熱戦譜〜2013年5月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.05.03  WBC世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 シーサケット・ソールンビサイ  TKO8R  佐藤洋太
2013.05.04  東洋太平洋ミドル級
 タイトルマッチ12回戦
 柴田明雄  9R負傷判定  淵上 誠
2013.05.04  東洋太平洋ライト級王座決定
 &日本ライト級タイトルマッチ12回戦
 加藤善孝  判定  佐々木基樹
2013.05.04 10回戦  荒川仁人  KO2R  パクプーム・オーベンジャマッド
2013.05.06  WBA世界スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  KO5R  ハイデル・パーラ
2013.05.06  WBA世界スーパーフライ級
 王座統一12回戦
 リボリオ・ソリス  判定  河野公平
2013.05.06 6回戦  井出羊一  TKO1R  バンチャデット・シットプラガーイファ
2013.05.08  WBA世界ライトフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 井岡一翔  KO9R  ヴィサヌ・ゴーキャットジム
2013.05.08  WBA世界ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 宮崎 亮  TKO5R  カルロス・ベラルデ
10 2013.05.19  WBC女子世界フライ級
 タイトルマッチ10回戦
 真道ゴー  判定  レナタ・セベレディ

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                2013年5月3日(金)    タイ国シーサケット コンムアンスリ・スタジアム
                         WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     挑戦者(同級8位)     T   K   O    チャンピオン
              ○   シーサケット・ソールンビサイ   8回1分23秒   佐藤洋太   ●
                             (タイ) 115 lbs                              (協栄) 115 lbs

 右の佐藤,左のシーサケット。初回から激しい主導権争いになる。しっかりと距離を取りたい佐藤だが,積極果敢なシーサケットの攻撃が目立つ。
 地元ファンの大歓声に背中を押され,シーサケットが左ストレート,左右フックを見舞って攻め込む。左右にかわしたい佐藤は右ストレートのカウンターを決めるが,持ち味のフットワークが見られない。3・4・5回もシーサケットの攻勢が続く。左右フック,アッパーのボディブローから顔面に左フック,ストレートを飛ばして攻めまくる。
 6回,佐藤はようやく間合いを取って左フックのボディブロー,右ストレート,アッパーを決めた。シーサケットは一呼吸置いているのか,序盤ほどの前進力が見られない。
 しかし,7回に入ると再びシーサケットの連打が回転した。青コーナーに詰まった佐藤は出られず,ストップされても不思議ではない状況。シーサケットの左右ショート連打が上下に飛ぶ。
 8回,佐藤は足を使って左ジャブで立て直しを図るが,それも束の間。シーサケットの執拗な連打で後手に回る。赤コーナーに詰まって左右フック,左ストレートの猛攻で釘付けになったところでカバレリ主審が割って入った。

 佐藤は3度目の防衛に失敗。持ち味のフットワークが見られず,シーサケットが得意とする接近戦を許してしまったことが敗因。いつものような足で掻き回し,左ジャブ,右ストレートで出バナを叩くことができていれば易々と王座を奪われることはなかったはず。シーサケットの攻撃力には目覚ましいものがあるが,本来の佐藤であれば十分に対応できただろう。悔いの残る試合内容と言える。
 シーサケットはサウスポーで,強打と旺盛な手数を身上とする攻撃重視のファイタータイプ。足がいつものように動かない佐藤を上下への間断なき連打で圧倒した。非常に高いKO率を誇っているが,一発の破壊力よりも連打の回転で仕留めるタイプ。

7回までの採点 シーサケット 佐藤
主審:グイド・カバレリ(イタリア) *** ***
副審:ホセ・ファン・ゲレラ(メキシコ) 69 62
副審:ジェス・レイジェス(米国) 69 64
副審:ジョン・マッケイ(米国) 68 64
参考:MAOMIE 69 64


     ○シーサケット:23戦19勝(18KO)3敗1分
     ●佐藤:30戦26勝(12KO)3敗1分

     放送:BSジャパン
     解説:八重樫東
     実況:中川聡

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                      2013年5月4日(土)    後楽園ホール
                     東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(同級位)    負 傷 判 定      チャンピオン
                ○   柴田明雄    9回1分07秒    淵上 誠   ●
                         (ワタナベ) 159 3/4 lbs                   (八王子中屋) 158 3/4 lbs
                  日本S・ウェルター級チャンピオン                WBC14位

 前に出て打ち合いたい左の淵上,距離を置きたい右の柴田。柴田は持ち味のフットワークを使って距離を取る。2回後半には柴田の右ストレートが2発ヒットする。
 3回,右ストレートで淵上の腰が落ちたが,打たれてから猛然と反撃に出た。柴田はバッティングで右目上をカット。淵上も鼻からの出血を見た。
 5回,淵上は接近戦でボディに左右アッパーを連打するが,柴田は左フックから矢のような右ストレートをフォロー。このパンチでぐらついた淵上は構わず攻勢に出るが,柴田の右ストレートが決まる。6回,打ち終わりに見舞う柴田のワンツーが冴え,終盤には淵上の動きが鈍った。
 7回,淵上が左右アッパーのボディブローで迫る。この攻撃で動きが鈍った柴田は初めてピンチを迎えた。勝負所と見た淵上は逆転を狙って攻勢。しかし,勢い込んだ隙を突くような柴田の右フックがアゴに決まる。このパンチで淵上は腰から落ちてダウン(カウント8)。両者ともに消耗が激しいが,柴田の攻勢に晒された淵上は辛うじてゴングに救われた。
 8回,淵上が死力を振り絞って反撃に出る。スピードはないが,この執拗な攻撃で後手に回る柴田。足でかわしているというよりは下がらされているという印象が強い。右目上の傷が深くなった柴田はドクターチェックを受ける。
 9回,柴田は左右に動いてダメージの回復を待ちながら右ストレートを放つ。淵上はここからが正念場とばかりに追い上げるが,柴田の右目上の傷が深くなり,再びドクターチェックのために中断。これが続行不能とされ,ここで試合がストップした。

 持ち味のスピードを生かした柴田がOPBF王座の2階級制覇を達成した。重量級には珍しい軽快なフットワークから放つ右ストレートを得意とする右ボクサータイプ。打ち合いを避けながら淵上の打ち終わりを突き,タイミングの良い右ストレートを決めて再三出バナを叩いたことが勝因。同じところに止まらず,自分の距離で戦ったことが良かった。8回にピンチを迎えたが,9回に足を使ってダメージの回復を待った冷静さが光る。
 淵上は初防衛に失敗。柴田のスピードについて行けず,右ストレートをもらった。最後まで前に出ていたが,この右を再三受けたことでダメージを蓄積させた。8回に良い流れを作りかけたものの,試合内容としては完敗。終盤の粘りを売り物にしているだけに,ここから挽回をという矢先のストップは無念だろう。

8回までの採点 柴田 淵上
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:安部和夫 87 83
副審:杉山利夫 89 82
副審:土屋末広 89 81
参考:MAOMIE 89 82


     ○柴田:29戦21勝(9KO)7敗1分
     ●淵上:28戦20勝(11KO)8敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:上重聡

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                       2013年5月4日(土)    後楽園ホール
                東洋太平洋ライト級王座決定&日本ライト級タイトルマッチ12回戦
                   日本ライト級チャンピオン        WBC世界ライト級15位
                ○   加藤善孝    判 定    佐々木基樹   ●
                          (角海老宝石) 135 lbs               (帝拳) 134 1/2 lbs
                       OPBF1位

 初回,加藤が鋭い左ジャブを放って前に出る。佐々木は下がりながら左ジャブを突き,右ストレートをヒット。佐々木はバッティングで早くも眉間をカット。
 3回,確実に左ジャブを突いて基本に忠実な攻撃を見せる加藤。さらに左アッパーでボディを叩く。佐々木はトリッキーな動きで挑発するが,加藤は乗らない。4回,トリッキーな動きで撹乱を試みるが,加藤は左ジャブ,右ストレートを打つ。
 加藤がリードして中盤に入ったが,ここから荒れ気味な展開となった。5回開始早々,加藤が左ジャブから右ストレートをヒット。中盤,クリンチにブレイクがかかる。このとき加藤が放った左フックがアゴに当たり,佐々木はワンテンポ遅れて仰向けに倒れる。その回復を待つため,約5分に渡って試合が中断された。故意のパンチではないが,ブレイク後の加撃ということで加藤は減点された。
 7回,今度は頭から突っ込んだ佐々木が減点される場面があった。
 8回,ゴングと同時に赤コーナーまで突っ込んで奇襲に出る佐々木。左ジャブが減った加藤は攻め込まれる場面が目立つようになった。佐々木は形振り構わずに右ストレート,上下への左右フックで攻める。
 10回は加藤。左ジャブから右ストレートがヒット。佐々木は『ここを打て』とばかりにアゴを突き出して挑発するが,加藤の右ストレートが効いている。11回,苦しい中で執念のボディ攻撃を見せる佐々木。加藤は左ジャブが出ない。佐々木は打ち疲れが目立つが,ここ回はポイントを押さえた。
 12回,両者が死力を振り絞って手を出す。ポイントでリードされている佐々木は必死に攻めるが,疲れが出て目一杯の状態。加藤の右ストレートがヒット。

 激戦を制した加藤が初のOPBF王座を獲得し,日本王座の5度目の防衛に成功した。左ジャブ,右ストレートに威力がある右ボクサーファイター。日本タイトルを獲得してから自信をつけたのか,ここ数試合の急成長には目覚ましいものがある。特にパンチ力が増したという印象が強い。中堅としてのポジションが長かったが,最近は頭一つも二つも抜けた感じがする。前半は左ジャブでリードしたが,後半はその左が止まって佐々木の反撃を許したことは反省点である。
 OPBF王座の3階級制覇に挑んだ佐々木は37歳のベテラン。リードされて迎えた5回,ブレイク直後にパンチをもらって倒れた場面では休息の時間を与えられた。見事な”演技力”と見た場内が笑いの渦に包まれたほど。老獪なテクニックは佐々木ならではのもの。終盤には執念の反撃で加藤を苦しめたが,冷静な試合運びを崩すには至らなかった。フラフラになりながらも試合を捨てずに最後まで戦い抜いた姿勢は見事の一語に尽きる。

採点結果 加藤 佐々木
主審:中村勝彦 *** ***
副審:杉山利夫 116 110
副審:土屋末広 116 110
副審:葛城明彦 116 111
参考:MAOMIE 115 111

     ○加藤:30戦25勝(7KO)4敗1分
     ●佐々木:50戦39勝(24KO)10敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:中野謙吾

※ 第5ラウンド,ブレイク後の加撃によって加藤は減点1。第7ラウンド,ヘッディングによって佐々木は減点1。

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                         2013年5月4日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                   WBC世界ライト級1位   K       O      タイ国ライト級(ノーランク)
                ○   荒川仁人     2回0分29秒    パクプーム・オーベンジャマット   ●
                       (八王子中屋) 135 1/2 lbs                           (タイ) 134 1/2 lbs
                       WBO5位

 初回,荒川は軽い動きから右ジャブ,ワンツーでタイミングを図る。パクプームも右ストレートを伸ばすが,荒川はしっかり見極めている。
 2回,開始早々からワンツーを伸ばしてエンジンを温める荒川。リング中央で顔面に左ストレート一閃。右アッパーをフォローする間もなく,パクプームはドッとキャンバスに落下する。深々と沈んだパクプームは大の字のままピクリとも動かず,カウントアウトされた。

 最も世界に近いとされる荒川が世界挑戦の前哨戦で汗一つかかぬ圧巻のワンパンチKOを見せた。右フック,左ストレートを武器とするサウスポーのボクサーファイター。落ち着きと風格のある大人のボクシングが身上。最近は珍しくなった玄人受けする堅実なテクニシャンであるが,チャンスに畳みかける爆発力も備えている。
 パクプームは右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。アップライトスタイルから放つ右ストレートが売り物。荒川の左をまともにもらい,呆気なく沈んだ。

     主審:安部和夫,副審:土屋末広&葛城明彦&中村勝彦
     ○荒川:27戦24勝(16KO)2敗1分     ●パクプーム:11戦8勝(3KO)3敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:辻岡義堂

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                      2013年5月6日(月)    大田区総合体育館
                    WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                   チャンピオン     K      O    挑戦者(同級9位)
              ○   内山高志   5回2分15秒    ハイデル・パーラ   ●
                        (ワタナベ) 130 lbs                     (ベネズエラ) 129 3/4 lbs

 初回,ともに左ジャブから立ち上がる。パーラの左ジャブが伸びる。内山も右ストレートから左アッパーを返す。
 2回,パーラの左フックがヒット。しかし,内山は徐々に左ジャブでリズムを掴み,右ストレートからボディに左アッパー。終盤,内山の左フックが決まり,パーラがバランスを崩す場面があった。
 4回,左ジャブがいいパーラだが,左右フックはスピードがない。これを見極めた内山はワンツー,左ジャブでプレスをかける。終盤,右ストレートからボディに放った左アッパーが効き,ロープに詰まるパーラ。チャンスと見た内山が攻勢に出る。この攻撃で主導権は完全に内山のものとなった。
 5回,強打を避けるようにパーラが足を使う。内山は落ち着いてプレスをかけるが,左アッパーがローブローになり,パーラに休息の時間が与えられた。しかし,それもパーラには味方しなかった。再開後,左右フックをかわして打ち込んだ左アッパーがまともにボディを抉る。苦悶の表情を浮かべて腹を抱えたパーラはもんどり打ってダウン。リング上でのたうち回ってカウントアウトされた。

 世界戦としては珍しいボディへのワンパンチによるKOで内山が7度目の防衛に成功。まさに圧巻の一撃だった。滑り出しこそパーラの左ジャブに戸惑ったが,4回にチャンスを掴んでからは完全に主導権を握った。プレスの強さでは右に出る者がいない。タイミングが取りにくかったのだろうが,左ジャブで打ち負けないことが大事である。着実に安定政権を築きつつある。本場・米国への進出など,期待は膨らむばかりである。
 パーラは元WBA世界フライ級王者ロレンソ・パーラの実弟。スピードと伸びがある左ジャブが特徴だが,接近戦で見せた左右フックはスピードが今ひとつ。4回にボディを打たれてからはすっかり弱気になった。

4回までの採点 内山 パーラ
主審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) *** ***
副審:ルイス・パボン(プエルトリコ) 39 37
副審:セルジオ・カイズ(米国) 39 37
副審:ステファノ・カロッツァ(イタリア) 40 36
参考:MAOMIE 39 38


     ○内山:21戦20勝(17KO)1分
     ●パーラ:22戦20勝(10KO)1敗1分

     放送:テレビ東京
     解説:川嶋勝重&西岡利晃     ゲスト:三浦隆司
     実況:斉藤一也

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                   2013年5月6日(月)    大田区総合体育館
                     WBA世界スーパーフライ級王座統一12回戦
                     暫定チャンピオン          正規チャンピオン
                ○   リボリオ・ソリス   判 定   河野公平   ●
                          (ベネズエラ) 115 lbs                (ワタナベ) 115 lbs

 ソリスが左ジャブから右ストレート,フックをかぶせて積極的に攻める。
 しかし,2回,猛然と攻めるところに河野の左フックがカウンターになる。さらに勢い込んで出たところに河野が合わせた右ストレートが決まる。このカウンターで腰を落としたソリスは右グラブをついてダウンを喫した(カウント8)。
 3・4回はソリスががむしゃらな攻撃で挽回する。5回からは河野が右ストレートにボディブローを交えて反撃。ソリスはボディブローを嫌ってやや弱気な面が出た。
 8回,主導権を握りかけた河野が手痛いポイントを落とした。開始早々から強引な攻めを見せるソリス。前に出て放った左フックがヒットし,河野は腰から落ちて痛恨のダウン(カウント8)。終盤には河野も反撃に出て,ロープを背負ったソリスが棒立ちになる場面があった。
 10回,左アッパーがローブローになり,河野は減点された。11回,ともに必死に手を出すが,終盤には河野の左フック,右ストレートが回転する。12回,河野が左右フックのボディブロー,右ストレートでソリスをロープに詰める。河野は正確さに欠けるが,ソリスも目一杯でクリンチが目立った。

 河野は初防衛に失敗。やや失速気味のソリスを終盤に追い上げたが,一歩及ばなかった。ソリスの強引な攻撃で後手に回る場面があったが,もう少し早くボディブローを集中していればと悔やまれる。欠点である雑な攻撃が出てしまい,正確さに欠けたことも惜しまれる。ソリスのアゴのガードが空くので,小さく振るカウンターが効果があったはず。
 ソリスは右ファイタータイプ。打ち方は良くないが,正面から左右フックを振って思い切り良く攻める。好戦的なスタイルが特徴。アゴのガードが空き,正面に立つ欠点がある。強引に振るのでスタミナのロスも大きく,難攻不落の相手ではない。

採点結果 ソリス 河野
主審:ルイス・パボン(プエルトリコ) *** ***
副審:セルジオ・カイズ(米国) 113 113
副審:ステファノ・カロッツァ(イタリア) 114 112
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 115 111
参考:MAOMIE 112 114


     ○ソリス:19戦15勝(7KO)3敗1分
     ●河野:36戦28勝(11KO)8敗

     放送:テレビ東京
     解説:川嶋勝重&西岡利晃
     実況:島田弘久

※ 第10ラウンド,ローブローによって河野は減点1。

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                       2013年5月6日(月)    大田区総合体育館
                                  6回戦
                  日本バンタム級(ノーランク)  T   K   O     タイ国バンタム級(ノーランク)
                ○   井出羊一     1回1分31秒    バンチャデット・シットプラガーイファ   ●
                         (ワタナベ) 117 lbs                              (タイ) 117 3/4 lbs

 開始早々から井出がスピーディな攻撃で圧倒した。左ストレート,ボディへの左右アッパーでプレスをかける。バンチャデットのワンツーは届かず,右フックのボディブローで動きが鈍る。ロープを背負ったところ,ボディに右から左のアッパーが決まる。レバーを抉られたバンチャデットは苦悶の表情を浮かべ,ロープ際で崩れるようにダウン。安部主審がカウントの途中で試合をストップした。

 話題のホープ井出が鮮やかな初回TKOでデビュー戦を飾った。スピーディな攻撃を身上とするサウスポーのボクサーファイターで,左ストレート,ボディへの左右アッパーが強い。格下相手ではあるが,自信を持って積極的に攻めていた点が良かった。上下に散らす攻撃も見事。埼玉・花咲徳栄高→平成国際大に進み,アマチュアで68勝(28KO/RSC)26敗という戦績を残している。2008年インターハイ優勝,2012年全日本選手権3位(いずれもバンタム級)という実績を持つ。
 バンチャデットは右ボクサーファイター。ワンツーを得意としているが,ボディを打たれて呆気なく沈んだ。

     主審:安部和夫,副審:3名とも不明
     ○井出:1戦1勝(1KO)     ●バンチャデット:18戦10勝(2KO)7敗1分
     放送:テレビ東京     解説:川嶋勝重     実況:増田和也

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             2013年5月8日(水)    大阪府立体育会館(ボディメーカーコロシアム)
                      WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     K      O     挑戦者(同級2位)
               ○   井岡一翔    9回2分51秒   ヴィサヌ・ゴーキャットジム   ●
                         (井岡) 108 lbs                         (タイ) 108 lbs

 開始早々から井岡がどっしりと構えて左ジャブからボディへのワンツーでプレスをかける。2回,井岡を前に出させては不利と見たヴィサヌは左ストレートのボディブローを多用。この左が良く伸びるが,井岡は逆に右アッパーのボディブロー,右ストレートでプレスを強めた。
 タイミングを測るように軽い右ストレート,左フックを細かく打つ井岡。今度は先手で攻める井岡にヴィサヌが前に出にくくなった。
 6回,両者のピッチが上がる。井岡は右ストレート,左アッパーを上下に放ってどんどんプレスを増す。7回はヴィサヌの右フック,左ストレートが上回ったが,8回は再び井岡が主導権を握る。井岡の左右のショートブローが冴え,さらにピッチが上がった。左フック,アッパーのボディブロー,左フック,ワンツーが小気味良く回転する。
 9回,ボディブローを交えてスピーディなコンビネーションで追い上げる井岡。ヴィサヌは徐々に追い込まれる。ロープを背にしたヴィサヌに右ストレートを浴びせたところから一気に加速する井岡。左ジャブからスムーズに出した右アッパーでストマックを突き上げられたヴィサヌはストンとキャンバスに落ちて仰向けにダウン。そのままカウントアウトされた。

 井岡が盤石のTKOで初防衛に成功。ヴィサヌの左ストレートに戸惑う場面はあったが,ボディブローを交えた攻撃で常にプレスをかけ続けて冷静に仕留めた。自信に満ち溢れており,相手を良く見ながら常に先手で攻めているのが良いところ。内山高志(ワタナベ),山中慎介(帝拳)と並ぶ日本のトップを占める存在になった。
 ヴィサヌはサウスポーのボクサーファイターで基本に忠実な攻撃を見せる。軽快なフットワークから放つ左ストレートは伸びもタイミングも良く,最大の武器になっている。この左ストレートでしばしば井岡を苦しめたが,ボディが効いて動きを封じられ,徐々に追い込まれた。

8回までの採点 井岡 ヴィサヌ
主審:マーク・ネルソン(米国) *** ***
副審:ダニロ・ドンゴ(ペルー) 77 75
副審:ジェイソン・ガルシア(米国) 80 72
副審:ラウル・カイズ・ジニア(米国) 80 72
参考:MAOMIE 79 73


     ○井岡:12戦12勝(8KO)
     ●ヴィサヌ:54戦43勝(11KO)9敗2分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

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              2013年5月8日(水)    大阪府立体育会館(ボディメーカーコロシアム)
                       WBA世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O   挑戦者(同級7位)
                ○   宮崎 亮   5回2分22秒   カルロス・ベラルデ   ●
                         (井岡) 105 lbs                        (メキシコ) 104 3/4 lbs

 初回から接近戦で左フック,アッパーの応酬となる。2回,宮崎は細かく左ジャブ,フック,アッパーを連打。ベラルデの左フックは浅かったが,警戒すべきカウンターだった。
 3回,宮崎の右アッパーがローブローになり,一時中断。ベラルデは執拗に前に出る。宮崎も応戦するが,終了間際,左フックのカウンターで一瞬腰が落ちてぐらつく場面が見られた。
 4回,前に出て右フックから左フック,アッパーを浴びせるベラルデ。宮崎はまともには打たせていないが,ベラルデを調子に乗せたくないところ。
 5回,宮崎は下がりながらも冷静に左ジャブを突いて間合いを測る。宮崎の軽い左フックがカウンターで決まる。構わず前に出るベラルデの動きを見極め,左右アッパー,左フックを上下に返す宮崎。2分過ぎ,なおも前に出るベラルデに左ジャブを浴びせ,軽い右ストレートから切り返した左フックのカウンター一閃。これがまともにアゴを捉え,腰から落ちたベラルデは後頭部をしたたか打ちつけて仰向けにダウン。カイズ主審は即座に試合をストップした。ベラルデはしばらく立ち上がれないほどのダメージを負っていた。

 宮崎は鮮やかなワンパンチTKOで初防衛に成功。4回まではベラルデの執拗な接近戦に付き合って苦戦した面があるが,5回に鋭い左ジャブで自分のリズムを掴んだ。無理に力で対抗することなく,このスタイルを貫くべきだろう。
 ベラルデは接近戦を得意とする右ファイタータイプ。スピードはないが,執拗な左フック,アッパー,右フックの連打を武器としている。一発のカウンターで沈んだが,調子に乗せると侮れない相手である。攻撃パターンの多彩さには欠け,読まれてしまいやすい欠点がある。

4回までの採点 宮崎 ベラルデ
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:ダニロ・ドンゴ(ペルー) 38 38
副審:ジェイソン・ガルシア(米国) 38 38
副審:デニス・ネルソン(米国) 38 38
参考:MAOMIE 37 39


     ○宮崎:22戦19勝(11KO)3分
     ●ベラルデ:26戦22勝(13KO)3敗1分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:杉山真也

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                    2013年5月19日(日)    和歌山ビッグウェーブ
                     WBC女子世界フライ級タイトルマッチ10回戦
                   挑戦者(同級3位)              チャンピオン
                ○   真道ゴー    判 定    レナタ・セベレディ   ●
                             (クラトキ) 112 lbs                (ハンガリー) 110 3/4 lbs
                  WBA6位,IBF7位,OPBF王者

 左のセベレディ,右の真道。初回,セベレディが左ストレート,左右フックを放って積極的に攻める。しかし,王者が良いところを見せたのは初回だけ。2回終盤,真道が右ストレートからセベレディをロープに詰めて攻勢に出る。
 4回,上下に右ストレートを放って積極的に出る真道。右ストレートでセベレディの顔が歪む。5回には足を絡ませて積極的に流れを作り,主導権を握った。6回,真道は右ストレートのボディブローを多用。終盤には右ストレートから攻勢に出てロープ際にセベレディを追い込む。
 9回,右ストレートでわずかにぐらついたセベレディに一気に攻勢を仕掛ける真道。セベレディはクリンチで凌ぐが,かなり苦しくなる。手数で押し,決めにかかる真道。
 10回,最後まで前へ前と出る真道。セベレディは足を使ってかわそうとするが,攻め込まれてクリンチに出るのが精一杯。

 真道が2度目の挑戦で念願の世界タイトルを奪取した。右ストレートのボディブローを多用し,セベレディの前進を阻んだことが勝因。中盤以降は上下への右ストレート,左フックでのワンサイドゲームとなった。右ストレート,左フックを得意とする右ファイタータイプで手数の多さが身上。足を絡めた攻撃も良かった。出入りを生かした攻撃を磨けばさらにレベルが上がるだろう。
 初防衛に失敗した19歳のセベレディはサウスポーのファイタータイプ。左ストレート,左右フックを放ってどんどん距離を詰める。序盤こそ果敢な前進を見せたが,真道の右ストレートをボディに狙い打ちされ,出足が止まった。

採点結果 真道 セベレディ
主審:申京下(韓国=シン・キュンハ) *** ***
副審:野田昌宏 100 90
副審:ヒューバート・ミン(米国) 100 90
副審:朴東晏(韓国=パク・ドンアン) 100 90
参考:MAOMIE 100 91


     ○真実:14戦12勝(8KO)2敗
     ●セベレディ:26戦16勝(10KO)10敗

     放送:スカイA
     解説:浅沢英     ゲスト:北畑充香(真道ゴー後援会会長)
     実況:高松良誠

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