熱戦譜〜2010年1月の試合から


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試合日 試合 結果
2010.01.11  WBA世界スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  TKO12R  ファン・カルロス・サルガド
2010.01.11  WBA世界スーパーバンタム級
 タイトルマッチ12回戦
 プンサワット・クラティンデンジム  判定  細野 悟
2010.01.11  OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級
 王座決定12回戦
 川村貢二  TKO9R  金 聖泰
2010.01.11 8回戦  翁長吾央  TKO3R  金城吉廣
2010.01.11 8回戦  岳たかはし  TKO2R  田島秀哲
2010.01.11 8回戦  金城智哉  判定  比嘉大貴
2010.01.11 4回戦  仲田詢弥  KO2R  山本淳央
2010.01.15 10回戦  嶋田雄大  判定  アレクシス・サリナス
2010.01.15 8回戦  杉田祐次郎  KO2R  ワンパデック・シットサイトーン
10 2010.01.15 8回戦  松本晋太郎  TKO3R  ゴンゲール・シットサイトーン
11 2010.01.16  OPBF東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 三垣龍次  TKO10R  長嶋建吾
12 2010.01.16 8回戦  中森 宏  判定  坂本大輔
13 2010.01.16 8回戦  岩佐亮佑  判定  マルビン・タンポス
14 2010.01.16 6回戦  加藤壮次郎  判定  中村尚平太

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                     2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                      WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級3位)   T   K   O      チャンピオン
                ○   内山高志      12回2分48秒   ファン・カルロス・サルガド   ●
                        (ワタナベ) 130 lbs                          (メキシコ) 130 lbs

 内山が序盤から積極的に前に出てプレッシャーをかける。内山の強打を警戒したサルガドは左に回りながら,左ジャブ,フックを狙う。2回,右ストレートでサルガドをロープに詰める内山。左ジャブがタイミング良くヒットする。さらに内山の左フックでロープを背にするサルガド。終了間際,サルガドも右ストレートをヒット。
 3回,内山はうまくプレッシャーをかけている。ロープを背にしたサルガドに右ストレートからボディへの左アッパーを見舞う内山。
 5回,内山が左ジャブからプレッシャーをかける。打ちおろしの右ストレートがヒット。6回,内山の右ストレートがカウンターになる。サルガドも強引に打ち返すが,内山はしっかりガードして左アッパーでボディを抉り,さらにロープに詰めて攻勢を仕掛ける。ボディブローが効いたか,口が開き気味になるサルガド。
 7回,劣勢と見たサルガドは手数を多くして挽回を図るが,8回は再び内山のペース。ロープを背にしたサルガドの顔面に強烈な右ストレートが飛んだ。
 10回,内山は右ストレートに加えてボディへの左アッパーを多用し,サルガドを追い詰める。さらに苦しくなったサルガドはマウスピースを覗かせて口で呼吸している様子が窺えた。11回,両者の表情に明らかな差が出る。口が開くサルガドに対し,終盤には内山の強烈な右ストレートが再三ヒットした。
 大きくリードして迎えた12回,内山が劇的なフィニッシュを見せた。貯金を守ろうとする気がないかのように攻める内山。ロープに下がったサルガドは右ストレートからの追い打ちを浴び,腰から崩れるようにダウン。これでストップしても良い場面だったが,カイズ主審は続行を命じる。一気に襲い掛かる内山。朦朧としたサルガドは力なくロープを背にする。さらに右ストレート,左フックを浴びせたところでカイズ主審が試合をストップした。

 内山,初挑戦で見事な王座奪取。右ストレート,ボディへの左アッパーでプレッシャーをかけ続けて流れを作ったことが勝因。鋭い左ジャブが良く出ていたことも大きい。ポイントで明らかにリードしていただけに最終回は流しても勝てた状況だったが,あの場面で貪欲に仕留めたことは見事というより他に言葉が見当たらない。ただし,長身でアップライトスタイルのサルガドに対して顔面へのパンチが主体になり,上体が起きていたことが惜しまれる。重心を低くしたボディ攻撃を増やしても良かったという感じがする。
 サルガドは初防衛に失敗。昨年10月の衝撃的な王座奪取から3ヶ月という短命政権に終わった。下がりながらダイナミックで良く伸びる左ジャブ,フックを狙っていたが,内山のプレッシャーで徐々にダメージを負ってしまった。

11回までの採点 内山 サルガド
主審:ラウル・カイズ(米国) *** ***
副審:ラファエル・ラモス(米国) 107 102
副審:チャラーム・プラヤドサブ(タイ) 106 103
副審:トム・ミラー(米国) 107 102
参考:MAOMIE 108 101


     ○内山:14戦14勝(11KO)
     ●サルガド:24戦22勝(16KO)1敗1分

     放送:テレビ東京&BSジャパン
     解説:川嶋勝重&長谷川穂積
     実況:斉藤一也

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                 2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                   WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン             挑戦者(同級10位)
           ○   プンサワット・クラティンデンジム   判 定   細野 悟   ●
                       (タイ) 122 lbs                     (大橋) 122 lbs

 初回,プンサワットがガードを固めて前に出る。細野は左アッパーをボディからアゴに決め,さらに右ストレートをヒット。しかし,プンサワットは構わず前に出て,左ジャブ,右ストレートから上下に左右アッパーを浴びせる。3回,左アッパーでのけぞった細野は打ち返すが,プンサワットはここでも左右アッパーで細野をのけぞらせた。
 5回,激しい打撃戦が続くが,プンサワットは肩や上腕でうまくカバーし,左右フック,アッパーを上下に打ち分ける。終盤,右アッパーでのけぞる細野。ロープを背に反撃するが,逆にプンサワットのワンツー,左右フックの連打を許した。
 細野のパンチもヒットするが,各ラウンドとも要所はプンサワットがまとめて細野をうまく丸め込む展開が続いた。9回,プンサワットは左右ショート連打を浴びせたかと思うと,一転して左ジャブを多用して間合いを取る。やや元気がない細野はプンサワットの右ストレート,左アッパーを食う。
 10回,左右にポジションを変えながら左ジャブでうまく距離を置いたプンサワットは左ジャブからボディへの右ストレートを放つ。
 12回,細野は右ストレートからボディへの左アッパーで反撃。最後まで迫力あるパンチの交換が続いた。

 プンサワットは初防衛に成功。前評判通りの一級品王者であり,見るべきものを多く披露した。右ファイタータイプで多彩なコンビネーションブローが身上。164cmという小柄ながら,とにかく手数が多くて非常に馬力がある。右ストレートあるいは左右アッパーを主武器としており,パンチはシャープでスピードも十分。接近戦を主戦場としているが,足を使って左右にポジションを変えながら左ジャブ,ストレートで間合いを取るうまさもある。細野のパンチを食う場面もあったが,その直後に必ず連打を浴びせて帳消しにしてしまうなど,クレバーな面が目立った。引き出しの豊富さが印象に残る。
 細野は初挑戦に失敗。予想以上の善戦を見せたが,プンサワットのうまさが数段上だった。ときおり自慢の強打をクリーンヒットしていたが,各ラウンドともにプンサワットにうまくまとめられてしまい,決定的なポイントを奪うまでには至らなかった。一階級下げての世界挑戦だけに減量の影響は大きかったが,それ以上にテクニックの差が目立った。強豪王者との呼び声が高いプンサワットを向こうに回して一歩も引かずに渡り合った健闘は見事。敗れたが,世界の舞台で十分通用することを証明したと言える。本来のフェザー級に戻しての再挑戦に期待したい。

採点結果 プンサワット 細野
主審:ラファエル・ラモス(米国) *** ***
副審:ラウル・カイズ(米国) 114 114
副審:マイケル・リー(韓国) 117 113
副審:トム・ミラー(米国) 115 113
参考:MAOMIE (79) (73)


     ○プンサワット:41戦40勝(28KO)1敗
     ●細野:17戦16勝(12KO)1敗

     放送:テレビ東京&BSジャパン
     解説:川嶋勝重&長谷川穂積
     実況:島田弘久

※ テレビ東京は第4・6・7・8ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。BSジャパンはフルラウンドをハイライトで放送(各ラウンドの一部をカット)。

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                      2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                     OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定12回戦
            OPBF東洋太平洋S・フェザー級4位   T   K  O   OPBF東洋太平洋S・フェザー級1位
             ○   川村貢二        9回2分04秒      金 聖泰   ●
                    (ワタナベ) 130 lbs                              (韓国) 130 lbs

 初回開始早々,体を沈めて放った金の右クロスをもらい,ヒヤリとさせる川村。しかし,逆にワンツーをヒットし,迫力十分の左ジャブからボディに左右アッパーを見舞う。
 2回,上下にパンチを散らす金に対し,川村の強打が火を噴く。ロープを背にした金のアゴにクロス気味の右ストレートを打ち込んでぐらつかせる。さらに豪快な左アッパーをボディに打つ川村。バッティングで右目上をカットしてドクターチェックを受けたが,試合の流れは川村に傾いた。
 3回,左アッパーのボディブローで金の上体が丸くなる。
 中盤は金も元韓国王者の意地を見せた。8回,激しパンチの応酬が続く。鼻からの出血にもめげず左ジャブ,左右フックの連打で食い下がるが,パワーの差は歴然で徐々に敗色濃厚となる。
 9回,食い下がる金だが,ついに破局を迎えた。川村の左アッパーでボディを抉られた金は急速に動きが鈍る。チャンスと見て攻勢を強めた川村の右フックがアゴに飛ぶ。マウスピースを吐き出さんばかりの苦しげな表情で後退する金。ボディを抉ろうと放った左アッパーがアゴに決まれば,よろめいた金はロープを掴んで辛うじてダウンを免れた。しかし,ロープを掴んだまま身動きが取れなくなったところに川村がボディへの左アッパーを連発。ここでアバインザ主審が試合をストップした。

 カッとなって,持ち前のパワーを生かせないことが多かった川村だが,ついに念願のタイトルを獲得した。豪快なパワー全開の攻撃が圧巻。打ち下ろしの右ストレート,ボディへの左アッパーが主武器として目立つが,中間距離から左ジャブ,ストレートをしっかり打って試合を作れることが強味である。過去には冷静さを欠いて左を忘れ,雑な攻撃に陥って拙戦を演じたこともある。タイトル防衛に向けては冷静さを保って試合を組み立てることが大事である。
 金は右ボクサーファイターで,左ジャブ,左右フックの連打を得意としている。手数が良く出てスピードがある。戦績は芳しくないが,前韓国スーパーフェザー級王者という肩書きがあるだけに,高いレベルの試合内容を見せた。上下に打ち分けて応戦したが,川村のパワーに屈した。

8回までの採点 川村
主審:シルベストレ・アバインザ(比国) 79 73
副審:キム・スクォン(韓国) 79 75
副審:浦谷信彰 78 74
参考:MAOMIE 80 72

     ○川村:21戦18勝(6KO)2敗1分
     ●金:14戦5勝(2KO)8敗1分

     放送:BSジャパン
     解説:なし
     実況:増田和也

※ 第4・6・7ラウンドはハイライトのみを放送。そのため,MAOMIEの採点はあくまで参考として集計したものです。

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                       2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                                    8回戦
                  WBC世界S・フライ級14位    T   K  O    日本S・フライ級(ノーランク)
                ○   翁長吾央        3回2分04秒     金城吉廣   ●
                       (大橋) 114 3/4 lbs                           (正拳) 115 lbs
                                                            金城吉廣=きんじょう・よしひろ

 開始早々から翁長のワンサイドゲームになった。左ストレートがクリーンヒット。右で牽制し,上下への左ストレートを面白いように決める翁長。2分30秒,下がったところに左ストレートを打ち込まれた金城はよろめいて崩れるようにダウンを喫した。
 3回,翁長の左ストレートが冴え,金城はやや戦意が萎えた様子。上下への左ストレートでプレッシャーを強める翁長。この左で金城がのけぞる。スピーディな連打をまとめる翁長。2分過ぎ,絶妙なタイミングで左ストレートが顔面に決まれば,金城は赤コーナーで腰から落ちて再びダウン。杉山主審は迷わずに一方的な試合をストップした。

 サウスポーのホープ翁長が実力の差を見せつけて堂々たるTKO勝利を飾った。金城にツケ入る隙を与えない圧勝である。右で牽制しながら放つ左ストレートは踏み込み,スピード,タイミングともに申し分ない。十分に世界タイトルを狙える実力者と言える。主武器の左ストレートに頼り過ぎないことが大事である。
 金城は右ボクサーファイターで左フック,右ストレートを得意としている。しかし,翁長との実力の差は大きかった。初回こそ果敢なところを見せたが,鋭い左を浴び続け,策がないまま完敗。

     主審:杉山利夫,副審:3名とも不明
     ○翁長:16戦15勝(11KO)1分     ●金城:20戦6勝(2KO)12敗2分
     放送:BSジャパン     解説:なし     実況:中川聡

※ 第2ラウンドだけはハイライトを放送。

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                   2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                               8回戦
                  日本ミドル級5位    T   K  O    日本ミドル級4位
              ○   岳たかはし    2回2分42秒     田島秀哲   ●
                       (新田) 154 lbs                        (西遠) 154 lbs
                                           田島秀哲=たじま・ひでのり

 初回,岳が積極的に出て右フック,左ストレートで攻める。上背で勝る田島のワンツーをもらう岳だが,終盤,左ストレートで田島の腰が落ちる。バランスを崩した田島に攻勢を仕掛ける岳。
 2回,田島は距離を取って左ジャブ,フックを浴びせる。岳は構わず揺さぶりをかけながら前に出る。バッティングで右目上をカットする田島。岳が左フックのボディブローから左ストレートをアゴに一閃。右の打ち終わりにカウンターを打ち込まれた田島は音を立てて背中からキャンバスに落下。痛烈なダウンシーンに福地主審は迷わず試合をストップした。

 サウスポーのボクサーファイター岳は左ストレートにパンチ力がある。思い切りの良さもあり,楽しみな存在。フィニッシュとなった左ストレートは右の打ち終わりにすかさず返した見事なカウンターである。揺さぶりもでき,ボディブローもあるので器用な面がある。
 田島は185cmという長身の右ボクサータイプ。左ジャブ,フックあるいはワンツーにパンチ力がある。距離を取って放つこれらのパンチに威力があるが,ガードが低く打たれ脆さが弱点になっている。

     主審:福地勇治,副審:ビニー・マーチン&ほか2名は不明
     ○岳:16戦11勝(6KO)4敗1分     ●田島:18戦13勝(8KO)5敗
     放送:BSジャパン     解説:なし     実況:増田和也

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                  2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                             8回戦
                   日本フライ級11位        日本フライ級(ノーランク)
               ○   金城智哉    判 定    比嘉大貴   ●
                       (ワタナベ) 112 lbs              (大橋) 112 lbs
                      金城智哉=かねしろ・ともや

 初回,サウスポーの比嘉が積極的に出て左アッパーのボディブローから右フックを浴びせる。これで早くもバランスを崩す金城。
 2回に入ると金城がうまさで比嘉をリードし始めた。左フック,右ストレートからボディへの左右アッパーで攻勢に出る金城。この攻撃で比嘉の出足が止まった。
 5回,左アッパー,右フックで執拗に攻める比嘉。しかし,金城のボディからアゴへの左フックでぐらつく。比嘉の動きを良く見て攻める金城のうまさが目立った。6回,比嘉は右アッパー,左ストレートで攻勢に出るが,金城は右ストレート,左右アッパーのボディ攻撃で盛り返して上回る。
 激しい打ち合いになるが,金城はアゴからボディへのダブルの左フックから右ストレートで打ち勝った。

 金城がキャリアの差を見せて比嘉を破った。右ボクサーファイターで,多彩なコンビネーションブローが持ち味。パンチ力のある比嘉に対して引くことなく,逆に攻撃の切れ目を突く連打で終始リードを保った。うまさが光り,中味が濃い試合内容と言える。一昨年8月の日本タイトル暫定王座決定戦で五十嵐俊幸(帝拳)に敗れ,殿村雅史(角海老)にも痛烈なKO負けを喫するなど足踏み状態だったが,昨年10月に「基錫(韓国)を4回KOに屠って復調をアピールした。ランク下位に甘んじているが,もう一皮剥ければタイトル再挑戦も十分に可能な実力を備えている。
 比嘉(上間大貴から改名)はサウスポーのファイタータイプで,左アッパー,右フックにパンチ力がある。足を止めた打ち合いで強味を発揮するが,出方を金城に読まれていたフシがある。

採点結果 金城 比嘉
主審:浦谷信彰 *** ***
副審:山田一公 78 76
副審:福地勇治 78 75
副審:杉山利夫 79 73
参考:MAOMIE (69) (64)


     ○金城:23戦18勝(8KO)3敗2分
     ●比嘉:8戦7勝(5KO)1敗

     放送:BSジャパン
     解説:なし
     実況:中川聡

※ 全ラウンドのハイライトのみを放送。そのため,MAOMIEの採点はあくまで参考として集計したものです。ただし,第3ラウンドを除いてあります。

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                     2010年1月11日(月)    東京ビッグサイト東3ホール
                                  4回戦
                   日本ライト級(ノーランク)     K      O   日本ライト級(ノーランク)
                ○   仲田詢弥      2回1分59秒     山本淳央   ●
                       (大橋) 134 1/4 lbs                        (神拳阪神) 133 3/4 lbs
                       仲田詢也=なかだ・じゅんや                 山本淳央=やまもと・あつひろ

 足を使って間合いを保ちながら左ジャブを突く山本。仲田は前に出て左右フックを打ち込むチャンスを窺う。
 2回,左アッパーのボディブローで山本がひるんだところに攻勢をかける仲田。ニュートラルコーナーで仲田のワンツーが決まり,山本はポストに背中を打ちつけてダウン(カウント9)。立ち上がったが,チャンスと見た仲田が一気に勝負に出る。上体を揺すり,どんどんプレッシャーをかける仲田に防戦一方の山本。ロープを背に右ストレートでのけぞったところで山田主審が割って入った。

 仲田は沖縄尚学高でインターハイ3位,国体5位という実績を持つ典型的な右ファイタータイプ。非常に好戦的で手数が多く,猛烈な連打が持ち味になっている。主武器は左アッパー,フック,右ストレート。フック系統だけでなく,ストレート系のパンチとボディブローを交えていることが強味になっている。何と言っても積極性とパワーが持ち味。
 山本は右ボクサーファイター。間合いを保って左ジャブを突いていたが,仲田の踏み込みを止めることができなかったことが敗因。入られてしまってからは防戦に忙しく,一気に押し切られた。

     主審:山田一公,副審:ビニー・マーチン&ほか2名は不明
     ○仲田:1戦1勝(1KO)     ●山本:1戦1敗
     放送:BSジャパン     解説:なし     実況:板垣龍佑

※ 第2ラウンドのみを放送。
※ 4回戦ルール = 1ラウンドに2度のダウンを喫すると自動的にKO負けとなる。

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                 2010年1月15日(金)    後楽園ホール
                        10回戦
             WBA世界ライト級15位        メキシコ ライト級(ノーランク)
           ○   嶋田雄大    判 定    アレクシス・サリナス   ●
                 (ヨネクラ) 134 1/2 lbs              (メキシコ) 134 1/4 lbs

 初回,嶋田は軽く動いてガードを高くする独特のスタイルから,早くも右ストレートをヒットする。2回にはサリナスも伸びのある右ストレートから左アッパーを突き上げるが,以後は嶋田のペースで進んだ。
 3回,嶋田の打ち下ろしの右ストレートがクロス気味にヒット。さらに左フック,右ストレートで攻める嶋田。
 5回,一転して接近戦を挑み,自ら体を密着させて左右アッパーでボディを攻める嶋田。この攻撃にサリナスの表情が歪む。サリナスは右目上をカット(嶋田の有効打による傷)。
 嶋田は6回に入ると再び中間距離に戻して左ジャブでサリナスをコントロールし,ギヤチェンジの妙を披露した。7回,コンスタントな左ジャブと巧みなダッキング,スウェイバックから上下に左フック,アッパーを打ち分ける嶋田。
 8回,再三サリナスの右ストレートを受けてヒヤリとさせた。終盤にも右ストレートが嶋田のアゴに決まる。
 しかし,9・10回は嶋田が左ジャブ,フック,アッパーでサリナスをコントロールし,勝利を決定づけた。

 昨年7月に敵地ナミビアに遠征してパウルス・モーゼス(ナミビア)のWBA世界ライト級王座に挑戦し,惜しくも判定負けに退いた嶋田の再起戦。相変わらずの卓越した技巧を披露した。左ジャブ,フック,アッパー主体の老練な試合運びはもはや職人芸の域に達している。スウェイバックから巧みにパンチをヒットする技術は見事と言うほかはない。距離を取って戦っていたかと思うと一転して接近戦を挑み,次のラウンドは再び左ジャブでコントロールするという変化も嶋田ならではのものだろう。
 サリナスは右ボクサーファイターで右ストレート,左アッパー,フックを得意としている。スピードは今一つだが,パンチには伸びがある。しかし,全般を通じて嶋田の技巧に主導権を握られていた。

採点結果 嶋田 サリナス
主審:安部和夫 *** ***
副審:浦谷信彰 97 93
副審:葛城明彦 99 93
副審:福地勇治 97 94
参考:MAOMIE 98 92


     ○嶋田:30戦24勝(16KO)5敗1分
     ●サリナス:17戦11勝(7KO)4敗2分

     放送:スカイA
     解説:今岡武雄&渋谷淳
     実況:桑原学

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                           2010年1月15日(金)    後楽園ホール
                                    8回戦
                  日本S・バンタム級(ノーランク)   K      O    タイ国S・バンタム級(ノーランク)
                ○   杉田祐次郎      2回1分24秒    ワンパデック・シットサイトーン   ●
                        (ヨネクラ) 124 1/2 lbs                            (タイ) 123 1/2 lbs

 初回,軽く動きながら左ジャブから右ストレートを放つ杉田。さらに右フックをボディに。ワンパデックは大きな左右フックで迫るが,杉田はタイミングの良い左ジャブを見舞って出足を止める。
 2回,杉田が左ジャブを有効に使う。ワンパデックは強引に打って出るが,スピードがない。ボディに左アッパーを打って崩しにかかる杉田。リング中央でロングレンジからの右ストレートに次ぐ左アッパーでレバーを抉れば,ワンパデックはたまらず大の字にダウン。そのままカウントアウトされた。

 2年ぶりのリングとなった杉田が見事なKOで復帰戦を飾った。ブランクを感じさせないほど体の動きが良かった。特に左ジャブが効果的。格下相手でKOは当然の結果だが,最高の形でのカムバックとなった。右ボクサーファイターで,ワンツーを得意としている。
 ワンパデックは右ファイタータイプ。大きな左右フックで強引に攻めるが,ベタ足でスピードはない。

     主審:ウクリッド・サラサス,副審:浦谷信彰&葛城明彦&安部和夫
     ○杉田:16戦14勝(7KO)2敗     ●ワンパデック:25戦15勝(8KO)10敗
     放送:スカイA     解説:今岡武雄&渋谷淳     実況:西達彦

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                        2010年1月15日(金)    後楽園ホール
                                 8回戦
                日本S・ミドル級(ノーランク)   T   K   O     タイ国S・ミドル級(ノーランク)
              ○   松本晋太郎     3回2分38秒     ゴンゲール・シットサイトーン   ●
                      (ヨネクラ) 167 lbs                              (タイ) 160 1/4 lbs

 初回,松本は左ジャブからボディに左フック,アッパー。松本が左右アッパーをボディに集めると,上体を折り曲げたゴンゲールは動きが止まる。しかし終了間際にはゴンゲールも左フック,右ストレートを浴びせて松本をロープに詰める。
 2回,体格差で押す松本はボディ攻撃で迫るが,気を抜いたところに連打される。鼻から出血し,松本の表情から余裕が消える。
 3回,松本は作戦を変えて足を使い,無謀な打ち合いを避けた。そこから一転してコーナーにゴンゲールを詰めてボディ攻撃で圧倒する松本。食い下がるゴンゲールだが,粘りもそこまで。右ストレート,アッパーでぐらついたところに左右フックを連打され,仰向けにダウン(カウント9)。立ち上がったが,左右フックの連打があったところで福地主審が試合をストップした。

 豪快なTKOで無傷の4連勝を飾った松本。左ジャブからの左フック,アッパーのボディブローでゴンゲールを弱らせ,パワーのあるところを見せた。その半面,相手の正面に立って不用意なパンチを食う場面が目立った。最後は体格差を生かしてねじ伏せたが,不安を残した。どんなときにも気を抜かないことが大事である。
 ゴンゲールは左フック,右ストレートを武器とする右ファイタータイプ。大柄な松本とは明らかにパワーの差があったが,松本の隙を突いて連打で苦しめるなど,一歩も引かずに応戦した。

     主審:福地勇治,副審:中村勝彦&葛城明彦&ウクリッド・サラサス
     ○松本:4戦4勝(3KO)     ●ゴンゲール:17戦10勝(5KO)7敗
     放送:スカイA     解説:渋谷淳     実況:桑原学

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                      2010年1月16日(土)    後楽園ホール
                      東洋太平洋ライト級タイトルマッチ12回戦
                挑戦者(同級7位)    T   K   O     チャンピオン
             ○   三垣龍次      10回2分07秒     長嶋建吾   ●
                    (MT) 134 3/4 lbs                          (エイティーン古河) 135 lbs
                                                       WBA11位,WBC10位

 初回,細かく左ジャブを突いて出る三垣。しかし,長嶋は出バナに左ストレートをヒットし,ボディに左右フックを見舞う。さらに左フックが決まり,三垣は思わずバランスを崩す。
 2回,真っすぐに攻める三垣に対し,長嶋は左ストレートを合わせる。しかし,三垣も負けてはいない。今度はノーモーションの右ストレートを再三ヒットしてリード。三垣はさらに重い右ストレートを決めた。3回,バッティングで三垣が右目上,長嶋が額をカットし,相次いでドクターチェックを受ける。
 前半の山場は4回。長嶋は回り込んで巧打を浴びせて良い流れを作ったかに見えたが,思わぬ落とし穴が待っていた。右に回り込もうとしたところに右ストレートを打ち込まれた長嶋は腰から落ちてダウンを喫した。
 しかし,中盤は長嶋が持ち味の足を絡めたスピーディな攻撃で挽回した。一方の三垣は正直な攻めが目立つ。
 7回,前に出るのは三垣だが,先に手を出しているのは長嶋。再びバッティングが発生し,三垣が眉間をカットし,長嶋も右目下を腫らす。
 予断を許さぬ展開が続いたが,10回に決着がついた。長嶋は右アッパーから左ストレート。三垣も右アッパーのボディブローで応戦する。中盤,リング中央で三垣のワンツーがクリーンヒット。このパンチが効いてしまい,長嶋はよろめいて大きくバランスを崩す。クリンチに出ようとするが,追撃を受けて崩れるようにダウン(カウント8)。挽回してこれからという矢先に喫した痛恨のダウンだった。長嶋は再開に応じたが,三垣の右ストレートでよろめいたところでタオルが投入された。

 三垣は日本タイトルに続いて2冠。4回にダウンを奪いながらも正直な攻撃を読まれて苦戦したが,最後は強打を爆発させた。右ストレート,左フックにKOの威力を秘める右ボクサーファイター。アマチュア(関西高→駒大)の豊富なキャリアがあり,しっかりしたテクニックを備えている。伸びの良い左ジャブ,ストレートがあるのに,それが出ずに単調な攻撃になっていることが惜しまれる。左を有効に使い,揺さぶりを取り入れることが必要だろう。
 3度目の防衛に失敗した長嶋は引退を表明した。持ち前のフットワークを生かして回り込み,中盤は主導権を握っていたが,一瞬の隙を突かれた。サウスポーのボクサータイプで,フットワークに乗せたスピーディなコンビネーションブローを身上としている。世界には届かなかったが,日本・東洋でそれぞれ二階級を制覇した実績は立派である。

9回までの採点 三垣 長嶋
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:杉山利夫 85 86
副審:土屋末広 85 86
副審:福地勇治 87 84
参考:MAOMIE 86 85


     ○三垣:16戦14勝(10KO)2敗
     ●長嶋:44戦38勝(18KO)4敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:高橋雄一

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                   2010年1月16日(土)    後楽園ホール
                           8回戦
                  日本ライト級8位         日本S・ライト級8位
              ○   中森 宏    判 定    坂本大輔   ●
                    (平仲BS) 138 1/2 lbs           (角海老宝石) 139 lbs

 初回から両者ともに大きなパンチを応酬する。中森は左アッパー,坂本は左フックから右フック。力みが目立つ坂本に対し,中森は左フック,アッパーでうまく打ち合いに持ち込む。
 2回,ロープに下がった中森に攻勢を仕掛ける坂本。坂本の右フックがロープを背負った中森のアゴに決まる。3回,クリンチしたままでのパンチの応酬となり,両者がエキサイトして一時中断する場面があった。
 ともにラフで大味な試合になるが,4回,中森が冷静な試合運びで上回る。坂本の動きを読み,単発ながらも左ジャブ,フック,右ストレートを決める。
 5回序盤,中森の右ストレートがヒットしてぐらつく坂本。左右フックで応戦するが,逆に中森の左アッパーをアゴに食う。6回,中森は足を使ってトリッキーな動きを見せ,ときには挑発を織り交ぜて優位に立った。
 7回,中森は少し休んでいる感じ。坂本は中森を青コーナーに詰め,左右フック,左アッパーで攻勢。
 8回,ともに決め手を欠く。

 パンチ力に自信がある両者だが,ラフで大味な展開に終始した。
 中森は右ボクサーファイターで,日本人離れした長いリーチを誇る。広いスタンスから放つダイナミックな左フック,アッパー,右ストレートに威力がある。その一方でカッとなってラフなボクシングで拙戦を演じることも多い。今夜も左ジャブを多用しているときは良い展開になっていたが,冷静さを失って雑な攻撃になる場面も見られた。無駄な動きが多いことも欠点の一つである。恵まれたリーチと足で組み立て,持ち味を生かすことを考えるべきだろう。
 坂本は右ファイタータイプ。左右フック,右ストレートにパンチ力がある。前に出て打ち合いを挑むスタイルを身上としている。大振りでラフな攻めになって自滅した面がある。単調で正直な攻撃を中森に読まれていた。僅差ではあるが,内容的には完敗。

採点結果 中森 坂本
主審:浦谷信彰 *** ***
副審:福地勇治 77 76
副審:杉山利夫 77 76
副審:染谷路朗 77 76
参考:MAOMIE 78 76


     ○中森:30戦27勝(15KO)2敗1分
     ●坂本:9戦5勝(2KO)3敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:藤田大介

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                       2010年1月16日(土)    後楽園ホール
                              8回戦
                 東洋太平洋バンタム級13位      東洋太平洋S・フライ級10位
                ○   岩佐亮佑    判 定    マルビン・タンポス   ●
                        (セレス) 118 lbs                 (比国) 117 3/4 lbs

 初回,ややラフな右ストレート,左右フックで迫るタンポス。岩佐は慌てず,伸びの良い右ジャブ,左ストレート。さらにタンポスの動きを見極め,スピード十分のパンチをまとめる。
 2回,スピーディな右アッパー,左ストレートで圧倒する岩佐。さらに前に出てくるタンポスのアゴにカウンターの左アッパーを合わせる。岩佐は足を使って的を絞らせず,ワンツーから左アッパー,右フックをボディに見舞う。3回,岩佐の左アッパーがローブローになって一時中断。
 タンポスも上体を振って接近を試みるが,中盤の岩佐はこれを巧みなステップとウィービングでかわし,ワンツー,右アッパーを浴びせて全く寄せつけない。
 7回,疲労とダメージでタンポスの動きが鈍くなる。8回は岩佐も打ち疲れが出てクリンチになる場面が見られたが,スピーディなコンビネーションブローで最後まで付け入る隙を与えないまま押し切った。

 高校3冠から鳴り物入りでプロ入りしたホープ岩佐が一段と成長した姿を見せた。スピード十分の左ストレートから上下に左右アッパーを散らす見事なボクシング。しぶとくてパンチ力もあるベテランのタンポスは,キャリアが浅い岩佐には荷が重いと見られていたが,それを圧倒したことは高い評価を受けるだろう。足と巧みなウィービングを絡め,攻撃の糸口さえ掴ませない快勝である。先に手を出して自分から試合の流れを作っていたことも大きい。線の細さが消えて逞しさが見え始めた。今後が楽しみである。
 タンポスは昨年10月に河野公平(ワタナベ)を苦戦させた右ファイタータイプ。変則的で旺盛な手数とパンチ力がある。今夜は岩佐に読まれ,先に打たれて完敗となった。

採点結果 岩佐 タンポス
主審:土屋末広 *** ***
副審:浦谷信彰 80 72
副審:福地勇治 80 72
副審:ビニー・マーチン 80 72
参考:MAOMIE 80 72


     ○岩佐:6戦6勝(4KO)
     ●タンポス:34戦21勝(13KO)11敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:田中毅

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                        2010年1月16日(土)    後楽園ホール
                                6回戦
                    日本ウェルター級2位         日本ウェルター級(ノーランク)
                ○   加藤壮次郎    判 定    中村尚平太   ●
                       (協栄) 146 1/4 lbs                (八王子中屋) 146 lbs
                 加藤壮次郎=かとう・たけじろう

 上背で勝る中村がワンツーで先手を取る。加藤はアップライトスタイルから左右フックを見せる。終了間際,加藤の右アッパーがヒット。
 2回,加藤はバッティングで左目上をカットするが,変則的な左右フック,右アッパーでリード。中村はやや後手に回る。ロープに詰めて攻勢に出る加藤。
 3回,加藤は右ストレート,左右フック,右アッパーを放つ。中村はワンツーで攻めるが,足がついていかない。
 6回,バランスを崩した体勢から左右フック,右アッパーを浴びせる加藤。終盤,この変則的な攻撃に中村は動きが鈍り防戦一方。

 加藤は右ファイタータイプで変則的な攻撃を身上としている。体勢を崩したところからでもパンチが出ることが強味。左右フックからの意表を突くような右アッパーが武器になっている。上背に恵まれているわけではないが,アップライトスタイルから次々にパンチが出る。スピード不足が難点。
 6年ぶりの復帰戦となった中村だが,いきなり上位ランカーの加藤が相手では厳しかった。180cmの長身を誇る右ボクサーファイターで,ワンツーを得意としている。

採点結果 加藤 中村
主審:ビニー・マーチン *** ***
副審:染谷路朗 60 55
副審:福地勇治 60 54
副審:杉山利夫 60 54
参考:MAOMIE (40) (36)


     ○加藤:35戦23勝(11KO)9敗3分
     ●中村:19戦10勝(4KO)7敗2分

     放送:G+
     解説:なし
     実況:加藤聡

※ 第4・5ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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