熱戦譜〜2005年11月の試合から


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試合日 試合 結果
2005.11.03 10回戦  武本在樹  判定  デッチシャム・ルークフォーダム
2005.11.03 8回戦  玉越強平  判定  坪内達哉
2005.11.03 6回戦(ミニマム級決勝)
第62回東日本新人王戦
 武市晃輔  KO2R  斎藤伸之介
2005.11.03 4回戦(ライトフライ級決勝)
第62回東日本新人王戦
 宮下 優  KO2R  牧田 峻
2005.11.03 6回戦(スーパーバンタム級決勝)
第62回東日本新人王戦
 杉田祐次郎  判定  真下裕明
2005.11.05  東洋太平洋ライト級
 タイトルマッチ12回戦
 稲田千賢  TKO4R  李 永範
2005.11.05 10回戦  下田昭文  判定  小田島 務
2005.11.10  日本ライト級
 タイトルマッチ10回戦
 伊藤俊介  TKO2R  久保田和樹
2005.11.19  東洋太平洋スーパーフライ級
 タイトルマッチ12回戦
 マルコム・ツニャカオ  判定  クマントーン・ポープルムカモン
10 2005.11.19 8回戦  内山高志  TKO1R  朴萬得
11 2005.11.19  A級ボクサー賞金トーナメント
 
スーパー・バンタム級決勝(4回戦)
 松田直樹  判定  関口幸生
12 2005.11.19  A級ボクサー賞金トーナメント
 
スーパー・フェザー級決勝(4回戦)
 小沢大将  KO1R  会田 篤
13 2005.11.19  A級ボクサー賞金トーナメント
 
スーパー・ウェルター級決勝(4回戦)
 石田順裕  引き分け  松橋拓二
   ※ 延長1ラウンド判定により石田が勝者扱い。
14 2005.11.22  日本スーパーフライ級
 タイトルマッチ10回戦
 名城信男  判定  プロスパー松浦
15 2005.11.22  東洋太平洋フライ級
 王座決定12回戦
 小松則幸  判定  フェデリコ・カツバイ
16 2005.11.22  東洋太平洋ミドル級
 王座統一12回戦
 サキオ・ビカ  KO5R  荒木慶大
17 2005.11.26 10回戦  亀田興毅  TKO7R終了  ノエル・アランブレット

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                       2005年11月3日(木)    神戸サンボーホール
                               10回戦
                     日本フェザー級6位           タイ国S・バンタム級チャンピオン
                  ○  武本在樹     判 定   デッチシャム・ルークフォーダム  ●
                         (千里馬神戸) 126 lbs                (タイ) 124 1/2 lbs

 序盤からジリジリと距離を詰めて左ジャブ,ワンツーでプレッシャーをかける武本。デッチシャムは後退しながら,ときおり飛び込んでパンチを振る。3回終盤には武本の右フックがヒット。
 試合はフェイントを交えてプレッシャーをかける武本のペースだが,淡々と進んだ。しかし,5回にはデッチシャムが武本の入り際に右フックを合わせる。危ないタイミングのカウンターを警戒してか,武本は思い切って出られない。6回にもデッチシャムの右ストレートが鋭いカウンターになり,武本が一瞬ぐらつく場面が見られた。
 7回終了間際には武本がデッチシャムをロープに詰め,ワンツーから左右のボディブローで攻勢に出た。しかし,9回,バッティングで右目上をカットした武本は出血を気にしてやや消極的になる。10回,接近戦で左アッパーのボディブローを連発する武本。デッチシャムも右フックを返してようやく打ち合いになるが,武本は最後まで攻め切れずに終了ゴングを聞いた。

 去る4月に榎洋之(角海老宝石)の王座に挑戦して敗れた武本。しぶといデッチシャムに勝って再起を果たしたが,不完全燃焼という印象は拭えない。相手の右カウンターを警戒して攻め切れなかった。フェイントをかけながらプレッシャーを強めるボクシングは継続するべきだろう。
 デッチシャムは小柄な右ファイタータイプ。手数はそれほど多くないが,相手の出バナに危ないタイミングで合わせる右フック,ストレートは,非常に威力があり,怖いパンチである。

採点結果 武本 デッチシャム
主審:宮崎久利 *** ***
副審:安田裕候 99 91
副審:北村信行 100 90
副審:野田昌宏 97 93
参考:MAOMIE 97 94


     ○武本:23戦17勝(11KO)5敗1分
     ●デッチシャム:35戦14勝(7KO)21敗

     放送:スカイA
     解説:長谷川穂積
     実況:岩本計介

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                       2005年11月3日(木)    神戸サンボーホール
                                 8回戦
                     日本S・バンタム級3位          日本S・バンタム級(ノーランク)
                 ○    玉越強平     判 定    坪内達哉    ●
                        (千里馬神戸) 124 1/4 lbs            (大阪帝拳) 123 1/2 lbs

 初回から気迫十分で積極的に攻め込む坪内。長身の玉越は足を使って距離を取り,左ジャブ,フック,ワンツーから入る。坪内の左フックもヒット。
 2・3回は果敢に攻め込む坪内に対して,玉越がパンチの的確さで上回る。4回にはロープに下がった玉越が鮮やかな左フックを決めてダウンを奪う。攻め込もうとした坪内のガードが空いた瞬間を捉えた見事なカウンターだった。足に来ている坪内はよく反撃するが,玉越はワンツー,左右フックで攻勢に出る。
 しかし,5回には玉越が再びロープに下がったところ,坪内が飛び込んで放った左フックが決まり,玉越はガクンと腰を落としてピンチ。右から左の追い打ちで今度は玉越がダウンを喫するという波乱が起きた。
 よく食い下がる坪内だが,6回以降は再び玉越のペース。玉越は左ジャブ,ストレートを多用して坪内の前進をさばき,ミスを誘ってはワンツーから左右フックをまとめ,格上の貫禄を見せた。坪内は最後まで果敢に攻めたが,玉越は反撃を許さず,終了ゴングを聞いた。

 ともに持ち味を出し合った見応え十分の熱戦となった。
 結果だけ見れば格上の玉越の順当勝ちだが,5回にはダウンを奪われるなど,上位ランカーとしてはやや不満が残る内容となった。ガードを低くして放つ左ジャブ,ワンツー,左フックが武器だが,ガードが低いことによって危険も伴う。不用意な被弾をしないように,このスタイルに徹すること。そうすれば2度目のタイトル挑戦も視野に入って来る。足と左で相手の前進をさばくアウトボクシングを身上とする右ボクサータイプ。
 坪内は果敢に攻め込むスタイルを身上とする右ファイタータイプ。いいファイティングスピリットをしていて,パンチ力もある。ただし,攻撃に没頭するあまり,アゴのガードがガラ空きになる欠点がある。

採点結果 玉越 坪内
主審:北村信行 *** ***
副審:安田裕候 74 76
副審:大黒利明 76 74
副審:宮崎久利 78 72
参考:MAOMIE 78 72


     ○玉越:24戦15勝(6KO)4敗5分
     ●坪内:5戦4勝(2KO)1敗

     放送:スカイA
     解説:長谷川穂積
     実況:山下剛

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                            2005年11月3日(木)    後楽園ホール
                         第62回東日本新人王戦(ライトフライ級決勝)
                                    4回戦                   
                    日本L・フライ級(ノーランク)    K      O   日本L・フライ級(ノーランク)
                  ○   宮下 優       2回2分46秒     牧田 峻     ●
                         (ドリーム) 108 lbs                            (協栄) 107 1/2 lbs
                     宮下優=みやした・ゆたか
                     宮下はMVPを受賞

 サウスポー同士の対決となったが,開始早々から積極的に攻める宮下を牧田が迎え撃つ展開。右ジャブの交換から左ストレート,ボディへの左右フックにつなげる宮下。右から左の鮮やかなワンツーがカウンターで決まり,牧田はたまらずダウン。
 2回にも宮下の積極的な姿勢は変わらない。左から右のフックでぐらつかせ,すかさず左ストレートを見舞えば,牧田は再びダウン。立ち上がった牧田はワンツーで反撃を見せるが,宮下は落ち着いてさばく。ワンツーからの右フックに次ぐ左ストレートで牧田は腰から落ちて2度目のダウンを喫し,KO負けとなった。

 今大会ナンバーワンとの呼び声が高かった宮下が鮮やかなKO勝利で東日本新人王に輝いた。サウスポーで恵まれたリーチを生かしたワンツーストレートを武器とするボクサータイプ。踏み込みとタイミングが非常に良いため,パンチに伸びがあることが目立つ。上下への打ち分け,右フックの返しもしっかりできており,今後が非常に楽しみな新人の登場である。相手の反撃にも落ち着いて対処できていることが長所のひとつ。欲を言えば,右ジャブ,ストレートを打つときに左のガードが開く悪い癖がある。期待度ナンバーワンのホ−プだが,早めにこの欠点を矯正するように心がけて欲しい。
 牧田は宮下と同型のサウスポーのボクサータイプ。ワンツーを武器としているが,宮下の積極的なボクシングに呑まれ,いいところなく敗れた。アゴが上がる欠点があるので,今後の課題として欲しい。

※ 6回戦だが,新人王戦規定により,4回戦のルールが適用される。したがって,2回に有効打で2度目のダウンを喫した時点で自動的に牧田のKO負けとなる。

     主審:ビニー・マーチン,副審:島川威&福地勇治&吉田和敏
     ○宮下:7戦7勝(5KO)     ●牧田:4戦3勝1敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:中野謙吾

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                            2005年11月3日(木)    後楽園ホール
                         第62回東日本新人王戦(スーパーバンタム級決勝)
                                   6回戦                   
                    日本S・バンタム級(ノーランク)         日本S・バンタム級(ノーランク)
                  ○   杉田祐次郎     判 定     真下裕明     ●
                         (ヨネクラ) 122 lbs                      (ワタナベ) 122 lbs
                      杉田は敢闘賞を受賞

 動きが硬いサウスポーの真下に対し,初回から上体を振って右ストレートを放つ杉田。さらに真下の左をかわし,ボディに右アッパーをカウンター気味にヒットする。2回にも杉田は右アッパーをボディに決めて優位に立った。
 真下は3回に左ストレートをヒット。杉田は左右アッパーのボディ攻撃で迫るが,真下は右フック,左ストレートを決めてこの回はリードした。
 しかし,4回以降は再び杉田が主導権を奪い,左右アッパーのボディ連打でプレッシャーをかける。真下もワンツーを返すが,杉田の手数に押され,ロ−プやコーナーを背負う場面が続いた。
 5回,杉田は右ストレートをクリーンヒット。真下の左ストレートで杉田の顔が上を向く場面もあったが,杉田の気迫が上回る。距離を取りたい真下だが,杉田の肉薄を許して苦しい展開となる。
 6回,両者死力を振り絞っての打ち合いになったが,ここでも杉田が手数で上回り,ロープに詰めて左右フック,アッパーの連打を見せた。

 新人王の決勝戦に相応しい熱戦となった。杉田はこの大会のスーパーフライ級に出場した実兄・杉田純一郎(ヨネクラ)とともに,大会史上初の双子同時新人王に輝いた。
 杉田は手数がよく出る右ファイタータイプ。サウスポーの左ストレートをかわし,すかさずボディに右アッパーをカウンターで決めるなど,勘の良さが目立つ。上体がよく振れていることも長所のひとつで,そこから放つ右ストレートあるいは接近戦で見せる左右アッパーのボディブローにいいものがある。常に積極的にプレッシャーをかけ,先手先手で攻めているのがいい。
 サウスポーの真下はもう少し距離を取って戦いたかったところ。ときおり武器の左ストレートをヒットしたが,杉田のプレッシャーの前に距離を詰められ,持ち味を殺されたことが敗因。

採点結果 杉田 真下
主審:杉山利夫 *** ***
副審:島川威 59 56
副審:吉田和敏 59 56
副審:館秀男 58 57
参考:MAOMIE 59 55


     ○杉田:9戦8勝(4KO)1敗
     ●真下:9戦6勝(2KO)2敗

     放送:G+
     解説:飯田覚士
     実況:上重聡

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                             2005年11月5日(土)    後楽園ホール
                          東洋太平洋ライト級タイトルマッチ12回戦
                       チャンピオン     T  K  O    挑戦者(OPBF S・フェザー級3位)
                 ○   稲田千賢    4回2分21秒    李 永範  ●
                          (帝拳) 134 3/4 lbs                     (韓国) 135 lbs
                      WBA9位,WBC9位                  韓国S・フェザー級チャンピオン

 落ち着いて左ジャブ,ストレートを突く稲田が初回から主導権を握った。サウスポーの李は稲田の強打を警戒して後退。稲田は右ストレートをボディに放ち,左フックを顔面に返す。カウンターの右ストレートもヒットし,早くも李の顔面が高潮する。
 2回,稲田は長い左を伸ばしてプレッシャーをかける。リーチを生かした右ストレート,アッパーでボディを攻め,さらに左フックを返す。3回,右ストレートでボディを攻められて攻め手を封じられた李は左フックのボディブローで動きが鈍る。
 ワンサイドゲームになった4回,稲田は左のわき腹打ちを多用する。ボディが効いて苦しくなる李は鼻血も流して敗色濃厚となる。稲田は李をコーナーに詰めてワンツー,左右アッパーのボディブローで一気に攻勢に出る。一方的になったところでホントンカム主審がストップした。

 挑戦者に予定されていたラリー・シウ(インドネシア)の負傷で4日前に相手が急に変更されたアクシデントをモノともせず,稲田が2度目の防衛に成功した。従来はきれいなボクシングばかりが目立ったが,ここ数試合は貪欲さが見られ,すっかり逞しさが出た。長いリーチを生かした左でチャンスを窺い,ロングレンジから右ストレートでボディを叩いてどんどんプレッシャーをかけている。この積極的な試合運びが非常に大きくプラスに作用している。ひ弱なイメージから脱皮しつつあるようで,今後が非常に楽しみになった。
 李はサウスポーのファイタータイプだが,稲田のプレッシャーに終始押されて完敗となった。

     主審:アネック・ホントンカム(タイ),副審:キム・ジェグン(韓国)&ウクリッド・サラサス
     ○稲田:21戦19勝(14KO)2敗     ●李:10戦6勝4敗
     放送:G+     解説:浜田剛史&セレス小林     実況:寺島淳司

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                        2005年11月5日(土)    後楽園ホール
                                 10回戦
                    日本S・バンタム級(ノーランク)         日本S・バンタム級5位
                  ○   下田昭文      判 定    小田島 務   ●
                           (帝拳) 122 lbs                 (新日本仙台) 122 lbs

 タイミングのいい左ストレートをボディにヒットし,初回から下田が主導権を握った。2回には小田島がバランスを崩したところに左ストレートから右フックを決め,下田がダウンを奪う。
 3回,小田島は小刻みな上体の動きで幻惑して積極的に出る小田島だが,4回以降は下田のワンサイドゲームとなる。
 5回,左ストレートで小田島をコーナーに詰め,下田が左右連打を浴びせると小田島がぐらつく場面が見られた。6回にも左ストレートでぐらつかせてコーナーで連打を浴びせる下田。小田島は果敢に押し返すが,左ストレートをカウンター気味に食う。下田は的確なパンチで小田島を寄せつけない。終了間際には左右連打をボディに集める下田。
 7回,左アッパーがカウンター気味にボディを抉り,小田島は苦しそうにロープに後退。下田,ワンツーからの連打を浴びせる。
 終盤,ボディ攻撃が効いて苦しい小田島だが,粘りを見せてフィニッシュを拒否した。

 下田は無傷の12連勝。圧倒的なスピードの差を見せ,ランカーの小田島に完勝した。しぶとい小田島に手を焼いてフィニッシュは逸したが,課題とされていたスタミナの不安に対する答えが出たのではないだろうか。上位を狙うためには,苦しい経験が薬になる。多彩なパンチ,天性の勘とスピードは他の追随を許さない。今後の精進に期待する。
 小田島はしぶとくタフな右ファイタータイプ。小刻みな上体の動きで肉薄し,右ストレート,左フックを放つ。ボディ攻撃が効いて終盤は苦しい戦いになったが,ランカーの意地を貫き通したことは賞賛に値する。

採点結果 下田 小田島
主審:熊崎広大 *** ***
副審:葛城明彦 100 90
副審:山田一公 100 90
副審:島川威 100 90
参考:MAOMIE 100 90


     ○下田:12戦12勝(7KO)
     ●小田島:19戦9勝(4KO)8敗2分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:高橋雄一

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                          2005年11月10日(木)    後楽園ホール
                          日本ライト級タイトルマッチ10回戦
                     挑戦者(同級1位)   T K O     チャンピオン
                  ○   伊藤俊介    2回49秒   久保田和樹  ●
                          (金子) 135 lbs                  (相模原ヨネクラ) 135 lbs

 初回,前に出て仕掛ける久保田をさばき,鋭い左フック,右ストレートを浴びせる伊藤。1分過ぎ,左アッパーからの左フックで久保田が右目上をカット(伊藤の有効打によるもの)。ドクターチェックからの再開後,逆に右フックでぐらつく伊藤をコーナーに詰めて久保田が猛然とラッシュに出る。久保田のすさまじい攻勢に防戦一方になった伊藤はカウント8を取られる。出血が激しい久保田は大歓声の中,短期決戦を狙って一気の猛攻に出る。
 2回,ガードを固める久保田に今度は伊藤が激しく攻勢をかける。体を密着させての打ち合いが続くが,久保田の右目上からの出血が激しくなり,再度中断。長いドクターチェックを経てようやく試合続行不能の判断が下り,王座が移動した。

 伊藤がキャリア10年にして念願の日本タイトル獲得を果たした。右ストレート,左フックに威力がある右ボクサーファイター。中間距離での打ち合いを得意とするパンチャーで,左ジャブ,ストレートにも非常に鋭いものがある。初回,久保田の右目上を切り裂いたのは左アッパーをアゴに打ってすかさず顔面に返した左フックで,見事なコンビネーションブローだった。楽しみな新チャンピオンの誕生である。
 初防衛に失敗した久保田は開始早々のアクシデントが痛かった。持ち前のファイティングスピリットでカウント8を奪うなど,王者の意地を見せた執念は見事。傷を完治させ,ぜひ再戦を望む。短いが迫力ある打ち合いが見られ,見応えのある好ファイトだった。
 2回に久保田の右目上の傷が深くなって中断してから続行不能の判断が下るまで,ドクターチェックに約80秒を要している。試合の序盤であり,ドクターや主審が慎重を期したことは理解するが,この中断はあまりにも長過ぎる。ここは純粋に負傷の程度で判断するべきところ。長く中断すれば,試合続行か中止させるかという判断を下すための材料に不要な要素が混じる原因になる。また試合続行不能とされた選手の陣営や見ているファンに不信感を抱かせ,思わぬトラブルの原因にもなりかねない。白熱した好試合だっただけに,惜しまれる。今後は迅速な判断をお願いしたい。

     主審:ビニー・マーチン,副審:浦谷信彰&杉山利夫&染谷路朗
     ○伊藤:22戦19勝(14KO)2敗1分     ●久保田:23戦15勝(3KO)6敗2分
     放送:TBS     解説:畑山隆則     実況:藤森祥平

 久保田が伊藤の有効打で負った傷によって2回途中に試合続行不能となったため,伊藤のTKO勝ちとなる。

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                       2005年11月19日(土)    後楽園ホール
                     東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
                    挑戦者(同級6位)                チャンピオン
                ○  マルコム・ツニャカオ   判 定   クマントーン・ポープルムカモン  ●
                          (比国) 118 lbs                       (タイ) 118 lbs
                      元WBC世界フライ級チャンピオン                WBC6位

 右ファイターのクマントーン,動きが速い左のツニャカオという対照的な顔合わせ。距離を詰めにかかるクマントーンだが,ツニャカオは2回,左をカウンターする。さらにクマントーンの右を外し,カウンターで左ストレートから右アッパーを決め,早くもスピードの差を見せつけた。
 クマントーンは果敢に出てボディ攻撃でツニャカオの動きを止めにかかるが,速いフットワークに追随できない。3回には逆に見事なツニャカオの左ストレートのボディブロー,アゴに右アッパーがヒットする。
 中盤以降もクマントーンはボディ攻撃に活路を見出そうとするが,素早いツニャカオにかわされ,攻め切れない場面が続いた。8回終了間際,左ストレートでクマントーンの腰が落ちる。9回開始早々にはツニャカオのワンツー,左右フックでクマントーンがたじろぎ,出足が止まる。
 10回,押し込んで行ったところに逆に右フックを合わされ,タフなクマントーンが珍しくぐらついて後退する場面を見せた。ワンツー,右アッパー,左ストレートの追撃に,クマントーンは思わずクリンチに出る。
 ツニャカオは11回にバッティングで右目上をカット。こちらも一方的にリードしながら,疲れが見えて攻め切れず,ホールの残り時間表示の時計を気にする。結局最後までスピードの差を見せたツニャカオがワンサイドゲームを制した。

 元世界チャンピオンの貫禄を見せたツニャカオの完勝。素早い身のこなし,鋭いカウンターなどでクマントーンをはるかに上回った。相手の打ち終わりに放つ左ストレートのカウンターを武器とするサウスポーのボクサーファイター。かつての宿敵・セレス小林氏やその師匠・三浦利美氏の全面的バックアップを受け,日本でチャンスを窺う模様であり,日本ボクシング界にとっても好影響が期待される。ただし,一方的にリードしながらも,詰めの甘さも目立った。今後日本でチャンスを掴むためには,アピールするものが必要になる。
 初防衛に失敗したクマントーンは典型的な右ファイタータイプで,執拗な連打が身上。タフで手数が出るので,相手にとってはイヤなタイプである。今夜はスピードのあるツニャカオに付いて行けず,得意の連打に持ち込めなかったことが敗因。

採点結果 ツニャカオ クマントーン
主審:浦谷信彰 118 111
副審:サルベン・ラグンバイ(比国) 119 109
副審:ピニット・プラヤドサブ(タイ) 120 109
参考:MAOMIE 120 112

     ○ツニャカオ:22戦19勝(13KO)1敗2分
     ●クマントーン:37戦16勝(5KO)20敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:高橋雄一

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                          2005年11月19日(土)    後楽園ホール
                                      8回戦
                     日本S・フェザー級(ノーランク)   T   K   O    韓国S・フェザー級(ノーランク)
                  ○    内山高志       1回2分39秒     朴 萬得  ●
                          (ワタナベ) 130 lbs                             (韓国) 128 3/4 lbs

 開始早々から重く鋭い左ジャブ,ストレートを連発する内山は接近して左アッパーをボディに。早くも実力差が歴然となる。左フックからの右ストレートで朴の腰が落ちる。チャンスと見た内山は一気に攻勢。右ストレートが炸裂し,朴はたまらず仰向けにダウン。辛うじて立ち上がったものの,左右フックを浴びて2度目のダウン。ダメージが深く,福地主審がカウントの途中で試合を止めた。

 期待のハードパンチャー内山の圧勝。重く鋭い左ジャブ,ストレートが圧巻。これで出バナを叩くだけでダメージを与えられるのが最大の強みである。破格のパンチ力に加え,チャンスに連打が出ることも特筆すべき点。当てる勘に優れており,常に攻める姿勢は申し分ない。今後が非常に楽しみである。ただし,ガードが下がる点は上位との対戦では要注意。

     主審:福地勇治,副審:山田一公&葛城明彦&ウクリッド・サラサス
     ○内山:3戦3勝(3KO)     ●朴:11戦2勝8敗1分
     放送:G+     解説:なし     実況:中野謙吾

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                        2005年11月19日(土)    後楽園ホール
                     第2回A級ボクサー賞金トーナメント(ビー・タイト大会)
                          4回戦(スーパーバンタム級・決勝)
                    日本S・バンタム級(ノーランク)         日本S・バンタム級(ノーランク)
                 ○   松田直樹       判 定     関口幸生   ●
                        (コーエイ工業小田原) 122 lbs            (帝拳) 122 lbs

 開始早々から積極的に攻めたのは関口。距離を詰めて左右のボディブロー。松田も右フックをヒットするが,関口の突っ込みに押され気味。関口の左右ボディ攻撃から右アッパー,フックで松田はやや劣勢に回る。
 2回,松田はボディに左アッパーを。関口は左右ボディ攻撃で得意の乱戦に持ち込む。
 4回,関口は打ち疲れが見えて正確さに欠ける。松田は左アッパー,フックを下から上へ。ワンツーからボディに右アッパーを。関口はパンチを出すが当たらない。

 前半を押し気味に進めた関口に対し,後半に的確な攻撃を見せた松田。微妙な判定となったが,松田が僅差で優勝した。
 ベテランの松田はワンツー,ボディから上に返す左フック,アッパーを主体にまとまりのあるボクシングをする右ボクサーファイター。きれいなボクシングだが,後手に回らないように心がけるべき。
 積極的な攻撃で勝利への執念を見せた関口だが,雑なボクシングでスタミナをロスしたことが響いた。もう少し組立てを考えた方がいいだろう。右ファイターで左右フックの連打が武器。

採点結果 松田 関口
主審:葛城明彦 *** ***
副審:浦谷信彰 38 39
副審:山田一公 40 38
副審:ウクリッド・サラサス 39 38
参考:MAOMIE 38 39


     ○松田:34戦24勝(9KO)7敗3分
     ●関口:12戦9勝(2KO)2敗1分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:田中毅

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                          2005年11月19日(土)    後楽園ホール
                      第2回A級ボクサー賞金トーナメント(ビー・タイト大会)
                            4回戦(スーパーフェザー級・決勝)
                    日本S・フェザー級(ノーランク)   K     O   日本S・フェザー級(ノーランク)
                 ○    小沢大将      1回2分21秒    会田 篤    ●
                         (ヨネクラ) 130 lbs                     (ワタナベ) 130 lbs
                       小沢大将=おざわ・だいすけ

 初回,ワンツーで打ち合いに出る会田だが,小沢の左フックで膝が揺れて早くもピンチを迎える。勢いに乗る小沢が左から右のフックを放つと会田はロープ際に吹き飛ばされるようにダウン。コーナーで右フックが決まり,2度目のダウン。最後は再び右フックがヒットして崩れ落ち,3度目のダウンで呆気なく勝負が決まった。

 パンチ力に自信のある両者の対決となったが,結果は小沢の圧勝。気持ちを前面に出す気迫のボクシングは見ていて気持ちがいい。最初のダウンを奪った左から右のフックはアゴの先端を捉えたもので,この一発で趨勢は決まったと言える。勢いがあるだけに,台風の目になり得る可能性を秘めている。
 高いKO率を誇る会田はワンツー,左フックに威力がある。しかし,今夜は小沢の気迫に完全に呑まれてしまった感じ。

     主審:鮫島英一郎,副審:吉田和敏&山田一公&福地勇治
     ○小沢:22戦17勝(9KO)4敗1分     ●会田:14戦11勝(8KO)2敗1分
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:田中毅

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                       2005年11月19日(土)    後楽園ホール
                    第2回A級ボクサー賞金トーナメント(ビー・タイト大会)
                         4回戦(スーパーウェルター級・決勝)
                    日本S・ウェルター級2位          日本S・ウェルター級4位
                 ×    石田順裕    引き分け    松橋拓二    ×
                         (金沢) 154 lbs               (帝拳) 153 3/4 lbs
                   石田順裕=いしだ・のぶひろ
            ※ 公式記録はあくまで引き分け。大会規定により,延長戦1ラウンド2−1の判定により石田が勝者扱い。

 長身の右ボクサー石田と左のファイター松橋という対照的なタイプの対決は初回から激しい主導権争いとなった。力みが見える松橋は左フックを振ってプレッシャーをかけるが,石田はよく見て左右ストレート,ボディに右フック。終了間際に攻勢に出る松橋だが,的確さでやや石田が上回る。
 2回にも互いに譲らぬ激しい打ち合いが続く。バッティングで松橋がキャンバスに膝をつくアクシデントがあったが,松橋は構わず左フックで石田をロープに詰める。石田はこれをワンツー,右アッパーで迎え撃つ。
 3回,松橋はフェイントから左ストレートをヒットして攻勢。両者頭を密着させての打ち合いが続くが,松橋は石田をロープに詰めて強烈な左右アッパーをボディに集中する。石田は得意の足を使わず,松橋の攻勢を堂々と受けて立つ。
 4回,石田の右ストレートがクリーンヒット。松橋も左右アッパーでボディを叩く。さらに左フックをヒット。終盤には石田も左フックを返し,ボディ攻撃を見せて譲らないままに終了ゴングを聞いた。
 甲乙判別しがたい激戦は1−0のドロー。公式記録はあくまでドローだが,大会規定によって延長戦にもつれ込んだ。

【延長戦】
 やや疲れの見える松橋に対し,石田が左アッパー,右ストレートを的確にヒット。松橋は最後の力を振り絞って前に出る。松橋は左フックをヒットするが,決定打を打ち込めないままに延長戦を終了した。

 今大会屈指の好カード。互いに持ち味を十分に出してハイレベルな攻防を展開し,ダウンシーンこそなかったが,非常に見応えのある白熱戦となった。ぜひ10回戦でリマッチを実現させて欲しい。
 4回戦の短期決戦ということもあり,石田は得意の足を使わず,強打の松橋を相手に敢えて正面から堂々と受けて立つ横綱相撲を見せた。元OPBFチャンピオンのプライドが表れており,倒される危険はあったものの立派な試合態度である。186センチという破格の長身と長いリーチから繰り出す左ジャブ,ワンツー,右アッパーなどの多彩なパンチを武器とするテクニシャン。懐が深く,スピードがある典型的なボクサータイプである。
 松橋はやや力みが目立ち,うまい石田を攻め切れなかった。左右フック,アッパーの破壊力は群を抜いている。来年あたり日本タイトル挑戦のチャンスがあるだろう。

採点結果 石田 松橋 延長戦
1ラウンド
主審:ウクリッド・サラサス *** *** ***
副審:浦谷信彰 39 38 松橋支持
副審:山田一公 38 38 石田支持
副審:葛城明彦 38 38 石田支持
参考:MAOMIE 39 38 石田支持

     ×石田:21戦14勝(4KO)5敗2分
     ×松橋:10戦8勝(8KO)1敗1分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:田中毅

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                       2005年11月22日(火)    大阪府立体育会館
                        日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦
                        チャンピオン             挑戦者(WBA2位)
                  ○   名城信男    判 定   プロスパー松浦  ●
                          (六島) 114 3/4 lbs            (国際) 114 3/4 lbs
                        WBA3位

 名城は2回,ワンツーから左アッパーのボディブローを決め,手数で押して行く。3回にも距離を取り切れない松浦に対し,名城はワンツーから左アッパーをボディに,あるいは左アッパーのボディブローから上にワンツーをフォローするなど,積極的な攻撃でリードした。
 4回には接近して左フックを多用し,さらにボディに左アッパーを放つ名城。足と左で突き放したい松浦だが,距離を取り切れず,名城の接近戦のペースに合わせてしまう。
 7回前半は松浦が前に出る。ワンツーの攻勢に名城は後退するが,後半には再び名城がプレッシャーをかけに出た。名城の右ストレートがクリーンヒット。ワンツーがよく決まる名城。8回にはワンツーで追って行く松浦だが,ファイターの名城が足を使って動きのあるボクシングを見せ,機を見てボディに左アッパーを決めた。
 終盤は松浦が反撃に出る。9回,左ジャブ,ワンツーでどんどんプレッシャーをかける松浦。この回は手数で名城を上回る。名城は下がりながら左アッパーのボディブローを返すが,単発。10回,名城の右ストレートで松浦がたじろぐ場面があったが,松浦は逆に右アッパーを返し,手数で名城を上回った。

 名城が初防衛に成功。今年4月に田中聖二(金沢)から10回TKO勝ちで王座を奪った試合で前王者が亡くなるという悲劇を乗り越えての勝利である。右ファイタータイプで,ワンツー,ボディへの左アッパーを得意としている。スピードは今ひとつだが,パンチ力があり,よく連打が出るのが強み。終盤は疲れを見せて単発になったが,旺盛な手数が長所である。陣営は8戦目での世界挑戦を計画しているようだが,現時点ではとてもそういうレベルではない。世界タイトル奪取の最短記録など狙っても,何も得るものはない。いいものを持っているのだから,焦らずに経験を積むことが先決。
 ベテランの松浦は長身でリーチに恵まれた右ボクサータイプ。よく健闘したが,名城のインファイトを許していたことが敗因。持ち味の足と左ジャブを生かし,もっと突き放すボクシングに徹するべきだった。終盤は逆にファイターの名城が足を使う場面が見られた。

採点結果 名城 松浦
主審:原田武男 *** ***
副審:浦谷信彰 97 94
副審:大黒利明 96 94
副審:宮崎久利 97 93
参考:MAOMIE (68) (65)


     ○名城:7戦7勝(4KO)
     ●松浦:31戦25勝(12KO)6敗

     放送:読売テレビ
     解説:六車卓也&辰吉丈一郎
     実況:(不明)

※ 第1ラウンドは録画ミスのために現認できず。第5・6ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は第1・5・6ラウンドを除く集計結果です)。

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                    2005年11月22日(火)    大阪府立体育会館
                      東洋太平洋フライ級王座決定12回戦
                       OPBF1位            OPBF2位
                  ○  小松則幸   判 定  フェデリコ・カツバイ  ●
                       (エディタウンゼント) 112 lbs         (比国) 110 1/2 lbs
                                       比国フライ級チャンピオン

 サウスポーだったはずのカツバイが意表を突いてほぼ試合全般を通じて右構えで戦った。初回,カツバイは思い切った右フックのボディブロー,アゴへの右アッパーをヒットする。
 積極的なカツバイだが,3回にオープンブローとヘッディングで警告を受ける(オープンブローで減点1)。カツバイがサウスポーに戻したところ,相打ちの左フックがアゴにカウンターで決まり,カツバイは大きく膝を揺らして後退。ダウン寸前のピンチを迎えたカツバイをロープにつめて一気に攻勢に出る小松。右ストレートでロープに飛ばされたカツバイは足元が定まらないが,何とかピンチを凌いだ。
 7回,カツバイは再びオープンブローで減点1を食う。小松はガードの上からワンツー,左右フックをまとめるが,直線的過ぎる。もう少しカツバイの攻撃をサイドにかわしたいところ。
 10回,互角の打ち合いが続くが,カツバイの右フック。小松も相打ちの右フックをヒットするが,カツバイは右アッパーをヒット。
 11回,カツバイは右フックからこの回は完全に右アッパーの狙い打ちに切り替える。小松は芯は外すものの,危ないタイミングで右アッパーを許す場面が見られた。バッティングで小松の左目上から出血し,ドクターチェックが入る。
 12回,カツバイの左フックで今度は小松の膝が大きく揺れてピンチを迎える。左右フック,右アッパーで迫るカツバイに小松は守勢に回る。

 亀田興毅(協栄)が返上した王座を再び取り戻した小松だが,内容的にはとても合格点はつけられない。不安なボクシングは相変わらず。相手の正面に立ち,攻撃を正面から受け止めてブロックだけのディフェンスでは限界がある。アゴのガードが甘く,打たれモロさもあって,それが不安定な戦いぶりにつながっている。タイトルこそ奪回したが,このままでは多くは望めない。ディフェンスを中心に直線的なボクシングを改造することが必要になる。
 カツバイは本来はサウスポーのファイタータイプだが,予想外の右構えで通した。中盤までは大きな右フックが主体だったが,終盤は明らかに右アッパーに狙いを変えており,小松を再三脅かした。変則的でワイルドな左右フック,右アッパーを武器としており,なかなかパンチ力もある。ただし,右ロングフックはナックルパートが返っていないことが多く,今夜はこれをオープンブローとされていた。

採点結果 小松 カツバイ
主審:キム・ジェボン(韓国) 115 112
副審:上中一郎 115 111
副審:ジョナサン・デービス(比国) 112 114
参考:MAOMIE (57) (56)

     ○小松:28戦21勝(9KO)2敗5分
     ●カツバイ:29戦16勝(11KO)10敗3分

     放送:読売テレビ
     解説:六車卓也&辰吉丈一郎
     実況:尾山憲一

※ 第2・7ラウンドのオープンブローによるカツバイの各減点1を含む採点。
※ 第2・4〜6・8・9ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は第2・4〜6・8・9ラウンドを除く集計結果です)。

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                    2005年11月22日(火)    大阪府立体育会館
                      東洋太平洋ミドル級王座統一12回戦
                     正規チャンピオン   K      O    暫定チャンピオン
                 ○  サキオ・ビカ    5回2分22秒    荒木慶大  ●
                         (豪州) 156 lbs                    (泉北) 159 1/2 lbs

 2回,体格差を生かして左ジャブを突くビカ。荒木はガードを固めて前に出るが,ビカの右ストレートがヒットする。両者エキサイトし,終了ゴング後に激しくパンチを交換する場面が見られた。
 5回,クリンチでのパンチの交換,接近しての打ち合いが続く。コーナーで派手なパンチの交換となるが,相打ちの右フックがまともにカウンターとなり,ロープを枕に荒木たまらずダウン。辛うじて立ち上がったものの,パク主審はそのままカウントアウトした。

 第1戦に続いて壮絶なKO負けを喫した荒木。体格差が歴然であり,完全にパワー負け。リベンジに燃えて臨んだリマッチだが,ラフな打ち合いに自ら踏み込んで墓穴を掘ってしまった感じがする。
 ビカはこのクラスでも大柄な右ボクサーファイターで,圧倒的なパワーの違いを見せつけた。カメルーン出身の黒人で,左ジャブ,右フックを武器としている。

     主審:パク・ドンアン(韓国),副審:安田裕候&フランク・ハドレー(豪州)
     ○ビカ:22戦20勝(13KO)1敗1分     ●荒木:18戦15勝(8KO)3敗
     放送:読売テレビ     解説:六車卓也&辰吉丈一郎     実況:(不明)

※ 第1・3・4ラウンドをカットして放送。

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                     2005年11月26日(土)    さいたまスーパーアリーナ
                                 10回戦
                     WBA世界フライ級8位    T K O    WBA世界ライトフライ9位
                  ○   亀田興毅      7回終了    ノエル・アランブレット  ●
                          (協栄) 112 lbs                     (ベネズエラ) 112 lbs

 静かな立ち上がりとなったが,2回に早くも均衡が破れた。右のミスブローに乗じて亀田が左ストレートのカウンターを決めれば,アランブレットは珍しくバランスを崩す。チャンスと見た亀田はロープに詰めて右フック,左ストレート,ボディへの右アッパーをヒット。
 打ち合っては不利と見たアランブレットは3回,足を使う作戦に切り替えたが,4回には頭をつけた打合いに応じる。亀田はロープに詰めてボディに左アッパーを見舞う。
 老獪なアランブレットは打ち合いを避け,5回に再び足を使い始めた。亀田は逃げ道を塞ぐような得意のフットワークでアランブレットをロープに詰め,左ストレート,右フックで攻勢に出る。亀田はもう少し下から攻めたいところ。
 6回,接近して左アッパーをアゴに突き上げる亀田。このパンチで元世界チャンピオンが思わずクリンチに出る場面を見せた。波に乗る亀田はロープに詰めて左右アッパーをボディに集める。
 7回に最大の見せ場が訪れた。自らに気合いを入れて攻勢に出る亀田。アランブレットをロープに詰めて左アッパー,右フックのボディ攻撃で迫る。ロープを背に防戦に回るアランブレットのストマックに強烈な左ストレートが突き刺さる。この一発でワンテンポ置き,たまらず背を向けてしまうアランブレット。必死にクリンチに逃れようとするアランブレットだが,亀田の攻勢に防戦一方。結局7回が終了したところでアランブレット側から棄権の申し出があり,亀田の7回終了TKO勝ちとなった。

 亀田が元世界チャンピオンのアランブレットに圧勝した。非常に落ち着いており,スピードも切れも十分。老獪なアランブレットを相手に7回まで戦って仕留めたことはこの上ない良い経験になったはず。もう少し序盤からボディを攻めて欲しかったが,9戦目でこれだけできれば十分に合格点がつけられる。まだ力みが見られるので,肩の力を抜き,リラックスして攻めるといいだろう。逃げ道を塞ぐように相手をロープやコーナーに追い詰めるフットワークは今後も続けて欲しい。
 ベテランのアランブレットは相変わらずの老獪さを見せたが,全盛時のスピードは見られなかった。亀田の左ボディに背を向けて逃げる姿に峠は越えたという印象を強く持った。

採点結果 亀田 アランブレット
主審:鮫島英一郎 *** ***
副審:島川威 70 65
副審:浦谷信彰 70 63
副審:福地勇治 70 64
参考:MAOMIE 70 63


     ○亀田:9戦9勝(8KO)
     ●アランブレット:28戦21勝(10KO)5敗1分1無効試合

     放送:TBS
     解説:竹原慎二&畑山隆則
     実況:藤森祥平

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