熱戦譜〜2010年9月の試合から


MENU
MENUのbクリックすると各観戦記にジャンプします

試合日 試合 結果
2010.09.04  東洋太平洋&日本スーパーウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 チャーリー太田  判定  湯場忠志
2010.09.04  日本ライト級
 タイトルマッチ10回戦
 荒川仁人  TKO5R  大村光矢
2010.09.04 8回戦  金子大樹  引き分け  三谷拓也
2010.09.12 10回戦  野中悠樹  判定  ドミトリー・ニクーリン
2010.09.20  WBA世界スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  TKO5R  ロイ・ムクリス
2010.09.20  WBC世界スーパーフライ級
 王座決定12回戦
 トマス・ロハス  判定  河野公平
2010.09.20  東洋太平洋スーパーフェザー級
 王座決定12回戦
 アラン・タナダ  KO3R  福原力也
2010.09.25  WBA世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 亀田大毅  判定  坂田健史
2010.09.25  日本スーパーフライ級
 王座統一10回戦
 佐藤洋太  判定  中広大悟

ホームページのトップに戻る     熱戦譜のトップに戻る     ← 2010年8月に戻る     2010年10月に進む →


                       2010年9月4日(土)    後楽園ホール
                 東洋太平洋&日本スーパーウェルター級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン           挑戦者(同級4位)
               ○   チャーリー太田    判 定    湯場忠志   ●
                     (八王子中屋) 153 1/2 lbs           (都城レオスポーツ) 153 1/2 lbs
                            WBA13位                   日本1位

 初回,15cmの身長差を利して前に出る湯場。しかし中盤,右ストレートをボディに決めたチャーリーが逆にトリッキーな動きからプレッシャーをかける。
 4回まで一進一退の攻防が続くが,7回,右目上を腫らしながらも湯場が攻勢に出た。ロープを背負ったチャーリーに左ストレート,右フックからボディへの右フック,左アッパーを浴びせて攻め立てる湯場。チャーリーはガードを固めるが,湯場は構わずその上から叩きつけるようにパンチを見舞う。
 しかし8回,今度は作戦を変えて原点に戻ったチャーリーが左ジャブ,右ストレートを多用する。右ストレートでのけぞる湯場。左ストレート,フックで応戦するが,終了間際にチャーリーが左フックのボディブローで攻勢に出ると湯場の動きが鈍った。鼻から出血して苦しくなる湯場。
 10回,チャーリーは左フックの脇腹打ちを多用。右アッパーでボディを抉られた湯場は青コーナーで上体を折り曲げ,必死に耐える。なおも右ストレートからボディへの左フックでプレッシャーをかけるチャーリー。終了間際のボディ攻撃で湯場は苦しさを増した。
 11回,湯場は左ストレート,ボディへの左アッパーで攻勢に出るが,チャーリーの右ストレート,ボディへの左フックで足が止まり,ズルズルと後退。12回もチャーリーのラウンド。応戦する湯場だが,消耗が激しい。KOを狙って前に出るチャーリーの右ストレート,左フックに防戦一方の湯場。

 注目の好カードは期待を裏切らない激闘になった。
 2冠王者チャーリーは日本タイトルの初防衛,東洋太平洋タイトルの2度目の防衛に成功。大振りせず,左ジャブ,右ストレートを軸とするコンパクトなパンチで冷静な攻撃を展開したことが勝因。中盤から見せた左フックのボディブローも湯場の動きを止めるに十分な効果を発揮した。
 前人未踏の4階級制覇を狙った湯場だが,予想以上に冷静なチャーリーの試合運びに屈した。左ストレート,ボディへの左フック,アッパーで前半は互角以上に戦っていたが,チャーリーの左ジャブ,右ストレートで徐々にダメージを蓄積させたことが敗因。右ストレートからのボディ攻撃で足を止められたことが響いた。チャーリーが大振りしなかったことは誤算だったろう。

採点結果 チャーリー 湯場
主審:浦谷信彰 *** ***
副審:浅尾和信 115 114
副審:杉山利夫 116 113
副審:中村勝彦 116 113
参考:MAOMIE 115 113


     ○チャーリー:17戦15勝(10KO)1敗1分
     ●湯場:45戦37勝(28KO)6敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:高橋雄一

このページのトップに戻る


                       2010年9月4日(土)    後楽園ホール
                        日本ライト級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     T   K  O   挑戦者(同級4位)
                ○   荒川仁人    5回0分54秒    大村光矢   ●
                      (八王子中屋) 134 lbs                   (三迫) 134 1/2 lbs
                      WBA9位

 開始ゴングと同時に,狙っていたかのようなラッシュを敢行する大村。いきなり荒川をロープに押し込んで渾身のボディブローを叩きこむ。左フックをひっかけられた荒川はバランスを崩してヒヤリとさせるが,後半は右ジャブで距離を取って落ち着きを取り戻した。
 2回,荒川がテクニシャンの本領を見せた。軽い左のフェイントから放った右フックが見事に決まり,大村はつんのめるように前に落ちてダウンを喫した。荒川は勢いに乗り,出バナに左アッパーをクリーンヒット。焦りが見える大村はマーチン主審のブレイクの指示後に右フックを見舞って減点1を課せられた。荒川は右に回り込んで右ジャブ,左ストレート,ボディへの右フックで巧みにヒットを重ねた。
 3回,荒川は力んで攻め倦む大村に左フックを浴びせる。さらに右ジャブ,左ストレート,出バナに左アッパーを浴びせる。
 5回,心憎いほどのテクニックを見せる荒川が一気に試合を決めた。足を止めて左右アッパーをボディに連打する荒川。大村の出足が鈍る。左ストレートを直撃された大村は大きくのけぞった。棒立ちになったところに一気にパンチをまとめる荒川。ガードを固める大村だが,ワンツーで後退したところでマーチン主審が試合をストップした。

 近来稀にみる左の本格技巧派・荒川が見事なTKOで初防衛に成功した。大村の先制攻撃に戸惑う場面はあったが,冷静な試合運びで自分のボクシングを取り戻した。2回にダウンを奪ってからはほぼワンサイドに試合を進めた。巧みに回り込んで右ジャブ,フック,左ストレートなどの力を抜いたコンビネーションブローで組み立てるボクシングを身上としている。インサイドからの左ストレートと外からの左フックを使い分けているのも特筆すべき点である。現役王者の中では地味な印象だが,安定感は抜群。サウスポーのテクニシャンで技巧の影に隠れているが,パンチ力もある。世界への道も夢ではない実力の持ち主と言える。
 大村は左フックに一発の破壊力を秘める右ファイタータイプ。好戦的なファイトスタイルを売り物にしている。今夜も開始早々から挑戦者らしく激しく攻め立てた。ただし,力みが目立ち,意欲的な攻撃が空回りした面がある。そこに荒川の巧みなコンビネーションブローを浴びたことが敗因。

     主審:ビニー・マーチン,副審:杉山利夫&浦谷信彰&ウクリッド・サラサス
     ○荒川:20戦18勝(12KO)1敗1分     ●大村:18戦13勝(9KO)5敗
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:佐藤義朗

※ 第2ウンド,ブレイク後の加撃によって大村は減点1。

このページのトップに戻る


                      2010年9月4日(土)    後楽園ホール
                               8回戦
                   日本S・フェザー級10位        日本S・フェザー級(ノーランク)
                ×   金子大樹    引き分け    三谷拓也   ×
                      (横浜光) 129 1/2 lbs               (セレス) 129 3/4 lbs

 初回,左ジャブ,ワンツーでプレッシャーをかける金子。足を使って間合いを取る三谷は左ジャブから。2分過ぎ,金子がワンツーを浴びせるが,三谷もすぐに右ストレートのカウンターを返す。
 3回,小刻みに動きながら右ストレートのカウンター,さらに右ストレート,左フックをヒットする三谷。金子は鼻から出血し,攻め倦む場面が目立つ。4・5回も三谷が上回った。間合いを取りながら先に手を出す三谷に苦しむ金子。
 6回,劣勢の金子がKOチャンスを迎えた。序盤正面からの打ち合いになるが,ガードが下がったアゴに右ストレートが命中し,三谷は腰が砕けてダウン寸前のピンチ。辛うじて踏み止まった三谷だが,起死回生の一発に息を吹き返した金子は一気に攻勢。右ストレート,左右フックで攻め立てれば,三谷は金子の体にしがみついて必死に耐える。
 終盤の三谷はさすがに動きが鈍ったが,金子も疲労が激しく決定打を打ち込めないまま終了ゴングを聞いた。

 日本ランカーの金子が辛うじて面目を保ったが,ノーランカーの三谷に押され気味で精彩を欠いた。伸びの良い右ストレートを得意とする右ボクサーファイター。上体の動きが乏しいため,相手のパンチの標的になってしまう面がある。攻撃が正直な点が気になるところ。6回に逆転KOのチャンスを掴んだが,ここでも詰めの甘さが目立った。
 三谷は右ボクサーファイターで右フック,ストレートを武器としている。6回にピンチを招いたが,右のカウンターを浴びせて終始押し気味に試合を進めた。ドローはやや気の毒な採点に思える。

採点結果 金子 三谷
主審:中村勝彦 *** ***
副審:浅尾和信 78 78
副審:ウクリッド・サラサス 76 76
副審:ビニー・マーチン 76 76
参考:MAOMIE 76 77


     ×金子:16戦12勝(5KO)2敗2分
     ×三谷:15戦7勝(3KO)6敗2分

     放送:G+
     解説:なし
     実況:辻岡義堂

このページのトップに戻る


                  2010年9月12日(日)    IMPホール
                           10回戦
                日本S・ウェルター級6位       WBO世界S・ウェルター級7位
             ○   野中悠樹    判 定    ドミトリー・ニクーリン   ●
                   (尼崎) 153 1/2 lbs              (ウクライナ) 153 1/2 lbs

 サウスポー同士の対決は開始早々から重量級らしからぬスピーディな展開になった。野中は良く見て先に左ストレート,右ジャブからボディへの右フックを放つ。2回,ニクーリンも負けじとスピードのある左ストレートから返しの右フック,ボディへの左右フックを見せる。
 3回,野中が良い展開を作った。動きの中から左ストレート,ボディへの左アッパー。終盤にも左ストレートをクリーンヒットする。
 6回,野中はニクーリンの入り際にタイミングの良い左ストレートのカウンターを決める。さらにワンツーもヒットさせ,主導権を握った。ニクーリンはクリンチに出る。
 7回はニクーリンのラウンド。1分過ぎ,左ショートストレートを受けた野中は膝が落ちて危ない場面を見せた。野中はホールディングで減点されるが,これは厳しい処置だった。
 終盤はお互いにクリンチが多くなった。積極的な姿勢で野中が上回るが,10回はニクーリンのラウンド。苛立って後頭部にパンチを見舞ったニクーリンは減点されたが,終了間際に左ストレートをクリーンヒットした。

 昨年11月に柴田明雄(ワタナベ)に敗れて無冠となった野中が10ヶ月ぶりに再起した。同型のテクニシャンであるニクーリンに噛み合わない面もあったが,積極的な試合運びで先手を取ったことが勝因。左ストレートのカウンター,ワンツーのタイミングが良かった。後半はニクーリンのクリンチに付き合ってしまったが,足と右ジャブ,ワンツーで自分の距離を保つことが大事。
 ニクーリンは日本では未公認のWBO(世界ボクシング機構)の世界ランキングに名を連ねるサウスポー。身長176cmだが,185cmという長いリーチを誇る。堅実な欧州型のテクニシャンだが,どちらかというとファイタータイプに近い試合運びを見せる。派手さはないものの,右ジャブ,左ストレート,ボディへの左右フックなどを主体に基本に忠実な組み立てを身上としている。離れ際のパンチにうまさがある。

採点結果 野中 ニクーリン
主審:川上淳 *** ***
副審:半田隆基 98 93
副審:野田昌宏 95 94
副審:原田武夫 98 95
参考:MAOMIE 95 93


     ○野中:30戦20勝(7KO)8敗2分
     ●ニクーリン:22戦21勝(8KO)1敗

     放送:スカイA
     解説:丸元大成&浅沢英
     実況:寺西裕一

※ 第7ラウンド,野中はホールディングで減点1。
※ 第10ラウンド,ニクーリンは後頭部への加撃によって減点1。


このページのトップに戻る


                     2010年9月20日(月)    さいたまスーパーアリーナ
                      WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K  O    挑戦者(同級5位)
                ○   内山高志   5回2分27秒     ロイ・ムクリス   ●
                        (ワタナベ) 130 lbs                   (インドネシア) 129 3/4 lbs

 試合は開始早々から内山のペースで進んだ。動きが硬いムクリスに対し,左ジャブから右フックをボディに打ち込んでプレッシャーをかける。空振りになったが,左フックも切れがいい。後半には浅いがタイミングが良い右フックがヒットした。
 3回,右フックのボディ打ちでガードを下げさせ,右ストレートをアゴに。上へのパンチのタイミングが合ってきた内山。ムクリスは左目上をカット(内山の有効打による傷)。
 4回終盤,左ストレートを食う内山だが,そのパンチに相打ちで返した左フックに次ぐ右アッパーでぐらつくムクリス。
 5回,衝撃的な場面が見られた。ムクリスも思い切ったパンチで応戦するが,内山はボディブローで対応。内山の右ストレート。強烈な一撃で意識が飛ぶムクリス。棒立ちになったところに怒涛のような右ストレート,左フックが襲う。ロープ際で崩れ落ちたムクリスはうずくまったまま動かない。ダメージの深刻さを見たパボン主審はカウントの途中で試合をストップした。キャンバスに沈んだムクリスが担架で搬出される強烈なダウンシーンだった。

 内山が豪快なTKOで2度目の防衛に成功。自信に溢れた試合運びで会心の勝利である。リラックスしてリズムを取りながら,左ジャブから右フックのボディブローでガードを下げさせ,アゴへの右フック,ストレートを決める作戦が的中した。上下への打ち分けが見事で,フィニッシュの連打は圧巻。
 ムクリスは右ファイタータイプで,アップライトスタイルから放つ右フック,ストレートを武器としている。パンチ力もなかなかのものだが,体の硬さが目につく。上体の動きがなく,体が突っ立ってしまう欠点がある。

4回までの採点 内山 ムクリス
主審:ルイス・パボン(プエルトリコ) *** ***
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 40 36
副審:ジャン・ルイ・ルグラン(フランス) 40 36
副審:カルロス・スクレ(米国) 40 36
参考:MAOMIE 40 36


     ○内山:16戦16勝(13KO)
     ●ムクリス:28戦23勝(18KO)3敗2分

     放送:テレビ東京&BSジャパン
     解説:大橋秀行&徳山昌守
     実況:斉藤一也

このページのトップに戻る


                  2010年9月20日(月)    さいたまスーパーアリーナ
                    WBC世界スーパーフライ級王座決定12回戦
                  WBC世界S・フライ級2位      WBC世界S・フライ級1位
                ○   トマス・ロハス    判 定    河野公平   ●
                       (メキシコ) 115 lbs                (ワタナベ) 115 lbs

 初回,激しく距離を詰めにかかる河野は右ストレート,左フックを振るが届かない。ロハスは足を使ってかわし,長いリーチから左ストレート,左右アッパーをまとめる。2回,一転して足を止めて打ち合いに応じるロハス。河野にとってはチャンスのはずだが,打ち勝っているのはロハス。左ストレートから上下への左右アッパーを浴びせる。終了間際には河野も左フックをヒットする。
 ロハスの動きに翻弄される河野。7回終盤,ボディへの左右アッパー,右フックで動きが止まる河野。9回,河野はロープに詰めて猛ラッシュを敢行するが,ロハスは涼しい顔でガードを固める。スルリと体を入れ替え,逆に攻勢に出るロハス。左アッパーでボディを突き上げられた河野は上体を折り曲げて苦しげな表情を見せる。ロハスの左ストレート,左右アッパーに晒された河野はピンチを迎えた。
 11回,打ち合いに持ち込まなければ勝機がない河野だが,ボディブローが効いて足が前に出ない。逆にロハスはフットワークが冴え,右アッパー,左ストレート,ボデイへの左右アッパーを浴びせた。
 敗色濃厚の河野が唯一見せ場を作ったのは12回中盤になってからだった。河野が放った右フックがロープを背負ったロハスのアゴに直撃。この一発でガクンと腰が落ちたロハスは河野の猛ラッシュに晒され,ニュートラルコーナーでダウンを喫した(カウント8)。逆転KOを狙う河野は猛然とスパートするが,雑な攻めでロハスに立ち直りの余裕を与えてしまった。息を吹き返したロハスは終盤,左右アッパーで反撃を見せた。

 2度目の世界挑戦となった河野だが,ロハスの技巧に空転して完敗となった。土壇場でKOチャンスを掴んだが,詰めの甘さで大魚を逸した。肩に力が入ったパンチを振り回すだけの一本調子な攻撃は無策という印象を否めない。フットワークがあって勘の良いロハスに読まれ,攻め倦むところにパンチを浴びた。中盤から終盤にかけて受けたボディブローが効いてしまい,気持と裏腹に追い上げができなかったことが響いた。ボディ攻撃でロハスの速い足を止めなければ勝ち目がない河野が,ボディブローで動きを止められたことは皮肉な結果である。
 ロハスはサウスポーのボクサータイプ。長いリーチと広いスタンスから繰り出す左ストレート,左右アッパーを武器とするテクニシャンである。フットワークと変わり身の速さで河野を翻弄した。アウトボクシングを得意としているが,打ち合いにも応じる器用な面がある。

採点結果 ロハス 河野
主審:フランク・ガルサ(米国) *** ***
副審:マルコム・ブルナー(豪州) 116 111
副審:ステファン・ブレア(米国) 116 111
副審:スティーブ・モロー(米国) 118 109
参考:MAOMIE (78) (73)


     ○ロハス:48戦34勝(23KO)12敗1分1無効試合
     ●河野:30戦25勝(9KO)5敗1分

     放送:テレビ東京&BSジャパン
     解説:大橋秀行&徳山昌守
     実況:島田弘久

※ 第3・4・5・10ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

このページのトップに戻る


                     2010年9月20日(月)    さいたまスーパーアリーナ
                     東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定12回戦
               東洋太平洋S・フェザー級2位   T   K   O    WBA世界S・フェザー級12位
              ○   アラン・タナダ       3回1分47秒     福原力也   ●
                      (比国) 130 lbs                            (ワタナベ) 129 3/4 lbs

 3回開始早々,右を振ろうとしたところに右ストレートのカウンターを浴びた福原は吹き飛ばされるようにロープ際に沈んだ。カウント8で辛うじて立ち上がったが,ダメージは明白。タナダはパワー全開の攻勢に出る。耐える福原だが,横を向いてしまったところに左フックに次ぐ右ストレートを追撃され,よろめいて2度目のダウン。これも何とか再開に応じたが,右ストレートで腰が落ち,さらに同じパンチでロープを背にしたところでプラヤドサブ主審がストップした。

 福原,痛烈なKO負けで王座獲得ならず。ガードが開く欠点を突かれ,カウンターを浴びて惨敗という結果に終わった。一発のある相手だけに慎重な対応が求められた。左フック,右ストレートに威力がある右ファイタータイプだが,体の柔軟性に欠けるのが欠点。
 タナダはがっしりした体躯の右ファイタータイプ。足を止めてパワフルな右ストレート,左右フックを打ち込んでくる。相打ちも辞さず,恐れを知らぬ面がある。チャンスを掴んだ直後にはボディブローを交えた冷静な詰めを見せた。

     主審:ピニット・プラヤドサブ(タイ),副審:福地勇治&ビルジリオ・ガルシア(比国)
     ○タナダ:12戦10勝(5KO)2分     ●福原:29戦24勝(18KO)4敗1分
     放送:テレビ東京&BSジャパン     解説:大橋秀行     実況:中川聡

※ 第3ラウンドのみを放送。

このページのトップに戻る


                     2010年9月25日(土)    東京ビッグサイト
                      WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                      チャンピオン         挑戦者(同級5位)
                ○   亀田大毅   判 定   坂田健史   ●
                        (亀田) 112 lbs             (協栄) 112 lbs

 序盤は坂田のペースで進んだ。前に出て左ジャブ,右ストレート,さらに左アッパーのボディブローを見舞う坂田。
 3回,坂田はバッティングで右目上をカットするハンデを負う。亀田の左フックがカウンターになり,ぐらりとくる坂田。
 4・5回は坂田の手数が回転する。亀田も左フックのカウンターで対抗するが,手数の少なさが目立った。坂田の右ストレート,ボディへの左フック,アッパーが上回る。
 しかし,終盤に入ると亀田が追い上げを見せた。9回,右目上の傷が広がった坂田はドクターチェックを受ける。亀田の右ストレートで左目上にも傷を負う坂田。終了間際,亀田は坂田が入ろうとするところに右アッパーを合わせる。
 10回,亀田の右ストレート,カウンターの左フックが決まる。ややダメージを帯びた坂田は顔面を鮮血に染める。11回,前に出る坂田だが,疲労とダメージでパンチにならない。逆に余力を残している亀田は距離を取り,出バナに左ジャブ,フックを浴びせる。
 12回,亀田の左フックを受けた坂田は動きが止まり,危ない場面を見せる。必死に前に出る坂田。

 亀田は初防衛に成功。前半は手数を抑えてスタミナを温存し,終盤に攻勢を展開した。厳しい減量のためか動きに精彩を欠いたが,坂田のボディ攻撃にも失速しなかったことが終盤の反撃につながった。左フックのカウンターで徐々に坂田を弱らせていった。力任せの左フック一辺倒だった以前と比べ,成長の痕跡を見せた。
 王座復帰を狙った坂田だが,衰えが目立った。亀田の左ジャブ,フックで徐々に失速した。後半になればスタミナに勝る坂田が有利と見られていたが,9回以降にスローダウンしたのは意外。前に出て押してはいたものの,絶頂時のような踏み込みが見られなかった。ガードが下がったところに左フックのカウンターを受けたことが響いたと言える。

採点結果 亀田 坂田
主審:スタンレー・クリストドーロー(南アフリカ) *** ***
副審:アルフレッド・ボランコ(メキシコ) 116 112
副審:ラーセン・オームガー(オランダ) 118 110
副審:柳 完洙(韓国) 117 112
参考:MAOMIE 115 114


     ○亀田:20戦18勝(11KO)2敗
     ●坂田:44戦36勝(17KO)6敗2分

     放送:TBS
     解説:鬼塚勝也&佐藤修
     実況:新夕悦男

このページのトップに戻る


                      2010年9月25日(土)    東京ビッグサイト
                      日本スーパーフライ級王座統一10回戦
                    暫定チャンピオン           正規チャンピオン
                ○   佐藤洋太    判 定    中広大悟   ●
                       (協栄) 115 lbs               (広島三栄) 114 3/4 lbs
                       WBA10位               WBA9位,WBC8位

 序盤から佐藤が主導権を握った。初回,左に回り込みながら踏み込んで放った右ストレートが決まり,中広は腰から落ちてダウン。佐藤は伸びる左ジャブ,右ストレートを浴びせ優位に立つ。中広もボディに左アッパーを返すが,佐藤の右フックがヒット。
 2回,中広は右ストレートを狙って前に出るがパンチは届かない。逆に佐藤の左ジャブが伸びる。中広が入ろうとした瞬間,佐藤が右ショートストレートを打ち下ろす。このカウンターが鮮やかにアゴを捉え,中広は仰向けにダウン。立ち上がったが,中広は足元がふらついてピンチ。佐藤はロープに詰めて攻勢。
 6回,挽回を狙って打ち合いを挑む中広。しかし,佐藤は足を使ってこれを捌き,左ジャブを突く。終了間際,佐藤がボディへの右フックから返した左フックがアゴに決まり,のけぞった中広は動きが止まる。
 8回,何とか打ち合いに持ち込みたい中広。しかし,佐藤の足が速く,捉えられない。佐藤は左ジャブ,右ストレート,アッパーをヒット。さらに鮮やかなワンツーが決まる。
 敗色濃厚の中広だが,終盤は疲れが見える佐藤を追い込む場面を見せた。9回,接近戦で左右アッパーの連打から左アッパーをボディに見舞う中広。これが効いたか,佐藤は後退。中広は逆転を狙って一気に攻勢に出る。
 10回も中広。佐藤のワンツー,中広の左右フック,アッパーの応酬になるが,佐藤に疲れが見える。ロープ際に追い込んで左右フック,アッパーで攻勢を仕掛ける中広。

 暫定王者・佐藤が大差の判定で正規王者・中広を破り,見事に王座を統一した。速いフットワークと鋭い左ジャブ,ワンツーを武器とする右ボクサータイプで,右ショートストレートに切れがある。打ち合いに持ち込みたい中広を足の動きで封じ,序盤に主導権を握ったことが勝因。カウンター気味の右ストレートが効果的。終盤にスローダウンしたが,大崩れしなかったことが勝利につながった。スタミナの強化が課題だろう。
 中広は4度目の防衛に失敗。右ストレート,左右フックの連打を得意とする右ボクサーファイター。序盤に2度のダウンを奪われ,上り調子の佐藤を勢いづかせてしまったことが敗因。終盤の追い上げで正規王者のプライドを見せたが,佐藤の動きを止められなかったことが響いた。

採点結果 佐藤 中広
主審:福地勇治 *** ***
副審:山田一公 97 92
副審:ウクリッド・サラサス 99 90
副審:杉山利夫 99 89
参考:MAOMIE (58) (54)


     ○佐藤:22戦19勝(10KO)2敗1分
     ●中広:25戦21勝(8KO)3敗1分

     放送:TBSチャンネル
     解説:鬼塚勝也&佐藤修
     実況:杉山真也

※ 第3・4・5・7ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

このページのトップに戻る


熱戦譜のトップに戻る     ← 2010年8月に戻る     2010年10月に進む →

ホームページのトップに戻る