熱戦譜〜2013年2月の試合から


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試合日 試合 結果
2013.02.02 10回戦  亀海喜寛  KO2R  ホセ・アルベルト・レアル
2013.02.02 10回戦  中川大資  判定  下川原雄大
2013.02.02 8回戦  石本康隆  TKO3R  内田義則
2013.02.11  日本スーパーライト級
 タイトルマッチ10回戦
 岩渕真也  TKO8R  細川バレンタイン
2013.02.11  日本ミドル級
 タイトルマッチ10回戦
 胡 朋宏  TKO6R  佐々木左之介
2013.02.22 8回戦  金井アキノリ  判定  竹下寛刀
2013.02.22 8回戦  重江誉寛  KO1R  ヨドソン・カムノイ
2013.02.26  日本ミニマム級
 タイトルマッチ10回戦
 原 隆二  判定  岩橋裕馬
2013.02.26  WBA女子世界ライトミニマム級
 タイトルマッチ10回戦
 宮尾綾香  判定  秋田屋まさえ
10 2013.02.27  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 ファン・カルロス・レベコ  判定  黒田雅之
11 2013.02.27  東洋太平洋女子バンタム級
 タイトルマッチ8回戦
 三好喜美佳  判定  東郷理代

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                        2013年2月2日(土)    後楽園ホール
                                10回戦
                   WBC世界S・ライト級6位  K      O   メキシコ S・ライト級(ノーランク)
                ○   亀海喜寛     2回1分59秒   ホセ・アルベルト・レアル   ●
                         (帝拳) 149 1/2 lbs                      (メキシコ) 149 1/2 lbs

 初回,亀海が覗き見スタイルからプレスをかける。レアルの右ストレート,アッパーをウィービング,スウェイバックでかわしながら前に出て,右ストレートをボディに見舞う。
 2回,レアルは思い切ったパンチを繰り出すが,それをブロックあるいは掻い潜って前に出る亀海。ロープを背負ったレアルを左ジャブで牽制しておいて右ストレートを一撃。この一発でロープに腰を落としたレアルは右ストレートから左フックをフォローされ,腰からキャンバスに落ちる。立ち上がったが,土屋主審はそのままカウントアウトした。

 この試合を最後に本拠地を米国に移して世界挑戦に備えることを表明している亀海。格の違いを見せつけ,鮮やかなKO勝利を飾った。見切りの良さは相変わらずで,国内無敵の実力を証明したが,今後はどれだけアピールできるかが念願の世界挑戦に向けたポイントになるだろう。
 2階級制覇の元世界王者オスカー・ラリオス(メキシコ)がチーフセコンドについて話題となったレアルは長身の右ファイタータイプ。長いリーチから放つ右ストレート,左フックに威力があり,思い切った攻撃が特徴。しかし,亀海との実力差は歴然。

     主審:土屋末広,副審:杉山利夫&葛城明彦&中村勝彦
     ○亀海:23戦22勝(19KO)1分     ●レアル:13戦8勝(4KO)5敗
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:中野謙吾

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                   2013年2月2日(土)    後楽園ホール
                           10回戦
                日本S・ウェルター級2位         日本ミドル級3位
             ○   中川大資    判 定    下川原雄大   ●
                      (帝拳) 159 3/4 lbs            (角海老宝石) 158 1/4 lbs
                                      下川原雄大=しもかわはら・たけひろ

 初回から気迫十分の下川原がボディに左ジャブ,ストレートを放って積極的に攻める。下川原の右ストレート,ワンツー,左フックが軽くヒットする。激しい主導権争いが続くが,下川原が先手を取る。
 しかし,2回に入ると中川が右ストレートを顔面にヒットしてプレスをかける。3回中盤,中川がカウンターの右ストレートからチャンスを掴む。ロープを背負った下川原は再び右ストレートを受けてぐらつく。中川は一気に攻勢に出るが,下川原は必死に抱きついてこのピンチを逃れた。
 5回,カウンターの右ストレートがヒットする。思い切りの良い下川原だが,この辺から前に出られなくなった。7回,右ストレートが効いて後退する下川原。攻勢を強める中川。下川原は口が開き,苦しくなって動きが鈍くなった。
 8回,流れを変えるべく下川原が左ジャブを突いて積極的に出る。下川原が左ジャブから放った右ストレートが決まる。終盤,下川原は左目下を腫らしながらも中川を青コーナーに詰めて攻勢に出る。
 しかし,下川原の粘りもここまで。9回には再び中川が主導権を奪う。左フックをヒットした下川原は中川をニュートラルコーナーに押し込んで攻勢に出る。しかし,中川が左右のボディブロー,右ストレートからロープに詰めて反撃に転じる。両者が縺れて転倒する場面があったが,消耗が激しいのは下川原だった。
 10回,必死に手を出す両者。動きが鈍くなった下川原を右ストレート,左右フックで追い込む中川。左目下を腫らしながらも耐える下川原だが,クリンチが多い。

 ともに初のミドル級での試合となった。昨年6月に柴田明雄(ワタナベ)に日本スーパーウェルター級王座を追われ,一時は引退も囁かれていた中川にとっては復帰第一戦。楽な相手ではなかったが,地力の差で押し切った。ときおり相手を見てしまう悪い癖が出てしまい,下川原につけ入る隙を与えてしまった。パワーはミドル級でも十分に通用する。常に自分からプレスをかけることを心掛けるべきだろう。
 下川原はやや変則的な右ファイタータイプ。右ストレート,左フックにパンチ力がある。左ジャブ,ストレートを上下に放って果敢に攻めて善戦した。しかし,中川のパンチをコツコツと当てられ,中盤以降は動きが鈍った。

採点結果 中川 下川原
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:杉山利夫 97 94
副審:安部和夫 98 93
副審:土屋末広 96 94
参考:MAOMIE 98 93


     ○中川:25戦20勝(15KO)3敗2分
     ●下川原:28戦18勝(6KO)8敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:田中毅

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                     2013年2月2日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                日本S・バンタム級2位   T   K   O  日本S・バンタム級(ノーランク)
              ○   石本康隆    3回2分43秒    内田義則   ●
                        (帝拳) 122 lbs                      (セレス) 122 lbs

 初回,ワイルドな左フック,右ストレートで迫る内田。さらに右ストレートをボディに。石本は良く見て右ストレート,左右アッパーを返す。
 2回,内田は手数で上回るが,石本も右ストレート,左アッパーを返す。
 3回,果敢に攻める内田。しかし,動きを読んだ石本に右ストレート,左アッパーを返される。内田のスピードが落ち,ミスブローが多くなる。左アッパーのボディブローが効いてたまらずニュートラルコーナーに下がる内田。ロープを背負った内田に襲いかかる石本。防戦一方の内田が再びニュートラルコーナーに詰まったところで中村主審が割って入った。内田はそれと同時に崩れ落ちた。

 昨年2月に芹江匡晋(伴流)の日本タイトルに挑戦して敗れて以来の再挑戦を目指す石本が見事なTKO勝利で上位ランカーの貫録を見せた。果敢に攻撃する内田の動きを冷静に読み,右ストレート,左右アッパーで徐々にペースを奪った。チャンスを掴んでからの貪欲とも思えるラッシュ,詰めの鋭さが光る。近いうちにタイトル再挑戦のチャンスがあるだろう。
 内田は右ファイタータイプ。好戦的なスタイルが特徴で右ストレート,左フックを武器にしている。旺盛なファイティングスピリットで沸かせたが,石本のうまさに屈した。動きを読まれ,打ち終わりにパンチを返された。

     主審:中村勝彦,副審:安部和夫&ビニー・マーチン&葛城明彦
     ○石本:27戦21勝(5KO)6敗     ●内田:20戦11勝(6KO)9敗
     放送:G+     解説:なし     実況:寺島淳司

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                       2013年2月11日(月)    後楽園ホール
                      日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
                    チャンピオン     T   K  O    挑戦者(同級1位)
              ○   岩渕真也    8回2分00秒    細川バレンタイン   ●
                       (草加有沢) 140 lbs                      (宮田) 140 lbs

 左の岩渕,右の細川。立ち上がりはともにジャブで牽制しながら。2分過ぎ,両者の体が交錯し,岩渕は思わず膝をつく。判定はスリップダウンだったが,このときに細川がパンチを浴びせ,岩渕の表情が険しくなる場面があった。
 2回以降,お互いにスピード十分で緊迫した展開が続く。細川が下がりながらタイミングの良い右ストレートを放つ。単発ではあるが,このパンチで岩渕は鼻血を滲ませた。
 巧みに間合いを取って戦う細川にやや苦しんだ岩渕だが,5回,ようやく左ストレート,ボディへの右フックからロープに詰めて攻勢に出る。迫力十分のボディブローで迫る岩渕に対し,細川は巧みなボディワークで応じるが,この辺りから流れは徐々に岩渕に傾いた。
 6回開始早々,細川の右ストレートが決まる。岩渕は右目上と鼻からの出血にもめげず,細川をロープに詰めてプレスを強める。
 7回,ロープを背負った細川を左ストレートでのけぞらせ,激しい攻撃に出る岩渕。細川はまともには打たせていないが,右ストレートを返すのみで自分からは攻められない。
 8回,岩渕がついに細川を捉えた。フェイントをかけながら激しく攻め立てる。開始早々の20秒,タイミングの良い左ストレートが決まり,細川は腰から落ちてダウン(カウント8)。再開後,細川をロープに詰めて一気にスパートする岩渕。巧みにかわしていた細川だが,左ストレート,右フックの猛攻で反撃できなくなったところで土屋主審が割って入った。

 今年のチャンピオンカーニバルで最大の目玉となる好カードは期待を裏切らない白熱戦となった。
 岩渕は3度目の防衛に成功。好戦的なサウスポーのファイタータイプでパワーが売り物。左ストレート,右フックにスピード,切れがある。細川のうまさに前半は苦戦したが,最後はパワーで押し切った。もう少し早い段階からボディブローを多くして細川の動きを止めたかったところ。そうは言ってもあの細川が相手では誰もが苦戦していたはず。最後にしっかりまとめたのは見事。フェイントをかけながらの仕掛けは良かった。日本タイトルから上を狙う素材として今後が楽しみ。
 細川はナイジェリア人と日本人とのハーフ。160cmという小柄だが,目と勘に優れる右ボクサーファイター。発達した上体から放つ右ストレートにパンチ力がある。慎重に間合いを取って打ち合いを避け,出バナに放つ右ストレートで前半はリードした。しかし,岩渕のパワーの前に自分から攻める場面を作れなかったことが敗因。

     主審:土屋末広,副審:ウクリッド・サラサス&中村勝彦&杉山利夫
     ○岩渕:24戦21勝(17KO)3敗     ●細川:22戦16勝(8KO)3敗3分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:福永一茂

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                     2013年2月11日(月)    後楽園ホール
                      日本ミドル級タイトルマッチ10回戦
                 挑戦者(同級1位)  T   K  O      チャンピオン
              ○   胡 朋宏    6回0分47秒    佐々木左之介   ●
                       (横浜光) 160 lbs                      (ワタナベ) 160 lbs

 初回から重量級らしい迫力満点の強打の応酬となった。右ストレート,左右フックで仕掛ける佐々木。胡は落ち着いてウェイトが乗った左ジャブ,ストレートを突き,左アッパー,フックを放つ。2回,胡は右フック,左アッパーで迫る。終了間際,胡の右フックがアゴに決まり,佐々木の腰が落ちる場面が見られた。
 ここまでは胡のペースで進んだが,佐々木も負けてはいない。3回,流れを変えるべく,佐々木が左ジャブ,右ストレート,フックを叩きつけて先手を取る。2分過ぎ,左フックで胡をぐらつかせた佐々木は一気にラッシュ。
 4回,左右フックのボディブローで迫る胡。一方の佐々木は思い切った右ストレート,左右フックで攻勢。
 佐々木が盛り返すかと思われた5回,胡の強打が火を噴いた。互角の打撃戦が続くが,青コーナーに攻め込んだところに左フックを返されてのけぞる佐々木。一気に襲いかかる胡。右フック2発を打ち込まれた佐々木は青コーナーで腰から落ちてたまらずダウン(カウント9)。ロープを背に耐えるが,胡は右アッパーで起こして攻める。左フックでのけぞった佐々木は懸命に耐えるが,ロープを背に手が出なくなったところでマーチン主審が試合をストップした。

 チャンピオンカーニバルの最重量級に相応しい好ファイト。強打自慢の両者が繰り広げる一進一退の打撃戦に酔った。
 初挑戦で見事に王座を奪取した胡は右フック,アッパーに一発の破壊力がある右ファイタータイプ。序盤は力に頼らず,動いて左ジャブを多用しながらオーソドックスに攻めた。ボディにも散らし,得意の右フックも良く決まっていた。これでペースを掴みかけたが,足を止めた3・4回には佐々木の反撃を許した。やはり序盤に見せた左ジャブ,ストレートを多用する攻撃がいいだろう。右アッパーで起こすなどのうまさも見せた。
 佐々木は初防衛に失敗。思い切りと度胸の良さが売り物の右ファイタータイプ。伸び上がるようにして放つ右ストレート,左右フックが武器。3・4回に流れを変えるべく先手で攻めた辺りに王者としてのプライドが見られた。敗れはしたが,最後まで投げずに力を出し切ろうとした負けっぷりの良さに好感が持てる。再起に期待する。

     主審:ビニー・マーチン,副審:中村勝彦&杉山利夫&葛城明彦
     ○胡:13戦11勝(11KO)2敗     ●佐々木:13戦11勝(5KO)2敗
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:立本信吾

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                2013年2月22日(金)    神戸市立中央体育館
                            8回戦
              東洋太平洋S・フェザー級9位     日本S・フェザー級(ノーランク)
             ○   金井アキノリ    判 定    竹下寛刀   ●
                      (真正) 132 1/2 lbs             (高砂) 132 1/2 lbs

 右の金井,左の竹下。まず金井が積極的に左フック,ワンツーを放って前に出る。
 3回,流れは金井に傾く。2分30秒,タイミングの良い右ショートストレートのカウンターが竹下の顔面を捉える。竹下は鼻から出血。4回,竹下は正面に立って右をもらう。中盤,右ストレートでのけぞる竹下。
 6回は竹下のラウンド。左ストレートで大きくのけぞった金井も鼻血を流す。金井は前に出るが,思うようにパンチが出ず,左ストレート,右アッパーを返される。7回,竹下の動きも良くなるが,金井は負けじとロープに詰めて攻勢に出る。終了間際にも竹下を追って金井が攻勢。
 8回,両者激しいパンチの応酬となるが,ともに譲らないまま終了ゴングを聞いた。

 金井が2−0の判定で竹下を降した。デビュー以来14連続KO勝ちで話題となった右ボクサーファイターだが,この日は上下に細かいパンチを散らした。特にカウンターで放つ右ストレートが効果的。しかし,後半は手数が減り,正面に立ったところに被弾する場面が目立った。
 竹下はサウスポーのボクサーファイターで左ストレート,右フック,アッパーを得意としている。後半に動きが良くなって挽回したが,前半に右ストレートで失ったポイントが響いた。正面に立って真っすぐ下がったことが被弾につながった。

採点結果 金井 竹下
主審:原田武夫 *** ***
副審:野田昌宏 77 76
副審:半田隆基 76 76
副審:川上淳 77 76
参考:MAOMIE 78 75


     ○金井:32戦25勝(22KO)7敗
     ●竹下:26戦13勝(9KO)12敗1分

     放送:BS日テレ
     解説:六車卓也&長谷川穂積
     実況:中野謙吾

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                   2013年2月22日(金)    神戸市立中央体育館
                               8回戦
                日本バンタム級(ノーランク)   K      O   タイ国バンタム級(ノーランク)
              ○   重江誉寛     1回2分30秒     ヨドソン・カムノイ   ●
                       (真正) 119 3/4 lbs                      (タイ) 118 3/4 lbs
                     重江誉寛=しげえ・たかひろ

 サウスポーの重江が左ストレートのボディブローを多用してプレスをかける。ロープに追いこんで飛び込みざまに放った左アッパーがボディに決まり,ヨドソンは腹を抱えて悶絶しながらダウン(カウント9)。ここで止めてもいい場面だったが,坂本主審は続行を指示。しかし,ヨドソンは同じパンチで再び沈み,ロープを枕にカウントアウトされた。

 重江はサウスポーのファイタータイプ。低目のガードから右ジャブ,左ストレート,アッパーを上下に放ってプレスを賭ける。格下相手にKO勝利は当然の結果ではあるが,パンチ力が持ち味である。狙い過ぎず,今回のように上下に散らしながら攻めることが大事。

     主審:坂本相悟,副審:原田武夫&半田隆基&川上淳
     ○重江:8戦7勝(6KO)1分     ●ヨドソン:14戦8勝(2KO)6敗
     放送:BS日テレ     解説:六車卓也     実況:中野謙吾

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                     2013年2月26日(火)    後楽園ホール
                      日本ミニマム級タイトルマッチ10回戦
                    チャンピオン          挑戦者(同級1位)
               ○   原 隆二    判 定    岩橋裕馬   ●
                        (大橋) 105 lbs             (森岡) 104 1/4 lbs
                      WBA13位

 初回,原が忙しく出入りしながら左アッパーのボディブロー,右ストレート,フックで攻め込む。岩橋も回り込みながら左フックを合わせる。
 2回,ワンツー,右フックをかぶせて攻勢に出る原。しかし,岩橋がそこに合わせた右ショートフックがアゴに決まり,原は右膝をついて不覚のダウンを喫した(カウント8)。岩橋は原の右フックに対して右アッパーのカウンターを合わせる。
 3回以降は原が主導権を奪回した。スピードに乗って出入りを繰り返しながら,プレスをかける。
 8回,左右アッパーで原が攻勢に出る。揉み合うようにしてパンチを交換する両者。後半,原の左右フック,アッパーに岩橋の動きが鈍る。クリンチに出た岩橋はやや苦しくなった。
 10回,劣勢の岩橋が初めて自分から攻めて出た。右ストレート,左右アッパーで積極的に迫る。

 激しい攻防の末,原が初防衛に成功した。手数と先手の攻撃で終始リードしたことが勝因。155cmの小柄ながら,果敢な攻撃を身上とする右ファイタータイプ。体のバネを利かせた躍動感溢れるボクシングが特徴。最軽量級にしてはパンチ力もある。ただし,正面からの攻撃が目立ち,そこに岩橋のカウンターを合わされる場面が見られた。上を狙える素材ではあるが,もう少しキャリアを積む必要があるだろう。
 岩橋は左フック,右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。カウンター気味に放つパンチに良いものがある。しかし,原のハイテンポな攻撃に煽られ,後手に回った面がある。10回にようやく自分から仕掛けたが,序盤からそれをやるべきだった。

採点結果 岩橋
主審:安部和夫 *** ***
副審:杉山利夫 95 94
副審:福地勇治 95 94
副審:ビニー・マーチン 97 94
参考:MAOMIE (67) (65)


     ○原:14戦14勝(10KO)
     ●岩橋:15戦9勝(1KO)5敗1分

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:新夕悦男

※ 第5・6・7ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                     2013年2月26日(火)    後楽園ホール
                  WBA女子世界ライトミニマム級タイトルマッチ10回戦
                   チャンピオン          挑戦者(同級13位)
              ○   宮尾綾香   判 定   秋田屋まさえ   ●
                      (大橋) 99 3/4 lbs           (ワイルドビート) 101 3/4 lbs
                         WBAアトム級2位          WBCアトム級4位

 初回,両者ともにスピーディな動きで立ち上がった。宮尾は小刻みな動きから左ジャブをヒット。2回終盤には秋田屋の右に合わせた宮尾の右ストレートがカウンターになり,秋田屋の顔が天井を向く場面があった。
 3回終盤,バッティングで秋田屋が右まゆをカットし,ドクターチェックのために中断する。4回は秋田屋が良い動きを見せ,右ショートストレートのカウンターが決まった。その直後,今度は秋田屋の頭が宮尾の顔面に当たり,宮尾が倒れる場面があった。立ち上がったが,足元が定まらず,1分間の休息が与えられた。再開後,両者が激しい動きを見せるが,秋田屋がリーチを生かした左ジャブをヒット。
 5回,右を振って飛び込む秋田屋のアゴに宮尾がカウンターの左フックを決める。この回,宮尾も鼻から出血してドクターチャックを受けた。
 6回,宮尾の右から左のストレートがヒットし,秋田屋は尻餅をついてダウンを取られた(カウント8)。両者の足が交錯したこともあり,秋田屋にとっては不運が重なるダウンとなった。
 10回,激しく応酬する両者。宮尾の回転力が上回り,左アッパー,右フックがヒット。やや疲れが見える秋田屋も必死の応戦を見せた。

 1年ぶりの再戦は実力伯仲の両者による目まぐるしい動きが続く好ファイトとなった。宮尾は秋田屋を返り討ちにして初防衛に成功。153cmという小柄ではあるが,旺盛なファイティングスピリットを見せる。出入りの激しい攻撃と旺盛な手数を身上とする右ボクサーファイターである。前後左右への激しい動きで幻惑しながら放つ左フック,右ストレートを武器としている。バスケットボールで培った足腰の強さが持ち味と言える。ハートの強さも光り,今後の女子ボクシングの中核を形成する可能性を秘めている。
 身長162cmの秋田屋はこのクラスとしては長身の部類に入る右ボクサーファイター。リーチを生かしたワンツーを武器としている。最後まで食い下がったが,宮尾のスピードに対応できなかった面がある。ポイント差は大きく開いたが,試合全般の印象としてはそれほどの開きは感じられなかった。

採点結果 宮尾 秋田屋
主審:吉田和敏 *** ***
副審:島川威 98 91
副審:浅尾和信 96 93
副審:原田武夫 98 92
参考:MAOMIE (78) (74)


     ○宮尾:11戦10勝(1KO)1敗
     ●秋田屋:14戦8勝(3KO)4敗2分

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:伊藤隆佑

※ 第8・9ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                     2013年2月27日(水)    川崎市とどろきアリーナ
                        WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン             挑戦者(同級9位)
             ○   ファン・カルロス・レベコ    判 定    黒田雅之   ●
                        (アルゼンチン) 112 lbs               (川崎新田) 111 3/4 lbs

 初回,黒田が左ジャブ,右ストレートで積極的に出る。レベコは速い左ジャブ,フックからボディ,アゴに左アッパーを返す。2回序盤,左フックでバランスを崩したレベコをロープに詰め,黒田が攻勢に出る。レベコは下から上に左フック,アッパーで追い上げる。
 3・4回,スピードの差が出る。黒田は良く見て攻めるが,先に打たれている。5回終了間際,右フックのボディブローからの左フックが黒田の顔面に飛ぶ。
 6回,戦法を変えた黒田はくっついて左右アッパー,左フックでボディを攻めて前に出る。
 しかし,7回以降は再びレベコのペース。単調な黒田が攻め倦むところにレベコの左フック,アッパーが飛ぶ。
 10回,黒田の力量を読み切ったレベコには余裕さえ感じられる。11回,前に出る黒田だが,やはり先に打たれる場面が目立つ。12回,死力を振り絞って攻勢に出る黒田。しかし,有効打にはならず,逆にレベコにパンチを返された。

 レベコが大差の判定勝ちで3度目の防衛に成功。元WBA世界ライトフライ級王者でもあり,2階級制覇の右ボクサーファイター。身長157cmという小柄であるが,中間距離から接近戦にかけて上下に放つ左フック,アッパーが最大の武器。一発の破壊力はないが,試合巧者である。密着されるとやや弱い面があるが,黒田が攻め倦んでいると見るや,打ち終わりにタイミング良く返すパンチが印象的。
 身長167cmの黒田はこのクラスでは長身の部類に入る右ボクサーファイター。ワンツー,左フックを武器としている。しかし,レベコとのスピード,テクニックの差は歴然。単調で正直な攻撃を見切られ,先に打たれてしまったことが敗因。キャリアの差が出たと言える。

採点結果 レベコ 黒田
主審:トニー・ウィークス(米国) *** ***
副審:フィリップ・ベルベケ(ベルギー) 116 112
副審:テッド・ギムザ(米国) 117 111
副審:プロムマセ・チャウシュラック(タイ) 117 111
参考:MAOMIE 119 109


     ○レベコ:31戦30勝(16KO)1敗
     ●黒田:27戦21勝(13KO)4敗2分

     放送:スカイA
     解説:藤原俊志&河野公平
     実況:山下剛

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                   2013年2月27日(水)    川崎市とどろきアリーナ
                    東洋太平洋女子バンタム級タイトルマッチ8回戦
                    挑戦者(同級1位)         チャンピオン
                ○   三好喜美佳   判 定   東郷理代   ●
                        (川崎新田) 117 1/4 lbs           (アルファ) 117 3/4 lbs 
                        WBA12位,WBC13位             WBC9位

 開始早々から激しいパンチの応酬が展開された。若さで勝る三好は左右フック,右ストレートでぐいぐいと前に出る。東郷はこれを迎え撃って左フック,アッパー,右ストレートを的確にヒット。
 3回,三好は前に出るが,東郷は左フック,右ストレートを浴びせる。東郷の右アッパー,左右フックで思わずクリンチに出る三好。序盤の出足が失せた三好だが,5回には動いて丹念に左ジャブを突く戦法に変える。
 6・7回は東郷の手数が上回る。8回,最後までノンストップで手を出す両者。ここは体ごと押し込んでいく三好の方が見栄えがいい。後半は三好がワンツーの連打でリードした。

 接戦を制した三好が2−1の判定勝ちで王座を奪取した。右ファイタータイプで体ごと押し込むように左右フック,右ストレートを連打する。左ジャブを突いて動きながら戦うアウトボクシングも見せる。東郷のパンチを返される場面も目立ったが,前に出ている分だけジャッジにアピールした面がある。
 東郷は初防衛に失敗。右ボクサーファイターでこちらも左右フック,右ストレートの連打を得意としている。特にフォロースルーを利かせた左フックに威力がある。前に出る三好の出バナに的確なパンチを返していたが,下がりながらの攻撃がポイントにつながらなかったと言える。

採点結果 三好 東郷
主審:浅尾和信 *** ***
副審:土屋末広 75 77
副審:杉山利夫 77 76
副審:吉田和敏 77 75
参考:MAOMIE 76 76


     ○三好:14戦8勝(3KO)5敗1分
     ●東郷:9戦6勝(5KO)2敗1分

     放送:スカイA
     解説:今岡武雄&山口直子
     実況:河路直樹

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