熱戦譜〜2010年8月の試合から


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試合日 試合 結果
2010.08.07  東洋太平洋スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 下田昭文  5R負傷判定  孫 昌鉉
2010.08.09  日本フライ級
 タイトルマッチ10回戦
 清水智信  TKO6R  キューピー金沢
2010.08.09  日本スーパーバンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 芹江匡晋  TKO7R終了  福島 学
2010.08.09 8回戦  大竹秀典  TKO8R  橋本浩次
2010.08.11 8回戦  飯田将成  TKO1R  和田直樹
2010.08.21 8回戦  大沢宏晋  判定  アブラハム・ロドリゲス

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                      2010年8月7日(土)    後楽園ホール
                  東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                  チャンピオン       負 傷 判 定    挑戦者(同級1位)
             ○   下田昭文    5回0分34秒    孫 昌鉉   ●
                    (帝拳) 122 lbs                      (韓国) 121 1/2 lbs
                      WBA5位,WBC3位                 韓国S・バンタム級チャンピオン

 左の下田,右の孫。ともにジャブで牽制して探り合いから立ち上がる。孫は間合いを取って鋭い右ストレートを伸ばす。
 孫の右ストレートを警戒していた下田だが,左ストレートをボディに送って徐々にリズムを掴んだ。3回,下田は左ストレートのボディブローから右フックをヒット。4回に入ると下田の表情に余裕が見られるようになった。しかし,バッティングで孫が左目上,下田が左側頭部をカットし,相次いでドクターチェックを受ける。
 5回,負傷判定を意識した両者のピッチが上がる。ここで下田の出血が増し,再びドクターチェック。結局この傷が続行不能とされ,試合がストップした。

 ハイレベルな技術を誇る両者の攻防でこれから盛り上がるという矢先のアクシデントだった。
 不完全燃焼ながらも,下田は初防衛に成功。滑り出しこそ孫の右ストレートに攻め倦んだが,左ストレートのボディブローで主導権を握った。以前はカッとなって我を忘れるような面もあったが,キャリアを積んだ最近は動じない精神面の強さが徐々に身についたようである。天性のセンスに精神力が備われば鬼に金棒である。
 孫は現役韓国王者で5度防衛している強豪だけあり,非常にレベルの高い試合巧者。右ファイタータイプだが,いわゆるがむしゃらなコリアンファイターではなく,巧みに間合いを取って鋭い右ストレートを伸ばすテクニシャンである。目と勘の良さが光る。

5回までの採点 下田
主審:デルバート・ペリグリノ(比国) 49 47
副審:キム・ジェフン(韓国) 49 47
副審:熊崎広大 49 46
参考:MAOMIE 49 47

     ○下田:25戦22勝(10KO)2敗1分
     ●孫:14戦12勝(5KO)1敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:熊崎広大

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                      2010年8月9日(月)    後楽園ホール
                       日本フライ級タイトルマッチ10回戦
                  チャンピオン     T   K  O    挑戦者(同級7位)
             ○   清水智信    6回0分36秒    キューピー金沢   ●
                     (金子) 112 lbs                       (青木) 112 lbs
                 WBA7位,WBC8位

 金沢がぐいぐいと前に出て左右フックを振り,これを清水が捌くという試合展開に終始した。2回,前に出るが正面に立つ金沢。そこに清水の左ジャブ,右ストレート,アッパーが飛ぶ。3回に入ると清水はワンツーに次いで左右アッパーをボディに集める。金沢は清水をロープ,コーナーに追い込みたいところだが,足でかわされて左ジャブ,ワンツーを浴びる場面が続いた。清水はボディブローを交えてリードを奪う。
 5回,正面からの打ち合いになる。ここで清水のエンジンが回転した。金沢は構わず前に出るが,パンチは届かない。
 6回,金沢の出バナに左ジャブ,右ストレートが飛ぶ。ここで青コーナーからタオルが投入されて,決着がついた。

 清水,盤石の攻防で4度目の防衛成功。右ボクサータイプで軽快なフットワークから放つ左ジャブ,右ストレートを得意としている。アマチュア(東京農大)で鳴らしただけに,基本がしっかりできており,最近は数少なくなった正統派のアウトボクシングを身上としている。ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ),内藤大助(宮田)と2度の世界挑戦ではいずれも敗れたが,キャリアを積んで攻防に幅が出た。また以前と比べて格段にパワーアップしていた。上下への打ち分けが見事で,特に左右アッパーのボディブローを効果的に使っていた点が光る。足と左ジャブで常に自分の距離をキープしていたことも見逃せない。
 金沢は左右フックの連打を得意とする典型的な右ファイタータイプ。打たれても前進し,攻撃を止めない試合運びが特徴。清水の正面に立って被弾する場面が目立った。もう少し上体の振りがあれば出バナを叩かれることも少なかっただろう。清水の逃げ道を塞ぐような足の運びが見られなかったことが惜しまれる。

     主審:浅尾和信,副審:杉山利夫&島川威&福地勇治
     ○清水:21戦17勝(8KO)3敗1分     ●金沢:20戦13勝(6KO)7敗
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:鈴木芳彦

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                     2010年8月9日(月)    後楽園ホール
                   日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦
                  チャンピオン     T K O   挑戦者(同級11位)
             ○   芹江匡晋    7回終了    福島 学   ●
                   (伴流) 121 1/2 lbs                 (花形) 122 lbs
                WBA6位,WBC12位

 序盤は福島がトリッキーな動きを交えながら主導権を握った。芹江の右フックに対し,飛び込んで左フックをヒットする。2回にも福島の左アッパーがボディに決まる。芹江も終了間際に右ストレートを決めて反撃した。
 試合が大きく動いたのは4回。芹江はスウェイバックから右ストレートをヒット。中間距離で左のフェイントから右のストレートがアゴをかすめ,福島は腰から落ちてダウン(カウント8)。芹江は右ストレート,左フックを浴びせて仕留めにかかる。
 これ以降,流れは急速に芹江に傾いた。5回,芹江は右アッパーからすぐに右ストレート。福島も右ストレートから攻勢に出るが,芹江は動じない。逆に右ストレートのカウンターから左フック,右ストレートを浴びせて攻勢。激しい打ち合いが続く。左フックでバランスを崩す福島。終了間際にはロープを背に右ストレートで大きくのけぞった。
 7回終盤,クロス気味の右ストレートでぐらつく福島。芹江はここから一気に攻め立てる。守勢に回った福島は後退し,ロープ際へ。押し込んでいく芹江。結局7回終了後のインターバル中に花形ジム陣営から棄権の申し入れがあり,試合がストップされた。

 上り調子の芹江が2度目の防衛に成功。2倍以上のキャリアを誇る大ベテランの福島を捉え,伸びの良いパンチを浴びせた。トリッキーとも思えるダイナミックな動きが特徴である。武器は器械体操出身らしい柔軟な上体を駆使したスウェイバックから放つ右ストレート,フック。一方でやや大味になり,パンチに正確さを欠く場面が目立った。
 敗れた福島は引退を表明した。絶好調の芹江に対して一歩も引かず,ベテランの意地を十分に見せた立派な戦いぶりである。序盤は軽快な動きで好調なところを見せたが,正面に立つ悪い癖を突かれて被弾する場面が目立った。ワンツー,右アッパー,左フックを得意とする右ボクサーファイター。日本,東洋太平洋のタイトルを獲得し,世界挑戦も経験している。

     主審:浦谷信彰,副審:土屋末広&福地勇治&浅尾和信
     ○芹江:20戦17勝(7KO)3敗     ●福島:51戦36勝(20KO)11敗4分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:福永一茂

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                      2010年8月9日(月)    後楽園ホール
                              8回戦
                日本S・バンタム級7位   T   K  O   日本S・バンタム級(ノーランク)
             ○   大竹秀典     8回0分45秒     橋本浩次   ●
                   (金子) 121 1/2 lbs                       (国際) 121 1/2 lbs
                                          橋本浩次=はしもと・ひろつぐ

 滑り出しはともに左ジャブから。大竹は右ストレートから上下に左右アッパーを連打し,接近して距離を潰しにかかる。
 しかし2回,大竹は気を抜いたところに右ストレートから左フックをフォローされ,腰から落ちて不覚のダウンを喫した。橋本は一気に攻勢に出る。
 3回に入ると大竹が地力の差を見せ始めた。橋本が得意とする中間距離を潰し,接近戦での細かい連打で迫る。距離ができると橋本の右ストレートが飛ぶが,右目上をカットするハンデを負った(大竹の有効打による傷)。
 5回以降,上下への連打で試合は完全に大竹のペースになる。左目下を腫らして鼻血を流す橋本は徐々に敗色を濃くした。
 8回,ワンツー,左右アッパーで大竹が攻勢。動きが鈍り,苦しげな表情でしがみついてピンチを凌ごうとする橋本。ドクターチェックからの再開後,右ストレートを受けて上体が揺らいだところで杉山主審が試合をストップした。

 2回にダウンを喫した大竹だが,徐々に日本ランカーの貫禄を見せて逆転した。右ボクサーファイターで左ジャブ,ワンツー,左右アッパーなど上下への連打を得意としている。大振りせず,細かく連打できるところが長所。気を抜いたところにパンチをもらってダウンしたが,今後に向けた反省点である。
 橋本は右ファイタータイプ。中間距離から溜めを作って放つ右ストレート,左右フックにパンチ力がある。その半面,体が硬いことが欠点。ディフェンスに難があり,大竹の連打で挽回を許した。

     主審:杉山利夫,副審:福地勇治&島川威&浦谷信彰
     ○大竹:18戦14勝(7KO)1敗3分     ●橋本:13戦8勝(3KO)4敗1分
     放送:フジテレビNEXT     解説:川島郭志     実況:森昭一郎

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                          2010年8月11日(水)    後楽園ホール
                                   8回戦
                  日本ウェルター級(ノーランク)   T   K  O   日本ウェルター級(ノーランク)
                ○   飯田将成       1回0分53秒     和田直樹   ●
                       (コパン星野) 147 lbs                        (花形) 146 3/4 lbs

 まだ開始ゴングの余韻が残る中,左ジャブの交換から和田が入ろうとした瞬間,飯田の右ストレートが頭部をかすめる。このパンチで和田はカウント8のダウン。ダメージはないように見えたが,飯田はロープに追って左右フック,右アッパーで一気に攻勢に出る。左フックで腰が砕けた和田は赤コーナー付近のロープに詰まってピンチ。さらに飯田が襲いかかったところで福地主審が試合をストップした。

 1年ぶりの復帰となった飯田が鮮やかな速攻で試合を決めた。右フックに威力がある右ファイタータイプで,詰めの鋭さが光った。左右フックに右ストレート,アッパーを交えた連打でストップを呼び込んだ。その反面,相手の真正面に立ってしまう欠点が見られた。上体を振るなどの工夫が欲しいところ。
 和田は右ボクサーファイターで,左ジャブ,右ストレートを得意としている。距離を取って飯田の攻撃の切れ目を狙いたかったが,速攻に屈した。

     主審:福地勇治,副審:土屋末広&山田一公&中村勝彦
     ○飯田:10戦8勝(6KO)2敗     ●和田:16戦7勝(1KO)7敗2分
     放送:なし     解説:なし     実況:なし

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                      2010年8月21日(土)    大阪:住吉区民センター
                               8回戦
                東洋太平洋S・フェザー級13位         WBC世界フェザー級13位
                ○   大沢宏晋     判 定     アブラハム・ロドリゲス   ●
                       (大星) 129 1/2 lbs                 (メキシコ) 129 3/4 lbs
                  大沢宏晋=おおさわ・ひろしげ

 初回,小刻みな動きから放つ大沢の長い左ジャブがタイミング良く飛ぶ。一方のロドリゲスは鈍重な動きながらも思い切った左フック,アッパーで迫る。
 序盤は距離を保った大沢だが,中盤は接近戦での戦いが目立った。4回,ロドリゲスは左アッパーから攻勢に出る。ロープを背にした大沢は頭を密着させた左右アッパーの応酬に応じるが,これはロドリゲスが上回る。5回,大沢は左フックでぐらついてロープに詰まる。左と足で突き放したい大沢。
 7回,体を預けるようにして左右フックを浴びせるロドリゲス。しかし,大沢はロープを背に左フック,右アッパーを返す。8回も接近戦が続く。ロドリゲスは左フック,アッパー。大沢は左右アッパー,右ストレートで応戦。

 大沢が僅差で世界ランカーを破った。広めのスタンスから放つ伸びの良い左ジャブを軸とするアウトボクシングを身上とするが,打ち合いにも長けた右ボクサーファイター。足を絡ませて突き放しながらワンツー,接近して左右アッパーを打つスタイルが特徴である。中盤以降はロドリゲスの接近戦に合わせてしまい,得意の左ジャブが減ったことが残念。
 ロドリゲスは右ファイタータイプ。うまさはないが,執拗な連打が身上。接近して放つ上下への左フック,アッパーが武器。ベタ足に近く,追い足はない。ラウンド終了間際に攻勢に出る場面が目立った。

採点結果 大沢 ロドリゲス
主審:坂本相悟 *** ***
副審:野田昌宏 77 77
副審:宮崎久利 77 75
副審:原田武夫 77 76
参考:MAOMIE 76 77


     ○大沢:24戦18勝(8KO)3敗3分
     ●ロドリゲス:34戦21勝(9KO)10敗3分

     放送:BS日テレ
     解説:六車卓也&長谷川穂積
     実況:鈴木健

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