熱戦譜〜2012年11月の試合から


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試合日 試合 結果
2012.11.03  WBC世界バンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 山中慎介  KO7R  トマス・ロハス
2012.11.03  WBC世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 五十嵐俊幸  判定  ネストール・ナルバエス
2012.11.04  5回戦(ライトフライ級決勝)
 第69回東日本新人王戦
 横山隆司  判定  藤井貴博
2012.11.04  5回戦(スーパーフライ級決勝)
 第69回東日本新人王戦
 齋藤裕太  KO1R  山口祥之
2012.11.04  5回戦(スーパーフェザー級決勝)
 第69回東日本新人王戦
 柳 達也  判定  太田啓介
2012.11.04  5回戦(ミドル級決勝)
 第69回東日本新人王戦
 入澤和彰  TKO3R  横田知之
2012.11.14 10回戦  下田昭文  TKO9R  ウーゴ・パルティダ
2012.11.14 10回戦  小原佳太  TKO8R  外園隼人
2012.11.14 8回戦  佐々木基樹  KO1R  フランス・ヤランガ
10 2012.11.18  東洋太平洋スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 小國以載  判定  ロリ・ガスカ
11 2012.11.18 8回戦  福原寛人  KO3R  ロベルト・ゴンザレス

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                     2012年11月3日(土)    ゼビオアリーナ仙台
                      WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン     K      O   挑戦者(同級7位)
               ○   山中慎介    7回0分36秒    トマス・ロハス   ●
                          (帝拳) 118 lbs                     (メキシコ) 117 1/2 lbs

 初回終盤,バッティングでひるむロハス。すかさず攻勢に出た山中の右フックでロハスのアゴが上がる。ロハスもパンチを返すが,バランスを崩して空を切る。
 2回,早くも焦りの色が見えるロハス。山中の右フックでロハスの腰が落ちる。
 5回,左ストレートから返した右フックが決まる。徐々に山中のパンチのタイミングが合い始める。6回,ロハスの左ストレートがヒット。しかし中盤,鮮やかなワンツーがアゴに決まり,腰が落ちてダウン寸前のロハス。ロハスも必死に応戦するが,バランスが悪い。
 7回,劣勢のロハスは右ジャブを突いて立て直しを図る。しかし,ワンツーでぐらついたところに右アッパーを受けて棒立ちになる。さらにガラ空きになったアゴに絶妙な左ストレートが炸裂。強烈なパンチを打ち込まれたロハスはその場でグシャッと潰れるように落下し,うつ伏せ。あまりの凄絶なダウンにロハス陣営がなだれ込み,試合が終わった。

 山中,衝撃のKOで2度目の防衛に成功。難敵ロハスを沈めた価値ある勝利である。苦戦が予想されたが,序盤から右ジャブが冴え,自慢の左ストレートも徐々にタイミングが合ってきた。フィニッシュの強打爆発は圧巻。今年4月のビック・ダルチニャン(豪州)に続くビッグネームを制したことにより,さらに評価が高まった。西岡利晃(帝拳)がリングを去った今,日本ボクシング界を背負う屋台骨への成長が期待される。
 ロハスは元世界スーパーフライ級王者。過去2度の来日で河野公平(ワタナベ)名城信男(六島)を破り,実力は証明済み。サウスポーのボクサータイプで,フットワークと変わり身の速さを強味にしている。広いスタンスと深い懐が特徴で変則的な動きも見せる。欠点はスタミナに不安があることで,しばしば後半に失速する傾向がある。序盤から左ストレート,フックを振って迫ったが,バランスが崩れてアゴが上がる欠点が出た。

回までの採点 山中 ロハス
主審:マイク・グリフィン(カナダ) *** ***
副審:マキシモ・デ・ルカ(米国) 59 55
副審:デュアン・フォード(米国) 58 56
副審:リン・ジュンバエ(韓国) 59 55
参考:MAOMIE 59 55


     ○山中:19戦17勝(12KO)2分
     ●ロハス:55戦39勝(26KO)14敗1分1無効試合

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&浜田剛史     ゲスト:西岡利晃
     実況:高柳謙一

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                    2012年11月3日(土)    ゼビオアリーナ仙台
                      WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン              挑戦者(同級7位)
               ○   五十嵐俊幸    判 定    ネストール・ナルバエス   ●
                         (帝拳) 112 lbs                 (アルゼンチン) 111 1/2 lbs

 初回から五十嵐が主導権を握った。前に出るナルバエスを迎え撃ち,左アッパー,左右フックのボディブロー。ナルバエスは早くも左目上をカット(五十嵐の有効打)。3回までは五十嵐のスピーディなパンチが回転し,リードを奪う。
 4回,五十嵐はバッティングで減点される。終盤にはナルバエスの右ストレートをもらう。
 5回,再び五十嵐がスピーディなパンチでリード。左アッパーのボディブローが効いて動きが鈍いナルバエス。6回中盤,五十嵐が連打で攻勢に出る。ややナーバスになったナルバエスは盛んにバッティングをガルシア主審にアピールする。7回,五十嵐のワンツー,左右フックに追い込まれたナルバエスは思うようにならず,またもやバッティングをアピールして気を抜く場面を見せた。
 しかし,終盤はナルバエスが粘りを見せる。9回,五十嵐は左右フックのボディブローを見舞うが,正面に立って再三ナルバエスの右ストレートを受けた。10回にもナルバエスの右ストレートをもらう場面が目立つ五十嵐。
 11回,五十嵐は左ストレートでバランスを崩したナルバエスをロープに詰めて攻勢。しかし,後半は逆に執拗に食い下がるナルバエスの右ストレートに悩まされた。足でかわすが,見栄えが悪い。五十嵐はバッティングで左目上をカット。ここでWBCルールにより,ナルバエスは減点された。
 12回も勝負に出たナルバエスのラウンド。かわそうとする五十嵐だが,右ストレートをもらう。

 五十嵐,辛くも初防衛に成功。スピーディなコンビネーションブローで序盤に主導権を握って快勝かと思われたが,終盤に追い込まれたのは頂けない。執拗に出るナルバエスに対して回り込むことをせず,正面に立ってしまったことが苦戦の原因。下がったり,ウィービング,ダッキングだけでかわすのは難しい。ボディ攻撃で動きを止めたのは良かったが,ナルバエスにパンチ力があれば危ないところだった。
 ナルバエスは右ファイタータイプで,現WBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエスの実弟である。ベタ足でスピードはないが,右ストレートを再三ヒットして五十嵐を苦しめた。しかし,スピードに追随できず,バッティングをアピールして主審に助けを求める場面が再三見られ,弱気な面が目立った。

採点結果 五十嵐 ナルバエス
主審:グアダルペ・ガルシア(メキシコ) *** ***
副審:マキシモ・デ・ルカ(米国) 114 112
副審:デュアン・フォード(米国) 114 112
副審:リン・ジュンバエ(韓国) 113 113
参考:MAOMIE 114 113


     ○五十嵐:19戦17勝(10KO)1敗1分
     ●ナルバエス:23戦19勝(9KO)1敗2分1無効試合

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&浜田剛史     ゲスト:西岡利晃
     実況:高柳謙一

※ 第4ラウンド,バッティングにより五十嵐は減点1。
※ 第11ラウンドのバッティングによる五十嵐の負傷により,ナルバエスは減点1(WBCルール)。

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                 2012年11月4日(日)    後楽園ホール
               第69回東日本新人王決勝戦(ライトフライ級)
                          5回戦
              日本L・フライ級(ノーランク)       日本L・フライ級(ノーランク)
            ○   横山隆司    判 定    藤井貴博   ●
                    (ワールドスポーツ) 108 lbs            (金子) 108 lbs
            横山は敢闘賞を受賞

 同型のサウスポー同士。藤井の右フックがヒットするが,横山も前に出て左右アッパーのボディ連打で迫る。終了間際,横山の左ストレートが決まる。3回1分過ぎ,横山が左アッパーをアゴに見舞う。これが効いてロープを背負った藤井に対し,横山は左右フック,左ストレートで一気にラッシュ。
 しかし,4回は藤井が盛り返した。打ち疲れを見せて手数が減った横山を追い込んでいく。左右アッパーのボディブロー,左ストレートで迫る藤井。横山はやや打ち負けている。
 5回,激しい打ち合いが続く。藤井は接近して左右アッパーのボディ連打。横山は左ストレート,右フックで応戦し,ともに譲らないまま終了ゴングを聞いた。

 激しい打撃戦の末,横山が打ち勝った。サウスポーのボクサーファイターで左右アッパー,左ストレートの連打を得意としている。パンチ力はないが,手数で押す攻撃が持ち味。終盤に打ち疲れが出て攻め込まれたことは反省点。
 藤井は現役の日体大の学生ボクサー。こちらもサウスポーのボクサーファイターで左右アッパーのボディブロー,左ストレートを得意としている。パンチ力はないが,旺盛な手数が売り物。後半に追い上げたが,前半に横山に先手を取られたことが響いた。

採点結果 横山 藤井
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:杉山利夫 49 47
副審:安部和夫 49 47
副審:中村勝彦 48 47
参考:MAOMIE 49 47


     ○横山:7戦6勝(2KO)1敗
     ●藤井:7戦4勝(1KO)2敗1分

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:山本紘之

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                    2012年11月4日(日)    後楽園ホール
                 第69回東日本新人王決勝戦(スーパーフライ級)
                             5回戦
              日本S・フライ級(ノーランク)  K      O   日本S・フライ級(ノーランク)
            ○   齋藤裕太     1回1分50秒      山口祥之   ●
                     (北澤) 115 lbs                           (RK蒲田) 115 lbs
             齋藤はMVPを受賞               山口祥之=やまぐち・よしゆき

 長身痩躯の山口が左ジャブを放って好調な滑り出しを見せた。齋藤もスピーディな左ジャブからプレスをかけ,右ストレートを狙う。1分15秒,齋藤の鮮やかなワンツーがアゴを捉え,山口は腰から落ちてダウン(カウント8)。これは再開に応じたが,齋藤が冷静さを保ちながらも一気にスパート。右フックでバランスを崩す山口を左フック,右ストレートで追撃する齋藤。ロープを背負い,右ストレートで膝が揺れたところで杉山主審が割って入った。

 齋藤がMVPに相応しい鮮やかな速攻で東日本新人王のタイトルを手にした。バランスの良い右ボクサーファイターで左ジャブ,ワンツー,左フックを武器としている。スピードがあってシャープなパンチが最大の特徴。ダウンを奪ったワンツーはタイミングも切れも申し分ない。その後の詰めも冷静さを失っておらず,見事。アゴのガードが下がることがあるが,これは要注意。いずれにせよ,今後が楽しみな逸材である。
 山口はこのクラスでは破格の176cmという上背を誇る右ボクサータイプで鋭い左ジャブ,右ストレートを武器としている。立ち上がりから左ジャブを突いて好調なところを見せたが,アゴのガードが下がったところにワンツーを打ち込まれた。

     主審:杉山利夫,副審:吉田和敏&福地勇治&ビニー・マーチン
     ○齋藤:10戦6勝(5KO)3敗1分     ●山口:10戦5勝(3KO)4敗1分
     放送:G+     解説:飯田覚士     実況:安藤翔

※ 新人王戦規定 = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                 2012年11月4日(日)    後楽園ホール
              第69回東日本新人王決勝戦(スーパーフェザー級)
                          5回戦
              日本S・フェザー級(ノーランク)      日本S・フェザー級(ノーランク)
            ○   柳 達也     判 定     太田啓介   ●
                     (伴流) 130 lbs               (レパード玉熊) 130 lbs
             柳は技能賞を受賞

 初回,太田が小刻みな動きから左ジャブを突いて前に出る。柳は落ち着いて右アッパーを浴びせ,左にスイッチして右アッパー,左ストレートで攻勢に出る。2・3回も柳が左構えから太田の隙を突くように左右アッパー,ストレートを浴びせて優勢に進めた。
 4回,太田は左目尻をカット(柳の有効打による傷)。しかし,柳にも打ち疲れが見え,手数が減った。5回,必死に手を出す太田。柳はこれを上体の動きでかわす。柳は左構えからの左右アッパー,ストレートを浴びせて最後まで優位に戦った。

 柳のワンサイドゲーム。太田の攻撃の切れ目や空いたところに巧みなパンチをヒットするうまさが目立った。右ボクサーファイターだが,頻繁にサウスポーにスイッチする。変則的な動きから放つ左右アッパー,ストレートの打ち方は良くないが,相手を良く見て打っている。終盤に手数が減ったことは反省点である。
 太田は右ボクサーファイター。左ジャブ,右ストレートで果敢に攻めたが,動きを読まれてかわされ,そこにパンチを受ける場面の繰り返しとなった。

採点結果 太田
主審:吉田和敏 *** ***
副審:安部和夫 50 45
副審:ビニー・マーチン 50 45
副審:杉山利夫 50 45
参考:MAOMIE 50 45


     ○柳:6戦6勝(3KO)
     ●太田:12戦7勝(1KO)5敗

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:辻岡義堂

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                   2012年11月4日(日)    後楽園ホール
                  第69回東日本新人王決勝戦(ミドル級)
                             5回戦
                日本ミドル級(ノーランク)  T   K  O  日本ミドル級(ノーランク)
             ○   入澤和彰    3回2分10秒    横田知之   ●
                     (ピストン堀口) 159 lbs                 (八王子中屋) 157 3/4 lbs

 初回,足を使って動きながら左ジャブで間合いを取る横田。中盤,横田の右ストレートがヒット。すかさずボディに左右フックを見舞う。2回,横田は慎重に足を使うが,入澤も左ジャブでチャンスを窺う。
 3回,入澤の強打が爆発し,試合は呆気なく決着がついた。慎重な姿勢を崩さない横田を左ジャブで攻める入澤。横田は鼻からの出血が増す。2分過ぎ,右アッパーから入ろうとした横田のアゴに右ストレートが炸裂。この一発で横田はたまらずキャンバスに横転。ここで福地主審が即座に試合をストップした。

 入澤の豪快なワンパンチによるTKO勝利。横田に間合いを取られて戸惑ったが,2回後半から左ジャブを突いて自分のリズムを掴んだ。決め手となったのは横田の右アッパーに合わせて小さく打ち下ろした見事な右カウンター。これが絶妙なタイミングでアゴを捉えた。右ボクサーファイターで右ストレートを武器としている。左ジャブを多くして,どんどん前に出るボクシングに徹したい。
 横田は右ボクサーファイター。こちらも右ストレートを得意としている。足を使って打ち合いを避けながら左ジャブを突いたが,自分から攻めることができなかった。左ジャブで鼻血が酷くなってからは一気に流れが入澤に傾いた。

     主審:福地勇治,副審:ビニー・マーチン&土屋末広&中村勝彦
     ○入澤:9戦5勝(4KO)4敗     ●横田:7戦4勝(2KO)3敗
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:中野謙吾

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                         2012年11月14日(水)    後楽園ホール
                                 10回戦
                 WBC世界S・バンタム級8位   T   K   O   WBC中米S・バンタム級チャンピオン
                ○   下田昭文      9回1分18秒     ウーゴ・パルティダ   ●
                            (帝拳) 124 lbs                             (メキシコ) 124 lbs
                        WBA10位

 開始早々からパルティダが積極的に攻める。下田は落ち着いて左ストレートをヒット。下田のワンツーで一瞬ぐらついて動きが鈍るパルティダ。3回,パルティダも右ストレートをヒットするが,逆に下田の左ストレートを受けてバランスを崩す。
 4回,下田が踏み込んで放った左ストレートをボディに受けたパルティダがその場に崩れ落ちる。しかし同時にバッティングが発生しており,土屋主審はノーカウントとした。抗議の声も上がったが,これは妥当な裁定だろう。
 5回,今度は下田が明白なダウンを奪った。左ストレートがアゴに決まり,足がもつれたパルティダは下田の追撃でロープ際でグラブをついてしまう(カウント8)。終了間際,パルティダが反撃に出るが,下田は冷静にステップバックとサイドへの動きでかわす。6回,下田の左ストレートが上下に面白いように決まる。
 8回,左アッパーのボディブローでチャンスを掴んだ下田は一気に攻勢。ロープに詰めて左ストレート,左右フックを浴びせれば,パルティダは右膝をついてダウン(カウント8)。再開となったが,ボディが効いているパルティダがマウスピースを吐き出してしまい,一時中断。
 9回,粘るパルティダを下田が仕留めた。左ストレートのボディブローが効いてロープに詰まるパルティダ。ニュートラルコーナーで左右アッパーのボディブローを交えた猛攻を展開する下田。左右フックでボディを攻められてパルティダがしゃがみ込んだのと同時に土屋主審が試合をストップした。

 下田が元世界王者の貫録を見せて圧勝した。タイミング抜群の左ストレートのカウンターを上下に決め,序盤から圧倒した。パルティダも攻撃力を誇るが,それを全く出させなかったのは見事。右ジャブ,フックの少なさが気になるが,おそらく来年が勝負の年になるだろう。
 伝説の名王者カルロス・サラテの指導を受けるパルティダ。そのサラテがセコンドについてホールを沸かせた。パルティダは右ファイタータイプで,思い切った右ストレート,左右フックによる攻撃が特徴。しかし,下田に上下を打ち分けられ,持ち味の攻撃力を出せないままに完敗となった。

     主審:土屋末広,副審:ウクリッド・サラサス&葛城明彦&安部和夫
     ○下田:31戦27勝(12KO)3敗1分     ●パルティダ:22戦16勝(13KO)4敗2分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:佐藤義朗

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                      2012年11月14日(水)    後楽園ホール
                                10回戦
                   日本S・ライト級3位    T   K  O   日本S・ライト級2位
                ○   小原佳太    8回0分33秒    外園隼人   ●
                          (三迫) 140 lbs                      (帝拳) 140 lbs

 ともに左ジャブで牽制する。外園は伸びの良いワンツーを決めるが,終盤には逆に小原が左フックのカウンターをヒット。2回,外園は慎重になり,左ジャブが出なくなる。小原は外園の打ち終わりに左フックのカウンターを狙っている。
 3回,小原の右ストレートが決まる。しかし,今度は逆に打ち合いの中で外園の右フックがカウンターになり,小原がバランスを崩す。チャンスと見た外園は右ストレート,ボディへの左アッパーでプレスをかける。4回は外園。じりじりと前に出て左ジャブを突き,先にパンチを出す。今度は小原が慎重になる。
 一進一退の白熱戦が続くが,6回は明白に外園がリード。左アッパーから右ストレートのボディブローでロープに追って攻勢に出る。終盤にも外園の攻勢が見られた。
 7回,ボディブローが効いて動きが鈍くなり,手数が減る小原。しかし,終了間際,外園が気を抜いて正面に立ったところで小原の強打が火を噴いた。右ストレート,左フックに次ぐ右ストレートの3発を浴びた外園は青コーナー付近で腰が落ちてピンチ。小原の追撃でロープ際に崩れ落ちるが,これはゴング後とされ,ノーカウントとなった。
 ポイントでやや劣勢で迎えた8回,小原が鮮やかに逆転した。右ストレートをヒットする外園。しかし,すぐに小原が右ストレートを返す。これでバランスを崩したところに小原が右アッパー,左フックを浴びせて一気に襲いかかる。ロープに詰まった外園が棒立ちになったところで中村主審が試合をストップした。

 上り調子でタイトルを狙う位置にいる上位ランカー同士の好カードは期待以上の白熱戦となった。
 小原は東洋大でアマ経験があり,国体を制している。右ボクサーファイターで右ストレート,左フックにパンチ力があり,特にカウンターのタイミングに秀でたものがある。やや劣勢だったが,7回終了間際にチャンスを掴み,それをモノにした集中力が光る。その一方でバランスを崩しやすい欠点がある。外園を破ったことでタイトル挑戦が濃厚だが,その点が課題。これで7連勝5連続KO勝ち。
 外園はこれまで8連勝5連続KO勝ちで急上昇したが,タイトル挑戦目前で手痛い星を落とした。182cmの長身を誇る右ボクサーファイターで,リーチを生かした左ジャブ,右ストレートにスピード,伸び,切れがある。ボディへの左アッパーを交えて小原の動きを止めたが,詰めの段階で正面に立ってしまったところに致命傷となるパンチをもらった。
 どちらかがタイトルを手にしたら,タイトルを賭けたリターンマッチを見たい好ファイトだった。

     主審:中村勝彦,副審:飯田徹也&葛城明彦&土屋末広
     ○小原:8戦7勝(6KO)1敗     ●外園:20戦16勝(9KO)3敗1分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:上重聡

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                          2012年11月14日(水)    後楽園ホール
                                  8回戦
                    WBC世界ライト級12位  K      O   インドネシア ライト級2位
                ○   佐々木基樹    1回2分47秒    フランス・ヤランガ   ●
                           (帝拳) 136 3/4 lbs                      (インドネシア) 134 lbs

 初回,大きなスタンスからワイルドな右ストレート,フックを振るヤランガ。佐々木は動じることなく左アッパー,右フックのボディブローで迫る。リング中央で佐々木が放ったワンツーがテンプルをかすめ,腰から落ちたヤランガは仰向けにダウン。上体を起こしかけたが,そのままカウントアウトとなった。

 汗ひとつかかず,佐々木が圧勝。体格差・実力差が明白で,当然の結果となった。左右のボディブロー,右ストレートなどの打ち分けが良かった。ベテランらしい落ち着きが目立つが,もう少し骨のある相手を選んで欲しいところ。
 ヤランガは右ファイタータイプ。広目のスタンスから右ストレート,フックをワイルドに振って攻めるが,スピードはない。ワンツーで呆気なく沈み,不甲斐なさが目についた。

     主審:安部和夫,副審:ウクリッド・サラサス&飯田覚士&中村勝彦
     ○佐々木:49戦39勝(24KO)9敗1分     ●ヤランガ:21戦14勝(7KO)6敗1分
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:寺島淳司

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                  2012年11月18日(日)    神戸サンボーホール
                 東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                   チャンピオン          挑戦者(同級11位)
             ○   小國以載    判 定    ロリ・ガスカ   ●
                     (VADY) 122 lbs               (比国) 122 lbs
                   小國以載=おぐに・ゆきのり

 初回,小國は小刻みに左ジャブを突いて間合いを取り,右アッパーからボディに左アッパーを打ち込む。負けじとガスカも強引な左右フック,右アッパーで迫る。
 5回,小國のワンツー,ボディへの右ストレートが決まるが,手数が少ない。6回,小國の右ストレート,ボディへの左右アッパーがヒット。ボディブローが効いてきたのか,ガスカの出足に序盤ほどの勢いがなくなった。
 それでも8回,体ごと叩きつけるような左右フックで攻め込む。小國はまともには打たせていないが,見栄えが良くない。9回,小國は上下に放つ右ストレートで前に出る。ガスカは鼻からの出血を見る。
 10回,ガスカはヘディングで減点1。手数が少ない小國だが,左ジャブでガスカを追って右ストレートをボディに。
 11・12回,ガードの上からとはいえ,小國はガスカの強引なパンチを許す。

 盛り上がらない凡戦の末,小國が3度目の防衛に成功。2−1のスプリットデシジョンという結果が示すように,会心の試合内容とは程遠い。持ち味の左ジャブが出ず,単発に終わる場面が目立った。相手を見てしまう時間が長く,せっかくのチャンスに後続打が出ないことが欠点。これでは思うようにポイントを上げられない。ここから上を狙うためには手数の少なさは致命的になる。最優先で改善すべき課題である。
 前王者ガスカは体ごと思い切り叩きつける左右フックを武器に強引に攻め込んだ。しかし,小國の左右アッパーをボディに集められ,徐々に勢いを失った。

採点結果 小國 ガスカ
主審:北村信行 *** ***
副審:エドワルド・リガス(比国) 113 114
副審:ファン・スンチョル(韓国) 116 114
副審:野田昌宏 116 112
参考:MAOMIE 115 113


     ○小國:10戦10勝(2KO)
     ●ガスカ:23戦19勝(5KO)4敗

     放送:スカイA
     解説:城島充&宮崎亮
     実況:田野和彦

※ 第10ラウンドのヘディングによるガスカの減点1を含む採点。

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                       2012年11月18日(日)    神戸サンボーホール
                                   8回戦
                 日本S・フェザー級(ノーランク)   K      O   比国S・フェザー級8位
                ○   福原寛人       3回1分53秒   ロベルト・ゴンザレス   ●
                         (江見) 129 3/4 lbs                          (比国) 129 3/4 lbs
                  福原寛人=ふくはら・ひろと

 パンチ力のある同型のボクサーファイター同士の対戦とあって,慎重な立ち上がりとなった。ともに左ジャブで探り合う。2回,福原はワンツー。終了間際,ゴンザレスが右アッパーのボディブローを見舞うが,福原はすぐに右フックを返して譲らない。
 3回,均衡を破るようにゴンザレスが積極策に出た。右ストレートのボディブロー。ワンツー,左フックで攻めるゴンザレス。リング中央でゴンザレスが左から右を振ろうとしたのに合わせた右フック一発。これが見事なカウンターになり,ゴンザレスはキャンバスに落下。立ち上がったものの足元が定まらず,宮崎主審はそのままカウントアウトした。

 慎重に探り合う展開が続いたが,福原が見事なワンパンチKOでゴンザレスを破った。攻勢に出たゴンザレスに対し,慌てずに対処した冷静さが光る。ワンツー,左フックを得意としている。土屋修平(角海老宝石)戦で見せたように激しい打ち合いもやるが,オーソドックスな攻撃も見せる。左ジャブを多用することで得意の右ストレートが生きるはず。
 ゴンザレスは左ジャブ,右ストレートを武器とする右ボクサーファイター。オーソドックスな攻撃パターンが特徴。3回に積極的に攻めて流れを変えにかかったが,ガードが下がったところにカウンターを浴びた。

     主審:宮崎久利,副審:半田隆基&野田昌宏&北村信行
     ○福原:30戦15勝(7KO)7敗8分     ●ゴンザレス:22戦20勝(11KO)2敗
     放送:スカイA     解説:浅沢英     実況:田野和彦

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