熱戦譜〜2014年7月の試合から


MENU
MENUのbクリックすると各観戦記にジャンプします

試合日 試合 結果
2014.07.05  東洋太平洋&日本ミドル級
 タイトルマッチ12回戦
 柴田明雄  判定  西田 光
2014.07.05 8回戦  外園隼人  TKO6R  橋元 納
2014.07.05 8回戦  田口良一  判定  フローレンテ・コンデス
2014.07.05 8回戦  和宇慶勇二  TKO5R  ジョネル・ガダパン
2014.07.05 8回戦  横山雄一  KO1R  柳 達也
2014.07.18  IBF世界スーパーフライ級
 王座決定12回戦
 ゾラニ・テテ  判定  帝里木下
2014.07.18 8回戦  森川真一郎  TKO4R  木原涼太
2014.07.19  WBC USシルバー スーパーフェザー級
 王座決定12回戦
 ネリー・サギラン  TKO8R  岡田誠一
2014.07.21  東洋太平洋スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 和氣慎吾  TKO10R  李ジェーソン
10 2014.07.23 10回戦  荒川仁人  判定  近藤明広
11 2014.07.23  日本ライト級
 タイトルマッチ10回戦
 加藤善孝  TKO8R  斉藤 司
12 2014.07.23 8回戦  淵上 誠  TKO2R  ジャーメド・ジャラランティ

ホームページのトップに戻る     熱戦譜のトップに戻る     ← 2014年6月に戻る     2014年8月に進む →


                  2014年7月5日(土)    後楽園ホール
                  東洋太平洋&日本ミドル級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン        挑戦者(OPBF6位,日本2位)
                ○   柴田明雄   判 定   西田 光   ●
                             (ワタナベ) 160 lbs               (川崎新田) 160 lbs

 初回,柴田は左右に動き,左ジャブ,ストレートから。一方の西田は低い姿勢からプレスをかけ,打ち合いを挑む。
 2回,前に出ながら放つ西田の左ジャブがヒットする。この回はやや距離を潰されている柴田。終盤,西田は右アッパーからボディへの左アッパーをヒットし,さらに左右フックで攻勢に出る。
 西田がリズムを掴みかけたかに見えたが,4回以降は柴田が持ち味のアウトボクシングで主導権を握った。フットワークを使って左右に動き,左ジャブ,フックで西田の出バナを叩く柴田。6回,柴田は左ジャブ,フックからノーモーションの右ストレートを多用。距離を取られた西田は思うように戦えない展開が続く。柴田は左アッパーのボディブローをヒット。終了間際,ロープを背負いながらタイミングのいい右アッパーをアゴに決める柴田。
 8・9回は柴田にやや疲れが出たところを捉え,西田が攻勢に出た。
 しかし,終盤は再び柴田がリード。西田も執拗に前進して打ち合いを挑むが,疲れが出て思惑通りの展開にならない。12回,柴田は左右に動き,右ストレート,左フックを出バナに決めた。

 柴田は東洋太平洋王座の2度目の防衛,日本タイトルの初防衛に成功。プレスをかけ続ける西田をフットワークと左ジャブ,フックで翻弄した。序盤こそ西田の左ジャブ,ボディへの左アッパーに苦戦したが,全般を通して持ち味のアウトボクシングで上回った。
 上り調子で初挑戦の西田は右ファイタータイプ。がっしりした体躯から放つ左ジャブ,左右フックを得意としている。プレスをかけ続けたが,柴田の足の動きを止められなかったことが敗因。距離を取られて攻め倦む場面が目立った。相打ち狙いの思い切ったパンチで勝負をかけても良かっただろう。

採点結果 柴田 西田
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:土屋末広 118 110
副審:福地勇治 115 113
副審:安部和夫 116 112
参考:MAOMIE 116 112


     ○柴田:32戦23勝(9KO)8敗1分
     ●西田:18戦10勝(3KO)7敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:辻岡義堂

このページのトップに戻る


                        2014年7月5日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                   日本S・ライト級3位    T   K  O  日本S・ライト級(ノーランク)
                ○   外園隼人    6回1分27秒    橋元 納   ●
                            (帝拳) 143 1/2 lbs                          (金子) 143 lbs

 ともに左ジャブで牽制しながらの滑り出し。橋元は低い左ガードから左ジャブ,右ストレート,さらに左アッパーにつなげる。外園は左ジャブから左アッパーのボディブローを見舞うが,やや力みが見られる。
 2回,外園は相手の正面に立ち,橋元の左ジャブをもらって鼻から出血。しかし,終盤には橋元をロープに詰め,左アッパーのボディブローから右ストレート,左フック,右アッパーで攻勢。今度は橋元が鼻血を流した。
 3回,外園がKOチャンスを迎えた。鮮やかなワンツーをアゴに打ち込まれた橋元は腰から落ちて仰向けにダウン(カウント8)。これで腹を括ったか,橋元が右ストレート,左フックで反撃に転じ,外園のマウスピースがこぼれる場面があった。しかし,その後は外園が右ストレート,ボディへの左右アッパーでプレスをかけ,力の差を見せた。
 4・5回,橋元は食い下がるが,ボディブローが効いて徐々に苦しくなる。
 6回,プレスを強めた外園は接近戦でボディに左右アッパーを打ち込む。橋元はクリンチに逃れようとするが,外園はそれを許さず,左フック,右ストレート,ボディへの左右アッパー。上体を丸めて耐える橋元だが,防戦一方に陥ったところで杉山主審が試合をストップした。

 タイトル再挑戦を目指す外園がノーランカーの橋元を相手に力の差を見せた。序盤は左ジャブで出バナを叩かれて苦戦したが,ボディ攻撃で動きを止めにかかったのは得策だった。2回にダウンを奪ったのは,教科書になりそうなほど鮮やかなワンツー。倒そうとする意識が先行し,相手の正面に立ってパンチをもらったことは反省点。
 橋元は右ボクサーファイター。やや距離を置き,左ガードを低くした姿勢から左ジャブを突いて外園を苦しめた。ボディにパンチを集められて動きが鈍ったことが敗因。健闘が光ったが,やはり力の差が大きかったと言わざるを得ない。

     主審:杉山利夫,副審:安部和夫&飯田徹也&ビニー・マーチン
     ○外園:23戦18勝(11KO)4敗1分     ●橋元:16戦9勝(1KO)7敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:安藤 翔

このページのトップに戻る


                     2014年7月5日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                   日本L・フライ級1位        WBO世界ミニマム級8位
                ○   田口良一   判 定   フローレンテ・コンデス   ●
                              (ワタナベ) 106 lbs                (比国) 106 lbs
                                  元IBF世界ミニマム級チャンピオン

 右の田口,左のコンデス。初回から田口が意欲的な攻撃を展開した。ロープに詰め,ワンツー,右フックからボディに左アッパーを打ち込む。
 しかし,2回,コンデスの強打が火を噴いた。田口は攻勢に出るが,コンデスの重い左右フック,左アッパーにぐらつき,フォローの左フックで両膝から落ちてダウン(カウント9)。立ち上がったが,足が縺れてピンチが続いた。
 3回以降は田口が落ち着きを取り戻した。コンデスを再三ロープに詰め,右ストレート,左右フック,ボディへの左アッパーで激しいアタックを仕掛けた。6回,コンデスの左アッパーが低く入り,一時中断。もの凄い勢いで強振するコンデス。まともには食っていない田口だが,油断ならぬ緊張感が充満する。
 7回,コンデスのレスリング行為に転倒した田口が右肘を痛めて一時中断。口頭による注意に止まったが,減点しても良かった場面だった。
 8回,田口が猛攻に出る。コンデスをロープに詰め,右ストレート,左右アッパー,ボディへの左アッパーを打ち込む。コンデスも左フック,アッパーを振って攻めるが,終盤にも田口がロープに詰めて激しく攻め立てた。

 軽量級とは思えない強打の応酬で激闘になった。ダウンを跳ね返した田口が元世界王者コンデスに判定勝ち。右ボクサーファイターだが,ファイタータイプに近い。色白で温和な風貌からは想像もできないほどの激しい闘争本能を見せる。コンデスの強打を受ける場面が見られたが,終始積極的な攻撃で圧倒した。いずれタイトル再挑戦のチャンスがあるはず。
 コンデスはサウスポーのファイタータイプ。左フック,ストレートを強振して強引に攻め込むのが得意の攻撃パターン。このクラスとしては破格のパンチ力を誇る。2回に強打でダウンを奪うなど,幾度となく田口を脅かして元世界王者の片鱗を見せたが,攻め込まれると簡単にロープを背負ってしまう場面が目立った。

採点結果 田口 コンデス
主審:土屋末広 *** ***
副審:福地勇治 76 75
副審:安部和夫 77 74
副審:杉山利夫 77 74
参考:MAOMIE 77 74


     ○田口:23戦20勝(8KO)2敗1分
     ●コンデス:36戦25勝(21KO)10敗1分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:中野謙吾

このページのトップに戻る


                         2014年7月5日(土)    後楽園ホール
                                  8回戦
                    日本ウェルター級9位    T   K  O   比国ウェルター級(ノーランク)
                ○   和宇慶勇二    5回2分03秒    ジョネル・ガダパン   ●
                               (ワタナベ) 147 lbs                           (比国) 145 1/4 lbs

 左の和宇慶,右のガダパン。ガダパンは低いガードで牽制しながら前に出て,右ストレートをボディに。和宇慶は下がりながら左ストレートで応じる。
 2・3回,思い切った右フックで迫るガダパンに対し,和宇慶は良く見て左ストレート,ワンツーを上下に合わせる。しかし,4回終了間際,ガダパンが振った右ストレートがアゴをかすめ,大きくバランスを崩した和宇慶はニュートラルコーナーで左グラブをついてダウンを取られた(カウント8)。苦笑しながらダウンではないとアピールする和宇慶。
 ダウンを奪って気を良くしたガダパンが5回,猛烈な勢いで攻勢に出た。和宇慶は慌てずボディにパンチを集める。左アッパー,右フックでボディを攻められたガダパンの出足が鈍った。さらに左アッパーのボディブローに次ぐ左ストレートで腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,左ストレート,左右フックの連打で2度目のダウン。福地主審はカウントの途中で試合をストップ。その直後にガダパン陣営からタオルが投入された。

 元日本S・ライト級王者・和宇慶が逆転TKO勝利で10ヶ月ぶりのリングを飾った。4回に不運なダウンを奪われたが,その後にボディブローでガダパンの出足を止めた冷静な対応が光る。サウスポーのボクサーファイターで左ストレートを得意としている。4回まで攻撃が単発になったことは反省点である。
 ガダパンは右ファイタータイプ。バネが利いて柔らかい上体が特徴で,思い切った左右フックを振って攻め込む。しかし,単発で攻撃は単調。ボディを攻められ,5回に動きが鈍ったところを捉えられた。

     主審:福地勇治,副審:飯田徹也&ビニー・マーチン&土屋末広
     ○和宇慶:23戦18勝(9KO)4敗1分     ●ガダパン:16戦8勝(4KO)7敗1分
     放送:G+     解説:なし     実況:中野謙吾

※ カウントの途中でガダパン陣営からタオルが投入されたので,本来はKOであるが,その前に福地主審がストップしているため,この試合の結果はTKOとなる。

このページのトップに戻る


                       2014年7月5日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                  日本ライト級(ノーランク)   K      O  日本ライト級(ノーランク)
                ○   横山雄一    1回2分49秒    柳 達也   ●
                             (帝拳) 134 1/2 lbs                        (伴流) 134 1/2 lbs
               2011年度全日本ライト級新人王        2012年度全日本S・フェザー級新人王

 両者ともに良く鍛えられた上半身から放つ左ジャブの交換で立ち上がる。横山がガードを固めながら,積極的にワンツー,左フックで攻める。押され気味の柳が不用意に右を出そうとしたところに合わせた右ショートストレート。これがアゴに決まり,足を硬直させながら腰から落ちた柳はキャンバスに背中を打ちつけてダウン。すぐに立ち上がったが,足元がおぼつかず,カウントアウトされた。

 全日本新人王を制した者同士の対決となったが,中量級屈指の強打を誇る横山が鮮やかなワンパンチで柳を沈めた。フィニッシュの右ショートストレートの合わせ方は見事。持ち味の強打を武器に,再度のランクインは十分に期待できる。上を狙うパンチばかりが目立つが,ボディブローが加われば,厚みが増すはず。
 柳は右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレート,左フックを得意としている。良くビルドアップされた上半身が特徴。強打を警戒して慎重な立ち上がりを見せたが,積極的な横山のプレスに押された。

     主審:安部和夫,副審:杉山利夫&ビニー・マーチン&飯田徹也
     ○横山:16戦14勝(13KO)2敗     ●柳:12戦10勝(4KO)2敗
     放送:G+     解説:なし     実況:安藤 翔

このページのトップに戻る


                 2014年7月18日(金)    神戸ポートピアホテル
                    IBF世界スーパーフライ級王座決定12回戦
                 IBF世界S・フライ級1位        IBF世界S・フライ級6位
                ○   ゾラニ・テテ    判 定    帝里木下   ●
                             (南アフリカ) 114 lbs                (千里馬神戸) 115 lbs
                                 帝里木下=ている・きのした

 同型のサウスポー同士の対戦。序盤からテテが主導権を握った。長いリーチから繰り出す右ジャブ,ストレートで機先を制し,ロングレンジからの左ストレートで再三帝里を脅かす。帝里は早くも後手に回る。
 3・4・5回,テテが右ジャブ,ストレート,ワンツーでプレスをかける。テテの左を警戒しているのか,帝里は手数が少ない。
 6回,帝里の左ストレートがヒットするが,後が続かない。逆にテテのワンツーで下がる場面が続く。8回,テテは右ジャブ,左ストレートからすかさず接近し,左アッパーを見舞う。さらにテテのワンツーが伸びる。
 9回,帝里はテテの右ジャブを外したいが,逆にプレスをかけられる。さらにロングレンジから左ストレートをかぶせるテテ。10回,金縛りにあったように手が出ない帝里。苦し紛れに打って出るが,バランスを崩してオフガードになったところを突かれ,肩越しの左ストレートを打ち込まれた。
 11回,帝里はようやく自分から攻め込んだが,それも長くは続かない。12回,攻めなければいけないのはわかっていても,テテの右ジャブ,ストレートで中に入れない帝里。もどかしい時間の末に終了ゴングを聞いた。

 初挑戦の帝里は委縮したのか,全く手が出ずに完敗。テテの右ジャブに悩まされ続けた12ラウンズだった。左ストレートを警戒して後手に回り,ますます手が出なくなるという悪循環。これではいくら地元とはいえ,勝てるわけがない。長いリーチを掻い潜って潜り込み,撹乱する動きが欲しかった。ほとんど右ジャブが出ず,テテの右ジャブで機先を制されたことが敗因。相手の動きを見ているだけで,いたずらに時間だけを浪費した印象が強い。何が何でもタイトルを取るという気迫が感じられなかったことは非常に残念である。
 テテはサウスポーのボクサータイプ。175cmの長身,183cmという長いリーチをフルに生かしたボクシングが特徴。右ジャブ,ストレートで常に先手を取り,帝里につけ入る隙を与えなかった。パンチは左右ともに良く伸びる。ロングレンジから打ち込む左ストレートが鋭い。

採点結果 テテ 帝里
主審:デビッド・フィールズ(米国) *** ***
副審:クリス・フローレス(米国) 118 110
副審:デオン・ドゥワルテ(南アフリカ) 118 110
副審:中村勝彦 119 109
参考:MAOMIE 119 109


     ○テテ:22戦19勝(16KO)3敗
     ●帝里:21戦19勝(3KO)1敗1分

     放送:スカイA
     解説:城島 充     ゲスト:河野公平
     実況:山下 剛

このページのトップに戻る


                      2014年7月18日(金)    神戸ポートピアホテル
                                 8回戦
                    日本S・フライ級9位    T   K  O  日本S・フライ級(ノーランク)
                ○   森川真一郎   4回1分07秒   木原涼太   ●
                               (VADY) 118 lbs                      (グリーンツダ) 117 3/4 lbs

 初回,木原がじりじりと前に出る。森川は間合いを取り,左アッパーをひとつヒット。さらに森川は右ストレートのカウンターを決め,すかさずボディにも右ストレートを見舞う。木原もボディに右ストレートをお返し。
 2回序盤,小刻みな左ジャブの連打から放った森川の右ストレートでぐらつく木原。チャンスと見た森川が攻勢。木原をロープ,ニュートラルコーナーに詰め,右ストレート,左右フックを浴びせる。3回,右から左のフックをヒットする森川。森川の左フックが再三決まり,右目上をカットした木原はドクターチェックを受ける(森川の有効打による傷)。
 4回,森川が鮮やかに試合を決めた。リング中央で左右フックの交換になるが,ガードが下がったところに左フックのカウンターを打ち込まれた木原は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,森川の攻勢に晒されてロープを背負う。左右フックの連打で防戦一方に陥ったところで川上主審が試合をストップした。

 パンチ力に自信を持つ中堅同士の対戦は期待を裏切らぬスリリングな展開になったが,現役ランカーの森川が鮮やかなTKO勝利で貫録を見せた。昨年11月に3−0の判定で降している木原を痛烈な返り討ちにした見事な勝利である。左右フック,右ストレートに威力がある右ファイタータイプ。カウンターの右ストレート,フックからの連打にいいものがある。その一方で,ガードが下がる欠点がある。
 木原は右ボクサーファイターで右ストレート,左フックに威力を秘める。こちらもガードが下がるところに難点がある。上体の振りがないことが目立つ。

     主審:川上 淳,副審:安部和夫&原田武夫&飯田徹也
     ○森川:21戦16勝(11KO)4敗1分     ●木原:19戦6勝(5KO)9敗4分
     放送:スカイA     解説:城島 充     実況:高松良誠

このページのトップに戻る


          2014年7月19日(土)    メキシコ:イスタパ アスール・コンベンション・センター
                    WBC USシルバー スーパーフェザー級王座決定12回戦
                 メキシコ S・フェザー級(ノーランク)  T   K   O   日本S・フェザー級14位
                ○   ネリー・サギラン     8回1分55秒     岡田誠一   ●
                                (メキシコ) 130 lbs                            (大橋) 129 1/4 lbs

 岡田は左ジャブから前に出る。サギランは距離を置き,左ジャブ,右ストレートから左アッパー。岡田も負けじとロープに詰め,ボディを攻めるが,サギランには余裕がある。
 2回,前に出る岡田の動きを冷静に見ているサギラン。終了間際,ロープを背負ったところから隙を突くように右ストレートから左フック返せば,岡田は腰から落ちてダウン(カウント8)。早くも岡田の左目下が腫れる。
 3回以降もサギランの冷静な試合運びが目立った。岡田の前進をノラリクラリとかわし,挑発を繰り返しながら左右アッパー,右ストレートを浴びせる。単調な前進を読まれた岡田は完全に術中に嵌った。
 8回,岡田の攻撃を巧みにブロックし,左右アッパーを返すサギラン。ロープを背にしたところから一転,右アッパーから左フックを返せば,岡田は右膝からゆっくり沈む。立ち上がったが,ラミレス主審はカウントの途中で試合をストップした。

 敵地メキシコに乗り込んだ岡田だが,サギランの技巧に完敗。終始前に出ていたが,スピードがなく,攻撃は単調。サギランに読まれ,攻撃の切れ目にコンビネーションブローを返された。
 サギランは右ボクサーファイター。武器は上下への左右アッパー,右ストレート。非常に老獪な試合運びが光る。岡田の動きを冷静に見てかわし,急にピッチを上げて連打をまとめるうまさを見せた。緩急をつけた攻防の組み立てで岡田を翻弄した。

     主審:ラウレンティノ・ラミレス・オロペサ(メキシコ),副審:ホアン・オカンポ(メキシコ)&エルミノ・クエバス・コリャソ(メキシコ)&ウンベルト・オリバレス(メキシコ)
     ○サギラン:35戦30勝(11KO)4敗1分     ●岡田:23戦18勝(11KO)5敗
     放送:YOUTUBE     解説:なし     実況:なし

このページのトップに戻る


                      2014年7月21日(月)    岡山武道館
                     東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T    K   O  挑戦者(同級1位)
                ○   和氣慎吾   10回0分27秒   李ジェーソン   ●
                            (古口協栄) 121 3/4 lbs                    (韓国) 121 1/2 lbs
                WBA4位,WBC5位,WBO9位,IBF10位      韓国S・バンタム級チャンピオン

 左の和氣,右の李。和氣が左ストレートを振って積極的に攻める。2回,バッティングで李が右目上,和氣が右前頭部をカットし,相次いでドクターチェックを受ける。終盤にも李の頭が和氣のアゴに当たり,一時中断。それでも終了間際,和氣の左ストレート,右フックが決まる。
 右を振って飛び込む李。バッティングを気にしてか,やりにくそうな和氣だが,4回終盤には李をロープに詰めて左右フックをまとめる。
 5回,和氣はニュートラルコーナーに李を追い込んで攻勢に出る。
 6回以降は右を振って攻め込む李を和氣が持て余す場面が増えた。和氣は真っすぐ下がってしまい,李の突進をかわせない。
 手を焼く和氣だが,9回終盤,右フックのカウンターでぐらつかせたところから一気に攻勢。効いている李。ワンツーを浴び,李はロープの間からオフィシャル席に転落。辛うじてリング内に戻り,カウント8で再開されたところでゴングに救われた。
 10回,ダメージを引きずる李。和氣は開始ゴングと同時に攻勢に出る。青コーナーに詰め,ワンツーを浴びせたところで福地主審が試合をストップした。

 和氣は4度目の防衛に成功。これで4連続KO防衛であるが,かなり苦戦したことも事実。地元・岡山での凱旋試合とあって気負ったか,いつもの軽快なフットワークによる回り込みが見られなかった。そのため,真っすぐ下がって李の突進を持て余したことが苦戦の原因。最近進境著しく,世界挑戦も期待できるスタイリッシュなサウスポーのボクサータイプ。それだけに今回の苦戦は貴重な経験になるはず。
 李は現役の韓国王者。右ファイタータイプで,ガードを低くした姿勢から主武器の右ストレートを振りながら突進するのが得意の攻撃パターン。ややラフで,攻撃は単調。ガードの甘さが弱点である。

9回までの採点 和氣
主審:福地勇治 *** ***
副審:野田昌宏 88 82
副審:杉山利夫 88 82
副審:パク・ナムチュル(韓国) 85 85
参考:MAOMIE 87 83


     ○和氣:23戦17勝(10KO)4敗2分
     ●李:23戦17勝(9KO)4敗2分

     放送:YOUTUBE
     解説:なし
     実況:なし

このページのトップに戻る


                      2014年7月23日(水)    後楽園ホール
                              10回戦
                  WBC世界ライト級10位       日本ライト級(ノーランク)
                ○   荒川仁人    判 定    近藤明広   ●
                             (八王子中屋) 136 lbs               (一力) 136 1/4 lbs

 左の荒川,右の近藤。近藤が積極的に左ジャブを放ってチャンスを窺う。荒川は軽く動き,右ジャブからボディに左ストレート。ともに動きはいい。
 2回,近藤は左ジャブ,ストレートが良く出ているが,4回には荒川がリズムを掴んだ。近藤の入り際に左ストレートのカウンターをヒット。その後も荒川の左ストレート,ワンツーが決まる。終了間際,逆に近藤が青コーナーに荒川を詰めて攻勢に出る。
 近藤は良く食い下がるが,荒川は小刻みな上体の動きでフェイントをかけながら,冷静な攻撃を見せる。7回,荒川は接近戦でボディに左右アッパー。近藤の右アッパーが決まるが,逆に荒川も右アッパーをお返しした。8回終盤,近藤が攻勢に出て荒川をロープに詰める。しかし,荒川はロープを背に左右アッパーから右フックをヒットする。
 9回,荒川の左フックがカウンター気味に顔面を捉える。このパンチでぐらついた近藤を左右フック,左ストレートで一気に追い込む荒川。近藤は必死に抱きついてピンチを逃れ,逆に終了間際には負けじと攻勢に出る。
 10回,それまでにも増して激しい打ち合いになる。両目下を腫らして打ち合う近藤。終盤,荒川が左右フック,ワンツーでスパートした。

 元王者同士の意地と意地のぶつかり合いのような白熱戦で,見応え十分の好ファイトになった。闘志剥き出しの近藤に対し,荒川は終始冷静な試合運びで上回った。滑らかなフットワークから上体の動きでフェイントをかけ,ワンツー,左ストレートを巧打した。安全運転で物足りない部分はあったが,9回に見せた激しい攻撃に見るべきものがあった。持ち味の出入りを生かしたボクシングに徹することが大事。
 近藤は東洋大でアマ経験がある元日本ライト級王者。右ボクサーファイターで右フックを得意としている。左ジャブ,フックを使ってプレスをかけ,右フックを上下に放っていたが,荒川の技巧に及ばなかった。

採点結果 荒川 近藤
主審:土屋末広 *** ***
副審:杉山利夫 98 92
副審:吉田和敏 96 95
副審:福地勇治 97 94
参考:MAOMIE 98 93


     ○荒川:30戦25勝(16KO)4敗1分
     ●近藤:24戦19勝(8KO)4敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:中野謙吾

このページのトップに戻る


                   2014年7月23日(水)    後楽園ホール
                        日本ライト級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K   O  挑戦者(同級7位)
                ○   加藤善孝   8回1分13秒   斉藤 司   ●
                            (角海老宝石) 135 lbs                 (三谷大和スポーツ) 135 lbs

 開始早々から勢い良く攻める斉藤だが,気負いが目立つ。加藤は冷静に迎え撃ち,左右フックのボディブローからワンツーを見舞う。
 2回は手数で斉藤が上回ったが,3回に入ると加藤が左ジャブを多用して出足を止めにかかる。斉藤は鼻柱をカット。
 4回,加藤は前に出る斉藤を左ジャブでストップし,ワンツーを再三ヒット。さらにボディブローを交えた攻撃で後半に備える。終盤,右ストレートのカウンターで大きく足が縺れた斉藤は左アッパーのボディブローをフォローされ,仰向けにダウン(カウント8)。攻勢に出る加藤。斉藤は辛うじてゴングに救われる。
 5回以降は明らかに斉藤の勢いが失せた。自分に気合いを入れるかのように前に出続けるが,正面に立って左ジャブ,ワンツーの標的になった。斉藤の足が動かない。加藤は攻め急がず,冷静に左ジャブを突く。斉藤はなおも前に出るが,ワンツーで再三押し返され,バランスを崩す。
 7回,さすがにダメージの色が濃い斉藤。終盤,加藤はワンツーからロープに詰め,さらにワンツー,左右フックの連打。ダウン寸前のピンチに陥った斉藤は,ここでも辛うじてゴングに救われた。
 8回,粘る斎藤だが,ついに破局を迎える。足の踏ん張りが効かず,加藤のワンツーを浴びる。ダメージの蓄積が顕著な斉藤。左ジャブで顔が上を向いたところで,中村主審が試合をストップした。

 加藤がキャリアの差を見せつけ,見事なTKOで7度目の防衛を飾った。序盤から若さに任せて飛ばす斉藤に対し,冷静かつ的確な攻撃で徐々にダメージを与えて行った。左ジャブで斉藤の出足を完全に止めたことが良かった。無理に倒そうとせず,相手の出方に応じて上下に散らしたうまさが光る。斉藤の若さを加藤が経験値で制した一戦。
 初挑戦の斉藤は果敢に攻めたが,初回から気負い,力みが目立った。正面からの攻撃を読まれ,ボディブローやワンツーを返された。これによってダメージを負い,足の踏ん張りが利かなくなったことが響いた。中盤以降は出足を止められただけでなく,ワンツーで押し返され,バランスを崩す場面が多くなった。

7回までの採点 加藤 斉藤
主審:中村勝彦 *** ***
副審:土屋末広 69 63
副審:杉山利夫 69 63
副審:浅尾和信 69 63
参考:MAOMIE 69 63


     ○加藤:34戦28勝(9KO)5敗1分
     ●斉藤:22戦19勝(14KO)3敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:藤田大介

このページのトップに戻る


                      2014年7月23日(水)    後楽園ホール
                               8回戦
                   日本ミドル級3位    T   K   O   インドネシア S・ウェルター級4位
                ○   淵上 誠    2回1分15秒    ジャーメド・ジャラランティ   ●
                          (八王子中屋) 159 1/4 lbs                        (インドネシア) 159 1/4 lbs

 左の淵上,右のジャラランティ。淵上は左ストレート,右フックでボディを打ち,ジャラランティをロープに詰めて圧倒する。終盤にもニュートラルコーナーに詰め,右フック,アッパーを上下に連打を浴びせる。
 2回,右ジャブ,フックを多用して追い込んでいく淵上。ロープに詰めて左ストレートでぐらつかせ,右フックを一撃。これがテンプルに決まり,腰から落ちたジャラランティは横倒しにダウン。ここで福地主審が試合をストップした。

 淵上は1年9ヶ月ぶりの勝利。試合の1ヶ月前に左手首を痛めたこともあって,今夜は意識的に右ジャブ,フックを多用した。ボディにも積極的にパンチを集中し,フィニッシュはこの試合に向けて磨きをかけた右フック。2連敗から脱出したことによって吹っ切れれば,十分に再浮上が期待できる。
 ジャラランティは右ボクサーファイター。アップライトスタイルからの右ストレートを武器としている。ボディブローで委縮し,いいところなく沈んだ。

     主審:福地勇治,副審:吉田和敏&浅尾和信&中村勝彦
     ○淵上:30戦21勝(12KO)9敗     ●ジャラランティ:41戦23勝(11KO)17敗1分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:田中 毅

このページのトップに戻る


熱戦譜のトップに戻る     ← 2014年6月に戻る     2014年8月に進む →

ホームページのトップに戻る