熱戦譜〜2013年7月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.07.06 10回戦  岩佐亮佑  判定  ジェッカー・ブハウェ
2013.07.06 8回戦  林 徹磨  判定  マルソン・カベラ
2013.07.06 8回戦  ロムニック・マゴス  TKO5R  久保幸平
2013.07.06 8回戦  木村 悠  判定  福原辰弥
2013.07.13  WBO世界スーパーミドル級
 タイトルマッチ12回戦
 ロバート・ステイグリッツ  TKO10R  清田祐三  
2013.07.13 10回戦  粟生隆寛  KO2R  ハーディ・パレデス
2013.07.23  WBA世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 亀田興毅  判定  ジョン・マーク・アボリナリオ
2013.07.27  WBC世界ライト級
 暫定王座決定12回戦
 オマール・フィゲロア  判定  荒川仁人

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                      2013年7月6日(土)    後楽園ホール
                              10回戦
                  WBC世界バンタム級2位        比国バンタム級14位
                ○   岩佐亮佑    判 定    ジェッカー・ブハウェ   ●
                               (セレス) 118 lbs                  (比国) 117 3/4 lbs

 初回,ブハウェは右ストレート,左フック。岩佐はこれを落ち着いて捌き,左ストレート,右フックを合わせる。
 2回,ブハウェはバッティングで右目上をカット。
 3回,ロープを背にしたブハウェの右フックが岩佐の顔面を捉えたが,5回には岩佐が力みのないワンツー,右フックのコンビネーションを回転させる。終盤,ブハウェをロープに詰め,左ストレートをボディに。すかさずシャープなワンツーをアゴに決めれば,ブハウェはロープ際で左膝をついてダウン(カウント8)。立ち上がったところでゴングが鳴った。
 6回,岩佐はワンツースリーフォーをまとめる。前に出られなくなるブハウェ。終盤,岩佐の左アッパーがボディに決まり,ブハウェは力なく後退する。
 7・8回にも岩佐の優勢が続く。ブハウェをロープに詰め,ワンツーの連打を浴びせる岩佐。8回終盤には左ストレートでブハウェが大きくバランスを崩す場面があった。
 10回,ポイントで大きくリードしている岩佐だが,手数が少ない。

 岩佐は大差の判定で勝ったものの,試合内容には大きな不満を残した。左ストレートのタイミングは良かったが,全般的には単調な攻撃が目立った。もう少し右ジャブやボディブローを多くして,上下にどんどん散らすことが必要。やりにくい相手ではあったが,自分から流れを作る姿勢があまり見えなかったのは残念。最近3試合ほどは足踏み状態が続いている感じ。世界を目指すためには,もうひと皮剥ける必要がある。
 ブハウェは右ファイタータイプ。変則的なスタイルで強引に右ストレート,左右フックを振って攻め込む。パンチ力もなかなかのもの。中村主審にバッティングを盛んにアピールしていたが,これはブハウェの突っ込み方に問題があるのは明白。

採点結果 岩佐 ブハウェ
主審:中村勝彦 *** ***
副審:飯田徹也 100 90
副審:杉山利夫 100 90
副審:葛城明彦 100 90
参考:MAOMIE 100 90


     ○岩佐:16戦15勝(9KO)1敗
     ●ブハウェ:23戦13勝(8KO)9敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&飯田覚士
     実況:寺島淳司

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                      2013年7月6日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                    日本フライ級1位         比国フライ級(ノーランク)
                ○   林 徹磨    判 定    マルソン・カベラ   ●
                         (セレス) 113 3/4 lbs                (比国) 113 3/4 lbs

 初回から林が左ジャブ,フック,ボディへの右ストレートで積極的に攻める。カベラはガードを固めて慎重な姿勢。終盤,林はワンツーでカベラをニュートラルコーナーに追う。
 2回,左右フックで激しく攻めるカベラ。林はこれを細かい左ジャブ,フックで捌く。終了ゴングが鳴り,林がガードを下げた瞬間,カベラの左フックがアゴを直撃。腰が落ちた林は朦朧とし,2分間の休憩が与えられた。故意のパンチではないとの判断で減点はなし。
 4回,青コーナーにカベラを詰めた林はワンツー,ボディへの左アッパー,さらに右アッパーを決めてのけぞらせた。さらにロープに詰め,左アッパーのボディブロー。
 ボディが効いているカベラだが,終盤もしぶといところを見せた。7回,林は上下へのワンツー,ボディへの左アッパー。ほぼワンサイドゲームだが,詰めを欠く場面が目立つ。
 8回終盤,林はようやく連打でカベラを青コーナーに詰める。かなり効いているカベラは右ストレートでロープを背にバランスを崩す。林は一気に攻勢に出るが,詰め切れず。

 林は勝つには勝ったが,タイトルを狙うトップコンテンダーとしては物足りない試合内容に終わった。ワンツー,ボディへの左アッパーを武器とする右ボクサーファイターでフットワークもある。せっかく攻勢に出ているのに,ある程度のところで自らブレーキをかけてしまう欠点がある。パンチ力は今ひとつなので,スピーディな連打をまとめてストップするような試合作りが必要。昨年4月に粉川拓也(宮田)の日本タイトルに挑戦して敗れているが,再挑戦に向けてはひと皮もふた皮も剥ける必要がある。
 カベラは右ファイタータイプ。小柄ながらも思い切り左右フックを振って攻める。ガードを固めながら,機を見て攻め込んでくる。タフでしぶといが,ボディを打たれて動きが鈍った。

採点結果 カベラ
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:飯田徹也 80 72
副審:土屋末広 79 73
副審:中村勝彦 79 73
参考:MAOMIE 80 72


     ○林:25戦22勝(7KO)2敗1分
     ●カベラ:19戦9勝(4KO)9敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&飯田覚士
     実況:辻岡義堂

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                        2013年7月6日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                    比国フライ級(ノーランク)  T   K  O   日本フライ級1位
                ○   ロムニック・マゴス   5回2分35秒   久保幸平   ●
                           (比国) 114 1/4 lbs                       (セレス) 114 3/4 lbs

 左の久保,右のマゴス。久保は左フックのカウンターをヒット。さらにボディにも左フックを決め,好調な滑り出しを見せた。
 2回,猛然と襲い掛かり,久保をロープ,コーナーに追うマゴス、しかし,久保の左フックがカウンターになり,マゴスは右膝をついてダウン(カウント8)。マゴスは構わず前に出てパンチを振るが,終了間際,再び左フックで腰が落ち,あわやダウンというところで踏みとどまった。
 久保が優勢のまま迎えた3回に様相が一変する。バランスを崩しながら猛然と左右フック,アッパーを見舞って前に出るマゴス。久保は左フックのカウンターで対抗するが,後退が目立ち,見栄えが悪い。
 4回,マゴスは執拗に攻め込む。動きが鈍った久保はニュートラルコーナーを背負う。足が動かず防戦一方に陥った久保は止められても不思議ではない状況。鼻からの出血に加え,両目上もカットした久保はやっとの思いでゴングに救われた。
 5回,どうしたことか動きに精彩を欠く久保。容赦なく襲い掛かるマゴス。久保は必死に反撃の構えを見せるが,もはや力がない。ニュートラルコーナで棒立ちになった久保にマゴスが右アッパー,左フックを叩きつけたところで土屋主審が試合をストップした。

 上位進出を狙って上り調子だった久保が伏兵マゴスに痛恨の完敗。サウスポーのボクサーファイターでスピードが持ち味のテクニシャン。軽快なフットワークから放つ左ストレート,右フックにパンチ力があり,チャンスにまとめる爆発力も売り物になっている。今夜はマゴスの強引な攻撃に合わせてしまい,乱戦に巻き込まれたことが敗因。本来の回り込むフットワークが見られず,真っ直ぐ下がってマゴスの突進を許してしまった。
 マゴスは右ファイタータイプ。変則的な左右フック,アッパーの連打を身上とする。スピードがなく,打ち方も良くないが,構わず執拗に打ち続ける。相手が下がると走って追いかけながらパンチを打つ一面も見せた。

     主審:土屋末広,副審:飯田徹也&葛城明彦&ビニー・マーチン
     ○マゴス:11戦9勝(5KO)2敗     ●久保:20戦15勝(10KO)4敗1分
     放送:G+     解説:なし     実況:辻岡義堂

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                      2013年7月6日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                   日本L・フライ級2位         日本ミニマム級9位
                ○   木村 悠    判 定    福原辰弥   ●
                             (帝拳) 110 lbs              (本田フィットネス) 108 1/4 lbs

 左の福原,右の木村。ともに小気味の良い動きを見せる。福原は左ストレート,木村もボディに右ストレートを送る。福原は眉間を小さくカット(木村の有効打による傷)。
 木村は終盤に見せ場を作るうまさで福原をリードした。4回前半は福原の手数が上回ったが,後半に入ると木村がワンツー,ボディへの右アッパーで反撃。さらにワンツーをまとめる。福原は左目上をカット(木村の有効打による傷)。
 5・6回は接近戦でボディブローの応酬となったが,ここでも木村がテクニックの差を見せる。7回,福原は上体が立ち,パンチの威力が半減した。
 8回,揉み合いが続くが,後半は木村が左右アッパーのボディブローで押し込む。

 上位ランカーの木村が大差の判定勝ち。各ラウンドの前半は福原もいい動きを見せていたが,後半から終盤にかけて木村が的確なパンチで見せ場を作った。アピールの仕方,ポイントの取り方を知っている木村が,キャリア,テクニックの面で大きな差を見せた試合内容と言える。特にボディへの連打で崩していた点が良かった。念願のタイトル挑戦は8月に行われる田口良一(ワタナベ)vs.井上尚弥(大橋)戦の結果次第であるが,挑戦のチャンスは十分にあるはず。ただし,怪物と評される井上と対するにはどのように決め手を持つかが課題になる。
 福原はサウスポーのファイタータイプで左ストレート,左右フックを得意としている,今夜は木村のうまさに完敗。動きを読まれ,接近戦で巧みなボディ攻撃を許したことが響いた。

採点結果 木村 福原
主審:葛城明彦 *** ***
副審:杉山利夫 79 73
副審:中村勝彦 79 73
副審:ビニー・マーチン 79 74
参考:MAOMIE 80 72


     ○木村:15戦12勝(2KO)2敗1分
     ●福原:18戦12勝(3KO)3敗3分

     放送:G+
     解説:なし
     実況:田中毅

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          2013年7月13日(土)    ドイツ:ザクセン州ドレスデン エネルギー・フェアブント・アリーナ
                        WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ12回戦
                      チャンピオン       T    K    O   挑戦者(同級10位)
              ○   ロバート・ステイグリッツ   10回0分40秒    清田祐三   ●
                           (ドイツ) 168 lbs                           (フラッシュ赤羽) 167 1/4 lbs

 初回,ステイグリッツは左ジャブから立ち上がる。右ストレートはやや浅いが,鋭いカウンターだった。さらに右アッパーを見せる。清田も左右フックで応戦するが,下から崩したいところ。
 4回中盤,清田は右ストレートをヒット。しかし,終盤には右ストレートのカウンターを喫して腰が落ち,ピンチを招いた。清田をロープに詰めたステイグリッツはワンツー,左右フックで攻勢。左フックでダウン寸前のピンチに陥った清田はゴングに救われた。
 5回,ステイグリッツは右ストレート,左右フックで攻勢。ここでブレイクの指示後にパンチを振った清田は減点された。さらにすくい投げでステイグリッツを投げ飛ばし,レスリング行為で警告を受ける。6回に入ると清田は右目尻からの出血で集中力を欠く場面が見られるようになる。優位に進めるステイグリッツも殊のほか慎重。右ストレートを打ってはクリンチを繰り返し,グラブで巧妙に清田の左目上の傷をこすり上げる老獪な面を見せた。
 10回開始早々,清田の左目上からの出血が酷くなり,3度目のドクターチェック。ここで試合がストップとなり,負傷判定でステイグリッツの勝利が告げられた。しかし,ビデオを検証した結果,有効打による傷との判断が下り,9日後にステイグリッツのTKO勝ちと訂正された。

 敵地で健闘した清田だが,ステイグリッツの老獪な試合運びに翻弄され,完敗となった。正面から打ち合いを挑むのではなく,ボディ攻撃で下から崩す工夫が欲しかったところ。体格的には引けを取っていないだけに,左ジャブでリズムを掴んでボディを攻めていれば面白い展開になっていただろう。
 ステイグリッツは初防衛に成功。右ボクサーファイターで,右ストレートのカウンター,ワンツーを得意とするテクニシャンである。非常に慎重な試合ぶりが目立つが,パンチ力もなかなかのもの。接近戦で見せる右アッパーも怖いパンチである。

10回までの採点 ステイグリッツ 清田
主審:セレスティノ・ルイス(米国) *** ***
副審:テリー・オコーナー(英国) 99 90
副審:アレハンドロ・ロペス(メキシコ) 100 89
副審:インゴ・バラバス(ドイツ) 99 90
参考:MAOMIE 100 90


     ○ステイグリッツ:48戦45勝(26KO)3敗
     ●清田:28戦23勝(21KO)4敗1分

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&浜田剛史
     実況:高柳謙一     アシスタント:山藤美智

※ 第5ラウンド,ブレイク後の加撃により清田は減点1。

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          2013年7月13日(土)    米国カリフォルニア州イングルウッド:ハリウッド・パーク・カジノ
                                 10回戦
                 WBC世界S・フェザー級7位  K      O   WBO暫定ラテン ライト級チャンピオン
                ○   粟生隆寛     2回2分51秒     ハーディ・パレデス   ●
                            (帝拳) 135 lbs                              (チリ) 137 1/2 lbs
                        WBO8位

 初回,余裕をもってボディにワンツーを送る粟生。さらにボディに左アッパー,右フックを打つ。パレデスは右ストレートを伸ばすが,粟生は落ち着いて見極めている。
 2回,粟生はじりじりプレスをかける。出てくるところに右フックを合わせれば,パレデスは両膝から落ちてダウン(カウント8)。再開後も粟生は慌てずに攻めた。右ストレートをかわしざまに放った左ストレートがアゴに決まり,パレデスは後頭部をしたたか打ちつけてダウン。ここでヘッジペス主審がストップした。

 昨年11月にガマリエル・ディアス(メキシコ)に完敗を喫してWBC世界S・フェザー級王座を手放した粟生が9ヶ月ぶりの再起戦を見事なKOで飾った。落ち着いて良く見ながら攻めており,まずまずの試合内容である。特にフィニッシュの左ストレートは非常にシャープなカウンターだった。ただし,ライト級のウェイトは見るからに重い。体の動きをどこまでシャープにできるかがカギになる。
 パレデスは右ボクサーファイター。スピードは今ひとつだが,右ストレートを武器としている。やはり粟生とはスピードの差があり,格下という印象は拭えない。

     主審:ウェイン・ヘッジペス(米国),副審:カーラ・カイズ(米国)&マーティ・デンキン(米国)&ザック・ヤング(米国)
     ○粟生:28戦24勝(11KO)3敗1分     ●パレデス:28戦16勝(10KO)12敗
     放送:日本テレビ     解説:飯田覚士     実況:佐藤義朗

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                       2013年7月23日(火)    東京ビッグサイト
                      WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン            挑戦者(同級3位)
                ○   亀田興毅   判 定   ジョン・マーク・アポリナリオ   ●
                          (亀田) 118 lbs                   (比国) 118 lbs

 初回,亀田は右ジャブで牽制し,左ストレートから入る。2回,アポリナリオは動きながら,ボディへの左右フックから顔面に右フックを叩きつける。
 3回以降はロープに詰めて左ストレート,ボディへの左右フックなどを決め,要所を締めた亀田が確実にポイントを上げた。
 5回,亀田はプレスを強め,左右フックのボディ攻撃から左アッパー,ストレートを繰り出す。アポリナリオは手が出にくくなった。7回には亀田が左フックの打ち終わりにカウンターの左ストレートをヒットする。
 そろそろ決め手が欲しい亀田。10回,アポリナリオが右を打って出ようとするところに右フックを合わせる。このパンチでバランスを崩したアポリナリオはグラブをついてダウンを取られた(カウント8)。
 11回,アポリナリオの右ストレートがヒット。亀田はすぐに左ストレート,左右フックで反撃。
 12回,プレスをかける亀田はロープを背にしたアポリナリオを左ストレートでのけぞらせる。追撃に大きくバランスを崩したアポリナリオはロープ際で腰が落ちてダウンを取られた(カウント8)。

 亀田は大差の判定で7度目の防衛に成功。左ストレートから接近してボディに左右フック,アッパーを連打してポイントを稼いだ点は良かったが,相手のレベルの低さを考えればこの上もなく物足りない。スピード重視で危なげない試合内容だったが,2度のダウンを奪いながらも放送席を除く観客席が一向に沸かないのはなぜか。結果が見えている試合ほど面白くないものはない。派手な言動やプロモーションとはあまりにも落差がある腰が引けたマッチメイク。このままでは影の薄い存在で終わってしまうだろう。対立王者であるはずのWBCの山中慎介(帝拳)が堂々と強敵を選んで見事に結果を出し,評価をどんどん上げているのとは雲泥の差がある。
 アポリナリオは右ボクサーファイター。足を使いながら左ジャブ,右ストレート,左フックを浴びせるアウトボクシングで対抗した。しかし,両脇が開いており,パンチの威力は半減していた。

採点結果 亀田 アポリナリオ
主審:グスタボ・パディーリャ(パナマ) *** ***
副審:アルフレッド・ポランコ(メキシコ) 117 109
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 118 108
副審:ユー・ワンス(韓国) 119 107
参考:MAOMIE 118 108


     ○亀田:32戦31勝(17KO)1敗
     ●アポリナリオ:22戦17勝(4KO)3敗2分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&佐藤修
     実況:土井敏之

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             2013年7月27日(土)    米国テキサス州サンアントニオ AT&Tセンター
                      WBC世界ライト級暫定王座決定12回戦
                     WBC世界ライト級3位         WBC世界ライト級1位
                ○   オマール・フィゲロア   判 定   荒川仁人   ●
                              (米国) 135 lbs              (八王子中屋) 135 lbs

 初回からフィゲロアが左右にスイッチしながら積極的に攻める。接近戦で左右アッパーをボディに見舞うフィゲロアはクリンチの最中でも構わずにパンチを振るった。アゴへの左アッパーでわずかにぐらつく荒川。
 2回,荒川はフィゲロアをロープに詰めて左右アッパーをボディに連打。しかし,ロープを背負ったフィゲロアの右フックがテンプルに決まる。これで腰が落ちたところに左右フックを追撃された荒川は左膝をついてダウンを喫した(カウント8)。
 3回,前半は荒川がフィゲロアの攻撃の間隙を縫うように左ストレート,ボディへの左右フックで反撃。左ストレートを受けたフィゲロアがロープを背にのけぞる場面があった。フィゲロアはバッティングで鼻柱をカットするが,終盤には逆に左右アッパーで攻勢に出た。
 4・5回は荒川が上下への左右アッパー,左ストレートでリードするが,6回,再び痛恨のダウンを喫した。荒川は押し込んでいくが,カウンターの右ストレートをもらって足がもつれる。左右フック,右ストレートの追撃を受けてロープに突っ込んだところで,コール主審がダウンを宣告した(カウント8)。
 8回,荒川は左目上の腫れが目立つ。フィゲロアも苦しいが,左右フックで荒川の動きが止まる場面が見られた。9回,フィゲロアの回復力は驚異的。ウィービング,ダッキングを繰り返しながら間欠的に思い切った連打をまとめ,主導権は譲らない。
 11・12回は荒川が左右ショートフック,左ストレートでフィゲロアをロープ際に追い込んだ。

 荒川は驚異的な粘りを見せたが,フィゲロアのパワーに屈した。ショートブローを上下に放っていたが,攻撃の切れ目にカウンターを返されてぐらつき,一気にまとめられる場面が目立った。2度のダウンはいずれもそのパターン。接近戦での打ち合いに終始したが,攻撃することによってフィゲロアの手が止まったという側面もある。持ち味のフットワークで撹乱するという手もあったが,あえて打ち合いに出たことは得策と言える。
 フィゲロアは右ストレート,左フックにパンチ力がある右ファイタータイプ。非常に好戦的で,手数の多さが特徴。左右アッパーのボディブロー,右ストレートでどんどん攻める攻撃パターンが持ち味。思い切ったパンチが多いが,一瞬の隙を突く右ストレートのカウンターも鋭い。ダメージと打ち疲れで後半はかなり消耗していたが,回復の速さとチャンスにまとめる力に非凡なものがある。

採点結果 フィゲロア 荒川
主審:ローレンス・コール(米国) *** ***
副審:マキシモ・デルカ(米国) 119 107
副審:ファン・ホセ・ゲラ(メキシコ) 118 108
副審:デーブ・モレッティ(米国) 118 108
参考:MAOMIE 116 110


     ○フィゲロア:23戦22勝(17KO)1分
     ●荒川:28戦24勝(16KO)3敗1分

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&浜田剛史
     実況:高柳謙一     アシスタント:山藤美智

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