熱戦譜〜2008年11月の試合から


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試合日 試合 結果
2008.11.01  東洋太平洋スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  TKO4R  文 炳柱
2008.11.02 5回戦(ミニマム級決勝)
第65回東日本新人王決定戦
 鬼ケ島 竜  TKO4R  嶋津健人
2008.11.02 5回戦(フェザー級決勝)
第65回東日本新人王決定戦
 斉藤 司  KO1R  澤井大祐
2008.11.15  東洋太平洋スーパーウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 日高和彦  KO4R  丸元大成
2008.11.15 8回戦  坂本大輔  判定  迫田大治
2008.11.16  東洋太平洋ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 黒木健孝  判定  和賀寿和
2008.11.18 10回戦  宮 将来  TKO6R  孫 京辰
2008.11.24 8回戦  リチャード・ガルシア  判定  吉田拳畤
2008.11.28  WBA世界スーパーフェザー級
 王座決定12回戦
 ホルヘ・リナレス  TKO5R  ワイベル・ガルシア

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                          2008年11月1日(土)    後楽園ホール
                      東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    T   K   O    挑戦者(同級1位)
               ○   内山高志    4回1分55秒     文 炳柱   ●
                      (ワタナベ) 129 3/4 lbs                     (韓国) 128 3/4 lbs
                    WBA13位,WBC14位               韓国スーパーフェザー級チャンピオン

 初回,文は左ジャブを出して回り込みながら飛び込むチャンスを窺う。内山は早くも得意の左アッパーをボディにねじ込む。さらに右クロスをヒットし,文が出てくるところに右アッパーを突き上げる。
 2回,乱戦を狙って前に出る文のボディに左アッパーを見舞う内山。さらに左アッパーのボディブローからワンツーを浴びせる。
 3回には文の左右アッパーのボディ攻撃からの左アッパーを受けて内山がひるむ場面が見られた。内山は鼻からの出血を見る。
 4回,タフな文を内山が仕留めた。ベタ足で執拗に迫る文を上下への打ち分けでさばく内山。左から右のアッパーがボディを抉れば,文は苦しげに後退してロープを背にする。内山は一気に攻勢に出て左右フック,ワンツーの嵐を浴びせる。文がたまらず青コーナーに崩れ落ちたところでプラヤドサブ主審がストップした。

 内山は3度目の防衛に成功。柔軟な上体から放つウェイトを乗せた左アッパーのボディブロー,切れの良いワンツーを武器とする右ボクサーファイター。タフでしつこい文に対してボディブローから入り,最後はパワーでねじ伏せる形となった。今夜は左ジャブが少なく,やや雑な攻撃に終始した。左アッパーのボディブローを多用していたが,狙っていることがミエミエ。ディフェンスも勘に頼り過ぎており,3回に文の左アッパーでぐらつくなどヒヤリとさせる場面もあった。今夜の内容では世界ランカークラスのうまい相手には苦戦するだろう。左ジャブ,ストレートに伸びも切れもあるのだから,これを中心に組み立てるべきである。
 文は典型的なコリアンファイター。スピードはないが,タフでしつこい。左右フック,アッパーの連打が武器でパンチ力もある。

     主審:ピニット・プラヤドサブ(タイ),副審:キム・ジャンソン(韓国)&安部和夫
     ○内山:11戦11勝(8KO)     ●文:15戦9勝(7KO)6敗
     放送:G+&日本テレビ     解説:ファイティング原田&セレス小林     実況:田中毅

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                        2008年11月2日(日)    後楽園ホール
                    第65回東日本新人王決定戦(ミニマム級決勝)
                                5回戦
               日本ミニマム級(ノーランク)    T   K   O   日本ミニマム級(ノーランク)
             ○   鬼ケ島竜       4回2分11秒     嶋津健人   ●
                   (三谷大和スポーツ) 105 lbs                       (野口) 105 lbs
                鬼ケ島は技能賞を受賞

 サウスポーの嶋津が動きながら右フック,左ストレートを伸ばし,鬼ケ島がこれを追って右ストレートで迫る展開。
 2回,鬼ケ島は嶋津のパンチをブロックし,前に出て右ストレートからボディへの左右アッパーで追いこんだ。3回,鬼ケ島はボディ攻撃で徐々に嶋津を弱らせ,終盤にはロープに詰めて連打を浴びせる。
 4回,ボディが効いて嶋津の動きが鈍り,右ストレートが決まると後退する場面を見せた。ブレイクからの再開直後に踏み込んで放った鬼ケ島の右ストレートが見事にアゴを捉える。よろめいて後退した嶋津はロープ際で崩れ落ち,仰向けにダウン。土屋主審が即座に試合をストップした。

 左の嶋津,右の鬼ケ島という対照的な顔合わせとなったが,ボディブローから攻撃の糸口を掴んだ鬼ケ島が得意の右ストレートで試合を決めた。
 鬼ケ島は右ファイタータイプで右ストレート,左右アッパーのボディブローを武器としている。動きのある嶋津のボディにパンチを集めたことが奏功した。パンチを狙い過ぎる面があるが,上下にどんどん散らして攻めることが大事である。
 嶋津はサウスポーのボクサーファイター。よく動いて応戦したが,得意の右フック,左ストレートをブロックされたことが痛かった。

     主審:土屋末広,副審:福地勇治&ビニー・マーチン&杉山利夫
     ○鬼ケ島:9戦7勝(3KO)2敗     ●嶋津:9戦5勝(2KO)4敗
     放送:G+     解説:ファイティング原田     実況:藤田大介

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                          2008年11月2日(日)    後楽園ホール
                      第65回東日本新人王決定戦(フェザー級決勝)
                                 5回戦
                 日本フェザー級(ノーランク)    K      O    日本フェザー級(ノーランク)
               ○   斉藤 司       1回1分12秒      澤井大祐   ●
                    (三谷大和スポーツ) 126 lbs                       (シャイアン山本) 125 1/2 lbs
                  斉藤はMVPを受賞

 サウスポーの澤井が動きながら右ジャブを突いてワンツーを伸ばす。斉藤はガードを固めてこれをかわしながらチャンスを窺う。斉藤は右フックで相手の態勢を崩して,すかさず左フックから右ストレートをフォロー。これをテンプルに受けた澤井は腰から落ちてダウン。立ち上がったものの,斉藤の詰めは鋭かった。右ストレートで再び腰からキャンバスに落ちる澤井。同一ラウンド中に2度のダウンで自動的にKO負けとなる新人王戦のルールが適用され,その場で試合が終わった。

 18歳の斉藤が鮮やかなKO勝ちでMVPに輝いた。ガードを固めてチャンスを窺い,素早い連打で試合を決めた。最初のダウンを奪った右・左・右とつなぐ素早いコンビネーションブローは見事である。左フックのナックルの返しが甘い点を矯正すれば,楽しみな素材である。
 澤井はサウスポーのボクサーファイターでワンツーを武器としている。足を使いながら右フック,左ストレートを多用する試合運びが特徴。ただし,こちらも右フックの返しが甘いことが気になる。

     主審:ビニー・マーチン,副審:熊崎広大&土屋末広&福地勇治
     ○斉藤:6戦6勝(4KO)     ●澤井:11戦6勝(4KO)3敗2分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:中野謙吾

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                        2008年11月15日(土)    後楽園ホール
                    東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン    K      O   挑戦者(同級1位)
               ○   日高和彦    4回2分05秒    丸元大成   ●
                     (新日本木村) 153 1/2 lbs                 (グリーンツダ) 154 lbs

 初回,右ストレートを多用して積極的に出る丸元。サウスポーの日高はやや慎重な立ち上がり。丸元はバッティングで早くも右目上をカット。
 2回には逆に日高が積極的に出て左フックをボディに打ち込む。左右フックの攻勢に思わずクリンチに出る丸元。
 3回,丸元の右ストレートに日高の左フック。打ち合いになるが,日高がわずかに打ち勝つ。丸元は右目上からの出血が多くなる。
 得意の左ジャブが出ない丸元に対し,4回,日高は右ジャブを突破口にワンパンチで試合を決めた。右ストレートを多用して前に出る丸元。日高は右ジャブを突いて慎重に出方を窺う。右ストレートをかわしてすかさず返した左フックがアゴをかすめ,丸元は腰からキャンバスに落ちてダウン。ロープを頼りに辛うじて立ち上がったものの,すでに戦える状態ではなく,カウントアウトされた。

 日高が劇的なワンパンチKOで2度目の防衛に成功した。4回にKOの伏線となったのは丹念に突いた右ジャブ。丸元の右ストレートの打ち終わりに右ジャブを返して注意を引いておいて,直後に再び丸元が伸ばした右ストレートの打ち終わりに今度は外側から孤を描くような左フック。力みを排し,意表を突いた組み立てによる”技あり”のKO劇だった。まさに技能賞モノのテクニックを披露したと言える。今年30歳を迎え,ますます今後が楽しみになってきた。
 丸元は長身の右ボクサータイプ。打たれ脆いのが欠点だが,鋭い左ジャブ,ストレートからつなぐ右ストレートに威力がある。今夜はサウスポーの日高が相手とあって定石通りにノーモーションの右ストレートを多用して積極的に攻めたが,持ち味の左ジャブが出ず,単調な攻撃を日高に読まれてしまったことが敗因。ジャブの差が明暗を分けた一戦である。

     主審:福地勇治,副審:浦谷信彰&ウクリッド・サラサス&ビニー・マーチン
     ○日高:33戦28勝(20KO)5敗     ●丸元:32戦22勝(10KO)9敗1分
     放送:G+     解説:葛西裕一     実況:中野謙吾

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                   2008年11月15日(土)    後楽園ホール
                             8回戦
               日本S・ライト級(ノーランク)        日本S・ライト級7位
             ○   坂本大輔      判 定    迫田大治   ●
                    (角海老宝石) 140 lbs              (横田スポーツ) 140 lbs

 初回,揉み合いからの離れ際に放った迫田の左フックがテンプルに決まり,大きくバランスを崩した坂本は左グラブをキャンバスについてダウンを取られる。ダメージはなかったが,大きなビハインドとなった。
 坂本は3回,左フック,ボディへの右アッパーに次ぐ右ストレートを決めて反撃に出るが,バッティングで右目上をカットするハンデを負った。迫田の左フックもヒットし,試合は一進一退の展開となった。4回,坂本は出バナにカウンターの左フックをヒット。さらに打ち合いの中で左フック,右ストレートを見舞う。終了間際には迫田の左フックがボディに決まる。
 5回は迫田が重い左フック,ストレートを振って変則的に出る。坂本はカウンターが出ず,後手に回った。
 終盤は坂本が正確さで上回った。7回,迫田の左ストレートが決まるが,後半には坂本の右ストレート,左フックが細かくヒットした。8回にも打ち合いになるが,左右フックで坂本がやや打ち勝った。

 左の迫田,右の坂本というファイター同士の一戦。
 坂本は初回に喫したダウンに焦らず,2回以降の打ち合いで徐々にポイントを積み重ねたことが勝因。左フック,右ストレートを武器とする右ファイタータイプでパンチ力がある。ただし,単発になって攻撃が続かないことが気になる。また,打ち合いの中でアゴが上がることも欠点。矯正すべきポイントである。
 迫田はサウスポーの変則ファイターで,重い左フック,ストレートでダメージを与える。左からどんどん入って攻め込むのが得意の攻撃パターン。ただし,左を打って入るときに両足が揃ってしまう欠点がある。そのため,こちらも攻撃が長く続かないことが欠点。

採点結果 坂本 迫田
主審:土屋末広 *** ***
副審:ウクリッド・サラサス 77 76
副審:島川 威 76 77
副審:福地勇治 77 76
参考:MAOMIE 77 75


     ○坂本:5戦3勝(2KO)1敗1分
     ●迫田:11戦9勝(6KO)2敗

     放送:G+
     解説:葛西裕一
     実況:藤田大介

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                    2008年11月16日(日)    名古屋国際会議場
                     東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(WBC3位)            チャンピオン
                ○   黒木健孝     判 定    和賀寿和   ●
                       (ヤマグチ土浦) 105 lbs               (畑中) 104 1/2 lbs
                      WBA5位,日本ミニマム級チャンピオン         WBA13位,WBC12位
                       黒木健孝=くろき・やすたか

 初回,両者積極的に攻めるが,力が入っている。和賀は速い右ストレートから。終盤,パンチの交換からの離れ際に和賀が放った右フックがタイミング良く決まり,黒木はもんどり打ってダウン。
 しかし,和賀の見せ場はこれだけ。2回以降は変幻自在な黒木の動きと手数に翻弄され,ほぼ一方的な試合になった。黒木は左アッパーのボディブロー。さらに左ストレートから接近して左右アッパーのボディ攻撃など,手を休めずに攻撃を続けた。
 4回,和賀の右ストレートでロープを背にする黒木。しかし,すぐに左ストレートで反撃に出る。黒木は目まぐるしい動きから左ストレート,左右アッパーを浴びせる。和賀は右目上をカットして苦しい戦いになった(黒木の有効打による傷)。
 6回,出血に苦しむ和賀。絶好調の黒木は接近戦で連打を見せたかと思うと,ロングレンジから長い左ストレートを浴びせて和賀をのけぞらせた。和賀は黒木の動きに追随できず,ジリ貧に陥った。
 9回,ボディブローも効いてスタミナ切れの兆候を見せる和賀。黒木もバッティングで左目上をカットするが,和賀は右目上の傷と腫れによってますます苦しくなった。
 10回,和賀が必死の形相で攻め込む。ようやく右フック,アッパーがタイミング良くヒットするが,後が続かず,逆に黒木に打ち込まれる場面が目立った。
 11回,和賀は右目上の傷と腫れで2度のドクターチェックを受ける。ストップを視野に入れて攻め込む和賀だが,黒木は変幻自在のフットワークから連打を浴びせた。
 12回,目一杯の和賀は黒木の左ストレートを浴び,速い動きに圧倒されたまま終了ゴングを聞いた。

 東洋太平洋と日本の王者同士によるタイトルマッチとして注目されたが,終わってみれば日本王者・黒木の圧勝による同時2冠という結果になった。
 黒木は変則的なサウスポーのファイタータイプ。持ち味のフットワークと連打が冴え,会心の試合内容である。目まぐるしくポジションを変えて和賀に的を絞らせず,どこから飛んでくるかわからない多彩なコンビネーションブローで圧倒した。12ラウンドをフルに動いて打ちまくったスタミナも驚異的。前半からボディを攻めて和賀の動きを鈍らせたことも勝因のひとつ。単発な和賀の動きを読み切り,中盤以降は余裕さえ感じられた。和賀が攻め倦んで迷っているところに左ストレートを浴びせ,出てくると素早く右に回り込んで死角から右アッパーを突き上げるなど,卓越した技巧を見せた。スピーディで変幻自在の動きはまさに”土浦の孫悟空”という異名の通りである。今後の精進次第ではさらに上を狙えるほど化ける可能性を秘めている。
 和賀は4度目の防衛に失敗。良かったのはダウンを奪った初回だけ。以降は黒木のテクニックに翻弄され,予想だにしなかった完敗を喫した。ボディを打たれて動きが鈍ったことも痛かった。黒木の動きを封じるために上下に打ち分けて先手を取るべきだったが,逆にそれを黒木にやられてしまった。

採点結果 黒木 和賀
主審:福地勇治 *** ***
副審:宮崎久利 117 110
副審:堺谷一志 118 109
副審:堂本康夫 117 110
参考:MAOMIE 118 109


     ○黒木:23戦20勝(14KO)3敗
     ●和賀:21戦17勝(6KO)4敗

     放送:CBC中部日本放送
     解説:飯田覚士
     実況:高田寛之

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                         2008年11月18日(火)    後楽園ホール
                                  10回戦
                東洋太平洋S・バンタム級12位   T  K  O    韓国フェザー級2位
                ○   宮 将来       6回2分33秒     孫 京辰  ●
                        (ヨネクラ) 126 lbs                           (韓国) 124 3/4 lbs

 宮のコンビネーションブローが冴えて,初回から好調なところを見せる。右アッパーでのけぞらせ,ワンツー,左フックを浴びせ,試合は早くもワンサードゲームの様相を呈した。
 孫も3回に左ジャブから左右フック,アッパーの連打で反撃するが,宮は余裕を持って対応した。左フックで腰が落ちる孫。終盤には宮がワンツー,左右フックの攻勢に出た。
 4回終了間際,宮が一気のラッシュを見せる。あと5秒あればストップに持ち込めたほどの攻撃だった。
 5回,一方的に打たれながらも前に出ていく孫だが,宮の連打を浴びてふらつき,ストップ寸前。
 6回,宮のワンツー,左右アッパーでワンサイド。タフな孫はよく耐えるが,小さな右アッパーが決まったところでついに吉田主審が試合をストップした。

 宮が持ち味としている上下への多彩な打ち分けで圧勝。スピードも切れも十分である。ただし,連打の最中に簡単に相手のクリンチを許してしまうなど,甘さも垣間見られた。相手を休ませず,ストップできる場面でキッチリ仕留めることも大事。上下への打ち分けに出入りのフットワークが加わるとさらに良くなるだろう。
 孫はやや細身だが,非常にタフな右ファイタータイプ。左ジャブを突きながら,左右フック,アッパーの連打を見せる。ややスピード不足である点と脇が開いてパンチ力が半減している点が目立った。

5回までの採点
主審:吉田和敏 *** ***
副審:ウクリッド・サラサス 50 45
副審:浅尾和信 50 45
副審:島川 威 50 45
参考:MAOMIE 50 45


     ○宮:20戦18勝(13KO)1敗1分
     ●孫:16戦6勝(4KO)8敗2分

     放送:スカイA
     解説:今岡武雄&本間暁
     実況:河路直樹

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                      2008年11月24日(月)    後楽園ホール
                                8回戦
                    比国L・フライ級5位          日本フライ級8位
               ○   リチャード・ガルシア   判 定    吉田拳畤  ●
                         (比国) 114 lbs                  (笹崎) 114 lbs

 ラフファイトを仕掛ける吉田だが,3回終盤,真正面からの打ち合いでアゴのガードがガラ空きになったところに右フックのカウンターを打ち込まれ,背中をしたたかキャンバスに打ちつけてダウン。立ち上がったが,ガルシアの右ストレートのカウンターで膝が落ち,辛うじてクリンチでピンチを逃れた。
 4回,相変わらずラフなところを見せる吉田が強引に突っかかる。吉田の脇の下に潜り込む形になったガルシアが体を起こすと,持ち上げられた吉田は背中からキャンバスに落ちた。これがレスリング行為とされて,ガルシアは減点1。
 6回,吉田のラフファイトに業を煮やしたガルシアが吉田を突き倒す。構わず突っ込む吉田だが,ガラ空きのアゴに左フックを合わされ,この試合2度目のダウンを喫した。
 7回,今度は吉田がレスリング行為で減点1となる。そして8回,左目下を腫らして突っかかる吉田だが,2度に及ぶレスリング行為により,再び減点1。

 論評に値しない最低の試合内容。レスリング行為により両者合計で3度の減点。その都度試合が中断し,見ている方も集中力が途切れてしまう。カウンターに切れを見せたガルシアはともかく,吉田は頭から突っ込んでは組み合ってすくい投げ・・・・・これが持ち味というのであれば非常に淋しい。およそボクシングとは言えぬ試合になった責任はすべて吉田にある。
 ガルシアは右ボクサーファイターで右ストレート,フックのカウンターに威力がある。アゴをガラ空きにして突っ込んでくる吉田にタイミングの良いカウンターを合わせて2度のダウンを奪った。パンチを当てる勘,フットワークに良いものがある。

採点結果 ガルシア 吉田
主審:吉田和敏 *** ***
副審:熊崎広大 77 74
副審:ウクリッド・サラサス 76 72
副審:福地勇治 76 72
参考:MAOMIE (48) (45)


     ○ガルシア:27戦18勝(4KO)9敗
     ●吉田:22戦13勝(5KO)9敗

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:伊藤隆佑

※ 第4ラウンドのレスリング行為によるガルシアの減点1,第7ラウンドおよび第8ラウンドのレスリング行為による吉田の減点1を含む採点。
※ 第2・5・7ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。


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                 2008年11月28日(金)    パナマシティ:アトラパ・コンベンション・センター
                        WBA世界スーパーフェザー級王座決定12回戦
                   WBA世界S・フェザー級2位  T   K   O   WBA世界S・フェザー級9位
                ○   ホルヘ・リナレス      5回1分08秒     ワイベル・ガルシア   ●
                         (帝拳) 129 lbs                           (パナマ) 129 1/2 lbs

 リナレスは高速の左ジャブから立ち上がり,右ストレートにつなぐ。さらに強烈な左右フックをボディに叩きつける。ガルシアも思い切ってパンチを振るが,空を切る。
 3回,ガルシアが強引に打って出る。左ジャブが減ったリナレスはやや後手に回ったが,4回に入ると再び鋭い左ジャブで組み立て直した。こうなるとガルシアも入れない。リナレスは終了間際に右ストレートから左アッパーのボディブローを決める。
 5回,リナレスが鮮やかに勝負を決めた。相変わらず強引に出るガルシアだが,一瞬の隙を突くようにリナレスがワンツー,左右フックの猛烈なラッシュに出る。ガルシアはロープ伝いに辛うじて逃れる。自らコーナーに下がったリナレスの左フックがカウンターになり,右ストレートのフォローでガルシアは大きくのけぞる。ガルシアをコーナーに詰めたリナレスが一気の猛攻。左右のショート連打をまとめたところでスモーガー主審が試合をストップした。

 リナレス,敵地で2階級制覇。高速の左ジャブ,ワンツーに左右フックのボディブローという多彩な攻撃による圧勝である。3回に左ジャブが出なくなってガルシアの立ち直りを許したが,4回に再びその左ジャブで主導権を握った。スピード,切れともに抜群で申し分ない試合内容である。左で組み立てることを忘れないことが大事である。
 ガルシアは右ファイタータイプ。思い切った左右フックを振って攻める。ときには頭から入ることもあり,やりにくい相手である。ただし,パンチを振るときに両足が揃ってしまう欠点がある。

4回までの採点 リナレス ガルシア
主審:スティーブ・スモーガー(米国) *** ***
副審:ルイス・リベラ(米国) 40 36
副審:ウリエル・アギレラ(コロンビア) 39 37
副審:セサール・ラモス(プエルトリコ) 39 37
参考:MAOMIE 39 37


     ○リナレス:26戦26勝(17KO)
     ●ガルシア:26戦20勝(14KO)6敗

     放送:WOWOW
     解説:ジョー小泉&浜田剛史     ゲスト:長谷川穂積
     実況:高柳謙一     アシスタント:中野知美

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