熱戦譜〜2013年10月の試合から


MENU
MENUのbクリックすると各観戦記にジャンプします

試合日 試合 結果
2013.10.05  東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 加藤善孝  判定  レイ・ラバオ
2013.10.05  日本ウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 高山樹延  判定  コブラ諏訪
2013.10.05 8回戦  小國以載  判定  岩崎悠輝
2013.10.14  東洋太平洋フェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 天笠 尚  判定  李 冽理
2013.10.14  東洋太平洋スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 和氣慎吾  TKO3R  ジュンリエル・ラモナル
2013.10.14 8回戦  竹中 良  判定  ベルゲル・ネブラン

ホームページのトップに戻る     熱戦譜のトップに戻る     ← 2013年9月に戻る     2013年11月に進む →


                   2013年10月5日(土)    後楽園ホール
                     東洋太平洋ライト級タイトルマッ12回戦
                      チャンピオン         挑戦者(同級1位)
                ○   加藤善孝   判 定   レイ・ラバオ   ●
                         (角海老宝石) 135 lbs           (比国) 134 3/4 lbs
                    WBC11位 日本ライト級チャンピオン     WBO4位  比国ライト級チャンピオン

 初回,サウスポーのラバオが右フック,左ストレートを打ち込み,積極的に攻めた。動きに硬さが見られる加藤は,2分過ぎ,赤コーナーに詰まってラバオの攻撃を許す。終了間際にもラバオが右フック,左ストレートで攻勢に出る。鼻から出血した加藤はラバオの右フックでバランスを崩した。
 いきなりリードを許した加藤だが,2回には落ち着きを取り戻した。ラバオは左右アッパーのボディブローで迫る。加藤は左フック,右ストレートで攻勢。終了間際にも右ストレートからボディに左フックを打ち込む。
 4回に入り,ラバオの動きが読めるようになった加藤には一定のリズムが生まれた。出バナに右ストレート,フックから左フックをヒット。終盤にはワンツー,左右フックで攻勢に出る。
 6回,さすがのラバオも勢いが衰える。前には出ているが,加藤は冷静に動きを見て,右ストレート,ワンツーを的確に浴びせた。
 7回,ラバオの右アッパーがアゴに決まるが,8回には加藤が完全に主導権を掌握した。ワンツーの連打で攻勢に出る加藤。10回,出バナにワンツーを浴びせる加藤。左フックでチャンスを掴み,左右フックで一気にラッシュする。攻撃一辺倒だったラバオが思わずクリンチに出た。
 12回はラバオが上回る。加藤は左右アッパーのボディ攻撃を許した。左アッパーのボディブローで上体が丸くなる加藤だが,これをしのいで終了ゴングを聞いた。

 加藤は初防衛に成功。序盤こそラバオの強打に戸惑ったが,3回あたりからは冷静な試合運びでリードを維持した。出バナに決めた右ストレート,ワンツーが効果的。左フックのボディブローもスタミナを奪うには十分な威力があった。日本タイトルを獲得して以降は急速に自信を増し,進境著しいところを見せている。チャンスを掴んだときに見せる怒涛のラッシュも見事。ただし,ここから上の世界を目指すためには,待ちのボクシングだけでは不十分。鋭い左ジャブを持っているので,それを軸に自分から前に出て流れを作ることが必要である。
 ラバオは強打を誇るサウスポーのファイタータイプ。左ストレート,右フック,ボディへの左アッパーに破壊力があるので,特に序盤は警戒を要する。その一方で強振するため,スタミナのロスも大きい。5回以降は手数が減り,加藤のボディブローもあって口が開く場面が目立った。

採点結果 加藤 ラバオ
主審:杉山利夫 *** ***
副審:エドガー・オラロ(比国) 116 112
副審:福地勇治 115 113
副審:土屋末広 117 111
参考:MAOMIE 117 111


     ○加藤:31戦26勝(7KO)4敗1分
     ●ラバオ:29戦24勝(16KO)5敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:佐藤義朗

このページのトップに戻る


                    2013年10月5日(土)    後楽園ホール
                      日本ウェルター級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級12位)
                ○   高山樹延   判 定   コブラ諏訪   ●
                             (角海老宝石) 147 lbs           (ピューマ渡久地) 147 lbs
                 高山樹延=たかやま・すよん

 初回,高山はじりじりと前に出て左ジャブ,右ストレートで諏訪をロープに詰め,ボディに右アッパー,左フックを打ち込む。諏訪は下がりながら左ジャブ,フックを浴びせるが,高山はプレスの強さで上回った。
 3回,高山はバッティングで右目上をカット。しかし,右ストレート,左フック,ボディへの左右アッパーでプレスをかけ続ける。
 4回,負傷判定を意識したか,高山のプレスが強さを増した。5回には諏訪が鼻から出血。高山は的確な左ジャブ,ストレートを見せた。諏訪も打てば当たる状況だが,高山に押されて思うようにパンチが出ない。
 8回,高山はロープに詰めて左右フックのボディブロー。諏訪も左右フックで応戦するが,すぐに高山が攻勢に出る。
 10回,思わぬ波乱があった。攻勢に出る高山にも疲労の色が見える。2分過ぎ,高山の左アッパーが低く入り,中断。終盤の打合いの中で大きな右フックを振って入ろうとした高山がバランスを崩してグラブを突く。中村主審はノックダウンとしてカウント8を数えたが,高山にとって気の毒な判定だった。

 高山は大差の判定勝ちで2度目の防衛に成功。不運なダウンを除けば,ほぼワンサイドゲームである。右ファイタータイプで右ストレート,左右フックを得意としている。常に前に出てプレスをかけ続けた。上下に散らしているのが良いところ。しかし,攻撃と防御の境界が比較的ハッキリしているため,相手が慣れてしまう面がある。
 諏訪は右ボクサーファイター。ガッシリした上体から放つ左ジャブ,ワンツー,左フックを得意としている。フットワークが使えて,器用なボクシングをする。今夜は高山の気迫に押されてしまい,後手に回ったことが響いた。高山にも打ち疲れが見えたので,自分から思い切って攻める場面が欲しかった。攻めさせてしまっては勝機は見えない。

採点結果 高山 諏訪
主審:中村勝彦 *** ***
副審:安部和夫 98 92
副審:葛城明彦 98 93
副審:福地勇治 98 91
参考:MAOMIE 99 91


     ○高山:20戦19勝(7KO)1敗
     ●諏訪:25戦12勝(5KO)11敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:田中毅

このページのトップに戻る


                      2013年10月5日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                   日本S・バンタム級3位       日本S・バンタム級4位
                ○   小國以載    判 定    岩崎悠輝   ●
                           (角海老宝石) 122 lbs                (新開) 122 lbs
                    小國以載=おぐに・ゆきのり

 初回,ともに左ジャブから立ち上がる。小國はワンツーを上下に放って探りを入れる。
 動きが硬い岩崎に対し,小國は良く見て左フックからボディに左アッパーを打ち込む。攻め倦む岩崎にクロス気味の右ストレートをヒット。これで主導権を握った小國はボディからアゴに左アッパーを返すうまさを見せた。さらに左アッパー,右ストレートもヒット。
 4回,自らプレスをかけて小國を崩したい岩崎。しかし,テクニックを誇る小國を崩せない。小國は左アッパーのボディブロー,タイミングの良い右ストレートをアゴに決めてぐらつかせた。
 5回,劣勢の岩崎が攻勢に出て一気にヒートアップ。小國は冷静に対処し,接近戦で左右アッパーを的確に返してリードを広げた。6回は小國が体を寄せて頭をつけた接近戦に応じたが,ここでも上下に散らす左右アッパー,右ストレートで優位に進める。8回,岩崎の左アッパーがボディに決まる。しかし,小國もタイミングの良い右アッパーをアゴにヒット。岩崎は良く攻めるが,冷静な小國を崩せない。

 今年3月に和氣慎吾(古口)に10回TKO負けで東洋太平洋タイトルを奪われた小國はVADYから角海老宝石に移籍して心機一転。今夜は再起戦と移籍第一戦が重なったが,テクニックの差を見せて大差の判定勝ちで飾った。クレバーなスタイルは相変わらず。ワンツーから上下に散らす左右アッパーで終始リードした。待ちのボクシングになって手数が減る欠点をどのように克服するかが課題である。カウンターを狙いながらも,伸びの良い左ジャブで常に先手を取ることが大事。
 岩崎は右ボクサーファイター。左ジャブ,フック,右ストレートを得意としている。積極的に攻めていたが,動きを読まれて完敗。先に右ストレート,ボディへの左アッパーを打たれていた。プレスをかけて崩したかったところだが,攻め倦むところにタイミングの良いパンチを返された。

採点結果 小國 岩崎
主審:土屋末広 *** ***
副審:杉山利夫 79 73
副審:安部和夫 79 74
副審:中村勝彦 79 73
参考:MAOMIE 79 74


     ○小國:12戦11勝(2KO)1敗
     ●岩崎:15戦11勝(6KO)4敗

     放送:G+
     解説:なし
     実況:寺島淳司

このページのトップに戻る


                  2013年10月14日(月)    後楽園ホール
                   東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦
                  挑戦者(WBC13位)            チャンピオン
                ○   天笠 尚    判 定    李 冽理   ●
                         (山上) 125 3/4 lbs              (横浜光) 126 lbs
                   日本フェザー級チャンピオン

 初回,ともに左ジャブを突いて探り合うが,終盤に天笠が左右フックを振って攻勢に出る。慎重な李に対し,序盤は天笠が思い切った攻撃でリードした。4回にはロングレンジから不意を突くような左フックをクリーンヒット。李は攻め倦む場面が目立つ。天笠は巧みに左ジャブを突いて間合いを保ち,李に攻めさせないうまさを見せた。
 5回後半は李が左右フックをボディから顔面に連打してリードするが,6回は天笠のラウンド。李が天笠をロープに詰め,連打で一気に攻勢に出る。しかし,ロープを背負った天笠の左フックが痛烈なカウンターになる。ニュートラルコーナーを背負ったところから天笠が一気に反撃に転じた。右フックを受けた李はキャンバスに右膝をつくが,これはスリップダウンとの判定となった。
 中盤以降は一進一退の展開が続く。7・8回は李が左右フックを上下に打ち分けてリード。9回は天笠。右アッパーから李をロープに詰めて一気に攻勢に出る。10回にも天笠が左右フック,右ストレートの釣瓶打ちでリードを奪った。
 11回,やや疲れが見える天笠。それを見抜いたように李が右ストレートをヒットし,左右フックで攻め込んだ。
 12回,前に出ているのは李だが,天笠は足を使って動きながら,出バナに右ストレート,左右フックを浴びせた。

 実力者同士の好カードは期待以上の白熱戦となった。天笠は自ら保持する日本タイトルに加えて東洋太平洋も制して2冠を手中に収めた。179cmの細身のどこに破壊力が隠れているのか不思議なほどのパワーがある。相手の隙を突くように連打する右ストレート,左右フックが最大の武器。何よりも爆発力が特徴である。攻撃だけではなく,間合いを取りながら左ジャブでタイミングを測り,リングを広く使う試合運びのうまさが光る。
 元世界王者の李は接近してまとめる左右フック,アッパーの連打で天笠を再三追い詰めた。しかし,肝心なところで天笠にかわされ,出バナを叩かれたことが敗因。

採点結果 天笠
主審:浅尾和信 *** ***
副審:土屋末広 116 112
副審:中村勝彦 115 113
副審:杉山利夫 116 112
参考:MAOMIE 116 112


     ○天笠:31戦25勝(16KO)4敗2分
     ●李:26戦20勝(10KO)4敗2分

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:立本信吾

このページのトップに戻る


                        2013年10月14日(月)    後楽園ホール
                     東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級1位)
                ○   和氣慎吾   3回2分12秒   ジュンリエル・ラモナル   ●
                             (古口) 122 lbs                        (比国) 122 lbs
                     WBA7位,WBC9位              比国S・バンタム級チャンピオン

 初回,ラモナルが変則的に右ストレートを振って攻め込む。早くも両者がエキサイトする場面があった。和氣は落ち着いて間合いを測り,右フックを引っ掛ければラモナルがバランスを崩した。さらにタイミングの良い左ストレートを浴びせる。ラモナルは両目上をカット(和氣の有効打による傷)。
 2回,和氣は突進するラモナルを足でかわし,出バナにワンツー,右フックをヒット。ラモナルの右目上からの出血が増し,ドクターチェックを受ける。
 3回,ラモナルは前に出るが,パンチは届かず,腫れ上がった左目が塞がる。和氣は出バナに左ストレート,右フックをヒット。ワンツー,左ストレートを浴びせたところでマーチン主審が割って入り,再びドクターチェック。ラモナルの右目上の傷が続行不能とされ,ここで試合がストップした。

 和氣は2度目の防衛に成功。突っ込んでくるラモナルを軽いステップでさばき,出バナに左ストレート,右フックを浴びせた。スタイリッシュでスピーディなサウスポーのボクサータイプ。抜群の目と勘の良さを誇り,力みのないパンチが最大の持ち味。タイトルを手にしてから,自信をつけたことが大きい。世界ランキングにも入り,今の充実した内容から世界挑戦の期待がかかる。
 ラモナルは右ファイタータイプ。右ストレート,フックに自信を持っており,これを振って変則的に攻め込む。しかし,ガードが甘く,相手のカウンターの標的になりやすい。

     主審:ビニー・マーチン,副審:土屋末広&福地勇治&杉山利夫
     ○和氣:21戦15勝(8KO)4敗2分     ●ラモナル:22戦13勝(7KO)6敗3分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:福永一茂

このページのトップに戻る


                    2013年10月14日(月)    後楽園ホール
                             8回戦
                 日本フェザー級(ノーランク)        比国バンタム級12位
                ○   竹中 良    判 定    ベルゲル・ネブラン   ●
                       (三迫) 127 3/4 lbs                    (比国) 128 lbs

 両者ともに様子見のスタート。竹中は左ジャブを上下に。小柄なネブランはクロスの右ストレートをかぶせてくる。
 2回,竹中は右ストレートからボディに左アッパーを。終盤にはネブランが左フックをヒットするが,竹中はすぐに鋭いワンツーを返す。
 5回序盤,ワンツーをクリーンヒットしてピッチを上げる竹中。ネブランはスピードについていけず,突破口を見いだせない。
 しかし,6回,思わぬ落とし穴が待っていた。ロープを背負ったところにネブランが右ストレートを見舞えば,竹中はバランスを崩してピンチ。ネブランは嵩にかかって攻める。竹中は足を使って立て直しを図るが,終了間際にはネブランの左アッパーを受ける。7回,ネブランが放った左アッパーからの右フックがテンプルに決まり,竹中はロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。竹中の表情から自信が消えた。
 8回,左右フックで迫るネブランに対し,竹中は決め手を欠いたまま終了ゴングを聞いた。

 前半,スピードと切れのあるボクシングで快調に飛ばしていた竹中。前半の貯金で勝つには勝ったが,終盤に危ない場面を見せた。会心の内容からは程遠い。ワンツー,左フック,右アッパーなどのシャープなパンチを売り物とする右ボクサーファイターで,足も使える。終盤に苦戦したのは気を緩めたところに攻撃を許したからに他ならない。タイトルを狙うだけの力はあるので,集中力を切らさない精神力が求められる。
 ネブランは元来がバンタム級を主戦場とする右ファイタータイプ。体ごと放つ左右フックを得意としている。小柄な体にバネがあり,パンチは思った以上に伸びる。

採点結果 竹中 ネブラン
主審:中村勝彦 *** ***
副審:ビニー・マーチン 77 74
副審:福地勇治 77 74
副審:浅尾和信 77 75
参考:MAOMIE 77 76


     ○竹中:12戦9勝(5KO)2敗1分
     ●ネブラン:23戦13勝(7KO)6敗4分

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:青嶋達也

このページのトップに戻る


熱戦譜のトップに戻る     ← 2013年9月に戻る     2013年11月に進む →

ホームページのトップに戻る