熱戦譜〜2005年10月の試合から


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試合日 試合 結果
2005.10.01  日本スーパー・フェザー級
 タイトルマッチ10回戦
 本望信人  5R負傷判定  大之伸くま
2005.10.01 8回戦  木嶋安雄  8R負傷判定  臼井知史
2005.10.01 8回戦  寺畠章太  TKO5R  野村昭洋
2005.10.01 8回戦  三垣龍次  KO4R  伊地知 崇
2005.10.10  WBC世界フライ級
 タイトルマッチ12回戦
 ポンサクレック・ウォンジョンカム  7R負傷判定  内藤大助
2005.10.10 10回戦  リッキー★ツカモト  TKO3R  アピワット・シットカノンサック
2005.10.15 10回戦  真鍋圭太  KO3R  朴賛烈  
2005.10.18  東洋太平洋スーパーミドル級
 タイトルマッチ12回戦
 ピーター・ミトレフスキー  10R負傷判定  西沢ヨシノリ
2005.10.18 10回戦  阿部元一  TKO3R  ワーユ・ウィンディジム
10 2005.10.30 10回戦  川端賢樹  KO5R  プラモド・ソルウォラピン
11 2005.10.30 8回戦  金井晶聡  TKO5R  竹下寛刀
12 2005.10.30 8回戦  江口啓二  KO1R  チャンスク・ツインズジム

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                         2005年10月1日(土)    後楽園ホール
                        日本スーパー・フェザー級タイトルマッチ10回戦
                     チャンピオン     負 傷 判 定    挑戦者(同級5位)  
                ○   本望信人     5回2分40秒     大之伸くま  ●
                       (角海老宝石) 130 lbs                      (FUKUOKA) 130 lbs
                     WBA3位,WBC6位

 二階級制覇に燃える大之伸が初回から右フック,左ストレートを振って早い仕掛けを見せた。本望も得意の足を使って左ジャブからボディへの右ストレートを放つ。両者ともに好調で,上々の立ち上がりとなった。
 3回,本望は前に出る大之伸を正面から受けて立つ。大之伸のワンツーがヒット。本望も左フック,右ストレートを放つが,終盤,大之伸が右フックを決めてリードを奪う。
 4回は逆に本望が挽回。フットワークをセーブして大之伸の動きを見極め,右ストレート,左フックを的確に決めてポイントを奪う。右ストレートで大之伸がバランスを崩す場面を見せた。
 しかし,5回,バッティングにより心配されていた本望の左目上の古傷が口を開いた。ドクターチェック後,負傷判定を意識した両者が俄然ピッチを上げる。しかし,またバッティングが発生し,本望の出血が激しくなって再びドクターチェック。結局試合続行不能とされてストップとなった。

 両者ともに好調で,好ファイトとなったが,これからという矢先のアクシデントに見舞われた。
 本望は辛くも8度目の防衛に成功。このクラスでは上原康恒(協栄)の7度防衛を上回る25年ぶりの新記録である。今夜は持ち味である縦横無尽のフットワークをややセーブし,大之伸の仕掛けを正面から受けて立つ試合運びを見せた。左目上の傷というアキレス腱を抱えているだけに,前半から積極的にポイントを奪うことを意識しての試合運びと読み取れた。
 減量苦に悩まされたフェザー級から転向した大之伸。絶好調だったが,懸念されていたアクシデントに涙を呑んだ。地方のジムというハンデを微塵も感じさせないタイトル奪取への並々ならぬ執念には頭が下がる思いである。実力差によって完敗したわけではなく,まだまだ老け込むには早い。捲土重来に期待する。

5回までの採点 本望 大之伸
主審:浦谷信彰 *** ***
副審:鮫島英一郎 49 47
副審:山田一公 49 47
副審:ウクリッド・サラサス 49 48
参考:MAOMIE 49 48


     ○本望:33戦27勝(5KO)4敗2分
     ●大之伸:29戦27勝(11KO)2敗

     放送:G+
     解説:浜田剛史&セレス小林
     実況:寺島淳司

※ 5回途中に,本望が偶然のバッティングで負った傷によって試合続行不能となったため,当該の5回を含む採点で勝敗を決する。

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                         2005年10月1日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                   日本バンタム級1位    負 傷 判 定   日本バンタム級(ノーランク) 
                ○  木嶋安雄       8回28秒     臼井知史   ●
                     (角海老宝石) 117 1/4 lbs                   (ヨネクラ) 117 1/4 lbs

 同タイプのファイター同士の対戦は初回から接近して左ジャブ,左右フックの交換となった。終了間際に臼井が左フック,右ストレートで攻勢に出る。
 2回,木嶋はやや距離を取りながら臼井を迎え撃つ形となり,左右のボディ連打から左フックを決めてリードする。
 3回は臼井のペース。執拗に前進し,左右フックで木嶋をロープに詰める。臼井はバッティングで眉間をカットしてドクターチェックを受けるが,この回はリード。逆に木嶋は5回,左右ボディ連打,ワンツーを浴びせてリ−ドするが,執拗に距離を詰める臼井を跳ね返すだけの決め手が見られない。
 6回,体を密着させて左右フックを応酬する両者だが,木嶋が手数でやや上回る。臼井はバッティングで右目上をカットする。
 8回開始早々,臼井の右目上の傷をドクターチェック。試合続行不能とされ,ここでストップとなった。

 木嶋は執拗に前に出る臼井が相手とあって,いつもよりは幾分距離を取る試合運びを見せた。しかし,相手を跳ね返してダメージを与えるような攻撃力に乏しい。トップコンテンダーとしては少々物足りなさを禁じ得ない。
 ランク入りに燃える臼井は34歳で今夜が30戦目というベテラン。執拗に距離を詰めて食い下がる粘りのボクシングが身上。しかし,よく前に出て執念は見せたが,こちらもスピードとパワーが不足。

8回までの採点 木嶋 臼井
主審:熊崎広大 *** ***
副審:山田一公 78 76
副審:中村勝彦 78 77
副審:ウクリッド・サラサス 77 77
参考:MAOMIE 77 77


     ○木嶋:28戦19勝(5KO)7敗2分
     ●臼井:30戦15勝(6KO)11敗4分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:高橋雄一

※ 8回途中に,臼井が偶然のバッティングで負った傷によって試合続行不能となったため,当該の8回を含む採点で勝敗を決する。

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                         2005年10月1日(土)    後楽園ホール
                                 8回戦
                   日本バンタム級5位     T  K  O   日本バンタム級(ノーランク) 
                ○  寺畠章太      5回2分12秒     野村昭洋   ●
                     (角海老宝石) 117 1/2 lbs                    (ヨネクラ) 117 1/4 lbs

 初回から寺畠のペースで進んだ。野村は距離を詰めてボディ連打を見せるが,寺畠はやや距離を取って右ストレートのカウンターを決める。終盤,ボディ連打で寺畠をロープに追う野村だが,寺畠は右アッパー2発でボディを叩いておいて,すかさず左フックから右ストレートを返す鮮やかなコンビネーションブローでダウンを奪った。
 2回,野村の力を見切った寺畠が作戦を変え,打ち合いに応じる。野村は果敢に出るが,寺畠のコンビネーションブローが上回る。ワンツーが見事に決まり,野村は右膝から落ちて再びダウンを喫した。
 3・4回にも見応えのある打ち合いが続くが,多彩なパンチと的確さで寺畠が優勢。左右アッパーのボディブローから顔面にワンツー,左右連打を浴びせる寺畠。野村は3回に左目上,4回に右目上をいずれも有効打でカットし,敗色濃厚となった。
 そして5回,連打を浴びせて野村をコーナーに追い込む寺畠。ここで野村の両目上の傷をドクターチェック。再開後,捨て身で勝負を賭ける野村だが,再びドクターチェック。左目上の傷が試合続行不能とされ,結局ここでストップとなった。

 闘志溢れる両者の激しい応酬が見られ,見応え十分の白熱戦となった。
 現役ランカーの貫禄を見せた寺畠は右ボクサーファイターだが,ややファイターに近い。ボディ連打からワンツー,左右アッパーなどの多彩なパンチが矢継ぎ早に出るのが強味である。特に初回にダウンを奪った上下に散らすコンビネーションブローが見事だった。KO率は低いが,パンチ力はなかなかのもの。しかし,距離の取り方がやや中途半端になって不用意な被弾を招いていることが気になる。付くのか離れるのか,メリハリを持たせるようにした方がいいだろう。良いものを持っているだけに,課題を克服してさらに上を狙って欲しい。
 野村はファイティングスピリットに溢れる右ファイタータイプ。格上の寺畠に果敢な接近戦を挑んで,よく応戦したが,寺畠の多彩な攻撃に屈した。最後まで試合を捨てない戦いぶりに好感が持てる。

     主審:ウクリッド・サラサス,副審:山田一公&鮫島英一郎&熊崎広大
     ○寺畠:15戦12勝(4KO)3敗     ●野村:20戦10勝(3KO)8敗2分
     放送:G+     解説:なし     実況:高橋雄一

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                         2005年10月1日(土)    後楽園ホール
                                  8回戦
                   日本ライト級(ノーランク)    K      O    日本ライト級(ノーランク) 
                ○   三垣龍次      4回2分16秒      伊地知 崇   ●
                       (MT) 134 1/4 lbs                         (角海老宝石) 134 1/4 lbs
                  三垣龍次=みがき・りゅうじ

 アマ出身者同士らしい左ジャブ,ワンツーの交換から立ち上がった。三垣はワンツーからボディに右フックを。伊地知もワンツーから右アッパーをアゴに運ぶ。
 2回,最初にピンチを迎えたのは三垣。ワンツーから左アッパーのボディブローを放つが,伊地知の右ストレートにひるむ。さらに右ストレートを受けて,ガクンと膝が落ち,ダウン寸前のピンチ。
 3回,三垣は左ジャブ,ストレートを多用して伊地知の出バナを叩き,態勢を立て直しにかかる。後手に回る悪い癖が出た伊地知に対して,三垣はさらに右ストレート,ボディへの右フックで先手を取って主導権を完全に奪回した。
 そして4回,三垣が見事に試合を決めた。伊地知の出バナを叩くように左ジャブ,ストレートを多用し,さらにワンツーからボディに右ストレートをヒット。右ストレートで大きくバランスを崩した伊地知は思わずロープ際に後退する。一気に攻勢に出る三垣。最後は腰の回転を利かせた相打ちの左フックがカウンターでアゴを打ち抜くと,伊地知はたまらずキャンバスに沈む。辛うじて立ち上がったものの,ダメージが深く,鮫島主審はそのままカウントアウトした。

 アマで輝かしい実績を持つ両者の対決とあって,ハイレベルで見応えのある攻防が展開された。両者ともに足を使わず,正面から迫力十分のパンチを交換し,目の離せない試合となった。
 三垣は関西高(岡山)から駒大で鳴らした右ボクサーファイター。右ストレート,左フックに非常に強い破壊力がある。あまり足は使わないが,よく相手の動きを見極め,左ジャブ,ストレートを多用してジックリ攻めるタイプである。この左を主体に先手先手で試合を組み立てている点が最大の長所。絶対に攻め急がないことが良い結果につながっている。欲を言えば,もっと上体の振りを使うこと。2回に伊地知の右ストレートを食って危ない場面があったが,上体の振りを多用すればリスクも減らせるはず。アマでは問題なくても,プロでは不用意な被弾は致命傷に直結する。いずれにしても今後の動向に注目すべき新人である。
 高校3冠で注目された伊地知は伸び悩んで進退を賭けての一戦だったが,三垣の強打に完敗となった。2回にKOチャンスを迎えたものの,3回からは消極的になる悪い癖が出て後手に回ってしまい,三垣の立ち直りを許してしまった。その弱気な面が敗因であるし,伸び悩みの最大の原因だと感じる。

     主審:鮫島英一郎,副審:中村勝彦&浦谷信彰&ウクリッド・サラサス
     ○三垣:5戦4勝(4KO)1敗     ●伊地知:13戦5勝(3KO)7敗1分
     放送:G+     解説:なし     実況:高橋雄一

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                          2005年10月10日(月)    後楽園ホール
                           WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦
                     チャンピオン        負 傷 判 定   挑戦者(同級2位)  
             ○  ポンサクレック・ウォンジョンカム   7回2分38秒     内藤大助  ●
                         (タイ) 112 lbs                               (宮田) 112 lbs

 初回,オープニングヒットを奪ったのは内藤。ボディ,顔面に右ストレートを打ち分けて優位に立つ。ポンサクレックの左ストレートは届かない。内藤の低いガードを突くように右フックを合わせるポンサクレックだが,内藤は逆にフェイントから相打ちの右ストレートを決めるなど,王者の焦りを誘って最高の滑り出しを見せた。
 しかし,2回,心配されていたアクシデントが現実のものとなった。右ストレートを上下に放って積極的に攻める内藤だが,バッティングで右目上をカットしてドクターチェックを受ける(ポンサクレックはヘッドバットで1点減点)。ポンサクレックは前に出て右フックを打ち,プレッシャーを強める。
 3回以降は出血を気にした内藤がやや後手に回る。右ストレート,左フックを放つ内藤だが,ポンサクレックはかまわず前に出て,右フックから右アッパーにつなげる。
 5回,リング中央でポンサクレックの左ストレートと内藤の左フックが相打ちになる。内藤はめげずに応戦するが,ポンサクレックは距離を詰めてワンツー,右アッパーで攻勢に出る。
 6回,プレッシャーを強めるポンサクレック。距離を詰め,力みのない左右のコンビネーションブローを放ってペースを握った。内藤はやや後手に回る。
 7回,内藤の出血が激しくなり,ドクターチェック。再開後,勝負どころと読んだポンサクレックが攻勢を強める。応戦する内藤だが,サイドのドクターチェックで試合続行不能とされた。

 内藤は先生攻撃で上々の滑り出しだったが,右目上をカットしてから後手に回り,徐々に反撃を許してしまった。王者が本調子でなかっただけに,2回のアクシデントが惜しまれる。右ストレート,左フックがよく決まっていたが,振りが大きいためにバランスを崩す場面が目立ち,後続打が出なかったことが残念だった。もう少しコンパクトに振り切っていれば面白い展開になっていたはず。
 前日の予備計量で400グラムのウェイトオーバーとなり,急遽縄跳びとシャドーボクシングで汗を流して事無きを得たポンサクレック。その影響からか,いつものスピードが感じられず,珍しくバランスを崩す場面も見られた。パンチをかわす勘の鈍りも見え,内藤の右を被弾していた。しかし,不調時には不調時なりにうまくまとめてしまうあたりは豊富なキャリアを感じさせた。サウスポースタイルで,ワンツーから接近して放つ右フック,アッパーの流れるようなコンビネーションブローが光る。

7回までの採点

ポンサクレック

内藤

主審:グアダルペ・ガルシア(メキシコ)

***

***

副審:ゲイリー・リッター(米国)

68

64

副審:ゲイル・バンホイ(米国)

68

64

副審:レイ・ホーキンス(米国)

68

64

参考:MAOMIE

68

65


     ○ポンサクレック:60戦58勝(31KO)2敗
     ●内藤:31戦27勝(19KO)2敗2分

     放送:フジ721
     解説:川島郭志
     実況:佐野瑞樹


 第2ラウンドのヘッディングによるポンサクレックの減点1を含む採点。
 内藤が偶然のバッティングで負った傷によって7回途中に試合続行不能となったため,当該の7回を含む採点で勝敗を決する。


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                      2005年10月10日(月)     後楽園ホール
                                10回戦
                   日本ライト級4位     T   K   O    タイ国ライト級(ノーランク) 
             ○   リッキー★ツカモト     3回2分05秒   アピワット・シットカノンサック   ●
                       (宮田) 136 3/4 lbs                          (タイ) 135 lbs

 落ち着いた立ち上がりを見せた初回の両者。左の突き合いからスタート。終盤,リング中央で放った両者相打ちの右ストレートはツカモトが一瞬早く着弾。アピワットは呆気なくキャンバスに落ちダウン。2回にもツカモトがアピワットをロープに詰めてワンツー,左右アッパーの連打で攻勢に出る。
 3回,左右アッパーのボディブローを応酬する両者だが,ツカモトはワンツー,左右アッパーで攻勢。最後は右ストレートでうつ伏せに倒れ込むアピワット。カウント途中でサラサス主審がストップした。

 ツカモトは右ボクサーファイター。今までは決め手に欠けてどちらかというと地味な存在に甘んじていたが,今夜は鮮やかなフィニッシュでアピールした。右ストレートや左右の連打など攻撃力に進歩が見られた。初回にダウンを奪った右ストレートはアピワットの右を察知して体を左斜め前に沈めながら放った見事なカウンターである。31歳という年齢から無限に時間があるわけではないので,ここ1年くらいの間が正念場だろう。タイトル挑戦が実現するように精進して欲しい。
 アピワットはWBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカムの実弟。左右のストレートにパンチ力がある。

     主審:ウクリッド・サラサス,副審:安部和夫&福地勇治&杉山利夫
     ツカモト:26戦23勝(5KO)3敗     アピワット:13戦8勝(3KO)5敗
     放送:フジ721     解説:川島郭志     実況:近藤雄介


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                       2005年10月15日(土)     後楽園ホール
                                  10回戦
                   日本S・フェザー級2位    K      O    韓国S・フェザー級3位 
                ○  真鍋圭太       3回2分14秒     朴 賛烈   ●
                      (石川) 132 1/4 lbs                          (韓国) 132 1/4 lbs

 初回,リラックスして左ジャブ,ワンツーからボディに左アッパーを放つ真鍋だが,朴の左フックをアゴに受けてぐらつき,ヒヤリとさせる場面を見せた。しかし,2回に入ると真鍋は落ち着きを取り戻し,やや力を抜いた左ジャブ,ワンツー,さらに朴の出バナに左アッパーをクリーンヒットする。朴は前に出て反撃するが,真鍋はロープを背に左フックのカウンターを狙う。
 そして3回,呆気なく勝負が決まった。粘り強く前に出る朴だが,正面に立ってワンツー,左フックを受ける。左フックのカウンターで大きくぐらつく朴。必死に抱きついてピンチを脱しようとするが,最後は右ストレートを打ち込まれて仰向けにダウン。そのままカウントアウトされた。

 今夜の真鍋は強振せず,やや力を抜いたパンチをスムーズに出しており,ゆとりが感じられた。ワンツーからの返しの左フックもよく決まり,久々にKOセンセーションの異名にふさわしいフィニッシュを見せた。もともと自他ともに認める破壊力があるのだから,今夜のように力まずスムーズに打つことを心掛ければ,近々にもタイトル再挑戦のチャンスがあるはず。
 朴は粘り強い典型的なコリアンファイターだが,ベタ足でスピードはない。果敢に前に出たが,正面に立ってしまい,そこを打たれる場面が目立った。

     主審:福地勇治,副審:杉山利夫&鮫島英一郎&浅尾和信
     真鍋:25戦22勝(19KO)2敗1分     朴:13戦5勝(2KO)7敗1分
     放送:G+     解説:葛西裕一     実況:高橋雄一


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                            2005年10月18日(火)    後楽園ホール
                          東洋太平洋スーパーミドル級王座決定12回戦
                     東洋太平洋S・ミドル級4位   負 傷 判 定    東洋太平洋S・ミドル級3位         
                 ○   ピーター・ミトレフスキー    10回1分31秒     西澤ヨシノリ  ●
                               (豪州) 167 lbs                             (ヨネクラ) 168 lbs

 積極的な立ち上がりを見せた西澤。上への右フックからボディへ右フック,左アッパーを放って攻勢。ガードを固めるミトレフスキーをロープに詰め,右フック,ボディへの左アッパーを見舞う。終盤にミトレフスキーがエキサイトして猛然と反撃に出る場面が見られた。
 3回,西澤はバランスを崩したところに左フックを受けてロープに下がる場面があったが,逆にロープ際に下がったミトレフスキーに左アッパーのボディブローから右ストレートをヒットする。
 中盤は混戦模様となった。しかし,西澤はバッティングでできた右前額部のコブが大きくなる。ミトレフスキーは西澤の打ち終わりや離れ際にうまく左フックをヒットして徐々に主導権を握った。精神的に優位に立つミトレフスキーに対し,西澤は額の腫れがひどくなり消極的になる。8回にはミトレフスキーが開始ゴングと同時に相手コーナーまで駆け寄って襲いかかる気迫を見せた。腫れた西澤の額を左フックが再三襲う。
 9回,疲労の色が濃いミトレフスキーだが,それ以上に西澤の消耗が激しく消極的になる。腫れ上がった額を狙うかのような左フックを連発するミトレフスキー。西澤の額は異様に膨れ上がり,別人のような形相となった。
 10回,額全体が腫れ上がって目が塞がる西澤。消極的になったところに左ジャブ,フックを受ける。結局この回2度のドクターチェックを経て続行不能とされた。

 西澤返り咲きならず。序盤こそ積極的に試合を進めたものの,4回頃から若いミトレフスキー(26歳)にペースを握られ,中盤以降は完全に押されていた。バッティングで額が腫れ上がり,そこに左ジャブ,フックを浴びたことが痛かった。
 ミトレフスキーはやや変則的な右ボクサーファイター。左ジャブからの左フックが武器。相手の動きを見極め,打ち終わりあるいはクリンチからの離れ際に放つ左フックが目立った。ガードを固めて防戦に回ったかと思うと,一転してエキサイトしたフリをして猛然と攻勢に出るなど,したたかな試合運びを見せる。

10回までの採点 ミトレフスキー 西澤
主審:ブルース・マクタビッシュ(ニュージーランド) 96 94
副審:カール・ザッピア(豪州) 97 93
副審:浅尾和信 96 96
参考:MAOMIE 98 94

     ○ミトレフスキー:17戦13勝(5KO)3敗1分
     ●西澤:48戦26勝(14KO)17敗5分

     放送:スカイA
     解説:大橋秀行&石本雅巳
     実況:河路直樹


 偶然のバッティングによって西澤の目が塞がって10回途中に試合続行不能となったため,当該の10回を含む採点で勝敗を決する。


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                       2005年10月18日(火)     後楽園ホール
                                10回戦
                   日本フェザー級1位     T K O   タイ国フェザー級7位 
                ○  阿部元一       3回41秒   ワーユ・ウィンディジム  ●
                      (ヨネクラ) 127 1/2 lbs                    (タイ) 128 lbs

 開始早々からガードを固めてどんどんプレッシャーをかける阿部。左アッパーのボディブローから右フック,さらにロープに詰めて連打を浴びせる。
 2回にも阿部が連打で圧倒する。防戦一方のワーユをロープに詰め,ボディ打ちから右フックをフォローしてダウンを奪う。
 ワンサイドゲームは3回にケリがついた。ロープを背にするワーユに左右連打を浴びせる阿部。ワーユはショートブローの連打にたまらず崩れ落ちる。ここでサラサス主審がストップした。

 阿部が得意の連打で圧勝した。上下への打ち分けがよく出ており,まずまずの内容。やや力みは見られるが,手数で圧倒する持ち味が出ていた。3度目の日本タイトル挑戦に向けて,単調なボクシングにならないことが課題である。

     主審:ウクリッド・サラサス,副審:住吉栄一&浅尾和信&福地勇治
     ○阿部:18戦14勝(10KO)2敗2分     ●ワーユ:16戦10勝(5KO)6敗
     放送:スカイA     解説:大橋秀行     実況:河路直樹


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                       2005年10月30日(日)     高砂市総合体育館
                               10回戦
                   日本バンタム級2位    K   O    タイ国バンタム級(ノーランク) 
                ○  川端賢樹      5回59秒   プラモド・ソルウォラピン ●
                      (姫路木下) 118 lbs                      (タイ) 117 1/4 lbs

 33歳の川端が初回から力の差を見せて若いプラモド(18歳)を圧倒した。左フックの連打を下から上にトリプルで運び,右ストレートから左アッパーをアゴに。
 3回,右ストレート,左アッパーでプラモドをコーナーに後退させ,回転のいい左右ショート連打を浴びせる川端。4回にも右フック,ストレートでプラモドは後退し,左アッパーでのけぞる。
 ワンサイドゲームとなったが,川端は5回に勝負を決めた。左フックからの右ストレートでぐらつかせ,コーナーに釘付けにしてラッシュ。これは何とか逃れたプラモドだが,ワンツーが効いて再びコーナーに下がる。左右の追撃にプラモドはたまらずダウンし,カウントアウトされた。

 川端が年齢を感じさせないスピード十分の連打を披露した。やや力を抜いて上下に散らす速射砲のようなコンビネーションブローが圧巻。スピードを重視し,力みを抑えた連打にベテランの味が滲み出ていた。33歳だが,まだまだやれる。今後が非常に楽しみである。もう一度タイトルを狙うだけのものは十分に備えている。試合後のインタビューも非常に落ち着きがあり,ベテランらしい人間的な深みが感じ取れた。

     主審:野田昌宏,副審:大黒利明&北村信行&宮崎久利
     ○川端:32戦23勝(13KO)7敗2分     ●プラモド:6戦3勝(1KO)3敗
     放送:スカイA     解説:松村謙二     実況:
松原宏樹

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                       2005年10月30日(日)     高砂市総合体育館
                                  8回戦
                   日本フェザー級10位    T   K   O   日本フェザー級(ノーランク)
                ○   金井晶聡      5回2分32秒    竹下寛刀   ●
                      (姫路木下) 132 1/4 lbs                      (高砂) 132 1/4 lbs

 初回,サウスポーの竹下は左ストレート,右アッパーを金井の出バナに浴びせる。金井はこれを迎え撃ち,積極的にプレッシャーをかけ,右ストレートからボディに左フックを見舞う。
 しかし,2回以降は竹下が手数で上回る。プレッシャーをかける金井だが,逆に竹下の的確な左ストレート,右アッパー,フックを浴びて金井がクリンチに出る。気の強い竹下の手数に金井がタジタジとなる場面が見られた。3回には竹下の左ストレートに次ぐ左右アッパーの攻勢で金井がロープを背負う。
 4回,竹下の的確なパンチに苦戦が続く金井は有効打で左目上をカットするハンデを負った。
 しかし,竹下優勢で迎えた5回に金井が猛然と反撃に転じた。右ストレートから一気の攻勢に出る金井。鼻血を流し,竹下の動きが急速に鈍る。息を吹き返した金井が圧力を強める。右ストレート,左右フック,アッパーの連打に鼻血がひどくなる竹下。2度のドクターチェックの末,ついに宮崎主審がストップした。

 激戦を制した金井だが,竹下の手数に苦戦を強いられた。サウスポーに対する苦手意識というよりも,倒そうという意識が強く出てしまい,プレッシャーをかけている割には手数が出なかったことが目についた。一発で倒そうとするのではなく,右ストレートを上下に打ち分けて手数の中からチャンスを掴むことを心がけて欲しい。自他共に認めるパンチ力があるのだから,力まずにやれば再浮上は十分に可能。
 善戦した竹下だが,これからというときに金井の反撃を許してしまったことが悔やまれる。非常に気が強く,旺盛な手数を身上とするサウスポーのボクサーファイター。左ストレートから右フック,アッパーにつなぐ連打にいいものがある。一発の破壊力は感じられないが,手数と積極的な姿勢が売り物。やや相手の正面に立ってしまう癖がある。これは矯正した方がいいだろう。

     主審:宮崎久利,副審:藤田輝雄&上中一郎&大黒利明
     ○金井:18戦16勝(16KO)2敗     竹下:12戦9勝(6KO)3敗
     放送:スカイA     解説:松村謙二     実況:
松原宏樹

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                       2005年10月30日(日)     高砂市総合体育館
                                 8回戦
                   日本ミドル級2位     K      O    タイ国ミドル級(ノーランク)
                ○  江口啓二      1回2分15秒   チャンスク・ツインズジム   ●
                      (姫路木下) 159 1/2 lbs                     (タイ) 156 1/2 lbs

 開始ゴングと同時にサウスポーの江口が距離を詰める。重い左ストレート,フックをボディに。アップライトスタイルのチャンスクに体を沈めて江口が迫る。ガードが下がったところ,アゴに左フックが炸裂し,腰から落ちたチャンスクはロープを枕にダウン。呆気なくカウントアウトされた。

 馬力のある江口のワンパンチKO。力を抜いてジリジリと距離を詰め,サウスポースタイルから放つ左フック,ストレートに威力がある。スピードに欠けるのが欠点だが,層の薄いこのクラスでは台風の目になりそう。来年あたりは日本タイトル挑戦のチャンスがあるだろう。スピード不足をどのようにカバーするかが今後の課題となる。
 いいところなく敗れたチャンスクはアップライトスタイルの右ボクサーファイター。

     主審:大黒利明,副審:藤田輝雄&北村信行&上中一郎
     ○江口:12戦11勝(8KO)1敗     ●チャンスク:12戦6勝5敗1分
     放送:スカイA     解説:松村謙二     実況:
山下剛

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