熱戦譜〜2013年9月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.09.03  IBF世界スーパーフライ級
 王座決定12回戦
 亀田大毅  判定  ロドリゴ・ゲレーロ
2013.09.07 10回戦  五十嵐俊幸  KO9R  オマール・ソト
2013.09.07 10回戦  下田昭文  判定  アレハンドロ・エルナンデス
2013.09.07 10回戦  石本康隆  TKO3R終了  イグナシオ・バレンズエラ
2013.09.07 6回戦  中澤将信  TKO6R  高桑和剛
2013.09.07 6回戦  横山雄一  TKO1R  江口泰將
2013.09.11  WBA世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  KO7R  クワンタイ・シスモーゼン
2013.09.11  WBA世界ミニマム級
 王座統一12回戦
 宮崎 亮  判定  ヘスス・シルベストレ
2013.09.22  4回戦(ミニマム級決勝)
 中日本・西日本新人王対抗戦
 清水健太  KO1R  横江健太
10 2013.09.22  5回戦(スーパーフェザー級決勝)
 中日本・西日本新人王対抗戦
 藤本翔平  KO1R  大里 拳
11 2013.09.22  5回戦(ライト級決勝)
 中日本・西日本新人王対抗戦
 青木クリスチャーノ  KO1R  山田雄史
12 2013.09.22  5回戦(スーパーライト級決勝)
 中日本・西日本新人王対抗戦
 ジャンボおだ信長本屋ペタジーニ  TKO3R  暮林達雄
13 2013.09.22 8回戦  高野誠三  TKO2R  朝岡泰史

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                       2013年9月3日(火)    サンメッセ香川
                     IBF世界スーパーフライ級王座決定12回戦
                   IBF世界S・フライ級3位        IBF世界S・フライ級4位
                ○   亀田大毅    判 定    ロドリゴ・ゲレーロ   ●
                              (亀田) 115 lbs                    (メキシコ) 115 lbs
                WBA2位,WBC3位,WBO2位

 初回,左右に動きながら低いガードから左ジャブで牽制する亀田。ゲレーロはチャンスを窺うのみでパンチは出さない。2回は左にスイッチしたゲレーロが前に出て左右アッパーのボディ攻撃に出て手数で上回った。
 3回以降は亀田が主導権を握った。ゲレーロは左構えで強引な攻めを見せるが,亀田は良く見ている。5回,亀田はゲレーロの動きを見極めながら右ストレートを上下に放つ。飛び込んで放った右ストレートがローブローになり,亀田は減点された。
 6・7回は亀田が動きながら右ストレートをヒットするが,単発。
 8・9回はゲレーロが左構えから左ストレート,左右アッパーを振って積極的に攻撃を仕掛けた。亀田はときおり右ストレートを返すが,単発。
 終盤は再び亀田が主導権を握った。10回,亀田が左フックから攻勢に出て猛然とスパート。右ストレート,左フックの連打でゲレーロを追い込む。この試合で唯一の見せ場だった。
 11回,左アッパーでローブローを取られた亀田は再び減点された。右ストレート,左フックを放つが,正面からゲレーロの右ストレートを許す場面も目立った。
 12回終盤,亀田は右ストレート,左フックをヒットしてリードした。

 10回の打ち合いを除けば,ほとんど見せ場のない試合。亀田は低いガードから放つ左ジャブ,右ストレートでポイントを上げたことが勝因。足も良く動き,動きながらスピードを生かして冷静な試合運びが目についた。正面からパンチを許す場面が見られたが,これは改善すべき点である。
 ゲレーロは右ボクサーファイター。しかし,今夜はサウスポースタイルにスイッチして戦う場面が多かった。左構えからの左ストレート,左右アッパーで積極的な攻撃を見せたが,パンチは非力。元IBF世界スーパーフライ級王者だが,実力的にはハイレベルとは程遠い。
 計量がJBCに無断で,両陣営とIBFによって予定の2時間前に行われるという前代未聞の事件があった。当日計量はIBF特有のルールだが,開催当該国のコミッション不在で行われるのは問題外。JBCの存在価値を問われる事態であり,ボクシングという競技の根幹を揺るがす暴挙である。IBFは『どちらかの陣営が望めば2時間前に行うことは可能。当日計量はIBFの管轄のため,JBCの立会いは不要。両陣営の合意に基づいて行ったので問題なし』との見解を示しているが,わざわざJBCを除外して計量を行うことを正当化するための根拠にはならない。そこに何かやましいことがなかったのかと疑われても反論できないだろう。

採点結果 亀田 ゲレーロ
主審ジェラルド・ホワイト(米国) *** ***
副審:ロバート・ホイル(米国) 117 109
副審:グレン・フェルドマン(米国) 114 112
副審:ユージン・グラント(米国) 116 110
参考:MAOMIE 115 111


     ○亀田:32戦29勝(18KO)3敗
     ●ゲレーロ:25戦19勝(12KO)5敗1分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&佐藤修
     実況:新夕悦男

※ 第5・11ラウンド,亀田はローブローによってそれぞれ減点1。

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                         2013年9月7日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                    WBC世界フライ級5位  K       O   WBO世界フライ級15位
                ○   五十嵐俊幸    9回2分32秒    オマール・ソト   ●
                               (帝拳) 114 lbs                           (メキシコ) 113 1/2 lbs
                     WBO12位,IBF11位

 五十嵐が序盤からスピードに乗った攻撃を展開した。右ジャブからタイミングの良い左ストレートを上下に放ってリードする。4回には相手の出方を見て動きながら左フックでボディを叩く。ソトは左右フックを振るが,五十嵐は良く見極めている。
 5回,五十嵐は左アッパーのボディブローをカウンター気味に決める。しかし,気を抜くと,ソトの右ストレートが飛んでくる。
 6回,ソトをロープに詰めた五十嵐は左右フックのボディ連打から左ストレートで攻勢。ボディ攻撃が効いたソトはこの辺から動きが衰え始めた。7回には左アッパーのカウンターでソトがのけぞる場面があった。ソトは接近して左右アッパーのボディブロー,右ストレート。
 8回,五十嵐は再び左アッパーのボディブローをカウンターでヒット。さらに左ストレートを浴びせる。ソトも五十嵐の攻撃の直後には必ず手を出し,一方的な相手のペースを許さないうまさを見せた。
 9回,粘るソトを五十嵐が捉えた。開始早々,右フックから攻勢に出る。足の動きが鈍ったソトは左右フックからの左ストレートでぐらつき,引き落とされるように四つん這いになった。これはノーカウントだったが,マウスピースを吐き出して中断。時間稼ぎしようとする意図が明らかだった。再開後,五十嵐は攻撃の手を緩めずにロープに詰めて左右フックでボディを連打。必死にしがみついて耐えるが,崩れるようにダウン。立ち上がったものの,そのままカウントアウトされた。不服の表情を見せるソトだが,ファイティングポーズを取っておらず,これは妥当な措置である。

 今年4月に八重樫東(大橋)に敗れてWBC世界フライ級王座を追われた五十嵐が再起戦をKOで飾った。ソトは弱い相手ではないが,スピード十分のワンツー,ボディへの左アッパーで終始リードした。ボディブローで動きを鈍らせた点が良かった。持ち味の動きを絡めた攻撃の組み立てが冴えた一戦。しかし,攻撃の切れ目にソトの右ストレートを許す場面が見られた。鋭い右ジャブを多用して突き放すボクシングを心掛けたい。
 ソトは世界挑戦3度の実績を持つベテラン。右ファイタータイプで思い切った右ストレートを得意としており,スピードとしぶとさは侮れない。変則的なところがあり,右ストレートを振ってどんどん攻める。飛び込むときに両足が揃う欠点がある。ボディを打たれて徐々に踏み込みが鈍くなった。

8回までの採点 五十嵐 ソト
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:杉山利夫 79 73
副審:土屋末広 78 74
副審:葛城明彦 79 74
参考:MAOMIE 78 74


     ○五十嵐:21戦18勝(11KO)2敗1分
     ●ソト:36戦23勝(15KO)11敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:上重聡

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                      2013年9月7日(土)    後楽園ホール
                               10回戦
                   WBA世界フェザー級2位         メキシコ S・バンタム級(ノーランク)
                ○    下田昭文    判 定    アレハンドロ・エルナンデス   ●
                          (帝拳) 125 lbs                      (メキシコ) 122 3/4 lbs
                WBC世界S・バンタム級8位,WBO世界S・バンタム級10位

 左の下田,右のエルナンデス。ともにワンツーから立ち上がった。下田は序盤から左ストレートを上下に飛ばして積極的な攻撃を見せた。エルナンデスのガードは固いが,下田は落ちついている。2回,エルナンデスのガードが固いことを悟った下田はボディに左ストレートを散らしてチャンスを窺う。
 3回,左フックをボディに決める下田。左にスイッチしたエルナンデスも左右フックで強引な仕掛けを見せた。終了間際,下田はバッティングで右目下をカットする。
 6回,下田は左アッパーのボディブローを多用し,ワンツーを浴びせて攻勢。エルナンデスは執拗に迫るが,ボディブローが効く。終了間際,下田の左ストレートがヒット。
 8回,左右フックのボディブローから攻勢に出た下田は,さらに左ストレート,左右フックで激しく迫る。青コーナーに詰めて攻勢に出る下田。しかし,いいところまで追い詰めているのに,逆にエルナンデスに反撃された。
 9回,大きな左フックを受けて思わずクリンチに出る下田。エルナンデスは執拗に前に出て攻撃を仕掛ける。
 10回,激しい打ち合い。バッティングで右目上をカットした下田がドクターチェックを受け,一時中断。下田は左ストレート,左右フックで攻勢。エルナンデスも応戦し,最後まで白熱した打ち合いが続いた。

 再び世界挑戦を目指す下田が,しぶといエルナンデスに苦しみながらも大差の判定勝ち。物足りない内容という印象はあるが,一筋縄では行かない相手であるだけに,良い経験になったはず。ボディブローを交え,上下に散らしていた点が良かった。しかし,相手を追い詰めながら,反撃を許してしまう場面が見られた。
 エルナンデスは小柄な右ファイタータイプ。ときおり左にスイッチし,左右フックを振ってどんどん攻めて来る。顔面のガードが固くて打たせない上に,相手の強味を殺してしまううまさがある。やはり2度の世界挑戦を経験しているだけのことはある。

採点結果 下田 エルナンデス
主審:中村勝彦 *** ***
副審:安部和夫 97 94
副審:葛城明彦 98 93
副審:ビニー・マーチン 99 91
参考:MAOMIE 97 93


     ○下田:33戦28勝(12KO)3敗2分
     ●エルナンデス:37戦25勝(14KO)10敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:寺島淳司

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                           2013年9月7日(土)    後楽園ホール
                                  10回戦
                  WBO世界S・バンタム級4位    T K O    メキシコ S・バンタム級(ノーランク)
                 ○   石本康隆       3回終了     イグナシオ・バレンズエラ   ●
                                (帝拳) 124 lbs                            (メキシコ) 121 lbs
                          WBC13位,IBF8位

 初回から石本が自信に満ちた攻撃を見せた。積極的に出てワンツー,ボディへの左アッパーで迫る。終盤,バレンズエラをロープに詰めて攻勢に出る石本。
 2回にも石本の攻勢が続く。右アッパーのボディブローから左フックが効いたバレンズエラはロープに詰まる。上下の打ち分けが冴える石本。バッティングで石本が左目上,バレンズエラが左目上をカット。
 3回,石本は右ストレート,上下への左右アッパーで追い詰める。バレンズエラも敢然と左右フックで応戦するが,石本は動じない。ニュートラルコーナーを背負ったバレンズエラに迫る石本。右ストレートを受けたバエンズエラはのけぞる。終盤にも再びニュートラルコーナーに詰まったバレンズエラは石本のラッシュに晒された。防戦一方のバエンズエラは3回終了後にギブアップし,ここで試合がストップされた。

 今年4月にマカオで強豪ウィルフレッド・バスケス・ジュニア(プエルトリコ)を破る金星を挙げた石本の凱旋試合。自信は人を変えると言うが,逞しく変貌した姿が印象的。スピードに乗ったワンツー,ボディを抉る左アッパーを主体に貪欲なまでの攻撃を見せた。これは非常に良い傾向である。地味な存在に甘んじていたが,今後の精進次第では帝拳の台風の目になる可能性もある。パンチに強弱がなく,力が入っていることが気になる点。
 バレンズエラは左右フックの連打を得意とする右ファイタータイプ。ベタ足に近く,スピードはない。足を止めてパワフルなパンチを打ち込むが,ガードの甘さも目につく。左アッパーのボディブローが効き,一方的に打たれて戦意を失った。

     主審:杉山利夫,副審:安部和夫&土屋末広&中村勝彦
     ○石本:29戦23勝(6KO)6敗     ●バレンズエラ:42戦20勝(9KO)18敗4分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:辻岡義堂

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                        2013年9月7日(土)    後楽園ホール
                                 6回戦
                    日本S・ライト級4位    T   K  O   日本S・ライト級(ノーランク)
                ○   中澤将信     6回2分28秒    高桑和剛   ●
                             (帝拳) 140 lbs                      (輪島功一スポーツ) 140 lbs
                  中澤将信=なかざわ・まさのぶ           高桑和剛=たかくわ・かずたか

 好スタートを切ったのはノーランカーの高桑。低いガードから左ジャブ,フック,さらに右ストレートを放って中澤を翻弄した。
 2回,攻め倦む中澤を見透かすように先手を取る高桑。後半は中澤も長身を生かした左右アッパー,右ストレートで迫るが,高桑は足を使いながら不意を突くように左ジャブ,右アッパーをヒット。高桑のうまさが光る。
 3回,高桑は左ジャブから右アッパー。中澤は接近して左右アッパーから右ストレート。流れがやや中澤に傾きかけるが,後半は高桑が出バナに右アッパーを多用して中澤を苦しめた。
 4回,ようやく中澤が接近戦での左右アッパーで盛り返す兆しを見せる。バッティングで右目上をカットした高桑はドクターチェックを受ける。5回に入ると中澤が地力の差を見せて主導権を握った。激しい打ち合いになるが,中澤は左右アッパーの執拗なボディブローで迫る。高桑も左フック,右アッパーを返すが,口が開いて苦しそうな表情に変わった。終盤,左右アッパーのボディブローから打ち下ろしの右ストレートが再三ヒットし,動きが鈍った高桑がロープを背負う場面が見られた。
 6回,逆転を狙って中澤が一気に出る。高桑はフラフラで手が出なくなる。青コーナーで中澤が細かい連打をまとめたところで葛城主審が試合をストップした。

 劣勢だった中澤が執拗な連打で逆転し,辛うじてランカーの面目を保った。左右アッパーのボディブロー,180cmの長身から打ち下ろす右ストレートで徐々に高桑を弱らせた。リーチに恵まれている割に左ジャブが出ないことが欠点。高桑にリードを許したのもそれが原因である。ここから上を目指すにはスロースターターでは限界がある。
 高桑は右ボクサーファイター。器用で頭脳的なボクシングをする。動きながら低いガードから左ジャブ,フック,さらに出バナに右アッパーを浴びせ,変幻自在なボクシングで中澤を大いに苦しめた。接近戦で執拗にボディを打たれて動きを止められたことが敗因。

     主審:葛城明彦,副審:杉山利夫&安部和夫&ビニー・マーチン
     ○中澤:15戦13勝(5KO)1敗1分     ●高桑:16戦9勝(2KO)7敗
     放送:G+     解説:なし     実況:安藤翔

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                          2013年9月7日(土)    後楽園ホール
                                  6回戦
                   日本ライト級(ノーランク)    T   K  O    日本ライト級(ノーランク)
                ○   横山雄一      1回1分52秒     江口泰將   ●
                          (帝拳) 134 1/2 lbs                       (岐阜ヨコゼキ) 133 3/4 lbs
                                                江口泰將=えぐち・やすまさ

 開始早々から火花が散るような激しい打ち合いになった。横山は左フック,右ストレートで早くも攻勢。横山のアゴも上がるが,左アッパーのボディブローで江口のスピードが落ちる。江口は果敢に応戦するが,パンチ力の差は歴然。左右アッパーで起こして攻勢に出る横山。右アッパー,左フックに次ぐ鮮やかな右ストレートがアゴに決まり,後方に飛ばされた江口は左膝をついてダウン(カウント8)。なおも攻撃の手を緩めない横山。左フックに次ぐ右ストレートで膝が落ち,よろめいてロープ際に後退する江口。ここで土屋主審が試合をストップした。

 強打自慢の横山が圧倒的なパンチ力の差を見せつけた。175cmの長身から放つ左フック,右ストレートに破壊力がある右ファイタータイプ。左右アッパーで起こし,自慢の強打を見舞って江口を圧倒した。左アッパーのボディブローも強烈で,相手の動きを鈍らせる効果は十分。打ち合いの中でアゴが上がる点が気になる。
 江口は左右フックを得意とする右ファイタータイプ。良く応戦したが,まともに打ち合っては勝ち目がなかった。動きを取り入れて横山の空振りを誘いながら,後半に勝負する作戦もあっただろう。

     主審:土屋末広,副審:ビニー・マーチン&葛城明彦&安部和夫
     ○横山:14戦12勝(11KO)2敗     ●江口:17戦6勝(3KO)9敗2分
     放送:G+     解説:なし     実況:安藤翔

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            2013年9月11日(水)    大阪府立体育会館第一競技場(ボディメーカーコロシアム)
                       WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     K      O    挑戦者(同級5位)
                ○   井岡一翔    7回2分17秒    クワンタイ・シスモーゼン   ●
                              (井岡) 108 lbs                             (タイ) 107 3/4 lbs
                                              元WBA世界ミニマム級チャンピオン

 開始早々から井岡が鋭い左ジャブ,ストレートを多用してプレスをかける。クワンタイも左ジャブで応戦するが,左の刺し合いでは井岡が一枚上。井岡はさらに左アッパーのボディブローから右ストレートにつなげる。
 2回以降も井岡が理詰めの攻防でリードした。3回には右から左のフックをもらうが,4回,井岡の右ストレートでクワンタイがひるむ場面を見せた。クワンタイも右ロングフックを返す。
 5回,井岡はワンツーから体を寄せ,鳩尾に右アッパーを突き上げる。終盤にはボディブローが効いてクワンタイの動きが鈍った。ボデイ攻撃を警戒しているのか,クワンタイは頻りにベルトラインの周辺を気にする場面を見せた。
 7回,ボディブローで徐々にダメージを与えた井岡が鮮やかに試合を決めた。左右アッパーのボディブローから上下にパンチをまとめて攻勢に出る。強烈なボディブローに上体を丸めて耐えるクワンタイ。タイミングを取るような軽い左ジャブ2発からレバーに左アッパー,そこからつないだアゴへの左フック。鮮やかなコンビネーションを上下に打ち分けられたクワンタイは腰から崩れ落ち,仰向けにダウン。辛うじて立ち上がったが,戦える状態ではなく,メロネン主審はそのままカウントアウトした。

 井岡は2度目の防衛に成功。元世界王者のクワンタイを圧倒した見事なKO防衛である。どっしり構えた広めのスタンスから常に左ジャブでプレスをかけ続けた。守りに回らず,先手の攻撃に徹していたことが良かった。上下の打ち分けが素晴らしいが,正面からの攻撃に偏るところが気になる点。サイドからの揺さぶりが欲しいところ。そろそろビッグマッチに打って出てもいいだろう。
 クワンタイは右ボクサーファイター。身長160cmの割にはリーチが長く見える。左ジャブ,右ストレート,返しの左フックが強い。随所に元世界王者の片鱗を見せたが,ボディを攻められたことが響いた。

6回までの採点 井岡 クワンタイ
主審:エリキ・メロネン(フィンランド) *** ***
副審:レイナ・ウルバエス・アビラ(ベネズエラ) 59 55
副審:イグナシオ・ロブレス(パナマ) 59 55
副審:ラーセン・オウムガー(オランダ) 58 56
参考:MAOMIE 60 54


     ○井岡:13戦13勝(9KO)
     ●クワンタイ:46戦43勝(22KO)2敗1分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

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         2013年9月11日(水)    大阪府立体育会館第一競技場(ボディメーカーコロシアム)
                      WBA世界ミニマム級王座統一12回戦
                     正規チャンピオン            暫定チャンピオン
                ○   宮崎 亮    判 定    ヘスス・シルベストレ   ●
                           (井岡) 105 lbs                  (メキシコ) 105 lbs

 立ち上がりは宮崎が主導権を握りかけたが,2回にはバッティングで左目上をカットしてドクターチェックを受けた。
 3回に入ると様相が変わり,シルベストレが強引な攻撃で迫る。右ストレートから左右アッパー,フックを振って攻め込むシルベストレに宮崎は苦戦の予感。
 5回,シルベストレは左右アッパーから右フックをヒット。中盤,バッティングが発生し,シルベストレが頭部をカットしてドクターチェックを受ける。テレビの画面からでも明確に聞き取れるほどの衝突音だった。
 6回,宮崎が立て直しにかかる。シルベストレを迎え撃ち,カウンターの右ストレート,左フックをヒット。7回,宮崎が放った右からの左フックがカウンターになる。シルベストレも良く手を出すが,ここは冷静に返している宮崎が一枚上。8・9回には足を使ってリズムを取り,右ストレート,左フックのカウンターを決める。
 しかし,ここからが鬼門だった。10回,バッティングで右目上をカットした宮崎はドクターチェックを受ける。勢いを取り戻したシルベストレは前進を繰り返し,執拗な攻撃を仕掛ける。
 11回,宮崎の表情が苦しくなる。左右アッパー,左フックをボディに叩き込むシルベストレ。宮崎は足でリズムを取るが,苦戦の様相。終了間際,激しい打ち合いになるが,右ストレート,左フックでバランスを崩す。
 12回にも打撃戦が続く。両目上からの出血で視界が悪くなる宮崎。左フックのカウンターを浴びせるが,いかにも分が悪い。シルベストレは左右フック,アッパーで迫り,攻撃の手を緩めない。ともに苦しい戦いだが,余力があるのはシルベストレの方だった。

 宮崎は2度目の防衛と同時に王座統一を達成したが,会心の出来とは程遠い消耗戦となった。手数が多いシルベストレのペースに合わせしまったことが苦戦の原因。カウンターの左フック,右ストレートをヒットしていたが,前半に調子に乗せてしまったことが響いた。8・9回は足を絡めて先に手を出し,リズムを掴みかけた。しかし,減量苦の影響もあってか,終盤は追い込まれる場面も見られた。王座を返上してライトフライ級に転向する意思を表明しているが,無理をして下の階級を狙った経緯があり,本来の階級に戻した方がいいだろう。
 シルベストレは右ストレート,左右アッパーの連打を武器とする右ファイタータイプ。スピードもパンチ力もないが,手数で押す執拗な攻撃を身上としている。特に接近戦で叩きつけるように放つ左右フック,アッパーのボディブローを武器としている。

採点結果 宮崎 シルベストレ
主審:ラーセン・オウムガー(オランダ) *** ***
副審:レイナ・ウルバエス・アビラ(ベネズエラ) 114 114
副審:イグナシオ・ロブレス(パナマ) 115 113
副審:エリキ・メロネン(フィンランド) 115 114
参考:MAOMIE 114 114


     ○宮崎:23戦20勝(11KO)3分
     ●シルベストレ:31戦27勝(20KO)4敗

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:杉山真也

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                     2013年9月22日(日)    名古屋国際会議場
                  2013年・中日本・西日本新人王対抗戦(ミニマム級)
                                4回戦
                  西日本ミニマム級新人王  K       O   中日本ミニマム級新人王
               ○   清水健太     1回0分28秒     横江健太   ●
                             (渥美) 104 lbs                           (駿河男児) 105 lbs

 両者ともに小気味良い動きで立ち上がる。右から左のフックがアゴに決まり,横江は呆気なく大の字に沈む。朦朧と立ち上がったが,戦える状態ではなく,カウントアウトされた。

 最軽量級には珍しい電光石火のKO劇だった。清水は右ファイタータイプで左フック,右ストレートにパンチ力がある。右,左,右とつなげた鮮やかなコンビネーションで見事に横江を沈めた。
 横江は左右フックを得意とする右ファイタータイプ。体が温まり切らないうちに矢継ぎ早のパンチをもらってしまった。

     主審:きづくり・たかや,副審:石川和徳&堂本康夫&加藤たかお
     ○清水:10戦6勝(3KO)3敗1分     ●横江:9戦2勝(1KO)6敗1分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:山本紘之

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                     2013年9月22日(日)    名古屋国際会議場
                2013年・中日本・西日本新人王対抗戦(スーパーフェザー級)
                                5回戦
                中日本S・フェザー級新人王   K      O   西日本S・フェザー級新人王
               ○   藤本翔平     1回2分17秒     大里 拳   ●
                           (中日) 129 1/4 lbs                          (大鵬) 129 3/4 lbs

 長身の大里がダブルの左フック,右ストレートで積極的に攻める。いかり肩の藤本は下がりながら出方を窺い,チャンスを狙う。大里が左アッパーから入ろうとした瞬間,藤本の右ストレートが決まる。このカウンターで大里は前のめりに落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,足元が怪しい。藤本はすかさず勝負に出る。左右フックの連打で大里が後退したところで試合がストップされた。

 中日本新人王戦MVPの藤本が強打者対決を制した。左フック,右ストレートに威力がある右ファイタータイプ。打ち方は必ずしも良くないが,7勝7KOの戦績が示すようにパンチ力は抜群。一瞬の隙を突くカウンターに加え,チャンスの連打も見事。
 大里は右ボクサーファイター。176cmの長身から繰り出す右ストレートに切れがあり,積極的な攻撃を仕掛けたが,アゴのガードが甘くなったところにカウンターをもらった。

     主審:きづくり・たかや,副審:加藤たかお&堂本康夫&ビニー・マーチン
     ○藤本:12戦7勝(7KO)2敗3分     ●大里:5戦4勝(3KO)1敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:山本紘之

※ 新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                       2013年9月22日(日)    名古屋国際会議場
                    2013年・中日本・西日本新人王対抗戦(ライト級)
                                5回戦
                  中日本ライト級新人王   K      O  西日本ライト級新人王
             ○   青木クリスチャーノ    1回0分58秒    山田雄史   ●
                             (駿河) 134 lbs                           (ハラダ) 134 lbs

 上体を振って積極的に攻める青木。山田はガードを高くし,左ジャブを突く。青木の狙い澄ました右アッパーがアゴに決まり,山本は仰向けにダウン(カウント8)。KOチャンスとばかりに攻勢に出る青木。山本はクリンチに出るが,再び右アッパーがアゴに決まり,キャンバスに後頭部を打ちつけて2度目のダウン。ここで加藤主審が試合をストップした。

 青木が鮮やかな右アッパー2発で山田を沈めた。変則的な動きから放つ左右フックに威力がある。緊張からか動きが硬くなって精彩を欠く山田に対し,積極的な攻撃を仕掛けて攻め落とした。自身のガードの甘さは要注意。
 山田は左右フック,右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。青木の積極的な仕掛けで後手に回り,弱気なところを見せた。

     主審:加藤たかお,副審:村瀬正一&堺谷一志&ビニー・マーチン
     ○青木:10戦7勝(4KO)2敗1分     ●山田:7戦4勝(1KO)3敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:山本紘之

※ 新人王戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                      2013年9月22日(日)    名古屋国際会議場
                  2013年・中日本・西日本新人王対抗戦(スーパーライト級)
                                 5回戦
                  西日本S・ライト級新人王             中日本S・ライト級新人王
            ○   ジャンボおだ信長本屋   T  K  O   暮林達雄 ●
                        ペタジーニ   3回1分14秒        
                             (六島) 139 lbs                         (三津山) 138 3/4 lbs

 初回,対格差を生かしたジャンボが左ジャブを突いて前に出る。強打を警戒する暮林は前に出られない。意を決したように攻め込むが,ジャンボの巧みなボデイワークにかわされた。
 2回,ニュートラルコーナーに下がるジャンボ。暮林が入ろうとしたところにジャンボの小さな右ストレートがアゴを捉える。このカウンターで暮林は腰から落ちてダウン(カウント8)。
 3回,上体を小刻みに振って潜り込もうとする暮林。思い切った左フックはグラブでしっかりアゴをガードしたジャンボにかわされる。小刻みな左ジャブの連打から左に回り込んで打ち込んだ右ストレートが鮮やかにアゴを捉える。後方に飛ばされた暮林は腰から落ちてダウン。ここでマーチン主審が試合をストップした。

 ジャンボは184cmの長身を誇る右の大型ボクサーファイター。一見して鈍重な動きだが,器用な面を多く持っている。左ジャブで自分の距離を保ち,シャープな右ストレートを決め手にしている。相手が出ると巧みなステップバック,ボディワークでかわす。恵まれたリーチをフルに生かしたスケールの大きさが特徴。
 暮林は右ファイタータイプ。左右フックを武器に打ち合いを得意としている。上体を振ってジャンボの長いリーチを掻い潜って潜り込みたかったところだが,ジャンボの左ジャブ,フットワークに阻まれた。

     主審:ビニー・マーチン,副審:石川和徳&村瀬正一&1名不明
     ○ジャンボ:7戦6勝(5KO)1敗     ●暮林:5戦4勝(2KO)1敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:山本紘之

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                       2013年9月22日(日)    名古屋国際会議場
                                 8回戦
                 日本S・バンタム級(ノーランク)  T   K  O   日本S・バンタム級(ノーランク)
                ○   高野誠三     2回1分57秒     朝岡泰史   ●
                             (真正) 121 1/2 lbs                        (タキザワ) 122 lbs
                     高野誠三=こうの・せいぞう                 朝岡泰史=あさおか・やすふみ

 初回,左に回りながら積極的に手を出す高野。左ジャブ,ボディへの左アッパー,右フック。フットワークに乗せたスピーディなパンチでリードする。朝岡は左右フックで応戦するが,スピードについていけない。朝岡は右目上をカット(高野の有効打による傷)。
 2回,距離を詰めて左右フックを狙う朝岡。高野は左に回りながら左ジャブで出バナを叩き,右フックのカウンターをヒット。さらに左右アッパーのボディブロー,左フックのカウンターを決める。その直後,矢のようなワンツーがアゴに炸裂し,朝岡はあっという間に背中から落ちてダウン(カウント8)。朝岡は足を使って打ち合いを避けるが,高野の詰めは鋭く,ワンツー,左右フックでラッシュ。最後は右フックでロープに腰を落としたところで堺谷主審が試合をストップした。

 日本バンタム級7位にランクされたこともある高野が会心のTKO勝利。右ボクサーファイターで右ストレート,左右フックにパンチ力がある。非常に優れた目と勘が強味であり,カウンターのタイミングに非凡なものがある。左回りのフットワークに乗せ,低いガードから左ジャブを多用し,カウンターを決める。ショート連打をまとめており,チャンスの詰めも鋭い。注目すべき有望株である。
 朝岡は左右フックを得意とする右ファイタータイプ。こちらもパンチ力があるが,高野とはスピードの点で差があった。上体を振ってはいたが,カウンターの標的になった。

     主審:堺谷一志,副審:堂本康夫&ビニー・マーチン&村瀬正一
     ○高野:20戦14勝(9KO)5敗1分     ●朝岡:15戦8勝(6KO)7敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:山本紘之

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