熱戦譜〜2012年12月の試合から


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試合日 試合 結果
2012.12.01  日本スーパーフェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 金子大樹  TKO6R  加治木了太
2012.12.01 8回戦  林 徹磨  判定  佐藤洋輝
2012.12.01 8回戦  久保幸平  TKO1R  古藤功徳
2012.12.04  WBA世界バンタム級
 王座統一12回戦
 亀田興毅  判定  ウーゴ・ルイス
2012.12.04 10回戦  亀田大毅  判定  ジェームス・モコギンタ
2012.12.10  日本スーパーバンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 大竹秀典  判定  瀬藤幹人
2012.12.10 8回戦  椎野大輝  TKO2R  菊井徹平
2012.12.10 8回戦  近藤明広  判定  小池浩太
2012.12.16  5回戦(ミニマム級決勝)
 第59回全日本新人王戦
 山本浩也  TKO4R  内野々大叶
10 2012.12.16  5回戦(ライトフライ級決勝)
 第59回全日本新人王戦
 横山隆司  判定  早川大助
11 2012.12.16  5回戦(スーパーフライ級決勝)
 第59回全日本新人王戦
 齋藤裕太  TKO5R  冨山智也
12 2012.12.16  5回戦(スーパーライト級決勝)
 第59回全日本新人王戦
 福地健人  TKO2R  小川浩一
13 2012.12.16  5回戦(ミドル級決勝)
 第59回全日本新人王戦
 寛座隆司  TKO4R  入澤和彰
14 2012.12.16 4回戦  大和藤中  TKO2R  マサ竹蔵
15 2012.12.22 10回戦  長谷川穂積  判定  アルツロ・サントス
16 2012.12.22 12回戦  マルコム・ツニャカオ  TKO7R  クリスチャン・エスキベル
17 2012.12.31  WBA世界ライトフライ級
 王座決定12回戦
 井岡一翔  TKO6R  ホセ・ロドリゲス
18 2012.12.31  WBA世界ミニマム級
 王座決定12回戦
 宮崎 亮  判定  ポンサワン・ポープラムック
19 2012.12.31  東洋太平洋ヘビー級
 王座決定12回戦
 ソロモン・ハウモノ  TKO5R  藤本京太郎
20 2012.12.31  WBA世界スーパーフェザー級
 王座統一12回戦
 内山高志  TKO8R  ブライアン・バスケス
21 2012.12.31  WBC世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 佐藤洋太  判定  赤穂 亮
22 2012.12.31  WBA世界スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 河野公平  KO4R  テーパリット・ゴーキャットジム

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                        2012年12月1日(土)    後楽園ホール
                       日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K   O   挑戦者(同級1位)
                ○   金子大樹    6回2分17秒    加治木了太   ●
                          (横浜光) 130 lbs                      (大鵬) 130 lbs

 開始早々から加治木が意欲的に仕掛け,右フックのボディブロー。金子は落ち着いて左ジャブから。間合いを取り,右ストレートのカウンターをヒットする金子。さらに終了間際には打ち下ろしの右ストレートを放つ。
 2回,今度は金子が攻めに転じる。中盤,右ストレート,左フック,右アッパーで加治木を下がらせる。金子は自信満々の表情で終盤にも攻勢に出た。3回,加治木は左目上をカット(金子の有効打による傷)。前に出たい加治木だが,下がらされて攻撃の糸口が見出せない。
 4回は加治木のラウンド。勢いに乗り,スピード十分のワンツーで金子をロープに詰める。金子は鋭い左ジャブで応戦するが,終了間際,再び加治木がロープ際に金子を追ってワンツーを飛ばす。
 しかし,加治木の頑張りもここまで。5回,左ジャブを突いて前に出る金子はさらに右ストレートでプレスをかける。
 そして6回,金子が鮮やかに試合を決めた。左ジャブで加治木を下がらせる金子。加治木の左アッパーが決まるが,金子はすぐにロープに詰めて右ストレート,左右フック,右アッパーをまとめて攻勢に出る。これは踏み止まった加治木だが,再びロープを背負い,連打に晒されたところで中村主審が試合をストップした。

 王者の風格が漂う金子がトップコンテンダーの加治木を寄せつけず,盤石のTKOで2度目の防衛に成功した。今年は王座を奪取した5月の岡田誠一(大橋)戦に始まり,これでタイトル戦を3連続TKOで飾ったことになる。今年最も急上昇した選手と言える。右ボクサータイプで175cmの長身と長いリーチに恵まれている。鋭い左ジャブで先手を取って,下がらざるを得ない状態に加治木を追い込んだことが勝因。相手が出ないと見るやそれを見透かしたような強気の攻めに転じたギヤチェンジが光る。来年以降どこまで伸びるか,目が離せない大型ホープである。
 加治木は右ファイタータイプで右ストレート,左フックにパンチ力がある。スピードも十分で,トップコンテンダーの名に恥じない実力の持ち主。コンディション,動き,スピードともに素晴らしかったが,金子のプレッシャーで出るに出られない展開が続いたことが敗因。

5回までの採点 金子 加治木
主審:中村勝彦 *** ***
副審:安部和夫 49 46
副審:ビニー・マーチン 50 46
副審:杉山利夫 49 46
参考:MAOMIE 49 46


     ○金子:22戦17勝(10KO)2敗3分
     ●加治木:27戦20勝(14KO)7敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:上重聡

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                      2012年12月1日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
                    日本フライ級2位         日本フライ級7位
                ○   林 徹磨    判 定    佐藤洋輝   ●
                          (セレス) 112 lbs                (ワタナベ) 112 lbs

 ともにスピーディな左ジャブを突いて立ち上がる。先手を取ったのは佐藤。2回にはワンツーで林を青コーナーに詰め,連打を浴びせる。
 しかし,3回に入ると林が地力の差を見せる。動きながら機を見て右ストレートからボディに左右フック。林のうまさが出る。佐藤はバッティングで左目上をカット。終了間際にはその佐藤もワンツーで反撃の姿勢を見せた。
 4・5回は林が要所に右ストレート,左フックを決める。6回終了間際,左アッパーのボディブローが効いて苦しげな表情を浮かべる佐藤。
 7回,接近戦でのパンチの応酬。林の右フックがカウンターになる。それでも前に出る佐藤。8回,激しい応酬になるが,この回は佐藤の手数が上回る。

 日本ランカー同士の一戦。激しい打ち合いになったが,上位ランカーの林が的確なパンチでポイントを上げた。左フック,ワンツーを得意とする右ボクサーファイターで,スピードがあるテクニシャン。相手を良く見て的確にパンチを返す。しかし,相手が打ってくるのを待っているところが目立つ。後手に回らず,先手で攻めることを心掛けるべきだろう。
 佐藤は右ファイタータイプ。右ストレート,左右フックで粘り強く攻め,序盤はリードする場面もあった。しかし,食い下がりながらも要所を林にうまく締められたことが敗因。

採点結果 佐藤
主審:土屋末広 *** ***
副審:葛城明彦 78 75
副審:安部和夫 78 76
副審:中村勝彦 77 75
参考:MAOMIE 77 75


     ○林:23戦20勝(8KO)2敗1分
     ●佐藤:9戦6勝(4KO)3敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:辻岡義堂

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                        2012年12月1日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
                    日本フライ級10位   T   K   O   日本フライ級(ノーランク)
                ○   久保幸平    1回2分55秒    古藤功徳   ●
                        (セレス) 114 1/2 lbs                    (折尾) 114 3/4 lbs
                                             古藤功徳=ことう・よしのり

 サウスポーの久保が小刻みに右ジャブを突いて牽制する。古藤は変則的な動きで仕掛けるが,早くもスピードの差が出る。誘うようにロープを背負う久保に勢い込んで攻める古藤。しかし,空を切った左ストレートから返した右フックがテンプルに決まり,古藤はもんどり打ってダウン(カウント8)。立ち上がったが,足元が怪しい。ここで久保が一気にスパート。左ストレートで赤コーナーに叩きつけられ,大きくのけぞる古藤。左ストレート,右フックの追撃でロープにもたれ,ガードが取れなくなったところでマーチン主審がストップした。

 絶好調の久保が鮮やかな速攻で試合を決めた。サウスポーのボクサーファイターでワンツー,右フックを得意としている。基本は軽快なフットワークとスピードを重視したテクニシャンだが,今夜見せたような爆発力にも優れている。来年は大いに上位進出が期待できる。大振りが目立つので,コンパクトに振り切ることが大事。
 古藤は右ファイタータイプ。右ストレート,左右フックで変則的に攻めるが,スピードは今ひとつで,アゴのガードがガラ空きになることが最大の欠点。

     主審:ビニー・マーチン,副審:葛城明彦&杉山利夫&土屋末広
     ○久保:18戦14勝(9KO)3敗1分     ●古藤:15戦6勝(1KO)7敗2分
     放送:G+     解説:なし     実況:佐藤義朗

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                    2012年12月4日(火)    大阪府立体育会館
                     WBA世界バンタム級王座統一12回戦
                  正規チャンピオン           暫定チャンピオン
              ○   亀田興毅    判 定    ウーゴ・ルイス   ●
                         (亀田) 118 lbs                 (メキシコ) 118 lbs

 序盤はルイスが積極的な攻撃でリードした。前に出てワンツー,ボディへの左右アッパーを浴びせる。ブロックはしているが,亀田の手数の少なさが目立つ。4回終盤,ルイスがワンツーを上下に放って打ち気に出る。これに亀田が反応してリング中央でパンチの応酬になった。
 5回終盤,ルイスのワンツーで大きくのけぞる亀田。ルイスはさらにニュートラルコーナーに詰めて右ストレートを振る。
 6回,ルイスのワンツーでニュートラルコーナー付近のロープを背にする亀田。しかし,ここで亀田が引っかけた右フックでルイスは右グラブをキャンバスについたが,これはノーカウントとなった。
 後半は亀田が主導権を握った。7回以降は飛び込んで左ストレート,接近して左右フックのボディブローを連打する。9回はルイスが前に出て左ジャブからワンツー,ボディに右アッパーを突き上げる。亀田は手数が少ない。
 10回終了間際,亀田が小さい左フックをクリーンヒットする。ルイスは鼻から出血。12回はこの試合で最も明白に亀田がポイントを押さえたラウンド。体を寄せて左アッパーから左フック。さらにワンツースリーフォアが回転する。鼻血に苦しむルイスは元気がない。

 亀田は5度目の防衛に成功。終盤にようやく見せ場を作ったが,観客が全く沸かない凡戦。手数が少なく,フラストレーションが溜まる展開に終始した。せっかくそこそこのスピードがあるのに,持ち腐れである。試合が盛り上がらないのは,過度な安全運転に尽きる。他の日本人世界王者が勇気ある試合を続けている中で,一人だけ取り残された感じがある。
 ルイスはKO率9割という強打者。176cmという長身から繰り出す右ストレート,左アッパーを武器とする右ボクサーファイター。たしかにリーチを生かしたパンチに鋭いものがあったが,攻撃が正直で直線的な点が目立った。亀田の動きに追随できず,攻め倦んで単調になったところを打ち込まれる場面が続いた。

採点結果 亀田 ルイス
主審:グスタボ・パディージャ(パナマ) *** ***
副審:スタンレー・クリストドーロー(南アフリカ) 113 117
副審:マイケル・リー(韓国) 116 113
副審:ラーセン・オウムガー(オランダ) 115 113
参考:MAOMIE 115 113


     ○亀田:30戦29勝(17KO)1敗
     ●ルイス:33戦31勝(28KO)2敗

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&佐藤修
     実況:土井敏之

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                  2012年12月4日(火)    大阪府立体育会館
                           10回戦
               WBA世界S・フライ級2位       インドネシア フェザー級チャンピオン
             ○   亀田大毅    判 定    ジェームス・モコギンタ   ●
                      (亀田) 121 1/2 lbs             (インドネシア) 120 3/4 lbs

 開始早々から亀田が大きくサークリングして様子を窺う。2回に入るとモコギンタの攻撃を迎え撃つように左アッパーをボディに。
 4回,亀田は左アッパーのボディブロー。さらにワンツーからボディに左アッパーを見舞う。モコギンタはスピードがなく単調。6回,モコギンタは亀田の左ジャブで鼻から出血する。
 一向に盛り上がらない試合。唯一の見せ場となったのは8回1分過ぎ。右ストレート,左フックにマウスピースを飛ばされて赤コーナーに詰まるモコギンタ。チャンスと見た亀田は左右フックで一気に攻勢。モコギンタは鼻血が酷くなり,動きも鈍い。
 9・10回,モコギンタは顔面の腫れと鼻血に苦しむ。亀田はときおり左ジャブ,ワンツー,ボディへの左アッパーをまとめるが,詰めを欠いた。

 山場もなく淡々と進んだ試合。再び世界を目指す亀田は以前よりパンチが多彩になったが,相変わらず攻撃と防御がハッキリしていることが欠点。
 モコギンタはインドネシア王者。手足の長さが特徴の右ボクサーファイターである。左ジャブ,右ストレート,左右アッパーを振って積極的に攻めたが,スピード不足が目立つ。ボディを攻められて後半は動きが鈍った。

採点結果 亀田 モコギンタ
主審:宮崎久利 *** ***
副審:半田隆基 99 91
副審:川上淳 100 91
副審:野田昌宏 100 91
参考:MAOMIE 100 92


     ○亀田:29戦26勝(16KO)3敗
     ●モコギンタ:35戦24勝(12KO)9敗2分

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:新夕悦男

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                    2012年12月10日(月)    後楽園ホール
                   日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦
                    チャンピオン          挑戦者(同級1位)
              ○   大竹秀典    判 定    瀬藤幹人   ●
                        (金子) 121 3/4 lbs             (協栄) 121 1/2 lbs

 開始早々から激しい主導権争いとなったが,序盤は瀬藤がリードした。大竹は距離を詰めていくが,瀬藤は下がりながら再三右クロスを浴びせる。瀬藤は2回にも前に出る大竹の動きを冷静に見て,右ストレート,クロスを合わせる。
 しかし,中盤から揉み合うように密着した打ち合いで大竹が一歩抜け出した。5回,大竹のエンジンがかかる。ガードを下げて誘いながらパンチを合わせる瀬藤に対し,大竹の左右フックが回転する。瀬藤は右目上をカット(大竹の有効打による傷)。
 これを境に距離を制した大竹が主導権を握った。6回,接近戦で巧みにポジションを変えながら左右フックを浴びせる。距離を潰された瀬藤は徐々に大竹の術中に嵌っていった。
 7回,大竹が明白にポイントを上げた。左右アッパーからボディに右アッパーを打ち込む大竹。左フックのカウンターがアゴに決まり,瀬藤がぐらつく。大竹は一気にスパート。瀬藤は体ごと押して逃れるが,蟻地獄のように大竹のペースに引きずり込まれた。
 8回,大竹のスタミナと闘志は凄まじい。ボディへの執拗な左右アッパーで瀬藤を押し込む。瀬藤も激しく応戦するが,さすがに打ち負けている。
 9回,大竹はバッティングで左目尻をカット。序盤は瀬藤が出バナに右フック,アッパーを合わせるが,中盤以降は大竹が執拗な攻撃を見せた。大竹の右ストレートがアゴに決まる。
 10回,激しい打ち合いを展開する両者。ここでも大竹の左右フック,アッパーが上回った。

 激しい打撃戦を制した大竹が11連勝で初防衛を飾った。右ボクサーファイターで右ストレート,左右アッパーの執拗な連打を武器としている。無尽蔵のスタミナと旺盛な闘志が売り物。相手を蟻地獄に引きずり込むようにして自分のペースに持っていくスタイルが特徴である。地味な存在だが,着実に実力をつけてのし上がった強味がある。あるキッカケを掴めば一気に飛び出す能力を秘めている。
 瀬藤は暫定王座を手にしたことはあるが,初の正規王座を目指しての一戦。序盤は大竹の出バナに右クロス,ストレートをかぶせてリードしたが,中盤から距離を潰されたことが敗因。右ファイタータイプで変則的なところがあり,右フック,アッパーにパンチ力がある。

採点結果 大竹 瀬藤
主審:杉山利夫 *** ***
副審:安部和夫 97 92
副審:福地勇治 96 94
副審:吉田和敏 96 95
参考:MAOMIE 98 93


     ○大竹:23戦19勝(9KO)1敗3分
     ●瀬藤:45戦33勝(17KO)10敗2分

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:森昭一郎

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                        2012年12月10日(月)    後楽園ホール
                                8回戦
                  日本バンタム級5位    T   K  O   日本バンタム級(ノーランク)
               ○   椎野大輝     2回2分36秒     菊井徹平   ●
                         (三迫) 118 lbs                        (花形) 117 1/2 lbs

 初回,菊井がじっくりガードを固め,踏み込んで左ジャブを放つ。椎野は間合いを詰めていくが,菊井の右ストレートがカウンターになった。
 2回中盤,再び菊井のワンツーがクリーンヒットするが,すぐに椎野の右ストレートがテンプルにヒット。これで足がもつれた菊井はロープに詰まってピンチ。すかさず攻勢に出る椎野。足に来た菊井が下がってかわそうとしたところに右ストレートが決まり,赤コーナーで腰から落ちてダウン(カウント8)。立ち上がったが,足元が怪しい。辛うじて再開となったが,椎野の追撃で右膝をついて2度目のダウン。足元が定まらず,葛城主審がストップした。

 新旧交代を印象付けた一戦。椎野は東洋大でアマ経験があり,スピードと鋭いカウンターを武器としている。目と勘の良さが光る。ガードの低さを突かれて菊井の右ストレートを受ける場面はあったが,すぐに右を返してチャンスを掴んだ。詰めも見事で勝負勘に優れている。打ち込まれた時の対応力が未知数だが,来年はタイトルを狙うチャンスがあるだろう。
 菊井は元日本スーパーフライ級王者で,世界挑戦も経験した38戦目のベテラン。右ボクサータイプで広目のスタンスから左ジャブを突いて間合いを保ち,タイミングの良い右ストレートで椎野を脅かした。最後は椎野の強打と速攻に屈したが,元王者の意地を十分に見せた。

     主審:葛城明彦,副審:飯田徹也&安部和夫&福地勇治
     ○椎野:11戦9勝(8KO)2敗     ●菊井:38戦24勝(4KO)12敗2分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:竹下陽平

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                    2012年12月10日(月)    後楽園ホール
                            8回戦
                  日本ライト級2位         日本ライト級(ノーランク)
              ○   近藤明広    判 定    小池浩太   ●
                       (日東) 138 3/4 lbs           (ワタナベ) 138 3/4 lbs

 初回から激しい打合いになった。接近して左右フック,アッパーの応酬が続く。終盤,小池をロープに詰めて上下に連打を浴びせる。
 2回に入ると小池の積極的な攻撃が上回った。3回,バッティングで顔をしかめた近藤は弱気になり,小池の執拗な左右アッパーが勢いを増す。4回,小池の前進を止められず,打ち合いに付き合ってしまう近藤。
 5回,鼻から出血する近藤。対格差を利したボディ攻撃で迫るが,逆に小池に入り込まれる。小池は近藤の有効打で左目上をカットするが,右アッパーをクリーンヒット。
 6回終了間際,近藤は左フックをクリーンヒットするが,7回は再び小池の攻撃を許してしまう。尻上がりに調子を上げて行く小池に対し,近藤はやや元気がない。
 8回,ようやく近藤が攻勢に出れば,さすがの小池も出足が鈍る。死力を振り絞って打ち合う両者。近藤はしきりに時計を気にするが,終盤,渾身の攻撃で小池を追い込んだ。

 元王者・近藤が激戦を制したが,小池の執拗な攻撃に弱気な面を見せるなど,精彩を欠いた。微妙なラウンドの振り分け方によっては,負けていたと見られても仕方ない試合内容。小池のようにどんどん前に出る相手はパンチでしか止められない。先に手を出すことが大事。右ボクサーファイターで右ストレート,左右フック,アッパーの連打を武器としている。
 小池は右ファイタータイプ。執拗な連打で食い下がり,近藤を苦しめた。近藤より先に手を出して自分のペースを守ったことが良かった。3−0の判定はやや気の毒。

採点結果 近藤 小池
主審:吉田和敏 *** ***
副審:杉山利夫 77 76
副審:安部和夫 77 76
副審:葛城明彦 78 76
参考:MAOMIE 75 77


     ○近藤:22戦18勝(7KO)3敗1分
     ●小池:16戦11勝(7KO)5敗

     放送:フジテレビNEXT
     解説:川島郭志
     実況:鈴木芳彦

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                   2012年12月16日(日)    後楽園ホール
                  第59回全日本新人王決勝戦(ミニマム級)
                            5回戦
                  東軍代表     T   K  O      西軍代表
            ○   山本浩也    4回0分38秒    内野々大叶   ●
                 (全日本パブリック) 104 1/4 lbs                (ウェスタン延岡) 105 lbs
                                       内野々大叶=うちのの・やまと

 山本が前後のフットワークから左ジャブ,右ストレートを放って幸先の良い立ち上がりを見せる。しかし,内野々も右ストレートから返しの左フックをヒット。
 2回,内野々がプレスを強め,山本をロープに詰めて右ストレートからボディへの左アッパーを多用する。後手に回った山本は左フックのカウンターで応戦するが,内野々の右ストレート,左フックが決まる。
 内野々がややリードして迎えた3回,ともに鼻から出血して互角の打ち合いが続く。終盤には山本が打ち勝ち,内野々の出足,スピードが鈍った。
 4回開始早々,左フックでチャンスを掴んだ山本がロープに詰めて一気にラッシュ。右ストレートで大きく内野々のアゴが上がる。ワンツーで力なく後退したところで安部主審が試合をストップした。

 最軽量級らしい小気味よい動きで白熱した一戦。山本が鮮やかな連打で互角の試合にケリをつけた。155cmの小柄な右ファイタータイプで,左右フック,右ストレートを得意としている。ワンツー,カウンター気味の左フックがいい。内野々の鋭いパンチに苦しむ場面はあったが,動きが鈍ったところを見逃さずに連打をまとめた勝負勘,詰めの鋭さが光る。攻撃力があるので,後手に回らぬように心がけたい。
 内野々は164cmとこのクラスとしては長身の部類に入る右ボクサーファイター。右ストレート,左フックを軸に積極的な攻撃を仕掛ける。序盤はこの攻撃でリードしたが,山本の連打で3回終盤に失速したことが響いた。

     主審:安部和夫,副審:ビニー・マーチン&福地勇治&吉田和敏
     ○山本:6戦6勝(2KO)     ●内野々:9戦2勝(1KO)2敗5分
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:佐藤義朗

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                 2012年12月16日(日)    後楽園ホール
               第59回全日本新人王決勝戦(ライトフライ級)
                          5回戦
                  東軍代表              西軍代表
            ○   横山隆司    判 定    早川大助   ●
                    (ワールドスポーツ) 108 lbs            (とよはし) 107 3/4 lbs
             横山は敢闘賞を受賞

 左の横山,右の早川という対照的な顔合わせ。初回から勢いに乗る早川が得意の右ストレートを放って攻める。横山は落ち着いて左ストレート。終了間際には早川をロープに詰めて左ストレート,右フックを浴びせる。
 3回,早川の右ストレートでバランスを崩してロープに詰まる横山。早川は右ストレート,左右アッパーで一気に攻勢。ダメージの色が残る横山は体が前にのめり,バランスが悪い。
 4回は横山。左右アッパー,左ストレートで攻勢に出れば,早川は思わずクリンチに逃れる。5回,激しく追い上げる早川。右ストレート,左右アッパーのボディブロー。しかし,アゴのガードの甘さを突かれ,右の打ち終わりに横山のパンチを返された。

 横山はサウスポーのボクサーファイター。専修大でアマ経験がある。早川の勢いに押された面はあるが,打ち終わりに放つ右フック,左ストレートあるいは接近戦での左右アッパーを決めてポイントを上げた。これが勝因。地味だが,若さに任せて攻めまくる早川とは違う味を見せた。
 敗れたが,早川は西軍代表決定戦のMVPに恥じない実力を披露。右ファイタータイプで右ストレートにパンチ力があり,これにフォローする左アッパーもいい。18歳という若さに相応しい積極的な攻撃で印象に残る。アゴのガードが開く欠点がある。

採点結果 横山 早川
主審:吉田和敏 *** ***
副審:ビニー・マーチン 48 47
副審:中村勝彦 48 47
副審:杉山利夫 48 47
参考:MAOMIE 48 47


     ○横山:8戦7勝(2KO)1敗
     ●早川:5戦4勝(3KO)1敗

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:佐藤義朗

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                   2012年12月16日(日)    後楽園ホール
                 第59回全日本新人王決勝戦(スーパーフライ級)
                           5回戦
                  東軍代表    T   K  O    西軍代表
            ○   齋藤裕太   5回2分32秒   冨山智也   ●
                     (北澤) 115 lbs                   (蟹江) 114 1/2 lbs
             齋藤はMVPを受賞

 序盤からハードパンチャー同士のスリリングな展開が見られた。齋藤の右ストレートで冨山の膝が揺れる,今度はカウンターの左フックで齋藤がぐらつき,ここで冨山が攻勢に出る。
 2回も迫力ある打ち合いが続く。鼻血を流しながら右ストレート,左右フックをまとめる冨山。
 ここまでは冨山が打ち勝っていたが,3回に流れが変わった。左ジャブを小気味良く決める齋藤。形勢が決定的に齋藤に傾いたのは中盤。左アッパーがボディに決まり,苦しそうに後退する冨山。鼻からの出血も増して苦しくなった冨山は齋藤の右ストレートでバランスを崩した。
 そして5回,勝負所と見て両者ともに積極的に手を出す。しかし,ここで勢いの差が出た。齋藤の右ストレート,左フックで後退する冨山。チャンスと見て攻勢に出る齋藤。バッティングで露骨に顔をしかめるなど,冨山の弱気な表情を察知した齋藤がプレスを強める。右ストレートでぐらついた冨山をロープに詰めて,左右フックをまとめる。ロープにもたれてガードが取れなくなったところで杉山主審が試合をストップした。

 今大会で最も白熱した一戦。冨山の強打に耐えて冷静にチャンスを待った齋藤の作戦勝ちだろう。フットワークの良い右ボクサーファイターで,攻防のバランスに優れている。左ジャブをコンスタントに当て,ワンツー,左フックなどの決め手も豊富である。キャリアが浅い冨山の疲れを待ち,冷静に展開を読みながら戦ったことが奏功した。今大会のMVPに輝いたが,技能賞にも値する技巧が光った。
 冨山は4戦オールKO勝ちというハードパンチャーで右ストレート,左フックに威力がある。初回からこの右ストレートで齋藤を苦しめてリードした。しかし,バッティングや被弾で徐々に弱気な面を露呈してしまい,そこをつけ込まれたことが敗因。この辺はキャリア不足で対応力の差が出たと言える。

     主審:杉山利夫,副審:吉田和敏&福地勇治&中村勝彦
     ○齋藤:11戦7勝(6KO)3敗1分     ●冨山:5戦4勝(4KO)1敗
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤 翔

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                   2012年12月16日(日)    後楽園ホール
                第59回全日本新人王決勝戦(スーパーライト級)
                           5回戦
                  東軍代表    T   K  O    西軍代表
            ○   福地健人   2回1分47秒   小川浩一   ●
                     (角海老宝石) 140 lbs                 (ハラダ) 140 lbs
             福地は技能賞を受賞

 初回,ともに左ジャブで探り合う。福地は小刻みな足の動きから左ジャブ,右ストレート,右クロスを狙って前に出る。小川も左ジャブ,右ストレートで応戦するが,中盤,飛び込んで放った福地の左フックが決まる。
 2回,良く伸びる左ジャブを多用する福地。左ジャブ,右ストレートの交換になるが,ニュートラルコーナーに下がった福地の右の打ち終わりに合わせた小川の右ストレートが決まり,福地は腰から落ちてダウン(カウント8)。新人王戦の規定で4回戦ルールが適用されるとあって,もう一度ダウンを奪えばKOと勢い込んで攻め込む小川。これに応じて右ストレート,左フックの両者真っ向勝負。ここで福地のの左フックがドンピシャのタイミングでアゴに決まり,背中から落下した小川は後頭部をしたたか打ちつけてダウン。痛烈なダウンシーンに土屋主審は即座に試合をストップした。

 今大会最高のスリリングな逆転劇だった。福地は左ジャブ,ワンツーに伸びがある右ボクサーファイター。左ジャブを多用し,右ストレート,左フックを決める。パンチのタイミングに秀でたものがある。一度はダウンを喫したが,小川のアゴがガラ空きになったのを見逃さずにカウンターで沈めたのは見事。自身もアゴのガードが下がる欠点があるので要注意である。
 小川も右ボクサーファイターで左ジャブ,右ストレートを得意としている。ダウンを奪ってKOを意識したためか,アゴのガードが開いて真正面に立ってしまったことが災いした。

     主審:土屋末広,副審:安部和夫&福地勇治&中村勝彦
     ○福地:7戦6勝(6KO)1敗     ●小川:12戦8勝(4KO)3敗1分
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:藤田大介

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                 2012年12月16日(日)    後楽園ホール
                第59回全日本新人王決勝戦(ミドル級)
                         5回戦
               西軍代表     T   K  O     東軍代表
         ○   寛座隆司    4回2分01秒    入澤和彰   ●
                 (ハラダ) 159 1/4 lbs                   (ピストン堀口) 159 lbs

 静かな立ち上がりとなったが,2回に動きがあった。リング中央で両者突っ立ったままの打ち合い。入澤の左フックがクリーンヒットするが,寛座も右ストレート,左フックで攻勢に出る。終了間際,入澤の右ストレートがアゴに決まり,足がもつれた寛座はロープを背負ってピンチ。
 3回,入澤の右ストレート,左右フックにたじろぐ寛座。寛座も右ストレートで押し戻すが,終了間際,再び入澤の右ストレートが決まる。
 入澤がリードして迎えた4回,再び膠着状態になるが,中盤,真っ向からの激しい打合いが勃発し,危険な右ストレート,左フックが交錯する。ここで寛座の右ストレート,左フック,右ストレートの3発が炸裂。入澤はたまらず両膝から崩れ落ちる。ここで福地主審がノーカウントで試合をストップした。

 最重量級を飾る痛烈な幕切れとなった。寛座は右ファイタータイプで右ストレート,左フックに一発がある。スピードはなく,足の動きも鈍いが,パンチは破壊力十分。リードされていたが,3発のパンチで清算した。チャンスにまとめて打てるのも強味である。その反面,ガードの甘さと棒立ちのまま正面に立つ欠点がある。
 入澤は右ファイタータイプで,こちらも右ストレート,左フックにパンチ力がある。いいところまでリードしながら無理な打合いに持ち込んで墓穴を掘った。3回,効いている寛座に対して間を置いて回復させてしまったことが悔やまれる。

     主審:福地勇治,副審:土屋末広&安部和夫&ビニー・マーチン
     ○寛座:6戦5勝(4KO)1敗     ●入澤:10戦5勝(4KO)5敗
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:藤田大介

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                      2012年12月16日(日)    後楽園ホール
                               4回戦
                日本ヘビー級(ノーランク)   T   K  O   日本ヘビー級(ノーランク)
              ○   大和藤中     2回2分13秒     マサ竹蔵   ●
                       (金子) 230 lbs                        (グリーンツダ) 214 1/2 lbs

 初回,藤中が左右フックで積極的に攻める。竹蔵は左右に動きながら左ジャブ,右ストレート。
 2回,竹蔵がいい攻撃を見せた。足で間合いを取り,藤中の出バナに左ジャブから右アッパーをクリーンヒット。藤中は鼻から出血。ここで竹蔵の左アッパーがローブローとなって一時中断し,藤中に休息が与えられた。再開直後から接近戦での打ち合いになる。左フックでぐらついた竹蔵をロープに詰めて一気に攻勢に出る藤中。動きが取れなくなった竹蔵のアゴに渾身の右ストレート。これがまともに炸裂し,竹蔵はロープ際で上体をねじるように崩れ落ち,深々と沈む。杉山主審は迷わずノーカウントで試合をストップした。

 全日本新人王決勝戦のオープン戦として行われたヘビー級のカード。他の格闘技からの参入を促すという趣旨であり,非常に有意義な企画である。
 衝撃的なワンパンチTKOで度肝を抜いた藤中は角界出身。貴乃花部屋で序二段という異色の経歴を持つ。左右フックに一発がある右ファイタータイプ。ズングリした体型だが筋肉質で,振るパンチには非常に迫力がある。攻撃が直線的でやや単調になる欠点がある。
 竹蔵はキックボクシングの出身。足があり,左右に動きながら左ジャブを突く器用なボクシングを見せる。左ジャブを突きながら相手の出バナに右アッパーを突き上げるうまさを見せたが,藤中の一発に沈んだ。

     主審:杉山利夫,副審:吉田和敏&中村勝彦&安部和夫
     ○藤中:6戦3勝(1KO)3敗     ●竹蔵:6戦3勝(1KO)3敗
     放送:G+     解説:なし     実況:藤田大介

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                     2012年12月22日(土)    神戸市立中央体育館
                               10回戦
                   WBC世界フェザー級6位       WBC世界S・バンタム級18位
                ○   長谷川穂積    判 定    アルツロ・サントス   ●
                          (真正) 123 1/4 lbs               (メキシコ) 122 1/4 lbs

 左の長谷川,右のサントス。ともにジャブを小刻みに突いて牽制しながら立ち上がる。3回に入ると長谷川がワンツーを上下に放ってリズムを掴んだ。4回には長谷川の左ストレートからボディへの右フックが決まる。サントスは左右フックで反撃に出るが,ロープを背にした長谷川の左フックがカウンターになり,一瞬腰が落ちる場面があった。
 7回はサントスが得意の打ち合いで左右フックを振ったが,9回は長谷川が見せ場を作る。誘うようにロープ際に下がって左右フックを返す長谷川。終盤には左右フックの連打で猛然と追い上げる。やや効いたサントスは後退。
 10回,激しくパンチを応酬する両者。ともに正確さがなく,決め手を欠いた。

 しぶといサントスに手を焼く場面もあった長谷川だが,まずまずの試合内容。スーパーバンタム級に照準を合わせ,いろいろなことを試そうとする意図が窺えた。さすがに全盛時のスピードはないが,その分をテクニックでどれだけカバーできるかがポイントになるだろう。
 サントスは北京五輪でベスト8という実積を持つ。アマチュア出身らしからぬ好戦的な右ファイタ−タイプ。旺盛なファイティングスピリットを前面に押し出し,左右フックの連打で攻め込むのが得意の攻撃パターン。

採点結果 長谷川 サントス
主審:野田昌宏 *** ***
副審:川上淳 98 94
副審:北村信行 97 95
副審:原田武夫 98 93
参考:MAOMIE 98 93


     ○長谷川:35戦31勝(13KO)4敗
     ●サントス:15戦12勝(4KO)3敗

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:鈴木健

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                      2012年12月22日(土)    神戸市立中央体育館
                                  12回戦
                   WBC世界バンタム級1位    T   K  O     WBC世界バンタム級3位
               ○   マルコム・ツニャカオ     7回2分10秒     クリスチャン・エスキベル   ●
                           (真正) 117 1/2 lbs                          (メキシコ) 117 1/2 lbs

 右ジャブを突いて間合いを取り,ロングレンジから左ストレートを狙うツニャカオ。エスキベルはベタ足でじりじりと迫り,右の強打を打ち込むチャンスを窺う。
 4回,フェイントをかけてボディに左ストレートを打ち込むツニャカオ。エスキベルは右ストレートを狙うが,カウンターを警戒して思うように前に出られない。
 5回開始早々,メンドサ主審が試合を中断し,エスキベルに減点1を課した。4回にツニャカオがバッティングで左頬を負傷したのに伴い,WBCルールを適用したもの。
 7回,優勢のうちに進めていたツニャカオが爆発力を見せた。中盤,前に出たエスキベルのアゴに右アッパーがヒット。これでぐらついたところに一気に襲い掛かるツニャカオ。青コーナーに詰めて攻勢。右フックから左ストレートが決まり,崩れ落ちるエスキベル。上体を起こしかけたが立ち上がれず,メンドサ主審がカウントの途中で試合をストップした。

 WBC世界バンタム級挑戦者決定戦と銘打って行われた一戦。ツニャカオが鮮やかな速攻でエスキベルを沈めた。右ジャブで間合いを取り,ロングレンジからの左ストレート,フックを上下に打ち込んで序盤からリードした。フィニッシュの突破口となったのはアゴに突き上げた右アッパー。意表を突くパンチでぐらつかせると,怒涛の攻めで斬って落とした。サウスポーのハイレベルなテクニシャンで,スピードは35歳になっても衰えていない。
 エスキベルは右ファイタータイプ。ベタ足でスピードはないが,右ストレート,フックが強い。昨年11月に山中慎介(帝拳)と空位の王座を争い,11回TKOで敗れている。ツニャカオとのスピードの差は歴然で,間合いを取られたことが響いた。

     主審:デビッド・メンドサ(米国),副審:リン・ジュンバエ(韓国)&シン・キュンハ(韓国)&ルー・モレット(米国)
     ○ツニャカオ:37戦32勝(20KO)2敗3分     ●エスキベル:29戦25勝(18KO)4敗
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:尾山憲一

※ 5回,WBCルールによりエスキベルは減点1 = 偶然のバッティングで一方の選手が負傷した場合,負傷していない他方の選手に減点1を課す。

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             2012年12月31日(月)    大阪府立体育会館(ボディメーカーコロシアム)
                      WBA世界ライトフライ級王座決定12回戦
                 WBA世界L・フライ級2位  T   K  O    WBA世界L・フライ級5位
                ○  井岡一翔     6回2分50秒     ホセ・ロドリゲス   ●
                         (井岡) 108 lbs                         (メキシコ) 108 lbs
                                            前WBA世界L・フライ級暫定チャンピオン

 開始早々から鋭い左ジャブを突いて前に出る井岡。ワンツー,ボディへの右フック,左アッパーでさらにプレスを強める。中盤,右アッパーから脇腹に左フックを打ち込まれたロドリゲスは早くも腰から落ちてダウン(カウント8)。
 2回以降も井岡の優位は動かない。井岡は上下への左ジャブを丹念に突く。ロドリゲスの右ストレートに合わせ,すかさず右ストレート,左フックを打ち込む井岡。
 4回,正面から左ジャブ,右ストレートの応酬となる。ロドリゲスも右ストレート,左アッパー,フックを返すが,井岡は左ジャブでプレスをかけ,右ストレート,終盤には左アッパーのボディブロー。
 5回,井岡は右ストレート,ボディへの左右アッパー。ロドリゲスの左フックが飛んでくるが,構わずプレスをかける。終盤,さらに井岡の手数が増し,ロドリゲスに弱気な表情が浮かぶ。
 6回,ロープに詰めて右ストレート,左アッパーを浴びせる井岡。上下に散らされたロドリゲスはもはや前に出られない。ワンツーがアゴに決まり,ロドリゲスはワンテンポ遅れて両膝から崩れ落ちる(カウント9)。頭を振りながら辛うじて立ち上がったが,すぐにつかまる。右ストレートで仰向けに2度目のダウン。プラヤドサブ主審がすぐにストップ。ロープ際で倒れたまましばらく立ち上がれないほどのダメージだった。

 井岡が11戦目で2階級制覇という偉業を達成した。ロドリゲスはレベルの低い相手ではないが,それを全く問題にしない圧巻のTKO勝利。相手のパンチが良く見えており,攻撃に合わせて放つ右ストレート,左右アッパーが非常に効果的。開始早々から鋭い左ジャブでプレスをかけ続け,まさに相手を呑んでかかった。一階級上げて本来のウェイトに戻したことで,動きに鋭さが増していた。上下に散らすパンチの切れ,スピード,タイミング,気迫のどれもが図抜けている。上下にパンチを散らし,見事の一語に尽きる。今後どこまで強くなるか楽しみ。
 ロドリゲスは右ボクサーファイターで右ストレート,左フックを得意としている。パンチ力はさほどではないが,スピードはそこそこでレベルは低くない。ただ,攻防の組み立てが比較的単純で正直な印象。井岡に動きを読まれて攻撃の度に鋭いパンチを返され,どうすることもできないまま敗れた。

5回までの採点 井岡 ロドリゲス
主審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) *** ***
副審:セルジオ・カイズ(米国) 49 45
副審:レビ・マルチネス(米国) 49 45
副審:ユー・ワンス(韓国) 49 45
参考:MAOMIE 50 44


     ○井岡:11戦11勝(7KO)
     ●ロドリゲス:30戦28勝(17KO)2敗

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&内藤大助
     実況:伊藤隆佑

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            2012年12月31日(月)    大阪府立体育会館(ボディメーカーコロシアム)
                      WBA世界ミニマム級王座決定12回戦
                  WBA世界ミニマム級2位           WBA世界ミニマム級4位
                ○   宮崎 亮     判 定     ポンサワン・ポープラムック   ●
                        (井岡) 104 3/4 lbs                     (タイ) 104 3/4 lbs

 宮崎が序盤からスピードの差を見せた。良く見て左ジャブ,フック,アッパーを多用する。2回,ロープを背にポンサワンの出バナに左フックのカウンターをヒット。
 3回,再びカウンターの左フックが決まり,ポンサワンの動きが止まる。宮崎はさらに出バナに右アッパーをヒット。
 4回はポンサワンが右ストレート,左右アッパーのボディブローで執拗に前進。中盤には右ストレートのカウンターが決まり,宮崎の膝が落ちてピンチを迎える場面が見られた。5回に入るとポンサワンのプレスが強さを増した。
 6回は宮崎がポンサワンの攻撃の切れ目を突くように左ジャブから左右フック,アッパーを上下に返すが,7・8回には足が止まり,ポンサワンの執拗な右ストレート,左右フックを許す。
 しかし,9回には再び宮崎の足がしっかり動き始める。動きながらポンサワンを迎え撃ち,左フック,アッパーを返す。
 10回序盤,ブレイク後の加撃により,ポンサワンは減点される。さらにバッティングで左目上をカットしたポンサワンはドクターチェックを受けた。
 勝負を決定的に分けたのは終盤の展開だった。宮崎にとって11回はこの試合最大の見せ場となった。前に出て来るポンサワンのアゴに左アッパーからの左フックが決まり,動きが止まって棒立ち。KOチャンスと見た宮崎が攻勢に出る。左アッパー,右ストレートで動きが鈍ったポンサワンをロープに詰めて再び攻勢に出る宮崎。
 12回,ポンサワンの左目上の傷が深くなり,ドクターチェックのために中断。再開後,フェイント気味の左アッパーからの左フックがアゴに決まり,ポンサワンは大きくバランスを崩す。宮崎は最後までスピードと動きが衰えず,勝利を呼び込んだ。

 宮崎が激闘を制して悲願の世界タイトルを奪取した。執拗に攻めるポンサワンは一筋縄では行かない相手だが,フットワークとボディワークでかわしながら,隙を突くようにパンチを返し続けたことが勝因。ときおり足が止まってポンサワンの攻撃を許す場面があったが,その都度軌道修正したことが良かった。
 元王者ポンサワンは八重樫東(大橋)に奪われた王座の奪回を狙い,最後まで異常なほどの執念を見せた。無表情で執拗に迫る攻撃は不気味そのもの。宮崎の足の動きを止めるべく,ボディに的を絞って仕掛けた攻撃が印象に残る。

採点結果 宮崎 ポンサワン
主審:ブラッド・ボカレ(豪州) *** ***
副審:セルジオ・カイズ(米国) 116 111
副審:レビ・マルチネス(米国) 113 114
副審:ユー・ワンス(韓国) 116 112
参考:MAOMIE 115 112


     ○宮崎:21戦18勝(10KO)3分
     ●ポンサワン:33戦27勝(17KO)5敗1分

     放送:TBS
     解説:内藤大助
     実況:杉山真也

※ 第10ラウンド,ブレイクの指示に反した加撃によってポンサワンは減点1。

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               2012年12月31日(月)    大阪府立体育会館(ボディメーカーコロシアム)
                         東洋太平洋ヘビー級王座決定12回戦
                   東洋太平洋ヘビー級1位  T   K   O   東洋太平洋ヘビー級2位
                ○   ソロモン・ハウモノ    5回0分57秒    藤本京太郎   ●
                           (豪州) 240 3/4 lbs                     (角海老宝石) 228 1/4 lbs
                                                  WBC14位

 開始早々から巨体を軽やかに揺すってハウモノが迫る。藤本は打ち合いを避けるように左右に動く。
 3回,ハウモノがプレスを強める。ロープを背にした藤本に右フック,ボディへの左アッパーを打ち込むハウモノ。ド迫力に委縮した藤本は動き回るのに忙しく,攻撃の糸口が掴めない。4回,ロープを背負った藤本は右ストレートのカウンターを返すが,ハウモノのプレスが厳しい。
 5回,重い左右フックで攻めるハウモノ。藤本はロープを背負ってクリンチに出る。ニュートラルコーナーに詰まり,アゴに右ストレートを一撃された藤本はロープ際で腰から崩れ落ちる(カウント8)。立ち上がったが,朦朧として足元も怪しい。辛うじて再開となったが,再びロープに詰まったところで右ストレートがまともにアゴを捉える。ウェイトが十分に乗った強烈なカウンターを直撃され,意識が飛んだ藤本の体がロープ伝いにズルズルと滑り落ちたところで原田主審が即座に試合をストップした。

 K−1から転身し,世界ヘビー級14位に名を連ねた藤本。力の差は如何ともし難く,ハウモノの圧倒的なパワーの前に成す術もなく粉砕された。巨体に似合わぬ軽やかさで迫るハウモノのド迫力に最初から縮み上がってしまい,逃げるのが精一杯という印象だった。世界の壁の厚さは想像以上。敗因は作戦がどうこうという問題ではなく,力の差以外の何物でもなかった。
 ハウモノは巨漢の右ファイター。大きな体とは裏腹にスピードがあり,パンチにも動きにも切れがある。相手の逃げ道を塞ぐようなフットワークでどんどんロープ際に追い詰める攻撃が光る。まさに鶏を追い込むような追い詰め方である。相手の左ジャブを巧みに捌くパリーイングも印象に残る。圧巻の右強打に加えてテクニックも兼ね備えており,レベルの高さを見せた。

4回までの採点 ハウモノ 藤本
主審:原田武夫 *** ***
副審:フランク・ハードレー(豪州) 39 37
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 39 37
副審:野田昌宏 40 38
参考:MAOMIE 40 37


     ○ハウモノ:23戦20勝(18KO)1敗2分
     ●藤本:6戦5勝(3KO)1敗

     放送:TBS
     解説:内藤大助
     実況:新夕悦男

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                   2012年12月31日(月)    大田区総合体育館
                   WBA世界スーパーフェザー級王座統一12回戦
                 正規チャンピオン    T   K  O     暫定チャンピオン
             ○   内山高志    8回3分00秒    ブライアン・バスケス   ●
                      (ワタナベ) 129 3/4 lbs                    (コスタリカ) 130 lbs

 初回,内山は左ジャブでプレスをかけ,右ストレートをヒット。バスケスは慎重な動きながらも好調なところを見せる。2回には下がりながら機を見て右ストレートから思い切った左アッパーのボディブローを放つ。
 バスケスのスピードを見て取った内山は3回,左アッパーのボディブロー,右ストレート,フックを上下に散らして動きを止めにかかる。5回,左アッパーのボディブローが効いたバスケスは後退。内山はロープに詰めて右ストレートをヒット。左アッパーのボディブローが数を増し,右アッパーもボディを捉えた。ボディブローを嫌うバスケスはボディを打たれまいと左にスイッチして内山の左アッパーを避ける場面が多くなった。内山のピッチが上がる。
 6回,内山の左アッパーのダブルがボディに。嫌な表情を浮かべて後退したバスケスはスピードが落ちる。終盤,ロープに詰めて右ストレートを浴びせる内山。
 7回,内山はときおり打ち気に出るバスケスのボディにカウンターの左アッパーを打ち込む。スピーディな動きを見せていたバスケスもさすがに動きが鈍る。終了間際,バスケスをロープに詰めて強烈なボディ打ちを見せる内山。ここでも左にスイッチして左ボディブローをかわそうとするバスケスの姿があった。
 8回,左アッパーのボディブローで痛めつける内山。2分20秒,左フックでぐらつかせたところから内山の厳しい攻めが始まった。ロープに詰めて一気に攻勢に出る内山。ワンツー,左右フックでロープに詰まったバスケスは防戦一方。右ストレートでぐらついたバスケスが後退したところでカイズ主審が試合をストップした。

 内山が堂々たる横綱相撲で6度目の防衛と王座統一を飾った。まさに2012年の締め括りに相応しい盤石の試合内容で,日本のエースとしての貫録十分。スピードもパンチ力もハイレベルな侮れない相手だったが,落ち着いて下から攻め上げて動きを止めたことが奏功した。左アッパーのボディブローが光る。来年はさらなる飛躍が期待できる。強敵バスケスを見事に仕留め,さらに評価が上がることは間違いない。
 バスケスは右ボクサーファイター。体全体のバネに恵まれ,右ストレート,左フック,アッパーにスピードがあるテクニシャンでパンチ力も十分。フットワークも良く,暫定王者の実力を十分に見せた。しかし,ボディにパンチを集められ,動きを封じられたことが響いた。

7回までの採点 内山 バスケス
主審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) *** ***
副審:スタンレー・クリストドーロー(南アフリカ) 68 65
副審:シルベストレ・アバインザ(比国) 69 64
副審:カルロス・スクレ(米国) 70 63
参考:MAOMIE 69 64


     ○内山:20戦19勝(16KO)1分
     ●バスケス:30戦29勝(15KO)1敗

     放送:テレビ東京
     解説:畑山隆則&西岡利晃
     実況:斉藤一也

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                     2012年12月31日(月)    大田区総合体育館
                     WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級5位)
                ○   佐藤洋太    判 定    赤穂 亮   ●
                           (協栄) 115 lbs              (横浜光) 115 lbs

 距離を取る佐藤がロングレンジから左ジャブ,右ストレートを飛ばし,初回から主導権を握った。打ち合いに持ち込みたい赤穂だが,パンチは届かない。
 3回,佐藤のワンツーが伸びる。赤穂も左フックを返すが,タイミングの良い佐藤の左ジャブが再三ヒット。この左ジャブを外さなければドアが開かないが,赤穂のパンチは空を切る。
 赤穂は5回にバッティングで左目上をカットするが,ボディに左アッパーをヒット。この回は赤穂が距離を詰めて右アッパー,左フックでボディを攻めた。6回,佐藤は左ジャブを多用。赤穂は佐藤の有効打で右目上もカット。7回,赤穂はロープに詰めて左アッパー,右ストレートを浴びせる。この回も赤穂。
 果敢な攻撃を仕掛けて中盤に見せ場を作った赤穂だが,後半は再び佐藤が主導権を握った。素早いフットワークに追随できない赤穂。そこにタイミングの良い佐藤の左ジャブ,ワンツーが飛ぶ。9回には自らニュートラルコーナーに下がり,赤穂に振らせる余裕を見せる佐藤。
 10・11回,赤穂は激しく詰め寄るが,佐藤のフットワークと左ジャブに阻まれる。場内の照明が消えるアクシンデントが発生する中での12回,スポットライトだけで戦う両者。赤穂の左フックがヒット。

 スピードと左ジャブで赤穂の出バナを叩いた佐藤が大差の判定で2度目の防衛に成功。激しい打ち合いに終始したが,距離は一貫して佐藤が制しており,ほぼ完勝と言える。アウトボクサーとしての持ち味が存分に出た試合内容である。今後内山高志,井岡一翔とともに日本ボクシング界の中核を形成する王者に成長することが期待される。
 赤穂は強打の右ファイタータイプ。気の強さを前面に出した好戦的なスタイルを持ち味としている。いつも以上に激しく攻め込んだが,佐藤のテクニックにかわされた。ときおりいいパンチが決まったが,後続打を封じられたことが敗因。攻撃しようとする出バナを叩かれたことが響いた。佐藤を挑発する試合前の言動とは裏腹にフェアな試合態度が光り,非常に好感が持てる。

採点結果 佐藤 赤穂
主審:福地勇治 *** ***
副審:キム・チャンス(韓国) 117 112
副審:ファン・カルロス・ペラーヨ(メキシコ) 118 110
副審:土屋末広 117 111
参考:MAOMIE 117 111


     ○佐藤:29戦26勝(12KO)2敗
     ●赤穂:22戦19勝(12KO)1敗

     放送:テレビ東京
     解説:畑山隆則&坂田健史
     実況:島田弘久

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                      2012年12月31日(月)    大田区総合体育館
                      WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(同級8位)   K      O       チャンピオン
                ○   河野公平    4回2分08秒   テーパリット・ゴーキャットジム   ●
                          (ワタナベ) 115 lbs                          (タイ) 114 1/4 lbs

 初回,河野は左ジャブ,右ストレートから。左ジャブを突いて前に出るテーパリットは左アッパー,右フックをボディに。2分過ぎ,河野の小さな右フックがカウンターになり,テーパリットがバランスを崩す場面が見られた。
 2回,テーパリットはガードを低くした構えから左ジャブを打って前に出る。河野は右フックを返すが,後半はテーパリットが左ジャブ,右ストレート,左フックで先手を取ってリードする。3回,テーパリットは左アッパーのボディブロー。河野はすぐに右アッパーをヒット。予断を許さない展開が続くが,テーパリットは良く見て左ジャブ,右フック,ワンツーを先に打ってリードを奪う。後手に回った河野はリズムが良くない。
 テーパリットのペースに傾きかけた4回,劇的な場面が用意されていた。55秒,左アッパーを打とうとしたテーパリットのアゴに見事な左フックが炸裂。この一発でテーパリットは遭えなく前に落ちてダウン(カウント8)。千載一遇の好機に色めき立つ河野。前にも増した激しい打ち合いになるが,右フックで2度目のダウン。ここが勝負所とみた河野は一気に加速。最後はワンツーの嵐が注がれ,テーパリットはロープ際に崩れ落ちて万事休す。

 河野が劇的なKO勝ちで悲願の王座奪取を飾った。日本人相手に世界戦で3連勝というテーパリットを沈めての価値ある勝利である。先手を取られ,悪いリズムで迎えた4回,絶妙なタイミングの左カウンターで一気に活路を開いた。雑な攻撃でミスブローを繰り返す欠点があるが,それをどれだけ克服できるかが今後の課題。今夜は最初のダウンを奪ってからの詰めも見事だった。
 テーパリットは4度目の防衛に失敗。左ジャブをコンスタントに出してワンツー,ボデイへの左右フックなどで先手を取ってリードしたが,ガードの低さが致命傷となった。

3回までの採点 河野 テーパリット
主審:スタンレー・クリストドーロー(南アフリカ) *** ***
副審:ラウル・カイズ・ジュニア(米国) 28 29
副審:シルベストレ・アバインザ(比国) 28 29
副審:カルロス・スクレ(米国) 27 30
参考:MAOMIE 28 29


     ○河野:35戦28勝(11KO)7敗
     ●テーパリット:24戦21勝(13KO)3敗

     放送:テレビ東京
     解説:坂田健史&西岡利晃
     実況:増田和也

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