熱戦譜〜2013年6月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.06.01 10回戦  赤穂 亮  KO4R  エルマー・フランシスコ
2013.06.01 8回戦  中川大資  TKO3R  アルビン・マルブン
2013.06.01 8回戦  清水優人  判定  千葉 透
2013.06.01 8回戦  尾川堅一  TKO2R  佐藤駿介
2013.06.01 8回戦  鈴木武蔵  TKO2R  ペットサーイファ・ルークメーラムプーイジム
2013.06.10  東洋太平洋スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 和氣慎吾  TKO9R  菊池永太
2013.06.10  東洋太平洋バンタム級
 王座決定12回戦
 椎野大輝  KO2R  デニス・トゥビエロン
2013.06.10 8回戦  湯場忠志  判定  長島謙吾
2013.06.24  WBA女子世界ライトミニマム級
 タイトルマッチ10回戦
 宮尾綾香  判定  安藤麻里
10 2013.06.25  東洋太平洋スーパーウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 チャーリー太田  TKO9R  沼田康司
11 2013.06.25 8回戦  石川幹也  判定  元木謙太

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                       2013年6月1日(土)    後楽園ホール
                               10回戦
                WBC世界S・フライ級12位   K      O    比国バンタム級15位
                ○   赤穂 亮     4回0分44秒    エルマー・フランシスコ   ●
                         (横浜光) 117 lbs                            (比国) 117 lbs
                     WBO12位

 開始早々から赤穂が積極的な攻撃を見せる。フランシスコをロープ際からコーナーに追い,左右フックのボディブロー,右ストレートを浴びせ,早くも主導権を握った。
 2回序盤,ニュートラルコーナーにフランシスコをつめた赤穂は左右フック,ワンツーの連打で攻勢。打ち気に出るフランシスコのパンチをウィービング,ダッキングでかわし,左ジャブ,ボディに左アッパー。
 3回,フランシスコは赤穂をロープに詰めて左右フック,アッパーを見せるが,赤穂は冷静。左アッパーのボディブローが効いたフランシスコは後退。赤穂は一気に攻勢に出る。
 4回,赤穂は鋭い左ジャブを丹念に突き,左アッパーのボディブローから右フックをヒット。さらに青コーナーに下がらせた赤穂は右から左のフックをボディに打ち,すかさず右フックをアゴにフォロー。この攻撃に青コーナーでたまらず崩れ落ちるフランシスコ。辛うじて立ち上がったものの,そのままカウントアウトされた。

 昨年の大晦日,佐藤洋太(協栄)のWBC王座に挑戦して敗れた赤穂が見事なKOで再起を飾った。力任せのがむしゃらなファイトが目立った以前とはひと味違い,スムーズな攻撃が光った。鋭い左ジャブでタイミングを測り,相手を良く見て上下に放つ左右フック,右ストレートが良かった。ときには相手に攻めさせ,かわしながらパンチを返したところから攻勢に転じるなどのうまさも見せた。元々人並み外れたパワーがあるだけに,テクニックを加味した新しい姿に脱皮すれば今後が非常に楽しみ。
 フランシスコは右ボクサーファイター。左右フックの連打を得意としているが,ベタ足でスピードはない。ガードは固いが,ボディ,顔面に打ち分けられて沈んだ。

     主審:ビニー・マーチン,副審:土屋末広&安部和夫&中村勝彦
     ○赤穂:23戦20勝(13KO)1敗2分     ●フランシスコ:36戦16勝(4KO)18敗2分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:佐藤義朗

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                       2013年6月1日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                    日本ミドル級1位    T   K  O   インドネシア ミドル級3位
                ○   中川大資    3回2分57秒    アルビン・マルブン   ●
                            (帝拳) 160 lbs                         (インドネシア) 158 1/2 lbs

 初回,スロースターターの中川が左ジャブ,ワンツーでマルブンを追い,左右フックのボディ攻撃に出る。マルブンはガードを固めてチャンスを窺うが,スピードがない。
 2回,左ジャブ,ワンツーでプレスをかける中川。さらに右フック,左アッパーのボディブロー。これが効いたマルブンは消極的になる。
 3回,中川は左ジャブ,ワンツー,左右フックを上下にコツコツと当て,さらにプレスを強める。右ストレートに次ぐ左フックでマルブンはロープ際で腰から落ちてダウン(カウント8)。マルブンは左目上から出血(中川の有効打による傷)。左ジャブ,ワンツーで抵抗を試みるが,中川のワンツー,左右フックが勢いを増す。マルブンの左目上の傷が深くなり,ドクターチェックのために中断。再開後,さらに攻勢に出る中川。左フックからの右ストレートでのけぞり,マルブンが右膝からキャンバスに落ちたところで杉山主審が試合をストップした。

 ミドル級で日本タイトル3階級制覇を目指す中川がTKO勝利。力みを排した左ジャブ,ワンツー,ボディへの左右フックが効果的。スピード不足は否定できないが,上下に打ち分けるコンビネーションブローでカバーしている。国内にはミドル級とは言えスピードを誇る相手が多いので,どのように対抗するかがカギになるだろう。
 マルブンは右ファイタータイプ。左ジャブからクロス気味にかぶせる右ストレートを得意としているが,スピードはなくロートルの印象が強い。ボディを攻められてからは特に消極的になった。

     主審:杉山利夫,副審:ビニー・マーチン&中村勝彦&飯田徹也
     ○中川:26戦21勝(16KO)3敗2分     ●マルブン:31戦18勝(8KO)11敗2分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:辻岡義堂

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                      2013年6月1日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                   日本S・ウェルター級8位      日本S・ウェルター級(ノーランク)
                ○   清水優人    判 定    千葉 透   ●
                     (木更津グリーンベイ) 153 1/4 lbs           (国際) 153 1/4 lbs
                  清水優人=しみず・ゆうと

 左の千葉,右の清水。サウスポーとオーソドックスの違いはあるが,ジャブ,ストレート中心の基本に忠実なスタイルは似ている両者の顔合わせ。初回,千葉は右ジャブ,左ストレートで前に出る。これを迎え撃つ清水はやや下がりながら,左ジャブからタイミングの良い右ストレートを上下に。
 3回,清水は良く見て出バナに右ストレート,ボディに右アッパー。千葉が攻めあぐねるところに右ストレートを合わせる。終了間際,千葉の左ストレートの打ち終わりに両足が揃ったところを見逃さず,右フックをヒットする清水。
 4回,千葉は前に出ているものの,清水にうまく出バナを押さえられて思うような流れを作れない。清水は良く見て右ストレート,左フック,さらに右アッパーを決める。
 6回終盤,千葉はタイミングの良い左ストレートで清水をのけぞらせるが,見せ場は長く続かない。清水も自分から出て見せ場を作りたいところ。8回序盤,千葉が手数で押す。終盤,疲れが出るが,千葉の左ストレートがヒット。

 ランカーの清水が有効打で上回り,元ランカー千葉の再ランクインを阻んだ。清水は右ボクサータイプで左ジャブ,ワンツー主体のオーソドックスな試合運びを見せる。相手の出方を冷静に見ながら,出バナにタイモングの良い右ストレートを決める。さらにはボディへの右ストレート,アッパーもある。ただし,上位進出には待ちのボクシングだけでは不十分。うまさはあるが,ときにはパンチをまとめることが必要である。流れの中でどのようにヤマ場を作るかがポイントになる。
 敗れた千葉はこれで6連敗。サウスポーのボクサーファイターで,180cmの長身から繰り出す左ストレートに伸びがある。アマチュア(柏木農林高=青森)でインターハイ3位という実績を持っている。ストレート系中心のこちらも基本通りのスタイル。ただし,上体や頭の振りがなく,相手のパンチの標的となりやすい。

採点結果 清水 千葉
主審:土屋末広 *** ***
副審:ビニー・マーチン 79 74
副審:安部和夫 78 76
副審:杉山利夫 78 75
参考:MAOMIE 78 75


     ○清水:11戦7勝(1KO)2敗2分
     ●千葉:23戦14勝(11KO)8敗1分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:田中毅

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                         2013年6月1日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                 日本S・フェザー級(ノーランク)  T   K  O  日本S・フェザー級(ノーランク)
                ○   尾川堅一     2回2分44秒    佐藤駿介   ●
                         (帝拳) 129 3/4 lbs                        (北澤) 129 3/4 lbs

 初回,久々のリングの感触を確かめるようにサークリングする尾川。佐藤は前に出て左右フック,右ストレートを狙うが,パンチは届かない。尾川は左ジャブ,さらに左フックを合わせる。さらに終了間際,ロープに詰まった佐藤のアゴに右フックを浴びせる。
 2回,尾川らしい速攻が見られた。佐藤の力を見切ったかのように左ジャブ,ワンツーでプレスをかける。終盤,右ストレート,左フックで佐藤をニュートラルコーナーからロープ際に追い詰める。青コーナーに詰まった佐藤に一気に襲い掛かる尾川。右ストレート,左フックを浴びせたところで中村主審が割って入った。

 昨年8月に三好祐樹(FUKUOKA)に5回TKO負けを喫し,アゴの骨折によりブランクを余儀なくされた尾川。10ヶ月ぶりの再起戦となったが,リングを大きく使うフットワークから放つ強打は健在。鋭い左ジャブ,ワンツーで崩し,一気に持っていく詰めも見事である。十分過ぎるほどに復活をアピールした。2011年度全日本スーパーフェザー級新人王に輝き,MVPを獲得した大型ホープ。アクシデントを乗り越えて再びランクインすれば,いずれはタイトル挑戦も視野に入るだろう。
 佐藤は高校野球の経験者。右ファイタータイプで左右フック,右ストレートを放って積極的に攻めたが,尾川とのスピードの差は歴然。ストップは妥当な処置である。

     主審:中村勝彦,副審:飯田徹也&杉山利夫&土屋末広
     ○尾川:10戦9勝(7KO)1敗     ●佐藤:24戦7勝(4KO)15敗2分
     放送:G+     解説:なし     実況:上重聡

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                          2013年6月1日(土)    後楽園ホール
                                  8回戦
                   日本フライ級(ノーランク)    T   K  O       タイ国フライ級(ノーランク)
                ○   鈴木武蔵     2回1分29秒   ペットサーイファ・ルークメーラムプーイジム   ●
                           (帝拳) 112 lbs                                (タイ) 111 lbs

 初回,早くも鈴木がダウンを奪った。ペットサーイファは右アッパー,フックを伸ばすが,動きはぎこちなく,アゴもガラ空き。終盤,鈴木の左フックがボディにカウンターで決まる。これが効いてロープに下がるペットサーイファ。一気に攻める鈴木。左アッパーのボディブローから右アッパー,左ストレートを打ち込まれたペットサーイファはロープ際で崩れるようにダウン(カウント8)。立ち上がったところでゴングに救われた。
 2回,ペットサーイファはときおり右ストレートを伸ばすが,アゴが上がる。鈴木は接近戦で左右アッパーをボディに。左ストレートからの小さな右フックでペットサーイファはリング中央で崩れ落ち,四つん這いにダウン(カウント8)。立ち上がったが,すかさず打ち込んだ左ストレートで後方に弾き飛ばされ,ロープ際で再びダウン。ここで安部主審が割って入り,ノーカウントで試合をストップした。

 練習中にアキレス腱を断裂して1年7ヶ月のブランクを作った鈴木が見事なTKOで再起を飾った。サウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フックに鋭いものがある。ボディに放つ左アッパー,フックもある。足と右ジャブ,フックを絡ませた攻撃が出せるようになれば,ランクインから上位進出も十分に可能性がある。
 ペットサーイファは小柄な右ファイタータイプ。ときおり右アッパー,フックを放つが,スピードはない。パンチを打つときにアゴが上がる欠点がある。攻撃は直線的で,ボディを打たれて消極的な面を見せた。

     主審:安部和夫,副審:ビニー・マーチン&杉山利夫&中村勝彦
     ○鈴木:10戦9勝(4KO)1敗     ●ペットサーイファ:17戦10勝(4KO)6敗1分
     放送:G+     解説:なし     実況:山本紘之

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                    2013年6月10日(月)    後楽園ホール
                   東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                   チャンピオン     T   K  O   挑戦者(WBA5位)
              ○   和氣慎吾   9回2分24秒    菊地永太   ●
                            (古口) 122 lbs                      (真正) 121 1/2 lbs
                  WBA13位,WBC12位

 左の和氣,右の菊地。初回,和氣が思い切ったワンツーをボディに見舞って前に出る。中盤,打ち合いの中でタイミングの良い左ストレートがアゴに決まり,菊地は腰から落ちてダウン(カウント8)。和氣は左ストレートを放って一気に勝負に出る。終盤,左ストレートで腰が落ちた菊地は再びピンチ。
 2回以降も和氣がスピーディなボクシングを展開し,菊地との差をどんどん広げた。菊地も果敢に攻撃を仕掛けるが,和氣はウィービング,ダッキングを繰り返しながら回り込み,左ストレート,アッパー,右フックを決める。
 5回,菊地のパンチは空しく空を切り,試合はワンサイドゲームとなった。完全に菊地の動きを読んでいる和氣の表情には余裕さえ感じられた。菊地は左目の下が腫れ,ますます苦しくなる。6回,和氣は左ストレートからの右フックでぐらつかせ,攻勢に出て菊地を追い上げる。終了間際,ようやく菊地の右ストレートがひとつヒットするが,流れは変わらない。
 7回,接近してボディを攻める和氣。ダメージが蓄積した菊地にとっては辛い攻撃だ。左目下が大きく腫れ上がった菊地は鼻からも出血し,パンチはほとんど空を切る。
 8回,パンチに反応できていない菊地。ドス黒く腫れ上がった左目は塞がった状態。和氣は相変わらず冷静に左ストレート,右フックを浴びせる。
 菊地の粘りもここまで。9回,和氣の左アッパーのボディブローから左ストレート,右フックが飛ぶ。緩急をつけた攻撃に一方的な展開が続く。左目が塞がった菊地はドクターチェックを受ける。辛うじて再開されたが,左右のボディブローから右フックでよろめいたところで福地主審が試合をストップした。

 進境著しい和氣が完勝で初防衛に成功。うまく力を抜き,タイミングの良い左ストレート,右フックを巧打して徐々にダメージを与えた。接近して放つ左アッパー,右フックのボディブロー,アゴへの返しの右フックも効果的。菊地の正直過ぎる攻撃を読み,シャープなパンチを浴びせた。サウスポーのクレバーなボクサーファイターで,スピーディなフットワークと巧みなボディワークが身上。最大の武器は左ストレート。このままキャリアを積めば,世界挑戦も十分に可能。今後が楽しみな素材である。
 菊地は世界5位という肩書だが,和氣のスピードに翻弄され,ほとんど何もさせてもらえないほどの完敗。すべてにおいて大きく及ばず,実力の差はどうしようもなかった。右ファイタータイプで左右フック,右ストレートを得意としているが,正直で単調な攻撃パターンを読まれた。和氣のスピードの前に空回りした感がある。

8回までの採点 和氣 菊地
主審:福地勇治 *** ***
副審:中村勝彦 80 71
副審:杉山利夫 80 71
副審:土屋末広 80 71
参考:MAOMIE 80 71


     ○和氣:20戦14勝(7KO)4敗2分
     ●菊地:21戦14勝(6KO)3敗4分

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:森昭一郎

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                        2013年6月10日(月)    後楽園ホール
                      東洋太平洋バンタム級王座決定12回戦
               東洋太平洋バンタム級12位   K      O    東洋太平洋バンタム級3位
              ○   椎野大輝      2回0分29秒     デニス・トゥビエロン   ●
                           (三迫) 118 lbs                          (比国) 119 1/2 lbs
                   日本バンタム級5位                        WBC9位

 左のトゥビエロン,右の椎野。ともにパンチ力がある両者が前に出たグラブで牽制する展開から始まった。椎野は右フック,ストレートのボディブロー。トゥビエロンの思い切った左ストレート,フックは空を切り,バランスを崩す。終了間際,バッティングで椎野が倒れ込み,一時中断する場面があった。
 2回,試合は鮮やかなワンパンチで幕を閉じた。トゥビエロンが出るところ,カウンターの右アッパーをボディに見舞う椎野。再びトゥビエロンが右フックを振って飛び込もうとした瞬間,待ってましたとばかりに合わせた右フック。これが見事なカウンターになり,トゥビエロンはたまらず腰から落ちてダウン。立ち上がったものの足元が定まらず,赤コーナー付近のロープに突っ込む。ダメージを見た安部主審がそのままカウントアウトした。

 前王者ロリー松下(カシミ)が返上した空位の王座を争う決定戦。ところが前日の計量でトゥビエロンが600gのウェイトオーバーで失格となり,トゥビエロンが勝っても王座は空位のまま,椎野が勝てば王座獲得という条件で行われた。
 昨年9月の比国遠征でトゥビエロンに痛恨の8回TKO負けを喫している椎野。その宿敵に雪辱を果たした見事な王座獲得だった。右ストレート,アッパー,左フックに鋭いものがある右ボクサーファイター。目と勘の良さに加え,カウンターの切れ味が持ち味としており,和製ノニト・ドネアとも呼ぶべき逸材。やや低目のガードから出バナに合わせるパンチはバンタム級としては破格の威力を誇る。今夜は飛び込んでくるトゥビエロンのボディに右アッパーのカンターを狙っていた。
 トゥビエロンはサウスポーのファイタータイプ。左ストレート,左右フックにパンチ力があり,思い切り振って飛び込む。それだけにバッティングも多い。前回の対戦では椎野を完膚なきまでに打ちのめしたが,今夜はうまく読まれてしまい,アゴのガードが空いたところを狙わて沈んだ。

     主審:安部和夫,副審:土屋末広&福地勇治&浅尾和信
     ○椎野:12戦10勝(9KO)2敗     ●トゥビエロン:18戦15勝(6KO)2敗1分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:福永一茂

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                      2013年6月10日(月)    後楽園ホール
                            8回戦
                日本S・ウェルター級2位        日本ウェルター級8位
              ○   湯場忠志    判 定    長島謙吾   ●
                      (都城レオスポーツ) 153 1/2 lbs        (角海老宝石) 153 3/4 lbs

 左の湯場,右の長島。長島が開始早々から右ストレートを放って積極的に攻撃を仕掛ける。しかし,2分過ぎ,力んで振ったところに湯場の左ストレート,右フック,左ストレートが決まり,両グラブをついてダウンを喫した(カウント8)。湯場,攻勢。左アッパー,ストレートが唸り,ロープを背にのけぞる長島。終盤には湯場も長島の左フックを受けてバランスを崩す場面があった。
 2回,長島のワンツーで今度は湯場がぐらつく。長島は一気に攻勢。左アッパーで起こし,右ストレートを放ってどんどん攻め込む長島。上体が起きた湯場は鼻からの出血を見た。
 3回,左アッパーで起こそうとする長島。湯場も負けじと右アッパーを返す。4回,湯場は足を使って右に回りながら右アッパー,左ストレート。2分過ぎ,左ストレートから攻勢に出て長島を後退させ,左ストレート,右フックを浴びせる。長島は右目上をカット(湯場の有効打)。
 5回,湯場は右に回り,右ジャブから左ストレート。さらにボディに右フック,アッパーを叩き込む。長島は右目上からの出血にめげず執拗に攻め込むが,振りが大きく,正確さに欠ける。
 6回,湯場は左アッパーのボディブローから一気にロープに詰め,左ストレート,右フックのラッシュを敢行。7回,ガードを固めて前に出る長島。湯場は下がりながら機を見てガードの上から左ストレート,ボディに右フックを打つ。長島もアゴへの左アッパーで譲る気配を見せない。
 8回,必死に前に出る長島。湯場は足を使ってこれを捌く。

 百戦錬磨の大ベテランと強打で鳴らす若手のパワーファイターという興味深い一戦。期待通りの熱戦となったが,日本タイトル4階級制覇を目指す湯場がテクニックの差を見せて大差の判定勝ち。強打の長島に対して真正面からの打ち合いを避け,足を使いながら左ストレート,ボディへの左右フックで確実にポイントを上げた。攻め込まれると上体が起きてしまう面があって不安定要素を残すが,左ストレートの威力は健在。初回にダウンを奪ったのは,力んで大きく振る長島に対し,小さくまとめて倒したもの。全盛時のスピードはないが,この辺はうまさが光る。
 長島は強打の右ファイタータイプ。右ストレートに一発があり,初回から果敢なアタックを見せた。ときおり湯場をぐらつかせたが,振りが大きくなってミスが目立ったことが悔やまれる。しかし,パワーは魅力的。

採点結果 湯場 長島
主審:杉山利夫 *** ***
副審:浅尾和信 78 73
副審:土屋末広 78 73
副審:安部和夫 78 75
参考:MAOMIE 78 73


     ○湯場:53戦43勝(31KO)8敗2分
     ●長島:24戦12勝(11KO)10敗2分

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:立本信吾

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                      2013年6月24日(月)    後楽園ホール
                     WBA世界ライトミニマム級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級4位)
               ○   宮尾綾香    判 定    安藤麻里   ●
                        (大橋) 99 1/4 lbs               (フュチュール) 101 1/2 lbs

 初回から積極的に動く宮尾。小刻みなフットワークから思い切った右ストレートを振る。さらにボディにも右ストレートを。終了ゴングと同時にバッティングが発生し,宮尾が顔をしかめながらコーナーに戻る場面があった。
 2回は安藤の右ストレート,左ジャブが伸びる。良く見て攻め,終了間際には宮尾の入り際を捉えて左フックを合わせる。
 小気味良い動きの好ファイトとなったが,宮尾が主導権を握ったのは後半。5回,安藤のパンチに反応して左フック。安藤の左ジャブが決まるが,宮尾が左右フックを返す。安藤の右ストレート。しかし,宮尾は左右フックからの左ジャブで安藤をのけぞらせた。
 6回は安藤の左ジャブが良く伸びる。しかし,7回に入ると宮尾の持ち味である出入りの激しいフットワークが冴えた。左ジャブ,ボディへの右ストレート。安藤が待っているところに宮尾のワンツーが飛ぶ。8回,宮尾は飛び込んで右ストレート,左ジャブ。安藤の頭が宮尾の顔に当たり,一時中断。宮尾は右アッパーを狙う。
 9回,宮尾の出入りにタイミングが合わず,安藤の右ストレートが流れる。宮尾の小気味の良い左ジャブ,右ストレートが飛ぶ。1分30秒,ややロングレンジから放った右アッパーが顔面に決まり,安藤がのけぞった。
 10回,追い上げを狙う安藤は右ストレート,左フックを放って前に出る。しかし,宮尾は激しく動き,左ジャブ,左右フックを見舞う。

 宮尾が前王者・安藤を返り討ちし,2度目の防衛に成功。前半は安藤の左ジャブも良く伸びて一進一退の展開だったが,7回以降は完全に主導権を握った。出入りの激しさを生かして安藤の動きを封じたことが勝因。9回に見せた右アッパーは意表を突くパンチ。これが加わることにより,さらに幅が出るだろう。スピーディな右ボクサーファイター。高校・短大で続けたバスケットボールで鍛えたフットワークが最大の持ち味。小柄ながらもリングを広く使い,スケールの大きいボクシングが身上である。
 安藤は王座奪回に失敗。右ボクサーファイターで右ストレートを得意としている。左ジャブが良く伸び,体も切れて好調だったが,宮尾の動きに掻き回されたことが敗因。目まぐるしい出入りについていけず,特に後半はパンチが流れる場面が目立った。

採点結果 宮尾 安藤
主審:浅尾和信 *** ***
副審:吉田和敏 97 93
副審:杉山利夫 97 93
副審:ビニー・マーチン 97 93
参考:MAOMIE 97 94


     ○宮尾:12戦11勝(1KO)1敗
     ●安藤:15戦10勝(5KO)5敗

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:土井敏之

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                      2013年6月25日(火)    後楽園ホール
                    東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     T   K   O  挑戦者(同級1位)
                ○  チャーリー太田   9回2分40秒   沼田康司   ●
                            (八王子中屋) 152 lbs                 (トクホン真闘) 153 1/4 lbs
         WBAウェルター級12位,WBC S・ウェルター級15位,WBO S・ウェルター級10位

 初回から沼田がじりじりと前に出る。チャーリーは左右に軽く動きながら左ジャブを突き,さらに軽い右ストレート。終了間際,ガードの上から左右フック,アッパーをまとめるチャーリー。3回まではこの展開が続き,チャーリーが力みのない左右フック,ワンツーでポイントをリードした。
 4回,沼田はチャーリーの打ち終わりに左フックをヒットする。後半,沼田は右ストレートから一気に攻勢。ロープに詰め,左右フックでラッシュする。この攻撃にチャーリーも反応し,試合は一気にヒートアップした。
 しかし,5回に入るとチャーリーは左にスイッチし,ワンツーをボディに見舞う。沼田は前に出るが,チャーリーは上下に散らしてリードするうまさを見せた。
 6回,沼田が左右フックのボディブローで反撃。しかし,2分30秒,カウンターのワンツーがアゴに決まり,沼田は大きく足を縺れさせて後退。一気に襲いかかるチャーリー。右フックをフォローされた沼田はニュートラルコーナーでうずくまるようにダウン(カウント9)。沼田をロープに詰めたチャーリーはフィニッシュを狙ってラッシュする。
 7回,沼田をロープに詰めて上下に左右フック,アッパーを見舞うチャーリー。沼田も負けじとチャーリーにロープを背負わせて攻勢に出る。
 9回,攻守が再三逆転する両者。左右フック,アッパーの応酬が続く。しかし,カウンターの右ストレートがアゴにヒットしてニュートラルコーナーに後退する沼田。チャーリーは動きが止まった沼田に右アッパーを連発。沼田はうずくまるように左膝をついてダウン。ニュートラルコーナーに腰を下ろしたままカウントアウトされた。

 重量級屈指の好カードは強打自慢の両者が攻守ところを変える白熱戦となった。チャーリーは8度目の防衛に成功。強打に定評がある右ボクサーファイターだが,パワーだけでなく,力みのない左右フック,アッパー,ワンツーを上下に散らすうまさを見せた。2度のダウンはいずれも右ストレートのカウンターから一気に攻め込んで奪ったもの。すっかり安定王者となった感がある。
 沼田も強打では負けていない。右ファイタータイプでしぶとさには定評がある。左右フック,アッパーを上下に見舞って食い下がったが,チャーリーにうまくブロックされた。7・8回にはボディを効かせて反撃の構えを見せた。ショート連打を受けながらも前に出たが,最後は力負けした。チャーリーのうまさが一枚上だったが,元日本王者のプライドを十分に見せた。

8回までの採点 チャーリー 沼田
主審:土屋末広 *** ***
副審:中村勝彦 78 73
副審:福地勇治 77 74
副審:安部和夫 78 74
参考:MAOMIE 77 74


     ○チャーリー:25戦23勝(16KO)1敗1分
     ●沼田:28戦20勝(15KO)7敗1分

     放送:スカイA
     解説:本間暁&渋谷淳
     実況:桑原学

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                     2013年6月25日(火)    後楽園ホール
                              8回戦
                   日本フライ級(ノーランク)       日本フライ級(ノーランク)
                ○   石川幹也    判 定    元木謙太   ●
                             (三迫) 111 3/4 lbs             (レパード玉熊) 111 1/2 lbs

 初回,開始早々から元木が上体を振って攻め込む。しかし,左フックを空振りしたところに石川の右ストレートが飛んだ。中盤,強引に入るところを捉えた右ストレートがカウンターになり,元木はガクンと膝を落とす。右グラブがキャンバスについたと見た飯田主審はここでダウンを宣告した(カウント8)。
 2回も石川のペース。元木は果敢に攻め込むが,大振りでミスが多く,逆に石川の右ストレート,左右フックを打たれた。
 しかし,どうしたことか3回に入ると石川が元木の強引な攻めを持て余し始めた。元木の大きな右フックが決まる。5回には左フックで石川のアゴが上がる場面があった。さらにスイング気味の右フックがヒット。石川は左目上をカットしてドクターチェックを受ける(元木の有効打による傷)。石川は下がりながら右ストレート,左右フックを返すが,見栄えが悪い。
 7回,ようやく石川が態勢を立て直した。中盤から左右フックのボディ攻撃,さらに顔面にも左右フックを浴びせて再び優位に立つ。ボディブローが効いた元木の出足が鈍る。
 8回,激しい打ち合いが続く。石川の疲労も顕著だが,左右フックのボディ攻撃で優勢。元木は最後まで良く攻めたが,さすがに序盤の突進力は失せた。

 石川は初の8回戦。初回にダウンを奪いながらも中盤から元木の突進に手を焼いたが,食い下がる元木を終盤のボディ連打で再び突き放した。身長168cmの右ボクサーファイターで,フライ級としては上背,リーチに恵まれている。右ストレートを中心にパンチ力はあるので,まとめる力があればKOが増えるはず。後手に回ることだけは避けたい。
 元木は右ファイタータイプで左右フックを得意としている。上体を振ってどんどん攻め込み,スタミナも十分。その一方で大振りによるミスブローが目立ち,バランスを崩しやすいことが欠点。

採点結果 石川 元木
主審:飯田徹也 *** ***
副審:葛城明彦 79 73
副審:福地勇治 77 74
副審:安部和夫 77 75
参考:MAOMIE 77 74


     ○石川:12戦8勝(1KO)4敗
     ●元木:14戦6勝(1KO)7敗1分

     放送:スカイA
     解説:渋谷 淳
     実況:西 達彦

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