熱戦譜〜2008年2月の試合から


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試合日 試合 結果
2008.02.02  東洋太平洋スーパーフェザー級
 タイトルマッチ12回戦
 内山高志  TKO10R  山崎 晃
2008.02.10  日本ミドル級
 タイトルマッチ10回戦
 江口啓二  判定  鈴木典史
2008.02.10 10回戦  西尾彰人  TKO6R  土居祐介
2008.02.11  日本ライトフライ級
 タイトルマッチ10回戦
 嘉陽宗嗣  5R負傷引き分け  國重 隆
2008.02.16  東洋太平洋&日本スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 河野公平  判定  相澤国之
2008.02.16  東洋太平洋ウェルター級
 タイトルマッチ12回戦
 佐々木基樹  TKO6R  レブ・サンティリャン
2008.02.18 10回戦  瀬藤幹人  KO5R  ダオチャイ・シッスーイ
2008.02.24  日本バンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 大場浩平  判定  三谷将之

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                         2008年2月2日(土)    後楽園ホール
                     東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
                    チャンピオン     T   K   O   挑戦者(同級13位)
               ○   内山高志    10回1分37秒     山崎 晃   ●
                       (ワタナベ) 130 lbs                      (六島) 129 1/2 lbs

 ファイタータイプの山崎は初回こそ内山の強打を警戒して足を使ったが,2回からは果敢に飛び込んで打ち合いを挑む。それを左ジャブ,ストレートで迎え撃つ内山。山崎が飛び込むところに左アッパーのボディブローをカウンターで合わせる。
 3回,内山が左右アッパーでボディを攻めると山崎は後退。チャンスと見た内山はボディブローからワンツーで猛然と攻め込む。4回には内山の有効打で山崎の左目上から出血し,ドクターチェックが入る。山崎は捨て身の反撃に出るが,右アッパーをアゴに打ち込まれて後退。内山は左右アッパーのボディブロー,ワンツーで激しく攻め立てる。
 5回,山崎の左フックがヒットし,リングは大いに盛り上がる。
 7回以降もよく食い下がる山崎だが,内山のワンツー,左右アッパーで跳ね返される。山崎はボディが効いてガードが下がったところに左ジャブ,ワンツーを打ちこまれた。
 10回,左アッパーのボディブロー,左フック,ワンツーでプレッシャーを強める内山。ワンツーの猛攻でロープに詰まったところで,ついに浦谷主審が試合をストップした。

 タフな山崎を見事に仕留めた内山が初防衛に成功した。左アッパーのボディブローは角度が絶妙。これを軸に下から攻め上げ,ガードが下がったところに左ジャブ,ワンツーを浴びせたことがTKO防衛につながった。しなやかな上体から放たれるパンチは伸びと切れがあり,世界を狙える素質は十分。ただし,アゴのガードが空くことが最大の不安要素である。世界上位ともなれば,確実にそこを突かれる。その弱点をどのようにカバーするかが今後の課題だろう。
 健闘が光った山崎は左右フックを武器とする右ファイタータイプ。圧倒的不利の予想の中,最後まで捨て身の攻撃を展開して王者を手こずらせたことは称賛に価する。後半はボディブローでガードが下がり,顔面への被弾が多くなった。

     主審:浦谷信彰,副審:ウクリッド・サラサス&福地勇治
     ○内山:9戦9勝(7KO)     ●山崎:15戦10勝(6KO)2敗3分
     放送:G+     解説:ファイティング原田&浜田剛史     実況:寺島淳司

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                   2008年2月10日(日)    高砂市総合体育館
                      日本ミドル級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン         挑戦者(同級1位)
               ○   江口啓二   判 定   鈴木典史   ●
                      (姫路木下) 160 lbs          (ピストン堀口) 157 lbs

 よく動いて上体を振りながらノーモーションの左ストレートをヒットする江口。序盤の鈴木の動きは硬さが目立ち,左ストレートを再三もらった。
 4回,ようやく自分から攻めて出る鈴木。やや振りが大きい江口に対し,鈴木の右ストレートが決まる。コーナーに詰めて攻勢に出る鈴木。
 5回は鈴木にとって最大の見せ場になった。攻撃が雑になった江口は鈴木の右ストレートで顔が上を向く。鈴木はさらに右アッパーのボディブローから左フックをフォローして江口を追った。
 一進一退の好ファイトになったが,7回には江口が主導権を奪回した。江口は左ストレートをヒット。さらに左フックから攻勢を仕掛ける。左フックでバランスを崩した鈴木はダメージこそないもののロープにもたれて防戦に回った。
 8回は鈴木はボディからアゴに左フックをダブルで決める。
 9回は江口の左フックからの攻勢が見られたが,10回は鈴木が右ストレートで江口をのけぞらせ,ボディへの右アッパーをヒットした。

 重量級には珍しい動きのある好ファイトになった。チャンピオンカーニバルに相応しい熱戦である。
 江口は4度目の防衛に成功。持ち味の足とスピードを生かしたボクシングで鈴木を上回った。鈴木のスピードとリーチを生かしたストレート系のパンチに手を焼く場面はあったが,機動力の差が出たと言えるだろう。中盤に攻撃が雑になって被弾したことは反省点である。無敗のOPBF王者・佐藤幸治(帝拳)とのビッグカードに期待が集まる。
 鈴木は180cmの長身とリーチを生かした右ストレート,左フックにパンチ力がある右ボクサーファターだが,どちらかというとボクサータイプに近い。接近戦での右アッパー,左フックも隠れた武器になっており,意外に器用な面がある。KO率は高いが,力ずくではない。立ち上がりこそ動きが硬かったが,徐々にほぐれてストレート攻撃を中心に善戦した。敗れはしたが他の重量級ボクサーには見られない良いものを持っており,再挑戦に期待する。

採点結果 江口 鈴木
主審:宮崎久利 *** ***
副審:北村信行 99 94
副審:野田昌宏 96 95
副審:原田武夫 96 95
参考:MAOMIE 96 94


     ○江口:18戦17勝(11KO)1敗
     ●鈴木:14戦11勝(9KO)2敗1分

     放送:スカイA
     解説:荒木慶大
     実況:田野和彦

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                        2008年2月10日(日)    高砂市総合体育館
                                 10回戦
                   日本S・ライト級1位    T   K   O   日本S・ライト級(ノーランク)
                ○   西尾彰人     6回2分05秒      土居祐介   ●
                      (姫路木下) 139 3/4 lbs                      (塚原京都) 140 lbs

 長身のサウスポー西尾が足を使って土居の突進をさばきながら左ストレート,右フックを浴びせる展開。
 4回,ワンツーから左右フックをまとめる西尾。終了間際,土居が攻め込むところ,ショートの左ストレートがカウンターになる。これをアゴに受けた土居はたまらずダウンを喫した。
 5回,突っかかるように強引に攻める土居だが,西尾はそれに乗らず,出バナにワンツーをヒットする。土居はヘディングで原点を課せられた。
 6回,西尾が鮮やかに勝負を決めた。勢いづいた土居が前に出た瞬間,左ストレートから小さく返した右フックがアゴに決まる。このパンチで土居は前のめりにキャンバスに落ちた。立ち上がったものの西尾の詰めは鋭く,ワンツー,左右フックのラッシュに晒された土居がロープを背に防戦一方になったところで野田主審が試合をストップした。

 西尾が鮮やかに土居をストップした。180cmという長身と恵まれたリーチを誇るサウスポーのボクサータイプである。カウンター気味に放つ左ストレートを武器としている。足を使って相手の攻撃をさばきながらタイミングの良いワンツーを放つ。大振りせず,小さなパンチでカウンターを取れることが長所。ただし,トップコンテンダーの地位を占めているものの,安定王者・木村登勇(横浜光)とは実力・経験すべての面で大きな開きがある。今は経験を積むことが大事である。
 土居は右ファイタータイプ。左右フックを振って突っかかるように攻め込むが,パンチに正確さがなく,ガードも甘い。西尾に動きを完全に読まれてしまい,カウンターの標的になったことが敗因。

     主審:野田昌宏,副審:半田隆基&原田武夫&北村信行
     ○西尾:17戦12勝(7KO)3敗2分     ●土居:19戦8勝(5KO)10敗1分
     放送:スカイA     解説:荒木慶大     実況:田野和彦

※ 第5ラウンド,土居はヘディングにより減点1。

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                      2008年2月11日(月)    後楽園ホール
                        日本ライトフライ級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン    5回2分44秒   挑戦者(WBC10位)
                ×  嘉陽宗嗣    負傷引き分け     國重 隆  ×
                      (白井具志堅) 108 lbs                   (大阪帝拳) 108 lbs
                    WBA15位,WBC9位

 サウスポー同士の対戦とあって,初回から激しい主導権争いが展開された。両者右ジャブ,フックから立ち上がるが,ともに力んで揉み合いが目立つ。
 2回以降も一発打ってはクリンチから揉み合いになる場面が続き,試合は一向に盛り上がらないまま進んだ。4回,國重の左ストレートがクリーンヒットするが,後続打が出ない。
 5回,嘉陽の右フック,國重の左ストレートがヒットするが,その後は揉み合いになる。接近戦になった瞬間,バッティングにより嘉陽が右目上をカット。最初のドクターチェックは続行OKとなったが,再開後に出血がひどくなり再度のドクターチェックを経て試合がストップされた。

 世界ランカー同士の好カードだったが,お互いの肩書が泣くような凡戦になってしまった。一発打ってはクリンチ,揉み合いの連続では盛り上がるはずもない。
 2度目の防衛に成功した嘉陽だが,右ジャブ,フックが出ず,力んだパンチによる雑な攻撃ばかりが目立った。世界再挑戦を目指しているが,現状の実力のままでは到底無理。国内・東洋圏内の強豪との手合せによって実力を磨くべきだろう。持ち味のスピードを生かし,右ジャブ,フックを多用しながら機を見て接近戦に持ち込む試合運びに徹することが必要である。
 國重はサウスポーのボクサーファイター。ワンツーを主体にスピードを生かしたボクシングをする。

5回までの採点 嘉陽 國重
主審:安部和夫 *** ***
副審:浦谷信彰 48 48
副審:杉山利夫 48 48
副審:熊崎広大 49 49
参考:MAOMIE 49 49


     ×嘉陽:19戦16勝(8KO)2敗1分
     ×國重:21戦18勝(2KO)2敗1分

     放送:フジテレビ739
     解説:川島郭志
     実況:福永一茂

※ 嘉陽が偶然のバッティングで負った傷によって5回途中に試合続行不能となったため,当該の5回を含む採点で勝敗を決する。

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                      2008年2月16日(土)    後楽園ホール
                  東洋太平洋&日本スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン         挑戦者(WBA13位)
                ○  河野公平    判 定   相澤国之  ●
                       (ワタナベ) 115 lbs              (三迫) 114 3/4 lbs
                    WBA4位,WBC4位

 ともに好調な滑り出しを見せた。河野は開始早々の右ストレート。相澤も動きを止めずに右ストレートを返す。河野は左フックをヒットして積極的に押し込む。
 3回,河野は左ジャブを使い,右ストレートからボディへの左右アッパーで迫る。動きは止めていない相澤だが,ここはやや後手に回った。
 5回,相澤は右目上をカット(河野の有効打による傷)。河野は動きながら左右フックからボディへの攻撃で優位に立った。相澤は左頬もカット。これも河野の有効打による傷だった。
 優勢に進める河野だが,腰高の欠点が出てパンチの威力が今ひとつ。逆に7回には相澤が反撃の構えを見せ,右ストレートからボディへの左アッパー,さらに右ストレートと手数を増して追い上げる。8回も相澤。左アッパーのボディブロー,右アッパー,ワンツーが冴えた。
 10回,河野はローブローの反則を犯す。さらに相澤の後頭部にパンチを打ち下して減点1を課せられるなど,王者らしからぬ場面を見せた。
 終盤はここが勝負所とみて両者ともに激しく手を出したが,決め手に欠けた。

 河野はOPBF王座の初防衛と日本王座の2度目の防衛に成功。相澤の鋭いカウンターやボディ攻撃に苦しんだ場面はあったが,手数で上回ったことが勝因。ただし本人が熱望する世界挑戦となると,物足りなさを禁じ得ない。何かひとつ図抜けたものを備えていることが要求される。手数とスタミナだけでは不十分。腰高のためにパンチの威力が半減していることが惜しまれる。持ち味としている旺盛な手数の中に,体を沈めてウェイトを乗せたパンチを織り交ぜれば,攻撃力に幅が出てKOも増えるはず。
 相澤は右ストレートのカウンター,左右アッパーのボディブローに鋭いものを見せており,動きそのものは悪くなかった。パンチ力もテクニックもあるので,後手に回る悪い癖が出なければまだやれる。今の相澤に要求されているものは『何が何でも勝つ』という貪欲な闘争本能である。

採点結果 河野 相澤
主審:浦谷信彰 *** ***
副審:ビニー・マーチン 117 112
副審:土屋末広 114 113
副審:島川威 116 113
参考:MAOMIE 117 112


     ○河野:24戦21勝(7KO)3敗
     ●相澤:17戦13勝(10KO)3敗1分

     放送:G+
     解説:葛西裕一
     実況:高橋雄一

※ 第10ラウンドの後頭部への加撃による河野の減点1を含む採点。

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                          2008年2月16日(土)    後楽園ホール
                        東洋太平洋ウェルター級タイトルマッチ12回戦
                   挑戦者(同級6位)    T   K   O     チャンピオン
                ○  佐々木基樹     6回2分59秒   レブ・サンティリャン   ●
                       (帝拳) 146 1/4 lbs                     (石神井スポーツ) 146 1/2 lbs

 開始ゴングと同時に佐々木が左右フックを振って猛然と襲い掛かった。ずっと以前から狙っていたような奇襲攻撃に晒されたサンティリャンはバランスを崩してロープにもたれるなど,早くも動揺の色を見せた。
 2回,佐々木の強打が爆発する。長身から放つ得意の左ストレートでプレッシャーをかけるサンティリャンだが,その左の打ち終わりに合わせた佐々木の右ストレートからの左フックがアゴに決まり,腰から崩れるようにダウン。サンティリャンは立ち上がったが,佐々木は左右フックで猛然と追い上げた。
 3回,バッティングで額をカットしてドクターチェックを受けるなど,サンティリャンにとっては苦しい序盤戦となった。佐々木は右ストレート,左フックを決めて好調。
 4回にも右ストレート,左フックで先手先手の攻撃を見せる佐々木。動きが鈍いサンティリャンは後半になってようやく左ストレートを上下に打ち分ける攻撃で佐々木にプレッシャーをかけた。
 5回,サンティリャンは佐々木をロープに詰め,重い左ストレートをボディに見舞う。佐々木はやや浮足立つ場面を見せた。
 リングは俄かに形勢逆転の様相を呈したが,6回,佐々木が再び自らの強打で暗雲を払拭した。この回前半は完全にサンティリャンのペース。重い左ストレート,アッパー,右フックを上下に放ってプレッシャーを強めると佐々木は後退が続く。しかし,終盤,ニュートラルコーナーに下がった佐々木が右ストレートから返した左フックがアゴに決まり,サンティリャンはたまらず横倒しにダウン。立ち上がったものの,佐々木の左右フックの嵐に晒され,青コーナー前で崩れ落ちるように2度目のダウン。ここで島川主審が試合をストップした。

 協栄から帝拳への移籍第一戦がOPBF挑戦という舞台になった佐々木が,劇的なTKO勝利で5年ぶりにベルトを手にした。勝因は何と言っても先制攻撃で序盤に主導権を握ってしまったこと。5・6回に追い込まれる場面はあったが,まずは会心の勝利だろう。一見ラフに見えるが,ダウンを奪ったのはいずれも右ストレートから返した左フックで,力みのないスムーズなパンチである。常に先に手を出してサンティリャンの出バナを叩くなど,クレバーな一面を見せた。欲を言えばボディブローを織り交ぜた攻撃が欲しい。
 石神井スポーツジムに籍を置いたサンティリャンだが,初防衛に失敗。重い左ストレート,アッパーを武器とする長身のサウスポー。いつもスロースターター気味だが,今夜はその弱点を見事に突かれてしまった。

5回までの採点 佐々木 サンティリャン
主審:島川威 49 45
副審:浦谷信彰 49 45
副審:ビニー・マーチン 50 44
参考:MAOMIE 49 45

     ○佐々木:37戦29勝(19KO)7敗1分
     ●サンティリャン:29戦24勝(17KO)4敗1分

     放送:G+
     解説:葛西裕一
     実況:村山喜彦

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                          2008年2月18日(月)    後楽園ホール
                                 10回戦
                   日本S・バンタム級2位   K      O   タイ国S・バンタム級(ノーランク)
                ○   瀬藤幹人      5回1分04秒    ダオチャイ・シッスーイ  ●
                       (協栄) 123 1/4 lbs                        (タイ) 123 1/2 lbs

 開始早々から瀬藤が左ストレートを突いて前に出る。ダオチャイは右ストレートから左右フックをまとめて瀬藤をたじろがせる場面を見せた。
 2回以降は完全に瀬藤のペースで進む。しっかりと左を突いてロープに詰め,ダオチャイのアゴに右フックを見舞う。
 4回,左ジャブからの右ストレートでダオチャイをぐらつかせて攻勢に出る瀬藤。終盤,左ジャブから右フックを連発すれば,ダオチャイは膝をついてダウンを喫した。マウスピースを覗かせて苦しげなダオチャイ。
 5回,瀬藤が左ジャブから左右フックで攻勢を仕掛ける。戦意喪失気味のダオチャイは右アッパーのボディ打ちから右フックを脇腹に打ち込まれてダウン。そのままカウントアウトされた。

 日本タイトル初挑戦を狙う瀬藤が負傷した木村章司(花形)の代役ダオチャイを圧倒した。左ジャブ,ストレートを巧みに突いていた点が良かった。パンチの威力も十分で,さらにパワーアップしたところを見せた。ただし少々ボクシングが正直なところが見られた。フェイントをかけて上下に打ち分けるなどの変化が欲しいところ。瀬藤はそれが十分にできる能力を持っている。変化が身につけば,攻防にさらに奥行きと幅が生まれるはず。
 ダオチャイは豊富なアマ経験を持ち,リーチに恵まれた右ボクサータイプ。打たれていないことを物語るようにきれいな顔をしている。下がりながら機を見て猛然とワンツー,左右フックをまとめる果敢な一面もある。

4回までの採点 瀬藤 ダオチャイ
主審:葛城明彦 *** ***
副審:山田一公 39 36
副審:館秀男 39 36
副審:福地勇治
39 36
参考:MAOMIE 39 36


     ○瀬藤:33戦26勝(13KO)6敗1分
     ●ダオチャイ:14戦8勝(2KO)5敗1分

     放送:TBS
     解説:佐藤修
     実況:伊藤隆佑

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                  2008年2月24日(日)    名古屋国際会議場
                     日本バンタム級タイトルマッチ10回戦
                  挑戦者(WBC12位)         チャンピオン
                ○  大場浩平    判 定   三谷将之  ●
                    (大一スペースK) 117 3/4 lbs           (高砂) 118 lbs
                                        WBA13位

 左ジャブの交換から立ち上がった。トリッキーな大場に対し,三谷はオーソドックスに左を突き,終盤にはロープに詰めて左アッパー,フックの連打を見せる。
 2回,三谷が左ジャブからの右ストレートをボディに伸ばせば,大場はバランスを崩して後退。しかし,大場も終盤にワンツーをヒット。3回にも大場のワンツーが決まる。三谷もよく攻めるが,変化のある大場の動きに攻め倦む場面を見せた。
 4回,大場はワンツーをボディに。三谷が打ち気に出ると動いてかわす。さらに接近戦で右アッパーをヒットする大場。的が絞れない三谷。
 5回は三谷。肩越しの右ストレートがクリーンヒットし,たじろぐ大場。この回は打ち合いを避ける大場に対し,三谷は接近して左アッパーをボディに。
 6回は再び大場が仕掛けた。三谷がロープに下がるところ,抜け目なく右ストレートを浴びせる。
 9回,大場は左フックが決まる。さらに右フック,アッパーを浴びせる大場。三谷も打ち返すが,大場はこれをステップバック,スウェイバックでかわす。
 10回,ポイントでリードされていると見た三谷が激しく打って出る。大場も左右アッパーで応戦するが,この回は手数で三谷が押さえた。

 今年のチャンピオンカーニバルの中でも屈指の好カードとなったが,大場が初のタイトル獲得を果たした。前後左右への自在な動きで三谷に的を絞らせず,接近戦での左フック,左右アッパーでポイントを積み重ねた。三谷に左ジャブが少なかったことにも救われたが,巧みな位置取りで三谷の攻撃を封じたことが勝因。見切りと思い切りの良さは抜群である。
 三谷は4度目の防衛に失敗。初回こそ冷静で緻密な組み立てのボクシングを見せたが,2回以降は持ち味の左ジャブが減った。そのため,大場の出入りを許してしまったことが響いた。肩越しのワンツーから切り返す左フック,ボディへの左アッパーなどに鋭いものを見せたが,大場の変化に攻め倦む場面が目立った。

採点結果 大場 三谷
主審:福地勇治 *** ***
副審:坂本相悟 97 94
副審:村瀬正一 97 94
副審:堺谷一志 97 95
参考:MAOMIE 97 94


     ○大場:22戦21勝(10KO)1分
     ●三谷:24戦21勝(10KO)3敗

     放送:CBC中部日本放送
     解説:飯田覚士
     実況:伊藤敦基

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