熱戦譜〜2013年1月の試合から


MENU
MENUのbクリックすると各観戦記にジャンプします

試合日 試合 結果
2013.01.05 8回戦  井上尚弥  KO1R  ガオフラチャーン・チュワタナ
2013.01.05 10回戦  八重樫東  KO9R  サンムアンローイ・ゴーキャットジム
2013.01.05 8回戦  松本 亮  KO1R  ジョームラーチャン・トーラングー
2013.01.12  日本スーパーウェルター級
 タイトルマッチ10回戦
 柴田明雄  KO8R  細川貴之
2013.01.12  東洋太平洋ライトフライ級
 王座決定12回戦
 小野 心  判定  オマリ・キムウェリ
2013.01.12 8回戦  木村 悠  TKO5R  土生拓郎

ホームページのトップに戻る     熱戦譜のトップに戻る     ← 2012年12月に戻る     2013年2月に進む →


                    2013年1月5日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                日本L・フライ級6位   K      O     タイ国L・フライ級チャンピオン
             ○   井上尚弥    1回1分50秒    ガオフラチャーン・チューワッタナ   ●
                       (大橋) 110 lbs                          (タイ) 110 lbs

 落ち着いて左ジャブから立ち上がる井上。小兵のガオフラチャーンは左右フックのボディブローで迫るが,井上は動じない。中盤,左右フックを振って入ろうとしたガオフラチャーンのアゴに左フックのカウンターが直撃。ガオフラチャーンは仰向けに落下。立ち上がったものの足元がふらついており,杉山主審がカウントアウトした。

 期待の大型新人・井上がプロ入り第2戦も圧巻のKOで飾った。ボディへの一撃で倒したデビュー戦から一転,相手を呼び込んでアゴに見舞った左カウンターで相手を沈めた。スタートから見せた鋭い左ジャブで落ち着いた試合運びが光った。ボディを打つ間もなく終わってしまったが,上下への打ち分けがいい。バランスの良さも特徴であり,今後の飛躍が期待できる。
 ガオフラチャーンは148cmという小柄な右ファイタータイプ。体に似合わぬ太い腕から放つ左右フックに威力がある。しかし,ガードが下がってアゴがガラ空きになる欠点があり,そこにカウンターを浴びて沈んだ。

     主審:杉山利夫,副審:ビニー・マーチン&福地勇治&中村勝彦
     ○井上:2戦2勝(2KO)     ●ガオフラチャーン:21戦10勝(9KO)11敗
     放送:TBS     解説:佐藤修     実況:伊藤隆佑

このページのトップに戻る


                        2013年1月5日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                   WBA世界ミニマム級7位   K      O      タイ国L・フライ級(ノーランク)
                ○   八重樫 東     9回2分52秒    サンムアンローイ・ゴーキャットジム   ●
                           (大橋) 110 lbs                             (タイ) 110 1/4 lbs

 初回,八重樫は軽く足を使い,左ジャブからワンツー,左アッパーをまとめる。
 4回,左ジャブ,フックでアウトボクシングを続ける八重樫。後半には左アッパーのボディブローを多用。後退するサンムアンローイに右フック,ボディへの左アッパーをヒットする。ボディブローが効く。5回,八重樫の左ジャブ,フックでサンムアンローイは前に出られない。八重樫はさらに左アッパーのボディブロー,ワンツーを決める。
 慎重な試合運びを続けていた八重樫だが,7回後半,左ジャブからワンツーを浴びせて攻勢に出る。
 9回,セコンドのゴーサインを受け,八重樫がワンサイドゲームを終わらせた。左ジャブ,フック,ワンツー。後半に入ってピッチを上げる八重樫。リング中央で連打からの左アッパーで鳩尾を抉られたサンムアンローイはたまらず崩れ落ちる。四つん這いのままカウントアウトされた。

 昨年6月に井岡一翔(井岡)との王座統一戦に敗れた八重樫の再起戦。フライ級転向を視野に入れているとも噂されており,様々なテクニックを試そうとする様子が窺えた。左ジャブ,フック,ボディへの左アッパーという多彩なパンチを力まずに数多く出していた点が良かった。しかし,間延びする場面が目立ち,もう少し早く仕留めにかかっても良かったと言える。

     主審:中村勝彦,副審:杉山利夫&福地勇治&土屋末広
     ○八重樫:19戦16勝(9KO)3敗     ●サンムアンローイ:22戦14勝(3KO)5敗3分
     放送:TBS     解説:佐藤修     実況:土井敏之

このページのトップに戻る


                        2013年1月5日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                 日本S・フライ級(ノーランク)   K      O    タイ国S・フライ級(ノーランク)
                ○   松本 亮     1回2分29秒   ジョームラーチャン・トーラングー   ●
                         (大橋) 116 3/4 lbs                      (タイ) 117 lbs

 初回,松本が動きながら伸びの良い左ジャブ,,ボディへの左アッパーを見せる。1分過ぎ,ジョームラーチャンはタイミング良く決まった出会い頭の左ジャブで思わず腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったジョームラーチャンは左右フックで攻め込むが,細かいワンツーからボデイへの左アッパーで2度目のダウン(カウント9)。ジョームラーチャンはこれも立ち上がって果敢に反撃を見せるが,同じパンチをボディに打ち込まれて3度目のダウンを喫した。

 松本の鮮やかなKO勝ち。173cmという長身とリーチに恵まれた右ボクサーファイターで,左ジャブ,ワンツー,ボディへの左アッパーに威力がある。タイミングの良いパンチを身上としており,今後が楽しみ。チャンスの詰めも光る。

     主審:土屋末広,副審:3名とも不明
     ○松本:5戦5勝(5KO)     ●ジョームラーチャン:10戦7勝(2KO)3敗
     放送:TBS     解説:佐藤修     実況:新夕悦男

このページのトップに戻る


                    2013年1月12日(土)    後楽園ホール
                   日本スーパーウェルター級タイトルマッチ10回戦
                 チャンピオン     T   K   O   挑戦者(同級1位)
            ○   柴田明雄    8回2分53秒    細川貴之   ●
                      (ワタナベ) 154 lbs                      (六島) 154 lbs

 両者ともに探り合いから立ち上がる。気合い十分の細川は右ジャブを突いて前に出る。柴田は右ストレートを打つチャンスを窺いながら間合いを取る。2回,細川は左フックをヒット。柴田も右ストレートを振って前に出るが,終盤,引っ掛けるような細川の右フックでバランスを崩す。細川はさらに左アッパーをボディに放ち,好調な滑り出しを見せた。
 やや後手に回った柴田が流れを変えたのは4回。中盤,柴田のワンツーがヒット。細川は大きな左フックを振りまわすが,ワンツーでぐらついてロープに詰まる。攻勢に出る柴田。抱きついてピンチを逃れようとする細川だが,左フックを受けて足がもつれる。
 5回,細川は丹念に右ジャブ,ストレートを突いて立て直しにかかる。終盤,柴田の右ストレートがヒットするが,細川の有効打で左目上をカット。6回,柴田が右ストレートを浴びせて攻勢に出る。カウンター気味の左アッパーもボディに決まる。今度は細川が左目尻をカット(柴田の有効打による傷)。7回,細川はダメージを残して苦しくなるが,右ジャブ,左ストレート,フックで良く攻める。 柴田は左ジャブが少ない。
 8回,飛び込んで放った細川の左フックでロープに詰まる柴田。踏ん張る細川だが,右ストレートのカウンターを受けてぐらつく。チャンスと見て激しく攻め立てる柴田。細川はロープ際で崩れるようにダウン(カウント8)。このとき相手が倒れているところにパンチを振った柴田は減点された。再開後,右ストレートに次ぐ左フックでロープ際まで弾き飛ばされて2度目のダウン(カウント8)。必死にピンチを脱しようとする細川だが,抱きつこうとしたところに食った左フックで足がもつれたところでマーチン主審が割って入った。

 やや苦戦した柴田だが,KOで2度目の防衛に成功した。左ジャブが少なく,細川に攻撃の糸口を与えてしまったことが苦戦の原因。右ストレートに頼り過ぎ,手数の少なさが目についた。そのため,細川が攻めやすい状況を作ってしまったと言える。足の速い右アウトボクサーで左ジャブから放つ右ストレートを得意としている。左ジャブを多用し,自分から流れを作るべく積極的に攻めることが大事。
 細川はサウスポーのファイタータイプ。変則的な面があるが,今夜は右ジャブを多用して比較的オーソドックスな攻撃を見せた。気合い十分で序盤から積極的に攻めて善戦したが,最後は柴田のスピードに屈した。攻撃がやや直線的で右ストレートの標的になった面がある。上体を振って揺さぶりをかけるなどの工夫が欲しかったところ。

     主審:ビニー・マーチン,副審:吉田和敏&葛城明彦&安部和夫
     ○柴田:28戦20勝(9KO)7敗1分     ●細川:35戦22勝(7KO)10敗3分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:佐藤義朗

このページのトップに戻る


                      2013年1月12日(土)    後楽園ホール
                    東洋太平洋ライトフライ級王座決定12回戦
                  WBC世界L・フライ級8位        東洋太平洋L・フライ級2位
                ○   小野 心     判 定     オマリ・キムウェリ   ●
                          (ワタナベ) 108 lbs                (豪州) 107 1/2 lbs
                        WBA11位

 12cmの身長差をモノともせず,右ストレート,左フックで飛び込むキムウェリ。思い切って放つパンチに場内からどよめきが漏れる。終了間際,キムウェリの右ストレートで小野がバランスを崩す。2回,小野の左ストレートでキムウェリが後退。すぐに再び左ストレートが決まるが,小野はバッティングで右目上をカット。
 3回,右ストレートから突っ込んで攻め込むキムウェリにロープを背負う小野。小野の左ストレートもヒットするが,キムウェリの左フック,右ストレートが返ってくる。4回,やや呑まれている小野。大振りだが思い切った右ストレート,左フックでぐいぐい攻め込むキムウェリ。小野はバッティングで右まぶたもカット。
 6回,小野にようやくリズムが出る。動きながら自分から手を出す小野。左ストレート,フックのボディブロー,顔面への左ストレートが決まる。
 しかし,それも長く続かない。7回開始早々,キムウェリの左グラブのテープが剥がれて一時中断。小野の右ジャブからの左ストレートで序盤ほど前に出られなくなるキムウェリ。しかし,後半,キムウェリの右フックが顔面にヒットし,小野がぐらつく場面があった。
 8回,思い切った左右フックが空を切った直後の軽い右フックが当たり,バランスを崩した小野は尻餅をついてダウンを取られた(カウント8)。6回に良い流れを作ったのに勿体ない失点となった。
 9回もキムウェリのラウンド。左にスイッチしたキムウェリの右フック2発でぐらつく小野。効いている。小野は終盤にも正面から右ストレートをもらう。
 劣勢で迎えた10回,ようやく小野が反撃に転じた。カウンターの左ストレートが効いたキムウェリはロープ伝いに後退。抱きついてピンチを逃れるのに忙しい。11回,スタミナが切れかかったキムウェリに対し,小野は左ストレート,ボディへの左右アッパーで追い込んだ。
 12回,小野は左ストレート。キムウェリも右フックを返す。

 世界タイトルを獲得した宮崎亮(井岡)の返上によって空位となった王座を争う一戦。13年目にして初挑戦となった小野が念願のタイトルを獲得した。サウスポーのボクサーファイターでフットワークに乗せたワンツー主体のオーソドックスな試合運びが特徴。キムウェリの荒々しい攻撃に戸惑い,中盤までは後手に回った。終盤の攻勢でベルトを手にしたが,採点は微妙。もう少し前半から積極的に攻めたかったところ。
 キムウェリはタンザニア出身の黒人でメルボルンを拠点とする右ファイタータイプ。左にスイッチすることもあり,変則的な動きから思い切った右ストレート,左フックを振って攻める。体にはアフリカ人特有のバネがあるが,ナックルパートが正確に当たっていないパンチが目立つ。バランスを崩しやすい欠点がある。

採点結果 小野 キムウェリ
主審:土屋末広 *** ***
副審:イグナティウス・ミサイリディス(豪州) 113 114
副審:チェ・ヨンシク(韓国) 117 110
副審:安部和夫 114 113
参考:MAOMIE 113 115


     ○小野:22戦15勝(2KO)5敗2分
     ●キムウェリ:15戦12勝(4KO)3敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:上重聡

このページのトップに戻る


                      2013年1月12日(土)    後楽園ホール
                               8回戦
                   日本L・フライ級2位   T   K  O  日本L・フライ級(ノーランク)
                ○   木村 悠    5回0分34秒    土生拓郎   ●
                          (帝拳) 108 lbs                  (折尾) 107 1/4 lbs
                                                土生拓郎=はぶ・たくろう

 開始早々から木村が鋭い左ジャブでリードを奪う。土生は下がりながら様子を見るが,木村の左ジャブがいい。
 2回,木村が左ジャブを軸にプレスをかける。中盤,鮮やかなワンツーがクリーンヒット。3回にはさらにプレスが厳しくなった。ボディブローを交え,右ストレートを浴びせる木村。木村の右クロスがクリーンヒット。土生は左に回るが,早くも右目上が腫れる。
 4回,木村の左ジャブ,ワンツー,ボディへの左フックが決まる。終盤,左フックで土生の腰が落ちる。
 5回,土生は果敢に攻め込むが,木村は巧みなステップでかわす。両者の体が交錯し,大きくバランスを崩す土生。すかさず右から左のボディブローで迫る木村。さらに右ストレートを浴びせたところで葛城主審がストップした。

 木村が上位ランカーの貫録を見せてTKO勝利を飾った。スピード,テクニック,シャープなパンチで上回り,会心の試合内容と言える。伸び悩んでいたが,ここ数試合は非常に充実している。今年は必ずタイトル挑戦のチャンスがあるはず。習志野高から法大を経てプロ入りした右ボクサーファイター。スピードを持ち味とするテクニシャンである。アップライトスタイルから放つ左ジャブ,右ストレート,ボディへの左アッパーを武器としている。
 土生は右ボクサーファイター。身長の割にリーチが長いことが特徴。ランク入りを目指して意欲的に戦ったが,木村の左ジャブに阻まれ,前に出られなかったことが敗因。上下に散らされ,早い段階から動きが鈍ってしまった。

     主審:葛城明彦,副審:ビニー・マーチン&飯田徹也&土屋末広
     ○木村:14戦11勝(2KO)2敗1分     ●土生:19戦10勝(3KO)7敗2分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:藤田大介

このページのトップに戻る


熱戦譜のトップに戻る     ← 2012年12月に戻る     2013年2月に進む →

ホームページのトップに戻る