熱戦譜〜2003年12月の試合から


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試合日 試合 結果
2003.12.06 10回戦  ヨックタイ・シスオー  引き分け  福島 学
2003.12.06 8回戦  結城康友  TKO4R  横山啓介
2003.12.06 8回戦  矢代義光  KO2R  大西 仁
2003.12.06 6回戦  粟生隆寛  KO1R  佐梁孝志
2003.12.07  東洋太平洋ミニマム級
 タイトルマッチ12回戦
 ロデル・マヨール  TKO1R  大中元気
2003.12.08 10回戦  新井田 豊  TKO5R  パランチャイ・ソー・ウォラピン
2003.12.08 10回戦  林田龍生  判定  戎岡淳一
2003.12.08 10回戦  稲田千賢  判定  麓 健介
2003.12.15 10回戦  佐藤 修  KO2R  朴 大京
10 2003.12.15  日本フライ級
 タイトルマッチ10回戦
 坂田健史  判定  伊藤克憲
11 2003.12.15  日本バンタム級
 タイトルマッチ10回戦
 サーシャ・バクティン  判定  木嶋安雄
12 2003.12.20  日本ウェルター級
 暫定王座決定10回戦
 前田宏行  KO1R  相原一隆
13 2003.12.20 10回戦  渡辺純一  KO4R  池田光正
14 2003.12.20 8回戦  宮城 誠  TKO6R  古川敬介

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                    2003年12月6日(土)    後楽園ホール
                            10回戦
              WBA世界バンタム級5位           WBC世界S・バンタム級15位
           ×   ヨックタイ・シスオー    引き分け     福島 学   ×
                (タイ) 121 lbs                    (JBスポーツ) 120 1/2 lbs


 東洋王座陥落からの再起を賭けた福島だが,元世界王者ヨックタイを相手に分の悪いドローに終わった。
 福島の滑り出しは好調だった。スピードがあり,左ジャブ,フックで積極的に仕掛ける。しかし,これを貫禄十分に受けて立つヨックタイがプレッシャーを強めると,2回以降,福島は後手に回る場面が目立った。ヨックタイは接近してのボディ攻撃から,離れ際に右フックを打ち下ろして主導権を掌握する。
 4回,ヨックタイの左ストレート,左フックで福島は再三のけぞる。距離をとってリズムを取り戻そうとするが,ヨックタイのプレッシャーがきつい。福島は5回にはクリンチしながら,残り時間を示すホールの時計を気にし始める。
 劣勢の福島は6回,ようやく右フックをヒットしてヨックタイをぐらつかせ,ボディにパンチを集めて反撃。しかし,ヨックタイも負けてはいない。7・8回,体を密着させてのボディ攻撃から顔面に打ち下ろす右フック,接近しての右アッパーなどで主導権は譲らなかった。福島は疲れを見せるヨックタイを9・10回に追い上げるが,決定打がないまま試合終了のゴングを聞いた。

 ヨックタイには気の毒なドロー。福島の打ち終わりを狙ったり,体を密着させ,隙を見て右フックを打ち下ろすなどの老獪さはさすが。全盛時に比べれば,さすがに衰えは隠せないが,ポイントの取り方を心得ている。
 福島はスタートこそ好調だったが,プレッシャーを掛けられると後手に回る悪い癖が出た。相変わらずディフェンスが甘く,左を受けて何度ものけぞるなど,非常に見栄えが悪い。

採点結果 ヨックタイ 福島
主審:安部和夫 *** ***
副審:福地勇治 96 96
副審:山田一公 97 96
副審:島川威 96 96
参考:MAOMIE 98 95


     ×ヨックタイ:35戦29勝(18KO)3敗3分
     ×福島:32戦24勝(17KO)6敗2分

     放送:G+
     解説:ファイティング原田&浜田剛史
     実況:寺島淳司

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                   2003年12月6日(土)    後楽園ホール
                            8回戦
               日本S・フライ級3位   T  K O   日本S・フライ級(ノーランク)
            ○   結城康友    4回47秒     横山啓介   ●
                (ヨネクラ) 115 lbs                   (JBスポーツ) 114 1/2 lbs


 新鋭とベテランの対決。
 初回,2階級制覇の元王者・横山は低い姿勢,広いスタンスで迫り,左ボディブロー。結城は足を使い,鋭い左ジャブを突く。
 しかし,横山が対等に戦えたのは初回だけ。2回,結城はいいリズムで快調に飛ばし始める。左に回って,鋭い左ジャブを突いてワンツーにつなげるセオリーどおりのボクシング。横山は接近戦に持ち込むが,ボディ攻撃の応酬でも結城が上回った。早くも鼻血を流す横山。3回に入ると試合は一方的になった。結城は横山をロープに釘付けにして,攻勢。ワンツーから左右フックの連打を見せる。そして右アッパーを多用する攻撃で圧倒する。横山は鼻血に加え,左目上をカットして出血。左目が腫れ上がり,苦しい戦いを強いられた。
 4回,結城が一気に勝負を決める。ワンツーからの右アッパーの連打。コーナーで右アッパーから右ストレートがヒットしたところで,福地主審がストップした。

 若い結城の完勝。もともと速いフットワークと鋭い左ジャブ,ワンツーには定評があったが,今夜は接近戦でも見事なコンビネーションブローを見せ,進境著しいところを披露した。インファイトで機を見て放つショートの右アッパーを多用していたが,これも強力な武器になり,攻撃の幅が広がっている。
 難点を言えば,左ジャブを打つときに右のガードが開く癖があるので要注意。上体が突っ立ち気味になるのが気になるが,持ち味の足と左を忘れないこと。あくまで機動力主体のボクシングに徹すれば,今後,タイトルを狙うことも十分に可能である。
 去る8月にブランクからの見事な復帰を果たした横山。3階級制覇に向けて上位進出を狙っていた矢先の手痛い敗戦となった。若い結城を揺さぶって,得意の強打で勝負したいところだったが,体力差と結城のスピードにしてやられた。ダメージがあり,今後の進退が注目される。

     主審:福地勇治,副審:安部和夫&鮫島英一郎&金谷武明
     ○結城:21戦13勝(7KO)3敗5分     ●横山:31戦18勝(10KO)11敗2分
     放送:G+     解説:浜田剛史     実況:高橋雄一

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                       2003年12月6日(土)    後楽園ホール
                                8回戦
               日本フェザー級(ノーランク)   K      O   日本フェザー級(ノーランク)
             ○   矢代義光      2回2分41秒     大西 仁   ●
                (帝拳) 125 1/2 lbs                         (塚原京都) 126 lbs


 サウスポーの強打者同士の対決。初回,大西がまず右フックをヒット。矢代は後半,右ジャブを突いて立て直し,左ストレートを放つ。
 2回,矢代は右ジャブを多用して距離を取りながら,ワンツーにつなげる。大西は体を振ってインファイトを仕掛ける。リング中央で相打ち気味の左ストレートがモロに決まり,大西は膝からキャンバスに落ちる。かろうじて立ち上がったが,そのままカウントアウト。

 期待のホープ矢代の見事なワンパンチKO。パワーがあって,打ち気十分の大西と真っ向勝負しては危険と見るや,2回には作戦を変え,右ジャブで距離を取った。自分の得意とするレンジよりも遠いところまで下がり,打ち気十分の大西が射程距離を”通過”する瞬間を見事に捉えた,値千金のカウンターである。派手なワンパンチKOの陰に隠れたが,ワナを仕掛けて獲物を仕留めるような頭脳的な側面を感じさせた。
 パンチのスピード,切れは十分。相手探しに苦労すると思うが,そろそろランキング入りを狙ってもいいのではないかと感じた。
 大西は右でも左でも戦えるスイッチヒッター。去る8月の矢澤慎太郎(帝拳)戦では右構えだったが,今夜は完全にサウスポーとしてリングに上がった。試合中にペースを変えるためにスイッチする選手は多いが,試合ごとにスイッチするというのは非常に珍しい。パワーがあり,踏み込みが鋭い。

     主審:鮫島英一郎,副審:安部和夫&福地勇治&島川威
     ○矢代:9戦9勝(6KO)     ●大西:17戦10勝(9KO)7敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:長谷川憲司

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                      2003年12月6日(土)    後楽園ホール
                               6回戦
               日本フェザー級(ノーランク)   K      O   日本フェザー級(ノーランク)
             ○   粟生隆寛      1回2分26秒     佐梁孝志   ●
                 (帝拳) 126 lbs                          (広島三栄) 126 lbs

                                           佐梁孝志=さりょう・たかし

 高校6冠・粟生の第2戦はまたしても圧勝となった。
 開始ゴングと同時にリラックスしながら速い動きで迫る粟生。1分過ぎ,左ストレートがヒット。ロープ際に後退した佐梁に右アッパー,左ストレートの速攻を浴びせて,早くもダウンを奪う。左から右のフックで2度目。最後は左アッパーを決めて,佐梁を3度倒した。

 実力差があり過ぎ,粟生の今後を占うためには今夜の試合は参考にならない。リング上で向かい合った瞬間に両者の体格差が明白だった。粟生はパンチのスピード,切れ,チャンスにまとめる連打など,すべての面で6回戦クラスとしては破格。6回戦はもう卒業していいだろう。対戦者選びに苦労すると思うが,もう少し骨のある相手とやっても早過ぎることはない。本人の精進は当然だが,どのような育て方をするか,今後のマネジメントが非常に重要になる。

     主審:山田一公,副審:鮫島英一郎&福地勇治&金谷武明
     ○粟生:2戦2勝(2KO)     ●佐梁:8戦4勝(1KO)4敗
     放送:G+     解説:セレス小林     実況:長谷川憲司

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                  2003年12月7日(日)    徳山大学体育館
                  東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ12回戦
              挑戦者(WBC4位)   T   K  O    チャンピオン
           ○  ロデル・マヨール   1回2分49秒    大中元気  ●
              (比国) 104 3/4 lbs             (新日本徳山) 104 3/4 lbs


 初回,長身のサウスポー大中はマヨールの強打を警戒し,小刻みに体を動かして慎重なスタート。1分過ぎ,マヨールの左フックに合わせて,大中の左ストレートがカウンターになる。しかし,ひるまず前進するマヨールは左フックをヒットして大中にロープを背負わせる。勢いに乗るマヨール。左フックが決まりグラリとよろめく大中。マヨールはロープを背にした大中に一気のラッシュ。左フック,右ストレート,左アッパーの猛攻に晒された大中。チュン主審が慌てて割って入り,呆気ない結末となった。ストップと同時に崩れるように昏倒した大中はしばらく立ち上がれないほどのダメージを受けていた。

 初防衛を目指した大中はマヨールの強打を浴び,いいところなく打ちまくられての完敗。右回りを忘れ,相手の真正面に立ってしまい,強打の絶好の標的になってしまった。おまけにアゴが上がる悪い癖が出てしまい,ダメージを増幅させた。
 無敗のマヨールはフィリピン期待の新星。近来稀に見る前評判の高さだったが,それを裏付ける圧倒的な強さを見せつけた。左フック,右ストレートに破格のパンチ力を秘める右ファイタータイプ。破壊力十分のパンチが矢継ぎ早に出るのが最大の強味である。外からのワイルドな左右フックとガードの真ん中を割る右ストレートあるいは左アッパーを織り交ぜた攻撃は見事。ただし,パンチのモーションも振りも大きいのが最大の欠点。今後世界を狙うにはその辺の矯正が課題になるが,層の薄いミニマム級においては台風の目になりそうで,なかなか面白い存在である。

     主審:デビッド・チュン(韓国),副審:サウベル・ラムダイ(比国)&桑田和昌
     ○マヨール:15戦15勝(12KO)     ●大中:17戦13勝(6KO)3敗1分
     放送:なし     解説:なし     実況:なし

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                      2003年12月8日(月)    後楽園ホール
                              10回戦
              WBA世界ミニマム級8位    T   K  O      タイ国ミニマム級4位
            ○   新井田 豊     5回2分55秒   パランチャイ・ソー・ウォラピン   ●
                (横浜光) 104 3/4 lbs                        (タイ) 104 1/4 lbs


 新井田にとっては,7月の世界挑戦失敗からの再起戦。しかし,初回に思わぬ波乱が起きた。1分過ぎ,相打ち気味の左フックをアゴに食い,新井田,呆気なく尻もちをついてダウン。不敵な笑みを浮かべるパランチャイは変則的な動きから速いコンビネーションを見せる。
 2回,左から右のフックを浴びせて攻勢に出る新井田だが,混戦で左フックを受け,思わずロープに腰が落ちる。ロープがなかったらダウンしていただろう。しかし,それ以降は新井田が左フック,アッパーのわき腹打ちを主体に反撃に転じた。4回には得意の左トリプルパンチも出て,新井田ペース。左フックでパランチャイをぐらつかせる。終盤,ロープを背にしたパランチャイは右ストレートで大きくぐらつき,ダウン寸前。新井田は右ストレートを連発して一気に攻勢をかける。
 そして,5回終盤,上への細かい連打を織り交ぜた左フック,アッパーのボディ攻撃で一気に勝負に出る新井田。最後は左アッパーがわき腹をえぐり,パランチャイ,ついにダウン。カウントの途中で浅尾主審がストップした。

 今夜の新井田はりきみが目立ち,ボクシングが少々雑になってしまった。スピード,パンチの切れは相変わらずだが,力まかせに攻める場面が目立った。もう少し手数主体に組み立てて,その中からチャンスを掴むように心がけて欲しい。
 とは言っても,4回に見せた顔面への左フック→わき腹への左フック→アゴへの左アッパーという速射砲のようなトリプルパンチは新井田ならではのコンビネーション。また,フィニッシュにつなげた顔面への連打で注意を上に引き付けておいて放つ左のボディ打ちも見事だった。苦戦はしたものの,やはり次期世界王者候補の筆頭であることは間違いない。反省点を克服し,調整試合を重ねながら世界挑戦のチャンスを自分で引き寄せてくれることを期待する。
 パランチャイは去る6月の宮城誠(帝拳)戦以来だったが,変わり身が速く,しぶとい。右の変則ファイターだが,ときおりサウスポーにスイッチし,体ごと叩き付けるような左右フックを振って来る。

     主審:浅尾和信,副審:住吉栄一&吉田和敏&熊崎広大
     ○新井田:19戦15勝(8KO)1敗3分     ●パランチャイ:23戦14勝(2KO)9敗
     放送:フジ739     解説:川島郭志     実況:竹下陽平

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                   2003年12月8日(月)    後楽園ホール
                           10回戦
              WBC世界L・フライ級5位           日本ミニマム級5位
            ○   林田龍生      判 定    戎岡淳一   ●
              (渡嘉敷) 107 3/4 lbs                (明石) 107 3/4 lbs


 序盤は戎岡のペース。初回開始早々,狙いすましたような右アッパーがヒットし,林田の膝が揺れる。2回にも右フックをカウンターで合わされ,林田はぐらり。戎岡は攻勢に出て,右ストレートで再び林田をぐらつかせた。余裕のある戎岡に対して,林田は再び右アッパーを食ってたじたじの様子。どちらが世界ランカーなのかと疑わしくなる立ち上がりとなった。
 4回以降,手数が減った戎岡に対して,林田は単発ながら右ストレート,左フックあるいはボディ攻撃でポイントを挽回して行った。8回には林田の右ストレートが再三ヒットし,戎岡は後手に回った。
 9・10回は再び戎岡がワンツーをヒットして攻勢。林田が後退する場面が目立った。

 林田は世界5位という肩書きが泣くようなお粗末な試合ぶり。攻め込むときにガードが開き,アゴが上がってしまう悪い癖がある。そこにカウンターを合わされて,ぐらつく場面が再三見られた。スタミナがあって粘り強いボクシングが身上ではあるが,世界というレベルとは少々違う感じがする。
 戎岡は非常に勘のいいボクサータイプ。リーチに恵まれ,スピードもある。やや低めのガードから放つワンツー,右アッパー主体の攻撃を得意としている。今夜は中盤に手数が減り,そこを林田に攻められてポイントを失った。右のカウンターにいいものを持っているが,”待ち”のボクシングではなく,常に先手を取るように心がけるべきである。

採点結果 林田 戎岡
主審:安部和夫 *** ***
副審:吉田和敏 98 93
副審:ビニー・マーチン 98 94
副審:浅尾和信 97 96
参考:MAOMIE 97 96


     ○林田:20戦17勝(8KO)2敗1分
     ●戎岡:19戦10勝(3KO)7敗2分

     放送:フジ739
     解説:川島郭志
     実況:西岡孝洋

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                   2003年12月8日(月)    後楽園ホール
                            10回戦
                日本ライト級1位    T   K   O   日本ライト級5位
            ○    稲田千賢    8回1分33秒    麓 健介   ●
                (帝拳) 134 1/2 lbs                     (横浜光) 134 1/2 lbs


 帝拳期待のホープ稲田は足を使い,長いリーチを生かした左ジャブ,フック,ワンツーでスタートからリード。3回開始早々,右ストレートで麓をぐらつかせ,連打をまとめて早くもダウンを奪った。麓は4回に稲田の有効打で右目上をカットして出血し,一時中断。
 左右への速いフットワークと多彩なパンチで麓をコントロールする稲田だが,6回には体を密着させての打ち合いに応じる。左目上もカットした麓だが,接近戦では執拗な左右フック攻撃でリード。8回に入ると稲田は再び距離を取り,右ストレート,右アッパーを浴びせる。執拗に食い下がる麓だが,カットした両目上の傷が深く,ドクターによるチェック後にストップとなった。有効打によるカットのため,稲田のTKO勝ち。

 顔が小さく,手足が長い稲田。日本人離れした体格に恵まれているが,正直なところ,まだそのアドバンテージを生かし切れていない感じがする。軸足となる右足にウェイトが残ってしまい,パンチの威力が半減していることが目立った。突っ立ったままでパンチを打っているのも気になった。ぜひ,打ち抜くようなフォロースルーを体得して欲しい。
 執拗な前進を続ける麓に対して,ときおり接近戦に応じる場面があったが,距離を取るのか密着するのか,メリハリを付けるべき。上位と対戦する場合,中途半端な対応をしていると,つけ入られる恐れがある。
 1ドローを挟んで9連勝中だった麓は非常にタフで執拗な攻撃が身上。ただ,インファイトに持ち込む瞬間のスピードが不足しているのが難点。

7回までの採点 稲田
主審:熊崎広大 *** ***
副審:安部和夫 70 64
副審:ビニー・マーチン 70 64
副審:住吉栄一 69 64
参考:MAOMIE (59) (55)


     ○稲田:15戦15勝(11KO)
     ●麓:18戦13勝(7KO)4敗1分

     放送:フジ739
     解説:川島郭志
     実況:佐野瑞樹

※ 第1ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                       2003年12月15日(月)    後楽園ホール
                               10回戦
              WBA世界S・バンタム級5位   K       O   韓国フェザー級3位
             ○   佐藤 修       2回2分19秒    朴 大京   ●
               (協栄)  126 3/4 lbs                        (韓国) 126 1/4 lbs


 世界への返り咲きを狙う佐藤が得意のボディ打ちで朴をKOした。
 初回,朴の左ジャブからの右フックをもらった佐藤。足と体の動きにスピードが今ひとつ。しかし,後半,飛び込んで左フックをボディに放ち,朴を後退させる。そして,顔面にダブルの左フックを打って注意を上に逸らし,渾身の左アッパーをボディに。朴はたまらずダウン。
 2回,佐藤はしぶとい朴の反撃に遭い,左フックを食うが,左フックをボディに決めると朴の動きが鈍る。右アッパーがボディをえぐり,朴はたまらずしゃがみ込む。マーチン主審のカウント中にタオルが舞った。

 会心のボディ打ちによるKO勝ちだったが,今までで最も重いウェイトが響いたのか,佐藤の動きは今ひとつ鈍かった。足の動きが見られず,左ジャブ,ワンツーが出なかった。攻撃は足を止めてのフック系が中心で,どちらかというと,力任せという印象が強い。ボディで倒したのは見事だったが,ボディ攻撃に持ち込むまでのボクシングの組立に工夫が欲しい。世界に再挑戦するには,課題が多い。

     主審:ビニー・マーチン,副審:福地勇治&安部和夫&内田正一
     ○佐藤:32戦27勝(16KO)2敗3分     ●朴:13戦7勝(3KO)4敗2分
     放送:TBS     解説:畑山隆則&竹原慎二     実況:土井敏之

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               2003年12月15日(月)    後楽園ホール
                  日本フライ級タイトルマッチ10回戦
                  チャンピオン            挑戦者(同級3位)
             ○  坂田健史   判 定   伊藤克憲    ●
                (協栄)  112 lbs             (角海老宝石) 112 lbs


 こちらも世界を狙っている坂田。2度目の防衛に成功したが,タフな伊藤を持て余し,物足りない勝利となった。
 小刻みな動きで左に回りこみ,左ジャブ,ストレートを多用する坂田。伊藤は左右フックで肉薄を試みるが,坂田の左に阻止される。坂田はコンスタントに左ジャブを突き,左に回ってボディに左アッパーを放つ。まずは坂田ペースのスタートとなった。
 しかし,伊藤も負けてはいない。坂田の左にかぶせるように右を合わせて応戦。4回には左をかいくぐり,顔の前でガードを固めて,潜り込む。左右のボディ攻撃,右フックなど,手数で押して行った。5回,坂田は偶然のバッティングで右目上をカット。
 伊藤は執拗に食い下がるが,坂田は8回,伊藤の出鼻に左を浴びせ,ボディに左アッパー,そしてワンツーを追い打ちした。そして,10回,死力を振り絞っての激しい打ち合いとなったが,坂田の連打が上回り,伊藤は足がもつれ,ピンチを迎え,辛うじて試合終了。

 坂田は勝ったが,左ジャブ,ストレートに威力がなく,中盤から伊藤の肉薄を許した。ジャブに続くフォローのコンビネーションがなかったことも目立った。世界挑戦を計画中とのことであるが,ハードルはあまりにも高い。
 善戦した伊藤はタフで,よく手数が出るファイタータイプ。パンチ力には乏しいが,旺盛なスタミナを誇る。

採点結果 坂田 伊藤
主審:安部和夫 *** ***
副審:吉田和敏 97 96
副審:館秀男 98 93
副審:内田正一 98 94
参考:MAOMIE (88) (86)


     ○坂田:24戦22勝(9KO)1敗1分
     ●伊藤:21戦11勝(1KO)6敗4分

     放送:TBS
     解説:畑山隆則&竹原慎二
     実況:新夕悦男

※ 第6ラウンドをカットして放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                 2003年12月15日(月)    後楽園ホール
                   日本バンタム級タイトルマッチ10回戦
                   チャンピオン               挑戦者(同級6位)
             ○  サーシャ・バクティン   判 定    木嶋安雄    ●
                 (協栄) 117 1/2 lbs              (角海老宝石) 117 1/2 lbs


 サーシャの持ち味は長いリーチを生かした鋭い左ジャブ,ストレート。しかし,これも発展途上であり,まだまだ世界レベルではない。左に続くフォローがなく,間が空いてしまうので,左が鋭い割には簡単に相手の肉薄を許してしまう。この辺が課題になる。
 木嶋は気迫十分で,執拗に食い下がるファイタータイプ。

採点結果 サーシャ 木嶋
主審:館秀男 *** ***
副審:吉田和敏 98 95
副審:福地勇治 98 94
副審:内田正一 99 94
参考:MAOMIE (30) (27)


     ○サーシャ:9戦9勝(5KO)
     ●木嶋:24戦15勝(5KO)7敗2分

     放送:TBS
     解説:畑山隆則&竹原慎二
     実況:新夕悦男

※ 第7・9・10ラウンドのみを放送(MAOMIEの採点は放送されたラウンドのみの集計結果です)。

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                    2003年12月20日(土)    後楽園ホール
                    日本ウェルター級暫定王座決定10回戦
                日本ウェルター級1位   K      O    日本ウェルター級2位
              ○   前田宏行    1回1分20秒     相原一隆   ●
                (角海老宝石) 146 1/2 lbs                   (HS山上) 146 1/4 lbs

 正規王者・小林秀一(レパード玉熊)が眼疾によって休養を取ったため,暫定王座を争う一戦。
 試合開始ゴングの余韻が残る初回8秒,前田の左フックが決まり,早くも足がもつれる相原。硬くなっている相原に対して,前田の左ジャブが冴える。左ジャブからの返しの左フックで相原呆気なくダウン。相原は立ち上がったものの,前田の詰めは鋭い。左右の集中打からの右ストレートを浴び,2度目のダウン。ダメージが深く,熊崎主審がそのままストップした。

 史上2人目の日本王座3階級制覇を見事なKOで飾った前田は31歳。初タイトルのライト級王座獲得が9年前だから,10年間に渡り,トップクラスを維持してきたことになる。まずはその偉業を支えた日頃の努力に深く敬意を表したい。
 今夜は左ジャブがよく伸び,返しの左フックでKOチャンスを掴んだ。首から肩にかけていい筋肉が付き,見事にパワーアップしていた。それ以上に,何が何でも勝つという気迫が前面に出ており,見事な王座奪取である。キャリアの浅い相原に対して,先制攻撃を加えて一気に沈めたあたりはベテランの貫禄十分。
 敗れた相原は22歳。初挑戦の緊張で硬くなっているところに痛烈な先制攻撃を受け,何もできないままに敗退した。若いのでチャンスはまだあるはず。巻き返しを望む。

     主審:熊崎広大,副審:浅尾和信&館秀男&内田正一
     ○前田:36戦27勝(17KO)7敗2分     ●相原:17戦14勝(6KO)2敗1分
     放送:G+     解説:葛西裕一     実況:舟津宜史

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                    2003年12月20日(土)    後楽園ホール
                             10回戦
               日本S・バンタム級4位    K      O    日本S・バンタム級(ノーランク)
             ○   渡辺純一      4回2分40秒     池田光正   ●
                (楠三好) 121 1/2 lbs                        (花形)  122 lbs

 6月に中島吉兼(角海老宝石)に王座を追われて以来の再起戦となった渡辺。KOで勝ったものの,小刻みに体を振って果敢に攻め込む池田に大苦戦となった。
 初回,渡辺は体を密着させて得意の左アッパーをボディに放つが,池田の右フックを浴びる。2回にも積極的な池田は右ストレートから接近して左右フックを浴びせて攻勢。渡辺は体を密着させて強打を打ち込もうとするが,中途半端なボクシングを突かれ,逆に左右フックを浴びた。
 しかし,パワーで数段優る渡辺は,3回に入るとやや距離を取り,中間距離からの左ストレートを多用し,ペースチェンジをはかる。渡辺は池田の左右フックを受ける場面もあったが,徐々にパワーで押して行った。終盤,左フック,アッパーで池田の動きが鈍る。
 4回,渡辺が一気に勝負に出た。左ストレート,アッパーでピンチに陥った池田はホールディングで減点された。2分過ぎ,渡辺は右フックでチャンスを掴み,左右の集中打。池田が大きくよろめいたところで,福地主審がスタンディングカウントを取る。ダメージがあり,そのままカウントアウト。

 立ち上がりの渡辺は中途半端になったところを池田に攻め込まれ,左右フックを浴びるという,ベテランらしからぬ拙いボクシング。4回に放った右フックでKOチャンスを掴んだが,この右フックを有効に使うべきである。そうすればボクシングに幅が生まれるはず。体を密着させて力任せに左を強打するだけでは先が見えている。この右フックと3回に見せた中間距離からの左ストレートを活用して欲しい。
 善戦した池田はアマで社会人王者という経歴を持っているが,積極果敢に激しい闘志を前面に押し出す右ファイタータイプ。右ストレートあるいは接近して放つ左右フックにいいものがある。

     主審:福地勇治,副審:浅尾和信&山田一公&熊崎広大
     ○渡辺:33戦29勝(20KO)4敗     ●池田:18戦11勝(7KO)6敗1分
     放送:G+     解説:葛西裕一     実況:高橋雄一

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                  2003年12月20日(土)    後楽園ホール
                            8回戦
               日本L・フライ級2位   T   K   O    日本L・フライ級(ノーランク)
            ○   宮城 誠     6回2分42秒     古川敬介   ●
              (帝拳) 107 1/2 lbs                       (全日本パブリック)  108 lbs

 初回,宮城はサウスポースタイルからじりじり前に出て左フック,右アッパーのコンビネーションブローを決め,早くもダウンを奪う。古川も捨て身の反撃を見せるが,宮城はよく見ている。2回,ワンツー,左フックで反撃する古川だが,逆に回転のいいコンビネーションブローで足がもつれる。左右連打を浴び,古川は終了ゴングと同時にダウン。
 3回以降も宮城のワンサイドゲーム。よく頑張る古川だが,6回,宮城のボディ攻撃が効き,さすがに動きが鈍る。宮城は一気に攻勢。ロープに詰め,左右フックを浴びせる。左ストレートで古川がロープに飛んだところで,内田主審がストップした。

 157aという小柄なサウスポー宮城は回転のいい左右のコンビネーションブローが身上。格下相手ということもあったが,今夜は非常に落ち着いて相手をよく見ていた。パンチも的確で,会心の勝利。
 期待されながらも伸び悩んでいたが,ここ最近は進境著しいところを見せている。タイトル挑戦の期待がかかる。欲を言えば,出入りのフットワークをスピーディにすることを心掛けて欲しい。
 古川は敗れたが,非常によく頑張る右ボクサーファイター。武器はワンツー,左フック。

採点結果 宮城 古川
主審:内田正一 *** ***
副審:山田一公 50 44
副審:熊崎広大 49 44
副審:館 秀男 50 44
参考:MAOMIE 50 43


     ○宮城:17戦14勝(7KO)2敗1分
     ●古川:11戦7勝(3KO)3敗1分

     放送:G+
     解説:なし
     実況:寺島淳司

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