山中は左ストレートをヒット。モレノの右ジャブもうるさい。終盤にはモレノも左ストレートを放つ。3回終盤,山中はボディに右アッパーをヒット。さらに左ストレートでボディを攻める。前評判に違わず,モレノのディフェンスが堅い。山中が発した相打ちの左ストレートは芯を外されている。
 4回,右ジャブからプレスをかけてボディに左右アッパーを連打するモレノ。逆に5回は気合いが入った山中が強気の攻めでワンツーを見舞う。芯は外されているが,一歩も引かないという姿勢が大事になる場面だ。
 一進一退で予断を許さぬ展開が続くが,均衡を破ったのはモレノ。9回中盤,相打ちの右フックをアゴに受けた山中が大きくぐらつく。チャンスと見たモレノが攻勢に出る。しかし,次の10回中盤,挽回を狙って山中が積極的に攻める。相打ちの左ストレートがアゴに決まり,ワンテンポ遅れて足を縺れさせるモレノ。攻勢に出る山中。モレノは必死にクリンチで凌ぐ。ここで山中のマウスピースが落ちて中断。もどかしい時間だ。小刻みに足を動かしてリズムを取り戻そうとするモレノだが,明らかに効いていてフットワークが乱れている。
 11回,左ストレートでロープ際に追ってプレスをかける山中。モレノは苦しい展開になる。12回,主武器の左ストレートを放ち,死力を振り絞るように攻める山中。再びクリンチで凌ぐモレノ。終盤の貴重なポイントは山中に流れた。

 山中は9度目の防衛に成功。WBA王座を12度も守った実績を誇る強豪モレノを僅差ながらも制した価値ある勝利である。ハイレベルな攻防に終始し,緊迫した12ラウンズとなったが,終盤の追い上げが奏功した。卓越したディフェンス技術に定評があるモレノからクリーンヒットを奪うことは難しい。9回には右フックでぐらつくなどの苦しい展開を強いられたが,強気の姿勢が好結果につながったと言える。最大の難敵モレノを退けたことにより,さらにステップアップが期待できる。
 モレノはサウスポーのボクサーファイター。目と勘の良さに優れ,やや半身に構えたスタイルから右ジャブを上下に放ち,そこから左ストレート,右フックを放つ。懐の深さに加えて柔軟な上体と抜群の選球眼により,芯に当てさせない老獪な面がある。その反面,膝の動きが硬く,追い足の鈍さが目立つ。モレノに鋭い追い足があれば,山中は9回に倒されていたかも知れない。

採点結果 山中 モレノ
主審:マイケル・グリフィン(カナダ) *** ***
副審:オレン・シュレンバーガー(米国) 113 115
副審:マウロ・ディ・フィオーレ(米国) 115 113
副審:デビッド・サザーランド(米国) 115 113
参考:MAOMIE 115 113


     ○山中:26戦24勝(17KO)2分      32歳   身長:171cm,   リーチ:175cm
     ●モレノ:40戦35勝(12KO)4敗1分   30歳   身長:169cm,   リーチ:177cm

     放送:日本テレビ&G+
     解説:飯田覚士&セレス小林
     実況:田中 毅

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              2015年9月22日(火)    大田区総合体育館
                           10回戦
            日本S・フェザー級4位   T   K    O   WBC世界S・フェザー級12位
           ○   尾川堅一   10回2分32秒    デイビ・フリオ・バッサ   ●
                     (帝拳) 130 3/4 lbs                         (コロンビア) 130 3/4 lbs

 右の尾川,左のバッサ。初回,小刻みな動きでフェイントをかけながら左ストレート,フックを振るバッサ。慎重な立ち上がりの尾川は動きに硬さが見える。
 3回,尾川の右ストレートがテンプルに決まり,バッサの足が縺れる。効いている。尾川は左アッパーのボディブロー,右ストレートで一気に攻勢。4回,リズムを掴んだ尾川が左ジャブ,右ストレートで牽制する。終盤,バッサをロープに詰め,威力十分のコンビネーションを上下に浴びせる。
 6回終盤,ロープに詰まり,右ストレートでのけぞるバッサ。7回にもロープに下がったバッサに右ストレートをクリーンヒットする尾川。8回,尾川が左アッパーのボディブロー,右ストレートでプレスを強める。ボディブローを嫌ったバッサは消極的。
 10回,尾川が豪快に決めた。上下に散らす強打でプレスを強める。2分過ぎ,再び右ストレートからチャンスを掴んで一気にラッシュ。右を打ち込まれ,ロープを背にのけぞるバッサ。尾川は左フック,右ストレートで一気に襲い掛かる。力なく後退するところに右ストレートが決まり,バッサは後頭部を打ちつける痛烈なダウン(カウント8)。福地主審はノーカウントで試合をストップした。

 中量級の上昇株・尾川が見事なTKOで世界ランカーを仕留めた。序盤こそバッサの積極的な攻撃に戸惑ったが,3回頃からプレスを強めて主導権を握った。狙い過ぎる傾向はあるが,上下に散らす右ストレート,ボディへの左アッパーで確実に効かせていった。スケールの大きさを感じさせる右ボクサーファイターで,右ストレートに一打必倒の威力がある。当面は内藤律樹(E&Jカシアス)の日本タイトルを目指す方針とのことだが,一気に世界と口にしないところに好感が持てる。サウスポーのバッサを相手に世界の試金石となる試合を組んだのも,サウスポーの内藤を意識してのことだろう。
 バッサはサウスポーのボクサーファイター。アマで200戦のキャリアを持つ。左ストレート,フックに伸びがあり,小刻みな動きから積極的に攻める。その反面,膝の動きが硬い面がある。そのため,左ストレートを打つときにバランスを崩しやすく,パンチが流れる場面が目立った。

9回までの採点 尾川 バッサ
主審:福地勇治 *** ***
副審:ビニー・マーチン 88 84
副審:杉山利夫 88 83
副審:安部和夫 89 83
参考:MAOMIE 89 82


     ○尾川:17戦16勝(14KO)1敗    27歳   身長:171cm
     ●バッサ:18戦17勝(10KO)1敗   34歳

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:山本紘之

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               2015年9月27日(日)    大阪府立体育会館第1競技場
                      WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                    チャンピオン            挑戦者(同級10位)
              ○   井岡一翔   判 定   ロベルト・ドミンゴ・ソーサ   ●
                             (井岡) 112 lbs                 (アルゼンチン) 111 lbs

 初回,井岡がじりじりと前に出ながら上下に左ジャブを飛ばす。ソーサの右フックを良く見てパリー,ブロックでかわす井岡。ソーサの右の打ち終わりにカウンターの右ストレートをヒット。
 序盤で相手の力量を見切った井岡には早くもゆとりが見られ,左ジャブ,右ストレートのカウンター,上下への左右アッパーなどでポイント差を拡げていった。6回,パンチの引きが遅いソーサに井岡は的確なパンチを上下に。8回,井岡がプレスを強める。
 10回序盤,井岡の右ストレートで腰が落ちたソーサは大きくバランスを崩す。中盤,ボディへの左右アッパーが効いたソーサは後退。チャンスと見てロープから青コーナーに詰めた井岡がワンツー,左右アッパーで攻勢に出る。
 12回,逆転を狙い,ソーサが左右フックで反撃に出る。しかし,井岡の左アッパー,フックが上下に飛ぶ。終盤,カウンターの右アッパーがボディに突き刺さり,苦しそうに上体を丸めたソーサは後退。一気に決めにかかる井岡だが,ここはソーサも粘って倒れることだけは拒否した。

 井岡は初防衛に成功。終始冷静で危なげない試合運びを通した大差の判定勝ちである。相手の動きを見極め,打ち終わりに右ストレート,上下への左右アッパーを返し,着実にポイントを積み重ねた。その反面,安全運転に徹した面が大きい。世界チャンピオンが乱立する中,どのように存在感を示すかがカギになるだろう。
 ソーサは右ファイタータイプ。身長の割にリーチが長く,構えると肩から肘まででベルトラインまでがすっぽり隠れてしまう。左ジャブから左右フックで迫るが,スピードは今一つ。井岡に見切られてミスブローが目立った。特に大きな右フックが空を切る場面が多かった。

採点結果 井岡 ソーサ
主審:ラッセル・モラー(米国) *** ***
副審:チャラーム・プラヤドサブ(タイ) 119 109
副審:レビ・マルチネス(米国) 120 108
副審:イグナシオ・ロブレス(パナマ) 119 109
参考:MAOMIE 120 108


     ○井岡:19戦18勝(10KO)1敗       26歳   身長:165cm,   リーチ:168cm
     ●ソーサ:30戦26勝(14KO)3敗1分   30歳   身長:160cm,   リーチ:173cm

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

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             2015年9月27日(日)    大阪府立体育会館第1競技場
                     IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                  チャンピオン    T   K   O  挑戦者(同級10位)
             ○   高山勝成   8回1分20秒   原 隆二   ●
                         (仲里) 104 3/4 lbs                     (大橋) 105 lbs

 開始早々から目まぐるしい展開。原は左アッパーのボディブロー,左ジャブ。これを迎え撃つ高山は足で幻惑し,左ジャブ,フックから右ストレートをヒット。2回中盤,原が左フック,右ストレートから右クロスをヒットし,猛然と攻勢に出る。躍動感溢れる動きを見せる原。高山も終盤にワンツーを浴びせる。
 しかし,原が互角に戦えたのは2回まで。3回,高山はバッティングで左目上をカットしてドクターチェックを受けるが,それ以降はベテランの味を見せて主導権を握った。4回,手数を増した高山が原をロープに詰め,上下に左右フックの連打を回転させる。原はクリンチに出るが,終盤,ニュートラルコーナーに詰まり,高山の攻勢に晒された。高山の左フックが決まる。
 5・6回,高山のピッチが上がり,原は弱気な表情を見せる。
 7回,上下への左右フック,アッパーで圧倒する高山。原はロープ,コーナーを背負い,後退が多くなる。2分過ぎ,ニュートラルコーナーに詰めて攻勢に出る高山。ボディブローの連打に原は上体を丸めて耐える。左右フックで原が腰からキャンバスに落ちる。判定はスリップダウンだったが,ノックダウンとされても仕方ない場面だった。
 8回,原のダメージを読んだ高山が一気に攻め落としにかかる。防戦一方の原に対し,容赦ない連打で迫る高山。ニュートラルコーナー付近でグロッギーの原に猛烈な連打を浴びせたところでヘッジペス主審が割って入った。

 キャリアの差を見せつけた高山が手数で圧倒し,2度目の防衛に成功。スピード,駆け引きなどすべての面で大きな開きがあった。パンチ力では有利と見られた原だが,高山は全く問題とせず,上下への間断ない連打で圧倒した。3回に左目上をカットしたが,4回以降はワンサイドゲームになった。連打の中に織り交ぜたボディ攻撃が思いのほか効いており,楽に戦える要因になった。
 初挑戦の原は完敗。ダイナミックな左右フックで迫ったが,それも2回までが精一杯。4回以降は高山の連打に押され,じり貧状態に陥った。特にボディブローで動きを止められたことが響いた。手数を最大の武器としている高山に対抗するには出バナを叩くことがポイントだったが,速い動きについて行けなかったことが敗因。

採点結果 高山
主審:ウェイン・ヘッジペス(米国) *** ***
副審:原田武夫 69 64
副審:島川 威 68 64
副審:中村勝彦 68 65
参考:MAOMIE 69 64


     ○高山:38戦30勝(12KO)7敗1無効試合   32歳   身長:158cm,   リーチ:157cm
     ●原:21戦19勝(11KO)2敗            25歳   身長:156cm,   リーチ:154cm

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:土井敏之

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                2015年9月27日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                   2015年西日本新人王決勝戦(ライトフライ級)
                               4回戦
                 日本L・フライ級(ノーランク)   K      O      日本L・フライ級(ノーランク)
            ○   ユーリ阿久井政悟   1回2分42秒   香美の子 岡村ケントウッド   ●
                             (倉敷守安) 108 lbs                           (六島) 108 lbs
               阿久井はMVPを受賞             かみのこ・おかむら・ケントキッド

 上背で勝る岡村は左に回りながら左ジャブを突き,間合いを取る。阿久井はじりじりと左ジャブからワンツー,上下への左フックで迫る。さらに右アッパーからの左フックでプレスを強めれば,岡村はタジタジ。2分過ぎ,リング中央で中途半端な左を出したところに阿久井のカウンターの左ストレートがアゴに決まり,岡村は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったところで一気に攻勢を仕掛ける阿久井。ワンツー,左右のショートフックの連打で防戦一方の岡村。最後は左フックが決まり,岡村はロープ際でもんどり打って2度目のダウンを喫し,万事休す。

 上背・リーチで劣る阿久井が冷静な攻撃で岡村を粉砕した。ワンツー,左右フックを得意とする右ボクサーファイター。大振りせず,コンパクトな連打が回転するところが長所である。この速攻で岡村に立ち直る余裕を与えなかった。詰めの鋭さが光る。
 岡村は長身の右ボクサーファイターで左ジャブ,ワンツーを得意とする。左ジャブを突いて距離を取ろうとしたが,阿久井に踏み込まれて一気に倒された。

     主審:むろや・まさひろ,副審:野田昌宏&原田武夫&近藤謙二
     ○阿久井:5戦4勝(2KO)1分    20歳   身長:163cm
     ●岡村:9戦5勝(2KO)1敗3分   25歳   身長:171cm
     放送:スカイA     解説:本石昌也&植田洋介     実況:寺西裕一

※ 4回戦ルールおよび新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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               2015年9月27日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                   2015年西日本新人王決勝戦(スーパーフライ級)
                               4回戦
                 日本S・フライ級(ノーランク)  K      O    日本S・フライ級(ノーランク)
               ○   平野拳生    1回1分05秒       玉田汐響   ●
                             (風間) 115 lbs                            (井岡) 114 3/4 lbs
                    平野拳生=ひらの・けんせい           玉田汐響=たまだ・しおん
               平野は敢闘賞を受賞


 積極手に攻めたのは玉田。しかし,これに応じた平野が逆に右ストレート,左フックで押し込んで行く。左フックを受けた玉田は朦朧として動きが止まる。すかさず平野が左右フックでたたみ掛ければ,玉田は腰から落ちてダウン(カウント8)。再開後,玉田が応戦して激しい打ち合いになる。右フックで動きが止まったところに左右フックをフォローされた玉田はリング中央で崩れ落ち,仰向けにダウン。しばらく立ち上がれなかった。

 平野は右ファイタータイプ。右ストレート,左フックにパンチ力があり,チャンスにたたみ掛ける連打に優れている。奪ったダウンはいずれもクリーンヒットの直後に一気にまとめたもの。思い切りの良さとスピードが武器。出入りのフットワークが加われば,さらに攻撃力が増すだろう。
 玉田は右ボクサーファイターでワンツーを得意としている。やや距離を取ったところから放つワンツーがいいが,アゴのガードが下がり,打たれ脆さが響いた。

     主審:宮崎久利,副審:1名不明&原田武夫&野田昌宏
     ○平野:5戦5勝(3KO)   18歳   身長:164cm
     ●玉田:3戦2勝1敗     18歳
     放送:スカイA     解説:本石昌也&植田洋介     実況:寺西裕一

※ 4回戦ルールおよび新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                2015年9月27日(日)    大阪府立体育会館第2競技場
                  2014年西日本新人王決勝戦(スーパーフェザー級)
                               4回戦
                日本S・フェザー級(ノーランク)  K      O  日本S・フェザー級(ノーランク)
               ○   中谷有利    2回1分29秒    角谷 亮   ●
                           (グリーンツダ) 130 lbs                       (クラトキ) 129 1/4 lbs
                 中谷有利=なかたに・なおとし            角谷 亮=すみや・りょう
               中谷は技能賞を受賞


 初回,上背・リーチで上回る中谷が早くも主導権を握った。前に出る角谷に対し,左ジャブから右ストレート,左右アッパーを浴びせ,さらに左アッパーを打ち込む。鼻から出血した角谷が左ジャブで顔をゆがめる場面が見られた。
 2回,角谷のパンチをかわしながら前に出てプレスをかける中谷。右目下を大きく腫らした角谷が体を沈めたところ,中谷の左アッパーがレバーを抉る。この一刺しに角谷はたまらず膝をつき,そのままカウントアウトされた。

 中谷は長身でリーチに恵まれた右ボクサーファイターで,切れのあるワンツー,左右アッパーが最大の武器。アマで40戦し,22勝(18KO)をマークしている。角谷の力を見抜き,2回に入ると自らプレスをかけた。相手の動きを冷静に見極め,上下にパンチを散らすうまさがある。変則的な動きで攻めるので,相手にとってはやりにくい。
 角谷は右ボクサーファイターで,右ストレート,左右フックを得意としている。初回こそ積極的に攻めたが,中谷に読まれた。2回には完全にペースを握られ,鼻血に加えて左ジャブで右目下を腫らす苦しい展開を強いられた。テクニックの差が出た一戦。

     主審:宮崎久利,副審:近藤謙二&原田武夫&野田昌宏
     ○中谷:6戦6勝(5KO)   22歳   身長:177cm
     ●角谷:5戦2勝2敗1分   26歳   身長:170cm
     放送:スカイA     解説:山下正人&植田洋介     実況:高松良誠

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                  2015年9月30日(水)    後楽園ホール
                    日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦
                      チャンピオン        挑戦者(同級6位)
                ○   小國以載   判 定   源 大輝   ●
                            (角海老宝石) 122 lbs           (ワタナベ) 122 lbs
              小國以載=おぐに・ゆきのり      源 大輝=みなもと・たいき
                  WBC6位,IBF10位

 ファイタータイプの源,ボクサータイプの小國という対照的な顔合わせ。源が初回から全開で攻勢に出た。ぐいぐいと前に出てボディへの左ジャブから思い切った右ストレートを上下に放つ。小國は右ストレート,アッパーを返すが,源は構わず前に出て右ストレート,フックを見舞う。
 2回,小國がリズムを掴んだ。上体を振って意欲的に前進する源に対し,左に回りながら左ジャブ,右ストレート。相手のパンチが良く見えている小國。終盤には右ストレートのカウンターが決まり,源の膝が落ちる。
 3回,小國のアウトボクシングが冴える。足を使って自分の距離を保ち,左ジャブから出バナに右ストレート。源のパンチが届かなくなった。終了間際,小國の右ストレートがカウンターになる。4回,小國がスピードに乗り,左アッパー,フックから右ストレート。さらに左アッパーのボディブローを見舞う。ボディを打たれた源は勢いが鈍る。
 6回,小國のボディ攻めが目立つ。自ら前に出て左右アッパーでボディを叩く小國。7回,ニュートラルコーナーに小國を詰めて左右フックを浴びせる源。しかし,逆に小國が右ストレート,左アッパーでボデイを叩くと,源の手が止まる。
 8回,源の右ストレートがヒットするが,小國の左フックのカウンターがアゴに決まり,源のアゴが上がる。9回,ボディ攻撃が効いたのか,序盤に見せた源の突進力が失せている。
 10回,ポイントで大きくリードされている源がノーガードでぐいぐいと迫り,左右フックを振る。小國は左右に動いてかわし,左ジャブ,右ストレートを浴びせてこれをコントロール。源のパンチは空を切る。

 小國は2度目の防衛に成功。パンチ力がある源の突進を軽快なフットワークで捌き,左ジャブ,右ストレート,さらにボディへの左アッパーを決めた。特にボディブローが思いのほか効いており,源の出足を鈍らせる効果があった。スピードと足を生かしたアウトボクシングの妙が見事。足は使っても常にパンチだけは出していることが大事。
 源は右ファイタータイプ。愚直に突進して右ストレート,フックを振る。特に思い切って打ち込む右には絶対の自信を持っており,序盤は小國を脅かす場面があった。しかし,単調な攻撃を読まれ,中盤からはミスブローが目立った。最後まで挑戦者らしく攻め続けた闘志は好感が持てる。

採点結果 小國
主審:安部和夫 *** ***
副審:土屋末広 97 93
副審:福地勇治 98 93
副審:浅尾和信 97 93
参考:MAOMIE 99 91


     ○小國:17戦15勝(4KO)1敗1分   27歳   身長:173cm
     ●源:15戦10勝(9KO)5敗       24歳   身長:172cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:辻岡義堂

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                    2015年9月30日(水)    後楽園ホール
                      日本ウェルター級タイトルマッチ10回戦
                      チャンピオン         挑戦者(同級9位)
                ○   高山樹延   判 定   田中亮治   ●
                            (角海老宝石) 147 lbs           (ヨネクラ) 146 1/2 lbs
                    高山樹延=たかやま・すよん

 初回,高山がじりじりとプレスをかけ,左右フックでボディを狙う。田中は足を使い,左ジャブ,右ストレートのボディブロー。2回,高山は右ストレートからボディに左アッパー。田中は長いリーチから右ストレートを突くが,腰が引けている。
 3回,押し合うように戦う両者。田中は右ストレート。高山は終盤に右アッパー,フック。田中も負けじと高山をロープに詰め,左右アッパー,フックを浴びせる。
 5回,高山は左アッパー,右フックのボディブロー。高山の右フックがカウンターになる。田中はやや消極的。7回,田中はバッティングで左側頭部をカットする。一方の高山も狙い過ぎ,思うように手が出ない。
 9回,高山の攻撃は単発。左アッパー,右フックのボディブローで迫るが,つながりがない。10回,一向にピッチが上がらない高山。逆に田中が積極的に手を出し,左ジャブ,右ストレート,フックを浴びせる。最後まで盛り上がらないまま終了ゴングを聞いた。

 高山は6度目の防衛に成功。右ファイタータイプで左右フックを得意としており,打ち合いを好む。しかし,狙い過ぎて思うように手数が出ず,見ているファンだけでなく本人もフラストレーションを増す結果になった。全く盛り上がらない凡戦であり,安定王者としては物足りない試合内容である。もっと手数を多くし,変化を持たせて攻めることが必要。単発で攻撃がつながらない場面が目立った。
 田中は長身の右ボクサータイプ。足を使いながら,左ジャブ,右ストレートを放つ。パンチは非力で攻撃も単調。高山のプレスに押され,腰が引けたパンチが目立った。ベルトを奪おうとする挑戦者らしい意気込みが伝わらなかったことは残念。

採点結果 高山 田中
主審:吉田和敏 *** ***
副審:ウクリッド・サラサス 97 94
副審:福地勇治 97 93
副審:浅尾和信 97 93
参考:MAOMIE 96 94


     ○高山:24戦23勝(7KO)1敗     29歳   身長:172cm
     ●田中:14戦8勝(2KO)5敗1分   28歳   身長:178cm

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:寺島淳司

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