熱戦譜〜2005年5月の試合から


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試合日 試合 結果
2005.05.07  A級ボクサー賞金トーナメント1回戦
 
スーパー・フェザー級(4回戦)
 村田昌隆  判定  伊地知 崇 
2005.05.07  A級ボクサー賞金トーナメント1回戦
 
スーパー・ウェルター級(4回戦)
 石田順裕  判定  永瀬輝男
2005.05.07  A級ボクサー賞金トーナメント1回戦
 
スーパー・ウェルター級(4回戦)
 松橋拓二  KO2R  光永智博
2005.05.12 10回戦  柏樹 宗  TKO5R  坂本博之
2005.05.21 10回戦  長嶋健吾  判定  ソンコム・ジョッキージム
2005.05.21 10回戦  村上潤二  KO2R  鈴木拓也
2005.05.21 8回戦  熊田和真  判定  辻 昌建

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                            2005年5月7日(土)    後楽園ホール
                        第2回A級ボクサー賞金トーナメント1回戦(ビー・タイト大会)
                              スーパー・フェザー級4回戦                   
                    日本S・フェザー級(ノーランク)          日本ライト級(ノーランク)
                 ○    村田昌隆       判 定    伊地知 崇     ●
                         (白井・具志堅) 129 lbs             (角海老宝石) 130 lbs

 肩に力が入る伊地知に対し,鋭い左ジャブを多用する村田。ガードを低くしてサークリングしながら放つこの左リードに伊地知は初回から苦しんだ。村田は左ジャブからさらに右ストレートにつないで主導権を握る。
 3回,伊地知が左目上をカットして中断(村田の有効打によるもの)。出血のハンデを負った伊地知は劣勢を挽回しようと,左アッパーをボディに放つが,村田も左ジャブで応戦し,右ストレートを放つ。
 4回,ややスタミナの不安を見せる村田は口で呼吸し,右ストレートも上体が泳ぎ気味。伊地知は出血にもめげず,ボディ攻撃でプレッシャーをかける。
 手数とパンチの的確さで上回った村田が僅差で伊地知を制した。

 右ボクサータイプの村田は非凡なボクシングセンスが目立つ。目と勘に優れ,低いガードから放つ鋭くタイミングのいい左ジャブや右ストレートを武器としている。しかし,せっかくのハイセンスを備えながら,スタミナに不安を抱えることが弱点。上位を狙うには必ず克服しなければならない課題である。右ストレートを打つときに上体が前に泳ぐことも気になる点である。
 アマで高校3冠という輝かしい経歴を持つ伊地知だが,伸び悩んでおり,プロでの戦績は芳しくない。手数が少ないことが原因のひとつ。いいコンビネーションブローを持っているのだから,もう少し肩の力を抜き,手数を出して自分から試合を作る姿勢が欲しい。

採点結果 村田 伊地知
主審:福地勇治 *** ***
副審:安部和夫 40 38
副審:杉山利夫 39 38
副審:山田一公 39 38
参考:MAOMIE 39 38


     ○村田:19戦15勝(8KO)3敗1分
     ●伊地知:12戦5勝(3KO)6敗1分

     放送:G+
     解説:セレス小林
     実況:上重聡

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                            2005年5月7日(土)    後楽園ホール
                        第2回A級ボクサー賞金トーナメント1回戦(ビー・タイト大会)
                             スーパー・ウェルター級4回戦                   
                      日本S・ウェルター級2位        日本ウェルター級(ノーランク)
                  ○   石田順裕      判 定    永瀬輝男   ●

                          (金沢) 153 3/4 lbs                (ヨネクラ) 153 1/2 lbs
                     石田順裕=いしだ・のぶひろ
                 元東洋太平洋スーパー・ウェルター級チャンピオン         元日本ウェルター級チャンピオン

 187cmという図抜けた長身と長いリーチを誇る石田が開始早々から主導権を握った。身長差17cmのアドバンテージをフルに生かし,左ジャブ,右ストレートを多用し,永瀬を寄せつけない。
 2回,永瀬は左右に頻繁にスイッチしてインファイトを試みるが,石田は応じず,左ジャブ,左右アッパーでリード。終了間際,石田がワンツーの連打を浴びせる。
 3回,永瀬はボディブローで迫るが,石田は左ジャブ,右ストレート,左右アッパーを浴びせる。終盤,石田のワンツーの連打。
 4回にも打ち合いになるが,石田は最後までワンツー,左アッパーを浴びせ,永瀬のインファイトを封じた。

 元王者同士の対決となったが,リーチとスピードの差で石田が永瀬を制した。
 石田はセオリーどおり,左ジャブで永瀬を突き放す作戦。長いリーチをフルに生かしたボクシングが身上で,パンチには切れがある。足が止まることもあるが,得意の左ジャブ,右ストレートに足を絡めることに徹すれば,持ち味はさらに生きるだろう。
 永瀬は左右に頻繁にスイッチするなど,変則的な動きで何とか流れを変えようとしたが,肝心のパンチが出ないまま接近しようとして,出バナを叩かれたことが痛かった。

採点結果 石田 永瀬
主審:福地勇治 *** ***
副審:山田一公 40 37
副審:鮫島英一郎 40 36
副審:杉山利夫 40 36
参考:MAOMIE 40 36


     ○石田:19戦13勝(4KO)5敗1分
     ●永瀬:33戦22勝(12KO)9敗2分

     放送:G+
     解説:浜田剛史
     実況:望月浩平

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                            2005年5月7日(土)    後楽園ホール
                        第2回A級ボクサー賞金トーナメント1回戦(ビー・タイト大会)
                             スーパー・ウェルター級4回戦                   
                    日本S・ウェルター級9位    T   K  O   日本S・ウェルター級(ノーランク)
                 ○   松橋拓二      2回1分06秒     光永智博      ●
                        (帝拳) 153 1/4 lbs                         (協栄) 152 3/4 lbs

 サウスポーのハードパンチャー同士の緊迫感に包まれた立ち上がりとなったが,先に仕掛けたのは光永。松橋の豪腕を恐れず,前に出て左ストレートを放つ。しかし,松橋が左右のボディフック,顔面への左から右のフックで荒々しく迫れば,光永は強打を警戒して距離を取る。
 2回,接近して強烈な左右フックをボディに連打する松橋。左フックのボディブローに次ぐ左フックがまともにアゴを捉えると,光永は呆気なく大の字に沈む。ダメージは明白で,杉山主審がカウント途中で試合を止めた。

 豪腕・松橋が今年のB−TIGHT大会の開幕を告げるファンファーレ代わりの痛烈なワンパンチKOで花を添えた。
 フィニッシュとなったのは,まず左フックでボディを打ち,すかさず体をグッと沈め,ボディにもう一度行くぞと見せかけて放った渾身の左フック。光永のガードが下がったところを直撃した形となり,破壊力は抜群。振りはやや大きいが,見事なフェイントからのベストショットであり,豪腕だけでなく倒すコツが徐々に身についているところを披露した。ただし,接近しての連打で上体が突っ立ち,相手の正面に立ってしまう悪い癖が見られる。これはぜひ矯正して欲しい。
 光永もサウスポースタイルから放つ左ストレートに一打必倒のパンチ力がある。度胸もよく,松橋を向こうに回して,意外とも思える積極戦法での入りを見せた。最後は派手な散り際だったが,大いに見せ場を作った。敗戦を糧に再起して欲しい。

     主審:杉山利夫,副審:山田一公&浦谷信彰&安部和夫
     ○松橋:8戦7勝(7KO)1敗     ●光永:5戦3勝(3KO)2敗
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:望月浩平

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                            2005年5月12日(木)    後楽園ホール
                                     10回戦
                       日本ウェルター級4位    T   K   O    日本S・ライト級(ノーランク)
                    ○   柏樹 宗     5回1分52秒     坂本博之     ●
                            (三津山) 143 1/2 lbs                     (角海老宝石) 142 1/2 lbs
                      柏樹 宗=かしわぎ・つかさ

 初回,打ち合いで坂本の左フックがヒットしてよろめく柏樹。しかし,柏樹も負けずに坂本をロープに詰めてサウスポースタイルからの右アッパーをヒットする。
 2回,坂本の右フックでバランスを崩す柏樹に対して,坂本は右ストレート,上下への左フックで攻勢。しかし,柏樹も坂本をロープに詰めて連打を浴びせ,試合は予断を許さぬ展開となった。
 3回,柏樹が主導権を握った。左フックをヒットする坂本だが,柏樹は細かいパンチを連打してロープに詰め,右フック,アッパーでプレッシャーをかける。坂本のパンチは大きく,切れがない。
 4回,坂本の豪打の間隙を縫うように手数で対抗する柏樹が左ストレート,右アッパー,フックの連打で徐々に押して行く。終了間際,ロープからコーナーに坂本を詰めて猛烈な連打を浴びせる柏樹。コーナーポストに釘付けになった坂本は辛うじてゴングに救われた。
 そして5回,新旧交代を告げるゴングが鳴った。坂本は反撃を試みるが,柏樹の手数に押される。左ストレート,右フック,アッパーの乱打で防戦一方になった坂本を浦谷主審が救って試合終了。

 2年7ヶ月ぶりの復帰を狙った坂本だが,格下であるはずの柏樹の連打を浴び,厳しい現実を思い知らされる結果となってしまった。ブランク,腰の持病など,いろいろな理由はあるが,全盛時のような返しのパンチが影を潜めていた。かつてない重いウェイトでの試合だったためか,スピード,切れがないことが目についた。放つパンチは大振りで,つながりを持った攻撃ができなかったことが惜しまれる。去就が注目されるが,客観的に考えれば,たいへん残念ながら前途は厳しいと言わざるを得ない。
 ファイトスタイルだけでなく,生い立ちや生き様を含め,今でも根強い人気を持ち続けるファイターであることは紛れもない。90年代を彩ったファイターとしてボクシング界に残した功績は測り知れない。
 大金星の柏樹はサウスポーのファイタータイプ。左ストレート,右フック,アッパーを武器にどんどん手数を出して積極的に攻める。今夜の勝因は坂本の強打に臆することなく,大きいパンチの間隙を突いて細かい連打を重ねたこと。坂本が絶好調でなかったとは言え,堂々たる勝利である。今後への大きい自信になるはず。ただし,ときおりバランスが悪くなることとガードが甘くなることが欠点。練習での課題として欲しい。

     主審:浦谷信彰,副審:吉田和敏&土屋末広&鮫島英一郎
     ○柏樹:23戦13勝(10KO)8敗2分     ●坂本:44戦37勝(26KO)7敗
     放送:なし     解説:なし     実況:なし

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                           2005年5月21日(土)    後楽園ホール
                                  10回戦
                       日本ライト級4位              タイ国S・フェザー級10位
                    ○   長嶋健吾    判 定   ソンコム・ジョッキージム   ●
                           (エイティーン古河) 135 lbs               (タイ) 135 1/4 lbs

 積極的な立ち上がりを見せた長嶋。左ストレートをボディへ,右フックを上に返して早くも主導権を握った。初回にバッティングで左前頭部をカットするハンデを負ったが,2回以降もスピードに乗った攻撃でソンコムを圧倒する。3回には左フックがアゴをかすめ,ソンコムが思わず足をよろめかせる場面が見られ,序盤でのKO勝ちも予感させる展開となった。
 中盤以降も左ストレートでソンコムを再三後退させる長嶋。6回には鼻から出血したソンコムを左ストレート,右フックで激しく攻め立てる。
 8回,左アッパーでよろめくソンコムに左右連打を浴びせる長嶋だが,りきみが見られ,やや雑な攻撃になった。終盤も長嶋優勢の一方的な展開になったが,しぶといソンコムをフィニッシュに追い込むまでには至らず,終了のゴングを聞いた。

 すべての審判員が100−90というフルマークのワンサイドゲームとなった。しかし,一方的に攻めながらも物足りなさが残る。多彩なパンチがありそうで,全体を通して見ると最初から最後まで試合の作り方が変わらず,一本調子になってしまった印象は拭えない。
 最後までフィニッシュを拒否したソンコムはアップライトスタイルから放つ右ストレート,フックを武器とするファイタータイプ。スピードはないが,打たれ放しでなく,必ず打ち返し,非常にしぶといボクシングをする。

採点結果 長嶋 ソンコム
主審:福地勇治 *** ***
副審:浅尾和信 100 90
副審:島川威 100 90
副審:吉田和敏 100 90
参考:MAOMIE 100 90


     ○長嶋:32戦27勝(15KO)3敗2分
     ●ソンコム:22戦9勝(3KO)11敗2分

     放送:G+
     解説:葛西裕一
     実況:寺島淳司

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                             2005年5月21日(土)    後楽園ホール
                                      10回戦
                       日本S・フェザー級9位     K      O    日本S・フェザー級(ノーランク)
                    ○    村上潤二     2回1分19秒     鈴木拓也     ●
                            (八王子中屋) 129 3/4 lbs                      (ワタナベ) 130 lbs

 初回,パンチ力に自信のある鈴木は打ち合いに持ち込もうとするが,サウスポーの村上は軽いステップから右ジャブを突き,踏み込んで左ストレートをボディ,顔面に放つ。
 2回,鈴木の前進を見切って軽いステップでかわす村上。左ストレートをボディへ。さらに左をボディに打って,すかさず踏み込んで放った左フックがまともにアゴを捉える。この一撃で鈴木は腰から落ちて仰向けにダウン。辛うじて立ち上がったものの,足元が定まらず,そのままカウントアウトされた。

 見事なワンパンチKOを演じた村上はサウスポーで長身のボクサータイプ。アップライトスタイルから右ジャブを突き,距離を取っておいて上下に打ち込む左ストレートを武器としている。リーチに恵まれており,フットワークもいいので懐が深いのも強み。今後の努力しだいでは,さらにスケールが大きい選手に大化けする可能性を秘めている。ガードが低いことでりきみのないパンチが出ている面はあるが,不用意な打ち合いは要注意。
 鈴木は左右フックにパンチ力のある右ファイター。今夜は打ち合いを狙ったが,村上に動きを見切られ,左のボディ打ちでガードを下げさせられたところに左フックを直撃されて沈んだ。

     主審:鮫島英一郎,副審:杉山利夫&浅尾和信&福地勇治
     ○村上:16戦12勝(5KO)3敗1分     ●鈴木:10戦7勝(5KO)3敗
     放送:G+     解説:葛西裕一     実況:高橋雄一

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                            2005年5月21日(土)    後楽園ホール
                                   8回戦
                       日本ミニマム級2位             日本ミニマム級3位
                    ○   熊田和真    判 定    辻 昌建    ●
                              (オサム) 105 lbs                (帝拳) 104 1/2 lbs
                             熊田和真=くまだ・かずま           辻 昌建=つじ・まさたて

 初回,サウスポーの辻が小刻みな動きから右ジャブを突いて迫り,タイミングのいい左ストレートで先制する。
 しかし,一度は辻に判定負けを喫し,これが再戦となる熊田は雪辱に燃えるかのように激しく応戦。2回には前に出る辻に対し,よく動いて右ストレートをボディに,接近して左右アッパーを連打する。さらに終了間際には連打をまとめる場面を見せた。
 3回にも辻の攻撃の間隙を突くように上下にスピーディな連打をまとめる熊田。ノーモーションからの右ストレートで辻のアゴが上がる。
 中盤はともに譲らぬ激しい打ち合いが続いたが,終盤に熊田が辻を追い込んで勝利を確実なものにした。7回,右ストレート,接近戦での左右アッパーを矢継ぎ早に浴びせる。熊田の右ストレートで一瞬ひるむ辻。8回にも激しい打ち合いになったが,熊田は辻の動きをよく見てパンチの的確さで上回った。

 最軽量級の上位ランカー同士にふさわしい小気味いい打ち合いで,見応え十分の好ファイトとなった。
 熊田は小柄ながらも手数がよく出る右ファイタータイプ。パンチ力はないが,中間距離からの右ストレート,接近して放つ左右アッパー,フックあるいはボディ連打などの多彩なコンビネーションブローが強み。一見して突貫タイプのようだが,相手の動きを冷静に観察しており,ガードを固め,攻撃が途切れた一瞬の隙を突いて連打をまとめるなど,クレバーな面を見せた。スピリットも素晴らしく,今後が非常に楽しみである。
 いいところが目立った熊田に対し,辻は正直さが裏目に出てしまった。サウスポースタイルからの左ストレート,右フックには切れがあるが,フェイントをかけたり,上下に打ち分けてパンチを散らして行くことが必要。

採点結果 熊田
主審:島川威 *** ***
副審:吉田和敏 77 76
副審:杉山利夫 79 76
副審:鮫島英一郎 79 76
参考:MAOMIE 78 76


     ○熊田:12戦9勝3敗
     ●辻:8戦7勝(2KO)1敗

     放送:G+
     解説:なし
     実況:望月浩平

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