熱戦譜〜2013年11月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.11.02 10回戦  赤穂 亮  TKO6R  ジェッカー・ブハウェ
2013.11.02 10回戦  林 徹磨  判定  濱田修士
2013.11.02 8回戦  尾川堅一  TKO1R  三好祐樹
2013.11.03  5回戦(ミニマム級決勝)
 第70回東日本新人王決勝戦
 若原義敬  KO2R  宮崎拳一
2013.11.03  5回戦(バンタム級決勝)
 第70回東日本新人王決勝戦
 原 有吉  TKO1R  横山一喜
2013.11.03  4回戦(ライト級決勝)
 第70回東日本新人王決勝戦
 高見良祐  TKO4R  小宮山玲雄
2013.11.03  4回戦(ウェルター級決勝)
 第70回東日本新人王決勝戦
 田中亮治  KO4R  栄 宣明
2013.11.03  4回戦(ミドル級決勝)
 第70回東日本新人王決勝戦
 清野 航  KO2R  アルティン・ペパ
2013.11.09  5回戦(ミニマム級決勝)
 2013年全日本新人王西軍代表決定戦
 榮 拓海  判定  清水健太
10 2013.11.09  5回戦(バンタム級決勝)
 2013年全日本新人王西軍代表決定戦
 池水達也  判定  吉田正道
11 2013.11.09  4回戦(フェザー級決勝)
 2013年全日本新人王西軍代表決定戦
 河村真吾  TKO4R  谷口真一
12 2013.11.09  4回戦(スーパーライト級決勝)
 2013年全日本新人王西軍代表決定戦
 ジャンボおだ信長本屋ペタジーニ  TKO2R  藤田光良
13 2013.11.09  4回戦(ミドル級決勝)
 2013年全日本新人王西軍代表決定戦
 前原太尊康輝  TKO1R  甲斐斗志広
14 2013.11.10  WBC世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 山中慎介  KO9R  アルベルト・ゲバラ
15 2013.11.10 10回戦  ローマン・ゴンザレス  TKO2R  オスカル・ブランケット
16 2013.11.10 10回戦  ホルヘ・リナレス  KO1R  フランシスコ・コントレラス
17 2013.11.10 10回戦  粟生隆寛  KO1R  エドガー・ロメリ
18 2013.11.19  WBA世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 亀田興毅  判定  孫 正五

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                       2013年11月2日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                 WBC世界S・フライ級6位  T   K  O   比国バンタム級14位
                ○   赤穂 亮     6回1分30秒   ジェッカー・ブハウェ   ●
                          (横浜光) 117 lbs                         (比国) 116 3/4 lbs

 初回,ともに左ジャブで探る展開から。赤穂はブハウェをロープに詰めて左フックのボディブロー。終盤は早くも打ち合いになった。
 3回,赤穂は右ストレート,左フックを見舞うが,パンチに強弱が欲しいところ。ともにエキサイトする場面が見られた。4回,ニュートラルコーナーにブハウェを詰めた赤穂は右ストレート,ボディへの左アッパー,左フックで攻勢。終了ゴングが鳴った後に右アッパーを見舞ったブハウェは減点された。
 5回に入ると赤穂のボディブローが効き始める。
 そして6回,赤穂がしぶといブハウェをとらえた。ブハウェは細かいワンツーで反撃するが,ラフだった赤穂が軽い左ジャブからスムーズに出した右ストレートが決まり,ブハウェはロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。赤穂は青コーナーに詰めて猛然と仕留めにかかるが,縺れて両者が倒れ込む。しかし,再び青コーナーに詰め,右ストレート,左右フックを浴びせたところでマーチン主審が試合をストップした。

 パワーが売り物の赤穂がしぶといブハウェをねじ伏せた。今年6月のエルマー・フランシスコ(比国)戦では力みを排したスムーズな攻撃でリニューアルをアピールしたが,今夜は元の力任せに戻ってしまった感じがある。もう少し強弱をつけて小さく打てば,さらに攻撃力が増すはず。再び世界を目指すには,パワーだけではかわされてしまう。6回に最初のダウンを奪った右ストレートはスムーズだったので,あの感触を忘れないことが大事。
 ブハウェは右ファイタータイプで変則的に攻める。右ストレート,左右フックを得意としており,パンチ力もある。ボディを攻められて動きが鈍った。

     主審:ビニー・マーチン,副審:中村勝彦&土屋末広&飯田徹也
     ○赤穂:24戦21勝(14KO)1敗2分     ●ブハウェ:25戦14勝(9KO)10敗1分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:上重聡

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                     2013年11月2日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                    日本フライ級5位        日本S・フライ級13位
                ○   林 徹磨    判 定    濱田修士   ●
                        (セレス) 113 3/4 lbs                 (小熊) 114 lbs

 初回,林が左ジャブ,フック,アッパーの連打で積極的に前に出て,右クロスをヒット。濱田はやや後手に回る。
 3回,濱田は足を使って左ジャブを多用するが,林の前進は止められない。4回には濱田が左ジャブを打ちながら前に出るが,林はすかさず右フック,ストレートを浴びせ,それを許さない。林は前頭部をカット(バッティング)。
 5回はようやく濱田がリードした。下がらずに左ジャブからのワンツーを林の出バナに決める。力が入った林は強いパンチを打とうとする意識が先行し,リズムを崩した。
 6回は林が逆転。コンスタントに左ジャブを打ってリズムを取り戻す。左アッパー,右フックのボディブローで再びプレスをかけた。
 7回,林は体ごと預けるようにしてボディ攻撃を見せる。濱田は引かず,右ストレート,アッパーを浴びせる。8回,林は積極的に出て右ストレート,ボディへの左アッパー,右フックで迫る。濱田も左フックのカウンターをヒットするが,単発に終わった。

 林が上位ランカーのプライドを見せ,粘る濱田を振り切った。左ジャブが少なく,力が入ったパンチが多くなってしまった。それでもボディブローで濱田の出足を止めた点は良かった。序盤は積極的に攻めてリードしたが,濱田が左ジャブ,ワンツーを返して攻勢に出るとリズムを崩した。タイトル再挑戦に向けては,大振りせず左ジャブ,フック主体に丁寧な組立が要求される
 濱田は右ボクサーファイター。フットワークがあり,左ジャブ,ワンツーを得意としている。序盤は後手に回っていたが,後半に左ジャブを多用して積極的に攻め,林を苦しめた。

採点結果 濱田
主審:安部和夫 *** ***
副審:杉山利夫 77 75
副審:ビニー・マーチン 78 74
副審:飯田徹也 78 75
参考:MAOMIE 78 75


     ○林:26戦23勝(7KO)2敗1分
     ●濱田:21戦12勝(2KO)6敗3分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:田中毅

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                        2013年11月2日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                 日本S・フェザー級(ノーランク)  T  K  O  日本S・フェザー級(ノーランク)
                ○   尾川堅一     1回2分14秒     三好祐樹   ●
                          (帝拳) 130 lbs                           (FUKUOKA) 130 lbs

 開始早々から上体を揺すってぐいぐいと攻め込む三好。尾川は回りながらこれを迎え撃ち,ワンツーを返す。小川の鋭いワンツーがテンプルに決まり,三好は前に落ちてダウン(カウント9)。尾川は三好をロープに詰めて猛然と攻勢に出る。右ストレートで態勢が崩れる三好。そこでアゴにカウンターの左アッパーが炸裂し,意識が飛んだ三好は頭からキャンバスに落ちた。痛烈なダウンに,中村主審は躊躇わずに試合をストップ。同時にタオルが投入された。三好のダメージは深く,担架で搬出された。

 昨年8月に三好に5回TKO負けを喫し,アゴを骨折してブランクを作った尾川。今夜はその宿敵に豪快なTKOで雪辱を果たした。右ストレート,左フックの切れは抜群。前回の敗戦で足踏みしたが,これで吹っ切れただろう。ランキング上位はもちろんのこと,日本タイトルを狙う素質がある。フットワークに乗せたパンチの威力は破格。フィニッシュの左アッパーは絵に描いたような強烈なパンチだった。
 三好は右ファイタータイプ。こちらも右ストレート,左フックにパンチ力があるが,やはり実力は尾川に及ばない。上体を振ってどんどん攻め込んで崩しにかかっていたが,冷静な尾川にうまくかわされていた。

     主審:中村勝彦,副審:土屋末広&杉山利夫&安部和夫
     ○尾川:11戦10勝(8KO)1敗     ●三好:17戦11勝(9KO)4敗2分
     放送:G+     解説:なし     実況:佐藤義朗

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                        2013年11月3日(日)    後楽園ホール
                      第70回東日本新人王決勝戦(ミニマム級)
                                5回戦
                  日本ミニマム級(ノーランク)  K      O  日本ミニマム級(ノーランク)
               ○   若原義敬     2回2分26秒     宮崎拳一   ●
                            (協栄) 104 1/2 lbs                         (大橋) 105 lbs
                    若原義敬=わかはら・よしのり
               若原は技能賞を受賞

 初回,小気味良い動きから立ち上がる両者。宮崎が右アッパー,ワンツーの連打で攻勢に出れば,若原はわずかにぐらつく。しかし,中盤,若原の左フックがアゴに決まり,今度は宮崎がぐらつく場面が見られた。終盤は再び宮崎が右アッパーから左フック,さらに左フックから右ストレートを的確にヒットしてリードした。
 2回,予断を許さぬ展開が続いた。右アッパーに合わせた若原の右フックがアゴに決まり,宮崎がぐらつく。1分過ぎ,右アッパーからチャンスを掴んだ若原が宮崎をロープに詰めて攻勢。宮崎は足元がふらつき,青コーナーに後退。宮崎は必死に応戦するが,アゴに右フックを受けて赤コーナーまで飛ばされ,腰から落ちてダウン(カウント9)。若原,攻勢。耐える宮崎。左右フックの連打で宮崎が防戦一方に陥ったところで染谷主審が試合をストップした。

 不利を予想された若原が連打で宮崎を仕留めた。右ファイタータイプで左右フック,右ストレートを得意としており,このクラスとしてはパンチ力がある。宮崎のパンチを受け,初回はリードされたが,2回に掴んだモノにして一気に試合を決めた。
 宮崎は右ボクサーファイターで左フック,右ストレートを得意としている。2回にぐらついてからは急に浮足立ち,一気に押し込まれた。ピンチのときの対応の仕方に中途半端なところがあり,若原の攻撃を許してしまった。クリンチに出て時間を稼ぐなどの対処法があったはず。

     主審:染谷路朗,副審:ビニー・マーチン&杉山利夫&吉田和敏
     ○若原:9戦6勝(3KO)3敗     ●宮崎:7戦5勝(1KO)1敗1分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:安藤翔

※ 新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                       2013年11月3日(日)    後楽園ホール
                     第70回東日本新人王決勝戦(バンタム級)
                                5回戦
                 日本バンタム級(ノーランク)   T   K  O   日本バンタム級(ノーランク)
               ○   原 有吉      1回0分26秒     横山一喜   ●
                     (白井・具志堅スポーツ) 117 1/2 lbs                      (古口) 117 1/2 lbs
                原はMVPを受賞

 右の横山,左の原。横山は勢い良く右ストレートを放つ。原は右に回り込んで左ストレート。これがアゴに決まり,横山は青コーナー付近のロープ際で腰から落ちてダウン。立ち上がったものの,虚ろな目で上体が揺らぎ,足元が定まらない。中村主審はカウントの途中で試合をストップした。

 サウスポーのファイタータイプ原が電光石火の左ストレートでTKO勝ちを飾った。距離を取ったところから放つ左ストレートにパンチ力がある。横山の動きを見極め,一瞬の隙を突いた。やや体に力が入っているところが欠点。
 横山は右ファイタータイプ。右ストレートを放って勢い良く攻め込む。先制攻撃で一気に主導権を握ろうとしていたが,回り込んで右ストレートをかわされ,バランスが崩れてアゴのガードが下がったところに一発をもらってしまった。

     主審:中村勝彦,副審:土屋末弘&岡庭健&1名不明
     ○原:8戦6勝(3KO)2敗     ●横山:7戦5勝(3KO)2敗
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:辻岡義堂

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                       2013年11月3日(日)    後楽園ホール
                      第70回東日本新人王決勝戦(ライト級)
                               4回戦
                  日本ライト級(ノーランク)  T   K  O   日本ライト級(ノーランク)
               ○   高見良祐    4回0分40秒    小宮山玲雄   ●
                          (18鴻巣) 134 1/2 lbs                       (ピューマ渡久地) 135 lbs
                高見は敢闘賞を受賞             小宮山玲雄=こみやま・れお

 初回,見るからに腕っ節が強そうな小宮山が短期決戦狙いでいきなりスパートした。しかし,高見は左フックを決め,小宮山をロープに詰めて攻勢。早くも小宮山の口が開く。高見の左フックが再三ヒットする。終了間際には右ストレートを受けてロープを背負った小宮山は膝が膝が硬直し,ピンチに陥った。
 2回,劣勢の小宮山が左右フックで再びスパートする。しかし,2分過ぎ,高見が左右アッパーでボディを攻めれば,小宮山は一気に失速。終盤にも高見が左フックから右アッパー,ストレートでロープに詰めて攻勢に出る。
 3回,攻めているのは小宮山だが,明らかにスピードが落ちる。右アッパーで動きが止まった小宮山は鼻から出血し,フォローの左フックで膝が落ちた。ニュートラルコーナーに下がった小宮山に襲い掛かったところで染谷主審が割って入る。ストップを告げるゴングが鳴らされ,セコンドも入り込んで試合が終わったかと思われたが,カウント9で試合続行となった。結局ロープがなければダウンしていたとの判断によるカウントだったが,中途半端なレフェリングだった。
 4回,小宮山は粘るが,高見は良く見て右ストレート,左フックを浴びせる。左フック2発でよろめいた小宮山が後退したところで染谷主審が試合をストップした。

 強打者対決を制した高見はアマ(埼玉・花咲徳栄高)で43戦34勝(18KO・RSC)9敗という戦績を残し,インターハイの優勝経験がある。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックを武器としている。大振りでミスが多い小宮山に対し,ラウンドの後半にパンチを集めるうまさを見せた。正確さで上回ったことが勝因。
 小宮山は右ファイタータイプで左右フックの打撃戦を身上としている。開始早々から攻め込んだが,各ラウンドの後半には口が開いて動きが鈍った。そこにボディを打たれ,さらに苦しくなるという悪循環に陥った。

     主審:染谷路朗,副審:ビニー・マーチン&土屋末弘&中村勝彦
     ○高見:4戦4勝(3KO)     ●小宮山:10戦6勝(6KO)2敗2分
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:中野謙吾

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                        2013年11月3日(日)    後楽園ホール
                      第70回東日本新人王決勝戦(ウェルター級)
                                4回戦
                  日本ウェルター級(ノーランク)  K       O  日本ウェルター級(ノーランク)
               ○   田中亮治      4回0分53秒    栄 宣明   ●
                           (ヨネクラ) 146 3/4 lbs                       (レイスポーツ) 146 lbs
                                                 栄 宣明=さかえ・のぶあき

 ともに左ジャブからスタート。栄をニュートラルコーナーに詰めた田中が左右フック,アッパーを連打する。
 2・3回にも粘っこい攻撃で迫る田中。ロープに押し込んで左右アッパーのボディブロー。
 4回,栄も打ち返すが,ボディへの左アッパーで腰が砕けてニュートラルコーナーに詰まる。このチャンスに田中が攻勢に出る。左アッパーをアゴに打ち込まれた栄はロープ際で腰から落ちてダウン。立ち上がったが,カウントの途中でタオルが投入された。

 積極的な攻撃で迫った田中が連打でTKO勝利を呼び込んだ。178cmの長身を誇る右ファイタータイプで,左右アッパーのボディブローを得意としている。スピードに欠けるが,執拗な連打が持ち味。上体が立ったまま打っているが,もう少し腰を低くしてパンチを溜めて打つといいだろう。
 35歳の栄は身長180cmの右ボクサーファイター。デビューが32歳という遅咲きである。左ジャブ,右ストレートを軸にオーソドックスな攻めを見せる。粘りを見せたが,田中に押し込まれて後手に回り,ロープを背負う展開に終始した。

     主審:中村勝彦,副審:岡庭健&染谷路朗&ビニー・マーチン
     ○田中:8戦5勝(2KO)2敗1分     ●栄:6戦2勝(1KO)3敗1分
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:佐藤義朗

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                        2013年11月3日(日)    後楽園ホール
                      第70回東日本新人王決勝戦(ミドル級)
                                4回戦
                  日本ミドル級(ノーランク)  K      O    日本ミドル級(ノーランク)
               ○   清野 航     2回2分29秒     アルティン・ペパ   ●
                           (石橋) 159 1/4 lbs                        (宇都宮金田) 160 lbs
                     清野 航=せいの・わたる

 右のペパ,左の清野。いきなり迫力満点の左右フックの応酬から立ち上がった。清野の左フックに合わせたペパの右アッパーがアゴに決まり,清野は仰向けにダウン(カウント8)。これで吹っ切れたか,逆に思い切って攻め込む清野。ペパは二匹目のドジョウとばかりに入り際を狙って右アッパーを多用するが,早くもスタミナの不安を覗かせる。清野はペパをロープに詰めて右フックを浴びせる。ペパはバッティングで右目上をカットした。
 2回,清野が左フック,ストレートを振って勢い良く攻め込む。スタミナが切れかかったペパはロープを背に棒立ちになる場面が多くなる。勢いを増した清野はロープに詰めて左右フックのボディ攻撃を敢行し,完全に形勢が逆転した。右フックを脇腹に打ち,踏み込んで放った左フックが決まり,よろけたペパは後方に吹っ飛び,ロープの下から体がはみ出てダウン。マーチン主審はそのままカウントアウトした。

 重量級に相応しい迫力満点の白熱戦。逆転KO勝ちで栄冠を手にした清野はサウスポーのファイタータイプ。柔道の100kg超級で鳴らしただけあり,しっかりした下半身から思い切って打ち込む左右フックが武器。初回にカウンターの右アッパーでダウンを喫したが,諦めずに攻撃を続けたことが勝因。
 ペパはアルバニア共和国出身の右ファイタータイプで,左右フック,右アッパーに威力がある。攻撃力はあるが,スタミナ不足が欠点。せっかくダウンを奪いながら失速し,清野の反撃を許してしまった。清野の入り際に盛んに右アッパーのカウンターを合わせていたが,スタミナ切れで上体が立ってしまい,踏みこまれたことが敗因。

     主審:ビニー・マーチン,副審:杉山利夫&吉田和敏&土屋末弘
     ○清野:5戦4勝(4KO)1敗     ●ペパ:3戦2勝(2KO)1敗
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:佐藤義朗

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                    2013年11月9日(土)    フードパル熊本
                2013年全日本新人王西軍代表決定戦(ミニマム級)
                             5回戦
                 西部日本ミニマム級新人王        西日本ミニマム級新人王
               ○   榮 拓海     判 定     清水健太   ●
                            (折尾) 105 lbs                  (渥美) 104 1/2 lbs
                榮はMVPを受賞

 開始早々から小気味いいパンチの応酬となった。榮は動きながら右アッパー,左右フック。清水も右ストレート,左右フックで応戦。清水が放ったカウンターの右クロスがアゴに決まれば,榮は腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,朦朧としたまま足が縺れてピンチ。抱きついて耐えた榮は終盤にカウンターの右ストレートを返した。
 2回に入るとピンチを脱した榮が主導権を握った。動きながら右アッパーから左フックあるいは右ストレートから左フックを浴びせてリードを奪う。中盤,左フックがテンプルに決まり,清水がぐらつく場面が見られた。さらに榮の右ストレートがヒット。接近戦を狙う清水をうまく迎え撃っている榮。
 3回,流れは完全に榮の手中に収まった。動きながら左ジャブを突き,右ストレート,ボディへの左アッパー。さらにロープに詰め,連打を浴びせる榮。4回,榮のうまさが目立ち,スピーディなワンツー,左右フックで清水を圧倒する。
 5回,激しい打ち合い。榮に打ち疲れが見えるが,清水も苦しそう。榮の右ストレートがヒット。

 榮は遠賀高(福岡)でアマの経験がある右ボクサーファイター。基礎がしっかりできていて,試合運びのうまさが光る。右アッパー,ストレートに鋭いものがあり,返しの左フックが効果的。足を使いながら清水の動きを良く見て的確にパンチを決めていた。初回にダウンを奪われてピンチに陥ったが,2回以降慌てずに自分のリズムを取り戻した。最終回に打ち疲れを見せたのは反省点である。
 清水は右ファイタータイプ。良く手数が出て,左フック,右ストレートにパンチ力がある。初回のKOチャンスをモノにできなかったことが悔やまれる。榮の冷静な試合運びに動きを読まれ,右アッパー,ストレート,左フックを返された。

採点結果 清水
主審:不明 *** ***
副審:福本元秋 48 47
副審:野田昌宏 48 47
副審:古田厳一 48 47
参考:MAOMIE 48 46


     ○榮:6戦6勝(3KO)
     ●清水:11戦6勝(3KO)4敗1分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:藤田大介

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                    2013年11月9日(土)    フードパル熊本
               2013年全日本新人王西軍代表決定戦(バンタム級)
                             5回戦
                 西日本バンタム級新人王       西部日本バンタム級新人王
               ○   池水達也    判 定    吉田正道   ●
                            (大阪帝拳) 118 lbs                (福岡帝拳) 117 3/4 lbs
               池水は技能賞を受賞

 初回,池水が積極的な攻撃を仕掛ける。クリーンヒットは少ないが,右ストレート,左フックを振って攻め込む。2回,池水は右フックでボディを攻める。吉田も右アッパーを返すが,強気の池水は右フックをかぶせる。
 3回,流れを変えるべく,今度は吉田がプレスをかけた。終盤,吉田は左右アッパー,右ストレートをまとめる。
 4回は再び池水が左フック,右ストレートでリード。その池水も単発で後が続かない。
 5回,疲れが出た吉田はパンチに力が入らない。それを見透かしたように池水が細かく左右フック,右ストレートを連打する。スタミナ切れで苦しくなった吉田は棒立ちになる場面を見せた。

 池水が全勝対決を制した。右ボクサーファイターでワンツー,左フックを主体にスピード豊かなボクシングが特徴。打ち終わりに右ストレートのカウンターを返すのがうまい。8月の西日本新人王戦決勝に続いて技能賞を受賞したが,パンチが単発で攻撃のつながりの悪さが目立つ。
 吉田は右ボクサーファイターで右ストレート,左フックにパンチ力がある。序盤,池水に傾きかけた流れを引き戻そうと3回から積極的な姿勢に転じた。しかし,終盤の勝負所でスタミナ切れを起こし,攻め切れなかったことが響いた。

採点結果 池水 吉田
主審:不明 *** ***
副審:古田厳一 48 47
副審:不明 48 48
副審:野田昌宏 49 47
参考:MAOMIE 49 47


     ○池水:7戦7勝(2KO)
     ●吉田:6戦5勝(4KO)1敗

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:藤田大介

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                     2013年11月9日(土)    フードパル熊本
                  2013年全日本新人王西軍代表決定戦(フェザー級)
                                4回戦
                  西日本フェザー級新人王  T   K   O  西部日本フェザー級新人王
               ○   河村真吾     4回1分53秒     谷口真一   ●
                            (堺東ミツキ) 126 lbs                          (広島三栄) 125 lbs
               河村は敢闘賞を受賞

 右の谷口,左の河村。谷口は前に出て打ち合いを挑む。これを右フック,左ストレートで迎え撃つ河村。打ち気に出た谷口のアゴに左フックのカウンターが決まった。
 2回,両者ともに単発でつながりが悪い。中盤,パンチが交錯して谷口のガードが下がったところに河村の右フックに次ぐ左ストレートが決まる。これをもらった谷口は尻餅をついてダウン(カウント8)。さらに左ストレートで腰が落ちた谷口はロープに腕が引っかかってダウンを免れた。谷口は鼻からの出血を見る。
 4回,逆転を狙う谷口は大きな左右フックで迫るが,パンチは空を切る。河村の右アッパーがカウンターになり,一瞬ぐらつく谷口。続く右フックがアゴに決まり,谷口は右膝から落ちてダウン。ここでノーカウントでストップとなった。

 河村はサウスポーのボクサータイプ。ややアップライトスタイルから放つ左ストレート,右フックを得意としている。前に出る谷口に合わせて左ストレート,右フックを決めた。しかし,待ちのボクシングで手数の少なさが気になる点。自分から仕掛ける場面が少なかったことが目についた。
 谷口は右ファイタータイプ。右ストレート,左右フックを振って前に出たが,大振りでミスが多く,河村を捉えられなかった。

     主審:不明,副審:3名ともに不明
     ○河村:8戦7勝(3KO)1敗     ●谷口:6戦3勝(1KO)3敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:藤田大介

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                      2013年11月9日(土)    フードパル熊本
                 2013年全日本新人王西軍代表決定戦(スーパーライト級)
                                 4回戦
                 西日本S・ライト級新人王   T   K  O  西部日本S・ライト級新人王
             ○   ジャンボおだ信長   2回2分52秒    藤田光良   ●
                   本屋ペタジーニ

                             (六島) 140 lbs                          (鹿児島) 139 3/4 lbs

 左の藤田,右のジャンボ。藤田は上体を振りながら前に出て,右フック,左ストレート。体格で上回るジャンボは左右に動きながら,左ジャブ,ワンツー。
 下がりながら様子を見ていたジャンボが2回に入ると一転,左ジャブを突いてプレスをかける。左アッパ−のボディブロー,右アッパーで下から攻め上げるジャンボ。右ストレートのカウンターで大きく足が縺れた藤田はロープに詰まる。攻勢に出るジャンボに対し,藤田はぐらつきながらも果敢に打ち返した。しかし,再び右ストレートのカウンターが決まり,大きく足が縺れる。藤田のマウスピースがこぼれたところで主審が割って入った。ここで終了ゴングが鳴り,両選手は自コーナーに戻った。微妙な沈黙が続いた後,ジャンボのTKO勝ちというアナウンスがあった。

 184cmという破格の長身を利したジャンボがパワー,テクニックの差を見せつけた。初回こそ動きながら様子を窺っていたが,相手の力量を見て取った2回,自ら前に出てチャンスを作った。大柄で一見して鈍重だが,パワーだけでなく細かいテクニックに長けており,器用な一面がある。主武器の右ストレートに加え,上下に打ち分ける左右アッパーが効果的。攻撃の中に織り交ぜる右アッパーのタイミングも秀逸である。
 藤田はサウスポーのファイタータイプ。右フック,左ストレートを得意としている。身長,リーチでの不利をカバーするべく上体を振って潜り込もうとしていたが,ジャンボの左右ストレート,アッパーに阻まれた。良く食い下がったが,2回に入ってボディを打たれ,アッパーで起こされて潜り込めなかったことが敗因。

     主審:不明,副審:3名ともに不明
     ○ジャンボ:8戦7勝(6KO)1敗     ●藤田:3戦2勝1敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:藤田大介

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                       2013年11月9日(土)    フードパル熊本
                     2013年全日本新人王西軍代表決定戦(ミドル級)
                                  4回戦
                   西日本ミドル級新人王    T   K  O   西部日本ミドル級新人王
               ○   前原太尊康輝    1回0分43秒    甲斐斗志広   ●
                              (六島) 159 1/2 lbs                         (宮崎ワールド) 158 3/4 lbs

 サウスポー同士の対決。両者ともに右ジャブを出しながら,ゆっくり様子見で立ち上がる。お互いに牽制しながらリングを3周半したところで,前原が仕掛けた。右ジャブから思い切り踏み込んで放った左ストレートがまともにアゴを捉えれば,ロープ際に飛ばされた甲斐は横倒しにダウン。立ち上がったものの,朦朧としており,カウントの途中でストップとなった。

 前原が一発の破壊力を見せた。右フック,左ストレートを武器とするサウスポーのファイタータイプ。腕っ節の強さと度胸の良さが売り物。パンチ力は抜群なので,それを生かす右ジャブ,フックを多くすることが大事になる。
 甲斐はサウスポーのファイタータイプ。左右フック,左ストレートを武器としているが,前原の一発に沈んだ。

     主審:不明,副審:3名ともに不明
     ○前原:6戦4勝(4KO)1敗1分     ●甲斐:10戦3勝6敗1分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:藤田大介

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                        2013年11月10日(日)    両国国技館
                       WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     K      O   挑戦者(同級8位)
                ○   山中慎介   9回0分25秒   アルベルト・ゲバラ   ●
                              (帝拳) 118 lbs                       (メキシコ) 117 1/2 lbs

 ゲバラは左右に動いてときおり意表を突くような右ストレート,フックを放つ。序盤は山中がこの動きに手を焼く場面が目立った。山中は鳥を追うようなフットワークで追い詰めにかかるが,ゲバラの動きが速くてやりにくそう。
 4回,山中はボディに左ストレートを狙い,ゲバラの動きを止める作戦に切り替えた。動くゲバラだが,右ストレートを打つところに山中が左ストレートを返す。山中は右ジャブを使ってプレスをかける。これはいい攻撃だった。
 5回,圧力を増す山中。クリンチからブレイクの指示があったときに突然左右フックを振ったゲバラはアフー主審の注意を受けた。これは減点されなかったが,非常に危険な反則であり,減点すべき場面だった。終了間際,右ストレートで攻め込んだところに山中の右フックが軽く当たり,バランスを崩したゲバラは前に落ちる。しかし,これはスリップダウンとされた。
 6回,右に合わせた山中の左ストレートがカウンターになり,ゲバラのアゴが上がる。さらに山中は右ジャブ,ストレートを多用してプレスをかける。この右ジャブでゲバラは前に出にくくなった。
 序盤に見せたフットワークが衰えたゲバラを山中が8回に捉えた。ロープに下がったところに左ストレートを浴びせれば,ゲバラは腰から落ちてダウン(カウント8)。ロープに詰まって左ストレート,右ストレートで一度ずつ右膝をつくが,これはいずれもスリップダウンとされた。しかし,もはやゲバラはパンチへの反応が鈍り,足の動きも鈍る。左ストレートで腰から落ちて2度目のダウン(カウント8)。
 9回,開始早々から山中がプレスをかける。大砲のような左ストレートで大きく青コーナーまでよろけて後退するゲバラ。再び踏み込んで放った左ストレートが決まり,ゲバラは腰から落ちてダウン。フォロースルーが効いた強打にゲバラは降参したような表情。立ち上がったが,アフー主審はそのままカウントアウトした。

 山中が難敵のゲバラを仕留め,堂々たる5度目の防衛に成功。足が速く,誰がやってもやりにくい相手だったが,中盤からボディブローと右ジャブ,ストレートで主導権を握り,ゲバラの動きが鈍った7・8回に一気に勝負に出た。フィニッシュの左ストレートはフォロースルーが十分で,目標の手前でさらに伸びる山中ならではのパンチだった。来年あたりはビッグマッチが見たいところ。
 ゲバラは右ボクサーファイターで右ストレートを得意としている。左右によく動くフットワークは目まぐるしく,相手にとっては非常にやりにくい。動きながら意表を突くように飛び込んで右ストレートを放つ。しかし,ボディを打たれて動きが鈍ったところを捉えられた。

8回までの採点 山中 ゲバラ
主審:エクトル・アフー(パナマ) *** ***
副審:バート・クレメンツ(米国) 79 71
副審:デーブ・モレッティ(米国) 79 71
副審:デビッド・サザーランド(米国) 79 71
参考:MAOMIE 78 72


     ○山中:22戦20勝(15KO)2分
     ●ゲバラ:20戦18勝(6KO)2敗

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&西岡利晃     ゲスト:香川照之&内山高志
     実況:高柳謙一

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                            2013年11月10日(日)    両国国技館
                                     10回戦
                WBA世界L・フライ級スーパーチャンピオン  T   K  O     IBF世界フライ級12位
                ○   ローマン・ゴンサレス      2回0分27秒    オスカル・ブランケット   ●
                                (ニカラグア) 113 lbs                                (メキシコ) 113 lbs

 開始早々からゴンサレスがパリーイングしながらどんどんプレスをかけ,左アッパー,フックを上下に見舞って圧倒する。パワーでは負けていないブランケットが押し込まれた。赤コーナーでゴンサレスの右ストレートが決まる。早くも効いているブランケット。左フックが決まり,ニュートラルコーナーで大きく泳いだブランケットは腰から落ちてダウン(カウント8)。ダメージがあるブランケットに対し,ゴンサレスは涼しい顔。
 2回,ゴンサレスが勝負に出た。ロープに詰まったブランケットが返した左フックより一瞬早くゴンサレスの小さい左フックがアゴを捉える。ブランケットはアゴが上がってロープにもたれる。ゴンサレスはこれを見逃さず,一気に出る。左ジャブで大きくのけぞるブランケット。ここで福地主審がブランケットを抱きかかえるようにしてストップした。

 怪物ゴンサレスが圧巻のTKO勝利で,フライ級での3階級制覇に向けて大きくアピールした。今年8月に八重樫東(大橋)と激闘を繰り広げ,ひと回り以上体が大きいブランケットを全く問題としなかった。相手のパンチをパリーイングしながら摺り足で素早く接近し,軽量級とは思えぬ重厚なコンビネーションブローで圧倒した。目と勘の良さに加えて,どんな場合でもバランスを崩さないことが最大の強味。体が大きくなったのに連れて,パンチ力はさらに増した。フライ級はおろか,スーパーフライ級あるいはバンタム級でも十分にやっていけるだろう。まさに怪物恐るべしである。
 ブランケットは右ファイタータイプ。動きは鈍重だが,左右フックに破壊力がある。特に長い腕を巻き込むように放つ左フックが強い。しかし,ゴンサレスの迫力に呑まれ,最初から委縮した感じだった。プレスをかけられ,何もできぬままにストップされた。

     主審:福地勇治,副審:安部和夫&ビニー・マーチン&土屋末広
     ○ゴンサレス:37戦37勝(31KO)     ●ブランケット:40戦32勝(23KO)7敗1分
     放送:WOWOW     解説:ジョー小泉&西岡利晃     ゲスト:香川照之&内山高志     実況:高柳謙一

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                       2013年11月10日(日)    両国国技館
                                 10回戦
                    WBA世界ライト級2位   K      O   元WBCカリブ S・ライト級チャンピオン
                ○   ホルヘ・リナレス    1回3分08秒     フランシスコ・コントレラス   ●
                            (帝拳) 136 lbs                             (ドミニカ) 135 3/4 lbs
                   WBC3位,WBO10位,IBF7位

 リナレスがスピーディな動きから鋭い左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーで迫る。細身のコントレラスもシャープな右ストレートから左右フックでリナレスを青コーナーに詰めて攻勢。リナレスは落ち着いて,これに対処する。リング中央でコントレラスが放ったチョップ気味の右ストレート。これに反応したリナレスが右ストレートを合わせる。ドンピシャのタイミングのカウンターだった。右膝を折るようにキャンバスに沈んだコントレラスは大の字。上体を起こすのが精一杯で,杉山主審はそのままカウントアウトした。

 絵に描いたような鮮やかなカウンターだった。3度のTKO負けで低迷気味だったリナレスだが,これで吹っ切れるだろう。スピード十分のコンビネーションブローは健在。体もでき上がり,今が最も脂が乗った状態。ライト級で十分にやれるレベルになっている。取りこぼしや油断さえなければ,このクラスでの世界タイトル奪取も十分に期待できる。
 コントレラスは178cmの長身で細身の右ボクサーファイター。右ストレート,左フックにパンチ力がある。果敢な攻撃を見せたが,絶妙なカウンターを一撃されて沈んだ。本来はリナレスがリチャード・アブリル(キューバ)のWBA世界ライト級王座に挑戦する予定だったが,アブリルが10日前に右足首を捻挫して来日不能になったため,コントレラスに白羽の矢が立ったもの。すでに別の試合が決まっていたとのことで,代役とは思えぬほどの動きの良さを見せた。

     主審:杉山利夫,副審:安部和夫&ビニー・マーチン&土屋末広
     ○リナレス:38戦35勝(23KO)3敗     ●コントレラス:25戦21勝(16KO)4敗
     放送:WOWOW     解説:ジョー小泉&浜田剛史     実況:久保田光彦

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                      2013年11月10日(日)    両国国技館
                                10回戦
                   WBA世界ライト級5位  K      O  メキシコ ライト級(ノーランク)
                ○   粟生隆寛    1回3分03秒    エドガー・ロメリ   ●
                               (帝拳) 137 lbs                          (メキシコ) 136 1/2 lbs
                   WBC8位,WBO S・フェザー級6位

 粟生がジリジリとプレスをかける。ロメリは下がりながら右ストレートを振る。粟生が放ったカウンターの左アッパーがボディに突き刺さり,苦悶の表情を浮かべるロメリ。足を使って打ち合いを避けるが,赤コーナーで左ストレートが決まり,ロメリの腰が落ちる。再び左ストレートがヒットして,ロメリはロープ際で崩れるようにダウン(カウント8)。鋭い左ストレートを飛ばしてプレスをかける粟生。さらに軽い左ストレートから返した右フックが決まり,ロメリはロープ際で仰向けにダウン。辛うじて立ち上がったが,足元が定まらず,安部主審はそのままカウントアウトした。

 粟生が鮮やかな初回KO勝ち。非常にシャープなパンチを上下に打ち分けており,格下相手とはいえ会心の試合内容と言っていいだろう。好不調の波の激しさが難であるが,このシャープさがあれば,まだまだ期待できる。左ストレート主体のボクシングだが,右フックでフィニッシュしたのは大きな収穫になる。
 ロメリは右ボクサーファイターで,足を使いながら放つ右ストレートを得意としている。左アッパーをカウンターでボディに決められてからは,一気に消極的になった。実力の差は歴然としていた。

     主審:安部和夫,副審:ビニー・マーチン&土屋末広&杉山利夫
     ○粟生:29戦25勝(12KO)3敗1分     ●ロメリ:20戦14勝(8KO)4敗2分
     放送:WOWOW     解説:ジョー小泉&浜田剛史     実況:久保田光彦

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              2013年11月19日(火)    韓国・済州島 : 済州グランドホテル
                     WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級15位)
               ○   亀田興毅   判 定   孫 正五   ●
                                (亀田)                   (韓国)

 初回,孫は前に出て右ストレート。亀田は左ストレート,ボディへの左アッパーをカウンターで返す。2回,亀田は回り込みながら左アッパーのボディブロー,左右フックを見舞う。
 3回に入ると孫が粘っこいところを見せるようになった。亀田をロープに詰め,右ストレート,ボディへの左右フックで迫る孫。4回,足を止めての打ち合いになるが,ここは孫が打ち勝っている。亀田は左アッパー,右フック。孫はボディブローから顔面に左右フックを連打。終盤にはワンツーを受けた亀田がのけぞる場面があった。
 5回,青コーナーに詰めてプレスをかける孫。ロープを背に右ストレートで大きくのけぞる亀田。終盤には右フックで亀田の膝が落ちる。
 6回,打ち合いを避けるようにフットワークを使う亀田。孫は粘っこく前に出て右ストレートで亀田をわずかにのけぞらせた。
 7回は亀田がガードを固めて左右フック,ワンツーでリード。終盤には左右フック,ワンツーをまとめて孫をロープに詰める。
 亀田は8回に左目上(孫の有効打による傷),9回に右目上(バッティング)をカット。特に9回は明白に孫のラウンドとなった。荒々しい攻撃で迫る孫に弱気な表情を浮かべて苦戦の亀田。上下に見舞う左右フック,右ストレートで終盤は後手に回り,後退が目立つ。
 10回,亀田は右ジャブ,フックで立て直しを図るが,ロープ際に下がったところに右のフェイントからの左フックでよろけて左グラブをつき,ダウンを取られた(カウント8)。
 11回,亀田は回り込んで左右フックを浴びせ,この回はリードした。12回,最後とばかりに両者が手を出すが,決め手に欠ける。亀田のパンチは非力。孫にも打ち疲れが見えた。

 スプリットデシジョンで辛うじて8度目の防衛に成功した亀田だが,異様に時間を食った採点の集計もあり,疑惑を呼ぶ判定となった。事前に公表されていなかったハーフポイント制が持ち込まれたことも疑惑に拍車をかける結果を招いた。各ラウンドを0.5ポイント刻みで微調整することによって無理矢理勝たせたと見られても反論できないだろう。
 亀田はスピードこそ上回っていたが,相手の前進を止めるだけのパンチ力がないことが苦戦の原因。孫の荒々しい攻撃を許し,10回にはダウンまで奪われる始末。敵地に乗り込んでの防衛戦と言えば勇ましいが,確実にKOできると踏んで選んだ噛ませ犬に噛まれてばかりではシャレにならない。こんな試合を続けていて自分自身のプライドは許すのか。批判されて悔しければ,一度くらい骨のある相手とグラブを交えてみたらいい。表情に覇気がなく,むしろ負けて楽になりたかったのではないか。
 孫は右ファイタータイプで右ストレート,左右フックの連打を得意としている。ベタ足でスピードはなく,アゴが上がる悪い癖も見られる。粘っこく攻めるのが特徴だが,とても世界ランカーと呼べる実力ではない。WBC王者・山中慎介(帝拳)ならば序盤に軽く倒している相手。

採点結果 亀田
主審:ファーリン・マーシュ(ニュージーランド) *** ***
副審:アルフレッド・ポランコ(メキシコ) 113 115.5
副審:カーラ・カイズ(米国) 114.5 114
副審:シルベストレ・アバインサ(比国) 115 112
参考:MAOMIE 113 115


     ○亀田:33戦32勝(17KO)1敗
     ●孫:27戦20勝(6KO)5敗2分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也
     実況:土井敏之

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