熱戦譜〜2015年3月の試合から


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試合日 試合 結果
2015.03.07  日本スーパーライト級
 タイトルマッチ10回戦
 岡田博喜  TKO3R  外園隼人
2015.03.07  日本ウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 高山樹延  判定  新藤寛之
2015.03.07 8回戦  高橋拓海  TKO2R  久永志則
2015.03.07 8回戦  土屋修平  KO4R  ジョン・フォード
2015.03.20 10回戦  アルフォンソ・ゴメス  判定  亀海喜寛

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                      2015年3月7日(土)    後楽園ホール
                       日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K  O  挑戦者(同級1位)
                ○   岡田博喜   3回2分18秒   外園隼人   ●
                            (角海老宝石) 140 lbs                     (帝拳) 140 lbs

 開始早々から岡田が意欲的な試合運びでリードした。スピーディなフットワークから左ジャブを多用する。右ストレートで早くも外園の腰が落ちる。しかし,バッティングで外園が左側頭部,岡田が左目上をカットし,相次いでドクターチェックを受ける。特に外園の傷が深く,初回だけで3度のドクターチェックを受ける波乱含みの立ち上がりとなった。岡田は左ジャブでどんどん攻め,右フックを浴びせる。
 2回,出血が増した外園は勝負を急ぐかのように果敢な攻撃に出る。岡田もこれに応じ,試合は激しく動いた。岡田は素早く動きながら左ジャブを多用。しかし,血だらけで手負いとなった外園の左フックでぐらつく場面があった。外園は右頬もカット(岡田の有効打による傷)。
 3回,両者ともに血まみれの打撃戦。短期決戦とばかりに激しく攻める外園。岡田はクリンチで凌ぎながらチャンスを窺う。外園はニュートラルコーナーに追い込んで激しく攻め立てる。コーナーを背にした岡田が待ってましたとばかりに返した右ショートストレートがアゴの先端を打ち抜く。この見事なカウンターで両膝から崩れ落ちる外園。ここで土屋主審が試合をストップした。

 凄惨な流血戦の末,鮮やかなカウンターを決めた岡田が2度目の防衛に成功。素早いフットワークに乗せた左ジャブを多用して外園の出バナを叩き,流れを作った積極性が好結果につながった。傷によるストップを意識して攻め急ぐ外園に対し,足と左ジャブで自分のリズムを守り通したことが良かった。焦り気味に出る外園のパンチをウィービング,ダッキングと素早い動きでかわしたうまさが光る。左ジャブ,右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。駿台学園高時代にライトウェルター級でインターハイと国体を制した実績がある。アマ戦績は43戦35勝8敗。
 外園は2度目のタイトル挑戦に失敗。長身でリーチに恵まれた右ボクサーファイター。開始早々のカットにより,勝負を急がざるを得なくなったことは誤算だろう。正面から入ったところに痛烈なカウンターをもらってしまった。右ストレートにパンチ力があるが,アゴのガードの甘さが弱点。まさに今夜はそこを突かれた形になった。

     主審:土屋末広,副審:吉田和敏&安部和夫&杉山利夫
     ○岡田:10戦10勝(8KO)         25歳   身長:175cm
     ●外園:24戦18勝(11KO)5敗1分   28歳   身長:177cm
     放送:G+     解説:飯田覚士&セレス小林     実況:上重 聡

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                   2015年3月7日(土)    後楽園ホール
                      日本ウェルター級タイトルマッチ10回戦
                      チャンピオン         挑戦者(同級1位)
                ○   高山樹延   判 定   新藤寛之   ●
                            (角海老宝石) 147 lbs           (宮田) 145 3/4 lbs
                 高山樹延=たかやま・すよん    新藤寛之=しんどう・のぶゆき

 右ファイターの高山,左ボクサーの新藤という全く対照的な両者の対戦は,開始早々から激しい主導権争いになった。初回,ガードを固めてロープに詰めながらボディを狙う高山。長身の新藤は足を使って回り込み,ワンツー,左アッパーを浴びせる。終了間際,前に出ようとしてガードが下がったところに左ストレートが決まり,高山は腰から落ちてダウン(カウント8)。
 2回にも動きながらパンチを浴びせる新藤に苦戦する高山。ロープに詰めてボディを攻めるが,動かれると分が悪い。
 5回,新藤の左ストレートが決まる。バッティングで右目上をカットした高山はドクターチェックを受ける。出血で集中力を欠いた高山はやや突進力が鈍った。
 ここまでは動きの多い新藤に手を焼いた高山だが,ボディ攻撃で足を止めた後半は得意の接近戦で優位に立った。6回,左右フックのボディブローに加え,いきなりの右フックを決める。ボディが効いた新藤は序盤に見せた左右への動きが徐々に衰え,高山のフィールドである接近戦に巻き込まれた。
 8回,執拗にボディを叩く高山。足が止まった新藤は弱気な表情を浮かべた。9・10回,疲れがピークに達する高山だが,最後まで攻めの姿勢を崩さず,終了ゴングを聞いた。

 初回のダウンを跳ね返し,高山が5度目の防衛に成功。動きのある長身の新藤に出バナを叩かれて苦戦したが,後半に入って気迫と手数で押し切った。接近戦に持ち込んで執拗にボディを攻め,新藤の足を止めたことが奏功した。2008年全日本ウェルター級新人王である。新藤とはその年の東日本ウェルター級新人王決勝戦で対戦し,2−1で辛勝している。今夜はリベンジマッチを受ける形になったが,勝利への執念の面で上回ったと言える。右ファイタータイプで左右フックを武器としている。上体の振り,フェイント,パリーイングなどを駆使すれば,もう少し楽に接近することができるはず。
 新藤は破格の長身と長いリーチに恵まれたサウスポーのボクサータイプ。こちらは2009年全日本ウェルター級新人王である。肉薄する高山に対し,左右に動いて回り込み,ワンツー,左アッパーでリードした。タイミングの良いパンチで出バナを叩いていたが,足が止まってしまっては分が悪い。

採点結果 高山 新藤
主審:浅尾和信 *** ***
副審:吉田和敏 96 93
副審:福地勇治 96 94
副審:安部和夫 96 93
参考:MAOMIE 96 93


     ○高山:23戦22勝(7KO)1敗   29歳   身長:172cm
     ●新藤:19戦16勝(6KO)3敗   28歳   身長:186cm

     放送:G+
     解説:飯田覚士&セレス小林
     実況:山本紘之

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                       2015年3月7日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                日本S・バンタム級(ノーランク)   T   K  O   日本S・バンタム級6位
                ○   高橋拓海     2回0分50秒     久永志則   ●
                              (マナベ) 122 lbs                          (角海老宝石) 122 lbs
                                                久永志則=ひさなが・ゆきのり

 初回,20cm近い身長差と長いリーチを生かし,左ジャブから右ストレートを伸ばして積極的に攻める高橋。久永はガードを低くして左ジャブ,フックを放つ。ここまでは表情に余裕があったが,2分過ぎ,高橋の右ストレートでバランスを崩した久永がロープに突っ込む場面があった。
 2回開始早々,ワンツーを振って果敢に攻め込む高橋。鮮やかなワンツーでアゴを打ち抜かれた久永はロープ際で腰から落ちてダウン(カウント9)。立ち上がったが,朦朧としている。チャンスと見た高橋はニュートラルコーナーに詰めて一気に攻勢。久永は必死に凌ごうとするが,足が縺れてキャンバスにグラブをつく。これはスリップダウンとされたが,ノックダウンとしても良い場面だった。しかし,朦朧として青コーナーに詰まった久永に右ストレートを浴びせたところで杉山主審が割って入った。

 勝っても負けてもこれがラストファイトと決めてリングに上がった33歳の高橋。タイトル挑戦の経験もあるランカーの久永を向こうに回し,これ以上ない会心のTKO勝利である。感極まった様子でコーナーポストに駆け上がり,全身で喜びを爆発させた姿が印象的である。182cmの長身痩躯から繰り出す左ジャブ,右ストレートをどんどん出して積極的に攻めたことが番狂わせを呼び込んだ。ガードが低い久永のアゴを鮮やかに打ち抜いたワンツーでダウンを奪い,これでほぼ試合を決めた。右ボクサータイプ。
 久永はやや変則的な右ファイタータイプ。低いガードから左ジャブ,フック,右ストレートを放つ。積極的に攻める高橋を余裕の表情で受け止めていたが,アゴのガードの甘さを突かれた。2回の最初のダウンで完全に効いてしまい,どうすることもできなかった。ノーランカーの高橋を甘く見ていたフシがある。油断の恐さを思い知らされた一戦になった。

     主審:杉山利夫,副審:福地勇治&安部和夫&浅尾和信
     ○高橋:12戦7勝(2KO)4敗1分    33歳   身長:182cm
     ●久永:24戦16勝(9KO)6敗2分   29歳   身長:164cm
     放送:G+     解説:なし     実況:辻岡義堂

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                       2015年3月7日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                    日本ライト級12位    K     O   タイ国S・ライト級(ノーランク)
                ○   土屋修平    4回1分30秒     ジョン・フォード   ●
                             (角海老宝石) 139 1/2 lbs                     (タイ) 139 3/4 lbs

 初回,ジリジリとプレスをかけて追い込んで行く土屋。フォードをニュートラルコーナーに詰め,右ストレートを浴びせる。このパンチで腰が落ちるフォード。土屋はさらにプレスをかけるが,右を振ろうとしてガードが下がったところに右ストレートがカウンターになり,思わず右グラブをついてダウンを取られる(カウント8)。
 不覚のダウンを喫した土屋だが,その後は強打で徐々にフォードを追い詰めた。フォードは再び右のカウンターを狙うが,鼻からの出血が増す。
 4回,土屋は右ストレートをボディに。さらに動きが鈍るフォード。ここでワンツーがアゴを捉えれば,フォードはニュートラルコーナーの下で大の字に沈む。ピクリとも動かず,そのままカウントアウトされた。

 初回にダウンを食った土屋だが,最後はパワーの差でねじ伏せた。ダウンしたのは勢い込んでガードが下がったところを突かれたもの。右ストレート,左フックに一発がある右ファイタータイプだが,ディフェンスに難があるところは相変わらず。パンチ力があっても,ガードが甘くては致命的。倒そうと言う意識が強過ぎ,プレスをかけている割に手数の少なさが目につく。
 フォードは右ファイタータイプ。逆三角形に発達した上体から放つ右ストレート,フックにパンチ力がある。ベタ足でスピードはないが,思い切った右強打で土屋を脅かした。しかし,土屋のボディブローをはじめとする強打で徐々にダメージを蓄積させた。

     主審:吉田和敏,副審:土屋末広&安部和夫&杉山利夫
     ○土屋:21戦17勝(15KO)4敗      28歳   身長:170cm
     ●フォード:14戦7勝(5KO)6敗1分   23歳   身長:175cm
     放送:G+     解説:なし     実況:中野謙吾

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           2015年3月20日(金)    米国カリフォルニア州 ファンタシー・スプリング・カジノ
                                10回戦
                  WBC世界ウェルター級17位        東洋太平洋ウェルター級チャンピオン
                ○   アルフォンソ・ゴメス    判 定    亀海喜寛   ●
                       (メキシコ) 149 1/4 lbs           (帝拳) 149 3/4 lbs
                                             WBC12位,WBO6位,IBF15位

 前に出る亀海。ゴメスは足を使って左右に動きながら左ジャブ,左右フックを返す。2回,ゴメスは左ジャブから右アッパー。さらに右ストレートから接近戦で左右アッパーを回転させる。
 3回,亀海は右フックからボディに左アッパーを打つ。しかし,逆にゴメスはよく見て接近戦で左右フックを返す。4回中盤,ゴメスが頭から入ったところでバッテイングが発生し,亀海が大きくのけぞる。これにより,ゴメスは減点された。
 6回,ボディブローが効いたか,ゴメスの動きに鈍りが見られる。亀海は左アッパーのボディブロー,ゴメスは右ストレートのカウンターで応戦する。7回,前半のような足の動きがないゴメスだが,自ら前に出て体を密着させ,左右フックの連打から右アッパーをボディに。
 8回中盤,ゴメスをロープに詰め,ワンツー,左右フックの連打で攻勢に出る亀海。ゴメスも右アッパーのカウンターを返すが,この回は亀海が押さえた。
 しかし,9回は再びゴメスのペース。亀海に傾きかけた流れを変えるべく,再び足を使って動きながらパンチを繰り出す。10回,ゴメスに疲れが言えるが,左右に動いて右ストレートから左ジャブをポンポンと連打する。亀海は最後まで前に出続けたが,詰め切れずに終了ゴングを聞いた。

 果敢に前に出て攻撃を続けた亀海だが,老獪なゴメスに大差の判定で敗れた。終始プレスはかけていたが,思うようにパンチが出ないため,逆にゴメスに先に手を出されていた。積極的に前に出ているにも関わらず,後手に回ってしまったことは皮肉な結果である。中堅と見られたゴメスに翻弄され,まさに完敗。あらためて層が厚いこのクラスで世界を狙うことの難しさを思い知らされた一戦になった。
 ゴメスは右ボクサーファイター。ずんぐりとした体型ながら,軽快なフットワークがある。左右に動きながら右ストレートを中心に手数が良く出る。接近すれば左右フックやボディ,アゴへの右アッパーがある。カウンターの右ストレートも武器になっている。一発の威力はないが,老獪なテクニシャンである。前に出る割りに思惑通りにパンチが出ない亀海の手の内を見透かしたように,ガードの上からでも先手でパンチを出したクレバーな試合運びが目についた。

採点結果 ゴメス 亀海
主審:ラウル・カイズ・シニア(米国) *** ***
副審:レイ・コロナ(米国) 98 91
副審:エディ・エルナンデス(米国) 98 91
副審:パット・ラッセル(米国) 98 91
参考:MAOMIE 97 92


     ○ゴメス:33戦25勝(12KO)6敗2分   34歳   身長:175cm   リーチ:175cm
     ●亀海:29戦25勝(22KO)3敗1分    32歳   身長:175cm   リーチ:180cm

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&飯田覚士
     実況:高柳謙一     アシスタント:山藤美智

※ 第4ラウンド,ヘッディングによりゴメスは減点1。

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